JP2008222733A - 直鎖状炭化水素の異性化方法 - Google Patents

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正志 井上
Hirobumi Konno
博文 紺野
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Abstract

【課題】原料炭化水素に含まれる直鎖状炭化水素を異性化する反応において、分解生成物の生成を抑制し、異性体収率を向上させることができる異性化方法を提供する。
【解決手段】酸化チタンおよび少なくとも1種以上の無機酸化物からなる複合酸化物を担体とし、この担体にタングステン酸および周期律表第VIII族金属が担持されてなる固体酸触媒を、水素の存在下で、炭素数9以上の炭化水素を95質量%以上含む原料炭化水素と接触させて異性化された生成物を得る直鎖状炭化水素の異性化方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、直鎖状炭化水素の異性化触媒、および当該触媒を用いた灯軽油・潤滑油留分等の直鎖状炭化水素を主成分とする原料炭化水素の異性化方法に関する。
灯軽油留分に含まれる直鎖状炭化水素は、製品の低温流動性を悪化させる原因となるため、異性化処理を行い、低温流動性を向上させる製造方法が知られている。また潤滑油留分については、低い流動点かつ高い粘度指数を有する高品質な潤滑油基材を製造する方法として、ワックスを異性化する製造方法が知られている。上記のとおり、石油精製分野において、直鎖状炭化水素を効率的に異性化する技術が強く求められている。
これらの異性化に用いる触媒としては、一般に、酸性質担体および水素化能を有する金属からなる二元機能触媒が広く用いられている。固体酸に関しては、アモルファス固体酸、ゼオライト等の種々の担体を用いた検討が行われている。また、超強酸担体を用いた触媒は、灯軽油留分・潤滑油留分の直鎖状炭化水素異性化反応において、比較的緩やかな反応条件下で、高い活性を示すことが期待されており、非特許文献1、非特許文献2には、硫酸を担持したジルコニア担体に白金を担持した触媒を、非特許文献3には、タングステン酸を担持したジルコニア担体に白金を担持した触媒を用いた例が報告されている。
M. Y. Wen 他, Energy Fuels 4 (1990) 372. R. A. Keogh 他, Catalysis Letters 57 (1999) 33. S. Zhang 他, Applied Catalysis A 193 (2000) 155.
しかし、先行技術において開示されているこれら超強酸担体を用いた異性化触媒は、特に、灯軽油留分、潤滑油留分のような炭素数の多い炭化水素を処理する場合、目的とする生成物の他に、主として分解した炭化水素からなる大量の副生物が生成する。分解生成物の生成は、目的とする留分の収量減少につながってしまうため、分解反応を最小に抑えることは極めて重要な課題である。
本発明は、原料炭化水素に含まれる直鎖状炭化水素を異性化する反応において、分解生成物の生成を抑制し、異性体収率を向上させることができる異性化触媒及び該触媒を使用する炭化水素の異性化方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、タングステン酸を含む異性化触媒において、担体に、酸化チタンを含む複合酸化物を用いることにより、従来技術よりも、分解生成物の生成を抑制し、異性体収率を向上させられることを見出し、上記の課題を解決するに至った。
すなわち、本発明は、酸化チタンおよび少なくとも1種以上の無機酸化物からなる複合酸化物を担体とし、この担体にタングステン酸および周期律表第VIII族金属が担持されてなる固体酸触媒を、水素の存在下で、炭素数9以上の炭化水素を95質量%以上含む原料炭化水素と接触させて異性化された生成物を得る直鎖状炭化水素の異性化方法に関する。
また、本発明は、酸化チタンおよび少なくとも1種以上の無機酸化物からなる複合酸化物を担体とし、この担体にタングステン酸および周期律表第VIII族金属が担持されてなる直鎖状炭化水素の異性化触媒に関する。
本発明により、原料炭化水素に含まれる直鎖状炭化水素を異性化する反応において、分解生成物の生成を抑制し、異性体収率を向上させることができる。
以下に本発明を詳述する。
本発明の異性化反応において用いられる触媒は、酸化チタンと他の1種以上の無機酸化物からなる複合酸化物担体に、タングステン酸および周期律表第VIII族の金属が担持されてなる触媒である。
担体としては、酸化チタンと他の無機酸化物からなる複合酸化物が用いられる。
他の無機酸化物としては、ジルコウム、ガリウム、アルミニウム、ケイ素、ハフニウム、およびホウ素からなる群より選択される少なくとも1種の金属成分を含む無機酸化物が好ましく、より好ましくはジルコニウムまたは/およびガリウムを含む無機酸化物が用いられる。本発明においては、ケイ素およびホウ素を金属として取り扱う。
複合酸化物の組成については特に限定されないが、チタニウムとチタニウム以外の金属のモル比で、好ましくは1/100〜100/1、より好ましくは1/10〜10/1の範囲のものが用いられる。1/100より小さいときおよび100/1より大きいときは単独の酸化物を用いた場合に近づき、チタニウムとチタニウム以外の金属との複合効果が示されないため好ましくない。
これらの複合酸化物の調製方法については特に制限はないが、共沈法、ゾルゲル法、加水分解法などが好ましく用いられる。
本発明の触媒は、上記複合酸化物担体に、タングステン酸および周期律表第VIII族の金属を担持して得られる。
タングステン酸を担持する方法については特に制限はないが、含浸法が好ましく用いられる。タングステン酸の担持量は特に制限はないが、複合酸化物担体に対して、タングステン酸として、好ましくは1〜40質量%、より好ましくは5〜20質量%である。1質量%より少ないときはタングステン酸による活性向上がみられないため好ましくなく、40質量%より多いときは担持したタングステン酸により触媒の細孔閉塞が起こり、活性低下がおこるため好ましくない。
第VIII族金属としては特に制限はないが、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、イリジウムが好ましく、より好ましくは白金およびパラジウムが用いられる。第VIII族金属を担持する方法についても特に制限はなく、含浸法が好ましく用いられる。第VIII族金属の担持量は特に制限はないが、複合酸化物担体に対して、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%である。0.01質量%より少ないときは第VIII族金属の担持効果が十分示されず、活性が低いため好ましくない。10質量%より多いときは、担持量増加による性能向上の効果が得られないため好ましくない。
本発明は上記触媒を用いて直鎖状炭化水素を異性化することにより、分解生成物の生成を抑制し、異性体収率を向上させることができる。本発明の触媒は、n−パラフィンをイソパラフィンに異性化するのに特に好適である。
本発明の異性化方法において用いられる原料炭化水素は、炭素数9以上の炭化水素を95質量%以上含む炭化水素である。好ましくは炭素数9〜60、より好ましくは炭素数15〜50の炭化水素を95質量%以上含む炭化水素である。炭素数9以上の炭化水素としては、直鎖状炭化水素を50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは95質量%以上含むものが好適に用いられる。
本発明において用いられる原料炭化水素としては、例えば、灯油、軽油、潤滑油留分などが挙げられる。
本発明における異性化反応は、固定床流通式反応器または回分式反応器を用いることができる。反応条件としては公知の異性化条件を採用することができる。例えば、反応温度は通常150〜400℃、好ましくは200〜350℃、反応圧力は通常1〜10MPa、好ましくは2〜8MPa、水素/油比は通常100〜1000NL/L、好ましくは200〜800NL/Lの範囲で行うことができる。
以下に実施例および比較例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(触媒1の調製)
加水分解により調製したTiO−ZrO(Ti:Zr=1:1)の複合酸化物3.0gを、タングステン酸アンモニウム0.60g、イオン交換水100mlにより調製した水溶液に加え、80℃の水浴上、ロータリーエバポレーターを用いて蒸発乾固した。ここへ、1gのHPtClをイオン交換水50mlで溶解して調製した水溶液2.4gを加え、80℃の水浴上で蒸発皿を用いて蒸発乾固した。水分を十分除去した後、600℃で1時間焼成して触媒1を得た。
(触媒2の調製)
加水分解により調製したTiO−ZrO(Ti:Zr=2:3)の複合酸化物を用いて、触媒1と同様の方法でタングステン酸と白金を担持し、触媒2を得た。
(触媒3の調製)
共沈法によりTiO−Ga(Ti:Ga=5:1)の複合酸化物を調製した。以後、TiO−Ga担体を用いて、触媒1と同様の方法でタングステン酸と白金を担持し、触媒3を得た。
(触媒4の調製)
ゾルゲル法により調製したZrO担体を用いた以外は、触媒1と同様の方法でタングステン酸と白金を担持し、触媒4を得た。
(触媒5の調製)
共沈法により調製したGa担体を用いた以外は、触媒1と同様の方法でタングステン酸と白金を担持し、触媒5を得た。
(触媒6の調製)
白金を担持しなかった以外は、触媒1と同様の方法で触媒6を得た。
(触媒7の調製)
タングステン酸を担持しなかった以外は、触媒1と同様の方法で触媒7を得た。
(実施例1〜3および比較例1〜4)
前記の方法で得た触媒1〜7を水素雰囲気下において、300℃で1時間還元処理を行った。その後、触媒2gとモデル原料としてnC16を50mlオートクレーブに入れ、窒素雰囲気に置換した後、水素雰囲気に切り替え、3MPaまで昇圧し、200rpmで攪拌しながら、2.5℃/minで300℃まで昇温し、300℃で2時間反応させた。反応後の液体をガスクロマトグラフにより分析し、nC16転化率、iC16選択率およびiC16収率を求めた。
表1に示すとおり、ほぼ同程度のnC16転化率において、TiO−ZrO担体を用いた触媒1、2は、ZrO担体を用いた触媒4よりも高いiC16選択率、iC16収率を示し、また、TiO−Ga担体を用いた触媒3は、Ga担体を用いた触媒5よりも高いiC16選択率、iC16収率を示した。以上の結果より、担体にTiOを含む複合酸化物を用いることで、直鎖炭化水素の異性化反応において、異性体選択率および異性体収率が向上することがわかる。また、タングステン酸のみを担持した触媒6および白金のみを担持した触媒7はきわめて低いnC16転化率を示すことから、タングステン酸と白金を両方とも担持することが必要であることがわかる。
Figure 2008222733

Claims (6)

  1. 酸化チタンおよび少なくとも1種以上の無機酸化物からなる複合酸化物を担体とし、この担体にタングステン酸および周期律表第VIII族金属が担持されてなる固体酸触媒を、水素の存在下で、炭素数9以上の炭化水素を95質量%以上含む原料炭化水素と接触させて異性化された生成物を得る直鎖状炭化水素の異性化方法。
  2. 前記無機酸化物が、ジルコウム、ガリウム、アルミニウム、ケイ素、ハフニウム、およびホウ素からなる群より選択される金属成分を含む無機酸化物からなることを特徴とする請求項1に記載の異性化方法。
  3. 複合酸化物の組成が、チタンとチタン以外の金属のモル比で、1/10〜10/1の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の異性化方法。
  4. タングステン酸が、担体に対して1〜40質量%担持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずかに記載の異性化方法。
  5. 第VIII族金属が、白金または/およびパラジウムからなり、担体に対して0.01〜10質量%担持されていることを特徴とする請求項1〜4のいずかに記載の異性化方法。
  6. 酸化チタンおよび少なくとも1種以上の無機酸化物からなる複合酸化物を担体とし、この担体にタングステン酸および周期律表第VIII族金属が担持されてなる直鎖状炭化水素の異性化触媒。
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