以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下においては、遊技機の具体例として、パチンコ遊技機を例に挙げて説明する。
[パチンコ遊技機の構成]
図1は本実施形態に係るパチンコ遊技機の斜視図、図2は同パチンコ遊技機の正面図、図3は同パチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。
図1に示すように、パチンコ遊技機10は、遊技場に設けられる図示しない遊技機設置基台(遊技島)に当該パチンコ遊技機10を固定するための外枠11と、該外枠11内に配設された本体枠12と、該本体枠12に取付けられた光透過性を有する遊技盤14と、その他図示しない各種部品と、本体枠12に一側が枢着されて開閉自在とした前枠16とを備えている。前枠16の開口部には、ガラス等からなる透明保護板19が設けられている。
図2,図3に示すように、遊技盤14の前面側には、遊技領域14aと第1特別遊技移行可能領域14bとが設けられている。第1特別遊技移行可能領域14bは遊技盤14の中央よりも若干右寄りに配置されており、この第1特別遊技移行可能領域14bの周囲を遊技領域14aが囲んでいる。
図2,図3に示すように、遊技領域14aの上部には、第1種大当たり遊技(請求項中の第2特別遊技に相当)に関連する2つの特別図柄表示器133a,133bが設けられ、これらの各特別図柄表示器133a,133bにて、後述する特別図柄ゲーム(第1種遊技)が実行される。
また、遊技領域14aの上部には、普通図柄表示器135と、第1種大当たり遊技に関連するラウンド数表示器151とが設けられている。
普通図柄表示器135には、後述する普通図柄ゲームにおける識別情報としての普通図柄(本実施形態では○×)が変動表示、及び停止表示されるようになっている。ラウンド数表示器151には、後述するように第1種大当たり遊技が実行されている際に、大当たり遊技のラウンド数が表示される。
また、遊技盤14の上部には、各特別図柄表示器133a,133bにおける特別図柄ゲームの保留数を後述するようにそれぞれ表示する4つずつの保留ランプ80a,80bと、普通図柄表示器135における普通図柄ゲームの保留数を後述するようにそれぞれ表示する4個の保留ランプ81とが設けられている。
遊技領域14aのうち第1特別遊技移行可能領域14bの上方の部分には、液晶表示装置32が設けられている。液晶表示装置32には、左列、中列、右列の3列の識別情報が変動表示、及び停止表示されるようになっている。
遊技領域14aのうち第1特別遊技移行可能領域14bの左方の部分には開口14cが形成されており、この開口14cに遊技球経路転換部材23が嵌め込まれている。この遊技球経路転換部材23は、遊技球の流下方向を大きく変化させるものであり、上部の天通路24とその下方に連なる下部のステージ25とから構成される。
天通路24は、遊技領域14aにおける開口14cの上端箇所において遊技盤14から前方に立設された壁体から構成される。この天通路24の壁体は、当該天通路24の中心部が上方に突出されており、当該上方に突出された部分が屋根状に形成されている。
ステージ25は、遊技盤14の前面に対して傾斜する板体を有している。ステージ25の板体の上端は、遊技盤14の前面よりも後方に位置しており、ステージ25の板体の下端は、遊技領域14aにおける開口14cの下端箇所において、遊技盤14の前面と連なっている。このステージ25の板体には、遊技領域14aの開口14cよりも若干上方の箇所に配置された入球口27に入球した遊技球が、不図示の内部通路を通過した後に落下する。ステージ25は、落下した遊技球を受けて上方から下方に向けて転動させ、遊技領域14aにおける開口14cの下端箇所に誘導する。
尚、ステージ25の板体には、多数の障害釘25aが適宜の位置に打ち込まれて配置されている。これらの障害釘25aは、遊技球がステージ25の上方から下方に転動する際の転動方向を複雑に変化させるためのものである。さらに、ステージ25の板体には1つの障害部材25bが取り付けられている。この障害部材25bは、ステージ25の板体を転動して、遊技領域14aにおける開口14cの下端箇所に誘導された遊技球の、遊技球経路転換部材23(ステージ25)の外部に排出される場所を限定するためのものである。
具体的には、障害部材25bは、ステージ25の外部に遊技球が排出される場所を、遊技領域14aの開口14cの左側の通路25c、右側の通路25dの2箇所に限定する。
遊技領域14aのうち開口14cの下方の箇所には、第1種遊技を実行するための始動口6Aが設けられている。この始動口6A(請求項中の他の第2特別領域に相当)は、ステージ25の障害部材25bの下方に配置されている。一方、始動口6B(請求項中の一の第2特別領域に相当)は、開口14c(あるいはステージ25)と、第1特別遊技移行可能領域14bとの間に配置されている。
したがって、入球口27に入球して不図示の内部通路を通過しステージ25の板体に落下した遊技球が、通路25cあるいは通路25dからステージ25の外部に排出され、始動口6Aに入球することができる。一方、始動口6Bには、開口14c(あるいはステージ25)と、第1特別遊技移行可能領域14bとの間を転動する遊技球が入球することができる。
これらの始動口6A,6Bに遊技球が入球した場合には、特別図柄表示器133a,133bにて特別図柄が変動表示された後停止表示する特別図柄ゲームが実行される。これと連動して、始動口6A,6Bに遊技球が入球した場合には、遊技領域14aのうち第1特別遊技移行可能領域14bの上方の部分に配置された液晶表示装置32にて3桁の識別情報が変動表示した後、停止表示する可変表示ゲームが実行される。
そして、後述するように、遊技球が始動口6Bに入球したことによって実行される特別図柄ゲームでは、図33に示す第2抽選モード(請求項中の相対的に遊技者に有利な抽選条件に相当)に基づく第1種大当たり抽選(請求項中の特別遊技を実行するか否かの抽選に相当)が行われ、遊技球が始動口6Aに入球したことによって実行される特別図柄ゲームでは、図33に示す第1抽選モード(相対的に遊技者に不利な抽選条件に相当)に基づく第1種大当たり抽選が行われる。
また、図2に示すように、本体枠12の上部にはスピーカ46L,46Rが取付けられると共に、下部右側には発射ハンドル26が取付けられている。この発射ハンドル26の裏側には、ソレノイド等からなる弾球装置を備える発射装置130(図10参照)が設けられ、さらに、この発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられており、遊技者がこのタッチセンサに触れた際に、遊技者により発射ハンドル26が握持されたことが検知される。そして、発射ハンドル26が遊技者によって握持され、且つ時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射装置130に電力が供給されて遊技球が遊技盤14に順次発射される。尚、発射ハンドル26に設けられるタッチセンサは、遊技者が発射ハンドル26を握持したと判別できるものであればよく、光学的に検知するものや、熱により検知するもの等、センサの種類を問わない。
また、本体枠12の前面下部には上皿20及び下皿22からなる受け皿ユニット21が設けられている。そして、上皿20に貯留された遊技球が発射装置130に供給されるようになっており、上皿20の容量を越えた遊技球が下皿22に供給されるようになっている。さらに、遊技盤14の上方には、演出表示や報知などに用いられる各種ランプ132が設けられている。
遊技盤14には、その前面に円弧状のガイドレール30a,30bが設けられており、このガイドレール30a,30bに囲まれた内側が、遊技領域14aの外縁とされている。発射ハンドル26の操作により発射された遊技球は、ガイドレール30aにより案内されて、遊技領域14a内に導入され、遊技領域14a内を下方に向けて転動する。
遊技盤14の遊技領域14a上には、図示しない複数の障害釘が打ち込まれており、遊技球が遊技領域14aを上部から下部へ流下する際の流下方向を複雑に変化させるようにしている。
上述した第1特別遊技移行可能領域14bは、遊技球の流下方向を大きく変化させる上部材3及び下部材4が対向状態に配設されている。これらの上部材3及び下部材4によって、第1特別遊技移行可能領域14bの上縁及び下縁がそれぞれ定められる。
また、下部材4の左右各端部には、回動軸37を支点として一対の可動翼片36(請求項中の可動部材に相当)が回動自在に取り付けられている。これら一対の可動翼片36が回動することで、上部材3と下部材4との間が開閉される。これら一対の可動翼片36は、第1特別遊技移行可能領域14bの左右の縁をそれぞれ定めている。
そして、上部材3及び下部材4と、一対の可動翼片36(さらに左側の可変部材36の一端には遊技球を始動口6Bへ誘導するための連結部材36aが係合している)とで、第1特別遊技移行可能領域14bを囲む可変入賞装置33が構成されている。
また、遊技盤14には、遊技形態が異なる2種類の遊技を行うための複数の遊技部材が配設されている。ここでは、第1種大当たり遊技を実行するための遊技部材として、液晶表示装置32のほかに、特別図柄ゲームが開始される契機となる前述した始動口6A,6Bと、特別図柄ゲームで第1種大当たり遊技に当選した際に実行される第1種ラウンド遊技において所定時間だけ開放可能となる大入賞口8と、始動口6Aに設けられた電動役物である可動片58a,58bを開放させる契機となる球通過検出ゲート55a,55b等が設けられている。ここで、大入賞口8は可変入賞装置33の下方に配置される。
さらに、遊技盤14には、第2種大当たり遊技(請求項中の第1特別遊技の相当)を実行するための遊技部材として、上述した可変入賞装置33と可変入賞口(請求項中第1特別領域に相当する)9とが設けられている。可変入賞口9は、可変入賞装置33の2つの可動翼片36を開放させる契機となるものである。
その他、遊技盤14には、第1種大当たり遊技及び第2種大当たり遊技のどちらにも関係しない遊技部材として、遊技球が入球すると入賞となる一般入賞口5と、アウト口7とが設けられている。一般入賞口5は、遊技領域14aの下方の箇所に配置されており、アウト口7は、遊技領域14aの最下方の箇所に配置されている。このアウト口7は、一般入賞口5や始動口6A,6B、大入賞口8、可変入賞口9、及び、可変入賞装置33のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域外域へ排出するためのものである。
以下に、上記した第1種遊技(請求項中の第2特別遊技に相当)、第2種遊技(請求項中の第1特別遊技に相当)と、各遊技を実行可能とする遊技部材について、図2,図3を参照しながら説明する。
第1種遊技では、2つの特別図柄表示器133a,133bのいずれかで特別図柄を変動表示させ、その後停止表示させる特別図柄ゲームを実行する。具体的には、遊技球が始動口6Aに入球した場合には、特別図柄表示器133aにて特別図柄ゲームが実行され、遊技球が始動口6Bに入球した場合には、特別図柄表示器133bにて特別図柄ゲームが実行される。
さらに、上記の各特別図柄ゲームが実行されると、液晶表示装置32上で、図柄又は数字等からなる識別情報を変動表示させた後停止表示させる可変表示ゲームを、上記した各特別図柄表示器133a,133bで実行される特別図柄ゲームと連動させて実行する。
第1種遊技は、特別図柄(識別情報)が所定の入賞態様で表示されると、それを移行条件として遊技者に有利な第1種大当たり遊技へ移行させる遊技形態であり、後述する第2種大当たり遊技と対比すると遊技者が獲得できる賞球数が多く、遊技者にとって有利度合いが高い遊技形態である。
この特別図柄ゲームは、遊技者が遊技盤14上に発射した遊技球が、遊技盤14の遊技領域14aにおいて、始動口6A,6Bへ入球すると、その入球に基づき当選か否かについての内部抽選を行う(上述のように、抽選条件設定手段としての大当たり判定テーブルに、第2特別領域である始動口6A,6Bのうち、一の第2特別領域である始動口6Bを通過した場合は、他の第2特別領域である始動口6Aを通過した場合より、抽選条件が相対的に遊技者に有利に設定してある)。そして、この抽選結果が当選となり、液晶表示装置32で実行される可変表示ゲーム(特別図柄ゲームと連動している)で、3桁の各識別情報が予め定められた特定の入賞態様で表示された場合に、第1種大当たり遊技状態に移行する。尚、本実施形態では、第1種大当たり遊技として、15R通常大当たり遊技と、2R確変大当たり遊技、及び15R確変大当たり遊技の、3種類を設定している。
このうち、15R通常大当たり遊技は、大入賞口8を開閉する動作を、第1ラウンドから第15ラウンドまで最大15ラウンド繰り返し、且つ、1ラウンドで最高10個の遊技球の入球を受け付ける。そして、大当たり遊技の終了後は、通常モードとなる。また、15R確変大当たり遊技は、上記した15R通常大当たり遊技と同様に、大入賞口8を第1ラウンドから第15ラウンドまで最大15ラウンド繰り返し、且つ、1ラウンドで最高10個の遊技球の入球を受け付ける。そして、大当たり遊技の終了後は、上記した通常モードよりも第1種大当たり遊技へ移行する確率が相対的に高く設定された確変モードとなる。さらに、2R確変大当たり遊技は、大入賞口8を開閉する動作を、第1ラウンド及び第2ラウンドの2ラウンド実行し、且つ、1ラウンドで最高3個の遊技球の入球を受け付ける。そして、大当たり遊技の終了後は、確変モードとなる。
そして、遊技球が始動口6Aに入球したときに実行される第1種大当たり抽選と、遊技球が始動口6Bに入球したときに実行される第1種大当たり抽選では、図33に示すように、2R確変大当たり遊技に当選する確率と、15R確変大当たり遊技に当選する確率が異なる、つまり、抽選条件が異なるように設定されている。
具体的には、遊技球が始動口6Bに入球したときに実行される第1種大当たり抽選では、第2抽選モードが選択され、遊技球が始動口6Aに入球したときに実行される第1種大当たり抽選では、第1抽選モードが選択される。そして、第2抽選モードが選択された場合には、15R通常大当たり遊技、又は、15R確変大当たり遊技のいずれかに当選する可能性が設定されている。第2抽選モードによる抽選では、2R確変大当たり遊技に当選する可能性は設定されていない。
他方、第1抽選モードが選択された場合には、2R確変大当たり遊技へ移行する場合がある。即ち、第1抽選モードが選択された場合には、15R通常大当たり遊技、2R確変大当たり遊技、又は、15R確変大当たり遊技のいずれかに当選する可能性が設定されている。
したがって、遊技球が始動口6Bに入球して第1種大当たりの抽選に第2抽選モードが選択された方が、遊技球が始動口6Aに入球して第1種大当たりの抽選に第1抽選モードが選択された場合よりも、15R確変大当たり遊技に当選する確率が相対的に高くなるように設定されている。
尚、第2抽選モードによる抽選において15R確変大当たり遊技に当選する確率は、第1抽選モードによる抽選において15R確変大当たり遊技に当選する確率と2R確変大当たり遊技に当選する確率とを合計した確率と同じ確率に設定されている。そのため、第1抽選モードによる抽選と第2抽選モードによる抽選とでは、確変大当たり遊技に当選する確率が同じである。しかし、確変大当たり遊技の当選時に実行される第1種大当たり遊技の最大ラウンド数は、第2抽選モードによる抽選に当選した場合の方が、2R確変大当たり遊技の当選確率がゼロでありその分15R確変大当たり遊技の当選確率が高く設定されていることから、第1抽選モードによる抽選に当選した場合よりも、長いラウンド数となる確率が高くなる。
そして、第1種大当たり遊技では、遊技領域14aの可変入賞装置33の下方に設けられた大入賞口8を所定時間(例えば、30秒間)、又は、所定個数(例えば10個)の遊技球が入球する間だけ開放状態とする第1種ラウンド遊技が、所定回数(例えば15ラウンド)を限度として行われる遊技態様となる。
即ち、大入賞口8には、開閉自在なシャッタ40が設けられており、第1種ラウンド遊技においては、このシャッタ40が開放されて遊技球が受け入れ易くなった開放状態と、シャッタ40が閉鎖して遊技球の入球ができない状態とが所定回数だけ繰り返される。
また、この大入賞口8内には、第1Vカウントセンサ102(図10参照)を有する図示省略の第1Vゾーンと、第1カウントセンサ104(図10参照)を有する一般領域(図示せず)とが設けられており、これらの領域を遊技球が所定個数通過するか、又は、所定時間が経過するまで、シャッタ40が開放状態に駆動される。尚、第1種大当たり遊技が、15R通常大当たり遊技、及び15R確変大当たり遊技の場合には、上記の所定個数は例えば10個であり、所定時間は例えば30秒である。他方、2R確変大当たり遊技の場合には、上記の所定個数は例えば3個であり、所定時間は例えば0.5秒である。
つまり、開放状態において大入賞口8への所定数の遊技球の入球、又は、所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口8を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態にする。次いで、開放状態から閉鎖状態となったシャッタ40は、開放状態において大入賞口8に受け入れられた遊技球が第1Vカウントセンサ102を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、大入賞口8が開放状態のときに受け入れられた遊技球が、大入賞口8内に設けられた第1Vゾーンを通過したことを条件に、閉鎖状態となった後に再度開放状態となり、第1種ラウンド遊技が継続可能となる。
これにより、遊技者が、大入賞口8が開放状態の間にこの大入賞口8に入球させた遊技球の個数に応じた入賞球を獲得できるようにしている。
また、第1種遊技では、特別図柄ゲームの実行中に遊技球が始動口6A,6Bに入球した場合、上限の保留数に達していないことを条件として、始動口6A,6Bに遊技球が入球した時点で開始されるべき次の特別図柄ゲームを保留しておくことができる。即ち、特別図柄ゲームの実行中に遊技球が始動口6A,6Bへ入球した場合には、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、当該始動口6A,6Bへの遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示の実行が保留される。
より詳細には、各始動口6A,6B毎にそれぞれ最大4つの保留数が設定されている。各始動口6A,6Bにそれぞれ対応する特別図柄ゲームの保留数は、遊技領域14aの上部にそれぞれ配置された、各始動口6A,6Bに対応する保留ランプ80a,80bがそれぞれ点灯することにより、遊技者に報知される。即ち、始動口6Aへの遊技球の入球により特別図柄ゲームの保留が発生すると、その保留数に応じて4個の保留ランプ80aが順次点灯する。また、保留中の特別図柄ゲームが特別図柄表示器133aにおいて実行、消化されるのに伴って、点灯する保留ランプ80aの数が減少する。一方、各始動口6Bへの遊技球の入球より特別図柄ゲームの保留が発生すると、その保留数に応じて4個の保留ランプ80bが順次点灯する。また、保留中の特別図柄ゲームが特別図柄表示器133bにおいて実行、消化されるのに伴って、点灯する保留ランプ80bの数が減少する。
また、遊技領域14aの始動口6Aには、電動役物(所謂、電動チューリップ)である一対の可動片58a,58bが開閉自在に付設されている。この可動片58a,58bは、初期状態は閉鎖状態であって、閉鎖状態において遊技球が始動口6Aへ入球するのは一対の可動片58a,58bの狭い間からのみであるが、開方向に駆動された場合は、可動片58a,58bがガイドとなって始動口6Aに遊技球が入り易くなる。
また、遊技領域14aのうち開口14cの左右両側の箇所には、球通過検出ゲート55a,55bが設けられており、この球通過検出ゲート55a,55bに付設された通過球センサ114,115(図10参照)により遊技球の通過が検出されたときに内部抽選が行われ、その抽選結果として、普通図柄表示器135にて普通図柄が変動表示されると共に停止表示される。
そして、例えば内部抽選に当選し、「○」「×」のうち、「○」で停止表示された場合には、普通電動役物ソレノイド118(図10参照)により、始動口6Aに付設されている可動片58a,58bが所定の開閉パターンで駆動する。
即ち、初期状態の閉鎖状態から開方向に駆動されて可動片58a,58bが所定時間だけ開放し、始動口6Aに遊技球が入り易くなる。尚、所定時間が経過すると可動片58a,58bは再び閉鎖されて遊技球が始動口6Aに入り難い状態に戻る。また、上記の内部抽選に外れた場合には可動片58a,58bは駆動することはない。本実施形態では、このような普通図柄を変動表示及び停止表示させ、その結果によって可動片58a,58bが開閉駆動される(あるいは駆動しない状態が維持される)までを普通図柄ゲームと呼ぶ。
尚、普通図柄ゲームでは、前述した特別図柄ゲームと同様に、普通図柄ゲームの実行中に球通過検出ゲート55a,55bを遊技球が通過した場合には、上限の保留数に達していないことを条件として、球通過検出ゲート55a,55bを遊技球が通過した時点で開始されるべき次の普通図柄ゲームが保留される。この場合の保留数は最大4個であり、普通図柄ゲームの保留数は、遊技領域14aの上部に配置された4個の保留ランプ81の順次点灯によって遊技者に報知される。
また、本実施形態における第2種遊技は、遊技領域14aに設けられた可変入賞装置33の内部のほぼ中央に設けられた入賞口(以下、「第2Vゾーン」という。なお、請求項中では特定領域に相当する)34に遊技球が入球したことを移行条件として、遊技者にとって有利な第2種大当たり遊技に移行させる遊技形態である。尚、第2種遊技は、通常「羽根物ゲーム」と称することがある。また、第2種遊技は、前述した第1種遊技と対比すると、遊技者が獲得できる賞球数が少なく、遊技者にとって有利度合いが低い遊技形態である。
可変入賞装置33の内部には、第2Vカウントセンサ108(図10参照)を有する入賞口である第2Vゾーン34と、第2カウントセンサ110(図10参照)を有する入賞口である複数の副入賞口35とが設けられている。さらに、この可変入賞装置33の両側部には、一対の可動翼片36を回動軸37を支点に回動自在に取り付けており、この可動翼片36を回動させることにより、可変入賞装置33を開放状態と閉鎖状態との2種類の状態にすることができるような構造としている。さらに、一端が左側の可動翼片36と係合し、他端が遊技盤14に対して遊合された連結部材36aを備え、可動翼片36の閉鎖状態から開放状態への動作に伴って当該連結部材36aが傾動することにより、遊技球を始動口6Bへ誘導する。これについては後で詳細に説明する。
そして、第2種遊技(羽根物ゲーム)では、遊技者が遊技盤14上に発射した遊技球が、遊技領域14aの可変入賞口(請求項中の第1特別領域に相当)9に入球すると、可動翼片36が回動して可変入賞装置33が所定時間(例えば0.5秒間)で1回だけ開放状態となる。
この可変入賞装置33が開放状態である間に、該可変入賞装置33内に遊技球が入球し、さらに、この遊技球が第2Vゾーン34に入球すると、第2種大当たり遊技が実行される。尚、可変入賞口9の数は1個に限定されるものではなく、2個以上の可変入賞口を設けることもできる。
第2種大当たり遊技状態では、可変入賞装置33の可動翼片36が所定回数(例えば、16回)回動することにより、可変入賞装置33が所定回数開放状態と閉鎖状態とを繰り返すか、又は、可変入賞装置33が開放状態である間に所定個数(例えば、10個)の遊技球が可変入賞装置33の内部の第2Vゾーン34または副入賞口35に入球するまで、可動翼片36を所定回数回動させる第2種ラウンド遊技が所定回数を限度として行われる遊技態様となる。
これにより、可変入賞装置33が開放状態の間に、この可変入賞装置33の内部の第2Vゾーン34または副入賞口35に入球した遊技球の個数に応じた入賞球を、遊技者が獲得できるようにしている。
[遊技球誘導手段の説明]
上述のように遊技機10では、可動翼片36が可動し閉鎖状態が開放状態になる場合に、可動翼片36の可動に応じて、始動口6Bの上方を転動する遊技球を、当該始動口6B方向へ誘導する遊技球誘導手段が設けられている。
図4及び図5に、遊技球誘導手段を示す。始動口6B側の可動翼片36の一端に回転軸37aを介して連結部材(紙面に対して垂直の厚みを有する)36aが回動自在に係合している。そして、この連結部材36aの他端が遊技盤14に対して遊合されている。すなわち、連結部材36aの他端に回転軸37bを介してスライド部材38が回動自在に設けられている。一方、遊技盤14の前面側には左右に長い溝39が所定の位置に形成され、スライド部材38が該溝39に沿って左右に移動自在に組み込まれている。
上述のように構成されていることにより、可動翼片36の閉鎖状態(図4参照)から開放状態(図5参照)への動作に伴って連結部材36aが傾動し、この連結部材36aが始動口6Bまでの遊技球誘導経路を形成し遊技球を誘導する。
従って、遊技球が第1特別遊技移行可能領域14bへ入球する可能性が高まると共に、たとえ遊技球が第1特別遊技移行可能領域14bへ入球しない場合でも、この遊技球が始動口6Bを通過する可能性が高まり、遊技者に対して、第1種遊技への移行の期待感をより強く持たせることができるという、遊技性に富んだ新たな遊技形態を備えた遊技機を提供することが可能となる。
図6及び図7に遊技球誘導手段の変形例を示す。遊技球誘導手段は、遊技盤14に対して遊合された独立遊技部材6Baを含み、該独立遊技部材6Baは、可動翼片36の閉鎖状態(図6参照)から開放状態(図7参照)への動作に伴って可動翼片36が独立遊技部材6Bbと当接することにより、通常位置(図6参照)から可動位置(図7参照)へ可動し、該可動位置にて、遊技球を始動口6B方向へ誘導する。
具体的には、独立遊技部材6Baは一対の第1可動片6Bb,第2可動片(可動翼片36側)6Bcを含んでいる。第1可動片6Bbには歯車6Bdが一体的に形成され遊技盤14に固定された回転軸6Bfに対し回動自在に遊合し、第2可動片6Bcには歯車6Beが一体的に形成され遊技盤14に固定された回転軸6Bgに対し回動自在に遊合している。そして、前記歯車6Bdと歯車6Beとは歯合し、第2可動片6Bcが有する突起部6Bhに可動翼片(図において左側の可動翼片)36が閉鎖状態から開放状態への動作に伴って当接することにより、第2可動片6Bcが通常位置から可動位置へ開動(回動)し、合わせて歯車6Be,6Bdの作用により第1可動片6Bbも開動(回動)し遊技球を始動口6B方向へ誘導する。なお、第1可動片6Bb,第2可動片6Bcは開動後に回転軸6Bf,6Bgに設けられた例えばコイルバネ(不図示)により基の位置に戻るようになっている。また、歯車6Bd,歯車6Beは遊技盤14の前面側に形成された不図示の溝に回動自在に組み込まれており、第1可動片6Bb,第2可動片6Bcが遊技領域上に所定の厚みで突き出ているものである。
さらに、図8及び図9に遊技球誘導手段の変形例を示す。独立遊技部材(紙面の垂直方向に所定の厚みを有する)41は遊技盤14に固定された回転軸41aに対し回動自在に遊合され自重により静止している。該独立遊技部材41は、可動翼片36の閉鎖状態(図8参照)から開放状態(図9参照)への動作に伴って可動翼片(図中左側の可動翼片)36が独立遊技部材41の辺14cと当接することにより、通常位置(図8参照)から可動位置(図9参照)へ可動し、該可動位置にて、遊技球を辺41bにより誘導する経路Rを形成し遊技球導入口6C方向へ誘導する。
一方、遊技盤14の少なくともエリア14dは光透過性を有し、遊技者は遊技盤14の背後に配置された役物等を視認可能である。そして、遊技盤14の背後には始動口6D(上述した始動口6Bと同一の機能を備えている)が設けられている。遊技球導入口6Cに導入された遊技球は経路R1に導かれた後に経路R2と経路R3のいずれかの経路へ分岐する。経路R2へ分岐した遊技球は排出口H1から遊技領域14aへ排出され、経路R3へ分岐した遊技球は始動口6Dへ入球した後に排出口H2から遊技領域14aに排出される。
[パチンコ遊技機の電気的構成]
図10は、本実施形態に係るパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロックである。同図に示すように、本実施形態に係るパチンコ遊技機10の制御回路は、主制御回路60と、副制御回路200と、ランプ群74と、払出・発射制御回路126、及びその他の構成要素から構成されている。
主制御回路60は、メインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、本実施形態では、メインCPU66は、第2種遊技を実行する際に、遊技領域14aに設けられた可動翼片36を回動させる制御を行う、請求項中の可動部材制御手段としての機能を備える。
また、メインCPU66は、第1特別遊技移行可能領域14bに入球した遊技球が、この第1特別遊技移行可能領域14b内に設けられた第2Vゾーン34を通過した場合に、第2種遊技を実行する制御を行う請求項中の第1特別遊技実行制御手段としての機能を備える。
メインCPU66は、始動口6A,6Bを遊技球が通過した際に、通常遊技から該通常遊技よりも遊技者にとって有利な、第2種遊技とは異なる第1種遊技に移行するか否かの抽選を行う請求項中の第2特別遊技抽選手段としての機能を備える。
メインCPU66は、第1種遊技を実行する際、遊技球が始動口6Bに入球した場合に、15R通常大当たり遊技、又は、15R確変大当たり遊技のいずれかに当選する可能性を有する第2抽選モードで、第1種大当たり遊技へ移行するか否かの抽選を行うとともに、第1種遊技を実行する際、遊技球が始動口6Aに入球した場合に、15R通常大当たり遊技、2R確変大当たり遊技、又は、15R確変大当たり遊技のいずれかに当選する可能性を有する第1抽選モードで、第1種大当たり遊技へ移行するか否かの抽選を行う、請求項中の第2特別遊技実行制御手段としての機能を備える。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するための各種プログラムが記憶されており、その他には、第1種遊技に関連した特別図柄ゲームにおける乱数抽選によって大当たり判定をする際に参照される大当たり判定テーブル(図33参照)や、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル、普通図柄ゲームにおける乱数抽選によって当たり判定をする際に参照される当たり判定テーブル等の各種のテーブルが記憶されている。なお、大当たり判定テーブルは、始動口6A,6Bのうち、始動口6Bを通過した場合は、始動口6Aを通過した場合より、第2特別遊技抽選手段による抽選条件が相対的に遊技者に有利に設定した抽選条件設定手段としての機能を備える。
ここで、本実施形態では、プログラム、テーブル等を記憶する媒体としてメインROM68を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM70等に記録されるものでもよい。さらに、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。また、本実施形態においてはメインCPU66、メインROM68及びメインRAM70を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用してもよい。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、羽根物ゲーム用制御状態フラグ、特別図柄ゲーム用制御状態フラグ、普通図柄ゲーム用制御状態フラグ、第2種大当たり遊技開始フラグ、第1種大当たり判定用乱数カウンタ、大当たり図柄決定用乱数カウンタ、はずれ図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、当たり判定用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、可変入賞装置入賞カウンタ、始動記憶数カウンタ、球通過記憶数カウンタ、特別図柄ゲーム用待ち時間タイマ、普通図柄ゲーム用待ち時間タイマ、第2種遊技(羽根物ゲーム)用待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、始動口開放時間タイマ、可変入賞装置開閉時間タイマ、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数等が設定されている。
羽根物ゲーム用制御状態フラグは、羽根物ゲームの制御状態を示すものである。特別図柄ゲーム用制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。普通図柄ゲーム用制御状態フラグは、普通図柄ゲームの制御状態を示すものである。第2種大当たり遊技開始フラグは、第2種大当たり遊技状態に移行可能であることを示すものである。
大当たり判定用乱数カウンタは、第1種遊技において、特別図柄ゲームでの第1種大当たりを判定するための乱数カウンタである。大当たり図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄ゲームで第1種大当たり遊技への移行を判定した場合に、停止表示される特別図柄、及び液晶表示装置32に表示する3桁の識別情報を決定するためのものである。
はずれ図柄決定用乱数カウンタは、第1種大当たりへ移行しない場合に停止表示する特別図柄、及び識別情報を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、3桁の識別情報の変動表示パターンを決定するためのものである。当たり判定用乱数カウンタは、普通図柄ゲームの当たりを判定するためのものである。
これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。尚、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。また、はずれではあるが、リーチとするか否かを判定するためのリーチ判定用乱数カウンタを設けてもよい。
大入賞口開放回数カウンタは、1回の第1種大当たり遊技における大入賞口8の開放回数、即ち、ラウンド遊技数(所謂ラウンド数)を示すものであり、初期設定時やカウンタのクリア時には“1”となっている。そして、メインCPU66は、第1Vカウントセンサ102から所定の検知信号が供給された場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する。
大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口8に入賞し、第1Vカウントセンサ102又は第1カウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。
第2種ラウンド遊技実行回数カウンタは、1回の第2種大当たり遊技において実行された第2種ラウンド遊技の回数(所謂ラウンド数)を示すものであり、初期設定時やカウンタのクリア時には“0”となっている。そして、メインCPU66は、第2Vカウントセンサ108から所定の検知信号が供給された場合に、第2種ラウンド遊技実行回数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する。
可変入賞装置入賞カウンタは、1ラウンド中に可変入賞装置33に入賞し、第2Vカウントセンサ108又は第2カウントセンサ110を通過した遊技球の数を示すものである。
始動記憶数カウンタは、特別図柄ゲームの保留数を示すものである。即ち、各始動口6A,6Bに遊技球が入球したものの、特別図柄ゲームが実行中であるため、新しい特別図柄ゲームを開始して特別図柄の変動表示を実行することができないときには、特別図柄の変動表示が保留される。始動記憶数カウンタは、その保留されている特別図柄の変動回数を示すものである。ちなみに、この始動記憶数カウンタは、始動口6Aへの遊技球の入球に伴う特別図柄ゲームの保留数をカウントするカウンタと、2つの始動口6B,6Bへの遊技球の入球に伴う特別図柄ゲームの保留数をカウントするカウンタとに分かれている。
球通過記憶数カウンタは、普通図柄ゲームの保留数(以下、球通過記憶数ともいう)を示すものである。即ち、球通過検出ゲート55a,55bを遊技球が通過したものの、普通図柄ゲームが実行中であるため、新しい普通図柄ゲームを開始して普通図柄の変動表示を実行することができないときには、普通図柄の変動表示が保留される。球通過記憶数カウンタは、球通過検出ゲート55a,55bの遊技球の通過に伴う普通図柄ゲームの保留数を示すものである。
特別図柄ゲーム用待ち時間タイマ、普通図柄ゲーム用待ち時間タイマ、及び、第2種遊技用待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。
また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口8を開放状態としている時間を計測するためのものである。また、始動口開放時間タイマは、可動片58a,58bを駆動させ、始動口6Aを開放状態としている時間を計測するためのものである。
可変入賞装置開閉時間タイマは、第2種大当たり遊技状態中に可動翼片36を駆動させ、可変入賞装置33を所定回数(例えば16回)開放及び閉鎖させる時間を計測するためのものである。尚、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
また、メインRAM70には、特別図柄記憶領域、普通図柄記憶領域が設定されている。特別図柄記憶領域は、2つの特別図柄表示器133a,133bのそれぞれに対応して2つ設けられている。
各特別図柄記憶領域は、特別図柄ゲームにおける1回の変動表示に対応する大当たり判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、クリアデータ等のデータが記憶されており、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(4)がある。特別図柄記憶領域(0)には、今現在実行されている特別図柄の変動表示に対応するデータが記憶されている。また、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)には、現在実行されている特別図柄の変動表示が終了した後に実行される、次以降の特別図柄の変動表示に対応するデータ(始動記憶情報)が記憶されている。
つまり、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(4)の全てのデータがクリアデータである場合には、現在特別図柄の変動表示が実行されておらず、且つ、これから特別図柄の変動表示を実行するための保留も行われていないこととなる。
また、各特別図柄表示器133a,133bにおいて現在実行されている特別図柄の可変表示が終了した場合には、特別図柄記憶領域(1)から特別図柄記憶領域(4)の各々のデータを、特別図柄記憶領域(0)から特別図柄記憶領域(3)にシフトし、特別図柄記憶領域(4)にクリアデータを記憶する。これによって、特別図柄記憶領域の更新が行われる。
一方、普通図柄記憶領域に関しても、各特別図柄記憶領域と同じように、普通図柄記憶領域(0)から普通図柄記憶領域(4)がある。また、各特別図柄記憶領域と同じように、普通図柄記憶領域の更新制御が行われる。
尚、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62と、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64と、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72とを備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。尚、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。
また、主制御回路60には、各種の機器が接続されている。具体的には、図10に示すように、第1Vカウントセンサ102、第1カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、通過球センサ114、始動入賞球センサ116,117、第2Vカウントセンサ108、第2カウントセンサ110、可変入賞球センサ112、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、可動翼片ソレノイド123、及び、バックアップクリアスイッチ124が接続されている。
第1Vカウントセンサ102は、大入賞口8における第1Vゾーン内に設けられている。この第1Vカウントセンサ102は、大入賞口8の第1Vゾーンを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に出力する。
第1カウントセンサ104は、大入賞口8における一般入球ゾーンに設けられている。この第1カウントセンサ104は、大入賞口8の一般入球ゾーンを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に出力する。
一般入賞球センサ106は、一般入賞口5に設けられている。この一般入賞球センサ106は、一般入賞口5を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に出力する。
通過球センサ114,115は、球通過検出ゲート55a,55bにそれぞれ設けられている。この通過球センサ114は、球通過検出ゲート55a,55bを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に出力する。
始動入賞球センサ116は始動口6Aに設けられており、始動入賞球センサ117は始動口6Bに設けられている。始動入賞球センサ116は、始動口6Aに遊技球が入球した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に出力する。同様に、始動入賞球センサ117は、始動口6Bに遊技球が入球した場合に、所定の検知信号を主制御回路60にそれぞれ出力する。
第2Vカウントセンサ108は、可変入賞装置33における第2Vゾーン34内に設けられている。この第2Vカウントセンサ108は、可変入賞装置33の第2Vゾーン34を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に出力する。
第2カウントセンサ110は、可変入賞装置33における副入賞口35に設けられている。この第2カウントセンサ110は、可変入賞装置33の副入賞口35を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
可変入賞球センサ112は、可変入賞口9に設けられている。この可変入賞球センサ112は、可変入賞口9に遊技球が入球した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に出力する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して始動口6Aの可動片58a,58bに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、可動片58a,58bを開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、大入賞口8を開閉するシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口8を開放状態又は閉鎖状態とする。
シーソーソレノイド122は、シャッタ40の内側に設けられている図示しない板形状のシーソーに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、その傾斜を変更する。このシーソーの傾斜が変更された結果、遊技球が第1Vゾーンを通過し易くなるように、又は、一般入球ゾーンを通過し易くなるように切り替えることとなる。
可動翼片ソレノイド123は、リンク部材(図示せず)を介して可変入賞装置33の可動翼片36に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて可動翼片36を回動させることにより、可変入賞装置33を開放状態又は閉鎖状態とする。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有するものである。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、賞球となる遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150が接続されている。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。
また、発射装置130には、発射用ソレノイド、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。
さらに、主制御回路60には、ランプ74群が接続されている。ランプ74群は、特別図柄ゲームの結果を表示する特別図柄表示器133a,133bと、普通図柄ゲームの結果を表示する普通図柄表示器135と、第1種大当たり遊技が実行されている際の、ラウンド遊技数を表示するラウンド数表示器151と、各保留ランプ80a,80b,81とを備えている。
シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46L,46Rから発生させる音声に関する制御、各種ランプ132の制御等を行うものであり、主に演出表示などの制御を行う。
副制御回路200は、サブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46L,46Rから発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、各種ランプ132の制御を行うランプ制御回路240から構成されており、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。特に、サブCPU206は、液晶表示装置32に対する表示制御を行うと共に、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。
また、プログラムROM208には、複数種類の演出パターンが記憶されている。この演出パターンは、演出表示の進行に関するものである。副制御回路200による演出表示は、3桁の識別情報の変動表示、及び停止表示を含む可変表示ゲームの進行に応じて実行される。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値、主制御装置60のメインCPU66から出力されたコマンドを記憶する機能を有する。例えば、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等、各種の変数等が設定されている。
尚、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路250は、画像データプロセッサ(以下、VDPという)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路220から構成されている。
上述したVDP212は、サブCPU206、画像データが記憶されている画像データROM216、画像データを画像信号に変換するD/Aコンバータ218、初期リセット回路220と接続されている。
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及び、パレット回路等の回路を含み、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。つまり、VDP212は、液晶表示装置32に対する表示制御を行う。また、VDP212には、液晶表示装置32に画像を表示するためのバッファとしての記憶媒体(例えば、ビデオRAM)を備えている。この記憶媒体の所定の記憶領域に画像データを記憶することによって、所定のタイミングで液晶表示装置32の演出図柄表示領域32aに画像が表示されることとなる。
画像データROM216には、背景画像データ、演出画像データ、識別情報データ、始動記憶数を示す画像データ、球通過記憶数を示す画像データ等の各種の画像データが別個に記憶されている。
また、VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データROM216から、背景画像データ、演出画像データ、識別情報画像データ、始動記憶数を示す画像データ、球通過記憶数を示す画像データ等、各種の画像データを読み出し、液晶表示装置32に表示させる画像データを生成する。さらに、このVDP212は、生成した画像データを、後方に位置する画像データから順に重ね合わせてバッファに記憶し、所定のタイミングでD/Aコンバータ218に供給する。このD/Aコンバータ218は、画像データを画像信号として変換し、この画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像を表示させる。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPという)から構成されている。
この音源IC232は、サブCPU206、初期リセット回路220、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ46L,46Rから発生させる音声の制御を行う。
サブCPU206は、演出パターンを選択し、音声データROM234に記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。その後、サブCPU206は、選択された音声データを音声データROM234から読み出し、音源IC232に供給する。音声データを受け取った音源IC232は、その音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMP236に供給する。AMP236は、音声信号を増幅させ、スピーカ46L,46Rから音声を発生させる。
ランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路242、複数種類のランプ装飾パターン等が記憶されている装飾データROM244から構成されている。
[遊技機の動作]
以下に、パチンコ遊技機10で実行される処理を図11〜図13、図15〜図17、図19、図20、図22〜図31に示す。また、パチンコ遊技機10で実行される特別図柄ゲーム制御処理(図13)の状態遷移については図14を用いて、パチンコ遊技機10で実行される普通図柄ゲーム制御処理(図17)の状態遷移については図18を用いて、パチンコ遊技機10で実行される羽根物ゲーム制御処理(図20)の状態遷移については図21を用いて、それぞれ説明する。
[メイン処理]
まず、メイン処理について説明する。主制御回路60のメインCPU66は、図11に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化、始動記憶数カウンタ等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。
その後、第1種遊技(特別図柄ゲーム)を実行し、且つ、液晶表示装置32に表示される演出用の識別情報を可変表示させる可変表示ゲームを実行する(ステップS12)。さらに、後述する第2種遊技(羽根物ゲーム)の実行処理を行う(ステップS13)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS12、S13の処理を繰り返し実行することとなる。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図12を参照して説明する。
まず、図12に示すように、メインCPU66は、大当たり判定用乱数カウンタ、大当たり図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を“1”増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS21)。そして、詳しくは図23を用いて後述するが、第1種遊技に関する始動口6A,6B、第2種遊技に関する可変入賞口9、球通過検出ゲート55a,55b、一般入賞口5等の遊技球の入球、または、通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS22)。
この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入球したことを条件として、遊技球を賞球として払い出す旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための特別図柄ゲーム用待ち時間タイマ、普通図柄ゲーム用待ち時間タイマ、第1種大当たり遊技が実行される際に開放する大入賞口8の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ、第2種大当たりが遊技が実行される際に所定回数開放及び閉鎖を繰り返す可変入賞装置33の開閉時間を計測するための可変入賞装置開閉時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS23)。
そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS24)。この処理が終了した場合には、ステップS25に処理を移す。
ステップS25においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、液晶表示装置32の演出図柄表示領域32aの左列、中列、右列に表示される可変表示ゲームの各識別情報を示す識別情報図柄指定コマンド、各識別情報の変動表示パターンを示す識別情報変動パターン指定コマンド、特別図柄ゲームの保留数を示す始動記憶数指定コマンド、液晶表示装置32の普通図柄表示器135にて変動表示される普通図柄の種類を示す普通図柄指定コマンド、普通図柄の変動表示パターンを示す普通図柄変動パターン指定コマンド、普通図柄ゲームの保留数を示す球通過記憶数指定コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS26に処理を移す。
そして、ステップS26の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球の払い出しを行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。この処理により、各種入賞口へ遊技球が入球した場合には、予め設定された所定数の賞球が払出装置128から払い出される。また、この処理が終了した場合には、ステップS27に処理を移す。
ステップS27においては、普通図柄ゲーム制御処理を実行する。詳しくは図17を用いて後述するが、この処理において、メインCPU66は、液晶表示装置32の普通図柄表示器135に普通図柄を変動表示及び停止表示させて、普通図柄ゲームを実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
[特別図柄制御処理]
図11のステップS12において実行される特別図柄ゲーム制御処理のサブルーチンについて、図13に示すフローチャートを参照して説明する。尚、図13において、ステップS32からステップS40の側方に示した数値は、それらのステップに対応する特別図柄ゲーム用制御状態フラグを示し、その特別図柄ゲーム用制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することとなる。
まず、図13に示すように、メインCPU66は、ステップS31にて、特別図柄ゲーム用制御状態フラグをロードする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄ゲーム用制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS32に処理を移す。
尚、後述するステップS32からステップS40において、メインCPU66は、特別図柄ゲーム用制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この特別図柄ゲーム用制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS32からステップS40における処理のいずれかを実行可能にするものである。
また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された特別図柄ゲーム用待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。尚、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。勿論、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS32では、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図15を用いて後述するが、メインCPU66は、特別図柄ゲーム用制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、特別図柄ゲームの保留数のチェックを行い、保留数が存在する場合に、大当たり判定、停止表示する特別図柄、及び、特別図柄の変動パターン等の決定を行う。
また、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を特別図柄ゲーム用制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を特別図柄ゲーム用待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、ステップS33の処理を実行するように設定する。
さらに、メインCPU66は、始動記憶数カウンタを“1”減少するように記憶更新する。そして、メインCPU66は、始動記憶数を示すデータを、メインRAM70の所定領域に記憶する。このようにセットされた始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図12のステップS25の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして供給される。
副制御回路200のサブCPU206は、後述するように、受信した始動記憶数指定コマンドに応じて、始動記憶数に関する演出、報知を実行することとなる。一方、保留数がない場合には、デモ画面が表示される。この処理が終了した場合には、ステップS33に処理を移す。
ステップS33では、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄ゲーム用制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、且つ、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を特別図柄ゲーム用制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を特別図柄ゲーム用待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、次のステップS34の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS34に処理を移す。
ステップS34では、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄ゲーム用制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、且つ、確定後待ち時間が経過した場合に、第1種大当たり遊技に当選したか否かを判断する。メインCPU66は、第1種大当たりに当選している場合に、第1種大当たり開始インターバル管理を示す値(03)を特別図柄ゲーム用制御状態フラグにセットし、第1種大当たり開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を特別図柄ゲーム用待ち時間タイマにセットする。つまり、第1種大当たり開始インターバルに対応する時間が経過した後、次のステップS35の処理を実行するように設定する。
したがって、ステップS34を実行するメインCPU66は、各特別図柄表示器133a,133bにおける特別図柄の可変表示の結果が特定の特別図柄となったことを条件として、遊技者に有利な第1種大当たり遊技状態への制御を行うこととなる。
一方、メインCPU66は、第1種大当たり遊技に当選していない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS40の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS35に処理を移す。
ステップS35では、第1種大当たり開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄ゲーム用制御状態フラグが第1種大当たり開始インターバル管理を示す値(03)であり、且つ、その第1種大当たり開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口8を開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に設定された変数を更新する。また、メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を特別図柄ゲーム用制御状態フラグにセットすると共に、上限開放時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS37の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS36に処理を移す。
ステップS36では、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄ゲーム用制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、且つ、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、再び大入賞口8を開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に設定された変数を更新する。また、メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を特別図柄ゲーム用制御状態フラグにセットすると共に、上限開放時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS37の処理を実行するように設定する。
さらに、メインCPU66は、大入賞口入賞カウンタを含む各第1種ラウンド遊技での入賞状況に関連する各種カウンタの値をクリアする処理(少なくとも大入賞口入賞カウンタの値を“0”にクリアする処理)を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS37に処理を移す。
ステップS37では、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄ゲーム用制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、上限開放時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。そして、メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口8を閉鎖させるために、メインRAM70に設定された変数を更新する。
また、メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を特別図柄ゲーム用制御状態フラグにセットし、大入賞口内残留球監視時間(例えば、1秒)を特別図柄ゲーム用待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、次のステップS38の処理を実行するように設定する。尚、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS38に処理を移す。
ステップS38では、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄ゲーム用制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口8における特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、大入賞口開放回数カウンタが“15”以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、第1種大当たり終了インターバルを示す値(07)を特別図柄ゲーム用制御状態フラグにセットし、第1種大当たり終了インターバルに対応する時間を特別図柄ゲーム用待ち時間タイマにセットする。つまり、第1種大当たり終了インターバルに対応する時間が経過した後、次のステップS39の処理を実行するように設定する。
一方、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を特別図柄ゲーム用制御状態フラグにセットする。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を特別図柄ゲーム用待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS36の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS39に処理を移す。
ステップS39においては、第1種大当たり終了インターバル処理を実行する。詳しくは図16を用いて後述するが、この処理においては、メインCPU66は、特別図柄ゲーム用制御状態フラグが第1種大当たり終了インターバルを示す値(07)であり、第1種大当たり終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄示ゲーム終了を示す値(08)を特別図柄ゲーム用制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS40の処理を実行するように設定する。
また、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)のセットに基づき、メインCPU66は、大入賞口開放回数カウンタ及び大入賞口入賞カウンタを含む第1種大当たり遊技状態での遊技状況に関連する各種カウンタの値をクリアする処理(少なくとも大入賞口開放回数カウンタは“1”に、大入賞口入賞カウンタは“0”にクリアする処理)を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS40に処理を移す。
ステップS40では、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄ゲーム用制御状態フラグが可変表示ゲーム終了を示す値(08)である場合に、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。また、メインCPU66は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS32の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、特別図柄ゲーム用制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図14に示すように、第1種大当たり遊技状態ではない場合において、大当たり判定の結果がはずれであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図13に示すステップS32、ステップS33、ステップS34、ステップS40の処理を所定のタイミングで実行することとなる。
また、メインCPU66は、図14に示すように、第1種大当たり遊技状態ではない場合において、大当たり判定の結果が第1種大当たりであるときには、特別図柄ゲーム用制御状態フラグを、“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図13に示すステップS32、ステップS33、ステップS34、ステップS35の処理を所定のタイミングで実行し、第1種大当たり遊技状態への制御を実行することとなる。
さらに、メインCPU66は、図14に示すように、第1種大当たり遊技状態への制御が実行された場合には、特別図柄ゲーム用制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図13に示すステップS37、ステップS38、ステップS36の処理を所定のタイミングで実行し、第1種ラウンド遊技を実行することとなる。
尚、メインCPU66は、図14に示すように、第1種ラウンド遊技が実行されている場合において、第1種大当たり遊技状態の終了条件(第1種大当たり遊技終了条件)が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図13に示すステップS37からステップS40の処理を所定のタイミングで実行し、第1種大当たり遊技状態を終了することとなる。
この第1種大当たり遊技状態は、所定の時間が経過するまでに特定領域への遊技球の通過がなかったこと(所謂「パンク」)、又は、第1種ラウンド遊技最大継続数(本実施形態においては、例えば15ラウンド)が終了したことを条件として終了することとなる。
また、上述したようにセットされる現在の特別図柄ゲーム用制御状態フラグは、図12のステップS25の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に特別図柄ゲーム制御状態コマンドとして出力される。
[特別図柄記憶チェック処理]
図13のステップS32において実行される特別図柄記憶チェック処理のサブルーチンについて、図15に示すフローチャートを参照して説明する。まず、図15のステップS51に示すように、特別図柄ゲーム用制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い、特別図柄ゲーム用制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS52に処理を移し、特別図柄ゲーム用制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
そして、ステップS52では、特別図柄ゲームの保留数が“0”であるか否かの判断を行う。即ち、この処理において、メインCPU66は、始動記憶数カウンタから始動記憶数(即ち、「特別図柄ゲームの保留数を示すデータ」)を読み出し、始動記憶数が“0”であるか否かの判断を行い、始動記憶数が“0”であると判別した場合には、ステップS53に処理を移し、始動記憶数が“0”であるとは判別しなかった場合には、ステップS54に処理を移す。本実施形態では、始動口6Aに基づく保留球数と、始動口6Bに基づく保留球数が存在し、「始動記憶数が“0”である」とは、各始動口6A,6Bに基づく保留球数が共にゼロであることを示す。
ステップS53では、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、副制御回路200に、デモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶する。これによって、副制御回路200において、デモ画面の表示が実行されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS54では、特別図柄ゲーム用制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値を特別図柄ゲーム用制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS55に処理を移す。
ステップS55では、大当たり判断処理を実行する。この大当たり判断処理では、メインCPU66は、特別図柄の変動の契機となる始動口への入球が、始動口6Aであるか、それとも始動口6Bであるかを、検知信号の出力元が始動入賞球センサ116であるか、それとも始動入賞球センサ117であるかによって判断する。そして、始動口6Aである場合には、図33に示した第1抽選モードに基づいて第1種大当たり遊技の抽選を行い、始動口6Bである場合には、図33に示した第2抽選モードに基づいて第1種大当たり遊技の抽選を行う。
図33に示すように、遊技球が始動口6Bに入球したときに選択される第2抽選モードでは、2R確変大当たり遊技へ移行する確率がゼロとなっている。即ち、第2抽選モードが選択された場合には、15R通常大当たり遊技又は15R確変大当たり遊技のいずれかに当選する可能性がある。
他方、遊技球が始動口6Aに入球したときに選択される第1抽選モードでは、2R確変大当たり遊技へ移行する場合がある。即ち、第1抽選モードが選択された場合には、15R通常大当たり遊技、2R確変大当たり遊技、又は、15R確変大当たり遊技のいずれかに当選する可能性がある。
また、第1抽選モードが選択された場合と、第2抽選モードが選択された場合で、第1種大当たり遊技(15R通常、2R確変、15R確変の各大当たり遊技)に当選する合計の確率は同一となっており、さらに、第2抽選モードが選択された場合の方が、第1抽選モードが選択された場合よりも、15確変大当たり遊技に当選する確率が相対的に高く設定されている。
したがって、遊技球が始動口6Aに入球して第1抽選モードによる第1種大当たり遊技の抽選が行われる場合よりも、遊技球が始動口6Bに入球して第2抽選モードによる第1種大当たり遊技の抽選が行われる場合の方が、15R確変大当たり遊技の当選確率の高い有利な抽選条件で、第1種大当たり遊技の抽選が行われることになる。
そして、図15のステップS55において、メインCPU66は、始動入賞時(遊技球が始動口6Aまたは6Bに入球したとき)に抽出された大当たり判定用乱数値と、メインROM68に記憶された、図33の大当たり判定テーブルとを参照する。つまり、メインCPU66は、遊技者に有利な第1種大当たり遊技(15R通常大当たり遊技、2R確変大当たり遊技、及び、15R確変大当たり遊技)とするか否かの判定を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS56に処理を移す。
ステップS56では、第1種大当たりであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS55の参照の結果に基づいて、第1種大当たりであるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、第1種大当たりであると判別した場合には、ステップS57に処理を移し、第1種大当たりであるとは判別しなかった場合には、ステップS58に処理を移す。
ステップS57では、大当たり図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当たり図柄用乱数値を抽出し、その大当たり図柄用乱数値に基づいて、特別図柄表示器133a,133bに停止表示する特別図柄を決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。さらに、液晶表示装置32に設定した左列、中列、右列に対応する各識別情報が決定され、その識別情報を示すデータが、図12のステップS25の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に停止させる識別情報の図柄指定コマンドとして出力される。この処理により、識別情報の変動表示の結果が決定される。この処理が終了した場合には、ステップS59に処理を移す。
ステップS58では、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄決定用乱数カウンタからはずれ図柄決定用乱数値を抽出し、そのはずれ図柄決定用乱数値に基づいて、特別図柄表示器133a,133bに停止表示する特別図柄を決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。また、液晶表示装置32の左列、中列、右列に対応する各識別情報が決定され、その識別情報を示すデータが、図12のステップS25の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に、停止させる識別情報の図柄指定コマンドとして出力される。この処理により、識別情報の変動表示の結果が決定される。
尚、メインCPU66は、左列と右列とが同じ識別情報となり、且つ、左列及び右列と中列とが同じ識別情報となる場合には、中列の識別情報を、所定のコマ数(例えば3コマ)だけ補正するように決定し、第1種大当たり遊技とならないように制御している。つまり、はずれの場合には、3つの識別情報が揃わないように制御される。この処理が終了した場合には、ステップS59に処理を移す。
ステップS59では、特別図柄と連動して変動する液晶表示装置32の3桁の識別情報の変動パターンを決定するための、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、ステップS57及びステップS58により決定された左列、中列、右列の識別情報に基づいて、変動パターンを決定するための変動パターン振分テーブルを選択する。
そして、メインCPU66は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン振分テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された変動パターンを示すデータは、図12のステップS25の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に識別情報変動パターン指定コマンドとして出力される。
これにより、副制御回路200のサブCPU206は、受信した識別情報変動パターン指定コマンドに応じて、図2に示した液晶表示装置32に、識別情報の可変表示ゲームを演出表示することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS60に処理を移す。
ステップS60では、決定した変動パターンに対応する変動時間を特別図柄ゲーム用待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS59の処理により決定された変動パターンと、その変動パターンの変動演出時間を示す変動演出時間テーブルとに基づいて、変動演出時間を算出し、その変動演出時間を示す値を特別図柄ゲーム用待ち時間タイマに記憶する。
そして、ステップS61にて、メインCPU66は、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS62に処理を移す。
ステップS62では、メインCPU66は、始動記憶数カウンタを“1”減少するように記憶更新する。そして、メインCPU66は、始動記憶数指定コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された始動記憶数指定コマンドを示すデータは、図12のステップS25の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に始動記憶数指定コマンドとして出力される。詳しくは後述するが、副制御回路200のサブCPU206は、受信した始動記憶数指定コマンドに応じた演出を実行することとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[第1種大当たり終了インターバル処理]
図13のステップS39において実行される第1種大当たり終了インターバル処理のサブルーチンについて、図16のフローチャートを参照して説明する。まず、図16のステップS71に示すように、メインCPU66は、特別図柄ゲーム用制御状態フラグが第1種大当たり終了インターバルを示す値(07)であるか否かの判断を行い、特別図柄ゲーム用制御状態フラグが第1種大当たり終了インターバルを示す値であると判別した場合には、ステップS72に処理を移す一方、特別図柄ゲーム用制御状態フラグが第1種大当たり終了インターバルを示す値であると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
そして、ステップS72では、特別図柄ゲーム用制御状態フラグとして特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄ゲーム終了を示す値を特別図柄ゲーム用制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
ステップS73では、第1種大当たり関連カウンタクリア処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、大入賞口開放回数カウンタ及び大入賞口入賞カウンタを含む第1種大当たり遊技状態での遊技状況に関連する各種カウンタの値をクリアする処理を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[普通図柄ゲーム制御処理]
図12のステップS27において実行されるサブルーチンについて図17を用いて説明する。尚、図17において、ステップS82からステップS88の側方に示した数値は、それらのステップに対応する普通図柄ゲーム用制御状態フラグを示し、その普通図柄ゲーム用制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、可変表示ゲームが進行することとなる。
まず、図17に示すように、メインCPU66は、ステップS81にて、普通図柄ゲーム用制御状態フラグをロードする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄ゲーム用制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS82に処理を移す。
尚、後述するステップS82からステップS88において、メインCPU66は、普通図柄ゲーム用制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この普通図柄ゲーム用制御状態フラグは、普通図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS82からステップS88における処理のいずれかを実行可能にするものである。
また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された普通図柄ゲーム用待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。尚、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、前記可変表示ゲーム制御処理も実行する。
ステップS82では、普通図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図13を用いて後述するが、メインCPU66は、普通図柄ゲーム用制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、普通図柄ゲームの保留数のチェックを行い、保留数がある場合に、当たり判定、停止表示する普通図柄、及び、普通図柄の変動パターン等の決定を行う。
また、メインCPU66は、普通図柄変動時間管理を示す値(01)を普通図柄ゲーム用制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を普通図柄ゲーム用待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、ステップS83の処理を実行するように設定する。
さらに、メインCPU66は、球通過記憶数カウンタを“1”減少するように記憶更新する。そして、メインCPU66は、球通過記憶数指定コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域に記憶する。このようにセットされた球通過記憶数指定コマンドを示すデータは、図12のステップS25の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に球通過記憶数指定コマンドとして供給される。
副制御回路200のサブCPU206は、後述するように、受信した球通過記憶数指定コマンドに応じて、球通過記憶数に関する演出、報知を実行することとなる。一方、保留数がない場合には、デモ画面が表示される。この処理が終了した場合には、ステップS83に処理を移す。
ステップS83では、普通図柄変動時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄ゲーム用制御状態フラグが普通図柄変動時間管理を示す値(01)であり、且つ、変動時間が経過した場合に、普通図柄表示時間管理を示す値(02)を普通図柄ゲーム用制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を普通図柄ゲーム用待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS84の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS84に処理を移す。
ステップS84では、普通図柄表示時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄ゲーム用制御状態フラグが普通図柄表示時間管理を示す値(02)であり、且つ、確定後待ち時間が経過した場合に、当たりか否かを判断する。メインCPU66は、当たりである場合に、当たり開始インターバル管理を示す値(03)を普通図柄ゲーム用制御状態フラグにセットし、当たり開始インターバルに対応する時間(例えば1秒)を普通図柄ゲーム用待ち時間タイマにセットする。つまり、当たり開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS85の処理を実行するように設定する。
したがって、ステップS85を実行するメインCPU66は、液晶表示装置32の普通図柄表示器135における普通図柄の変動表示の結果が特定の普通図柄(例えば「○」)となったことを条件として、始動口6Aの可動片58a,58bを開放する制御を行うこととなる。
一方、メインCPU66は、当たりではない場合に、普通図柄ゲーム終了を示す値(06)をセットする。つまり、ステップS88の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS85に処理を移す。
ステップS85では、当たり開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄ゲーム用制御状態フラグが当たり開始インターバル管理を示す値(03)であり、且つ、その当たり開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、始動口6Aを開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に設定された変数を更新する。また、メインCPU66は、始動口開放中を示す値(04)を普通図柄ゲーム用制御状態フラグにセットすると共に、開放時間(例えば0.3秒)を始動口開放時間タイマと普通図柄ゲーム用待ち時間タイマにセットする。つまり、始動口6Aの可動片58a,58bの開放時間に対応する時間が経過した後、次のステップS86の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS86に処理を移す。
ステップS86では、始動口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄ゲーム用制御状態フラグが始動口開放中を示す値(04)である場合に、始動口6Aの可動片58a,58bを閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。しかも、メインCPU66は、当たり終了インターバルを示す値(05)を普通図柄ゲーム用制御状態フラグにセットし、当たり終了インターバルに対応する時間を普通図柄ゲーム用待ち時間タイマにセットする。つまり、当たり終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS87の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS87に処理を移す。
ステップS87では、当たり終了インターバル処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄ゲーム用制御状態フラグが当たり終了インターバルを示す値(05)であり、且つ、当たり終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、普通図柄ゲーム終了を示す値(06)を普通図柄ゲーム用制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS88の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS88に処理を移す。
ステップS88では、普通図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄ゲーム用制御状態フラグが普通図柄ゲーム終了を示す値(06)である場合に、次回の変動表示を行うために、普通図柄記憶領域の更新を行う。また、メインCPU66は、普通図柄記憶チェックを示す値(00)を普通図柄ゲーム用制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS82の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、普通図柄ゲーム用制御状態フラグをセットすることにより、普通図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図18に示すように、当たり判定の結果がはずれであるときには、普通図柄ゲーム用制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“06”と順にセットすることにより、図17に示すステップS82、ステップS83、ステップS84、ステップS88の処理を所定のタイミングで実行することとなる。
また、メインCPU66は、図18に示すように、当たり判定の結果が当たりであるときには、普通図柄ゲーム用制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図17に示すステップS82、ステップS83、ステップS84、ステップS85の処理を所定のタイミングで実行し、始動口6Aの可動片58a,58bを開放する制御を実行することとなる。
さらに、メインCPU66は、図18に示すように、始動口6Aの可動片58a,58bを開放する制御が実行された場合には、普通図柄ゲーム用制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図17に示すステップS86、ステップS87、ステップS88の処理を所定のタイミングで実行し、始動口6Aの可動片58a,58bを開放及び閉鎖して普通図柄ゲームを終了することとなる。
[普通図柄記憶チェック処理]
図17のステップS82において実行される普通図柄記憶チェック処理のサブルーチンについて、図19に示すフローチャートを参照して説明する。まず、図19のステップS91に示すように、普通図柄ゲーム用制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い、普通図柄ゲーム用制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS92に処理を移し、普通図柄ゲーム用制御状態フラグが普通図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
そして、ステップS92では、普通図柄ゲームの保留数が“0”であるか否かの判断を行う。即ち、この処理において、メインCPU66は、球通過記憶数カウンタから球通過記憶数(即ち、「普通図柄ゲームの保留数を示すデータ」)を読み出し、球通過記憶数が“0”であるか否かの判断を行い、球通過記憶数が“0”であると判別した場合には、本サブルーチンを終了し、球通過記憶数が“0”であるとは判別しなかった場合には、ステップS93に処理を移す。本実施形態では、各球通過検出ゲート55a,55bにそれぞれ通過する遊技球が存在し、「球通過記憶数が“0”である」とは、両球通過検出ゲート55a,55bを通過した遊技球の合計保留球数がゼロであることを示す。
ステップS93では、普通図柄ゲーム用制御状態フラグとして普通図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄変動時間管理を示す値を普通図柄ゲーム用制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS94に処理を移す。
ステップS94では、当たり判断処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、球通過検出ゲート55a,55bを遊技球が通過したことを、対応する通過球センサ115,116からの検知信号の入力により検出し、検出時に抽出された当たり判定用乱数値と、メインROM68の所定領域に記憶された当たり判定テーブルとを参照する。つまり、メインCPU66は、遊技者に有利な始動口6Aの可動片58a,58bの開放を行うか否かの判定を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS95に処理を移す。
ステップS95では、当たりであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS95の参照の結果に基づいて、当たりであるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、当たりであると判別した場合には、ステップS96に処理を移し、当たりであるとは判別しなかった場合には、ステップS97に処理を移す。
ステップS96では、当たり図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、予め当たり図柄として設定されている普通図柄(例えば「○」)を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された普通図柄を示すデータは、図12のステップS25の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に、停止させる普通図柄の図柄指定コマンドとして出力される。この処理により、普通図柄の変動表示の結果が決定される。この処理が終了した場合には、ステップS98に処理を移す。
ステップS97では、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、予めはずれ図柄として設定されている普通図柄(例えば「×」)を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された普通図柄を示すデータは、図12のステップS25の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に、停止させる普通図柄の図柄指定コマンドとして出力される。この処理により、普通図柄の変動表示の結果が決定される。この処理が終了した場合には、ステップS98に処理を移す。
ステップS98では、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、ステップS96及びステップS97により決定された普通図柄に基づいて、変動パターンを決定するための変動パターン振分テーブルを選択する。
そして、メインCPU66は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン振分テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された変動パターンを示すデータは、図12のステップS25の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に普通図柄変動パターン指定コマンドとして出力される。
これにより、副制御回路200のサブCPU206は、受信した普通図柄変動パターン指定コマンドに応じて、図3に示した普通図柄表示器135に、普通図柄ゲームを演出表示することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS99に処理を移す。
ステップS99では、決定した変動パターンに対応する変動時間を普通図柄ゲーム用待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS98の処理により決定された変動パターンと、その変動パターンの変動演出時間を示す変動演出時間テーブルとに基づいて、変動演出時間を算出し、その変動演出時間を示す値を普通図柄ゲーム用待ち時間タイマに記憶する。そして、ステップS100にて、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS101に処理を移す。
ステップS101では、メインCPU66は、球通過記憶数カウンタを“1”減少するように記憶更新する。そして、メインCPU66は、球通過記憶数指定コマンドを示すデータを、メインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された球通過記憶数指定コマンドを示すデータは、図12のステップS25の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に球通過記憶数指定コマンドとして出力される。詳しくは後述するが、副制御回路200のサブCPU206は、受信した球通過記憶数指定コマンドに応じた演出を実行することとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[第2種遊技(羽根物ゲーム)制御処理]
次に、図11のステップS13にて実行される第2種遊技(羽根物ゲーム)制御処理のサブルーチンについて、図20に示すフローチャートを参照して説明する。尚、図20において、ステップS103からステップS109の側方に示した数値は、それらのステップに対応する羽根物ゲーム用制御状態フラグを示し、その羽根物ゲーム用制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、羽根物ゲーム(第2種遊技)が進行することとなる。
まず、図20のステップS102に示すように、羽根物ゲーム用制御状態フラグをロードする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、羽根物ゲーム用制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS103に処理を移す。
尚、後述するステップS103からステップS109において、メインCPU66は、羽根物ゲーム用制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この羽根物ゲーム用制御状態フラグは、羽根物ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS103からステップS109における処理のいずれかを実行可能にするものである。
また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された羽根物ゲーム用待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。尚、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。勿論、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS103においては、第2種大当たり開始判定処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、羽根物ゲーム用制御状態フラグが第2種大当たり開始判定を示す値(00)である場合に、第2種大当たり遊技状態に移行させるか否かを判断する。
メインCPU66は、後述する図28のステップS236の処理でメインRAM70の所定領域に記憶される第2種大当たり遊技開始フラグが存在するか否かによって第2種大当たり遊技状態に移行させるか否かを判断し、第2種大当たり遊技開始フラグが存在する場合には、第2種大当たり開始インターバル管理を示す値(01)を羽根物ゲーム用制御状態フラグにセットすると共に、第2種大当たり開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を特別図柄ゲーム用待ち時間タイマにセットし、メインRAM70における前記第2種大当たり遊技開始フラグの記憶領域をクリアする処理を行う。つまり、第2種大当たり開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS104の処理を実行するように設定する。
また、メインCPU66は、第2種大当たり遊技開始フラグが存在しない場合には、羽根物ゲーム終了を示す値(06)をセットする。つまり、ステップS109の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS104に処理を移す。
ステップS104では、第2種大当たり開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、羽根物ゲーム用制御状態フラグが第2種大当たり開始インターバル管理を示す値(01)であり、且つ、その第2種大当たり開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、可変入賞装置33を繰り返し開放、及び、閉鎖させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に設定された変数を更新する。また、メインCPU66は、可変入賞装置33の開閉を示す値(02)を羽根物ゲーム用制御状態フラグにセットすると共に、上限開閉時間(例えば20秒)を可変入賞装置開閉時間タイマにセットする。つまり、ステップS106の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
ステップS105では、可変入賞装置再開放待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、羽根物ゲーム用制御状態フラグが可変入賞装置再開放待ち時間管理を示す値(04)であり、且つ、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、再び可変入賞装置33を繰り返し開放、及び、閉鎖させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に設定された変数を更新する。また、メインCPU66は、可変入賞装置33の開閉を示す値(02)を羽根物ゲーム用制御状態フラグにセットすると共に、上限開閉時間(例えば20秒)を可変入賞装置開閉時間タイマにセットする。つまり、ステップS106の処理を実行するように設定する。
さらに、メインCPU66は、可変入賞装置入賞カウンタを含む各第2種ラウンド遊技での入賞状況に関連する各種カウンタの値をクリアする処理(少なくとも可変入賞装置入賞カウンタの値を“0”にクリアする処理)を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS106に処理を移す。
ステップS106では、可変入賞装置開閉処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、羽根物ゲーム用制御状態フラグが可変入賞装置開閉を示す値(02)である場合に、可変入賞装置入賞カウンタが“10”以上であるという条件、上限開閉時間を経過した(可変入賞装置開閉時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。そして、メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、可変入賞装置33の開閉動作を終了させるために、メインRAM70に設定された変数を更新する。
また、メインCPU66は、可変入賞装置再開放管理を示す値(03)を羽根物ゲーム用制御状態フラグにセットし、可変入賞装置再開放管理時間(例えば1秒)を羽根物ゲーム用待ち時間タイマにセットする。つまり、可変入賞装置再開放管理時間が経過した後、ステップS107の処理を実行するように設定する。
尚、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS107に処理を移す。
ステップS107では、可変入賞装置再開放管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、羽根物ゲーム用制御状態フラグが可変入賞装置再開放管理を示す値(03)であり、且つ、可変入賞装置再開放管理時間が経過した場合に、可変入賞装置33における第2Vゾーン34を遊技球が通過しなかったという条件、第2種ラウンド遊技実行回数カウンタの数値がメインRAM70に記憶された最大ラウンド数に達したという条件のいずれかを満たすか否かを判断する。
メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、第2種大当たり終了インターバルを示す値(05)を羽根物ゲーム用制御状態フラグにセットし、第2種大当たり終了インターバルに対応する時間を羽根物ゲーム用待ち時間タイマにセットする。つまり、第2種大当たり終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS108の処理を実行するように設定する。
一方、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合に、可変入賞装置再開放待ち時間管理を示す値(04)を羽根物ゲーム用制御状態フラグにセットし、ラウンド間インターバルに対応する時間を羽根物ゲーム用待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS105の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS108に処理を移す。
ステップS108では、第2種大当たり終了インターバル処理を実行する。詳しくは、図22を用いて後述するが、この処理においては、メインCPU66は、羽根物ゲーム用制御状態フラグが第2種大当たり終了インターバルを示す値(05)であり、且つ、第2種大当たり終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、羽根物ゲーム終了を示す値(06)を羽根物ゲーム用制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS109の処理を実行するように設定する。
また、第2種遊技(羽根物ゲーム)終了を示す値(06)のセットに基づき、メインCPU66は、第2種ラウンド遊技実行回数カウンタ、及び、可変入賞装置入賞カウンタを含む第2種大当たり遊技状態での遊技状況に関連する各種カウンタの値をクリアする処理(少なくとも第2種ラウンド遊技実行回数カウンタ、及び、可変入賞装置入賞カウンタを“0”にクリアする処理)を実行すると共に、メインRAMの所定領域に記憶された最大ラウンド数情報をクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
ステップS109では、第2種遊技終了処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、羽根物ゲーム用制御状態フラグが第2種遊技の終了を示す値(06)である場合に、次回の第2種ラウンド遊技の実行のために、第2種大当たり開始判定を示す値(00)をセットする。つまり、ステップS103の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
上述したように、羽根物ゲーム用制御状態フラグをセットすることにより、第2種遊技(羽根物ゲーム)が実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図21に示すように、第2種大当たり遊技状態ではない場合において、メインRAM70の所定領域に第2種大当たり遊技開始フラグが記憶されていないときには、羽根物ゲーム用制御状態フラグを“00”、“06”と順にセットすることにより、図20に示すステップS103、ステップS109の処理を所定のタイミングで実行することとなる。
また、メインCPU66は、図21に示すように、第2種大当たり遊技状態ではない場合において、メインRAM70の所定領域に第2種大当たり遊技開始フラグが記憶されているときには、羽根物ゲーム用制御状態フラグを“00”、“01”と順にセットすることで、図20に示すステップS103、ステップS104の処理を所定のタイミングで実行し、第2種大当たり遊技状態への制御を実行することとなる。
さらに、メインCPU66は、図21に示すように、第2種大当たり遊技状態への制御が実行された場合には、羽根物ゲーム用制御状態フラグを“02”、“03”、“04”と順にセットすることにより、図20に示すステップS106、ステップS107、ステップS105の処理を所定のタイミングで実行し、第2種ラウンド遊技を実行することとなる。
尚、メインCPU66は、図21に示すように、第2種ラウンド遊技が実行されている場合において、第2種大当たり遊技状態の終了条件(第2種大当たり遊技終了条件)が成立した場合には、“02”、“03”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図20に示すステップS106からステップS109の処理を所定のタイミングで実行し、第2種大当たり遊技状態を終了することとなる。
この第2種大当たり遊技状態は、所定の時間が経過するまでに第2Vゾーン34への遊技球の通過がなかったこと(所謂「パンク」)、又は、第2種ラウンド遊技最大継続数が終了したことを条件として終了することとなる。
[第2種大当たり終了インターバル処理]
図20のステップS108において実行される第2種大当たり終了インターバル処理のサブルーチンについて、図22のフローチャートを参照して説明する。まず、図22のステップS111に示すように、メインCPU66は、羽根物ゲーム用制御状態フラグが第2種大当たり終了インターバルを示す値(05)であるか否かの判断を行い、羽根物ゲーム用制御状態フラグが第2種大当たり終了インターバルを示す値であると判別した場合には、ステップS112に処理を移す。他方、羽根物ゲーム用制御状態フラグが第2種大当たり終了インターバルを示す値であると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
そして、ステップS112では、羽根物ゲーム用制御状態フラグとして第2種遊技終了を示す値(06)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、第2種遊技(羽根物ゲーム終了)を示す値を羽根物ゲーム用制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[入力検出処理]
次に、図12のステップS22において実行される入力検出処理のサブルーチンについて、図23を用いて説明する。まず、図23のステップS131に示すように、メインCPU66は、賞球関連スイッチチェック処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、賞球に関連するスイッチである第1Vカウントセンサ102、第1カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、第2Vカウントセンサ108、第2カウントセンサ110、可変入賞球センサ112、始動入賞球センサ116,117などの各種のセンサより、所定の検知信号が供給されているかを検出する。そして、これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、信号を供給したセンサに応じて、賞球の数を決定し、メインRAM70に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS132に処理を移す。
ステップS132では、特別図柄関連スイッチ入力処理を実行する。詳しくは図24を用いて後述するが、特別図柄ゲームに関連する第1Vカウントセンサ102、第1カウントセンサ104、始動入賞球センサ116,117より所定の信号が供給されているかを検出する。これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、後述するような処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS133に処理を移す。
ステップS133では、普通図柄関連スイッチ入力処理を実行する。この処理において、通過球センサ114,115は、所定の検知信号をメインCPU66に供給する。これら所定の信号を受け取ったメインCPU66は、後述する球通過記憶数の更新等の処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS134に処理を移す。
ステップS134では可変入賞装置関連スイッチ入力処理を実行する。詳しくは図28を用いて後述するが、可変入賞装置33に関連する第2Vカウントセンサ108、第2カウントセンサ110、及び、可変入賞球センサ112より所定の信号が供給されているかを検出する。これら所定の信号の検出処理を行ったメインCPU66は、後述するような処理を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄関連スイッチ入力処理]
図23のステップS132において実行される特別図柄関連スイッチ入力処理のサブルーチンについて、図24のフローチャートを参照して説明する。まず、図24のステップS151に示すように、第1カウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、第1カウントセンサ104から供給される所定の信号に応じて、第1カウントスイッチ入力があると判別した場合には、ステップS152にて、大入賞口入賞カウンタを“1”増加させるように記憶更新する第1カウントスイッチ検出時処理を実行する。一方、メインCPU66は、第1カウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS153に処理を移す。
ステップS153では、第1Vカウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、第1Vカウントセンサ102から供給される所定の信号に応じて、第1Vカウントスイッチ入力があると判別した場合には、ステップS154にて、この領域を通過した旨のフラグを成立させて、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する第1Vカウントスイッチ検出時処理を実行する。
また、この第1Vカウントスイッチ検出時処理では、メインCPU66は、第1Vカウントセンサ102から供給される所定の信号に応じて、第1Vカウントスイッチ入力があると判別した場合には、大入賞口入賞カウンタを“1”増加させるように記憶更新する処理を実行する。一方、メインCPU66は、第1Vカウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS155に処理を移す。
ステップS155では、始動口スイッチ入力(各始動口6A,6Bに遊技球が入球したことについての検知信号)があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、始動入賞球センサ116,117から供給される所定の信号を受け取ることにより、始動口スイッチ入力があるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、始動口スイッチ入力があると判別した場合には、ステップS156に処理を移し、始動口スイッチ入力があると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS156では、始動口検出時処理を実行し、この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。詳しくは図25を用いて説明するが、メインCPU66は、特別図柄ゲームの保留数、即ち、始動口6Aへの遊技球の入球に基づく保留数、及び、始動口6Bへの遊技球の入球に基づく保留数が、それぞれ“4”より小さいと判別した場合には、大当たり判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値を抽出し、メインRAM70の所定領域に記憶する。また、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に各種のコマンドをセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[始動口検出時処理]
図24のステップS156において実行される始動口検出時処理のサブルーチンについて、図25に示すフローチャートを参照して説明する。まず、図25のステップS171に示すように、メインCPU66は、始動口6Aへの遊技球の入球に基づく特別図柄ゲームの保留数、及び、始動口6Bへの遊技球の入球に基づく特別図柄ゲームの保留数が、それぞれ“4”以上であるか否かの判断を行う。即ち、この処理において、メインCPU66は、各始動口6A,6Bに対応する始動記憶数カウンタから始動記憶数をそれぞれ読み出し、それぞれのカウンタの始動記憶数が“4”以上であるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、各カウンタ毎に、始動記憶数が“4”以上であると判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
つまり、特別図柄ゲームの保留数が上限数に至っているときには、始動口6A,6Bに遊技球が入球した場合でも、始動記憶情報の記憶を行うことなく、本サブルーチンを終了することとなる。他方、メインCPU66は、始動記憶数が“4”より小さいと判別した場合には、ステップS172にて、始動記憶数カウンタを“1”増加させ、ステップS173に処理を移す。
詳細には、始動口6Aに対応する保留数が“4”より小さい場合には、始動口6Aに対応する始動記憶数カウンタを“1”増加させ、始動口6Bに対応する保留数が“4”より小さい場合には、始動口6Bに対応する始動記憶数カウンタを“1”増加させる。
ステップS173では、メインCPU66は、大当たり判定用乱数カウンタから大当たり判定用乱数値を抽出し、大当たり図柄決定用乱数カウンタから大当たり図柄用乱数値を抽出する。そしてステップS174では、メインCPU66は、抽出した大当たり判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値をメインRAM70の所定領域に始動記憶情報として記憶する。このように記憶された大当たり判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値を示すデータは、図15のステップS55等の処理においてメインCPU66により読み出され、第1種大当たりであるか否かが判断され、特別図柄表示器133a,133bに停止表示する特別図柄、及び、液晶表示装置32に表示する識別情報の種類が決定されることとなる。
このように、メインCPU66は、遊技球が始動口6A,6Bに入球したものの、特別図柄ゲームが実行中であるため特別図柄ゲームの保留条件が成立した場合に、その特別図柄ゲームが実行できる条件が成立するまで、その特別図柄ゲームの結果を決定するための始動記憶情報を、所定数を上限として記憶することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS175に処理を移す。
ここで、本実施形態では、メインCPU66は、遊技球が始動口6Bに入球したことによる特別図柄ゲームを、遊技球が始動口6Aに入球したことによる特別図柄ゲームよりも、優先して実行するように制御する。即ち、始動口6Bへの遊技球の入球に基づく保留数、及び、始動口6Aへの遊技球の入球に基づく保留数の両者が存在する場合には、始動口6Bへの遊技球の入球に基づく特別図柄ゲームを優先して実行、消化することとなる。
ステップS175では、メインCPU66は、始動記憶数を示すデータを読み出し、そのデータに基づく始動記憶数を示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[普通図柄関連スイッチ入力処理]
次に、図23のステップS133において実行される普通図柄関連スイッチ入力処理のサブルーチンについて、図26に示すフローチャートを参照して説明する。まず、図26のステップS191にて、球通過スイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、通過球センサ114,115から供給される所定の信号に応じて球通過スイッチ入力があると判別した場合に、ステップS192において、球通過検出時処理を実行し、この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。詳しくは図27を用いて説明するが、球通過検出時処理において、メインCPU66は、普通図柄ゲームの保留数が“4”より小さいと判別した場合には、当たり判定用乱数値、当たり図柄用乱数値を抽出し、メインRAM70の所定領域に記憶する。また、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に各種のコマンドをセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[球通過検出時処理]
次に、図26のステップS192において実行されるサブルーチンについて、図27を用いて説明する。まず、図27のステップS211に示すように、メインCPU66は、普通図柄ゲームの保留数が“4”以上であるか否かの判断を行う。即ち、この処理において、メインCPU66は、球通過記憶数カウンタから球通過記憶数を読み出し、球通過記憶数が“4”以上であるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、球通過記憶数が“4”以上であると判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
つまり、普通図柄ゲームの保留数が上限数に至っている場合には、球通過検出ゲート55a,55bを遊技球が通過しても、球通過記憶情報の記憶を行うことなく、本サブルーチンを終了することとなる。一方、メインCPU66は、球通過記憶数が“4”より小さいと判別した場合には、ステップS212にて、球通過記憶数カウンタを“1”増加させ、ステップS213に処理を移す。
ステップS213では、メインCPU66は、当たり判定用乱数カウンタから当たり判定用乱数値を抽出する。そして、ステップS214では、メインCPU66は、抽出した当たり判定用乱数値をメインRAM70の所定領域に球通過記憶情報として記憶する。このように記憶された当たり判定用乱数値を示すデータは、メインCPU66により読み出され、当たりであるか否かが判断され、導出表示させる普通図柄が決定されることとなる。
このように、メインCPU66は、遊技球が球通過検出ゲート55a,55bを通過したものの、普通図柄ゲームが実行中であるため普通図柄ゲームの保留条件が成立した場合に、その普通図柄ゲームが実行できる条件が成立するまで、その普通図柄ゲームの結果を決定するための球通過記憶情報を、4個を上限として記憶することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS215に処理を移す。
ステップS215において、メインCPU66は、球通過記憶数を示すデータを読み出し、そのデータに基づく球通過記憶数を示すデータをメインRAM70の所定領域にセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[可変入賞装置関連スイッチ入力処理]
次に、図23のステップS134において実行される可変入賞装置関連スイッチ入力処理のサブルーチンについて、図28に示すフローチャートを参照して説明する。まず、ステップS231の処理にて、メインCPU66は、第2カウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、第2カウントセンサ110から供給される所定の信号に応じて、第2カウントスイッチ入力があると判別した場合には、ステップS232の処理にて、可変入賞装置入賞カウンタを“1”増加させるように記憶更新する第2カウントスイッチ検出時処理を実行する。一方、メインCPU66は、第2カウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS233に処理を移す。
ステップS233では、第2Vカウントスイッチ入力があるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、第2Vカウントセンサ108から供給される所定の信号に応じて、第2Vカウントスイッチ入力があると判別した場合には、ステップS234の処理にて、第2Vゾーン34を通過した旨のフラグを成立させて、第2種ラウンド遊技実行回数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する第2Vカウントスイッチ検出時処理を実行する。
また、この第2Vカウントスイッチ検出時処理では、メインCPU66は、第2Vカウントセンサ108から供給される所定の信号に応じて、第2Vカウントスイッチ入力があると判別した場合には、可変入賞装置入賞カウンタを“1”増加させるように記憶更新する処理を実行する。そして、この処理が終了した場合、ステップS235に処理を移す。一方、メインCPU66は、第2Vカウントスイッチ入力があると判別しなかった場合には、ステップS237に処理を移す。
ステップS235においては、メインCPU66は、第2種ラウンド遊技実行回数カウンタの値が“1”となっているか否かを判断する。第2種ラウンド遊技実行回数カウンタの値が“1”となっていると判別した場合には、第2種大当たり遊技状態に移行させるためにステップS236に処理を移す一方、第2種ラウンド遊技実行回数カウンタが“1”となっていない(“1”を越えている)と判別した場合には、既に第2種大当たり遊技状態に移行していると判断してステップS237に処理を移す。
ステップS236では、メインCPU66は、第2種大当たり遊技状態に移行することを示す第2種大当たり遊技開始フラグをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された第2種大当たり遊技開始フラグは、図20のステップS103などの処理においてメインCPU66により読み出され、第2種大当たり遊技状態に移行させるか否かが判断されることとなる。
ステップS237では、可変入賞口スイッチ入力があるか否か(遊技球が可変入賞口9に入球したか否か)の判断を行う。この処理において、メインCPU66は、可変入賞球センサ112から供給される所定の信号を受け取ることにより、可変入賞口スイッチ入力があるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、可変入賞口スイッチ入力があると判別した場合には、ステップS238に処理を移し、可変入賞口スイッチ入力があると判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS238では、可変入賞口検出時処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、可変入賞球センサ112から供給された所定の信号に基づいて可変入賞口9に遊技球が入球したかを判断し、入球した場合は、可変入賞装置33を1回だけ開放させるために、メインRAM70に設定された変数をメインROM68から読み出したデータに基づいて更新する。この処理が終了した場合、メインCPU66は、本サブルーチンを終了する。
[副制御回路の動作]
一方、副制御回路200では、主制御回路60から送信される各種のコマンドを受信し、図29に示すようなコマンド受信処理を実行することとなる。
[コマンド受信処理]
まず、副制御回路200のサブCPU206は、図29のステップS251に示すように、始動記憶数指定コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から始動記憶数指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS252に処理を移す。一方、サブCPU206は、主制御回路60から始動記憶数指定コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS253に処理を移す。
ステップS252では、サブCPU206は、始動記憶数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、始動記憶情報と、更新前の始動記憶数を示すデータと、更新後の始動記憶数を示すデータとを、ワークRAM210の所定領域にセットする。
そして、サブCPU206は、主制御回路60から受信した始動記憶数指定コマンドに基づいて始動記憶数を決定し、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた始動記憶数を示すデータを更新する。尚、この処理においては、始動記憶数の増減に関わらず、更新を行うこととなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS253では、サブCPU206は、識別情報変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する。識別情報変動パターン指定コマンドを受信した場合には、ステップS254に処理を進め、受信していない場合には、ステップS256に処理を進める。
ステップS254では、サブCPU206は、リーチ判定処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、変動パターンに基づいて、リーチとなる変動パターンであるか否かを判定する。この処理が終了した場合にはステップS255に処理を移す。
ステップS255では、サブCPU206は、変動パターン、リーチ判定結果、演出決定テーブルを参照し、演出パターンを選択する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から供給された識別情報変動パターン指定コマンドに含まれる変動パターンと、ステップS254においてリーチとなるか否かを判定した判定結果と、演出決定テーブルとを参照する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS256では、サブCPU206は、球通過記憶数指定コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から球通過記憶数指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS257に処理を移す。一方、サブCPU206は、主制御回路60から球通過記憶数指定コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS258に処理を移す。
ステップS257では、サブCPU206は、球通過記憶数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、球通過記憶情報と、更新前の球通過記憶数を示すデータと、更新後の球通過記憶数を示すデータとを、ワークRAM210の所定領域にセットする。
そして、サブCPU206は、主制御回路60から受信した球通過記憶数指定コマンドに基づいて球通過記憶数を決定し、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた球通過記憶数を示すデータを更新する。尚、この処理においては、球通過記憶数の増減に関わらず、更新を行うこととなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS258では、サブCPU206は、普通図柄変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から普通図柄変動パターン指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS259に処理を移す。一方、サブCPU206は、主制御回路60から普通図柄変動パターン指定コマンドを受信しなかったと判別した場合には、ステップS260に処理を移す。
ステップS259では、サブCPU206は、変動パターン、演出決定テーブルを参照し、演出パターンを選択する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から供給された普通図柄変動パターン指定コマンドに含まれる変動パターンと、演出決定テーブルとを参照する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS260では、サブCPU206は、その他の受信したコマンドに対応する制御を実行する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[識別情報変動開始処理]
また、副制御回路200では、所定のタイミングでコマンド受信処理、保留数表示処理等とは異なる識別情報変動開始処理が実行される。この識別情報変動開始処理について、図30に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、図30に示すステップS271にて、サブCPU206は、始動記憶情報が残存しているか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、始動記憶数を示すデータを読み出し、そのデータが“0”であるか否かによって、始動記憶情報が残存しているか否かを判断することとなる。サブCPU206は、始動記憶情報が残存していると判別した場合には、ステップS272に処理を移す。一方、サブCPU206は、始動記憶情報が残存していないと判別した場合には、ステップS273に処理を移す。
ステップS272では、サブCPU206は、可変表示ゲームに関する所定の保留条件が成立したか否かを判断する。この所定の保留条件は、上述したように、遊技球が始動口6A,6Bに入球した場合において、特別図柄ゲームが実行中のため実行が保留されている可変表示ゲームの数が上限に達することなく、且つ、特別図柄表示器133a,133bのどちらか少なくとも一方で特別図柄が変動表示されていることである。サブCPU206は、所定の可変表示ゲームに関する保留条件が成立したと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、所定の可変表示ゲームに関する保留条件が成立していないと判別した場合には、ステップS274に処理を移す。
ステップS273では、サブCPU206は、遊技球が始動口6A,6Bに入球したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、始動記憶数が“0”から“1”となったか否かによって、遊技球が始動口6A,6Bに入球したか否かを判断する。サブCPU206は、遊技球が始動口6A,6Bに入球したと判別した場合には、ステップS274に処理を移す。一方、サブCPU206は、遊技球が始動口6A,6Bに入球しなかったと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS274では、サブCPU206は、液晶表示装置32で実行される可変表示ゲームの識別情報の変動開始処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、識別情報の変動パターンを示すデータをワークRAM210にセットする。この識別情報の変動パターンは、識別情報変動パターン指定コマンドに基づくものである。そして、サブCPU206は、所定のタイミングで、識別情報の変動パターンを示すデータをVDP212に供給する。これにより、液晶表示装置32上に可変表示ゲームが演出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[普通図柄変動開始処理]
また、副制御回路200では、所定のタイミングでコマンド受信処理、保留数表示処理、特別図柄変動開始処理等とは異なる普通図柄変動開始処理が実行される。この普通図柄変動開始処理について、図31を用いて説明する。
まず、図31のステップS291に示すように、サブCPU206は、球通過記憶情報が残存しているか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、球通過記憶数を示すデータを読み出し、そのデータが“0”であるか否かによって、球通過記憶情報が残存しているか否かを判断することとなる。サブCPU206は、球通過記憶情報が残存していると判別した場合には、ステップS292に処理を移す。一方、サブCPU206は、球通過記憶情報が残存していないと判別した場合には、ステップS293に処理を移す。
ステップS292では、サブCPU206は、普通図柄ゲームに関する所定の保留条件が成立したか否かを判断する。この所定の保留条件は、上述したように、遊技球が球通過検出ゲート55a,55bを通過した場合において、普通図柄ゲームが実行中のため実行が保留されている普通図柄ゲームの数が上限に達することなく、且つ、普通図柄表示器135において普通図柄が変動表示されていることである。サブCPU206は、所定の普通図柄ゲームに関する保留条件が成立したと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、所定の普通図柄ゲームに関する保留条件が成立していないと判別した場合には、ステップS294に処理を移す。
ステップS293では、サブCPU206は、遊技球が球通過検出ゲート55a,55bを通過したか否かを判断する。この処理において、サブCPU206は、球通過記憶数が“0”から“1”となったか否かによって、遊技球が球通過検出ゲート55a,55bを通過したか否かを判断する。サブCPU206は、遊技球が球通過検出ゲート55a,55bを通過したと判別した場合には、ステップS294に処理を移す。一方、サブCPU206は、遊技球が球通過検出ゲート55a,55bを通過しなかったと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS294では、サブCPU206は、普通図柄表示器135で実行される普通図柄ゲームの普通図柄の変動開始処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、普通図柄の変動パターンを示すデータをワークRAM210にセットする。この普通図柄の変動パターンは、普通図柄変動パターン指定コマンドに基づくものである。そして、サブCPU206は、所定のタイミングで、普通図柄の変動パターンを示すデータをVDP212に供給する。これにより、普通図柄表示器135上に普通図柄ゲームが演出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[遊技球誘導処理]
以上に説明した構成による本実施形態のパチンコ遊技機10では、上述のように構成されているので、遊技者による遊戯中に以下のような遊技態様が生ずる。
図32を参照する。ステップS300では、始動口6A、6Bに対応する抽選条件が設定される。本例では既に説明したように大当たり判定テーブル(図33参照)に基づき始動口6Bに遊技球が入賞した場合は始動口6Aに入賞した場合より抽選条件が遊技者に有利に設定されている。
ステップS301では、可変入賞口9への遊技球の入賞待ちの状態を維持する。
ステップS302では、遊技球が可変入賞口9へ入賞したか否かを可変入賞球センサ112の検知に基づき判断する。入賞したと判断したとき処理はステップS303に進む。入賞していないと判断したとき処理はステップS301戻り待ち状態を続行する。
ステップS303では、可動翼片36(可動部材)が閉鎖状態から開放状態へ可動する場合に、ステップS304で、遊技球誘導手段が機械的に可動する。
すなわち、遊技球誘導手段が可動翼片36が可動し閉鎖状態が前記開放状態になる場合に、可動翼片36の可動に応じて、始動口6Bの上方を転動する遊技球を、当該始動口6B方向へ誘導する。
例えば、既に図4及び図5を参照し説明したように、遊技球誘導手段は、一端が可動翼片36と係合し、他端が遊技盤14に対して遊合された連結部材36aであり、可動翼片36の閉鎖状態から開放状態への動作に伴って連結部材36aが傾動することにより、遊技球を始動口6B方向へ誘導するようにしてもよい。
また、既に図6,図7,図8及び図9を参照し説明したように遊技球誘導手段は、遊技盤14に対して遊合された独立遊技部材を含み、該独立遊技部材は、可動翼片36の閉鎖状態から開放状態への動作に伴って可動翼片36が独立遊技部材と当接することにより、通常位置から可動位置へ可動し、該可動位置にて、遊技球を始動口6B方向へ誘導するようにしてもよい。ここで、誘導された遊技球が始動口6Bに入賞する割合は2割程度でよい。入賞の割合が低いと遊技者の期待が低減し、入賞の割合が高いと第1特別遊技移行可能領域14へ入球する割合とのバランスが良くないためである。
ステップS305では、遊技球が始動口6Bに入賞したか否かを判断する。入賞したと判断した場合に処理はステップS306に進む。入賞していないと判断したとき処理はリターンする。ステップS306では大当たり抽選が実行される。
上述のように遊技領域14a内に始動口6A,6Bが設けられ、このうち始動口6Bを遊技球が通過した場合と、始動口6Aを遊技球が通過した場合とで、抽選条件が異なるという遊技性に富んだ新たな遊技形態を備えた遊技機を提供することが可能となる。
また、可動翼片36が開放状態とされた場合には、遊技球が第1特別遊技移行可能領域14bへ入球し易くなると共に、遊技球誘導手段により、抽選条件が有利である始動口6Bへ遊技球が誘導される。従って、遊技球が第1特別遊技移行可能領域14bへ入球する可能性が高まると共に、たとえ遊技球が第1特別遊技移行可能領域14bへ入球しない場合でも、この遊技球が始動口6Bを通過する可能性が高まり、遊技者に対して、第1種遊技への移行の期待感を持たせることができるという、遊技性に富んだ新たな遊技形態を備えた遊技機を提供することが可能となる。
また、変形例として、可動翼片36が閉鎖状態から開放状態へ可動する際に、これと連動して連結部材36aが傾動して、遊技球を始動口6Bへ誘導すれば、可動翼片36が開放状態となる際に、第1種遊技への移行の期待度が高まるという、遊技性に富んだ新たな遊技形態を備えた遊技機を提供することが可能となる。
さらに、他の変形例として、可動翼片36が閉鎖状態から開放状態へ可動する際に、可動翼36が独立遊技部材と当接することにより、該独立遊技部材は通常位置から可動位置へ可動し、該可動位置にて、遊技球を始動口6B方向へ誘導するので、可動翼片36と独立遊技部材との連携の動作により遊技者の趣向を高めるとともに、第1種遊技への移行の期待度が高まるという、遊技性に富んだ新たな遊技形態を備えた遊技機を提供することが可能となる。
本実施形態では、第1種大当たり遊技の際に、大入賞口8のシャッタ40が開放される構成としたが、第1種大当たり遊技の際にも第2種大当たり遊技の際と同様に、可変入賞装置33の可動翼片36を開放させて、大入賞口8及びシャッタ40を省略する構成としてもよい。
また、本実施形態では、請求項中の可動部材制御手段、第1特別遊技実行制御手段、第2特別遊技抽選手段、及び第2特別遊技実行制御手段が全て、単一のメインCPU66によって構成される場合について説明したが、これらの各手段の一部又は全部が個別の要素によって実現される構成としてもよい。
さらに、本実施形態では詳細に言及していないが、第1種遊技と第2種遊技とを一台で行える本実施形態のようなパチンコ遊技機では、第1種大当たり遊技と第2種大当たり遊技とが同時に実行可能となる場合がある。そのような場合には、第2種大当たり遊技を優先して実行して第1種大当たり遊技を第2種大当たり遊技後に実行するようにしてもよく、反対に、第1種大当たり遊技を第2種大当たり遊技に優先して実行するようにしてもよい。
また、本実施形態では、確変大当たり遊技に当選する確率が第1抽選モードと第2抽選モードとで同じであるものの、15R確変大当たり遊技の当選確率は第1抽選モードよりも第2抽選モードの方が高いことから、第2抽選モードは第1抽選モードよりも、抽選の当選時に実行される第1種大当たり遊技の遊技条件の有利な抽選が行われると言うことができる。よって、本明細書では「抽選条件」と称している事項は、「遊技条件」と称することもできる。そのため、本明細書と共に願書に添付した特許請求の範囲において、「相対的に有利な(不利な)抽選条件」と表現している事項は、「相対的に有利な(不利な)遊技条件」と換言することができる。
そして、本実施形態では、第1特別遊技移行可能領域14bにおいて行われる第2種遊技(第2種大当たり遊技)と共に、遊技領域14aにおいて第1種遊技が行われ、遊技球が始動口6A,6Bに入球して実行される抽選に当選すると第1種大当たり遊技が実行されるパチンコ遊技機10を、例にとって説明した。
しかし、本発明は、第2種遊技と第3種遊技とを一台で行えるパチンコ遊技機や、第1種遊技、第2種遊技、及び、第3種遊技の全てを一台で行えるパチンコ遊技機等、第2種遊技を含む複数種類の遊技を複合して遊戯することのできる遊技機の全般に、広く適用可能である。