JP2008220619A - 刺繍縫製システム - Google Patents
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Abstract
【課題】縫製装置のユーザが煩雑な模様の編集や刺繍条件の設定を行う必要がなく、容易に所望の模様を縫製対象である加工布に刺繍することができる刺繍縫製システムを提供する。
【解決手段】刺繍データ処理装置で作成された模様データ等を、タグリーダ/ライタにより衣服に装着された無線タグに書き込む。ミシンのタグリーダ/ライタで無線タグから模様データ等を読み込み(S14)、読み込んだ模様データ等に基づいて、刺繍縫製を行う(S17)。縫製中に縫製停止が指示されると(S15:YES→S16:YES)、中断処理(S18)において、すでに縫い終わった針数の針数データと、それまでに行われた編集作業の編集データが無線タグに書き込まれる。その後、縫製が再開される場合には、無線タグから針数データを読み込み(S14)、中断された時点から続けて縫製を行う(S17)。
【選択図】図12
【解決手段】刺繍データ処理装置で作成された模様データ等を、タグリーダ/ライタにより衣服に装着された無線タグに書き込む。ミシンのタグリーダ/ライタで無線タグから模様データ等を読み込み(S14)、読み込んだ模様データ等に基づいて、刺繍縫製を行う(S17)。縫製中に縫製停止が指示されると(S15:YES→S16:YES)、中断処理(S18)において、すでに縫い終わった針数の針数データと、それまでに行われた編集作業の編集データが無線タグに書き込まれる。その後、縫製が再開される場合には、無線タグから針数データを読み込み(S14)、中断された時点から続けて縫製を行う(S17)。
【選択図】図12
Description
本発明は、刺繍縫製システムに関し、より具体的には、刺繍縫製が可能な縫製装置と、縫製装置が刺繍縫製を行うのに必要な刺繍データを作成する刺繍データ作成装置を備えた刺繍縫製システムに関する。
従来から、縫製対象である加工布に、文字、記号、図柄等から構成される模様を刺繍縫製可能なミシンが知られている。このようなミシンで刺繍縫製を行うためには、予め、ミシンに内蔵された、またはミシンとは別個に設けられた刺繍データ作成装置において、ミシンでの縫製に用いる刺繍データを作成する必要があった。具体的には、まず、ユーザが刺繍する模様を選択し、適宜、その模様を反転させたり、大きさや色を変更したり、位置を移動させたりして、元の模様を編集し、所望の模様に調整する。また、このとき、ミシンの縫製速度や糸調子も、ユーザが適宜設定することができる。そして、このような模様および刺繍条件の設定が終了すると、刺繍データ作成装置によって自動的に刺繍データが作成される。
一方、近年、「無線タグ」と呼ばれるタグやラベル状に加工されたアンテナ付きのICチップを様々な物に付与し、リーダライタと呼ばれる装置で無線タグ上の情報を読み書きする技術が知られており、様々な分野で個体の識別や制御に利用されている。例えば、特許文献1に記載の鳩目穴かがリミシンでは、縫製対象である布地(被縫製物)に布地の種類を識別する情報が記憶された無線タグを装着し、ミシンに設けられたタグリーダ/ライタによって読み取った布地の識別情報と、ミシンで設定されている押え圧や糸調子が適正かを判定している。
特開2005−160936号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、布地に装着された無線タグに記憶されているのは布地の種類等の識別情報である。したがって、布地の識別とそれに伴う一定の条件設定は行われるものの、その他の詳細な条件設定は、ユーザがその都度行わねばならなかった。前述したように、所望の刺繍結果を得るためには、刺繍データの作成の過程で様々な模様の編集作業や刺繍条件の設定を行わねばならないため、特にミシンの初心者には、作業が煩雑で時間がかかるという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、縫製装置のユーザが煩雑な模様の編集や刺繍条件の設定を行う必要がなく、容易に所望の模様を縫製対象である加工布に刺繍することができる刺繍縫製システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の刺繍縫製システムは、縫製対象である加工布に模様を刺繍縫製するための刺繍データを作成及び処理する刺繍データ処理装置と、前記刺繍データ処理装置で作成及び処理された刺繍データに基づいて刺繍縫製を行うための縫製手段を有する縫製装置とを備えた刺繍縫製システムであって、前記刺繍データ処理装置は、前記模様の色と形状とを特定する模様データを含む刺繍データを作成する刺繍データ作成手段と、前記刺繍データ作成手段によって作成された前記刺繍データを前記加工布に装着された無線タグに書き込むデータ書込み手段とを備え、前記縫製装置は、前記データ書込み手段によって前記無線タグに書き込まれた前記刺繍データを読み出すデータ読取り手段と、前記データ読取り手段によって前記無線タグから読み出された前記刺繍データに基づいて、前記縫製手段を制御する制御手段とを備えている。
また、請求項2に係る発明の刺繍縫製システムでは、前記縫製装置は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記縫製手段による刺繍縫製が中断された場合に、中断時点の前記刺繍縫製の進行状況に関する進行状況データを前記加工布に装着された前記無線タグに書き込む進行状況書込み手段をさらに備え、前記データ読取り手段は、前記進行状況書込み手段によって前記無線タグに書き込まれた前記進行状況データを読み出し、前記制御手段は、前記データ読取り手段によって前記無線タグから読み出された前記進行状況データに基づいて、前記縫製手段を制御することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明の刺繍縫製システムでは、請求項2に記載の発明の構成に加え、前記進行状況データは、前記縫針が前記加工布を縫製した回数である針数を特定する針数データを含むことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明の刺繍縫製システムでは、請求項1〜3のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記模様データは、縫針が落ちる位置を特定する針落ち点データ、前記針落ち点の縫製順序を特定する縫製順序データ、および縫い糸の色を特定する糸色データを含むことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明の刺繍縫製システムでは、請求項1〜4のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記刺繍データは、前記模様の反転の有無、前記模様の縫製位置の移動量、前記模様の回転角、前記模様の拡大または縮小倍率、前記模様を構成する複数の部分模様間の距離、前記部分模様の配列、前記縫い糸の色の変更、および前記模様内の糸密度のうち少なくとも1つに関する編集データを含むことを特徴とする。
また、請求項6に係る発明の刺繍縫製システムでは、請求項1〜5のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記刺繍データは、前記加工布に応じた糸調子を特定する糸調子データを含むことを特徴とする。
また、請求項7に係る発明の刺繍縫製システムでは、請求項1〜6のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記刺繍データは、前記加工布に応じた縫製速度を特定する縫製速度データを含むことを特徴とする。
請求項1に係る発明の刺繍縫製システムは、刺繍データ処理装置と縫製装置とを備え、刺繍データ処理装置において作成された刺繍データを加工布に装着された無線タグに書込み、縫製装置において無線タグから読み出された刺繍データに基づいて刺繍縫製を行うものである。したがって、煩雑で時間がかかる刺繍データの作成作業は刺繍データ処理装置を有する専門業者が行い、刺繍が施される衣服等の加工布に装着した無線タグに、完成した刺繍データを書き込んでおくことにより、縫製装置の操作者は、簡便に所望の模様を加工布に刺繍することができる。また、刺繍データ処理装置による刺繍データの作成と縫製装置による刺繍縫製とが時間的にまたは場所的に離れて行われる場合に、作成された刺繍データが刺繍が施される加工布に付随しているために、刺繍データと加工布が一致しないという不都合を回避したり、両者の照合にかかる手間を軽減したりすることができる。さらに、刺繍データ処理装置で作成された刺繍データをフレキシブルディスクやUSBメモリ等の小型の記憶デバイスに記憶させておき、縫製装置に接続して利用する場合のように、両装置間を移動する途中で紛失する危険性も低減することができる。また、刺繍データの作成と刺繍縫製が同一者によって行われる場合であっても、多数の加工布に様々な種類の刺繍を施す場合等に、まずまとめて刺繍データを作成し、それぞれの刺繍を施す加工布に装着された無線タグに刺繍データを書き込んでおき、後で時間的余裕があるときに刺繍縫製のみをまとめて行うバッチ処理が可能となり、縫製作業の能率が向上する。
また、請求項2に係る発明の刺繍縫製システムでは、前記縫製装置は、刺繍縫製が中断された場合に、中断時点の刺繍縫製の進行状況に関する進行状況データを加工布に装着された無線タグに書き込んでおき、刺繍縫製を再開する際、無線タグから進行状況データを読み出して、中断された時点の状態から刺繍縫製を続ける。したがって、請求項1に記載の発明の効果に加え、一旦縫製装置による刺繍縫製を中断して、別の刺繍データに基づく刺繍縫製を行った場合であっても、その後、中断した刺繍縫製を中断時点の状態から再開するという割込み処理が可能となり、縫製作業の能率が向上する。
また、請求項3に係る発明の刺繍縫製システムでは、進行状況データには、それまでに縫製した針数を特定する針数データが含まれている。したがって、請求項2に記載の発明の構成に加え、1針ずつ順に刺繍データに従って縫製を行った結果、刺繍データのどこまでがすでに縫製処理済みで、どこから縫製を再開すればよいのかが正確に判別できるので、途中で中断した時点から刺繍縫製を正確に再開することができる。
また、請求項4に係る発明の刺繍縫製システムでは、刺繍データに含まれる模様データには、針落ち点データ、縫製順序データ、および糸色データが含まれている。したがって、請求項1〜3に記載の発明の効果に加え、縫製装置により容易に模様を刺繍することができる。
また、請求項5に係る発明の刺繍縫製システムでは、刺繍データには、模様の反転の有無、模様の縫製位置の移動量、模様の回転角、模様の拡大または縮小倍率等のうち少なくとも1つに関する編集データが含まれている。したがって、請求項1〜4のいずれかに記載の発明の効果に加え、縫製装置の操作者は、最も煩雑で時間がかかる模様の編集作業を行わなくても、所望の模様を刺繍縫製することができる。
また、請求項6に係る発明の刺繍縫製システムでは、刺繍データには、加工布に応じた糸調子データが含まれている。したがって、請求項1〜5のいずれかに記載の発明の効果に加え、縫製装置の操作者が縫製知識に乏しく、適切な糸調子を自ら設定するのが困難であるような場合でも、適切な糸調子で刺繍縫製を行うことができる。
また、請求項7に係る発明の刺繍縫製システムでは、刺繍データには、加工布に応じた縫製速度データが含まれている。したがって、請求項1〜6のいずれかに記載の発明の効果に加え、縫製装置の操作者が縫製知識に乏しく、適切な縫製速度を自ら設定するのが困難であるような場合でも、適切な縫製速度で刺繍縫製を行うことができる。
以下、本発明を具体化した刺繍縫製システムの実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置の構成、各種処理のフローチャートなどは、特に特定的な記載がない限り、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
まず、図1を参照して、本実施形態に係る刺繍縫製システム1の概略構成について説明する。図1は、刺繍縫製システム1のシステム構成図である。図1に示すように、刺繍縫製システム1は、刺繍データ処理装置10と、縫製装置であるミシン11とを備えている。刺繍データ処理装置10は、ミシン11で所望の模様の刺繍縫製を行うための刺繍データを作成および編集することが可能な装置である。そして、刺繍データ処理装置10は、タグリーダ/ライタ117を備えており、タグリーダ/ライタ117によって、無線タグ800との間で無線通信を行い、データの送受信を行うことができる。また、ミシン11は、刺繍縫製を行うことができる多針ミシンである。ミシン11も、刺繍データ処理装置10と同様のタグリーダ/ライタ35を備えており、タグリーダ/ライタ35によって、無線タグ800との間で無線通信を行い、データの送受信を行うことができる。このように構成された刺繍縫製システム1では、まず、刺繍データ処理装置10において所望の模様の刺繍データを作成し、タグリーダ/ライタ117によって、刺繍縫製を施す加工布である衣服(例えば、Tシャツ)8に装着された無線タグ800に刺繍データを書き込む。そして、刺繍縫製を行うミシン11に衣服8を移送する。ミシン11は、タグリーダ/ライタ35によって衣服8の無線タグ800から刺繍データを読み取り、読み取った刺繍データに従って、衣服8に所望の模様を刺繍縫製することができる。
次に、図2を参照して、刺繍データ処理装置10の構成について説明する。図2は、刺繍データ処理装置10の電気的構成を示すブロック図である。図2に示すように、刺繍データ処理装置10は、前述したように、ミシン11に供給される刺繍データを作成、編集するためのものである。刺繍データ処理装置10は、専用機である装置本体100と、この装置本体100に接続されるマウス111、キーボード112、メモリカードコネクタ113、表示装置115、イメージスキャナ装置116、およびタグリーダ/ライタ117を構成の主体とする。また、図2に示すように、装置本体100は、バスで接続されたCPU101、ROM102、RAM103およびI/Oインターフェイス104を備えており、マウス111、キーボード112、メモリカードコネクタ113、表示装置115、イメージスキャナ装置116、およびタグリーダ/ライタ117がI/Oインターフェイス104に接続されている。メモリカードコネクタ113には、メモリカード114を接続可能であり、データをメモリカード114に書き込んで外部に出力させることができる。
CPU101は、読み出し専用の記憶素子であるROM102に記憶された各種のプログラムに従って、各種演算及び処理を実行するものである。なお、本実施形態のように装置本体100が専用機の場合は、ROM102に後述する刺繍データ作成プログラムが記憶されているが、汎用機(パーソナルコンピュータ等)の場合は、ハードディスク等に記憶されたプログラムをRAM103上に読み込んで、実行する。
タグリーダ/ライタ117は、衣服8に装着された無線タグ800(図3参照)との間で無線通信を行い、非接触で情報の読み取りや書込みを行う周知のタグリーダ/ライタである。詳細は図示しないが、タグリーダ/ライタ117は、無線タグ800が有するアンテナ811との間で無線通信により信号の授受を行うアンテナと、アンテナを介して無線タグ800のIC回路部820へアクセスし、情報の読み取りまたは書き込みを行うための送受信回路と、無線タグ800から読み出された信号を処理するための信号処理回路と、制御回路とを備えている。この制御回路はいわゆるマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、およびRAM等から構成され、RAMの一時的な記憶領域を利用しつつ、ROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うように構成されている。
次に、図3〜図5を参照して、刺繍が施される対象である衣服8に装着される無線タグ800について説明する。図3は、無線タグ800が装着された衣服8の模式図である。図4は、無線タグ800の電気的構成を示すブロック図である。図5は、メモリ部826の記憶領域の説明図である。
図3に示すように、Tシャツである衣服8の後ろ身頃の首周り部分には、衣服8の素材等の製品情報を示すラベル80が糸で縫い止められている。このラベル80は、2枚の布地でシート状の無線タグ800を挟み込んで縫い合わせたものである。シート状の無線タグ800の物理的構成についてはすでに周知であるため詳細は説明しないが、電気的構成は、図4に示すとおりである。すなわち、無線タグ800は、アンテナ811と、IC回路部820とを主体として構成されている。アンテナ811は、刺繍データ処理装置10のタグリーダ/ライタ117や、ミシン11のタグリーダ/ライタ35が有するアンテナ(図示外)との間で、無線電波を用いて非接触で信号の送受信を行うものである。一方、IC回路部820は、アンテナに接続された整流部821、整流部821に接続された電源部822、アンテナに接続されたクロック抽出部823、アンテナに接続された変復調部824、クロック抽出部823および変復調部824に接続された制御部825、および制御部825に接続されたメモリ部826を備えている。整流部821は、アンテナ811によって受信された搬送波を整流する。電源部822は、整流部821による整流された搬送波のエネルギを蓄積し駆動電源とするためのものである。クロック抽出部823は、アンテナ811によって受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部825に供給する。変復調部824は、タグリーダ/ライタ117、35から搬送波に乗せて送信され、アンテナ811によって受信された受信信号の復調を行うと共に、制御部825からの応答信号に基づき、受信された搬送波を変調反射する。制御部825は、変復調部824により復調された受信信号を解釈し、メモリ部826に記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、変復調部824等を介して返信する等、無線タグ800の基本的な作動を制御する。
ここで、図5を参照して、メモリ部826の詳細について説明する。メモリ部826には、模様情報記憶領域8261、針数情報記憶領域8262、編集情報記憶領域8263、糸調子情報記憶領域8264、縫製速度情報記憶領域8265等の複数の記憶領域が設けられている。模様情報記憶領域8261には、刺繍縫製される模様の縫い糸の色や針落ち点のデータが、縫製順序に従って記憶される。針数情報記憶領域8262には、すでに縫製が行われた針数のデータが記憶される。編集情報記憶領域8263には、刺繍縫製される模様の反転、移動、回転、拡大・縮小、縫い糸の色の変更等の編集データが記憶される。糸調子情報記憶領域8264には、糸調子のデフォルト値に対する補正値のデータが記憶される。縫製速度情報記憶領域8265には、設定された縫製速度のデータが記憶される。
次に、図6〜図8を参照して、ミシン11の構成について説明する。図6は、ミシン11の斜視図である。図7は、ミシン11の電気的構成を示すブロック図である。図8は、RAM47の記憶領域の説明図である。なお、以下の説明では、図6における紙面手前左側を「ミシン11の正面側」、紙面奥行き右側を「ミシン11の背面側」とする。また、オペレータ(縫製者)からみて左右方向を左右方向とする。
まず、図6を参照して、ミシン11の物理的構成について説明する。図6に示すように、ミシン11は、複数の針棒を有するいわゆる多針ミシンである。ミシン11は、ミシン11全体を支持する支持部12と、その支持部12から立設する脚柱部13と、脚柱部13の上端部から正面側に延びるアーム部14と、左右方向に移動可能にアーム部14の先端に装着された針棒ケース15とを備えている。なお、図6においては、図を簡略化するために、1本の針棒27しか図示しないが、針棒ケース15には、それぞれに縫針19が装着された6本の針棒が備えられている。刺繍縫製が行われる際には、まず針棒ケース15が切替機構55によって左右移動することで、6本の針棒のうち上下駆動される1本の針棒27が選択される。そして、ミシンモータ54(図7参照)により主軸28(図7参照)が回転駆動され、その回転駆動が針棒駆動機構29(図7参照)に伝達されて針棒27が上下駆動される。その結果、針棒27の下端部に装着される縫針19と、シリンダベッド部17内に設けられ、後述する釜駆動機構58(図7参照)により回転駆動される釜59(図7参照)との協働により、加工布に縫目が形成される。
また、アーム部14の中央部の右側には、アーム部14に軸支された操作部16が設けられている。操作部16には、液晶ディスプレイ30と、フレキシブルディスク(図示外)が挿入されるフレキシブルディスクドライブ31(以下、「FDD」と略記する。)と、縫製の開始・停止を指示するスタート/ストップスイッチ33等が設けられている。液晶ディスプレイ30には、針棒に設定されている糸の糸情報、刺繍される模様の縫製データ、糸調子や縫製速度等の縫製条件、縫製作業に必要な各種の機能を実行させる機能名、更には各種のメッセージ等が表示される。この液晶ディスプレイ30にはタッチパネル32(図7参照)が備えられており、液晶ディスプレイ30に表示された各種の操作キー(図18参照)を指や専用のペンにて選択すると、タッチパネル32によりどの項目が選択されたかが感知されるため、種々の命令を入力可能になっている。ミシン11には刺繍可能な模様のデータが内蔵されており、オペレータは、液晶ディスプレイ30に表示された編集画面で、所望の模様を選択し、さらに模様の反転、移動、回転、拡大・縮小、縫い糸の色の変更等の項目を選択することにより、模様の編集を行うことができる。
さらに、アーム部14の下方には、脚柱部13の下端部から前方に延びるシリンダベッド部17が設けられている。このシリンダベッド部17内の前方部には、下糸が巻回された下糸ボビン(図示外)を収納する釜59を回転駆動する釜駆動機構58が設けられている。また、刺繍枠(図示外)を左右方向に移動させる刺繍枠左右移動機構18と、この刺繍枠左右移動機構18を駆動するX軸モータ63(図7参照)とが設けられ、左右両方の支持部12内に収納され、前記刺繍枠左右移動機構18全体を前後方向に移動させる刺繍枠前後移動機構68(図7参照)と、この刺繍枠前後移動機構68を駆動するY軸モータ64(図7参照)とが設けられている。刺繍縫製時には、刺繍枠左右移動機構18のキャリッジ(図示外)に加工布が装着された刺繍枠がセットされ、X軸モータ63およびY軸モータ64(図7参照)により刺繍枠が前後左右に移動されながら、刺繍縫製が行われる。
また、アーム部14の上面の背面側には、左右1対の糸コマ台21が設けられている。各糸コマ台21には、糸コマ22が嵌入される糸立棒26が設けられ、それぞれ3個の糸コマ22が載置可能である。すなわち、合計で、縫針19の数と同じ6個の糸コマ22を載置することができる。この糸コマ台21に載置された各糸コマ22から延びる上糸23は、上糸23の糸絡みを防ぐ糸案内機構20、糸張力を調整する糸調子器24、上下に往復駆動して上糸を引き上げる天秤25等を経由して、各縫針19に供給される。
次に、図7および図8を参照して、ミシン11の電気的構成について説明する。図7に示すように、ミシン11は、制御ユニット41を核として構成されている。制御ユニット41は、CPU45、ROM46、RAM47、EEPROM48、および入出力インターフェイス(I/O)50から構成され、これらはバス49によって互いに接続されている。そして、I/O50には、FDD31、スタート/ストップスイッチ33、タグリーダ/ライタ35、ミシン駆動部57、刺繍枠駆動部65、液晶ディスプレイ30が接続されたLCD駆動回路66、およびタッチパネル32がそれぞれ接続されている。
CPU45は、ミシン11の主制御を司り、読み出し専用の記憶素子であるROM46に記憶された後述する縫製制御プログラム等の各種のプログラムに従って、各種演算及び処理を実行するものである。なお、本実施形態とは異なり、縫製制御プログラムがROM46に記憶されていない場合には、フレキシブルディスク等に記憶されたプログラムをRAM103上に読み込んで、実行してもよい。
RAM47は、任意に読み書き可能な記憶素子であり、各種のデータを一時的に記憶する記憶領域が設けられている。ここで、図8を参照して、RAM47の詳細について説明する。RAM47には、模様情報記憶領域471、針数情報記憶領域472、編集情報記憶領域473、糸調子情報記憶領域474、縫製速度情報記憶領域475等の複数の記憶領域が設けられている。模様情報記憶領域471には、刺繍縫製される模様の縫い糸の色や針落ち点のデータが、縫製順序に従って記憶される。針数情報記憶領域472には、すでに縫製が行われた針数のデータが記憶される。編集情報記憶領域473には、刺繍縫製される模様の反転、移動、回転、拡大・縮小、縫い糸の色の変更等の編集データが記憶される。糸調子情報記憶領域474には、糸調子のデフォルト値に対する補正値のデータが記憶される。縫製速度情報記憶領域475には、設定された縫製速度のデータが記憶される。
図7に示すタグリーダ/ライタ35は、前述した刺繍データ処理装置10のタグリーダ/ライタ117と同様の構成を有する周知のタグリーダ/ライタである。そして、衣服8に装着された無線タグ800(図3参照)との間で無線通信を行い、非接触で情報の読み取りや書込みを行うことができる。
ミシン駆動部57は、主軸28を回転駆動させるミシンモータ54と、制御ユニット41からの制御信号に従ってミシンモータ54を駆動するミシンモータ駆動回路51とを備えている。主軸28の回転は、下糸が巻回された下糸ボビン(図示外)を収納する釜59を回転駆動する釜駆動機構58と、針棒27を上下駆動させる針棒駆動機構29とに伝達される。また、ミシン駆動部57は、針棒27を択一的に切り替える切替機構55と、制御ユニット41からの制御信号に従って当該切替機構55を駆動する切替駆動回路52とを備えている。また、縫製終了時や渡り糸の発生時に上糸及び/又は下糸を切断する切断機構56と、制御ユニット41からの制御信号に従って当該切断機構56を駆動する切断駆動回路53とを備えている。
刺繍枠駆動部65は、刺繍枠(図示せず)を左右方向に移動させる刺繍枠左右移動機構18を駆動するX軸モータ63と、制御ユニット41からの制御信号に従って当該X軸モータ63を駆動するX軸駆動回路61とを備えている。また、刺繍枠(図示せず)がセットされた刺繍枠左右移動機構18全体を前後方向に移動させる刺繍枠前後移動機構68を駆動するY軸モータ64と、制御ユニット41からの制御信号に従って当該Y軸モータ64を駆動するY軸駆動回路62とを備えている。
次に、以上のように構成された刺繍縫製システム1における刺繍データ作成から刺繍縫製までの処理の流れについて説明する。まず、図9〜図11を参照して、刺繍データ処理装置10における刺繍データ作成処理について説明する。図9は、刺繍データ作成処理のフローチャートである。図10は、模様データの説明図である。図11は、編集データの説明図である。なお、図9に示す処理を実行させる刺繍データ作成プログラムはROM102に記憶されており、CPU101が実行する(図2参照)。
図9に示す刺繍データ作成処理において行われる画像入力(S1)から模様データの作成(S7)までの処理は、イメージスキャナ装置116によって読み込んだ任意の図柄や写真等の画像データから刺繍模様のデータを作成する周知の方法により行われる。例えば、特開2001−259268号公報に記載の方法を採用することができる。よって、ここでは詳細な説明は省略し、概略のみを説明する。刺繍データ作成プログラムが起動され、処理が開始されると、CPU101はまず、イメージスキャナ装置116を介して入力された画像データをRAM103に取得し、記憶させる(S1)。そして次に、CPU101は、入力された画像データをグレースケール化し、ラプラス変換した後、画像を構成する各画素についての角度特徴と角度特徴の強度を算出する(S2)。そして、算出された各画素における角度特徴とその強度に基づいて、最終的に縫い目(ステッチ)となる線分を特定する線分データを作成する(S3)。なお、最終的に作成される線分データは、角度成分、長さ成分および色成分から構成されるが、この段階で作成される線分データには、まだ色成分は含まれていない。その後、CPU101は、作成された線分データのうち、後に行われる模様データの作成において不適切または不必要な線分データを削除する(S4)。そして、作成された角度成分および長さ成分から構成される各線分データについて、周囲の色を参照して色成分を決定する(S5)。色成分も加味した線分データが作成されると、CPU101は、線分データの重なりを考慮して、線分データの併合や削除を行う(S6)。このようにして角度成分、長さ成分および色成分から構成される最終的な線分データが作成されると、CPU101は、これらの線分データを、同一色成分毎に、各線分の始点、終点をそれぞれ縫い目の始点、終点に変換し、これらの縫製順序を決定することにより、模様データを作成し、RAM103の所定の記憶領域に記憶させる(S7)。
このようにして作成された模様データは、例えば図10に示すように、コマンドと、それぞれに対応するデータから構成されている。この模様データは、ミシン11で縫製処理を行う場合に、CPU101が図中一番上の行のコマンドから順に読み出し、処理を実行するためのものである。すなわち、図10の例では、まず、CPU101は、1行目の「色替えa、ピンク」のコマンドに従い、ミシン11の6本の針棒のうち、ピンク色の糸が縫針に供給された針棒を選択する。次に、2行目の「縫製データ、Xa0、Ya0」に従い、刺繍縫製の開始点が「Xa0、Ya0」の位置に縫針19が針落ちするように刺繍枠を移動させて縫い目を形成するように、ミシン11の各構成要素を制御する。なお、縫製処理(図13、S7)の詳細については、後述する。ここで、「ピンク」という色データは、実際には、例えばRGB値のデータである。
模様データの作成が完了すると(S7)、オペレータにより、適宜マウス111やキーボード112を介して入力された情報に基づき、その他の設定が行われる(S8)。具体的には、S7で作成された模様データを編集する処理や、糸調子および縫製速度の設定等が行われる。模様データの編集は、ユーザが表示装置115に表示された模様データを見ながらマウス111やキーボード112を介して入力する指示に従って行われる。そして、CPU101によって、この編集作業を反映した編集データが作成され、RAM103の所定の記憶領域に記憶される。ここで、編集データは、図11に示すように、模様データがどのように編集されたかを示す編集情報と、対応するデータとから構成されている。具体的には、編集データには、模様の左右反転の有無を1または0で示す「左右ミラー」、同じく上下反転の有無を示す「上下ミラー」、X方向(左右方向)およびY方向(前後方向)の移動距離をそれぞれ数値(mm)で示す「移動X」および「移動Y」、模様の回転角度を数値(°)で示す「回転」、模様のX軸およびY軸方向の拡大・縮小率を数値(%)で示す「拡縮X」および「拡縮Y」、文字から構成される模様の間隔を数値(mm)で示す「文字間」、文字から構成される模様の配列の種類(例えば、標準配列、円弧配列1、円弧配列2、傾斜配列1、傾斜配列2)のデータ番号で示す「配列」、模様データの色変更を糸色のRGB値で示す「色替え」、および模様内の糸密度を数値(%)で示す「糸密度」が含まれている。図11は、例えば、模様を左右反転し、X方向に20mm、Y方向に40mm移動させ、2番目に縫製する糸の色を変更するとした場合の状態を示す。その他の編集しない項目は、すべて初期値の「0」である。
また、糸調子および縫製速度の設定については、作成された模様データに基づいて衣服8に刺繍縫製を行う場合、衣服8の素材や布厚、そして使用する上糸および下糸の種類に応じて、良好な縫い目が形成できるように上糸張力値と縫製速度とをそれぞれ設定する。これを詳細に説明すると、一般的な複数種類の加工布と一般的な複数種類の上糸および下糸の組合せに応じて、良好な縫い目が形成できる平均的な上糸張力値と縫製速度とが決定され、予めデフォルト値として工場出荷時に設定されている。オペレータは、実際に縫製する衣服8の素材や布厚、そして使用する上糸および下糸の種類(糸の太さや材質、糸色、メーカー等)を考慮して、これらのデフォルト値を補正する必要があると判断した場合、デフォルト値を補正する設定を行う。また、補正の必要がない場合はデフォルト値のままにしておけばよい。そして、この上糸張力値および縫製速度を糸調子データおよび縫製速度データとして、それぞれRAM103の所定の記憶領域に記憶される。(S8)。
その他の設定が完了すると(S8)、CPU101は、タグリーダ/ライタ117によって無線タグ800が検出されたか否かを判断する(S9)。タグリーダ/ライタ117は一定の交信範囲を有し、無線タグ800付ラベル80が装着された衣服8(図3参照)を交信範囲内に配置すると、無線タグ800が検出される(S9:YES)。この場合、CPU101は、タグリーダ/ライタ117を介して、無線タグ800のメモリ部826の模様情報記憶領域8261、編集情報記憶領域8263、糸調子情報記憶領域8264、および縫製速度記憶情報8265に前述の模様データ(図10参照)、編集データ(図11参照)、糸調子データ、および縫製速度データをそれぞれ書き込んで(S10)、処理を終了する。一方、無線タグ800が検出されなければ(S9:NO)、そのまま処理を終了する。
次に、図12〜図17を参照して、前述のように作成され、衣服8に装着された無線タグ800に記憶された刺繍模様の模様データに従って、ミシン11で刺繍縫製を行う場合の処理について説明する。図12は、ミシン制御のメイン処理のフローチャートである。図13は、図12のメイン処理の中で行われる無線タグ処理のサブルーチンのフローチャートである。図14は、図12のメイン処理の中で行われる中断処理のサブルーチンのフローチャートである。図15は、針数データの説明図である。図16は、液晶ディスプレイ30に表示される模様選択画面の模式図である。図17は、液晶ディスプレイ30に表示されるエラー表示画面の模式図である。なお、図12〜図14に示す処理を実行させる縫製制御プログラムはROM46に記憶されており、CPU45が実行する(図6参照)。
図12に示すメイン処理は、ミシン11の電源スイッチ(図示外)がONにされると開始される。処理が開始されると、CPU101はミシン11の初期化処理を行った後、ミシン11に設けられた各種スイッチまたはキーの操作情報を読み込み、RAM47の所定の記憶領域に記憶させる(S11)。その後、ここで電源スイッチがOFFにされていなければ(S12:NO)、S1で読み込まれた情報から、無線タグ読込みキー36が操作されたか否かを判断する(S13)。ミシン11では、液晶ディスプレイ30には、オープニング画面の後、図16に示す模様選択画面が表示される。この画面には、各種模様キーや模様データの読み出し先を指定する指定キー等の複数の操作キーが表示される。これらの操作キーの中から、無線タグ読込みキー36が指または専用ペンで選択されたと判断された場合は(S13:YES)、無線タグ800に記憶された情報に基づいて縫製制御を行うために、無線タグ処理が行われる(S14)。
ここで、図13を参照して、図12のS14で行われる無線タグ処理の詳細について説明する。無線タグ処理が開始されると、CPU101はまず、タグリーダ/ライタ35(図7参照)を介して無線タグ800が検出されたか否かを判断する(S31)。タグリーダ/ライタ35は一定の交信範囲を有し、無線タグ800付ラベル80が装着された衣服8(図3参照)を交信範囲内に配置すると、無線タグ800が検出される(S31:YES)。この場合、CPU101は、タグリーダ/ライタ35を介して、無線タグ800のメモリ部826の模様情報記憶領域8261(図5参照)に記憶されている模様データを読み込み、RAM47の模様情報記憶領域471(図8参照)に記憶させる(S32)。なお、この模様データは、前述したように、刺繍データ処理装置10において作成され、無線タグ800のメモリ部826に書き込まれたものである(図9および図10参照)。次に、CPU101は、無線タグ800のメモリ部826の針数情報記憶領域8262に記憶されている針数データを読み込み、RAM47の針数情報記憶領域472に記憶させる(S33)。図15に示すように、針数データは、模様データに従ってすでに縫い終わった針数を示す数値データからなる。縫製開始前には、無線タグ800のメモリ部826には、針数データの初期値として「0」が記憶されているため、ここでは針数データとして「0」が取得され、RAM47の針数情報記憶領域472に記憶される。なお、後述するように、縫製中に中断処理(図12、S18および図14)が行われた場合には、それまでに縫われた針数が記憶されるが、この場合については後述する。
針数データを読み込んだ後(S33)、CPU101は、無線タグ800のメモリ部826の編集情報記憶領域8263に記憶されている編集データを読み込み、RAM47の編集情報記憶領域473に記憶させる(S34)。編集データを読み込んだ後(S34)、CPU101は、無線タグ800のメモリ部826の糸調子情報記憶領域8264(図5参照)に記憶されている糸調子データを読み込み、RAM47の糸調子情報記憶領域474(図8参照)に記憶させる(S35)。次に、無線タグ800のメモリ部826の縫製速度情報記憶領域8265(図5参照)に記憶されている縫製速度データを読み込み、RAM47の縫製速度情報記憶領域475(図8参照)に記憶させる(S35)。CPU101は、縫製速度データを読み込むと(S35)、無線タグ800に記憶されたデータの読込みはすべて完了したため、無線タグ処理を終了して、図12に示すメイン処理に戻る。
一方、S31において、無線タグ800が検出されない場合には、CPU101は、図17に示すように、液晶ディスプレイ30に「無線タグデータがありません。」というエラーメッセージを表示させてから(S37)、無線タグ処理を終了し、図12に示すメイン処理に戻る。メイン処理に戻った後は、いずれもスイッチやキー操作情報の読込みに戻る(S11)。
この後、電源スイッチも無線タグ読込みキー36も操作されず(S12:NO→S13:NO)、縫製開始または停止を指示するスタート/ストップスイッチ33が押下げられたと判断された場合には(S15:YES)、現在縫製中か否かによってその後の処理が異なるため、現在縫製中か否かを判断する(S16)。縫製中でなければ(S16:NO)、CPU101は、縫製開始が指示されたと判断し、RAM47の模様情報記憶領域471、針数情報記憶領域472、編集情報記憶領域473、糸調子情報記憶領域474、および縫製速度情報記憶領域475を参照して、各記憶領域に記憶された模様データ、針数データ、編集データ、糸調子データ、および縫製速度データに基づいて、縫製処理を行う(S17)。
例えば、図10に示す模様データに基づいて縫製を行う場合、まず、CPU101は、1行目のコマンド「色替えa」およびデータ「ピンク」に従い、ミシン11の6本の針棒のうち、ピンク色の糸が縫針に供給された針棒を選択する。次に、2行目のコマンド「縫製データ」については、図11に示すように、編集データによって、模様の左右反転およびX方向に20mm、Y方向に40mmの移動がそれぞれ指示されているため、この指示に応じて縫製開始点のデータ「Xa0、Ya0」を修正し、ミシン駆動部57、刺繍枠駆動部65等(図7参照)を制御して、縫い目を形成する。同様にして、3行目、4行目・・・と順に模様データおよび編集データに従って処理を行う。そして、「色替えb」の行では、元の模様データで特定された「コイピンク」ではなく、編集データで糸色の変更が指示されているため、指示に応じた色の糸(例えば「アカ」色の糸)が縫針に供給された針棒を選択する。このようにして、最終行目のデータに対応する縫い目まで形成すると、刺繍模様が完成し、縫製が終了する。また、糸調子及び縫製速度は、RAM47の糸調子情報記憶領域474および縫製速度情報記憶領域475に記憶された糸調子と縫製速度になるように、CPU101によって制御される。ここで、本実施形態では、上糸23の糸調子を自動で調節する糸調子自動調節機構を備えてはおらず、上糸23の糸調子はアーム部14上面に設けられた糸調子器24(図6参照)をオペレータが手動操作することにより調節される構成である。このため、糸調子データは無視され、縫製速度のみが制御される。縫製処理が完了すると、CPU101は、再びスイッチやキー操作情報の読込みに戻る(S11)。
一方、S16で現在縫製中であると判断された場合には(S16:YES)、縫製中の停止指示であるため、後で中断時点からの縫製再開を可能とするための中断処理を行う(S18)。ここで、図14を参照して、中断処理の詳細について説明する。中断処理が開始されると、CPU101はまず、タグリーダ/ライタ35(図7参照)を介して無線タグ800が検出されたか否かを判断する(S51)。無線タグ800が検出されなければ(S51:NO)、CPU101は、図17に示すように、液晶ディスプレイ30に「無線タグデータがありません。」というエラーメッセージを表示させてから(S61)、無線タグ処理を終了し、図12に示すメイン処理に戻る。メイン処理に戻った後は、いずれもスイッチやキー操作情報の読込みに戻る(S11)。
一方、無線タグ800が検出された場合には(S51:YES)、RAM47の針数情報記憶領域472(図8参照)から中断時点までの針数データを取得して、無線タグ800のメモリ部826の針数情報記憶領域8262(図5参照)に記憶させる(S52)。なお、RAM47の針数情報記憶領域472には、縫製開始後に模様データ(図10参照)に従って縫い終わった針数が針数データとして記憶される。すなわち、縫製が進むと同時に記憶される数値が徐々に増加し、模様データをすべて読み出して縫製が完了すると、針数データは「0」にリセットされる。中断処理が行われるのは縫製中であるため、S52では、例えば「638」のように、「0」ではない数値が針数データとして記憶される。
続いてCPU101は、RAM47の編集情報記憶領域473(図8参照)に記憶された編集データを、無線タグ800のメモリ部826の編集情報記憶領域8263(図5参照)に書き込む(S53)。なお、後述するように、その他の処理(図12、S20)において、例えば模様の編集が別途行われた場合には、ここで設定され記憶された編集データを無線タグ800に書き込む(S53)。このようにして、縫製が中断された時点のデータをすべて無線タグ800に書き込むと、CPU101は、図12のメイン処理に戻る。そして、再びスイッチやキー操作情報の読込みに戻る(S11)。
図12のメイン処理開始後に操作されたキーの情報として取得されたのが(S11)、電源スイッチ、無線タグ読込みキー36およびスタート/ストップスイッチ33のいずれでもなく(S12:NO→S13:NO→S14:NO)、その他のキーだった場合には(S19:YES)、操作されたキーにより指示されるその他の処理が行われる(S20)。例えば、ミシン11では、液晶ディスプレイ30に表示される模様選択画面(図16参照)において、各種の模様キー37により、ミシン11のROM46に内蔵された模様を選択し、刺繍することができる。この場合には、選択された模様の模様データがROM46から取得され、RAM47の模様情報記憶領域471に記憶される。また、ミシン11では、模様選択画面で選択された模様や、無線タグ処理(S14)で無線タグ800から読み出した模様データ(刺繍データ処理装置10で作成された模様データ)を編集画面(図示外)に表示させて、各種の編集キーにより、編集作業を行うことができる。具体的には、模様の左右反転を指示する左右反転キー、上下反転を指示する上下反転キー、模様の移動方向と移動量を指定する移動キー、模様の回転角を指定する回転キー、模様の拡大・縮小率指定する大きさキー、模様の間隔を指定する文字間キー、模様の配列を指定する配列キー、模様の色変更を指示する色替えキー、模様内の糸密度を指定する糸密度キー等により、編集作業が行われる。そして、各キーを介して入力されたデータは、前述の編集データ(図11参照)としてRAM47の編集情報記憶領域473に記憶される。一方、その他のキーも操作されていない場合には(S19:NO)、そのまま再びスイッチやキー操作情報の読込みに戻る(S11)。
CPU101が、処理の開始直後または何巡目かの処理において、電源スイッチ(図示外)がOFFにされたと判断した場合には(S12:YES)、図12のメイン処理は終了する。
次に、図12〜図14を参照して、具体例として、まず無線タグ処理(S14)によって無線タグ800から情報が読み出され、その他の処理(S20)として、模様が編集されるとともに縫製速度が変更され、編集後のデータに基づいて縫製が行われている途中で、中断処理(S18)によって無線タグ800に中断時の情報が書き込まれ、他の割込み処理の後、縫製を再開する場合の処理について説明する。
まず、オペレータはミシン11の電源をONにし、刺繍縫製を施す衣服8が装着された刺繍枠(図示外)をセットして、液晶ディスプレイ30に表示される模様選択画面(図16参照)で無線タグ読込みキー36を選択すると(図12、S11→S12:NO→S13:YES)、前述したように、無線タグ処理(図12、S14および図13、S31〜S36)が行われる。このとき無線タグ800のメモリ部826から読み込まれ、RAM47の各記憶領域471〜473、475にそれぞれ記憶される模様データ、針数データ、編集データ、糸調子データ、縫製速度データのうち、模様データ、編集データ、糸調子データおよび縫製速度データは、前述のように刺繍データ処理装置10で予め作成および設定され、書き込まれたデータである。一方、針数データについては初期値の「0」である。その後、編集画面において、大きさキーの操作により、例えば、模様を縦・横とも70%に縮小する指示が入力されると(図12、S15:NO→S19:YES)、CPU101は入力に従い、RAM47の編集情報記憶領域473に記憶された図11に示す編集データのうち、編集情報「拡縮X」および「拡縮Y」のデータをいずれも「70(%)」に変更する(図12、S20)。そしてその後、スタート/ストップスイッチ33によって縫製が開始されると(図12、S11→S12:NO→S13:NO→S15:YES→S16:NO)、CPU101は、模様データを順に読み出し、変更された編集データに従って模様データを70%縮小し、縫製を行う(S17)。縫製が終了する前に再度スタート/ストップスイッチ33が押下げられると(図12、S11→S12:NO→S13:NO→S15:YES→S16:YES)、中断処理(図12、S8)では、それまでに縫い終わった針数である例えば「638」が針数データとして無線タグ800の針数情報記憶領域8262に記憶される(図13、S52)。さらに、前述のように変更された編集データが、編集情報記憶領域8263に記憶される(図13、S53)。
その後、例えば、オペレータが模様選択画面で別の模様データを選択し、別の模様の刺繍縫製を割込み処理として行うと(図12、S11→S12:NO→S13:NO→S15:NO→S19:YES→S20→S11→S12:NO→S13:NO→S15:YES→S16:NO→S17)、割込み処理の完了後には、RAM47には、割込み処理で設定された模様データ、および編集データが記憶されていることになる。しかし、オペレータが、縫製途中の衣服8が装着された刺繍枠を再びミシン11にセットして、無線タグ処理を指示すると(図14、S11→S12:NO→S13:YES)、今度は無線タグ800のメモリ部826から、前述のように中断処理(図12、S18)で記憶された模様データ、針数データ、および編集データが読み込まれる(図12、S14および図13、S31〜S36)。すなわち、模様データについては、刺繍データ処理装置10で予め作成され、当初から記憶されているデータが読込まれる。一方、針数データについては、「638」が読込まれる。また、編集データについては、編集データについては、編集情報「拡縮X」および「拡縮Y」のデータ「70(%)」が読込まれる。
そして、このように無線タグ処理(図12、S14)で読込まれたデータに基づいて縫製処理が行われる場合には(図12、S15:YES→S16:NO→S7)、CPU101は、まずRAM47の針数情報記憶領域472に記憶された針数データ「638」を参照する。そして、模様情報記憶領域471に記憶された模様データの639針目に相当するデータから順に模様データを読み出し、編集情報記憶領域473に記憶された編集データに従って当初の模様データを70%縮小し縫製を行う。ここで、例えば、縫製速度データが700rpmに設定されており、一方、ミシン11の主軸の縫製最高速度をマニュアル操作で設定する縫製最高速度設定キー(図示外)が縫製設定画面(図示外)に表示され、この縫製最高速度設定キーにより、オペレータが縫製最高速度を600rpmに設定した場合には、縫製最高速度設定キーで設定された速度、即ち600rpmが優先されて縫製が行われる。
以上に説明したように、本実施形態に係る刺繍縫製システム1では、刺繍データ処理装置10において、所望の図柄や写真の画像データから刺繍模様の模様データが作成され、適宜、縫製時の条件を指定する編集データ、糸調子データ、縫製速度データが設定される。そして、これらのデータが衣服8に装着された無線タグ800に記憶される。その後、刺繍用の多針ミシンであるミシン11において、無線タグ800に記憶された模様データおよび編集データ、糸調子データ、縫製速度データに基づいて、刺繍縫製が行われる。したがって、例えば、ミシン11のオペレータは、煩雑で時間がかかる模様データの作成作業や、素材についての知識が必要な糸調子や縫製速度の設定は、刺繍データ処理装置10を操作する専門業者に任せて、自らは持ち帰った衣服8をミシン11にセットし、スタート/ストップスイッチ33を操作するだけで、所望の模様を刺繍縫製することができる。また、例えば、刺繍データ処理装置10による刺繍データの作成と、ミシン11による刺繍縫製とが、同一者によって行われる場合であっても、多数の衣服8に様々な種類の刺繍を施す場合等に、まずまとめて模様データやその他のデータを作成して、それぞれの刺繍を施す衣服8に装着された無線タグ800に書き込んでおき、後で時間的余裕があるときに刺繍縫製のみをまとめて行うバッチ処理が可能となり、縫製作業の能率が向上する。さらに、データの作成と刺繍縫製とが時間的にまたは場所的に離れて行われる場合に、作成された模様データ等が、無線タグ800を備えたラベル80により、刺繍が施される衣服8に付随しているために、後になって、模様データ等と衣服8が一致しないという不都合や、両者の照合にかかる手間を回避することができる。
また、本実施形態に係る刺繍縫製システム1では、ミシン11で刺繍縫製が中断された場合に、中断時点の針数データを無線タグ800に書き込んでおき、刺繍縫製を再開する際、無線タグ800からこの針数データを読み出して、中断された時点の状態から刺繍縫製を続けることができる。従来のミシンでは、一旦刺繍縫製を中断した場合、その間に他の模様の縫製を行うと、また元の模様に戻って縫製を再開することはできなかった。刺繍縫製システム1によれば、一旦刺繍縫製を中断して、別の模様の刺繍縫製を行った場合等であっても、中断時からの縫製を再開する割込み処理が可能となり、縫製作業の能率が向上する。これを具体的に説明すると、単一の針棒を備えた一般的な縫製装置において、例えば、3色の糸色を使用して縫製する刺繍模様を3枚の加工布に夫々縫製する場合には、上糸(糸コマ)の交換回数は全部で3×3=9回行う必要がある。しかし、本発明では糸コマを交換せずに、同じ糸色で3枚の加工布を順次縫製し、その後、別の糸色の糸コマに交換し縫製を行う。そして、これを繰り返して縫製することができる。つまり、糸色毎に縫製を中断するという縫製処理を行うことができる。従って、上糸の交換回数は3回で済むことになる。但し、逆に加工布が装着された刺繍枠の交換回数が増加するが、刺繍枠の交換作業の方が、上糸の交換作業(上糸の糸道経路への糸掛け及び縫針の針穴への糸通し作業)よりも単純な作業なので、縫製作業の能率が向上する。また、縫製途中でトラブル等の発生により、やむを得ず縫製を中断したような場合でも、中断時点の状態から縫製を再開することができる。
ここで、本実施形態において、図9のS1〜S8の処理を行う刺繍データ処理装置10のCPU101が、本発明の「刺繍データ作成手段」に相当し、図9のS10の処理を行うCPU101が「データ書込み手段」に相当する。また、図12のS4(図13)の処理を行うミシン11のCPU45が、「データ読取り手段」に相当し、図12のS7の処理を行うCPU45が「制御手段」に相当する。さらに、図12のS8(図14)の処理を行うミシン11のCPU45が「進行状況書込み手段」に相当する。
なお、本発明の刺繍縫製システム1は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において各種の変形が可能なことは言うまでもない。例えば、前述の実施形態に係る刺繍縫製システム1のミシン11では、糸コマ22から供給される上糸23の糸調子は、アーム部14上面に設けられた糸調子器24(図6参照)をオペレータが手動操作することにより調節される。したがって、図9に示す刺繍データ作成処理において、糸調子データが作成され、無線タグ800の糸調子情報記憶領域8264に記憶されている場合でも、このデータは利用されていなかった。そこで、ミシン11に代えて、模様に応じて自動的に上糸23の糸調子を自動調節する糸調子自動調節機構を備えたミシンを、本発明の縫製装置として採用してもよい。この場合には、この糸調子データに基づいて糸調子自動調節機構による上糸張力値の制御が行われる。これにより、例えば、ミシンのオペレータが縫製知識に乏しくても、刺繍データ処理装置10を操作する専門業者によって設定された最適な糸調子で刺繍縫製を行うことができる。
また、前述の実施形態では、刺繍データ処理装置10は、イメージスキャナ装置116を用いて所望の図柄や写真の画像データを取り込み、模様データを作成することを主として構成されていた。しかしながら、刺繍データ処理装置の形態はこれに限られず、模様データを含む刺繍データの作成と、作成されたデータの無線タグへの書込みが可能であればよい。例えば、刺繍データ処理装置として、前述の実施形態のミシン11を採用してもよい。この場合は、液晶ディスプレイ30に表示される編集・設定画面の各種キーを操作することによって模様データ等を作成し、タグリーダ/ライタ35を用いて無線タグ800にデータの書込みを行えばよい。
また、前述の実施形態では、本発明の縫製装置であるミシン11は、6本の針棒を備えた多針ミシンであったが、単一の針棒を備えたミシンや、5本以下又は7本以上の針棒を備えた多針ミシンを縫製装置として採用してもよい。
さらに、前述の実施形態では、衣服8の首周りに装着された製品表示用のラベル80に無線タグ800が縫いこまれた例を説明したが、縫製対象である加工布は衣服に限られず、また無線タグ800の装着位置も、前述の例に限られない。例えば、加工布は、原反であってもよいし、ハンカチやスカーフ、タオル、ネクタイ等のその他の布製品であってもよい。また、無線タグ800の装着位置は、例えば衣服であれば、衣服8の裏側の前身頃と後ろ身頃の縫い合わせ部分やポケットの内側に、同様のラベル80に縫いこんだ形で装着してもよい。また、ボタンやファスナー等に無線タグ800を理設してもよいし、糸状の無線タグが布地に織り込まれていてもよい。あるいは、衣服8に付けれられるブランドタグ、値札タグ、値札シール等に無線タグ800を付けてもよい。
1 刺繍縫製システム
10 刺繍データ処理装置
101 CPU
117 タグリーダ/ライタ
11 ミシン
35 タグリーダ/ライタ
45 CPU
8 衣服
800 無線タグ
10 刺繍データ処理装置
101 CPU
117 タグリーダ/ライタ
11 ミシン
35 タグリーダ/ライタ
45 CPU
8 衣服
800 無線タグ
Claims (7)
- 縫製対象である加工布に模様を刺繍縫製するための刺繍データを作成及び処理する刺繍データ処理装置と、前記刺繍データ処理装置で作成及び処理された刺繍データに基づいて刺繍縫製を行うための縫製手段を有する縫製装置とを備えた刺繍縫製システムであって、
前記刺繍データ処理装置は、
前記模様の色と形状とを特定する模様データを含む刺繍データを作成する刺繍データ作成手段と、
前記刺繍データ作成手段によって作成された前記刺繍データを前記加工布に装着された無線タグに書き込むデータ書込み手段とを備え、
前記縫製装置は、
前記データ書込み手段によって前記無線タグに書き込まれた前記刺繍データを読み出すデータ読取り手段と、
前記データ読取り手段によって前記無線タグから読み出された前記刺繍データに基づいて、前記縫製手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする刺繍縫製システム。 - 前記縫製装置は、前記縫製手段による刺繍縫製が中断された場合に、中断時点の前記刺繍縫製の進行状況に関する進行状況データを前記加工布に装着された前記無線タグに書き込む進行状況書込み手段をさらに備え、
前記データ読取り手段は、前記進行状況書込み手段によって前記無線タグに書き込まれた前記進行状況データを読み出し、
前記制御手段は、前記データ読取り手段によって前記無線タグから読み出された前記進行状況データに基づいて、前記縫製手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の刺繍縫製システム。 - 前記進行状況データは、縫針が前記加工布を縫製した回数である針数を特定する針数データを含むことを特徴とする請求項2に記載の刺繍縫製システム。
- 前記模様データは、前記縫針が落ちる位置を特定する針落ち点データ、前記針落ち点の縫製順序を特定する縫製順序データ、および縫い糸の色を特定する糸色データを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の刺繍縫製システム。
- 前記刺繍データは、前記模様の反転の有無、前記模様の縫製位置の移動量、前記模様の回転角、前記模様の拡大または縮小倍率、前記模様を構成する複数の部分模様間の距離、前記部分模様の配列、前記縫い糸の色の変更、および前記模様内の糸密度のうち少なくとも1つに関する編集データを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の刺繍縫製システム。
- 前記刺繍データは、前記加工布に応じた糸調子を特定する糸調子データを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の刺繍縫製システム。
- 前記刺繍データは、前記加工布に応じた縫製速度を特定する縫製速度データを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の刺繍縫製システム。
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