JP2008219511A - 照明ユニット、画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 照明ユニット10は、微小面積から光を発するLEDからなる光源部13を複数個配列して光を照射する装置であり、少なくとも照明ユニット10の光源部13の配列における中央付近の光源部13の方向が光源部13の配列方向に対して垂直ではなく、かつ、各光源部13の方向が非同一であるという特徴を有している。ここで、「配列方向」とは、図3に示されるように、各光源部13が配列されている方向であり、光源部13の方向とは光源部13の射出面に垂直な方向である。
【選択図】図3
Description
また、別の公知技術として、特許文献2においては、配列したLEDの前に長尺のレンズ系を配置して、LEDの配列と直交する方向への照明の集光度を高くする照明ユニットについて示されている。
その上、特許文献4,5においては、光源部を傾ける照明ユニットが示されている。
図12に示すように。管灯、及びLEDを用いた照明ユニット10を用いた場合においても、画像読取装置における照明では、原稿台であるコンタクトガラス1の上の原稿2に反射した光のうち原稿2からの反射光が多い方向、つまり正反射方向では読み取らないことが一般的である。それは、正反射方向は、原稿2からの反射だけでなく、原稿台1の裏面からの反射も強く反射されるため、この裏面の反射光の成分もミラー3Cなどの光学系を介して図示しない光電変換素子に入射してしまうため、良好に画像を読み取ることが出来なくなるためである。
したがって、照明ユニット10は、原稿面に対して、斜めに配置して原稿2を照明し、原稿2からの反射光のうち、原稿2に対して、垂直な方向の反射光を読み取るのが一般的である。こうすることにより、原稿台1の裏面からの反射光の影響をなくすことができる。
この現象は、キセノンランプ等の管灯は拡散光源であることに起因して発生しにくく、指向性の強いLED等で発生しやすい現象であり。また、密着型の等倍センサのように等倍結像素子自体の焦点深度が浅い場合では、指向性の強いLED等を用いても発生しにくい問題であり、焦点深度の深い縮小系の光学系において見られる現象であること、さらに、光沢の強い原稿などの場合において顕著にみられる現象である。
また、照明ユニット中央付近の光源部の方向が垂直であり、あるいは、照明ユニット中央付近の光源部の方向が垂直でないとしても、すべての光源部の方向が同一である例しか示されていない。
そこで、本発明の目的は、縮小光学系などに用いた場合において、原稿の浮いた場合においても光源部の集光を良好に抑制し、良好な画像を得られるようにすることである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の照明ユニットにおいて、前記照明ユニットは、θaは半値角[°]であり、θbは当該照明ユニットの配列における中央部分の前記光源部の当該光源部の射出面に垂直な方向と前記配列の方向とがなす角度であるとすると、前記光源部の配列における中央部分の光源部の当該光源部の射出面に垂直な方向は、
θb<90°−0.5*θa
であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の照明ユニットにおいて、前記光源部からの出射光を反射するミラー又は導光体を備えていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れかの一項に記載の照明ユニットにおいて、前記各光源部が指向性を有していることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れかの一項に記載の照明ユニットにおいて、中央部以外に前記光源部を配置していることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れかの一項に記載の照明ユニットにおいて、前記光源部がLEDであることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の照明ユニットにおいて、前記LEDは、白色LEDであることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の何れかの一項に記載の照明ユニットにおいて、前記光源部は、それぞれ異なる色の光を発する複数台を備えていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、原稿台上の原稿の画像を読み取る画像読取装置において、請求項1〜8の何れかの一項に記載の照明ユニットと、光電変換素子と、前記原稿での反射光を前記光電変換素子に結像させる結像素子と、を備えていることを特徴とする画像読取装置である。
請求項10に記載の発明は、原稿の画像を読み取る画像読取装置と、前記画像読取装置で読取った画像データに基づいて画像形成を行なう画像形成部と、を備えている画像形成装置において、前記画像読取装置は、請求項9に記載の画像読取装置であることを特徴とする画像形成装置である。
請求項3に記載の発明によれば、発光部の発光方向の光をミラーや導光体により反射することにより、放射強度の強い光を照明光として利用できるため、高効率の照明をすることができる。また、光源部の方向をさらに傾けることができるようになり、より白ドット抜けを低減することができる。
請求項4に記載の発明によれば、指向性を持つ光源を用いることにより、さらに白ドット抜けを低減することができる。また、光源の配置の自由度を広げることもできる。
請求項5に記載の発明によれば、照明ユニットの中央に光源部を配置しないことで、両側の照明を均一にすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、キセノンランプ等の管灯に比べ、高光利用効率、低消費電力を実現することは可能である。また、指向性が強いLEDを用いれば、さらに白ドット抜けを低減することができる。
請求項7に記載の発明によれば、白色LEDを用いることにより、フルカラーの画像情報を得るために必要となる色情報も読み取ることが可能となる。さらに、色情報を読み取る際には色にじみも発生し、白ドット抜けによる劣化が目立つが、本発明の照明ユニットにおいてはどの波長の光においても白ドット抜けを低減することができる。
請求項8に記載の発明によれば、光電変換素子の赤(R)、緑(G)、青(B)の各フィルタに対応した色の光源部を用いれば、光利用効率を上げて、フルカラーの画像情報を読み取ることも可能である。一般的にLEDは、波長帯域が狭いため、光源部としては3色に限らず、別の色を増やして、原稿情報の色情報の再現性を高めることも可能である。さらに、色情報を読み取る際には色にじみも発生し、白ドット抜けによる劣化が目立つが、本発明の照明ユニットにおいては、どの波長の光においても白ドット抜けを低減することができる。
図1は、本実施の形態の画像読取装置の説明図である。図1において、画像読取装置100は、読取られるべき画像を有する原稿2が原稿台としてのコンタクトガラス1上に平面的に載置され、コンタクトガラス1の下部には照明手段を配置し、この照明手段としては後述する照明ユニット10を用い、原稿2を斜め下方から照明する。
原稿2の照明された部分からの反射光(画像による反射光)は、第1走行体3に設けられた第1ミラー3Cにより反射された後、第2走行体4に設けられた第2ミラー4A、第3ミラー4Bにより順次反射され、画像読取レンズ5を透過し、光電変換素子としてのラインセンサ6の撮像面上に原稿画像の縮小像として結像する。これらの第1、第2、第3ミラー3C、4A、4Bは反射光学系を構成する。
照明ユニット10は、第1走行体3と一体的に移動し、コンタクトガラス1上の原稿2の全体を照明走査する。
第1、 第2走行体の移動速度比は“V:V/2”であるので、照明走査される原稿部分から画像読取レンズに至る光路長は不変に保たれる。
また、この画像読取装置100は、画像をフルカラーで読み取る装置であって、画像読取レンズ5の結像光路中に設けられた色分解手段(前記3ラインCCDに設けられた赤、緑、青のフィルタ)を有する。
色分解は、上記とは別に、画像読取レンズとラインセンサ(CCD)との間に色分解プリズムやフィルタを選択的に挿入し、R(赤)、G(緑)、B(青)に色分解する方法やR、G、Bの光源を順次点灯させ原稿を照明する方法を用いることができる。
この画像形成装置は複写機である。この画像形成装置は、装置上部に位置する画像読取装置100と、その下位に位置する画像形成部200とを備えている。画像読取装置100の部分は、図1を参照して説明したとおりの構成である。
画像読取装置100の3ラインのラインセンサ(撮像手段)6から出力される画像信号は画像処理部1200に送られ、画像処理部1200において処理されて光書込み用の信号(イエロー・マゼンタ・シアン・ブラックの各色を書込むための信号)に変換される。
画像形成部200は、潜像担持体として円筒状に形成された光導電性の感光体1100を有し、その周囲に、帯電手段としての帯電ローラ1110、リボルバ式の現像装置1130、転写ベルト1140、クリーニング装置1150が配設されている。帯電手段としては帯電ローラ1110に代えてコロナチャージャを用いることもできる。
信号処理部1200から書込み用の信号を受けて光走査により感光体1100に書込みを行う光走査装置1170は、帯電ローラ1110と現像装置1130との間において感光体1100の光走査を行う。
符号1160は定着装置、符号1180はカセット、符号1190はレジストローラ対、符号1220は給紙コロ、符号1210はトレイ、符号Sは記録媒体としての転写紙を示している。
画像の書込みは、感光体1100の回転に従い、イエロー画像、マゼンタ画像、シアン画像、黒画像の順に行われ、形成された静電潜像はリボルバ式の現像装置1130の各現像ユニットY(イエロートナーによる現像を行う)、M(マゼンタトナーによる現像を行う)、C(シアントナーによる現像を行う)、K(黒トナーによる現像を行う)により順次反転現像されてポジ画像として可視化され、得られた各色トナー画像は、転写ベルト1140上に、転写電圧印加ローラ114Aにより順次転写され、上記各色トナー画像が転写ベルト1140上で重ね合わせられてカラー画像となる。
レジストローラ対1190は、転写ベルト1140上のトナーによるカラー画像が転写位置へ移動するのにタイミングを合わせて転写紙Sを転写部へ送り込む。送り込まれた転写紙Sは、転写部においてカラー画像と重ね合わせられ、転写ローラ114Bの作用によりカラー画像を静電転写される。転写ローラ114Bは、転写時に転写紙Sをカラー画像に押圧させる。
カラー画像を転写された転写紙Sは定着装置1160へ送られ、定着装置1160においてカラー画像を定着され、図示されないガイド手段による搬送路を通り、図示されない排紙ローラ対によりトレイ1210上に排出される。各色トナー画像が転写されるたびに、感光体1100の表面はクリーニング装置1150によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
なお、画像形成部200の構成は、周知の単色画像形成用の構成(Kの1色など)としてもよい。
まず、比較例として従来の照明ユニットについて説明する。図11は、図13(a)に示すように正反射光成分が光電変換素子に入射する環境におおける従来のスキャナ光学系の概略図である。原稿面2001と受光素子2002は共役関係にあり、この環境においては、LED2003は受光素子2002の前に共役関係となる場所(LED像面)がある。そのため白ドット抜けが発生することになる。光源部であるLED2003の方向(光源部の射出面に垂直な方向)は放射強度が最も強く、照明ユニットの中央においては光源部であるLED2003の方向の光がLED像面に結像するため、白ドット抜けが強く発生する。なお、符号2004は結像系となる結像レンズである。
また、図10に示すように、各光源部であるLED2003の方向を同一にすると、周辺に配置された光源部であるLED2003による光が、白ドット抜けを強くなる。周辺の光源部であるLED2003による白ドット抜けが強くならないように傾けると、照明に寄与が小さい光源部であるLED2003が発生し、照明効率が悪くなる。
以上のことから、少なくとも照明ユニットの中央付近の光源部であるLED2003の方向が配列方向に対して垂直ではなくかつ各光源部であるLED2003の方向が同一ではないことにより、放射強度が強い光をLED像面に結像しないようにすることができ、そのことにより白ドット抜けを低減することができることがわかる。ここで、照明ユニット中央付近の光源部であるLED2003とは、照明ユニット中央から最も近い光源部であるLED2003のことである。
この照明ユニット10は、図3に示すように、微小面積から光を発するLEDからなる光源部13を複数個配列して光を照射する装置であり、少なくとも照明ユニット10の光源部13の配列における中央付近の光源部13の方向が光源部13の配列方向に対して垂直ではなく(鋭角をなし)、かつ、各光源部13の方向が非同一であるという特徴を有している。ここで、「配列方向」とは、図3に示されるように、各光源部13が配列されている方向であり、光源部13の方向とは光源部13の射出面に垂直な方向である。
このような構成の照明ユニット10を用いることにより、本の綴じ部などの折れ曲がった面に光が当たった時の正反射光成分が光電変換素子であるラインセンサ6へ入射される状態において、正反射光による白ドット抜けを軽減することができる。
“θb<90°−0.5*θa”
ここで、θaは半値角[°](図8に示されるように、光源部13から出射される光の強度分布を測定したとき、光の強度が最大値の半分になる方向)であり、θbは照明ユニット10の中央部分の光源部13の当該光源部13射出面に垂直な方向と光源部13の配列方向とがなす角度[°]である(図3に図示)。
“θb<90°−θa”
ランバート分布を持つ光源の場合、これにより、白ドット抜けを50%程度低減することができる。
光源部13には指向性を持つ光源を用いてもよい。これにより、さらに白ドット抜けを低減することができ、光源部13の配置の自由度を広げることもできる。
さらに、照明ユニット10の中央部には光源部13を配置せず、照明ユニット10の中央部以外に配置することが望ましい。照明ユニット10の中央に光源部13を配置すると、光源部13の方向を傾けることにより、傾けた方向の照明量が多くなる問題が発生するためである。
また、光源部13にLEDを用いれば、キセノンランプ等の管灯に比べ、高光利用効率、低消費電力を実現することは可能である。また指向性が強いLEDを用いれば、さらに白ドット抜けを低減することができる。
2 原稿
6 ラインセンサ
10 照明ユニット
11 光源部
12 反射部
13 光源ユニット
Claims (10)
- 微小面積から光を発する光源部を複数個配列してなり前記原稿台の下方から前記原稿台上の原稿に対して光を照射する照明ユニットにおいて、
少なくとも前記光源部の配列における中央部分の光源部の当該光源部の射出面に垂直な方向が当該光源部の配列方向に対して鋭角をなし、かつ、前記各光源部の当該光源部の射出面に垂直な方向は非同一である、ことを特徴とする照明ユニット。 - θaは半値角[°]であり、θbは当該照明ユニットの配列における中央部分の前記光源部の当該光源部の射出面に垂直な方向と前記配列の方向とがなす角度であるとすると、前記光源部の配列における中央部分の光源部の当該光源部の射出面に垂直な方向は、
θb<90°−0.5*θa
であることを特徴とする請求項1に記載の照明ユニット。 - 前記光源部からの出射光を反射するミラー又は導光体を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明ユニット。
- 前記各光源部が指向性を有していることを特徴とする請求項1〜3の何れかの一項に記載の照明ユニット。
- 中央部以外に前記光源部を配置していることを特徴とする請求項1〜4の何れかの一項に記載の照明ユニット。
- 前記光源部がLEDであることを特徴とする請求項1〜5の何れかの一項に記載の照明ユニット。
- 前記LEDは、白色LEDであることを特徴とする請求項6に記載の照明ユニット。
- 前記光源部は、それぞれ異なる色の光を発する複数台を備えていることを特徴とする請求項1〜7の何れかの一項に記載の照明ユニット。
- 原稿台上の原稿の画像を読み取る画像読取装置において、
請求項1〜8の何れかの一項に記載の照明ユニットと、
光電変換素子と、
前記原稿での反射光を前記光電変換素子に結像させる結像素子と、
を備えていることを特徴とする画像読取装置。 - 原稿の画像を読み取る画像読取装置と、
前記画像読取装置で読取った画像データに基づいて画像形成を行なう画像形成部と、
を備えている画像形成装置において、
前記画像読取装置は、請求項9に記載の画像読取装置であることを特徴とする画像形成装置。
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