JP2008217148A - 遠隔監視システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 監視員の確認負担を軽減した移動ロボットの遠隔監視システムの提供。
【解決手段】 移動ロボットは、検知部が異常を検知すると記憶部に異常状態を記憶させる異常判定手段と、検知部が異常を検知すると異常情報を監視センタに送信する通信制御手段と、記憶部の異常状態を解除する復旧処理を実行する復旧処理手段と、を備え、監視センタは、自動復旧を禁止すべき異常を識別するための設定情報を記憶したセンタ記憶部と、自動復旧モードを含む複数の動作モードを管理するモード設定手段と、異常情報を受信したときに動作する報知部と、動作モードが自動復旧モードであるときに、自動復旧禁止異常以外の異常情報を受信すると、報知部の動作を禁止して移動ロボットに復旧処理を実行させる自動復旧制御手段と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、移動ロボットを用いた遠隔監視システムに関し、特に、監視区域を走行する移動ロボットが検知した異常を遠隔から監視する遠隔監視システムに関する。
近年、路面上を自律的に移動する移動ロボットが種々実用化されている。このような移動ロボットとしては、障害物の存在や火災などの異常を検知すると遠隔の監視装置に異常信号を送信するものが知られるところである。
このような移動ロボットを用いた遠隔監視システムとして、特許文献1には、自動搬送車(移動ロボット)からトラブル情報が取り込まれると、ブザーを鳴らす等してモニター室の監視員に注意を喚起する自動搬送車の遠隔監視システムが開示されている。この特許文献1の自動搬送車の遠隔監視システムは、ブザー鳴動により注意喚起を受けた監視員がモニターを見てトラブルの原因特定を行い、キーボードを操作して自動搬送車にトラブル解除信号と再起動信号を送信することで、ブザー鳴動を停止させるとともに自動搬送車の運行を再開させる。(0009段落〜0011段落)
特開2002−41145号公報
しかしながら、特許文献1の遠隔監視システムは、移動ロボットから異常の情報を受信する都度ブザーが鳴動して注意喚起がなされるために、監視員が毎回異常の原因特定を行った上で移動ロボットの運行を再開させる作業を行う必要があり、監視員に多大な負担がかかるという問題がある。
つまり、移動ロボットが検出する異常は、必ずしも監視員が確認しなくてもよい軽微なものや瞬時的な障害物の誤検知などの場合があるが、特許文献1の遠隔監視システムでは、このような場合であってもブザーを鳴動して監視員に確認を要求していたため、監視員は席を離れて休憩を取ることもできない。
特に、監視対象の警備を目的として昼夜を問わず移動する警備用途の移動ロボットについては、監視員の負担が著しく増大する可能性がある。
このような課題を解決すべく、本発明は、軽微な異常や瞬時的な誤検知については監視員に確認を促すことがなく、監視員の負担を軽減できる移動ロボットの遠隔監視システムの提供を目的とする。
上記目的を達成するために本発明による移動ロボットの遠隔監視システムは、監視区域を移動して異常を検知する検知部を備えた移動ロボットと、前記移動ロボットと通信する監視センタとを有する遠隔監視システムであって、前記移動ロボットは、前記検知部が異常を検知すると記憶部に異常状態を記憶させる異常判定手段と、前記検知部が異常を検知すると異常情報を前記監視センタに送信する通信制御手段と、前記記憶部の前記異常状態を解除する復旧処理を実行する復旧処理手段と、を備え、前記監視センタは、前記移動ロボットが検知する異常が自動復旧禁止異常か自動復旧禁止異常以外の異常かを識別可能に設定した設定情報を記憶したセンタ記憶部と、自動復旧モードを含む複数の動作モードを管理するモード設定手段と、前記移動ロボットから前記異常情報を受信したときに動作する報知部と、前記動作モードが前記自動復旧モードであるときに、前記自動復旧禁止異常以外の異常情報を受信すると、前記報知部の動作を禁止して前記移動ロボットに前記復旧処理を実行させる自動復旧制御手段と、を備えることを特徴としている。
監視センタは、設定情報として自動復旧禁止異常か自動復旧禁止異常以外かを識別可能に設定された情報を記憶する。設定情報は、自動復旧を禁止する自動復旧禁止異常が設定された情報、自動復旧を許容する自動復旧許容異常が設定された情報、自動復旧を禁止する自動復旧禁止異常と自動復旧を許容する自動復旧許容異常とが設定された情報の何れであってもよい。
そして、監視センタは、自動復旧モードに設定されているときに受信した異常情報が自動復旧禁止異常でなければ、異常情報の受信にかかる報知部の動作を禁止して移動ロボットに対し自動復旧信号を送信するように作用する。他方、自動復旧モードに設定されていても自動復旧禁止異常となる異常情報を受信した場合や、動作モードが自動復旧モードでない場合に異常情報を受信した場合には、報知部が動作して監視員に異常を報知する。
これにより、自動復旧モードにおいては、受信した異常情報の異常種別に応じて、予め許容された異常種別については監視員の手を煩わせることなく自動的に復旧処理を実行し監視員の負担を低減することが可能となる。また、自動復旧モードであっても、監視員の確認なく復旧することが好ましくない重要な異常種別については、異常情報の受信に伴い報知部が動作するので重要な異常の速報性を維持して監視員が対応することができる。
また、本発明による移動ロボットの遠隔監視システムにおいて好ましくは、前記移動ロボットの前記復旧処理手段は、前記復旧処理により前記異常状態が解除されると前記監視センタに復旧完了信号を送信し、前記監視センタの前記自動復旧制御手段は、前記移動ロボットに前記復旧処理の実行を指示してから所定時間以内に前記復旧完了信号を受信しない場合に前記報知部を動作させる。
監視センタは、復旧処理を指示してから所定時間内に移動ロボットが異常状態から復旧しない場合に報知部を動作させる。この所定時間は移動ロボットが復旧処理を実行するに十分な時間を設定することが好適である。
これにより、移動ロボットが異常状態を復旧できない場合には、報知部が動作して監視員に報知されるので、復旧困難な異常については監視員の判断により適切な対応をとることができる。
さらに、本発明による移動ロボットの遠隔監視システムにおいて好ましくは、前記移動ロボットは、更に、前記異常の検知により移動を停止させ、前記異常状態が解除されると移動を再開させる移動制御手段を備える。
また、本発明による移動ロボットの遠隔監視システムにおいて好ましくは、 前記監視センタは、更に、前記動作モードが前記自動復旧モードであるときに受信した前記異常情報と、その他の動作モードであるときに受信した前記異常情報とを区別可能に前記センタ記憶部に記憶する記憶制御手段を備える。
監視領域で発生した異常は、例え監視員の確認を要することなく自動的に復旧した異常であっても、監視員が後から確認して把握しておくことが好ましい。
そこで、本発明において、監視センタは、自動復旧モードであるときに受信した異常情報を、自動復旧モード以外のその他の動作モードであるときに受信した異常情報と区別可能に記憶するように作用する。これにより、監視員が確認することなく復旧処理が実行された異常の履歴を後から容易に検索したり確認することが可能となり、利便性を向上させることができる。
さらに、本発明による移動ロボットの遠隔監視システムにおいて好ましくは、 前記監視センタは、更に、前記動作モードが前記自動復旧モードからその他のモードへ設定されると、前記自動復旧モードであるときに記憶された異常情報からなる異常履歴又は該異常履歴を表示するためのダイアログを表示部に表示する履歴表示手段を備える。
監視センタは、自動復旧モードが終了したときに、自動復旧モード中の異常確認を促す表示出力をするように作用する。これにより、監視員が確認することなく復旧処理が実行された、監視員が把握していない異常を後から容易に確認することができ、セキュリティ性の低下を防止することができる。
本発明に係る遠隔監視システムによれば、異常情報を受信する都度に報知部が動作することを防止して、監視員の手を煩わせることなく復旧処理を実行し監視員の負担を低減することが可能となる。
また、移動ロボットが異常を復旧できない場合には、報知部が動作して監視員に報知されるので、復旧困難な異常については監視員の判断により適切な対応をとることができる。
さらに、異常種別に応じて、監視員の確認なく復旧することが好ましくない重要な異常種別については、異常情報の受信に伴い報知部が動作するので重要な異常の速報性を維持して監視員が対応することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1は本発明に係る遠隔監視システムを示す概略図である。遠隔監視システムは、監視区域3を移動する移動ロボット1と、監視センタ2とを無線接続して構成される。
移動ロボット1は、建物4の外周となる監視区域3を警備するために使用され、監視区域3の路面上を移動しながら監視区域3内の異常の検出を行うものである。
移動ロボット1は、監視センタ2と無線接続されて監視区域3内の基準位置に停止しており、自己の記憶したスケジュールにより、又は監視センタ2から受信する制御信号により、監視区域3内の巡回を開始する。そして、移動ロボット1は、周囲の画像や、検知した異常の所在などを監視センタ2に送信する。
図1において、建物4の周囲が、移動ロボット1が巡回する移動経路とされており、この移動経路には全長に渡りガイド5が固定的に設けられている。ガイド5は磁気材料より形成され、移動ロボット1は後述するガイド検知部にてガイド5を検出しながら当該ガイド5に沿って移動経路を移動するのである。
また、ガイド5の中途には移動ロボット1のバッテリを充電する充電設備を備えた基準位置6が配置されている。移動ロボット1は、基準位置6からガイド5に沿って移動を開始して、ガイド5上の所定位置で一時的に停止して周囲を監視するなどの処理を実行しつつガイド5上の巡回を行い、基準位置6に到達すると巡回を終了する。
監視センタ2は、監視区域3の建物4内で監視員が駐在する遠隔監視装置20を備えた施設であり、遠隔監視装置20のオペレータとなる監視員が移動ロボット1から伝送される情報により監視区域3を監視している。なお、これに限らず、監視センタは、警備会社などが運営する遠隔の施設に設けられて、監視員が、通信網及び無線基地局を介して移動ロボットから遠隔監視装置に伝送される情報により監視区域を監視する構成としてもよい。
遠隔監視装置20は、移動ロボット1から異常信号を受信するとブザーを鳴動させて監視員に注意喚起し、異常の確認を要求する。監視員は、移動ロボット1から受信する情報を参照して移動ロボット1を異常状態(異常を検知した状態)から復旧させてもよいと判断できれば移動ロボット1に制御信号を送信して、移動ロボット1を復旧させる。また、監視員は、移動ロボット1から受信する情報を確認して、監視区域3に非常事態が発生したことが認められると移動ロボット1を遠隔操作してかかる非常事態に対処させたり、警備員を現場に急行させるなどの対応をとる。
また、遠隔監視装置20は、自動復旧モードに設定されると、移動ロボット1からの軽微な異常の異常信号に応答して移動ロボット1に自動復旧信号を送信する。移動ロボット1は自動復旧信号を受信すると異常を復旧処理して巡回を継続する。これにより、監視センタ2が無人となる場合であっても移動ロボット1を用いて監視区域を警備できる。
<移動ロボット>
次に、図2に基づき移動ロボット1の構成について説明する。図2は、移動ロボット1の構成を示すブロック図を示している。
移動ロボット1は、制御部11、検知部12、通信部13、移動手段14、自己位置検出部15、記憶部16を備えて構成される。検知部12は、移動ロボット1が移動するために必要な情報と監視区域3を監視するための情報を取得する手段であって、撮像ユニット121、障害物検知部122、近傍物体検知部123、火災検知部124、ガイド検知部125を含んで構成される。
撮像ユニット121は、カメラ、画像処理ボードなどにより実現され、移動ロボット1周囲を撮像し、制御部11に画像を出力する。また、撮像ユニット121は、撮像した画像を画像処理して所定以上の大きさの移動物体を検出する。画像処理手法については種々の方法が提案されており、ここでは詳述しない。また、撮像ユニット121は、撮像部が遮蔽されたり画像が撮像できなくなるなど画像機器の異常を検出する。撮像ユニット121は、移動物体や画像機器の異常が検出されると制御部11に異常検知信号を出力する。
障害物検知部122は、移動ロボット1の進行方向前方の空間を走査するレーザセンサにて構成され、移動ロボット1と物体との相対位置の情報を取得し障害物を検出する。障害物検知部122は、監視区域3における既設物の位置情報を記憶しており、移動ロボット1の現在位置に応じて検出した物体の相対位置の情報と既設物位置とを比較して既設物以外に検出された物体を障害物として判定する。障害物が検出されると制御部11に異常検知信号を出力する。
近傍物体検知部123は、移動ロボット1の周囲に設けられた測距センサにて構成され、移動ロボット1の近傍(例えば40cm以内)に存在する物体を検知する。近傍の物体を検出すると制御部11に異常検知信号を出力する。
火災検知部124は、炎が発生した時に発生する紫外線を検出する紫外線センサにて構成され、センサの出力に基づき火災の発生を判定する。火災の発生を検出すると制御部11に異常検知信号を出力する。
ガイド検知部125は、移動ロボット1の底部に設けられた磁気センサにて構成され、磁気材料を含んだガイド5を巡回中に検出し制御部11にガイド検出信号を出力している。巡回中に、ガイド検知部125が、ガイド5を検出できないと制御部11に異常検知信号を出力する。
ここで、検知部12から出力する異常検知信号は、移動物体検知、画像機器異常、障害物検知などの異常種別を少なくとも含んでいる。
制御部11は、CPU、メモリ等により実現され、メモリに記憶されている各種プログラムにしたがって移動ロボット1の各部を制御し、通信制御手段111と異常判定手段112と復旧処理手段113と移動制御手段114とを実行する。
異常判定手段112は、検知部12各部から異常検知信号が入力されると、この異常検知信号の異常種別ごとに異常が発生したと判定する。そして、異常判定手段112は、判定した異常を記憶部16に記憶する。
通信制御手段111は、通信部13を制御して監視センタ2と信号を送受信する。通信制御手段111は、自己位置検出部15が検出する現在位置や撮像ユニット121が撮像した画像情報を符号化して通信部13より監視センタ2に送信し、また監視センタ2から受信した信号を復号して各部に出力する。また通信制御手段111は、異常判定手段112にて異常の存在が判定されると、かかる異常の種別などを含む異常の情報を符号化して通信部13より監視センタ2に異常信号を送信する。
復旧処理手段113は、監視センタ2から手動復旧信号または自動復旧信号を受信すると、後述する復旧処理を実行する。
移動制御手段114は、後述する巡回情報162やガイド検出信号などに基づいて移動手段14を駆動させる。移動手段14は、車体左右の各前後に設けられる車輪と車輪を駆動するモータとからなる。移動ロボット1は、モータにより前後何れかの左右輪を各独立に駆動して、ガイド5に追従するよう走行するのである。また、移動制御手段114は、異常判定手段112にて異常の存在が判定されると、移動手段14の駆動を停止して移動ロボット1を停止させる。
自己位置検出部15は、左右両輪のモータ回転軸の回転量を検出し、この左右輪の回転量から移動ロボット1の走行距離や旋回角を算出して、基準位置6からの推測航法(デッドレコニング)により現在位置を演算する。算出された現在位置は記憶部16に記憶される。
記憶部16は、メモリ等により実現され、移動ロボット1の各種処理に使用される情報を記憶している。記憶部16が記憶する情報には、巡回のスケジュールや巡回コースなどが記憶された巡回情報162と、現在異常または正常のどちらの状態であるかを示す現状態163の情報とが含まれる。なお、記憶部16は、本実施形態では説明のため制御部11と独立に記載しているが、これに限定されるものでなく、制御部11が備えるメモリにて実現されてもよい。
記憶部16に記憶される現状態163の情報は、検知部12各部が検出した異常状態を示すテーブルである。図4(a)に現状態163の一例を示す。図4(a)に示すように、現状態163には、異常判定手段112により、異常が判定されると該当する異常種別に「異常」が記憶される。例えば、図4(a)では、No.03欄において障害物検知部122が異常種別「障害物検知」の異常を保持した状態であることが記憶されている。そして、後述する復旧処理により、現状態として保持された「異常」が消去され異常状態から解除される(「正常」となる)。
<遠隔監視装置>
次に、図3を参照して遠隔監視装置20の構成を説明する。図3は、遠隔監視装置20の構成を示すブロック図を示している。
遠隔監視装置20は、監視センタ2に設けられて移動ロボット1と無線接続される。監視センタ2では、監視員が移動ロボット1から伝送される情報により監視区域3を監視する。
遠隔監視装置20は、制御部21、表示部22、報知部23、操作部24、記憶部25、通信部26を備えて構成される。
制御部21は、CPU、メモリ等により実現され、メモリに記憶されている各種プログラムにしたがって遠隔監視装置20の各部を制御し、通信制御手段211とモード設定手段212と計時手段213と自動復旧制御手段214と履歴表示手段215と記憶制御手段216とを実行する。
表示部22は、液晶モニタやCRTなどで構成される。表示部22には、操作部24によるコマンド入力のためのメニュー画面と、監視区域3の地図情報と移動ロボット1の位置表示、移動ロボット1の撮像した画像、移動ロボット1が検出した異常の情報などが表示される。
報知部23は、ブザーなどで構成され、遠隔監視装置20が移動ロボット1から異常信号を受信したときなどに監視員に注意喚起し、表示部22に表示される異常の確認を要求する。
操作部24は、キーボードやポインティングデバイス、ジョイスティックなどで構成され、監視員によって操作されて、異常を確認するコマンド入力や移動ロボット1を遠隔制御するための所定のコマンド入力が行われる。操作部24から入力されるコマンドとしては、遠隔監視装置20の動作モードを設定するコマンド、移動ロボット1から受信した異常の情報を確認するコマンド、記憶部25に記憶された過去の異常履歴や画像を確認するコマンド、移動ロボット1を異常状態から復旧させるコマンドなどのほか、移動ロボット1の移動を開始/停止させるコマンド、移動ロボット1を手動操縦するコマンド、巡回のスケジュールを設定するコマンドなどがある。
通信部26は、通信制御手段211に制御されて移動ロボット1と信号を送受信する無線通信手段である。通信制御手段211は、移動ロボット1から受信する現在位置や画像情報、異常信号などを復号して制御部21に出力する。また、通信制御手段211は、操作部24から入力された移動ロボット1を遠隔制御するコマンドを符号化して通信部26より移動ロボット1に送信する。また特に、本実施形態では、通信制御手段211は、操作部24から移動ロボット1の異常状態を解除させるコマンドが入力された場合に手動復旧信号を移動ロボット1に送信し、自動復旧制御手段214からの送信指示を受けて自動復旧信号を移動ロボット1に送信する。
記憶部25は、メモリ等により実現され、遠隔監視装置20の各種処理に使用される情報を記憶している。記憶部25が記憶する情報には、監視画像251、異常履歴252、動作モード253、ロボット状態情報254、設定情報としての自動復旧禁止異常255がある。なお、記憶部25は、本実施形態では説明のため制御部21と独立に記載しているが、これに限定されるものでなく、制御部11が備えるメモリにて実現されてもよい。
監視画像251は、移動ロボット1から受信する撮像ユニット121で撮像した画像を蓄積したものである。監視画像251には、移動ロボット1から受信する画像が、撮像時刻、および画像番号と対応付けされて順次蓄積記憶される。また、監視画像251には、画像に自動復旧モード中の画像か否かを示す自動復旧モードフラグが付して記録される。自動復旧モードフラグは、自動復旧モードであるときに受信した画像についてONされ自動復旧モード以外のときに受信した画像についてOFFするフラグ情報である。
異常履歴252は、移動ロボット1から受信する異常信号の情報を蓄積したものである。 図4(b)に異常履歴252の一例を示す。図4(b)に示すように、異常履歴252には、異常の内容となる異常種別と、その検知時刻、及び移動ロボット1が当該異常状態のから復旧した時刻、異常を検知したときの位置、異常を検知したときに撮像した画像の画像番号、そして自動復旧モード中の異常か否かを示す自動復旧モードフラグとが記録される。
例えば、図4(b)においてNo.01欄には、異常種別として障害物検知部122による「障害物検知」が記録され、かかる異常を検知した時刻が0時35分10秒であること、移動ロボット1がかかる異常状態から復旧した時刻が0時35分15秒であること、監視区域3において異常を検知した位置の座標がX1,Y1であること、異常を検知したときの画像がVaであること、および異常を検知したときは自動復旧モードでなかった(通常モード)ことが記録されている。
また、図4(b)においてNo.03欄には、異常内容として撮像ユニット121の撮像部が遮蔽されたり画像が撮像できなくなるなどした「画像機器の異常」であることが記録され、No.05欄には、異常内容として撮像ユニット121の画像処理により移動物体が検出された「移動体検知」異常であることが記録されている。
また更に、図4(b)においてNo.02〜06欄には、異常を検知したときは自動復旧モードであったことが記録されている。
なお、図4(b)に示す例では、発生日毎に履歴のテーブルが別れているが、一つのテーブルに複数日の異常履歴を記録する構成としてもよい。
記憶部25の動作モード253は、遠隔監視装置20の現在の動作モードを記憶する。本実施形態では、動作モードとして、監視員に異常の確認を要求する通常モードおよび軽微な異常については監視員に異常の確認を要求しない自動復旧モードが用意されている。
制御部21において、モード設定手段212は、遠隔監視装置20の動作モードを設定する手段である。モード設定手段212は、監視員による操作部24の操作に応じた動作モードを設定して現在の動作モードを記憶部25に記憶する。なお、モード設定手段212は、監視員により設定される所定のスケジュールに応じて動作モードを設定してもよい。
記憶部のロボット状態情報254は、移動ロボット1が記憶する現状態163(図4(a))と同様のテーブルであり、移動ロボット1毎に現在の異常状態を示している。ロボット状態情報254には、移動ロボット1の検知部12各部が検出する異常種別毎に当該異常が検知されたか否かが記憶されている。記憶制御手段216は、移動ロボット1から異常信号を受信すると、該当する異常種別を「異常」としてロボット状態情報254に記憶し、移動ロボットから復旧OK信号を受信すると、該当する異常種別について記憶している「異常」を消去し、異常状態を解除する(「正常」となる)。
記憶部25の自動復旧禁止異常255は、移動ロボット1が検知する複数の異常種別のうち、遠隔監視装置20による自動復旧処理の実行を禁止する異常種別を記憶したテーブルである。即ち、移動ロボット1が検知する複数の異常種別のうち、このテーブルに記憶されない異常種別については自動復旧処理が許容されることとなる。
自動復旧処理が禁止される異常種別としては、予め、重要度が高く速報性が求められる異常種別が設定される。例えば、火災検知部124による火災検知や近傍物体検知部123による近傍物体の検知、ガイド検知部125によるガイド線の異常検知などの確実に監視員による確認を要する異常種別が設定される。
制御部21において、自動復旧制御手段214は、移動ロボット1から異常信号を受信すると、その異常種別、動作モードに応じて、移動ロボット1に復旧処理を実行させる手段である。自動復旧制御手段214は、動作モードとして自動復旧モードが設定されているときに移動ロボット1から異常信号を受信した場合、当該異常信号に含まれる異常種別が自動復旧禁止異常255でなければ、報知部23の動作を禁止するとともに、自動復旧信号を移動ロボット1に送信する。
また、自動復旧制御手段214は、自動復旧信号を所定回数送信しても、又は自動復旧信号の送信から所定時間が経過しても、移動ロボット1が異常状態から復旧しない場合に、報知部23を動作させ監視員に注意喚起し、表示部22に表示される異常の確認を要求する。
制御部21において、履歴表示手段215は、動作モードが自動復旧モードから通常モードに切り替えられるとき、すなわち、自動復旧モードが終了すると、当該自動復旧モードの間に受信した異常の履歴を監視員に提示する。履歴表示手段215は、自動復旧モードが終了すると記憶部25に記憶された異常履歴252を参照し、現時点から遡って自動復旧フラグがONで時系列上連続する異常の情報を収集してリスト化して表示部22に表示する。
なお、異常履歴のリストを表示する例に限定されず、かかるリストを表示するか否か監視員に問合せるダイアログ表示を行うよう構成されてよく、表示する旨が選択された場合にリスト表示するようにしてもよい。
<動作の説明>
次に、本実施形態の遠隔監視システムの動作について順に説明する。
移動ロボット1は、巡回情報162に記憶した巡回開始の時刻になると、又は、監視センタ2から移動開始を示す制御信号を受信すると、移動制御手段114が移動手段14の駆動を開始してガイド5に沿って移動を開始する。そして、通信制御手段111により、撮像ユニット121が撮像する画像及び自己位置検出部15にて検出される現在位置の情報が逐次監視センタ2に送信される。移動の途中において、検知部12からの入力により異常判定手段112が異常と判定すると、異常状態であることが現状態163に記憶される。このとき、移動制御手段114は移動手段14の駆動を停止して移動を停止させ、通信制御手段111は監視センタ2に異常信号を送信する。
次に、移動ロボット1が異常状態を解除する復旧処理について説明する。
図5は異常の検知後に実行される移動ロボット1の復旧処理に関する制御を示したフローチャートである。まず、図5(a)について説明する。図5(a)は、復旧処理の実行可否判定処理を示すフローチャートである。
復旧処理手段113は、異常判定手段112にて異常と判定されると、監視センタ2からの手動復旧信号または自動復旧信号を待ち受ける(ステップST21)。このとき、並行して実行される移動制御手段114の移動制御処理により、移動ロボット1は停止している。
手動復旧信号又は自動復旧信号を受信すると(ステップST21−Yes)、復旧処理を実行する(ステップST22)。復旧処理については後述する。そして、復旧処理が終了するとステップST23に進み、異常状態から復旧したか否かが判定される。復旧完了していれば(ステップST23−Yes)処理を終了する。そして、並行して実行される移動制御手段114の移動制御処理により、移動ロボット1は移動を再開する。
また、ステップST23において、復旧が完了していなければ、即ち異常状態が継続していれば(ステップST23−No)、ステップST21へと処理を戻して再度手動復旧信号または自動復旧信号を待ち受ける。
次に、図5(b)について説明する。図5(b)は、図5(a)のステップST22にて実行される復旧処理を示すフローチャートである。
復旧処理手段113は、検知部12各部の検知状態を確認して(ステップST30)、現状態163に異常状態として記憶されている異常が検知されるか否かを判別する(ステップST31)。
ここで、検知部12の検知状態の確認処理は、検知部のタイプによって処理が異なる。例えば、異常を検知している間継続して異常検知信号を出力するタイプの検知部であれば、信号を出力していないことを確認すると、異常を検知していないことが確認でき、異常を検知したときにワンショットで異常検知信号を出力するタイプの検知部であれば、検知部に問い合わせ信号を出力することで現在の検知状態を応答させて、異常を検知しているか否かを確認する。
現状態163に異常状態として記憶された異常が既に検知されない場合には(ステップST31−No)、現状態163に記憶された異常を消去して移動ロボット1の異常状態を解除し、復旧の完了を判定する(ステップST32)。そして、監視センタ2に復旧OK信号を送信する(ステップST33)。
このように、復旧処理手段113は、現状態163に記憶された異常が継続して検知されない場合には、異常状態から復旧させる。
他方、ステップST31において、現状態163に異常状態として記憶されている異常が再度検知された場合には(ステップST31−Yes)、異常状態を復旧(解除)できないと判断して監視センタ2に復旧NG信号を送信する(ステップST34)。
次に、遠隔監視装置20の異常信号受信時の処理について説明する。図6は遠隔監視装置20の制御部21にて実行される異常信号受信時の処理を示すフローチャートである。
遠隔監視装置20が監視センタ2に設置され電源ONされると、制御部21は、図6に示す異常信号受信処理を実行する。まず制御部21は、移動ロボット1からの異常信号受信を監視する(ステップST51)。異常信号を受信すると(ステップST51−Yes)、
かかる異常信号に該当する異常種別を「異常」として記憶部25のロボット状態情報254に記憶させる(ステップST52)。そして、制御部21は、記憶部25に記憶された動作モード253を確認して現在設定されている動作モードが自動復旧モードか否かを判別する(ステップST53)。
自動復旧モードでなければ(ステップST53−No)、受信した異常信号による異常の情報を自動復旧フラグOFFで異常履歴252に記憶し(ステップST54)、報知部23を動作させてブザー出力する(ステップST55)。そして、監視員は表示部22を参照して異常の内容を確認し、操作部24を操作し必要に応じて移動ロボット1に手動復旧信号などの制御信号を送信する。
このように、遠隔監視装置20は、自動復旧モードでないときに異常信号を受信すると、報知部23を動作させて監視員に注意を喚起して異常の確認を要求する。
他方、現在設定されている動作モードが自動復旧モードであれば(ステップST53―Yes)、受信した異常信号による異常の情報を自動復旧フラグONで異常履歴252に記憶し(ステップST56)、ロボット状態情報254を参照して異常状態として保持されている異常種別が自動復旧禁止異常255として分類された異常種別であるか否かを判別する(ステップST57)。
自動復旧が禁止された異常状態が記憶されている場合には(ステップST57−Yes)、ステップST55へと処理を進めて、報知部23を動作させブザー出力する(ステップST55)。
他方、自動復旧禁止異常255以外の異常状態が記憶されている場合には(ステップST57−No)、自動復旧制御処理を実行する(ステップST58)。
これにより、自動復旧モードでない場合には、全ての異常を監視員に報知し確認させて的確な対応をとることが可能となる。また、自動復旧モードにおいても、監視員の確認なく復旧することが好ましくない重要な異常種別については、自動復旧を禁止して異常情報の受信に伴い報知部が動作するので、重要な異常の速報性を維持して監視員に異常報知できる。
次に、遠隔監視装置20の自動復旧制御処理について説明する。図7は図6のステップST58にて実行される遠隔監視装置20の自動復旧制御処理を示すフローチャートである。
自動復旧制御手段20は、自動復旧制御処理を実行すると、異常信号を送信した移動ロボット1に自動復旧信号を送信し(ステップST61)、送信回数Nとして1を記憶する(ステップST62)。
このように、遠隔監視装置20は、自動復旧モードであるときに自動復旧禁止異常255として分類されていない異常種別の異常信号を受信すると、報知部を動作させず監視員の確認を要することなく移動ロボット1に自動復旧信号を送信する。
そして、計時手段213を動作させて所定の送信間隔時間(例えば5秒)を計時する(ステップST63)。図5を用いて説明したように、移動ロボット1は自動復旧信号を受信すると復旧処理を実行する。上述した送信間隔時間は、自動復旧信号を再送するまでの間隔であり、移動ロボット1が復旧処理を実行して復旧OK/NGを判定するに十分な時間として設定される。
ここで、移動ロボット1から復旧OK信号を受信すると(ステップST64−Yes)、ロボット状態情報254に記憶された異常を消去して異常状態を解除する(ステップST74)。そして、自動復旧制御手段214は処理を終了して、制御部21は図6のステップST51に処理を戻し、再度異常信号の受信を監視する。
他方、復旧OK信号を受信することなく(ステップST64−No)、計時が送信時間間隔(5秒)に達すると(ステップST65−Yes)、再度移動ロボット1に自動復旧信号を送信し(ステップST66)、送信回数Nに1を加算する(ステップST67)。
そして、ステップST68において、送信回数Nが所定の送信終了回数(例えば7回)に達したか否かを判定する(ステップST68)。送信回数Nが送信終了回数(7回)に達していなければ(ステップST68−No)、ステップST63に処理を戻して、再度送信間隔時間(5秒)を計時し復旧OK信号を待ち受ける。
復旧OK信号を受信することなくステップST63からST68の処理を繰り返した場合において、ステップST68で送信回数Nが送信終了回数(7回)に達すると判定されると(ステップST68−Yes)、ステップST69へと処理を進める。
ここで、送信終了回数は、自動復旧信号の送信限度となる回数であり、自動復旧信号を送信しても異常が復旧できなかったことを判定する(異常を確定する)基準となる値である。送信終了回数は上述の送信間隔時間を鑑み設定されるのが好ましい。例えば、本実施形態では、送信間隔が5秒、送信終了回数が7回であるので最後の自動復旧信号を送信するまでの時間は異常信号を受信し最初の自動復旧信号を送信してから約30秒となる。
ステップST69では、計時手段213を動作させて所定の応答異常時間(例えば10秒)を計時する(ステップST69)。応答異常時間は、最後(7回目)の自動復旧信号を送信した後移動ロボット1から応答が無い場合に異常を確定させる判定時間であり上述した送信間隔時間以上の値に設定されることが好ましい。
移動ロボット1から復旧OK信号又は復旧NG信号を受信することなく(ステップST70−No)、応答異常時間が経過すると(ステップST71―Yes)、自動復旧制御手段214は移動ロボット1の異常確定と判定して報知部23を動作させてブザー出力する(ステップST72)。
また、ステップST70において復旧NG信号を受信した場合も(ステップST70−Yes、ST73−No)、自動復旧制御手段214は移動ロボット1の異常確定と判定して報知部23を動作させてブザー出力する(ステップST72)。
このように、遠隔監視装置20は、自動復旧モードであるとき、自動復旧信号を送信しても移動ロボットが異常状態から復旧できない場合に、報知部23を動作させて監視員に注意を喚起して異常の確認を要求する。
他方、ステップST70において復旧OK信号を受信した場合には(ステップST70−Yes、ST73−Yes)、ロボット状態情報254に記憶された異常を消去して異常状態を解除する(ステップST74)。そして、自動復旧制御手段214は処理を終了して、制御部21は図6のステップST51に処理を戻し、再度異常信号の受信を監視する。
なお、本実施形態では、自動復旧信号を所定の送信終了回数(7回)送信しても移動ロボットが異常状態から復旧できないときに、報知部23を動作させる例について説明したが、送信回数に限度を設けることなく、異常信号の受信から、又は自動復旧信号の送信から所定の異常確定時間(例えば40秒)までの間に復旧OK信号を受信しない場合に異常確定させて報知部23を動作させる構成としてもよい。
次に、遠隔監視装置20の動作モード設定処理について説明する。図8は遠隔監視装置20の動作モード設定処理を示すフローチャートである。
遠隔監視装置20が監視センタ2に設置され電源ONされると、まずモード設定手段212は、記憶部25の動作モード252を参照して現在の動作モードを確認する(ステップST91)。通常モードであれば、操作部24による自動復旧モードの設定入力を待ち受ける(ステップST92)。自動復旧モードの設定入力があると(ステップST92−Yes)、動作モードを自動復旧モードに設定して、記憶部25に動作モード253として自動復旧モードを記憶し、更に該自動復旧モードが設定された時刻として現在時刻を記憶して処理をリターンする(ステップST93)。
また、現在の動作モードが自動復旧モードであれば、操作部24からの通常モードの設定入力、即ち自動復旧モードの終了入力を待ち受ける(ステップST94)。自動復旧モードの終了入力があると(ステップST94−Yes)、モード設定手段212は動作モードを通常モードに設定して、記憶部25に動作モード253として通常モードを記憶し、更に該通常モードが設定された時刻として現在時刻を記憶する(ステップST95)。
そして、履歴表示手段215は記憶部25に記憶された異常履歴252を参照し、現時点から遡って自動復旧フラグがONで時系列上連続する異常の情報(直前の自動復旧モードで記憶された異常の情報)を収集してリスト化し、自動復旧モード中の異常履歴を生成して表示部22に表示し(ステップST96)、処理をリターンする。なお、ステップST95とステップST96の処理順序は、これに限定されず、ステップST96の後にステップST95の処理を行うようにしてもよい。
このように、履歴表示手段215は、自動復旧モードが終了したときに、かかる自動復旧モード中に移動ロボット1が検出した異常の情報を監視員に提示する。これにより、監視員が確認することなく復旧処理が実行された、監視員が把握していない異常を後から容易に確認することができ、セキュリティ性の低下を防止することが可能となる。
また、自動復旧モード中の撮像画像や異常の情報にフラグを設定することで、監視員が後から自動復旧モード中の画像や異常の情報だけを容易に検索することができ、監視員が確認していなかった自動復旧モードの画像だけを順次参照することが容易となるのである。
なお、本実施形態では、自動復旧モードが終了したときに、自動復旧フラグがONの異常の情報を収集して表示する例について説明したが、これに限定されず、直前の自動復旧モードが設定された時刻以降に検出された異常の情報を収集してリスト化し、表示部に表示するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、遠隔監視装置20は、設定情報として自動復旧処理を禁止する異常種別を記憶した自動復旧禁止異常255を用い、自動復旧処理を禁止された異常種別か否かを判別する例について説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、設定情報としては、移動ロボット1が検知する各異常種別毎に自動復旧処理の実行を許容するか禁止するかを設定した情報を用いてもよい。
この場合、設定情報は、図9に示すように、ロボット状態情報254のテーブル上に設定されることが好ましい。制御部21は、移動ロボット1から受信する異常信号に基づき、ロボット状態情報254の該当する異常種別に「異常」を記憶し、更に、当該異常状態が自動復旧を許容されているか禁止されているかを判別するのである。
即ち、この場合、図6に示した異常信号受信時の処理において、ステップST57で、ロボット状態情報254に異常状態として記憶されている異常種別が、自動復旧処理を許容されているか禁止されているかを判別する(ステップST57)。そして、当該異常状態について自動復旧処理が禁止されている場合には、ステップST55へと処理を進めて、報知部23を動作させブザー出力する(ステップST55)。他方、当該異常状態について自動復旧処理が許容されている場合には、ステップST58へと処理を進めて、自動復旧制御処理を実行する(ステップST58)。
また、更に、設定情報として、自動復旧処理の実行を許容する異常種別を記憶した情報を用い、自動復旧モード中に当該自動復旧処理を許容された異常種別について異常状態となると自動復旧制御処理を実行するようにしてもよい。
本発明に係る遠隔監視システムを示す概略図 移動ロボットの構成を示すブロック図 遠隔監視装置の構成を示すブロック図 移動ロボットの現状態及び遠隔監視装置の異常履歴を示す図 移動ロボットの復旧処理に関する制御を示したフローチャート 遠隔監視装置の異常信号受信時の処理を示すフローチャート 遠隔監視装置の自動復旧制御処理を示すフローチャート 遠隔監視装置の動作モード設定処理を示すフローチャート 別実施形態における現状態を示すテーブル
符号の説明
1 移動ロボット
2 監視センタ
3 監視区域
4 建物
5 ガイド
6 基準位置
11 制御部
111 通信制御手段
112 異常判定手段
113 復旧処理手段
114 移動制御手段
12 検知部
13 通信部
14 移動手段
15 自己位置検出部
16 記憶部
20 遠隔監視装置
21 制御部
211 通信制御手段
212 モード設定手段
213 計時手段
214 自動復旧制御手段
215 履歴表示手段
216 記憶制御手段
22 表示部
23 報知部
24 操作部
25 記憶部
255 自動復旧禁止異常
26 通信部

Claims (5)

  1. 監視区域を移動して異常を検知する検知部を備えた移動ロボットと、前記移動ロボットと通信する監視センタとを有する遠隔監視システムであって、
    前記移動ロボットは、
    前記検知部が異常を検知すると記憶部に異常状態を記憶させる異常判定手段と、
    前記検知部が異常を検知すると異常情報を前記監視センタに送信する通信制御手段と、
    前記記憶部の前記異常状態を解除する復旧処理を実行する復旧処理手段と、を備え、
    前記監視センタは、
    前記移動ロボットが検知する異常が自動復旧禁止異常か自動復旧禁止異常以外の異常かを識別可能に設定した設定情報を記憶したセンタ記憶部と、
    自動復旧モードを含む複数の動作モードを管理するモード設定手段と、
    前記移動ロボットから前記異常情報を受信したときに動作する報知部と、
    前記動作モードが前記自動復旧モードであるときに、前記自動復旧禁止異常以外の異常情報を受信すると、前記報知部の動作を禁止して前記移動ロボットに前記復旧処理を実行させる自動復旧制御手段と、
    を備えることを特徴とした遠隔監視システム。

  2. 前記移動ロボットの前記復旧処理手段は、前記復旧処理により前記異常状態が解除されると前記監視センタに復旧完了信号を送信し、
    前記監視センタの前記自動復旧制御手段は、前記移動ロボットに前記復旧処理の実行を指示してから所定時間以内に前記復旧完了信号を受信しない場合に前記報知部を動作させる請求項1に記載の遠隔監視システム。

  3. 前記移動ロボットは、更に、前記異常の検知により移動を停止させ、前記異常状態が解除されると移動を再開させる移動制御手段を備えた請求項1又は2に記載の遠隔監視システム。

  4. 前記監視センタは、更に、前記動作モードが前記自動復旧モードであるときに受信した前記異常情報と、その他の動作モードであるときに受信した前記異常情報とを区別可能に前記センタ記憶部に記憶する記憶制御手段を備えた請求項1から請求項3の何れかに記載の遠隔監視システム。

  5. 前記監視センタは、更に、前記動作モードが前記自動復旧モードからその他のモードへ設定されると、前記自動復旧モードであるときに記憶された異常情報からなる異常履歴又は該異常履歴を表示するためのダイアログを表示部に表示する履歴表示手段を備えた請求項4に記載の遠隔監視システム。
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