JP4919839B2 - 遠隔監視システム - Google Patents
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Description
つまり、移動ロボットが移動しながら巡回警備する監視区域には、出入り口付近などの比較的重要度が高いエリアと、その他の比較的重要度が低いエリアとが混在している場合が多いが、特許文献1の遠隔監視システムでは、これら監視区域の何処で検出された異常に対しても一律にブザーを鳴動して監視員に確認を要求していたため、監視員は移動ロボットが重要性の低いエリアを移動中であるからといって休息をとることもできず、負担が生じる。
これにより、移動ロボットが異常を復旧できない場合には、報知部が動作して監視員に報知されるので、復旧困難な異常については監視員の判断により適切な対応をとることができる。
図1は本発明に係る遠隔監視システムを示す概略図である。遠隔監視システムは、監視区域3を移動する移動ロボット1と、監視センタ2とを無線接続して構成される。
移動ロボット1は、建物4の外周となる監視区域3を警備するために使用され、監視区域3の路面上を移動しながら監視区域3内の異常の検出を行うものである。
次に、図2に基づき移動ロボット1の構成について説明する。図2は、移動ロボット1の構成を示すブロック図を示している。
移動ロボット1は、制御部11、検知部12、通信部13、移動手段14、自己位置検出部15、記憶部16を備えて構成される。検知部12は、移動ロボット1が移動するために必要な情報と監視区域3を監視するために必要な情報を取得する手段であって、撮像ユニット121、障害物検知部122、近傍物体検知部123、火災検知部124、ガイド検知部125を含んで構成される。
火災検知部124は、炎が発生した時に発生する紫外線を検出する紫外線センサにて構成され、センサの出力に基づき火災の発生を判定する。火災の発生を検出すると制御部11に異常検知信号を出力する。
なお、自己位置検出部15は、GPSにより緯度経度情報からなる現在位置を算出するよう構成されてもよい。
次に、図3を参照して遠隔監視装置20の構成を説明する。図3は、遠隔監視装置20の構成を示すブロック図を示している。
遠隔監視装置20は、監視センタ2に設けられて移動ロボット1と無線接続される。監視センタ2では、監視員が移動ロボット1から伝送される情報により監視区域3を監視する。
遠隔監視装置20は、制御部21、表示部22、報知部23、操作部24、記憶部25、通信部26を備えて構成される。
報知部23は、ブザーなどで構成され、遠隔監視装置20が移動ロボット1から異常信号を受信したときなどに監視員に注意喚起し、表示部22に表示される異常の確認を要求する。
また、図4(b)においてNo.03欄には、異常内容として撮像ユニット121のカメラが遮蔽されたり画像が撮像できなくなるなどした「画像機器の異常」であることが記録され、No.05欄には、異常内容として撮像ユニット121の画像処理により移動物体が検出された「移動体検知」異常であることが記録されている。
また更に、図4(b)においてNo.02〜06欄には、異常を検知したときは自動復旧モードであったことが記録されている。
なお、図4(b)に示す例では、発生日毎に履歴のテーブルが別れているが、一つのテーブルに複数日の異常履歴を記録する構成としてもよい。
制御部21において、モード設定手段212は、遠隔監視装置20の動作モードを設定する手段である。モード設定手段212は、監視員による操作部24の操作に応じた動作モードを設定して現在の動作モードを記憶部25に記憶する。なお、モード設定手段212は、監視員により設定される所定のスケジュールに応じて動作モードを設定してもよい。
記憶制御手段216は、操作部24から重要エリア3aを設定するコマンドが入力されると、入力された内容に従って重要エリア3aを設定し重要エリア情報255に記憶する。
また、移動ロボット1の自己位置検出部15が、GPSを用いて緯度経度情報からなる現在位置を算出するよう構成された場合には、重要エリア情報255には重要エリアを示す情報として緯度経度情報が記憶される。
また、自動復旧制御手段214は、自動復旧信号を所定回数送信しても、又は自動復旧信号を送信してから所定時間が経過しても、移動ロボット1が異常状態から復旧しない場合に、報知部23を動作させ監視員に注意喚起し、表示部22に表示される異常の確認を要求する。
なお、異常履歴のリストを表示する例に限定されず、かかるリストを表示するか否か監視員に問合せるダイアログ表示を行うよう構成されてよく、表示する旨が選択された場合にリスト表示するようにしてもよい。
次に、本実施形態の遠隔監視システムの動作について順に説明する。
移動ロボット1は、巡回情報162に記憶した巡回開始の時刻になると、又は、監視センタ2から移動開始を示す制御信号を受信すると、移動制御手段114が移動手段14の駆動を開始してガイド5に沿って移動を開始する。そして、通信制御手段111により、撮像ユニット121が撮像する画像及び自己位置検出部15にて検出される現在位置の情報が逐次監視センタ2に送信される。移動の途中において、検知部12からの入力により異常判定手段112が異常と判定すると、異常状態であることが現状態163に記憶される。このとき、移動制御手段114は移動手段14の駆動を停止して移動を停止させ、通信制御手段111は監視センタ2に異常信号を送信する。
図5は異常の検知後に実行される移動ロボット1の復旧処理に関する制御を示したフローチャートである。まず、図5(a)について説明する。図5(a)は、復旧処理の実行可否判定処理を示すフローチャートである。
復旧処理手段113は、異常判定手段112にて異常と判定されると、監視センタ2からの手動復旧信号または自動復旧信号を待ち受ける(ステップST21)。このとき、並行して実行される移動制御手段114の移動制御処理により、移動ロボット1は停止している。
また、ステップST23において、復旧が完了していなければ、即ち異常状態が継続していれば(ステップST23−No)、ステップST21へと処理を戻して再度手動復旧信号または自動復旧信号を待ち受ける。
復旧処理手段113は、検知部12各部の検知状態を確認して(ステップST30)、現状態163に異常状態として記憶されている異常が検知されるか否かを判別する(ステップST31)。
ここで、検知部12の検知状態の確認処理は、検知部のタイプによって処理が異なる。例えば、異常を検知している間継続して異常検知信号を出力するタイプの検知部であれば、信号を出力していないことを確認すると、異常を検知していないことが確認でき、異常を検知したときにワンショットで異常検知信号を出力するタイプの検知部であれば、検知部に問い合わせ信号を出力することで現在の検知状態を応答させて、異常を検知しているか否かを確認する。
このように、復旧処理手段113は、現状態163に記憶された異常が継続して検知されない場合には、異常状態から復旧させる。
遠隔監視装置20が監視センタ2に設置され電源ONされると、自動復旧制御手段214は、図6に示す異常信号受信処理を実行する。まず、自動復旧制御手段214は、移動ロボット1からの異常信号受信を監視する(ステップST51)。異常信号を受信すると(ステップST51−Yes)、記憶制御手段216によりかかる異常信号に該当する異常種別を「異常」として記憶部25のロボット状態情報254に記憶される(ステップST52)。そして、自動復旧制御手段214は、記憶部25に記憶された動作モード253を確認して現在設定されている動作モードが自動復旧モードか否かを判別する(ステップST53)。
このように、遠隔監視装置20は、自動復旧モードでないときに異常信号を受信すると、報知部23を動作させて監視員に注意を喚起して異常の確認を要求する。
他方、重要エリア3a外で異常が検知された場合には(ステップST57−No)、自動復旧制御処理を実行する(ステップST58)。
自動復旧制御手段214は、自動復旧制御処理を実行すると、異常信号を送信した移動ロボット1に自動復旧信号を送信し(ステップST61)、送信回数Nとして1を記憶する(ステップST62)。
このように、遠隔監視装置20は、自動復旧モードであるときに重要エリア3a外での異常信号を受信すると、報知部23を動作させず監視員の確認を要することなく移動ロボット1に自動復旧信号を送信する。
他方、復旧OK信号を受信することなく(ステップST64−No)、計時が送信時間間隔(5秒)に達すると(ステップST65−Yes)、再度移動ロボット1に自動復旧信号を送信し(ステップST66)、送信回数Nに1を加算する(ステップST67)。
ここで、送信終了回数は、自動復旧信号の送信限度となる回数であり、自動復旧信号を送信しても異常が復旧できなかったことを判定する(異常を確定する)基準となる値である。送信終了回数は上述の送信間隔時間を鑑み設定されるのが好ましい。例えば、本実施形態では、送信間隔が5秒、送信終了回数が7回であるので最後の自動復旧信号を送信するまでの時間は異常信号を受信し最初の自動復旧信号を送信してから約30秒となる。
また、ステップST70において復旧NG信号を受信した場合も(ステップST70−Yes、ST73−No)、自動復旧制御手段214は移動ロボット1の異常確定と判定して報知部23を動作させてブザー出力する(ステップST72)。
遠隔監視装置20が監視センタ2に設置され電源ONされると、まずモード設定手段212は、記憶部25の動作モード252を参照して現在の動作モードを確認する(ステップST91)。通常モードであれば、操作部24による自動復旧モードの設定入力を待ち受ける(ステップST92)。自動復旧モードの設定入力があると(ステップST92−Yes)、動作モードを自動復旧モードに設定して、記憶部25に動作モード253として自動復旧モードを記憶し、更に該自動復旧モードが設定された時刻として現在時刻を記憶して処理をリターンする(ステップST93)。
そして、履歴表示手段215は記憶部25に記憶された異常履歴252を参照し、現時点から遡って自動復旧フラグがONで時系列上連続する異常の情報(直前の自動復旧モードで記憶された異常の情報)を収集してリスト化し、自動復旧モード中の異常履歴を生成して表示部22に表示し(ステップST96)、処理をリターンする。なお、ステップST95とステップST96の処理順序は、これに限定されず、ステップST96の後にステップST95の処理を行うようにしてもよい。
また、自動復旧モード中の撮像画像や異常の情報にフラグを設定することで、監視員が後から自動復旧モード中の画像や異常の情報だけを容易に検索することができ、監視員が確認していなかった自動復旧モードの画像や異常だけを順次参照することが容易となるのである。
即ち、移動ロボット1は検知した異常の情報を異常信号として送信し、監視センタ2では、移動ロボット1から所定の単位時間ごと定期的に受信する現在位置の情報に基づき、異常信号を受信する直前又は直後に受信する現在位置の情報より、移動ロボット1が異常を検知した位置を判別し、当該位置が重要エリア3a内か否かを判別するよう構成してもよい。
即ち、重要性の高い異常種別を予め自動復旧禁止異常として遠隔制御装置20の記憶部25に記憶しておき、この自動復旧禁止異常に分類された異常種別については、重要エリア3a以外で検知された場合であっても自動復旧制御処理を実行することなく、報知部23を動作させブザー出力し、監視員に異常の確認を要求する。
重要エリア3a外で異常が検知された場合(ステップST57−No)であっても、検知された異常が自動復旧禁止異常であれば、ステップST55へと処理を進めて報知部23を動作させブザー出力する(ステップST55)。
これにより、重要エリア3a外であっても、緊急性の高い重要な異常を検知した場合には、速報性を維持して監視員が対応することができる。
2 監視センタ
3 監視区域
4 建物
5 ガイド
6 基準位置
11 制御部
111 通信制御手段
112 異常判定手段
113 復旧処理手段
114 移動制御手段
12 検知部
13 通信部
14 移動手段
15 自己位置検出部
16 記憶部
161 現在位置情報
20 遠隔監視装置
21 制御部
211 通信制御手段
212 モード設定手段
213 計時手段
214 自動復旧制御手段
215 履歴表示手段
216 記憶制御手段
217 位置比較手段
22 表示部
23 報知部
24 操作部
25 記憶部
255 重要エリア情報
26 通信部
Claims (3)
- 監視区域の異常を検知する検知部を備えて特に重要度の高い重要エリアとそれ以外のエリアとが混在した前記監視区域を移動する移動ロボットと、前記移動ロボットと通信する監視センタとを有する遠隔監視システムであって、
前記移動ロボットは、
前記監視区域における自己の現在位置を検出する位置検出部と、
前記検知部が異常を検知すると記憶部に異常状態を記憶させる異常判定手段と、
前記検知部の異常検知に基づく異常情報及び前記現在位置を前記監視センタに送信する通信制御手段と、
前記記憶部の前記異常状態を解除する復旧処理を実行する復旧処理手段と、を備え、
前記監視センタは、
前記監視区域における前記重要エリアを記憶するセンタ記憶部と、
自動復旧モードを含む複数の動作モードを管理するモード設定手段と、
前記移動ロボットから前記異常情報を受信したときに動作して監視員に確認要求する報知部と、
前記移動ロボットから受信した前記現在位置が前記重要エリア外か否かを判定する位置比較手段と、
前記動作モードが前記自動復旧モードであるときに、前記現在位置が前記重要エリア外の移動ロボットから前記異常情報を受信すると、前記報知部の動作を禁止して前記移動ロボットに前記復旧処理を実行させる自動復旧制御手段と、
を備え、
前記監視センタは、自動復旧モードでないときに移動ロボットから前記異常情報を受信すると前記報知部を動作させて監視員に確認要求し、前記自動復旧モードであるときに、前記現在位置が前記重要エリア内の移動ロボットから前記異常情報を受信すると前記報知部を動作させて監視員に確認要求し、前記現在位置が前記重要エリア外の移動ロボットから前記異常情報を受信すると前記移動ロボットが前記復旧処理を実行しても復旧完了しない場合に前記報知部を動作させて監視員に確認要求することを特徴とした遠隔監視システム。
- 前記移動ロボットの前記復旧処理手段は、前記復旧処理により前記異常状態が解除されると前記監視センタに復旧完了信号を送信し、
前記監視センタの前記自動復旧制御手段は、前記移動ロボットに前記復旧処理の実行を指示してから所定時間以内に前記復旧完了信号を受信しない場合に前記報知部を動作させる請求項1に記載の遠隔監視システム。
- 更に、前記監視センタは、前記自動復旧モードであるときに受信した異常の履歴を前記センタ記憶部に記憶し、前記動作モードが前記自動復旧モードから他のモードに設定されたときに、前記自動復旧モード中に受信した前記異常の履歴を表示出力する履歴表示手段を備えた請求項1または2に記載の遠隔監視システム。
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