JP2008216616A - フッ素含有樹脂膜の製造方法およびそれをもちいたペリクル - Google Patents

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Abstract

【課題】フッ素含有樹脂膜を破損やスジ、白化等の透明性を損なう欠陥を発生させることなく自立膜として製造する方法を提供すること。またフッ素含有樹脂膜をフォトリソグラフィ工程で用いるペリクルのペリクル膜とした際に、膜が白濁せず、マスクの上に硫酸アンモニウムを析出させない方法を提供すること。
【解決手段】
フッ素原子と窒素原子のいずれをも含まないシリル化剤で処理した製膜基板上に、フッ素含有樹脂膜を製膜することで、高透明な自立膜であるフッ素含有樹脂膜を製造する。このフッ素含有樹脂膜をペリクル膜に用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は透明性の高いフッ素含有樹脂膜の製造方法および該薄膜の製膜用基板に関するものである。さらに、半導体集積回路や液晶ディスプレイに用いられるTFT用基板等の製造工程の一つであるフォトリソグラフィ工程において、レチクルやフォトマスク等の回路原版(以下、単にマスクという)に塵埃等が付着するのを防止するための防塵カバーとして用いられるペリクルに使用されるペリクル膜として、該フッ素含有樹脂を用いた、リソグラフィー用ペリクルに関する。
近年、光学機器、ディスプレイ用途として極めて透明性の高いフィルムを利用する技術が発展してきている。具体例としては、フォトリソグラフィ工程で用いられる、フォトマスクやレチクルの塵埃付着防止のためのペリクル膜や、反射防止シートなどがあげられる。
フォトリソグラフィ工程では、マスクの上に描画された回路パターンを半導体ウェハ上に転写する。マスクに塵埃等の異物が付着すると、半導体ウェハ上に転写される回路パターンに当該異物の影が重畳して転写されるため、不良品が発生してしまう。そこで枠(以後ペリクル枠という)に樹脂等でできた薄膜(以後ペリクル膜という)を設置した防塵カバーを、マスクに設置して用いている。この防塵カバーをペリクルと言う。マスクに設置されたペリクルのペリクル膜はフォトリソグラフィに用いる露光装置の光学系の焦点面からは外れているため、ペリクル膜上に付着した塵埃等の異物の影は半導体ウェハ上には結像せず、不良品発生率を顕著に改善することが出来る。
ペリクルは以下に概略を述べる工程によって製造することができる。すなわち、ガラス等の平滑な基板上に、ペリクル膜の材料となる物質を溶媒に溶解した溶液を、スピンコートやバーコート等の方法を用いて塗布し、溶媒を除去して、基板上にペリクル膜を製膜する。
一方で、ペリクル膜を支持するペリクル枠を用意する。ペリクル枠は樹脂やアルミニウム等の金属を用いて、マスクを覆う大きさと形状に成形される。ペリクル枠の一方の端面にはペリクル膜をペリクル枠に設置するための接着剤(以後、膜接着剤と呼ぶ)や両面接着テープ等が付与され、他方の端面にはペリクルをマスクに固定するための接着剤(以後、マスク接着剤と呼ぶ)や両面接着テープ等が付与される。さらにペリクル枠に付与されたマスク接着剤等には、実際にマスクに固定するまでの間接着剤や接着テープを保護するために剥離紙等を貼付しておいても良い。またペリクル枠にはペリクルをマスクに固定する際にペリクルとマスクで密閉される空間の内部と外部の気圧差を解消するための連通孔が設けられていても良いし、塵埃等が当該連通孔から侵入しないようにするためのフィルターが設けられていても良い。
この様に用意されたペリクル枠の、ペリクル膜を設置するための接着剤等が付与された面を、基板上に製膜されたペリクル膜に押付けて接着し、ペリクル膜がペリクル枠に十分に接着された後に基板からペリクル枠をペリクル膜ごと引き剥がし、ペリクル膜を製膜基板からペリクル枠上に転写する。
半導体集積回路に描画される回路パターンの微細化が進むにつれ、フォトリソグラフィで用いられる露光装置の露光光は短波長化し、光源は水銀ランプのg線(波長436nm)から、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)へと短波長化が進んでいる。
フォトリソグラフィに用いられる露光光の波長の短波長化に伴い、従来用いられていたニトロセルロースや酢酸セルロース等のセルロース系のペリクル膜では十分な透過率や耐光性が得られないという問題が生じた。
そこで特開平3−67262号公報(特許文献1)ではペリクル膜の材料として、含フッ素脂肪族環構造を有するポリマーが提案された。しかしフッ素を含有するペリクル膜材料は、セルロース系のペリクル膜に比べて膜の剛性率や弾性率が低いことに加え、ペリクル膜とペリクル膜を製膜する製膜基板との親和力が強くなりすぎてしまい、製膜基板からペリクル膜を容易に剥離できないという問題が発生している。
そのため特許文献1の実施例においては、製膜されたペリクル膜を製膜基板と共に水に浸漬し、界面に水を浸透させてペリクル膜と製膜基板との親和力を低下させて剥離させている。ところがペリクル膜を水に浸漬した場合、水に含まれる塵埃等の異物が吸着するなどしてペリクル膜を汚染するという問題がある。
そこで特開平10−39493号公報(特許文献2)では、パーフルオロアルキル基を有するシリコン化合物を含有する層を形成した基板の表面にペリクル膜を形成した後、水に浸漬することなくペリクル膜を剥離するペリクル膜の製造方法が開示されている。
しかし特許文献2に記載された実施例で用いられているパーフルオロアルキル基を有するシリコン化合物は、10、10、10、9、9、8、8、7、7、6、6、5、5、4、4、3、3−ヘプタデカフロロデシルトリメトキシシランと8、8、8、7、7、6、6、5、5、4、4、3、3−トリデカフロロオクチルトリメトキシシランの2種の化合物のみである。これらの化合物は高価であるため、ペリクルの工業的生産には用いられないという問題がある。
そこで特開2000−241960号公報(特許文献3)では、特定のシラザンで処理したペリクル膜用製膜基板が開示されている。特定のシラザンを用いることで安価に製膜基板を処理し、水に浸漬することなくペリクル膜が剥離でき、さらに繰り返し製膜基板を用いることが可能である。
ところが、特許文献3の段落番号(0022)にも記載されている様に、シラザンで処理する場合、アンモニアが副生するという問題がある。ペリクルに極わずかでもアンモニアが残留すると、短波長の露光光の照射量が大きくなった際にペリクル膜に濁りが生じたり、アンモニアに由来する異物が生成したりするという問題がある。特に実際のフォトリソグラフィ工程では、マスクに残留しやすい硫酸イオンと反応して、硫酸アンモニウムがマスク上に析出するという問題が生じる。マスク上に析出した硫酸アンモニウムは回路パターンの転写品質を低下させ、製品の歩留まりを悪くする。
そこで特開2004−122792号公報(特許文献4)では、製膜基板上に下地層として予めフッ素原子を含まない樹脂よりなる樹脂層を形成させ、その上に含フッ素樹脂であるペリクル膜を形成し、水に浸漬することなく下地層との界面からペリクル膜を剥離する発明が開示されている。しかし特許文献4の実施例に記載されているアルキルセルロースを製膜基板の下地層として用いた場合、製膜基板を繰り返し使用しようとすると、製膜基板から該下地層が剥離してしまい、再度下地層を形成する必要があるという問題がある。
特開平3−67262号公報 特開平10−39493号公報 特開2000−241960号公報 特開2004−122792号公報
本発明は、フッ素を含む樹脂薄膜を破損やスジ、白化等の透明性を損なう欠陥を発生させることなく自立膜を製造する方法を提供することを課題とする。
さらに、フッ素を含む樹脂を用いたペリクル膜を水に浸漬することなく製膜基板から剥離する方法を安価に提供し、同時に、フォトリソグラフィ工程で用いた場合にペリクル膜が白濁せず、マスクの上に硫酸アンモニウムを析出させない方法を提供することを課題とする。
本出願人は、上述した課題を解決するために、フッ素原子と窒素原子のいずれをも含まないシリル化剤で処理した製膜基板上に、フッ素含有樹脂膜を製膜し、水等の液体に浸漬することなく製膜基板からフッ素含有樹脂膜を剥離する方法を用いることを見出し、本発明を完成するに到った。
即ち本発明は以下に関するものである。
(1)製膜基板上に製膜したのち剥離して得られる、フッ素含有樹脂膜の製造方法において、当該製膜の工程前に、フッ素原子と窒素原子のいずれも含まないシリル化剤で1回以上当該製膜基板を表面処理することを特徴とする、フッ素含有樹脂膜の製造方法。
(2)(1)に記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法で、該シリル化剤が、アルキルクロロシラン、シクロアルキルクロロシラン、フェニルクロロシランからなる群から選ばれた1種以上のシリル化剤であることが好ましい。
(3)(2)に記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法で、該シリル化剤が、炭素数1以上20以下のいずれかのアルキル基を有するアルキルトリクロロシランであることが好ましい。
(4)(2)または(3)に記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法で、該シリル化剤が、モノアルキルトリクロロシラン、ジアルキルジクロロシラン、トリアルキルモノクロロシラン、モノシクロアルキルトリクロロシラン、ジシクロアルキルジクロロシラン、トリシクロアルキルモノクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、トリフェニルクロロシランからなる群から選ばれた1種以上のシリル化剤であることが好ましい。
(5)(2)乃至(4)のいずれかに記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法で、該シリル化剤が、トリメチルクロロシラン、エチルトリクロロシラン、n−オクタデシルトリクロロシランからなる群から選ばれた少なくとも1種以上のアルキルクロロシランであることが好ましい。
(6)(1)に記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法で、該シリル化剤が、アルキルアルコキシシラン、シクロアルキルアルコキシシラン、フェニルアルコキシシランからなる群から選ばれた1種以上のシリル化剤であることが好ましい。
(7)(6)に記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法で、該シリル化剤が、モノアルキルトリアルコキシシラン、モノシクロアルキルトリアルコキシシラン、モノフェニルトリアルコキシシランからなる群から選ばれた1種以上のシリル化剤であることが好ましい。
(8)(6)または(7)に記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法で、該シリル化剤が有するアルコキシ基が、炭素数1から炭素数4までのアルコキシ基からなる群から選ばれた少なくとも1種以上のアルコキシ基であることが好ましい。
(9)(6)乃至(8)のいずれかに記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法で、該シリル化剤が有するアルキル基が、炭素数1以上20以下のいずれかのアルキル基であることが好ましい。
(10)(6)乃至(9)のいずれかに記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法で、該シリル化剤が、メチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシランからなる群から選ばれた少なくとも1種以上のアルキルアルコキシシランであることが好ましい。
(11)(1)乃至(10)のいずれかに記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法で、該フッ素含有樹脂がフッ素原子を置換した環状エーテルを主鎖に有する樹脂であることが好ましい。
また本発明は、
(12)(1)乃至(11)のいずれかに記載のフッ素含有樹脂をペリクル膜として有するリソグラフィー用ペリクルに関する。
さらに、
(13)フッ素原子と窒素原子のいずれも含まないシリル化剤で1回以上表面処理したことを特徴とするフッ素含有樹脂膜製膜用基板に関する。
本発明によれば、フッ素含有樹脂膜と製膜基板との親和力が強くなりすぎることがないので、水等の液体に浸漬することなく該フッ素含有樹脂を製膜基板から剥離することができ、破損やスジ、白化等の透明性を損なう欠陥を発生させることなく自立膜として製造できる。
また該フッ素含有樹脂をペリクル膜として用いたリソグラフィー用ペリクルは、ペリクル膜にアンモニア等の窒素由来物質が付着しにくい。そのためフォトリソグラフィ工程で使用しても、ペリクル膜が白濁したりマスク上に硫酸アンモニウム等が析出しにくいという利点を有する。さらに本発明は、アルキルトリメトキシシラン等の安価なシリル化剤を用いて行うことが可能なので、上述の効果を安価に提供することが可能である。
(シリル化剤)
本発明に用いるフッ素原子と窒素原子のいずれも含まないシリル化剤は、フッ素原子と窒素原子のいずれも含まないシリル化剤であれば、公知のものが好適に使用できる。例えば、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、エチルトリクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、トリエチルクロロシラン、n−プロピルトリクロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、n−ヘキシルトリクロロシラン、n−ヘキシルトリクロロシラン、n−オクチルトリクロロシラン、n−オクチルトリクロロシラン、n−デシルトリクロロシラン、n−ドデシルトリクロロシラン、n−オクタデシルトリクロロシラン、シクロヘキシルメチルジクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン等が好適に使用できる。
この内、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、n−プロピルトリクロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、n−ヘキシルトリクロロシラン、n−ヘキシルトリクロロシラン、n−オクチルトリクロロシラン、n−オクチルトリクロロシラン、n−デシルトリクロロシラン、n−ドデシルトリクロロシラン、n−オクタデシルトリクロロシラン等のモノアルキルトリクロロシラン類や、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン、トリn−プロピルクロロシラン等のトリアルキルモノクロロシラン類がより好適に使用できる。更に、トリメチルクロロシラン、n−オクチルトリクロロシラン、n−オクタデシルクロロシランが特に好適に使用することが出来る。
また、例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−ドデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等も好適に使用できる。
この内、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−ドデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン等のモノアルキルトリアルコキシシラン類がより好適に使用できる。更に、メチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクタデシルメトキシシラン等のモノアルキルトリメトキシシランが特に好適に使用することが出来る。
シリル化剤は、使用する製膜基板、用いる樹脂により適宜選択すればよい。
シリル化剤がアルキル基を含有する場合、その炭素数は1以上20以下が製膜基板の処理の容易さから好ましい。
本発明で使用するシリル化剤はフッ素を含有しないため、フッ素含有樹脂膜と製膜基板との親和性が発現しにくく、フッ素含有樹脂膜が製膜基板から容易に剥離できる。また、本発明で使用するシリル化剤は窒素を含有しないため、製膜したフッ素含有樹脂膜をペリクル膜として用いた際にアンモニア等の窒素由来物質が付着しにくい。
使用するシリル化剤がフッ素および窒素を含まないものであればよく、添加剤、溶剤等にはフッ素や窒素が含まれていても構わない。
(製膜基板)
本発明に用いるフッ素含有樹脂膜を製膜するための製膜基板は、ある程度の剛性を有し、表面が平坦で平滑な基板であれば、公知のものを好適に使用することが出来る。例えば青板ガラスや石英ガラス等の種々のガラス板や、半導体製造に用いられる単結晶シリコンウェハ等も好適に用いることが出来る。
これらの製膜基板は、使用の前に有機溶媒や硫酸、その他の洗浄液等を用いて表面に付着した有機物や無機物を予め十分に洗浄・除去しておくことが望ましい。更に洗浄に用いた洗浄液も十分に除去して乾燥しておくことが望ましい。
(製膜基板のシリル化処理方法)
本発明の製膜基板のシリル化処理は、公知のシリル化処理方法を好適に用いることが出来る。特に、密閉空間内に製膜基板とシリル化剤とを静置して、気相を経由して製膜基板表面をシリル化する方法が好適に使用できる。
この際、該密閉空間内の雰囲気は窒素等の不活性ガスで置換するか、減圧することが好ましいが、大気中であってもあるいは加圧下であってもシリル化することが出来る。
また当該シリル化反応中は、密閉空間全体あるいは製膜基板やシリル化剤を加熱しても良いし冷却しても良いが、通常加熱することによりシリル化反応を短時間で完了させることが出来る。
シリル化反応の進行度は、用いる製膜基板やシリル化剤の種類や状態に依存するが、温度と時間とを調整することによって所望のシリル化度に制御することが可能である。
製膜基板のシリル化度の評価は種々の方法で行うことが可能であるが、例えば赤外分光法や接触角の測定等で定量的に評価することが可能である。
使用する製膜基板や樹脂によって、シリル化度は適宜決定すればよく、温度や処理時間等の処理条件は適宜選択する。
(フッ素含有樹脂膜の製膜方法)
本発明に用いるフッ素含有樹脂膜の樹脂は、公知のフッ素を含有する樹脂を好適に使用することが出来る。例えば旭硝子社製の「CYTOP(登録商標)」やデュポン社製の「テフロン(登録商標)」のAF1600等を例示することが出来る。
これらの樹脂は、公知の種々の方法を用いて製膜基板上に製膜することが出来るが、通常は樹脂を溶解しうる溶媒に溶解して溶液とし、スピンコート法、スプレーコート法あるいはバーコート法等の既存の塗工方法を用いて製膜基板上に塗布され、その後溶媒を除去して製膜方法が好ましく用いられる。この内、特に薄膜の膜厚制御性に優れ均一な膜厚の薄膜が得られやすいスピンコート法が好適に使用できる。
スピンコート法等により製膜基板上に塗布された樹脂溶液は製膜基板ごとクリーンオーブン等を用いて加熱され溶媒が除去・乾燥される。この様にして製膜基板上にフッ素含有樹脂膜が製膜される。
次いでフッ素含有樹脂膜の端面に樹脂製の枠をテープ等で貼り付け、この枠を持ち上げて製膜基板からフッ素含有樹脂膜を剥離して、自立膜を得る。
本発明のフッ素含有樹脂膜をペリクル膜として使用する場合は、以下のペリクル枠に貼り付けることでペリクルを作製できる。
(ペリクル枠)
本発明に用いられるペリクル枠は、マスクの形状に応じて適宜設計されるものであるが、通常ペリクル枠の形状はリング状あるいは矩形状、正方形状であり、マスクに設けられた回路パターン部を覆う大きさと形状とを備えている。矩形状、正方形状のペリクル枠の角は丸みがついていても構わない。ペリクル枠の高さは通常1〜10mm程度であり、好ましくは3〜7mm程度のものが好適に用いられる。その材質としてはアルミニウム等の金属や樹脂等が好適に用いられる。
ペリクル枠の内面には塵埃等を吸着する為の粘着剤等が設けられていても良い。ペリクルをマスクに固定する際にペリクルとマスクとにより形成される密閉空間の、内部と外部との気圧差を解消するためにペリクル枠に連通孔が設けられていても良く、さらに当該連通孔から塵埃が侵入することを防ぐ為のフィルター等が設けられていても良い。
(ペリクル)
本発明の製膜方法により製膜されたフッ素含有樹脂膜をペリクル膜として、接着剤等を用いてペリクル枠上に設置されてペリクルとなる。ペリクル膜が設置された面と反対側のペリクル枠の端面には、該ペリクルをマスクに固定するための接着剤や両面粘着テープ等が付与され、更に当該マスクに固定するための接着剤や両面粘着テープ等を保護する為の保護フィルムが付与された後、専用のケースに収納され、フォトリソグラフィ工程で使用されるまで保管される。
以下に具体的に実施例を挙げて更に詳細に本発明を説明するが、本発明の請求範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
製膜基板として、良く洗浄し乾燥した厚さ5mm、300mm×300mmの大きさの石英ガラスを用意した。
シリル化剤として信越化学工業株式会社製トリメチルクロロシランを用意した。
5mMトリメチルクロロシランのトルエン溶液60mlを石英ガラス基板に滴下してスピンコーティングを行い、加熱乾燥させて製膜基板とトリメチルクロロシランを反応させた。
シリル化処理後の製膜基板を取り出し、スピンコーターのスピンナ上に固定した。
フッ素含有樹脂膜用の樹脂として旭硝子株式会社製登録商標名「CYTOP」を用い、パーフルオロトリブチルアミンに溶解させ溶液を調製した。該溶液をポアサイズが0.5μmのポリテトラフルオロエチレン製のメンブランフィルターでろ過し、異物を除去した。この溶液をスピンコーターのスピンナ上に固定されたシリル化処理後の製膜基板に滴下し、スピンコートした。これを加熱乾燥しフッ素含有樹脂膜を製膜した後、放冷させた。
次いで端面に両面粘着テープを付与した塩化ビニル製の厚さ2mm、350mm角の剥離枠を製膜基板上のフッ素含有樹脂膜に押付け、その後該剥離枠を一端から持ち上げてフッ素含有樹脂膜を剥離枠上に移し取った。製膜基板から剥離されたフッ素含有樹脂膜には伸びや皺、傷等の発生は一切見られなかった。
得られたフッ素含有樹脂膜の膜厚を触針式膜厚計で測定したところ3.6μmであった。
得られたフッ素含有樹脂膜に対してヘイズテストを行った。高圧水銀ランプの紫外線を電力400mW/cmで20×10Jまで照射した後のフッ素含有樹脂膜の状態を肉眼で観察した。その結果、フッ素含有樹脂膜には濁りなどの発生は全く見られず、光学的に均質な透明薄膜であることを確認した。
次いで剥離枠に移し取られた部分以外の、製膜基板上に残留するフッ素含有樹脂膜を除去した後、洗浄等は一切行わずに再びフッ素含有樹脂膜の製膜を繰り返し試みた。20回までフッ素含有樹脂膜の製膜を繰り返したが、製膜基板から剥離したフッ素含有樹脂膜には何ら問題が発生しなかった。
結果を表1に示す。
(実施例2)
シリル化剤としてトリメチルクロロシランの替わりに開口容器に入れたGELEST社製のn−オクチルトリクロロシラン5mMトルエン溶液10mlを石英ガラス基板とともに、内容積が約30lのステンレス製の密閉容器に入れ、雰囲気を窒素で置換した後に60℃の温度で30分静置して製膜基板をシリル化処理した。以後、実施例1と同様にしてフッ素含有樹脂膜を製膜した。
得られたフッ素含有樹脂膜の膜厚は3.6μmであり、ヘイズテストを行ったがフッ素含有樹脂膜には濁りなどの発生は全く見られず、光学的に均質な透明薄膜であることを確認した。
同一の製膜基板を用いて繰り返し20回までフッ素含有樹脂膜の製膜を行ったが、いずれも製膜基板から剥離されたフッ素含有樹脂膜には伸びや皺、傷等の発生は一切見られなかった。
結果を表1に示す。
(実施例3)
シリル化剤としてトリメチルクロロシランの替わりにGELEST社製のn−オクタデシルトリクロロシランを用いた以外は実施例1と同様にしてフッ素含有樹脂膜を製膜した。
得られたフッ素含有樹脂膜の膜厚は3.6μmであり、ヘイズテストを行ったがフッ素含有樹脂膜には濁りなどの発生は全く見られず、光学的に均質な透明薄膜であることを確認した。
同一の製膜基板を用いて繰り返し20回までフッ素含有樹脂膜の製膜を行ったが、いずれも製膜基板から剥離されたフッ素含有樹脂膜には伸びや皺、傷等の発生は一切見られなかった。
結果を表1に示す。
(実施例4)
製膜基板として、良く洗浄し乾燥した厚さ5mm、300mm×300mmの大きさの石英ガラスを用意した。
シリル化剤としてAvocado Research Chemicals Ltd製n−プロピルトリメトキシシランを用意した。
開口容器に入れた該シリル化剤約10mlと製膜基板とを、内容積が約30lのステンレス製の密閉容器に入れ、密閉容器内の雰囲気を窒素で置換した後に100℃の温度で2時間静置して製膜基板をシリル化処理した。
シリル化処理後の製膜基板を取り出し、スピンコーターのスピンナ上に固定した。
フッ素含有樹脂膜の製膜樹脂として旭硝子株式会社製登録商標名「CYTOP」を用い、パーフルオロトリブチルアミンに溶解させ9.0重量%の溶液を調製した。該溶液をポアサイズが0.5μmのポリテトラフルオロエチレン製のメンブランフィルターでろ過し、異物を除去した。この溶液の30mlをスピンコーターのスピンナ上に固定されたシリル化処理後の製膜基板に滴下し、110rpmの速度で1050秒間回転させスピンコートした。これを180℃の温度で20分間加熱乾燥しフッ素含有樹脂膜を製膜した後、50℃程度まで放冷させた。 次いで端面に両面粘着テープを付与した塩化ビニル製の厚さ2mm、350mm角の剥離枠を製膜基板上のフッ素含有樹脂膜に押付け、その後該剥離枠を一端から持ち上げてフッ素含有樹脂膜を剥離枠上に移し取った。製膜基板から剥離されたフッ素含有樹脂膜には伸びや皺、傷等の発生は一切見られなかった。
得られたフッ素含有樹脂膜の膜厚を触針式膜厚計で測定したところ3.6μmであった。
得られたフッ素含有樹脂膜に対して実施例1と同様にヘイズテストを行った。フッ素含有樹脂膜には濁りなどの発生は全く見られず、光学的に均質な透明薄膜のままであることを確認した。同一の製膜基板を用いて繰り返し20回までフッ素含有樹脂膜の製膜を行ったが、いずれも製膜基板から剥離されたフッ素含有樹脂膜には伸びや皺、傷等の発生は一切見られなかった。
結果を表1に示す。
(実施例5)
シリル化剤としてGELEST社製のn−オクチルトリメトキシシランを用い、100℃の温度で3時間静置した以外は実施例4と同様にしてフッ素含有樹脂膜を製膜した。
得られたフッ素含有樹脂膜の膜厚は3.6μmであり、ヘイズテストを行ったがフッ素含有樹脂膜には濁りなどの発生は全く見られず、光学的に均質な透明薄膜であることを確認した。
同一の製膜基板を用いて繰り返し20回までフッ素含有樹脂膜の製膜を行ったが、いずれも製膜基板から剥離されたフッ素含有樹脂膜には伸びや皺、傷等の発生は一切見られなかった。
結果を表1に示す。
(実施例6)
シリル化剤として東京化成工業株式会社製のn−オクタデシルトリメトキシシランを用い、150℃の温度で3時間静置した以外は実施例4と同様にしてフッ素含有樹脂膜を製膜した。
得られたフッ素含有樹脂膜の膜厚は3.6μmであり、ヘイズテストを行ったがフッ素含有樹脂膜には濁りなどの発生は全く見られず、光学的に均質な透明薄膜であることを確認した。
同一の製膜基板を用いて繰り返し20回までフッ素含有樹脂膜の製膜を行ったが、いずれも製膜基板から剥離されたフッ素含有樹脂膜には伸びや皺、傷等の発生は一切見られなかった。
結果を表1に示す。
(比較例1)
製膜基板をシリル化しないまま使用する以外は、実施例4と同様に実験を実施した。
すなわちシリル化していない石英基板上に「CYTOP」の9.0重量%パーフルオロトリブチルアミン溶液30mlを、110rpmの速度で1050秒回転させてスピンコートし、180℃の温度で20分間加熱乾燥してフッ素含有樹脂膜を製膜した後、50℃程度まで放冷させた。
次いで、剥離枠をフッ素含有樹脂膜に押付け、その後該剥離枠を一端から持ち上げてフッ素含有樹脂膜を剥離枠上に移し取ろうとした。しかし基板とフッ素含有樹脂膜とが強固に接着しており、剥離の途中でフッ素含有樹脂膜が破膜してしまい剥離枠上に移し取ることが出来なかった。
そこで、別途シリル化処理をしていない正常な基板を用い、再度フッ素含有樹脂膜を製膜し、剥離枠を押付けた後に、該フッ素含有樹脂膜を基板と剥離枠ごと純水に10分間浸漬した後、純水中から取出して剥離を試みた。その結果、剥離操作は問題なく行われ、剥離枠上に移し取られたフッ素含有樹脂膜には伸びや傷は見られなかったが、表面に塵埃の付着と乾燥時の水滴痕が多数見られた。
結果を表1に示す。
(比較例2)
製膜基板をシリル化処理する替わりに下地層としてプロピオン酸セルロース膜を製膜したほかは実施例1と同様に実施した。
すなわち、良く洗浄し乾燥した厚さ5mm、300mm角の大きさの石英ガラスを用意し、スピンコーターのスピンナに固定した。
次いで下地層製膜用の製膜溶液として、プロピオン酸セルロースの8.4重量%酢酸ブチル溶液を調製した。該溶液の30mlを製膜基材上に200rpmの速度で60秒間スピンコートし、180℃で20分間乾燥した後室温まで放冷して、製膜基板に下地層を製膜した。
該下地層を有する製膜基板を用いて、実施例1と同様にフッ素含有樹脂膜を製膜し、剥離枠を用いたフッ素含有樹脂膜の製膜基板からの剥離を試みた。
その結果、フッ素含有樹脂膜を良好に剥離することが出来た。
しかし、フッ素含有樹脂膜の製膜を繰り返し試みたところ、10回目から下地層が製膜基板から部分的に剥離する現象が発生した。その結果、下地層の当該剥離部分上に製膜したフッ素含有樹脂膜は平坦性が悪化し、光学特性が低下した。リソグラフィ工程には使用できないものであった。
結果を表1に示す。
(比較例3)
製膜基板をシリル化するシリル化剤として、窒素を含むヘキサメチルジシラザンを用いた以外は、実施例4と同様に実施した。
すなわち、シリル化剤として信越化学工業株式会社製ヘキサメチルジシラザンを約7ml入れた開口容器と、製膜基板とを、内容積が約30lのステンレス製の密閉容器に入れ、密閉容器内の雰囲気を窒素で置換し、室温で3時間静置して製膜基板をシリル化処理した。
該製膜基板を用いて、実施例1と同様にフッ素含有樹脂膜を製膜し評価を行った。
得られたフッ素含有樹脂膜の膜厚は3.6μmであった。
同じ製膜基板を用いてフッ素含有樹脂膜の製膜と剥離を20回繰り返したが、毎回良好な製膜と剥離が行えた。
しかし、ヘイズ試験を行った結果、フッ素含有樹脂膜がわずかに白濁しており、リソグラフィ工程には使用できないものであった。
結果を表1に示す。
(比較例4)
製膜基板をシリル化するシリル化剤として、トリフルオロプロピルトリメトキシシランを用いた以外は、実施例4と同様に実施した。
すなわち、シリル化剤として信越化学工業株式会社製トリフルオロプロピルトリメトキシシランを約7ml入れた開口容器と、製膜基板とを、内容積が約30lのステンレス製の密閉容器に入れ、密閉容器内の雰囲気を窒素で置換し、室温で3時間静置して製膜基板をシリル化処理した。
該トリフルオロプロピルトリメトキシシランを用いて処理した製膜基板を用いて、実施例4と同様にフッ素含有樹脂膜を製膜し評価を行った。
得られたフッ素含有樹脂膜の膜厚は3.6μmであった。
剥離枠を用いて製膜基板からフッ素含有樹脂膜を剥離する操作を行ったが、剥離性が悪く、剥離の途中でフッ素含有樹脂膜が破膜してしまう場合があった。
Figure 2008216616

Claims (13)

  1. 製膜基板上に製膜したのち剥離して得られる、フッ素含有樹脂膜の製造方法において、当該製膜の工程前に、フッ素原子と窒素原子のいずれも含まないシリル化剤で1回以上当該製膜基板を表面処理することを特徴とする、フッ素含有樹脂膜の製造方法。
  2. 請求項1に記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法であって、該シリル化剤が、アルキルクロロシラン、シクロアルキルクロロシラン、フェニルクロロシランからなる群から選ばれた1種以上のシリル化剤であることを特徴とする、フッ素含有樹脂膜の製造方法。
  3. 請求項2に記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法であって、該シリル化剤が、炭素数1以上20以下のいずれかのアルキル基を有するアルキルトリクロロシランであることを特徴とする、フッ素含有樹脂膜の製造方法。
  4. 請求項2または3に記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法であって、該シリル化剤が、モノアルキルトリクロロシラン、ジアルキルジクロロシラン、トリアルキルモノクロロシラン、モノシクロアルキルトリクロロシラン、ジシクロアルキルジクロロシラン、トリシクロアルキルモノクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、トリフェニルクロロシランからなる群から選ばれた1種以上のシリル化剤であることを特徴とする、フッ素含有樹脂膜の製造方法。
  5. 請求項2乃至4のいずれかに記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法であって、該シリル化剤が、トリメチルクロロシラン、エチルトリクロロシラン、n−オクタデシルトリクロロシランからなる群から選ばれた少なくとも1種以上のアルキルクロロシランであることを特徴とする、フッ素含有樹脂膜の製造方法。
  6. 請求項1に記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法であって、該シリル化剤が、アルキルアルコキシシラン、シクロアルキルアルコキシシラン、フェニルアルコキシシランからなる群から選ばれた1種以上のシリル化剤であることを特徴とする、フッ素含有樹脂膜の製造方法。
  7. 請求項6に記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法であって、該シリル化剤が、モノアルキルトリアルコキシシラン、モノシクロアルキルトリアルコキシシラン、モノフェニルトリアルコキシシランからなる群から選ばれた1種以上のシリル化剤であることを特徴とする、フッ素含有樹脂膜の製造方法。
  8. 請求項6または7に記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法であって、該シリル化剤が有するアルコキシ基が、炭素数1から炭素数4までのアルコキシ基からなる群から選ばれた少なくとも1種以上のアルコキシ基であることを特徴とする、フッ素含有樹脂膜の製造方法。
  9. 請求項6乃至8のいずれかに記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法であって、該シリル化剤が有するアルキル基が、炭素数1以上20以下のいずれかのアルキル基であることを特徴とする、フッ素含有樹脂膜の製造方法。
  10. 請求項6乃至9のいずれかに記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法であって、該シリル化剤が、メチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシランからなる群から選ばれた少なくとも1種以上のアルキルアルコキシシランであることを特徴とする、フッ素含有樹脂膜の製造方法。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載のフッ素含有樹脂膜の製造方法であって、該フッ素含有樹脂がフッ素原子を置換した環状エーテルを主鎖に有する樹脂であることを特徴とする、フッ素含有樹脂膜の製造方法。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載のフッ素含有樹脂をペリクル膜として有するリソグラフィー用ペリクル。
  13. フッ素原子と窒素原子のいずれも含まないシリル化剤で1回以上表面処理したことを特徴とするフッ素含有樹脂膜製膜用基板。
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