JP2008215886A - 表面変位測定システム及び表面変位測定方法 - Google Patents

表面変位測定システム及び表面変位測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】測定原理の異なる2つの測定系を備える表面変位測定システムにおいて、両測定系の測定点を一致させることで同一測定点における両光学系の同時測定を可能とし、かつ同一の測定点9において両光学系の測定精度を向上させること、自己校正を行なうこと及びコストを低減することを可能とする。
【解決手段】2光束測定系4Aは、レンズの焦点と測定点9とが一致している場合に、出射光を平行光線に変換するピンホール付き対物レンズ7Aを備えており、ピンホール付き対物レンズ7Aを通過した出射光の光量値から表面変位を算出するものであると共に、総和法測定系5Aは、出射光の出射角から測定点9における局所的な傾斜角を測定して、表面変位を算出するものであり、ピンホール付き対物レンズ7Aの中心付近には、出射光を素通りさせるためのピンホール8が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面変位測定システム及び表面変位測定方法に関するものであり、より詳細には、光学的に測定原理の異なる2つの表面変位測定系をハイブリッド化した表面変位測定システム及び表面変位測定方法に関するものである。
物体の表面の局所的な起伏の状態を示す表面変位の測定は、半導体・FPD(Flat panel display)製造業界や、精密機械工業等の分野で重要視されている。例えば、半導体・FPD製造業の分野においては、半導体IC(Integrated circuit)やディスプレーパネルの製造は、生産コストの削減・生産効率向上のため、出来るだけ大きなシリコンウエハーやフラットパネル面にパターンニングを行った後、目的用途にあった大きさにカットすることによって行われている。
この際、シリコンウエハーやフラットパネル自身の自重により、シリコンウエハーやフラットパネルの表面にうねりや起伏を作る可能性があり、正確にパターンニングを行なうためには、シリコンウエハーやフラットパネルの表面の起伏を数nmオーダーで測定する必要がある。
また、精密機械の分野においては、部材の表面の起伏を数μmオーダーで測定することにより、回転軸、回転軸受、ブレーキディスク等の交換が予知でき、過度の交換を不要にする経済的な効果ばかりでなく、不慮の事故を未然に防ぐことも可能となる。
また、部材の表面の起伏を数μmオーダーで測定することにより、微小な切削量をオンラインで実測する加工機や、被加工物の熱膨張による誤差を排除した精密加工も可能となる。このため、これまでに物体の表面変位を測定する各種の方法が開発されているが、いずれも測定解像度・測定範囲に制限が存在するという問題点があった。
このような、問題点に対し、測定解像度が数nmと数μmとの2つの表面変位測定系をハイブリッド化する事によって、物体の表面の起伏の状態の高測定解像度・高測定範囲・リアルタイム測定を実現した従来の技術としてハイブリッドシステム100が、非特許文献1に開示されている。
ここで、図7に基づき、ハイブリッドシステム100の構成の概要について説明する。図7は、ハイブリッドシステム100の構成を示す概要図である。
ハイブリッドシステム100は、μm測定用の2光束法光学系101と、nm測定用の総和法光学系102とを備えるシステムである。
2光束法光学系101と総和法光学系102(以下、「両光学系」と呼ぶ場合がある)とは、それぞれ測定原理及び測定解像度などは異なっているが、共に物体の表面変位を測定するものであり、共通な光学素子(ハーフミラーなど)も存在している。したがって、両光学系をハイブリッド化すれば、それぞれの特長を1つのシステムで効果的に利用することができるだけでなく、共通な光学素子の節約ができるのでコスト的にも安価となる。ここで、両光学系のそれぞれの構成及び測定原理の概要について説明する。
まず、2光束法光学系101では、レーザーから発生したレーザー光が、2枚のハーフミラーを透過し、対物レンズ103を通過し、物体の表面上の第1測定点104で反射することによって生じた散乱光(出射光)を再び対物レンズ103で集めるようになっている。
このようにして集められた散乱光は、対物レンズ103の直上のハーフミラーによって光路を右向きに変換され、集光レンズ105によって、集光点106に集光される。
さらに、前記散乱光は、集光レンズ105の右側にあるハーフミラーによって、2つの光路に分岐され、分岐されたそれぞれの光は、それぞれ、第1フォトダイオード107及び第2フォトダイオード108に入射する。
第1フォトダイオード107は、光学的には、集光点106に至る前の光の光量値を測定することになり、第2フォトダイオード108は、集光点106通過後の光の光量値を測定することになる。
2光束法光学系101は、第1フォトダイオード107・第2フォトダイオード108が測定するそれぞれの光量値の変化を物体の表面変位の測定に利用するものである。したがって、2光束法光学系101においては、なるべく正確な光量の変化の測定のためには、レンズの焦点と測定点とが一致している場合に、出射光を平行光線に変換する必要があり、そのため前記第1表面変位測定系は、対物レンズ103を備えている必要がある。
なお、第1フォトダイオード107・第2フォトダイオード108が測定するそれぞれの光量値の変化は、前記レンズの焦点(対物レンズ103の焦点)と測定点とがずれることで、前記平行光線が非平行光線に変化することにより生じる(*1)。
一方、総和法光学系102は、レーザーから発したレーザー光の光路を直下のハーフミラーで左向きに変換し、さらに、光路を反射鏡で下向きに変換することによって、レーザー光を第2測定点105に入射させるようになっている。
第2測定点105で反射することによって生じた出射光の光路は、前記反射鏡によって右向きに変換され、そのままハーフミラーを透過してCCD(Charge Coupled Device)カメラ109に入射する。
総和法光学系102は、CCDカメラ109に入射した光の位置を測定することによって、物体の表面の傾きを算出し、その算出結果を表面変位の測定に利用するものである。このような測定原理の違いにより、総和法光学系102では、2光束法光学系101のような対物レンズ103の存在は、却って邪魔なものとなる。
上田正紘他、3名著 「反射法と総和法を併用した表面凹凸の高感度,高レンジ測定システム」レーザ学会第344回研究会報告(レーザ計測) No.RTM−06−02 2006年2月,pp.7−11.
しかしながら、上記従来のハイブリッドシステム100では、対物レンズ103を必要とする測定系(2光束法光学系101)と、対物レンズ103を必要しない測定系(総和法光学系102)とをハイブリッド化したために、2つの表面変位測定用光学系の測定点が異なってしまい(第1測定点104及び第2測定点105)、両光学系の光学軸を同一にすることが出来ないという問題点がある。すなわち、両光学系は、厳密な意味で、同一の測定点における表面変位の測定を同時に行なうことができないので、同一の測定点における表面変位の測定に関して両光学系の測定精度を向上させたり、自己校正を行ったりすることができないという問題点を有している。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、測定原理の異なる2つの測定系を備える表面変位測定システムにおいて、両測定系の測定点を一致させることで同一測定点における両光学系の同時測定を可能とし(*2)、かつ同一の測定点において両光学系の測定精度を向上させること、自己校正を行なうこと及びコストを低減することが可能な表面変位測定システムを提供することにある。
本発明の表面変位測定システムは、前記課題を解決するために、光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備える表面変位測定システムにおいて、前記第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量値から前記表面変位を算出するものであると共に、前記第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものであり、前記対物レンズの中心付近には、前記出射光を素通りさせるためのピンホールが設けられていることを特徴としている。
また、本発明の表面変位測定方法は、前記課題を解決するために、光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備える表面変位測定システムを用いた表面変位測定方法において、前記表面変位測定システムの第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量の変化から前記表面変位を算出するものであると共に、前記表面変位測定システムの第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものである場合において、前記対物レンズの中心付近に、前記出射光を素通りさせるためのピンホールを設けることを特徴としている。
前記構成及び方法によれば、表面変位測定システム及び表面変位測定方法に用いられる表面変位測定システムは、光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備えるものである。
それゆえ、第1表面変位測定系及び第2表面変位測定系(以下「両測定系」と呼ぶ。)のそれぞれの特長を1つのシステムで効果的に利用することができる。例えば、両測定系の測定精度が異なっていれば、必要に応じて両測定系の測定精度を使い分けることが可能となるため単独で用いた場合と比較して測定範囲を広げることができる。
また、両測定系のそれぞれの測定原理は異なっておりそれぞれの解像度も一般的には異なっているので、測定対象に応じて解像度を使い分けることが可能となる。よって、両測定系が測定対象とする測定面の種類が異なっている場合にも、必要に応じて両測定系を使い分けることで、所望の測定面に対して適切な測定が可能となる。
なお、測定面の種類としては、鏡面、散乱面、両性質を併せ持つような、たとえば液晶やプラズマデイスプレイ等、が考えられるが、これらに限られず、本発明はあらゆる測定面に対して適用可能である。
また、両測定系に共通に利用できる光学素子が存在する場合には、該共光学素子の節約ができるのでコストを低減させることができる。
ところで、前記第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量値から前記表面変位を算出するものである。
したがって、なるべく正確な光量の変化の測定のためには、レンズの焦点と測定点とが一致している場合に、対物レンズを通過した出射光が、平行光線に変換されるようにする必要があり、そのため前記第1表面変位測定系は、対物レンズを備えている必要がある。
一方、第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものであり、前記対物レンズの存在は、却って邪魔なものとなる。
また、表面変位測定システム又は、表面変位測定方法では、前記対物レンズの中心付近には、前記出射光を素通りさせるためのピンホールが設けられている。それゆえ、前記第1表面変位測定系は、前記対物レンズのピンホール以外の部分によって集められた光の光量値を測定すれば良いことになる。
なお、ここで、「素通り」とは、出射光がピンホールを通過する場合を意味し、レンズの実体がない部分を通過することを意味する。また、単に「通過」と記載した場合には、出射光が実体のあるレンズの部分を通過することを意味する。
第2表面変位測定系による表面変位測定の場合の測定面の傾斜角は極めて小さく、かつ光源をレーザーとした場合、ビーム断面も極めて小くできるので、このピンホールの径はレンズ径に比べて極めて小さくでき、したがって第1表面変位測定系に用いられる対物レンズの性能もそれほど損なわれることはない。
それゆえ、両測定系の測定精度をそれぞれが単独の場合とほぼ同じ精度に維持しつつ、両測定系の測定点を一致させることで同一測定点における同時測定を可能とすることができる。
また、通常の対物レンズの中心付近に、前記出射光を素通りさせるためのピンホールを設けるといった、簡単な方法で、前記測定点を、前記第1表面変位測定系及び前記第2表面変位測定系において同一の点とすることが可能であり、特殊な対物レンズを用いたり、新たに光学素子を追加したりする必要がない。それゆえ、新たな光学素子を用いる必要がないので、表面変位測定システムの構成を単純化できる。したがって、表面変位測定システムのコストを低減させることが可能である。
それゆえ、測定原理の異なる2つの測定系を備える表面変位測定システムにおいて、両測定系の測定点を一致させることで同一測定点における両光学系の同時測定を可能とし、かつ同一の測定点において両光学系の測定精度を向上させること、自己校正を行なうこと及びコストを低減することが可能な表面変位測定システムを提供することができる。
また、本発明の表面変位測定システムは、前記構成に加えて、前記第1表面変位測定系は、前記対物レンズを通過した出射光を、あらかじめ定められた集光点に集光させる集光手段と、前記集光点に集光する前後における前記対物レンズを通過した出射光のそれぞれの光量値を測定する前光量測定手段及び後光量測定手段を備えることが好ましい。
また、本発明の表面変位測定システムは、前記構成に加えて、前記第1表面変位測定系を前記物体の表面に沿って移動させるための移動手段を備え、前記第1表面変位測定系は、前記移動手段を前記物体の表面上における2つの測定点間で移動させた場合に、前記前光量測定手段及び前記後光量測定手段によって測定されるそれぞれの光量値の変化から前記2つの測定点間における表面変位を算出することが好ましい。
前記構成によれば、移動手段により、前記第1表面変位測定系を、2つの測定点間で前記物体の表面に沿って移動させながら、前記前光量測定手段及び前記後光量測定手段によって測定される前記対物レンズを通過した出射光の、前記集光点に集光する前後におけるそれぞれの2つの光量値を測定するようになっている。それゆえ、前記出射光の規格化強度として、それぞれの2つの光量値の差を、該2つの光量値の和で割った量として算出することができる。それゆえ、表面変位の測定において、光源の出力変動や、測定点の反射率変化による影響を低減させることができる。
また、本発明の表面変位測定システムは、前記構成に加えて、前記第2表面変位測定系は、前記光源から発生した光の前記測定点に対する入射光の入射角と、前記出射光の出射角とのずれの大きさから、前記局所的な傾斜角を算出する傾斜角算出手段を備えることが好ましい。
また、本発明の表面変位測定システムは、前記構成に加えて、前記第2表面測定系を前記物体の表面に沿って移動させるための移動手段を備え、前記第2表面測定系は、前記移動手段を前記物体の表面上における微小な距離を有する2つの測定点間で移動させた場合に、前記2つの測定点間の微小変位と、前記傾斜角測定手段が測定した前記2つ測定点近傍の局所的な傾斜角との積から、該2つの測定点近傍における微小表面変位を算出し、
さらに、前記微小表面変位の積分又は総和をとることにより、任意の距離を有する2つの測定点間における表面変位を算出することが好ましい。
前記構成によれば、前記第2表面変位測定系を、2つの測定点間で前記物体の表面に沿って移動させながら前記2つの測定点間の微小変位と、前記傾斜角測定手段が測定した前記2つ測定点近傍の局所的な傾斜角との積から、該2つの測定点近傍における微小表面変位を算出し、さらに、前記微小表面変位の積分又は総和をとることにより、任意の距離を有する2つの測定点間における表面変位を算出する。
すなわち、局所的な傾斜角を入射光の入射角と前記出射光の出射角とのずれの大きさを利用して算出する。それゆえ、前記ずれの大きさは、測定点から傾斜角算出手段までの距離が大きければ大きいほど大きくなるので、傾斜角の小さな変化量を大きな変化量に変換して測定することができる。よって、前記傾斜角の小さな変化量の測定精度を高めることができ、結果として、表面変位測定システムの表面変位の測定感度を高めることができる。
また、本発明の表面変位測定システムは、前記課題を解決するために、光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備える表面変位測定システムにおいて、前記第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量値から前記表面変位を算出するものであると共に、前記第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものであり、前記対物レンズは、集光作用がある状態から集光作用がない状態へ可逆的に変化させることが可能なレンズであることを特徴としている。
前記対物レンズは、集光作用がある状態から集光作用がない状態へ可逆的に変化させることが可能なレンズである。
前記構成によれば、レンズの作用をON・OFFすることができるので、レンズの作用のON・OFF切り替えにより、両測定系を使い分け可能とし、前記測定点を、前記第1表面変位測定系及び前記第2表面変位測定系において同一の点とすることが可能となる。それゆえ、新たな光学素子を用いる必要がないので、表面変位測定システムの構成を単純化できる。
「集光作用がある状態から集光作用がない状態へ可逆的に変化させる」とは、例えば、液晶レンズなどで可能であるように、凸レンズ及び凹レンズの状態から単なるガラス板と同様の状態に変化させることである。すなわち、「レンズの作用のON」の場合には、凸レンズには集光作用があり、「レンズの作用OFF」の場合には、凸レンズには集光作用がないことを意味する。
また、本発明の表面変位測定システムは、前記構成課題を解決するために、光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備える表面変位測定システムにおいて、前記第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量値から前記表面変位を算出するものであると共に、前記第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものであり、前記出射光の光路を、前記測定点と前記対物レンズとの間で変化させる光路変化手段を備えることを特徴としている。
前記構成によれば、前記測定点を、前記第1表面変位測定系及び前記第2表面変位測定系において同一の点としたまま、前記第1表面変位測定系及び前記第2表面変位測定のそれぞれの光の光路を異ならせることができる。
それゆえ、多少構成が複雑化するものの、両光学系による同一の測定点における測定を同時に行なうことができる。
本発明の表面変位測定システムは、前記課題を解決するために、光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備える表面変位測定システムにおいて、前記第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量値から前記表面変位を算出するものであると共に、前記第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものであり、前記測定点が、前記第1表面変位測定系及び前記第2表面変位測定系において同一の点とされていること特徴とする
前記構成によれば、表面変位測定システムは、光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備えるものである。
それゆえ、第1表面変位測定系及び第2表面変位測定系(以下、「両測定系」と呼ぶ。)のそれぞれの特長を1つのシステムで効果的に利用することができる。例えば、両測定系の測定精度が異なっていれば、必要に応じて両測定系の測定精度を使い分けることが可能となるため単独で用いた場合と比較して測定範囲を広げることができる。
また、両測定系のそれぞれの測定原理は異なっておりそれぞれの解像度も一般的には異なっているので、測定対象に応じて解像度を使い分けることが可能となる。よって、両測定系が測定対象とする測定面の種類が異なっている場合にも、必要に応じて両測定系を使い分けることで、所望の測定面に対して適切な測定が可能となる。
また、両測定系に共通に利用できる光学素子が存在する場合には、該共光学素子の節約ができるのでコストを低減させることができる。
ところで、前記第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量値から前記表面変位を算出するものである。
したがって、なるべく正確な光量の変化の測定のためには、レンズの焦点と測定点とが一致している場合に、対物レンズを通過した出射光が、平行光線に変換されるようにする必要があり、そのため前記第1表面変位測定系は、対物レンズを備えている必要がある。
一方、第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものであり、前記出射光の光路の測定できれば良く、必ずしも前記対物レンズを備えている必要はない。
また、測定点が、前記第1表面変位測定系及び前記第2表面変位測定系において同一の点とされている。
それゆえ、測定原理の異なる2つの測定系を備える表面変位測定システムにおいて、同一測定点における両光学系の同時測定を可能とし、同一の測定点において両光学系の測定精度を向上させること、自己校正を行なうこと及びコストを低減することが可能な表面変位測定システムを提供することにある。
本発明の表面変位測定システムは、以上のように、光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備える表面変位測定システムにおいて、前記第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量値から前記表面変位を算出するものであると共に、前記第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものであり、前記対物レンズの中心付近には、前記出射光を素通りさせるためのピンホールが設けられているものである。
また、本発明の表面変位測定方法は、以上のように、光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備える表面変位測定システムを用いた表面変位測定方法において、前記表面変位測定システムの第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量の変化から前記表面変位を算出するものであると共に、前記表面変位測定システムの第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものである場合において、前記対物レンズの中心付近に、前記出射光を素通りさせるためのピンホールを設ける方法である。
また、本発明の表面変位測定システムは、以上のように、光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備える表面変位測定システムにおいて、前記第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量値から前記表面変位を算出するものであると共に、前記第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものであり、前記対物レンズは、集光作用がある状態から集光作用がない状態へ可逆的に変化させることが可能なレンズであるものである。
また、本発明の表面変位測定システムは、以上のように、光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備える表面変位測定システムにおいて、前記第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量値から前記表面変位を算出するものであると共に、前記第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものであり、前記出射光の光路を、前記測定点と前記対物レンズとの間で変化させる光路変化手段を備えるものである。
また、本発明の表面変位測定システムは、以上のように、光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備える表面変位測定システムにおいて、前記第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量値から前記表面変位を算出するものであると共に、前記第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものであり、前記測定点が、前記第1表面変位測定系及び前記第2表面変位測定系において同一の点とされているものである。
それゆえ、測定原理の異なる2つの測定系を備える表面変位測定システムにおいて、同一測定点における両光学系の同時測定を可能とし、同一の測定点において両光学系の測定精度を向上させること、自己校正を行なうこと及びコストを低減することが可能な表面変位測定システムを提供することが可能となるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
〔実施の形態1〕
まず、図1に基づき、本発明の一実施形態である表面変位測定システム10の構成について説明する。図1は、表面変位測定システム10の構成を示す概要図である。図1に示すように、表面変位測定システム10は、半導体レーザー(光源)1、アパーチャー2、長焦点距離レンズ3A、2光束測定系(第1表面変位測定系)4A、総和法測定系(第2表面変位測定系)5Aとを備える構成である。
なお、測定点9は、表面変位測定システム10が、半導体レーザー(光源)1から発したレーザー光を入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、物体の表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する場合の物体の表面上の点である。
半導体レーザー(光源)1は、レーザー光(光)を発生させるためのものである。アパーチャー2は、レーザー光を整形するものであり、そのピンホール(小孔)径はφであるとする。
長焦点距離レンズ3A(焦点距離はFである)は、測定点9上にほぼ焦点を結ぶようにレーザー光を照射させるものである。なお、ここでは、総和法測定系5Aで厳密に焦点を結ぶように測定系を構成しているので、2光束測定系4Aに対しては厳密には焦点を結んでいなくても良い。
2光束測定系4Aは、測定点9で入射光が反射することによって生じた出射光をレンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換するためのピンホール付き対物レンズ7Aを備えており、該ピンホール付き対物レンズ7Aのピンホール8以外の部分を通過した出射光の光量値から前記表面変位を算出するものである。総和法測定系5Aは、出射光の出射角から測定点9近傍における局所的な微小面の傾斜角を測定して、局所的な表面変位を算出するものである。
次に、測定原理の異なる2つの測定系である2光束測定系4A及び、総和法測定系5Aの構成及び測定原理について詳細に説明する。
2光束測定系4Aは、本実施の形態では、表面変位のμmの精度での測定を可能とするものであり、接眼レンズ(集光手段)3B、ハーフミラー(第1表面変位測定系)6B、ハーフミラー(第1表面変位測定系)6C、ピンホール付き対物レンズ(対物レンズ,第1表面変位測定系)7A、測定点9、集光点(第1表面変位測定系)11、第1フォトダイオード(前光量測定手段,第1表面変位測定系)12A、第2フォトダイオード(後光量測定手段,第1表面変位測定系)12B、第1アパーチャー(第1表面変位測定系)13A、及び第2アパーチャー(第1表面変位測定系)13Bを備える測定系である。
接眼レンズ3Bは、ピンホール付き対物レンズ7Aのピンホール8以外の部分を通過した出射光を、あらかじめ定められた集光点11に集光させるためのものである。
ハーフミラー6Bは、ピンホール付き対物レンズ7Aのピンホール8以外の部分を通過した出射光の光路を右向きに変換するものである。ハーフミラー6Cは、集光点11に集光する前後における前記通過した出射光のそれぞれの光量を測定できるようにするためのものである。
ピンホール付き対物レンズ7Aは、対物レンズの中心付近に、半導体レーザー1からの出射光を素通りさせるためのピンホール8が設けらたものである。集光点11は、接眼レンズ3Bの焦点のことである。
第1フォトダイオード12Aは、集光点11に集光する前における光の光量値を測定できるようにするためのものである。第2フォトダイオード12Bは、集光点11に集光した後における光の光量を測定できるようにするためのものである。
第1アパーチャー(第1表面変位測定系)13A及び第2アパーチャー(第1表面変位測定系)13Bは、それぞれ、第1フォトダイオード12A、第2フォトダイオード12Bが測定する光の光量値を調整するためのものであり、初期状態(表面変位が0である基準面にある状態)においては、それぞれのピンホール径及び位置が、第1フォトダイオード12A、第2フォトダイオード12Bが測定する光の光量値が等しくなるように調整されている。
なお、2光束測定系4Aの全体は、図示していないが、2光束測定系4Aを物体の表面に沿って移動させるための移動手段に搭載されている。
次に、図1及び図2(a)〜図2(c)に基づき、2光束測定系4Aの測定原理について説明する。
図1に示すように、半導体レーザー1からでたレーザー光はアパーチャー2によって、成形され、直下のハーフミラー6A及びハーフミラー6Bを透過して、ピンホール付き対物レンズ7Aのピンホール8を素通りして測定点9に入射する。測定点9近傍の微小面が粗面の場合、レーザー光はそこからあらゆる方向に散乱されて出射光が生じる。
これらの出射光のうち、ピンホール付き対物レンズ7Aのピンホール8を素通りした出射光及びピンホール8以外の部分(焦点距離はfとする)を通過した出射光の光路は、ハーフミラー6Bによって、右向きに変換される。右向きに変換された前記通過した出射光は、接眼レンズ3B(焦点距離はfとする)に入射し、この接眼レンズ3Bによって、前記通過した出射光は、集光点11に集光される。
この途中に、ハーフミラー6Cを挿入して集光される光を2光束に分離し、ハーフミラー6Cで反射して下向きに光路を変換された光は、光学的には、集光点11よりも距離q(集光点11と第2アパーチャー13Bとの距離)だけ接眼レンズ3B側に近く配置した第1アパーチャー13Aのピンホールを通して第1フォトダイオード12Aで受光し、ハーフミラー6Cを透過する光は、集光点11よりも距離qだけ遠く位置した第2アパーチャー13Bのピンホールを通して第2フォトダイオード12Bで受光することになる。
図2(a)〜図2(c)には2光束測定系4Aで、測定点近傍の微小面(以下、「測定面」という場合がある。)の光軸方向への移動に対する光量変化の原理を示す概念図である。なお、ここでは、簡単のため、ピンホール付き対物レンズ7Aの代わりに、通常の対物レンズ7Bを用いた場合について説明し、ピンホール8の影響については、後で検討する。
図2(a)は、測定点9と対物レンズ7Bの焦点が一致している場合(以下焦点でΔf=0とし、焦点よりも対物レンズ7Bから遠ざかる方向でΔf>0とする。)であり、第1アパーチャー13A・第2アパーチャー13Bのそれぞれのピンホール径及びそれらの位置が、第1フォトダイオード12A・第2フォトダイオード12Bが測定する光の光量が等しくなるように調整されている。
図2(b)は、対物レンズ7Bの焦点よりも対物レンズ7B側に、測定面が近づいている場合(―Δf(Δf<0の場合を示す))を示している。
図2(c)は、対物レンズ7Bの焦点よりも測定面が対物レンズ7B側から遠ざかっている場合(+Δf(Δf>0の場合を示す))を示している。
この状態で、測定面が上(Δf<0)下(Δf>0)すると、それぞれの第1フォトダイオード12A・第2フォトダイオード12Bでの光の強度は、図2(b)・図2(c)から明らかなように、互いに逆方向に増減する。ここで、第1フォトダイオード12A・第2フォトダイオード12Bでの光の強度をそれぞれI・Iとし出射光の規格化強度Iを次式(1)のように定義する。
I=(I―I)/(I+I
=−2(f/f(1/q)Δf ・・・(1)
すなわち、規格化強度Iは、Δfに正比例し、そのときの傾き(すなわち感度K)は、次式(2)となる。
K=I/Δf=−2(f/f(1/q)・・・(2)
以上のように、2光束測定系4Aは、前記移動手段を物体の表面上における2つの測定点間で移動させた場合に、第1フォトダイオード12A及び第2フォトダイオード12Bによって測定されるそれぞれの光量値の変化から前記2つの測定点間における表面変位を算出するようになっている。
すなわち、2光束測定系4Aを、2つの測定点間で物体の表面に沿って移動させながら、第1フォトダイオード12A及び第2フォトダイオード12Bによって測定される対物レンズを通過した出射光の、集光点11に集光する前後におけるそれぞれの2つの光量値を測定するようになっている。
それゆえ、前記出射光の規格化強度として、第1フォトダイオード12A及び第2フォトダイオード12Bによって測定されるそれぞれの2つの光量値の差を、該2つの光量値の和で割った量として算出することができる。それゆえ、表面変位の測定において、半導体レーザー1の出力変動や、測定点9の反射率変化による影響を低減させることができる。
以上の測定原理により、測定周波数は数kHz、測定解像度はμm単位での変位測定が可能であり、測定範囲は±300μm程度である2光束測定系4Aを構成することも可能である。
次に、図1及び図3に基づき、総和法測定系5Aの構成及び測定原理について説明する。総和法測定系5A、本実施の形態では、表面変位のnmの精度での測定を可能とするものであり、ハーフミラー(第2表面変位測定系)6A、測定点(第1表面変位測定系,第2表面変位測定系)9、CCD(Charge Coupled Device)(傾斜角算出手段,第2表面変位測定系)カメラ14を備える測定系である。
ハーフミラー6Aは、半導体レーザー1からでたレーザー光を透過させて測定点9に入射させると共に、測定点9で反射することによって生じた出射光のうち、2光束測定系4Aのピンホール付き対物レンズ7Aのピンホール8を素通りした光の光路を右向きに変換してCCDカメラ14に入射させるものである。CCDカメラ14は、ここでは、受光素子として用いられている。
次に、図1に基づき総和法測定系5Aの測定原理の概要を説明し、その後、図3に基づき該測定原理の詳細について説明する。
図1に示すように、半導体レーザー1からのレーザー光は、直後の小径φのアパーチャー2で整形され、長焦点距離レンズ3A(焦点距離F)で測定面上に焦点を結ぶように照射される。(総和法測定系5Aでは厳密に焦点を結ぶように構成されている)。
このレーザー光をアパーチャー2直後のハーフミラー6Aで2光束に分離して、測定点9での出射光を利用する。測定点9からの出射光は、測定面の傾き(傾斜角)を測定するために最終的にCCDカメラ14上でその位置が測定される。この測定面の傾きと微小な移動距離(微小変位)との積から、測定点近傍における局所的な高さの変化(微小表面変位)が求められ、さらにこれらの積分又は総和を求めることによって任意の2つの測定点間の高さ変化(表面変位)が求められる。これが総和法測定系5Aの測定原理の概要である。
次に、図3に基づき、総和法測定系5Aの測定原理の詳細について説明する。なお、図3の総和法測定系5Aでは、反射鏡15Aが光路の途中に存在している場合について説明するが、反射鏡15Aの追加により、総和法測定系5Aの測定原理が実質的に変わってしまうことはない。
図3に示すように、半導体レーザー1から発したレーザー光はハーフミラー6AのOを透過し、反射鏡15AのOで反射した後、測定点9(原点Oで示す)に入射する。測定点9に入射した光は、測定点9で反射することによって出射光が生じ、測定点9近傍の微小面(測定面)の傾斜角(水平面からの傾き)をδθとすると、反射の法則から、入射光と2δθだけ光路を変換された出射光は、反射鏡15A、及びハーフミラー6Aで反射してCCDカメラ14の1点Q(X,Y)に入射する。
ここで、δθ=0のときのCCDカメラ14に対する出射光の入射位置を原点にとりOとし、OQ間の距離をQ、O間の距離をD、O間の距離をD、及びOO間の距離をDとし、測定面からCCDカメラ14の受光面までの距離をDとすれば、簡単な幾何学から次式(3)を得る。
tan(2δθ)=(Q/D)(ただし、D=D+D+D)・・・(3)
ここで、δθの傾きで、測定面上を微小距離δp(測定点と原点Oとの微小な距離)だけ移動したとすると、δθ<<1の条件がなりたつとして、(3)式を用いると、局所的な表面変位ΔZは、次式(4)で与えられる。
ΔZ=tan(δθ)δp=(1/2)(Q/D)δp ・・・(4)
すなわち、CCDカメラ14の受光面上の位置Q(X,Y)を測定すれば、測定面の傾斜角が定まり、この傾斜角と微小距離δpとの積から局所的な表面変位が求められる。
したがって、物体の表面上の任意の位置p点における原点Oを基準とした表面変位Zは、次のようにして求められる。すなわち、原点Oで表面変位Zは、次式(5)の積分、又は、次式(6)の総和によって求められる。
Figure 2008215886
・・・(5)
さらに、(5)式を総和法で表せば次式(6)となる。
Figure 2008215886
・・・(6)
ただし、i=1,2,3,・・・・,n(nは自然数)とする。
すなわち、表面変位測定システム10の総和法測定系5Aは、半導体レーザー1から発生した光の測定点9に対する入射光の入射角と、測定点9で反射することによって生じた出射光の出射角とのずれの大きさから、局所的な傾斜角をCCDカメラ14を利用して算出するように構成すれば良い。
また、総和法測定系5A全体は、図示しない前記物体の表面に沿って移動させるための移動手段に搭載されており、総和法測定系5Aを前記移動手段を前記物体の表面上における微小な距離を有する2つの測定点間で移動させた場合に、2つの測定点間で前記物体の表面に沿って移動させながら前記2つの測定点間の微小変位と、CCDカメラ14が測定した前記2つ測定点近傍の局所的な傾斜角との積から、該2つの測定点近傍における微小表面変位を算出し、さらに、前記微小表面変位の積分又は総和をとることにより、任意の距離を有する2つの測定点間における表面変位を算出するようになっている。
このようにすれば、総和法測定系5Aを、2つの測定点間で前記物体の表面に沿って移動させながら前記2つの測定点間の微小変位と、CCDカメラ14が測定した前記2つ測定点近傍の局所的な傾斜角との積(微小表面変位)を求め、さらに、これを積分又は総和することにより、任意の距離を有する2つの測定点間における表面変位を算出することが可能となる。
すなわち、局所的な傾斜角を入射光の入射角と前記出射光の出射角とのずれの大きさを利用して算出する。それゆえ、前記ずれの大きさは、測定点9からCCDカメラ14までの距離が大きければ大きいほど大きくなるので、傾斜角の小さな変化量を大きな変化量に変換して測定することができる。よって、前記傾斜角の小さな変化量の測定精度を高めることができ、結果として、表面変位測定システム10の表面変位の測定感度を高めることができる。
以上の測定原理により、測定周波数は数10Hz、測定解像度はnm単位での変位測定が可能であり、測定範囲は任意である総和法測定系5Aを構成することも可能である。
次に、図1に基づき、表面変位測定システム10のハイブリッド化について説明する。
表面変位測定システム10は、2光束測定系4A及び総和法測定系5A(以下「両測定系」と呼ぶ。)備えるものすなわち両測定系をハイブリッド化したものである。
このハイブリッド化により、2光束測定系4A及び総和法測定系5Aのそれぞれの特長を1つの表面変位測定システム10で効果的に利用することができる。例えば、両測定系の測定精度が異なっていれば、必要に応じて両測定系の測定精度を使い分けることが可能となるため単独で用いた場合と比較して測定範囲を広げることができる。
また、両測定系のそれぞれの測定原理は異なっておりそれぞれの解像度も上述のように異なっているので、測定対象に応じて解像度を使い分けることが可能となる。よって、両測定系が測定対象とする測定面の種類が異なっている場合にも、必要に応じて両測定系を使い分けることで、所望の測定面に対して適切な測定が可能となる。
なお、表面変位測定システム10は、鏡面、散乱面、両性質を併せ持つような、たとえば液晶やプラズマデイスプレイ等、あらゆる測定面に対して適用可能である。
また、両測定系に共通に利用できる光学素子が存在する場合には、該共光学素子の節約ができるのでコストを低減させることができる。
ところで、2光束測定系4Aは、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量値から前記表面変位を算出するものである。
したがって、なるべく正確な光量の変化の測定のためには、レンズの焦点と測定点とが一致している場合に、対物レンズを通過した出射光が、平行光線に変換されるようにする必要があり、そのため2光束測定系4Aは、対物レンズを備えている必要がある。
一方、総和法測定系5Aは、出射光の出射角から測定点9における局所的な傾斜角を測定して、表面変位を算出するものであり、出射光の入射光に対する光路のずれを測定できれば良く、前記対物レンズの存在は、却って邪魔なものとなる。
従って、表面変位測定システム10においては、対物レンズを必要とする2光束測定系4Aと対物レンズを必要としない総和法測定系5Aをハイブリッド化したものであるため、対物レンズの存在により、両測定系の測定点を一致させることが容易でない。
そこで、表面変位測定システム10では、μm測定用の対物レンズの中心付近には、nm測定用の出射光を素通りさせるために、円筒状に一部くり抜かれたピンホール8が設けられたピンホール付き対物レンズ7Aを採用したものである。
なお、ここで、「素通り」とは、出射光がピンホールを通過する場合を意味し、レンズの実体がない部分を通過することを意味する。また、単に「通過」と記載した場合には、出射光が実体のあるレンズの部分を通過することを意味する。
それゆえ、2光束測定系4Aは、ピンホール付き対物レンズ7Aのピンホール8以外の部分を通過した光の光量値を測定すれば良いことになる。
一方、総和法測定系5Aは、ピンホール付き対物レンズ7Aのピンホール8を素通りする出射光の光路を測定すれば良いことになる。
総和法測定系5Aによるnm測定の場合の測定面の傾斜角は極めて小さく、かつここでの半導体レーザーのビーム断面も極めて小くできるので、このピンホール8の径はレンズ径に比べて極めて小さくでき、したがってμm測定用の対物レンズの性能もそれほど損なわれることはない。
それゆえ、両測定系の測定精度をそれぞれが単独の場合とほぼ同じ精度に維持しつつ、両測定系の測定点を一致(測定点9)させることで同一測定点における同時測定を可能とすることができる。
また、通常の対物レンズの中心付近に、出射光を素通りさせるためのピンホール8を設けるといった、簡単な方法で、測定点9を、2光束測定系4A及び総和法測定系5Aにおいて同一の点とすることが可能であり、特殊な対物レンズを用いたり、新たに光学素子を追加したりする必要がない。
それゆえ、新たな光学素子を用いる必要がないので、表面変位測定システム10の構成を単純化できる。したがって、表面変位測定システム10のコストを低減させることが可能である。
それゆえ、測定原理の異なる2つの測定系を備える表面変位測定システム10において、両測定系の測定点を一致させることで同一の測定点9における両光学系の同時測定を可能とし、かつ同一の測定点9において両光学系の測定精度を向上させること、自己校正を行なうこと及びコストを低減することが可能な表面変位測定システム10を提供することができる。
なお、ハーフミラー6Bの小孔(不図示)に関しては、開ける方法と、開けない方法との両方の場合が考えられるが、いずれの場合にもnm測定用の出射光はハーフミラー6Bを透過してCCDカメラ14に入射し、nm測定用の信号光となる。
一方、μm測定用の出射光の大半は、ハーフミラー6Bで半分反射されて(半分は上方に透過する)接眼レンズ3Bに入射し、μm測定用の信号光となる。すなわち、ハーフミラー6Bにおける小孔はあってもなくても良い。なお、両方の方法の効果の違いについては、後ほど説明する。
また、ピンホール付き対物レンズ7Aのピンホール8の径やハーフミラー6Bの小孔の径は、わずかに傾いた測定面からの反射光がここを素通りして最終的にCCDカメラ14上に到達し得る程度の大きさとする。
すなわち、ピンホール8の径は、図1を参照すると、次式(7)を満たすようにする。
φ>(φ・f)/F ・・・(7)
ここで、φはピンホール8の径、φはアパーチャー2のピンホール径、fはピンホール付き対物レンズ7Aの焦点距離、Fは長焦点距離レンズ3Aの焦点距離である。
また、ハーフミラー6Bに小孔を開ける場合には、ハーフミラー6Bの小孔の径φは、次式(8)を満たすようにする。
φ>{φ(f+h)}/f ・・・(8)
ここで、hは、ピンホール付き対物レンズ7Aとハーフミラー6Bとの間の距離である。
次に、図4に基づき、ピンホール付き対物レンズ7Aにおけるピンホール8の両測定系への影響について説明する。
上述のようにピンホール付き対物レンズ7Aのピンホール8とハーフミラー6Bの小孔はμm測定用の2光束測定系4Aには必要であるが、nm測定用の総和法測定系5Aには不要である。しかし、その小孔径は極めて小さいため、2光束測定系4Aにもあまり影響しない。ここではそれらの影響について検討する。なお、以下では、出射光を、それぞれ2光束測定系4Aに使用される散乱光と、総和法測定系5Aに用いられる反射光とに分けて説明する。
測定面からはμm測定用の2光束測定系4Aに用いられる散乱光(出射光)及びnm測定用の総和法測定系5Aに用いられる反射光(出射光)が、それぞれ散乱及び反射し、これらのピンホール付き対物レンズ7Aやハーフミラー6Bで、反射したり透過しながら信号光(平行光線、出射光)となったり、雑光になったりするのでこれらを図4にまとめる。
図4に示すように、散乱光の一部はピンホール付き対物レンズ7A(図4では単に「対物レンズ7A」と書く)のピンホール8及びレンズ面(ピンホール付き対物レンズ7Aのピンホール8以外の部分)をそれぞれ素通り、及び透過し、CCDカメラ14に到達して雑光(雑光n1、雑光n2、雑光n4)になる。
しかし、これらは散乱光でCCDカメラ14の受光面上ではほぼ均一に分布するので、反射光の位置の検出にはそれほど影響しない。すなわち、これらが雑光となることは無い。欠落光となりうる雑光は、図4に示すように、以下の(A)〜(C)の3通りの場合考えられる。
(A)ピンホール付き対物レンズ7Aのピンホール8及びハーフミラー6Bの小孔を素通りしてCCDカメラ14の受光面上に入射する光は、本来は通常の対物レンズで集光されハーフミラー6Bで反射されて受光素子の第1フォトダイオード12A及び第2フォトダイオード12Bに入射すべき光であるので、信号光に対する欠落光となる。(雑光n1及び雑光n2)
(B)雑光n3はピンホール付き対物レンズ7Aで集光されずに接眼レンズ3Bに到達した光で、これは信号光とはなり得ない光である。
(C)一方、反射光は本来、CCDカメラ14の受光面上に入射すべき光で、雑光n5は第1フォトダイオード12A及び第2フォトダイオード12Bに入射しているので、これも雑光となる。
以下、上記(A)〜(C)の場合の欠落光の影響について説明する。
まず、(A)の場合であるが、本欠落光の影響を調べるには、本来、第1フォトダイオード12A及び第2フォトダイオード12Bに入射すべき光でありながら上方に素通りする光の光量がどの程度かを検討すればよい。
小孔の無い通常の対物レンズとハーフミラー6Bとの場合には該対物レンズで集光された光は基本的に第1フォトダイオード12A及び第2フォトダイオード12Bに向かうので(これがいわゆる信号光となる)、測定面が完全散乱体として、信号光量をI、上方に素通りする誤差要因光量をΔIとすれば、次式(9)の関係を得る。
ΔI/I=−(φ/φ ・・・(9)
このIは、第1フォトダイオード12A・第2フォトダイオード12Bに入射すべき信号ながら到達しない信号なので、両者の光量を等しく減じることになる(I<0)。すなわち、上記(1)式の規格化強度Iは、第1フォトダイオード12A・第2フォトダイオード12Bに入射する光のそれぞれの光量Ip1・Ip2が、
p1=Ip1+ΔI
p2=Ip2+ΔI ・・・・(10)
となり、それによって規格化強度Iは次式のように僅かに変化してI+ΔIとなる。
I+ΔI=(Ip1−Ip2)/(Ip1+Ip2+2ΔI
したがって、
ΔI/I≒−2ΔI/(Ip1+Ip2
=−2ΔI/I=2(φ/φ ・・・(11)
この規格化強度Iの変化による測定感度Kの変化分ΔK(=I/f)は次式(12)で与えられる。
K+ΔK=(I+ΔI)/fより、
ΔK/K=ΔI/I=2(φ/φ ・・・(12)
このように、測定感度Kが一律に2(φ/φ倍だけ大きくなることになる。しかし、これは校正曲線を用いれば全く問題なく、誤差として取り扱われるべきものではない。すなわち、ΔKの感度の増加によるfの変化分Δfは次式で与えられるので、ピンホール8のない通常の対物レンズのときよりは次式(13)式で与えられるように常に一定の比率だけ若干小さく測定されることになるだけである。
+Δf=I/(K+ΔK)=f(1−ΔK/K)、より
Δf/f=−ΔK/K=−2(φ/φ ・・・(13)
例えば、φ=20mm、Φ=2mmの対物レンズを用いれば、ΔI/I(ΔK/K)=2(Φ/Φ=0.02となるが、実際にはある程度の指向性があり、これよりは数倍は大きくなると考えられる。
次に、(B)の場合についてであるが、図4の雑光n3は、散乱光がピンホール付き対物レンズ7Aのピンホール8を素通りしてハーフミラー6Bで反射して接眼レンズ3Bに導かれる光で、これは信号光とは異なっている。
測定面からピンホール付き対物レンズ7Aのピンホール8で広がる散乱光を考えると、接眼レンズ3B上でのその径φは、次式(14)となる。
φ=(φ・a)/f ・・・(14)
aを測定点9から接眼レンズ3Bまでの距離とすると、hを対物レンズからハーフミラー6Bまでの距離、lをハーフミラー6Bから接眼レンズ3Bまでの距離として、
a=f+h+l ・・・(15)
となる。また、この反射光は測定点9を接眼レンズ3Bで結像する光学系となっているので、接眼レンズ3Bからの結像距離bは、fを接眼レンズ3Bの焦点距離として、
1/a+1/b=f ・・・(16)となり、レンズ公式を満たす。
すなわち、
b=(a・f)/(a−f)・・・(17)
と求められる。通常、この結像距離bはfに比較して十分大きい。また、この散乱光の成分が接眼レンズ3Bの集光点11付近に置かれた第1アパーチャー13A・第2アパーチャー13Bのピンホール(共に直径をpとする)を素通りする光量ΔIは、接眼レンズ3Bのレンズ面での全光量Iと、集光点11の近傍でのこのレーザーのビーム径φを用いて次式(18のようになる。
ΔI=I(p/φ=I[b・p/{φ(b−f)}]・・・(18)
ただし、φ=φ{(b−f)/b}である。
この値は光学系や反射面の条件が決まれば一定となり、この一定光量が2光束測定系4Aの信号光に加わることになる。上述のように、bがfに比べて十分大きいときにはΔIはIに比べて十分小さくなる。
さて、この場合には上式(10)で検討したそれぞれの第1フォトダイオード12A・第2フォトダイオード12Bに入射する光量Ip1・Ip2がΔIの同量だけ増加することになり、
すなわち、Ip1+ΔI、Ip2+ΔI ・・・(19)
結果的に、以下のようになる。
ΔI/I≒−2ΔI/(Ip1+Ip2)=−2ΔI/I
ΔK/K=ΔI/I=−2ΔI/I
Δf/f=−ΔK/K=2ΔI/I=2(I/I)(p/φ
=(φ/φ(p/φ ・・・(20)
ただし、I/I=(1/2)(φ/φである。
ここに、I/Iは、(11)式に示すようピンホール付き対物レンズ7Aの全領域に入射する光の光量に対するピンホール8を素通りする光の光量である。さらに、(p/φの値はbがfに比べて十分大きいと考えられ、p/φが十分小さく、したがってその自乗であるからさらに十分小さくなる。
例えば、p/φ=1/10としても(p/φ=0.01程度となる。さらに、先ほどの例を用いれば(φ/φ=0.01程度となり、(20)式は、Δf/f=10−4となって、極めて小さくなる。したがってこの効果は全く無視しうる。
最後に(C)の場合であるが、本来、CCDカメラ14に入射すべき光がハーフミラー6Bで反射して接眼レンズ3Bに入射する光(雑光n5)の影響について検討する。
反射光が接眼レンズ3Bに到達するときには、その光の断面径φは、
φ≒φ(a/F) ・・・(21)
となる。したがって、ピンホール8の径φは、
φ≒φ(b−f)/b ・・・(22)
となる。したがって、雑光n5が接眼レンズ3Bを通過するときの光量をIとすれば、ピンホール8を素通りする光量ΔIは、
ΔI=I(p/φ ・・・(23)
となる。すなわち、これだけの雑光が信号光に加わることになる。したがって、次式(24)のようになる。
ΔI/I≒−2ΔI/(Ip1+Ip2)=−2ΔI/I
ΔK/K=ΔI/I=−2ΔI/I
Δf/f=−ΔK/K=2ΔI/I=2(I/I)(p/φ
・・・(24)
は接眼レンズ3Bに到達する散乱光と反射光の全光量である。この式(24)からわかるように、この場合にもΔf/fは一定値だけ大きくなるだけである。しかし、値そのものは(p/φが必ずしも小さくはならず適当な大きさになると考えられる。
ここでは、測定感度Kの測定値に対する3種類の欠落光の影響について検討したが、いずれも光学系が決まれば一定値となり、それだけを加算すればよいと判明した。すなわち、予めその影響を考慮した校正曲線を用いれば正しく測定できるものである。
以上のように、対物レンズの中心に小さなピンホール8を空けたピンホール付き対物レンズ7Aを用いるといった、極めて単純な方法によって両測定系を一体化した表面変位測定システム10を構成することが可能である。このピンホール8を空けたことによって生じる測定値の減少も、近軸光学を用いた解析から、その分を考慮した校正曲線を利用することによって全く問題にならないことが判明した。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図5は、本発明の他の実施の形態である表面変位測定システム50の構成を示す概要図である。
表面変位測定システム50は、図5に示すように、半導体レーザー(光源)1、2光束測定系(第1表面変位測定系)4A、総和法測定系(第2表面変位測定系)5A(以下、実施の形態1のように「両測定系」という場合がある。)とを備える構成である。なお、表面変位測定システム10におけるアパーチャー2及び長焦点距離レンズ3Aは簡単のため省略しているが、表面変位測定システム50もこれらを備えていることが好ましい。
2光束測定系4Bは、表面変位測定システム10の2光束測定系4Aに相当するものであり、ピンホール付き対物レンズ7Aが通常の対物レンズ7Bに置き換わっている点と、測定点9と対物レンズ7Bとの間にハーフミラー(光路変換手段,第2表面変位測定系)6Dが挿入されている点が表面変位測定システム10との相違点である。
にハーフミラー6Dは、出射光の光路を、測定点9と対物レンズ7Bとの間で変化させるものである。
総和法測定系5Bは、表面変位測定システム10の総和法測定系5Aに相当するものであり、測定点9、ハーフミラー6A、ハーフミラー6D、反射鏡15A、反射鏡15B、及びCCDカメラ14を備える測定系である。総和法測定系5Aとの相違点は、反射鏡15A、反射鏡15B及び上述のハーフミラー6Dを備えている点である。
反射鏡15(第2表面変位測定系)A、及び反射鏡15(第2表面変位測定系)Bは、出射光の光路を変換するものであるが、測定原理上は任意の構成である。
表面変位測定システム50は、ハーフミラー6Dで測定点9の反射直後の出射光の光路を変化させることで、2光束測定系4Bと総和法測定系5Bとで同一の測定点9を共有できるようにしている。
以上より、表面変位測定システム50は、多少構成が複雑化するものの、両光学系による同一の測定点における測定を同時に行なうことができる。
それゆえ、測定原理の異なる2つの測定系を備える表面変位測定システム50において両測定系の測定点を一致させる(測定点9)ことが可能であり、かつ同一の測定点9において両光学系の測定精度を向上させること、自己校正を行なうこと及びコストを低減することが可能な表面変位測定システム50を提供することができる。
〔実施の形態3〕
本発明の他の実施の形態について図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1及び2と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1及び2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。

図6は、本発明の他の実施の形態である表面変位測定システム60の構成を示す概要図である。
表面変位測定システム60は、図6に示すように、半導体レーザー(光源)1、2光束測定系(第1表面変位測定系)4C、総和法測定系(第2表面変位測定系)5C(以下、実施の形態1のように「両測定系」という場合がある。)とを備える構成である。なお、表面変位測定システム10におけるアパーチャー2及び長焦点距離レンズ3Aは簡単のため省略しているが、表面変位測定システム60もこれらを備えていることが好ましい。
2光束測定系4Cは、表面変位測定システム10の2光束測定系4Aに相当するものであり、ピンホール付き対物レンズ7Aが特殊な液晶レンズ7Cに置き換わっている点が表面変位測定システム10との相違点である。
総和法測定系5Cは、表面変位測定システム10の総和法測定系5Aに相当するものであり、ピンホール付き対物レンズ7Aが液晶レンズ7Cに置き換わっている点が相違点である。その他は全く表面変位測定システム10の2光束測定系4Aと同一の構成である。
液晶レンズ7Cは、集光作用がある状態から集光作用がない状態へ可逆的に変化させることが可能なレンズであり、レンズの作用をON・OFFすることができるので、レンズの作用のON・OFF切り替えにより、両測定系を使い分け可能とし、測定点9を、2光束測定系4C及び総和法測定系5Cにおいて同一の点とすることが可能となる。それゆえ、新たな光学素子を用いる必要がないので、表面変位測定システムの構成を単純化できる。
ここで、「集光作用がある状態から集光作用がない状態へ可逆的に変化させる」とは、例えば、液晶レンズなどで可能であるように、凸レンズ及び凹レンズの状態から単なるガラス板と同様の状態に変化させることである。すなわち、「レンズの作用のON」の場合には、凸レンズには集光作用があり、「レンズの作用OFF」の場合には、凸レンズには集光作用がないことを意味する。
それゆえ、液晶レンズのレンズの作用のON・OFF切り替えという特殊な過程が必要となるが、測定原理の異なる2つの測定系を備える表面変位測定システム60において、両測定系の測定点を一致させることで同一測定点9における両光学系の同時測定を可能とし、かつ同一の測定点9において両光学系の測定精度を向上させること、自己校正を行なうこと及びコストを低減することが可能な表面変位測定システム60を提供することができる。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的手段に含まれる。
本発明は、半導体・FPD製造業の分野において広く適用することができる。例えば、シリコンウエハーやフラットパネルの表面の起伏を数nmオーダーで測定するための表面変位測定システムとして適用することができる。また、本発明は、精密機械の分野においてにおいても広く適用することができる。例えば、部材の表面の起伏を数μmオーダーで測定するための表面変位測定システムとして適用することができる。
本発明における表面変位測定システムの実施の一形態を示す概要図である。 (a)は、対物レンズの焦点と測定点とが一致している初期状態を示す概要図であり、(b)は、対物レンズ側に測定点が近づいている状態を示す概要図であり、(c)は、対物レンズから測定点が離れている状態を示す概要図である。 上記表面変位測定システムにおける総和法表面変位測定系の測定原理を説明するための概要図である。 上記表面変位測定システムにおける対物レンズに設けられたピンホールの影響を説明するための図である。 本発明における表面変位測定システムの他の実施の形態を示す概要図である。 本発明における表面変位測定システムのさらに他の実施の形態を示す概要図である。 従来のハイブリッドシステムの構成を示す概要図である。
符号の説明
1 半導体レーザー(光源)
2 アパーチャー
3A 長焦点距離レンズ
3B 接眼レンズ(集光レンズ,第1表面変位測定系)
4A,4B,4C 2光束測定系(第1表面変位測定系)
5A,5B,5C 総和法測定系(第2表面変位測定系)
6A ハーフミラー(第2表面変位測定系)
6C ハーフミラー(第1表面変位測定系)
6B ハーフミラー(第1表面変位測定系)
6D ハーフミラー(光路変換手段,第2表面変位測定系)
7A ピンホール付き対物レンズ(対物レンズ,第1表面変位測定系)
7B 対物レンズ(第1表面変位測定系)
7C 液晶レンズ(対物レンズ,第1表面変位測定系,第2表面変位測定系)
8 ピンホール(第1表面変位測定系,第2表面変位測定系)
9 測定点(第1表面変位測定系,第2表面変位測定系)
10,50,60 表面変位測定システム
11 集光点(第1表面変位測定系)
12A 第1フォトダイオード(前光量測定手段,第1表面変位測定系)
12B 第2フォトダイオード(後光量測定手段,第1表面変位測定系)
13A 第1アパーチャー(第1表面変位測定系)
13B 第2アパーチャー(第1表面変位測定系)
14 CCDカメラ(傾斜角算出手段,第2表面変位測定系)
15A,15B 反射鏡(第2表面変位測定系)

Claims (9)

  1. 光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備える表面変位測定システムにおいて、
    前記第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量値から前記表面変位を算出するものであると共に、
    前記第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものであり、
    前記対物レンズの中心付近には、前記出射光を素通りさせるためのピンホールが設けられていることを特徴とする表面変位測定システム。
  2. 前記第1表面変位測定系は、
    前記対物レンズを通過した出射光を、あらかじめ定められた集光点に集光させる集光手段と、
    前記集光点に集光する前後における前記対物レンズを通過した出射光のそれぞれの光量値を測定する前光量測定手段及び後光量測定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の表面変位測定システム。
  3. 前記第1表面変位測定系を前記物体の表面に沿って移動させるための移動手段を備え、
    前記第1表面変位測定系は、
    前記移動手段を前記物体の表面上における2つの測定点間で移動させた場合に、
    前記前光量測定手段及び前記後光量測定手段によって測定されるそれぞれの光量値の変化から前記2つの測定点間における表面変位を算出することを特徴とする請求項2に記載の表面変位測定システム。
  4. 前記第2表面変位測定系は、
    前記光源から発生した光の前記測定点に対する入射光の入射角と、前記出射光の出射角とのずれの大きさから、前記局所的な傾斜角を算出する傾斜角算出手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の表面変位測定システム。
  5. 前記第2表面測定系を前記物体の表面に沿って移動させるための移動手段を備え、
    前記第2表面測定系は、
    前記移動手段を前記物体の表面上における微小な距離を有する2つの測定点間で移動させた場合に、
    前記2つの測定点間の微小変位と、前記傾斜角測定手段が測定した前記2つ測定点近傍の局所的な傾斜角との積から、該2つの測定点近傍における微小表面変位を算出し、
    さらに、前記微小表面変位の積分又は総和をとることにより、任意の距離を有する2つの測定点間における表面変位を算出することを特徴とする請求項4に記載の表面変位測定
    システム。
  6. 光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備える表面変位測定システムを用いた表面変位測定方法において、
    前記表面変位測定システムの第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量の変化から前記表面変位を算出するものであると共に、
    前記表面変位測定システムの第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものである場合において、
    前記対物レンズの中心付近に、前記出射光を素通りさせるためのピンホールを設けることを特徴とする表面変位測定方法。
  7. 光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備える表面変位測定システムにおいて、
    前記第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量値から前記表面変位を算出するものであると共に、
    前記第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものであり、
    前記対物レンズは、
    集光作用がある状態から集光作用がない状態へ可逆的に変化させることが可能なレンズであることを特徴とする表面変位測定システム。
  8. 光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備える表面変位測定システムにおいて、
    前記第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量値から前記表面変位を算出するものであると共に、
    前記第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものであり、
    前記出射光の光路を、前記測定点と前記対物レンズとの間で変化させる光路変化手段を備えることを特徴とする表面変位測定システム。
  9. 光を発生させる光源を備え、該光源が発した光を物体の表面上の測定点に入射させ、反射させることによって生じた出射光の状態を測定して、前記測定点における表面の起伏の状態を示す局所的な表面変位を算出する第1及び第2表面変位測定系を備える表面変位測定システムにおいて、
    前記第1表面変位測定系は、レンズの焦点と前記測定点とが一致している場合に、前記出射光を平行光線に変換する対物レンズを備えており、該対物レンズを通過した出射光の光量値から前記表面変位を算出するものであると共に、
    前記第2表面変位測定系は、前記出射光の出射角から前記測定点における局所的な傾斜角を測定して、前記表面変位を算出するものであり、
    前記測定点が、前記第1表面変位測定系及び前記第2表面変位測定系において同一の点とされていること特徴とする表面変位測定システム。
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