JP2008215790A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒を臨界圧力以上まで圧縮して加熱運転を行う冷凍装置において、利用側熱交換器の加熱能力を正確に推定できるようにすることである。
【解決手段】暖房運転時には、室内熱交換器(23)における入口側の冷媒温度Tiと、出口側の冷媒温度Toと、吸込空気温度Taとが検出される。コントローラ(50)では、各検出温度Ti,To,Taに基づき、ΔTH=((Ti−Ta)−(To−Ta))/(ln((Ti−Ta)/(To−Ta)))という式から、冷媒と空気との平均的な温度差ΔTHが算出される。
【選択図】図1

Description

本発明は、臨界圧力以上まで圧縮した冷媒を利用側熱交換器で放熱させる加熱運転が可能な冷凍装置に関し、特に利用側熱交換器の加熱能力の推定方法に係るものである。
従来より、冷媒回路で冷凍サイクルを行う冷凍装置は、室内の空調を行う空気調和装置や、給湯器等に広く利用されている。この種の冷凍装置として、特許文献1には、暖房運転及びデフロスト運転が可能な空気調和装置が開示されている。
この空気調和装置は、圧縮機、室内熱交換器(利用側熱交換器)、膨張弁(減圧機構)、及び室外熱交換器(熱源側熱交換器)が接続された冷媒回路を備えている。冷媒回路では、冷媒が循環することで蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。具体的に、暖房運転では、圧縮機で圧縮された冷媒が室内熱交換器を流れる。室内熱交換器では、冷媒が室内空気へ放熱して凝縮する。その結果、室内の暖房が行われる。凝縮後の冷媒は、膨張弁で減圧されてから室外熱交換器で蒸発した後に圧縮機で再び圧縮される。
一方、このような暖房運転を継続して行うと、蒸発器となる室外熱交換器の表面に霜が付着するため、暖房能力が低下してしまう。このため、特許文献1の空気調和装置では、室外熱交換器に付着した霜を融解させるためのデフロスト運転が可能となっている。ここで、デフロスト運転の開始のタイミングが遅すぎると、暖房能力の低下に起因して運転効率の悪化を招いてしまう。一方、デフロスト運転の開始のタイミングが早すぎると、その分だけ暖房時間が短くなるので、空気調和装置の本来の機能が損なわれてしまう。
そこで、特許文献1の空気調和装置では、室内熱交換器での冷媒の凝縮温度と、室内熱交換器へ流入する空気の温度(吸込空気温度)とを検出し、このような冷媒と空気との温度差に基づいて室内熱交換器の暖房能力を推定すると共に、推定された暖房能力が小さくなると暖房運転からデフロスト運転へ移行するようにしている。
また、特許文献2には、冷媒回路に冷媒として二酸化炭素が充填された冷凍装置が開示されている。この冷凍装置では、冷媒が臨界圧力以上まで圧縮される、いわゆる超臨界サイクルが行われる。そして、例えば暖房運転時には、臨界圧力以上まで圧縮された冷媒が室内熱交換器で放熱することで、室内空気が加熱されて室内の暖房が行われる。
特開平4−251143号公報 特開2003−139420号公報
ところで、特許文献2に開示の冷凍装置の暖房運転時においては、冷媒が臨界圧力以上まで圧縮されるため、室内熱交換器を流れる冷媒の温度が一定とならない。つまり、特許文献1のように室内熱交換器で冷媒を凝縮させる冷凍サイクルでは、室内熱交換器内の冷媒の温度は所定の凝縮温度でほぼ一定となる。これに対し、いわゆる超臨界サイクルにおける室内熱交換器では、流入側と出口側とで冷媒の温度が大きく変化する。このため、超臨界サイクルの暖房運転(加熱運転)時においては、室内熱交換器(利用側熱交換器)内の冷媒の温度と、室内熱交換器を流れる空気の温度との温度差ΔTHを用いても、暖房能力(加熱能力))を正確に推定することが困難となってしまう。その結果、推定した加熱能力に基づいて、上述の如くデフロストの開始のタイミングを適切に判定することも困難となってしまうという問題が生じる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、冷媒を臨界圧力以上まで圧縮して加熱運転を行う冷凍装置において、利用側熱交換器の加熱能力を正確に推定できるようにすることである。
第1の発明は、圧縮機(20)と利用側熱交換器(23)と減圧機構(22)と熱源側熱交換器(21)とが設けられて冷凍サイクルを行う冷媒回路(11)を備え、上記圧縮機(20)で臨界圧力以上まで圧縮した冷媒を上記利用側熱交換器(23)で放熱させて流体を加熱する加熱運転が可能な冷凍装置を前提としている。そして、この冷凍装置は、上記利用側熱交換器(23)の入口側の冷媒の温度Tiを検出する入口冷媒温度検出手段(41)と、上記利用側熱交換器(23)の出口側の冷媒の温度Toを検出する出口冷媒温度検出手段(42)と、上記利用側熱交換器(23)の流入側の被加熱流体の温度Taを検出する流体温度検出手段(44)と、上記利用側熱交換器(23)における冷媒と被加熱流体の平均的な温度差ΔTHを用いて利用側熱交換器(23)の加熱能力γを求める加熱能力推定手段(51)とを備え、該加熱能力推定手段(51)は、上記入口冷媒温度検出手段(41)、出口冷媒温度検出手段(42)、及び流体温度検出手段(44)の各検出温度Ti,To,Taが入力されると共に、ΔTH=((Ti−Ta)−(To−Ta))/(ln((Ti−Ta)/(To−Ta)))という式を用いて温度差ΔTHを算出することを特徴とするものである。
第1の発明の冷凍装置では、冷媒を臨界圧力以上まで圧縮しながら、利用側熱交換器(23)で冷媒を放熱させて被加熱流体を加熱する加熱運転が可能となっている。具体的に、加熱運転では、圧縮機(20)で臨界圧力以上まで圧縮された冷媒が、利用側熱交換器(23)を流れる。利用側熱交換器(23)では、冷媒が被加熱流体(空気や水等)へ放熱する。その結果、被加熱流体が加熱される。利用側熱交換器(23)で放熱した冷媒は、減圧機構(22)で減圧された後、熱源側熱交換器(21)で蒸発し、その後に圧縮機(20)に吸入されて再び圧縮される。
本発明の冷凍装置には、このような加熱運転時において、利用側熱交換器(23)の加熱能力を求める加熱能力推定手段(51)が設けられる。具体的に、加熱運転中には、利用側熱交換器(23)の入口側の冷媒の温度Tiと、利用側熱交換器(23)の出口側の冷媒の温度Toと、利用側熱交換器(23)へ流入する被加熱流体の温度Taとが、各温度検出手段(41,42,44)によってそれぞれ検出される。加熱能力推定手段(51)は、これらの検出温度Ti,To,Taに基づいて、冷媒と被加熱流体の平均的な温度差ΔTHを算出する。このΔTHは、ΔTH=((Ti−Ta)−(To−Ta))/(ln((Ti−Ta)/(To−Ta)))という式から求められる。ここで、この式で得られたΔTHは、利用側熱交換器(23)の入口側の冷媒の温度と、出口側の冷媒の温度とを考慮している。従って、上述のように超臨界サイクルでは利用側熱交換器(23)の入口側と出口側とで冷媒の温度が大きく変化するが、本発明では、これらの変化を考慮して正確にΔTHを求めることが可能となる。その結果、このΔTHに基づいて利用側熱交換器(23)の加熱能力γを求めることで、この加熱能力が正確なものとなる。
第2の発明は、第1の発明の冷凍装置において、上記利用側熱交換器(23)は、上記加熱運転中において、被加熱流体の流出側から流入側に向かって冷媒が流れるように構成されていることを特徴とするものである。
第2の発明では、加熱中の利用側熱交換器(23)において、被加熱流体の流出側から流入側に向かって冷媒が流れることで、冷媒と被加熱流体との間で熱交換が行われる。つまり、本発明の利用側熱交換器(23)は、冷媒と被加熱流体とが対向する、いわゆる対向流式の熱交換器で構成される。このように利用側熱交換器(23)を構成すると、ΔTH=((Ti−Ta)−(To−Ta))/(ln((Ti−Ta)/(To−Ta)))という式を用いて算出されるΔTHが、冷媒と被加熱流体との実際の平均的な温度差に一層近いものとなる。
第3の発明は、第2の発明の冷凍装置において、上記利用側熱交換器(23)は、被加熱流体の流れと直交するように冷媒が流れる複数の冷媒流路列(33,34)が、被加熱流体の流れ方向に配列されており、上記加熱運転中には、冷媒の出口側の冷媒流路列(33)から入口側の冷媒流路列(34)に向かって被加熱流体が流れるように構成されていることを特徴とするものである。
第3の発明では、利用側熱交換器(23)において、被加熱流体の流れ方向に複数の冷媒流路列(33,34)が配列される。各冷媒流路列(33,34)では、被加熱流体の流れと直交するように冷媒が流れる。つまり、本発明の利用側熱交換器(23)は、いわゆるクロスフィン型であり、いわば疑似対向流式の熱交換器で構成される。このように利用側熱交換器(23)を構成すると、ΔTH=((Ti−Ta)−(To−Ta))/(ln((Ti−Ta)/(To−Ta)))という式を用いて算出されるΔTHが、冷媒と被加熱流体との実際の平均的な温度差に更に近いものとなる。
第4の発明では、第1乃至第3のいずれか1つの発明の冷凍装置において、上記加熱運転中の熱源側熱交換器(21)に付着した霜を融かすデフロスト運転が可能に構成され、上記加熱能力推定手段(51)で求めた加熱能力γを利用して加熱運転からデフロスト運転への切換えの判定を行うデフロスト判定手段(52,53,54)を備えていることを特徴とするものである。
第4の発明の冷凍装置では、熱源側熱交換器(21)に付着した霜を融かすデフロスト運転が可能となっている。ここで、本発明では、上述のようにして算出されたΔTHから加熱能力γが求められるとともに、この加熱能力γを利用して加熱運転からデフロスト運転への切換えの判定が行われる。
具体的には、加熱運転中において、例えば加熱能力推定手段(51)が推定した加熱能力γが比較的高い場合、デフロスト判定手段(52,53,54)は、熱源側熱交換器(21)の着霜量が少なく利用側熱交換器(23)の加熱能力が充分であると判断し、加熱運転を継続して行う。一方、加熱運転中において、例えば加熱能力推定手段(51)が推定した加熱能力γが比較的低い場合、デフロスト判定手段(52,53,54)は、熱源側熱交換器(21)の着霜量が多くなり利用側熱交換器(23)の加熱能力が低下していると判断し、加熱運転からデフロスト運転へ切り換えるようにする。
第5の発明は、第4の発明の冷凍装置において、上記デフロスト判定手段(52,53,54)は、上記加熱能力推定手段(51)で求めた加熱能力γを所定間隔おきに記憶する記憶部(52)と、直前の加熱運転開始時から現在に至るまでの時間tにおいて上記記憶部(52)が記憶した加熱能力γを積算し、その積算値を上記時間tで除することで平均積算加熱能力Qを算出する演算部(53)とを備え、該演算部(53)によって算出された平均積算加熱能力Qが減少すると加熱運転からデフロスト運転に切り換わることを特徴とするものである。
第5の発明のデフロスト判定手段は、記憶部(52)と演算部(53)とを備える。加熱運転中には、加熱能力推定手段(51)で求めた加熱能力γが所定間隔おきに記憶部(52)に記憶されていく。演算部(53)は、記憶部(52)に記憶された各加熱能力γを時間t(加熱運転開始時から現在までの加熱運転時間)において足し合わせて積算する。同時に、この加熱能力γの積算値を上記時間tで除することで、平均積算加熱能力Qを算出する。このようにして、デフロスト判定手段は、加熱運転を開始してから現在に至るまでの平均的な加熱能力(平均積算加熱能力Q)を適宜算出する。そして、この平均積算加熱能力Qが減少変化すると、熱源側熱交換器(21)の着霜に起因して利用側熱交換器(23)の加熱能力が低下していると判断され、加熱運転からデフロスト運転へ運転が切り換えられる。
第6の発明は、第5の発明の冷凍装置において、上記演算部(53)によって算出された平均積算加熱能力Qが所定時間連続して減少すると加熱運転からデフロスト運転へ切り換わることを特徴とするものである。
第6の発明では、デフロスト判定手段(52,53,54)の演算部(53)で算出された平均積算加熱能力Qが、所定時間連続して減少変化すると、加熱運転からデフロスト運転へ切り換えられる。つまり、例えば各温度検出手段(41,42,44)の検出温度に一時的にノイズが入ったり、一時的な誤検知があったりするような場合には、上記ΔTH、ひいては平均積算加熱能力Qも一時的に減少変化してしまうことがあるが、本発明では、平均積算加熱能力Qが連続して減少しない限りデフロスト運転へ移行しない。その結果、加熱運転からデフロスト運転への移行の判断が一層正確なものとなる。
本発明では、いわゆる超臨界サイクルでの加熱運転中において、利用側熱交換器(23)の入口側の冷媒温度Tiと、出口側の冷媒温度Toと、流入する被加熱流体の温度Taとを検出し、ΔTH=((Ti−Ta)−(To−Ta))/(ln((Ti−Ta)/(To−Ta)))という式を用いてΔTHを算出している。このため、本発明によれば、利用側熱交換器(23)における冷媒の温度が入口側から出口側へ向かって大きく変化する加熱運転であっても、これらの温度の変化を考慮して冷媒と被加熱流体との温度差ΔTHを求めることができる。従って、この温度差ΔTHに基づいて、利用側熱交換器(23)の加熱能力γを正確に求めることができる。
特に、第2や第3の発明によれば、利用側熱交換器(23)を対向流(疑似対向流)式としているので、上述した式によって求められるΔTHが一層正確なものとなり、利用側熱交換器(23)の加熱能力γも正確に把握することができる。
更に、第4の発明によれば、このようにして得られた加熱能力γに基づいてデフロストへの移行判定を行うようにしているので、デフロストの開始タイミングを適正に判定することができる。その結果、デフロスト運転が遅すぎとなって利用側熱交換器(23)の加熱能力が低下してしまうのを未然に回避することができ、且つデフロスト運転が早すぎとなって所期の加熱運転の機能が損なわれてしまうことも未然に回避できる。
特に、第5の発明では、推定した加熱能力γの平均積算加熱能力Qを求め、この平均積算加熱能力Qが減少するとデフロスト運転へ移行するようにしている。このため、本発明によれば、各温度検知手段(41,42,44)の検出誤差等により一時的に加熱能力γが変動するような場合にも、このような変動を緩和させてデフロスト運転への移行のタイミングを判断できる。従って、デフロストの開始タイミングを一層適正に判定することができる。
更に、第6の発明では、平均積算加熱能力Qが所定時間連続して減少すると、デフロスト運転へ移行させるようにしているので、各温度検知手段(41,42,44)の検出信号のノイズ等の影響により平均積算加熱能力Qが一時的に減少したような場合には、これを無視して加熱運転を継続させることができる。従って、デフロストの開始タイミングを更に適正に判定することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明に係る冷凍装置は、室内の冷房や暖房を行う空気調和装置(10)を構成するものでる。空気調和装置(10)は、冷媒が循環する閉回路となる冷媒回路(11)を備えている。
〈冷媒回路の構成〉
冷媒回路(11)には、冷媒として二酸化炭素(CO)が充填されている。冷媒回路(11)では、冷媒が循環することで冷凍サイクルが行われる。この冷凍サイクルは、冷媒を臨界圧力以上まで圧縮する、いわゆる超臨界サイクルである。図1に示すように、冷媒回路(11)には、圧縮機(20)、室外熱交換器(21)、膨張弁(22)、室内熱交換器(23)、及び四路切換弁(24)が設けられている。
圧縮機(20)は、容積型の流体機械であり、揺動ピストン型のロータリ流体機械、ローリングピストン型のロータリ流体機械、スクロール流体機械等によって構成されている。圧縮機(20)は、インバータを介してモータへ電力が供給される。つまり、圧縮機(20)は、その容量が可変な可変容量式(インバータ式)の圧縮機を構成している。圧縮機(20)は、冷媒を臨界圧力以上まで圧縮可能となっている。
室外熱交換器(21)は、室外に設置されており、熱源側熱交換器を構成している。室外熱交換器(21)は、クロスフィン型のフィン・アンド・チューブ式の熱交換器を構成している。室外熱交換器(21)では、冷媒と室外空気との間で熱交換が行われる。室外熱交換器(21)の近傍には、室外ファン(25)が設けられている。室外ファン(25)は、室外熱交換器(21)へ室外空気を送風する。室外ファン(25)は、駆動モータの回転数が可変となっており、送風量が調節可能となっている。
膨張弁(22)は、減圧機構であって、開度が調節自在な電子膨張弁で構成されている。膨張弁(22)の開度は、冷媒の過熱度に応じて調節される。つまり、冷媒回路(11)では、いわゆるSH(スーパーヒート)制御によって膨張弁(22)の開度が調節される。
四路切換弁(24)は、第1から第4のポートを有している。四路切換弁(24)では、第1のポートが圧縮機(20)の吐出側と、第2のポートが室内熱交換器(23)と、第3のポートが圧縮機(20)の吸入側と、第4のポートが室外熱交換器(21)とそれぞれ繋がっている。四路切換弁(24)では、第1のポートと第2のポートとを連通させると同時に第3のポートと第4のポートとを連通させる状態(図1の実線で示す状態)と、第1のポートと第4のポートとを連通させると同時に第2のポートと第3のポートとを連通させる状態(図1の破線で示す状態)とに切換可能に構成されている。
室内熱交換器(23)は、室内に設置されており、利用側熱交換器を構成している。室内熱交換器(23)は、クロスフィン型のフィン・アンド・チューブ式の熱交換器を構成している。室内熱交換器(23)では、冷媒と室内空気(被加熱流体)との間で熱交換が行われる。室内熱交換器(23)の近傍には、室内ファン(26)が設けられている。室内ファン(26)は、室内熱交換器(23)へ室内空気を送風する。室内ファン(26)は、駆動モータの回転数が可変となっており、送風量が調節可能となっている。
図2に示すように、室内熱交換器(23)は、アルミニウム製の複数のフィン(31)と、銅製の伝熱管(32)とを備えている。各フィン(31)は、細長な長方形板状に形成されている。各フィン(31)は、互いに平行となる姿勢で、その厚さ方向に一定の間隔で並べられている。伝熱管(32)は、各フィン(31)を貫通するように設けられている。具体的には、伝熱管(32)は、各フィン(31)と直交する方向に延びて全てのフィン(31)を貫通するストレート部(32a)と、フィン(31)の長手方向に隣接する2本のストレート部(32a)を連接するようにUの字に湾曲した湾曲部(32b)とを有している。
また、図3に示すように、室内ファン(26)からは室内空気(被加熱流体)がフィン(31)の幅方向に送風される。室内熱交換器(23)には、この空気の流れ方向に2つの冷媒流路列(33,34)が配列されている。具体的には、室内熱交換器(23)では、空気の流入側に第1冷媒流路列(33)が形成され、空気の流出側に第2冷媒流路列(34)が形成されている。各冷媒流路列(33,34)では、空気の流れと直交するように冷媒が流れている。そして、室内熱交換器(23)では、後述する暖房運転(加熱運転)時において、冷媒が第2冷媒流路列(34),第1冷媒流路列(33)の順に流れる。つまり、暖房運転中の室内熱交換器(23)は、空気の流出側(第2冷媒流路列側)から流入側(第1冷媒流路列)に向かって冷媒が流れるように構成されている。即ち、室内熱交換器(23)は、冷媒と空気とが実質的に対向する対向流式(疑似対向流式)の熱交換器で構成されている。
〈センサ及びコントローラの構成〉
図1に示すように、空気調和装置(10)には、複数の温度センサ(41,42,43,44)が設けられている。具体的に、冷媒回路(11)には、室内熱交換器(23)の近傍に第1冷媒温度センサ(41)と第2冷媒温度センサ(42)とが設けられている。第1冷媒温度センサ(41)は、四路切換弁(24)と室内熱交換器(23)との間に設けられている。第1冷媒温度センサ(41)は、暖房運転中の室内熱交換器(23)の入口側の冷媒の温度Tiを検出する入口冷媒温度検出手段を構成している。第2冷媒温度センサ(42)は、室内熱交換器(23)と膨張弁(22)の間に設けられている。第2冷媒温度センサ(42)は、暖房運転中の室内熱交換器(23)の出口側の冷媒の温度Toを検出する出口冷媒温度検出手段を構成している。また、冷媒回路(11)には、室外熱交換器(21)を流れる冷媒の温度を検出する第3冷媒温度センサ(43)が設けられている。更に、室内熱交換器(23)における空気の流入(吸込)側には、吸込空気温度センサ(44)が設けられている。吸込空気温度センサ(44)は、室内熱交換器(23)の流入側の空気(吸込空気)の温度Taを検出する流体温度検出手段を構成している。
また、空気調和装置(10)には、コントローラ(50)が設けられている。コントローラ(50)は、上記各温度センサ(41,42,43,44)や、他のセンサの検出信号が入力可能に構成されている。また、コントローラ(50)は、冷媒回路(11)の各要素機器への制御信号を出力可能に構成されている。コントローラ(50)は、暖房能力推定部(51)と記憶部(52)と演算部(53)と判定部(54)とを備えている。暖房能力推定部(51)は、加熱能力推定手段を構成しており、後述する暖房運転時における室内熱交換器(23)の暖房能力(加熱能力)γを求めるためのものである。記憶部(52)と演算部(53)と判定部(54)とは、デフロスト判定手段を構成しており、暖房能力γに基づいて暖房運転からデフロスト運転への切換えの判定を行うものである。具体的に、記憶部(52)は、暖房能力推定部(51)で求めた暖房能力γを適宜記憶するものである。演算部(53)は、記憶部(52)に記憶された各暖房能力γから平均積算暖房能力(平均積算加熱能力)Qを算出するものである。判定部(54)は、平均積算暖房能力Qに基づいて暖房運転からデフロスト運転への切換判定を行うものである。このようなコントローラ(50)によるデフロスト運転への判定動作の詳細は後述するものとする。
−運転動作−
実施形態に係る空気調和装置(10)の運転動作について説明する。空気調和装置(10)は、室内の冷房を行う冷房運転と、室内の暖房を行う暖房運転とが可能となっている。
〈冷房運転〉
冷房運転では、四路切換弁(24)が図1の破線で示す状態に設定され、膨張弁(22)の開度が適宜調節される。また、圧縮機(20)、室外ファン(25)、及び室内ファン(26)が運転状態となる。その結果、冷房運転では、室外熱交換器(21)が放熱器となり、室内熱交換器(23)が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。
冷房運転時においては、冷媒が圧縮機(20)によって臨界圧力以上まで圧縮される。圧縮機(20)から吐出された冷媒は、室外熱交換器(21)を流れる。室外熱交換器(21)では、冷媒が室外空気へ放熱する。室外熱交換器(21)を流出した冷媒は、膨張弁(22)を通過する際に減圧される。減圧後の冷媒は、室内熱交換器(23)を流れる。室内熱交換器(23)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。その結果、室内空気が冷却されて室内の冷房が行われる。室内熱交換器(23)で蒸発した冷媒は、圧縮機(20)に吸入されて再び圧縮される。
〈暖房運転〉
暖房運転では、四路切換弁(24)が図1の実線で示す状態に設定され、膨張弁(22)の開度が適宜調節される。また、圧縮機(20)、室外ファン(25)、及び室内ファン(26)が運転状態となる。その結果、暖房運転では、室内熱交換器(23)が放熱器となり、室外熱交換器(21)が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。なお、上述のように室内熱交換器(23)では、冷媒と空気の流れとが実質的に対向流となる(図3参照)。
暖房運転時においては、冷媒が圧縮機(20)によって臨界圧力以上まで圧縮される。圧縮機(20)から吐出された冷媒は、室内熱交換器(23)を流れる。室内熱交換器(23)では、冷媒が室内空気へ放熱する。その結果、室内空気が加熱されて室内の暖房が行われる。室内熱交換器(23)で放熱した冷媒は、膨張弁(22)を通過する際に減圧される。減圧後の冷媒は、室外熱交換器(21)を流れる。室外熱交換器(21)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(21)で蒸発した冷媒は、圧縮機(20)に吸入されて再び圧縮される。
〈デフロスト運転〉
ところで、上述のような暖房運転を継続して行うと、室外熱交換器(21)の表面には結露した水分が霜となって付着していく。このようにして室外熱交換器(21)の表面の着霜量が増大すると、室外熱交換器(21)の伝熱性能が低下し、最終的には室内熱交換器(23)の暖房能力が低下してしまう。そこで、この空気調和装置(10)では、暖房運転中において、以下のような判定動作に基づき、暖房運転からデフロスト運転への切換えを行うようにしている。
図4に示すように、暖房運転が開始されると、コントローラ(50)の暖房能力推定部(51)には、第1冷媒温度センサ(41)で検出した入口側冷媒温度Tiと、第2冷媒温度センサ(42)で検出した出口側冷媒温度Toと、吸込空気温度センサ(44)で検出した吸込空気温度Taとが入力される。ステップS1では、暖房能力推定部(51)が、これらの検出温度Ti,To,Taに基づいて、室内熱交換器(23)における空気と冷媒との平均的な温度差ΔTHを算出する。具体的には、このΔTHは、以下の(1)式を用いて算出される。
ΔTH=((Ti−Ta)−(To−Ta))/(ln((Ti−Ta)/(To−Ta)))・・・(1)
このように、本実施形態では、室内熱交換器(23)における空気と冷媒との平均的な温度差を、室内熱交換器(23)での入口側冷媒温度Tiと出口側の冷媒温度Toとの双方を考慮して求めている。このため、超臨界サイクルの暖房運転中では、室内熱交換器(23)の入口側から出口側に向かって冷媒の温度が大きく変化するが、この温度変化を考慮して空気と冷媒との平均的な温度差ΔTHを求めることができる。
次に、暖房能力推定部(51)は、ステップS2において、上記(1)式で求めたΔTHに基づいて、室内熱交換器(23)の暖房能力γを以下の(2)式を用いて算出する。
暖房能力γ=A×ΔTH×α×β・・・(2)
ここで、Aは、空気調和装置(10)の定格運転時の暖房能力γ0と、室内熱交換器(23)での理想状態における冷媒と空気の平均的な温度差ΔTH0との比(能力係数γ0/ΔTH0)である。また、αは圧縮機(20)の実運転周波数(INV)と定格運転周波数(INV0)の比を示すもの(α=INV/INV0)であり、βは室内ファン(26)の実送風量(V)と定格送風量(V0)の比を示すものである(β=V/V0)である。この(2)式により、現状の運転条件(圧縮機や室内ファンの運転条件)に応じた室内熱交換器(23)の暖房能力γを推定することができる。
同時にステップS2では、上記(2)式で求めた暖房能力γを所定間隔おきに記憶部(52)に記憶させる。なお、記憶部(52)に暖房能力γを記憶させる間隔は、5秒以上20秒以下であることが好ましい。また、この記憶間隔は、運転条件等に応じて任意に変化可能となっている。なお、図5には、上記(2)式で算出した暖房能力γについての経時変化を破線(γ)で示している。
次に、ステップS3では、上記(2)式で求めた暖房能力γについての平均積算暖房能力Qが演算部(53)によって適宜算出される。ここで、平均積算暖房能力Qは、直前の暖房運転の開始時から現在に至るまでの時間(暖房運転時間)tにおいて、記憶部(52)に記憶した各暖房能力γを足し合わせた積算値(Σγ)を、この時間tで除したものである。この平均積算暖房能力Qは、記憶部(52)による暖房能力γの記憶間隔と同期するように適宜算出される。なお、図5には、このようにして算出された平均積算暖房能力Qの経時変化を実線(Q)で示している。
次に、ステップS4では、このようにして算出された平均積算暖房能力Qが、所定時間連続して減少しているか否かの判定が行われる。具体的には、暖房運転を継続して行うと、室外熱交換器(21)の着霜に起因して室内熱交換器(23)の暖房能力が低下する。その結果、図5に示すように、暖房能力γが次第に低下すると共に、この暖房能力γの平均積算暖房能力Qも低下する。つまり、図5の例では、平均積算暖房能力Qが図5に示すa点で最大となる一方、このa点から更に暖房運転が継続されることで、その後には平均積算暖房能力Qが減少していく。ここで、判定部(54)は、このa点から所定時間(図5に示すtaの期間)において平均積算暖房能力Qが連続して減少変化すると、室外熱交換器(21)の着霜に起因して室内熱交換器(23)の暖房能力が低下していると判断する。その結果、暖房運転からデフロスト運転へ移行される。一方、このように平均積算暖房能力Qが所定時間連続して減少していない場合、ステップS1に戻って再び平均積算暖房能力Qが算出される。なお、平均積算暖房能力Qが減少変化してからの移行判定期間taは、1分以上5分以下であることが好ましく、また、記憶部(52)の記憶間隔の12倍以上24倍以下であることが好ましい。本実施形態では、この移行判定期間taを2分としている。また、この移行判定期間taは、運転条件等に応じて任意に変更可能となっている。
以上のようにして、デフロスト判定手段がデフロストへの移行判定を行うと、暖房運転からデフロスト運転へ運転が切り換えられる。なお、デフロスト運転への切換時には、圧縮機(20)の運転周波数が一旦低下するとともに膨張弁(22)の開度が徐々に絞られていく。そして、冷媒回路(11)の高低差圧が所定値以下になると、四路切換弁(24)が図1の破線で示す状態に設定されると共に、圧縮機(20)の運転周波数が再び所定値まで増大する。同時に、膨張弁(22)の開度全開状態に設定される。
デフロスト運転では、圧縮機(20)で圧縮された冷媒が室外熱交換器(21)の内部を流れる。室外熱交換器(21)では、冷媒によって伝熱管が内部から加熱される。その結果、伝熱管に付着した霜が徐々に融解していき、室外熱交換器(21)の表面が除霜されていく。室外熱交換器(21)の除霜に利用された冷媒は、全開状態の膨張弁(22)及び室内熱交換器(23)を流れ、圧縮機(20)に吸入されて再び圧縮される。
以上のようなデフロスト運転は、デフロスト運転の終了条件が成立するまで継続して行われる(ステップS5)。具体的に、本実施形態では、第3冷媒温度センサ(43)で検出される室外熱交換器(21)内の冷媒の温度が、所定温度(例えば5℃)以上になると、デフロスト運転の終了条件が成立したと判定されて、ステップS6へ移行する。ステップS6では、上記記憶部(52)に記憶されたデータ(前回の暖房運転時の暖房能力γ等)がリセットされ、その後に暖房運転が再開される(ステップS1へ)。なお、デフロスト運転から暖房運転への切換時には、圧縮機(20)の運転周波数が一旦低下するとともに膨張弁(22)の開度が徐々に絞られていく。そして、冷媒回路(11)の高低差圧が所定値以下になると、四路切換弁(24)が図1の実線で示す状態に設定されると共に、圧縮機(20)の運転周波数が再び所定値まで増大する。同時に、膨張弁(22)の開度が適宜変更され、上述のように暖房運転が行われる。
−デフロスト判定制御の評価−
上述したような本実施形態のデフロスト判定制御を評価した試験結果を図6に示す。図6において、γ’を付した破線は暖房運転時における室内熱交換器(23)の実際の暖房能力を測定したものである。また、Q’を付した破線は、実際に測定した暖房能力γ’についての平均積算暖房能力Q’を、上記実施形態と同様にして算出したものである。つまり、平均積算暖房能力Q’は、暖房運転開始時から現在に至るまでの時間tにおいて、所定間隔おきに実際に測定した暖房能力γ’を積算すると共に、この積算値(Σγ’)を所定時間tで除したものである。また、図6においてQを付した実線は、上述のようにして求めた本実施形態における平均積算暖房能力Qである。
図6に示すように、本実施形態で求めた平均積算暖房能力Qは、実測値から得られた平均積算暖房能力Q’とほぼ同様の挙動を示している。従って、この平均積算暖房能力Qは、デフロスト運転の開始タイミングを判定する指標として充分なものであることがわかる。同様に、本実施形態で求めた暖房能力γ(図5参照)は、実際に測定した暖房能力γ’(図6参照)と同様の挙動を示している。従って、本実施形態において上記(1)及び(2)式で推定した暖房能力γは、暖房運転時における室内熱交換器(23)の実際の暖房能力を正確に示す指標であることがわかる。
−実施形態の効果−
上記実施形態によれば、超臨界サイクルを行う暖房運転中の室内熱交換器(23)において、出口側冷媒温度Tiと入口側冷媒温度Toと吸込空気温度Taとから、ΔTH=((Ti−Ta)−(To−Ta))/(ln((Ti−Ta)/(To−Ta))) という式を用いてΔTHを算出するようにしている。このため、室内熱交換器(23)で冷媒が凝縮しないような本実施形態の暖房運転においても、空気と冷媒との平均的な温度差ΔTHを正確に算出することができる。その結果、図5及び図6を比較すると明らかなように、本実施形態では、実測した暖房能力γ’と差異のない暖房能力γを求めることができる。従って、本実施形態では、このような暖房能力γに基づいてデフロスト運転への移行判断をすることで、デフロスト運転の開始タイミングを最適なものとできる。その結果、デフロスト運転が遅すぎとなり暖房能力が低下してしまうことを未然に回避でき、且つデフロスト運転が早すぎとなり本来の暖房運転の機能が発揮できないことも未然に回避できる。
また、上記実施形態では、暖房能力γについての平均積算暖房能力Qを算出し、平均積算暖房能力Qが減少すると、デフロスト運転へ移行させるようにしている。このため、各温度センサ(41,42,44)の誤検知等やノイズ等に起因して、暖房能力γが一時的に変化するような場合にも、この変化を緩和させてデフロスト運転への移行判定を行うことができる。その結果、より正確なタイミングで暖房運転からデフロスト運転への切換えを行うことができる。
更に、上記実施形態では、平均積算暖房能力Qが、所定時間ta連続して減少するとデフロスト運転へ移行させるようにしている。このため、ノイズ等に起因して平均積算暖房能力Qが一時的に減少するような場合には、これを無視することによりデフロスト運転への移行が早すぎとなってしまうことを防止できる。また、上記実施形態では、このような移行判定期間taを2分としている。このようにすると、例えばこの移行判定期間taを15分とする場合と比較して、室内熱交換器(23)の暖房能力の低下を必要最小限に抑えることができる。即ち、例えば図7に示す例において、移行判定期間taを2分とした場合、デフロスト運転へ移行する際の実際の暖房能力γ’は、約3.7kW(図7のb点)であったのに対し、移行判定期間taを15分として比較的長くすると、デフロスト運転へ移行する際の実際の暖房能力γ’は、約3.2kW(図7のc点)であった。以上のように、移行判定期間を2分(1分以上5分以下)とすると、暖房運転時における暖房能力の低下を効果的に防止することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、室内熱交換器(23)をいわゆるクロスフィン型の対向流式の熱交換器で構成するようにしている。しかしながら、このような対向流式の室内熱交換器(23)では、必ずしも空気の流れと直交するように冷媒が流れているもの(疑似対向流式)でなくても良く、冷媒の流れと空気の流れとが完全に対向しているものに本発明を採用しても良い。また、室内熱交換器(23)における空気の流れと冷媒の流れとが同一方向となっている、いわゆる並向流式の熱交換器において、本発明を採用するようにしても良い。この場合には、例えば図3において、冷媒を第1冷媒流路列(33),第2冷媒流路列(34)の順に流すようにする、つまり空気の流入側(第1冷媒流路列側)から流出側(第2冷媒流路列)に向かって冷媒が流れるように室内熱交換器(23)を構成するようにしても良い。
また、上記実施形態では、暖房能力推定部(51)で求めた暖房能力γを、暖房運転からデフロスト運転への移行の判定に利用するようにしている。しかしながら、このようにして求めた暖房能力γを例えば表示部に表示してユーザーやメンテナンス業者等が視認できるようにするようにしても良い。つまり、得られた暖房能力γをユーザーによる運転の切換やメンテナンス業者等による故障診断に利用するようにしても良い。
また、上記実施形態では、室内の暖房が可能な空気調和装置において、本発明を採用するようにしている。しかしながら、例えば水を被加熱流体とし、この水を利用側熱交換器(23)で加熱するようにする給湯器から成る冷凍装置において、本発明を採用するようにしても良い。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、臨界圧力以上まで圧縮した冷媒を利用側熱交換器で放熱させる加熱運転が可能な冷凍装置について有用である。
実施形態に係る空気調和装置の概略構成を示す配管系統図である。 実施形態に係る室内熱交換器の斜視図である。 実施形態に係る室内熱交換器の立面図であり、冷媒と空気の流れを表したものである。 実施形態に係る空気調和装置において、暖房運転とデフロスト運転との切換動作を説明するためのフローチャートである。 実施形態に係る空気調和装置における暖房能力γ及び平均積算暖房能力Qの経時変化を示すグラフである。 実施形態に係る空気調和装置における平均積算暖房能力Qと、実際に測定した暖房能力γ’と、暖房能力γ’についての平均積算暖房能力Q’との経時変化を示すグラフである。 実施形態における空気調和装置について、移行判定期間taを変更した場合における実際の暖房能力γ’の差異を説明するためのグラフである。
符号の説明
10 空気調和装置(冷凍装置)
11 冷媒回路
20 圧縮機
21 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
22 膨張弁(減圧機構)
23 室内熱交換器(利用側熱交換器)
33 第1冷媒流路列
34 第2冷媒流路列
51 暖房能力推定部(加熱能力推定手段)
52 記憶部(デフロスト判定手段)
53 演算部(デフロスト判定手段)

Claims (6)

  1. 圧縮機(20)と利用側熱交換器(23)と減圧機構(22)と熱源側熱交換器(21)とが設けられて冷凍サイクルを行う冷媒回路(11)を備え、上記圧縮機(20)で臨界圧力以上まで圧縮した冷媒を上記利用側熱交換器(23)で放熱させて流体を加熱する加熱運転が可能な冷凍装置であって、
    上記利用側熱交換器(23)の入口側の冷媒の温度Tiを検出する入口冷媒温度検出手段(41)と、
    上記利用側熱交換器(23)の出口側の冷媒の温度Toを検出する出口冷媒温度検出手段(42)と、
    上記利用側熱交換器(23)の流入側の被加熱流体の温度Taを検出する流体温度検出手段(44)と、
    上記利用側熱交換器(23)における冷媒と被加熱流体の平均的な温度差ΔTHを用いて利用側熱交換器(23)の加熱能力γを求める加熱能力推定手段(51)とを備え、
    上記加熱能力推定手段(51)は、上記入口冷媒温度検出手段(41)、出口冷媒温度検出手段(42)、及び流体温度検出手段(44)の各検出温度Ti,To,Taが入力されると共に、
    ΔTH=((Ti−Ta)−(To−Ta))/(ln((Ti−Ta)/(To−Ta)))という式を用いて温度差ΔTHを算出することを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    上記利用側熱交換器(23)は、上記加熱運転中において、被加熱流体の流出側から流入側に向かって冷媒が流れるように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項2において、
    上記利用側熱交換器(23)は、被加熱流体の流れと直交するように冷媒が流れる複数の冷媒流路列(33,34)が、被加熱流体の流れ方向に配列されており、上記加熱運転中には、冷媒の出口側の冷媒流路列(33)から入口側の冷媒流路列(34)に向かって被加熱流体が流れるように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
    上記加熱運転中の熱源側熱交換器(21)に付着した霜を融かすデフロスト運転が可能に構成され、
    上記加熱能力推定手段(51)で求めた加熱能力γを利用して加熱運転からデフロスト運転への切換えの判定を行うデフロスト判定手段(52,53,54)を備えていることを特徴とする冷凍装置。
  5. 請求項4において、
    上記デフロスト判定手段は、上記加熱能力推定手段(51)で求めた加熱能力γを所定間隔おきに記憶する記憶部(52)と、直前の加熱運転開始時から現在に至るまでの時間tにおいて上記記憶部(52)が記憶した加熱能力γを積算し、その積算値を上記時間tで除することで平均積算加熱能力Qを算出する演算部(53)とを備え、
    上記演算部(53)によって算出された平均積算加熱能力Qが減少すると加熱運転からデフロスト運転に切り換わることを特徴とする冷凍装置。
  6. 請求項5において、
    上記演算部(53)によって算出された平均積算加熱能力Qが所定時間連続して減少すると加熱運転からデフロスト運転へ切り換わることを特徴とする冷凍装置。
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