JP2008214276A - 害虫防除剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、新規なダニや蚊などに対する害虫防除剤を提供することである。
【解決手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、下記式(1)で表される新規なエステル化合物が、優れたダニや蚊などに対する害虫防除活性を有することを見出し、本発明を完成させるに至ったのである。すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表わされるエステル化合物であり、
【化1】
Figure 2008214276

(式(1)において、R1は水素原子、メチル基、またはメトキシ基を表わし、R2は酸素原子またはハロゲン原子を含むこともある炭素数1〜16の炭化水素基である。)
前記記載のエステル化合物を有効成分として配合することを特徴とする害虫防除剤である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、農園芸分野、衛生分野等で有用な害虫防除剤に関する。
これまで、各種害虫の防除を目的とした忌避剤、殺虫剤等が開発されている(非特許文献1および非特許文献2)。しかしながら、汎用されているこれらの薬剤は、有効性、安全性等の点において必ずしも満足できるものではない。
また、従来汎用されてきた薬剤に対して抵抗性を獲得した害虫の出現も問題となっており、これらの抵抗性害虫の防除が年々困難になってきている。さらに、近年の居住環境の変化により、屋内にコナダニ、チリダニ、ホコリダニ等が発生し、不快感を与えるばかりでなく、アレルギー性喘息や皮疹を惹起する等の問題を生じている。スミチオンおよびダイアジノン等の有機リン化合物が屋内に生息するダニ類に効果があることは知られているが、人畜に対する安全性の観点から必ずしも満足できるものではない。
したがって、人、有用生物に対して安全性が高く、環境への悪影響が少ない新規な薬剤、あるいは、従来の害虫忌避剤、殺虫剤等に抵抗性を獲得した各種害虫に対しても防除効果を示す新規な薬剤の開発が望まれている。
上記課題に関連した最近の研究例としては、アニリノトリアゾール誘導体(特許文献1)、ピラゾール誘導体(特許文献2)、アクリロニトリル誘導体(特許文献3)などを例示することができるが、これらの薬剤は複雑な構造を有しているため、工業的に安価に製造することが困難であるという問題がある。
また、アルコール化合物の一つである1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オンは特殊な酸化剤を使用する合成方法が報告されている(非特許文献3)。しかし、この化合物の用途についての報告はなされていない。
特開2006-265209号公報 特開2006-199637号公報 特開2005-255571号公報 「動物忌避剤の開発」、編集:赤松清、藤井昭治、林陽、発行所:シーエムシー出版、1999年 「住環境の害虫獣対策」、編集代表:田中郁夫、発行所:(財)日本環境衛生センター、2000年 R.Badri, H.Shalbaf, M.A.Heidary, Synthetic Communications, 31(22), 3473-3479(2001).
本発明の目的は、以上のような状況をふまえ、新規なダニや蚊などに対する害虫防除剤を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、下記式(1)で表される新規なエステル化合物が、優れたダニや蚊などに対する害虫防除活性を有することを見出し、本発明を完成させるに至ったのである。すなわち、本発明は、
<1>下記一般式(1)で表わされるエステル化合物であり、
Figure 2008214276
(式(1)において、R1は水素原子、メチル基、またはメトキシ基を表わし、R2は酸素原子またはハロゲン原子を含むこともある炭素数1〜16の炭化水素基である。)
<2>一般式(1)のR2が、酸素原子またはハロゲン原子を含むこともある炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であることを特徴とする前記1記載のエステル化合物であり、
<3>前記1または2に記載のエステル化合物を有効成分として配合することを特徴とする害虫防除剤であり、
<4>前記害虫が、ダニまたは蚊である前記3記載の害虫防除剤である。
本発明のエステル化合物は、優れた害虫防除活性を有しており、農園芸分野や衛生分野等で使用できる。
はじめに、一般式(1)で表される化合物について説明する。
本発明において、式(1)のR1は、水素原子、メチル基、またはメトキシ基であり、水素原子またはメチル基が好適である。R1がメチル基またはメトキシ基である場合、その結合位置は不飽和ケトン基に対して、o−位、m−位、p−位の何れも有効であり、原料コストを勘案するとp−位が好適である。
式(1)のR2は、酸素原子またはハロゲン原子を含むこともある炭素数1〜16の炭化水素基である。当該炭化水素基としては、直鎖のアルキル基、分枝を有するアルキル基、不飽和結合を有するアルキル基、環状アルキル基、アラアルキル基(Aralkyl)、またはアルキル基を有するアラアルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、へプチル基、オクチル基、2−エチルへキシル基、ノニル基、デシル基、ベンジル基、フェネチル基、3-フェニルプロピル基、2-(p-トリル)-エチル基、2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロピル基、フェニル基、m−トリル基などが例示でき、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロピル基である。
ハロゲン原子を含む炭化水素基としては、クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3−ブロモプロピル基、m−クロロフェニル基、3‐(2,2−ジクロロエテニル)‐2,2‐ジメチルシクロプロピル基、3‐[2‐クロロ‐2‐(4‐クロロフェニル)エテニル]‐2,2‐ジメチルシクロプロピル基、3‐(2,2−ジブロモエテニル)‐2,2‐ジメチルシクロプロピル基、2,2−ジメチル−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)シクロプロピル基、などが例示され、好ましくは、3‐(2,2−ジクロロエテニル)‐2,2‐ジメチルシクロプロピル基、3‐[2‐クロロ‐2‐(4‐クロロフェニル)エテニル]‐2,2‐ジメチルシクロプロピル基、3‐(2,2−ジブロモエテニル)‐2,2‐ジメチルシクロプロピル基、2,2−ジメチル−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロ−1−プロペニル)シクロプロピル基である。
酸素原子を含む炭化水素基としては、ベンジルオキシメチル基、L−メントキシメチル基、フェノキシメチル基、4−フェノキシブチル基、p−メトキシフェノキシメチル基、p−ヒドロキシフェノキシメチル基、および4−メトキシブチル基など例示でき、好ましくはL−メントキシメチル基である。
また、上述の炭化水素基またはハロゲン原子を含む炭化水素基などにおいて、不斉炭素原子が存在する場合は、害虫防除活性を損なわない限り、光学活性体、ラセミ混合物いすれも本発明に含まれる。本発明の害虫防除剤は、一般式(1)で表される化合物を単独で用いても、複数の混合物を用いても良い。
つぎに、本発明の一般式(1)で表されるエステル化合物の製造方法について説明する。一般式(1)で表される化合物は、例えば、1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オンを、R2(R2は上述の酸素原子またはハロゲン原子を含むこともある炭化水素基を示す)残基を有するカルボン酸またはその誘導体と、公知の方法により反応させることで容易に製造することができる。この公知のエステル化方法としては、例えば、[日本化学会編、第5版実験化学講座、16巻、有機化合物の合成IV(35−45ページ)、丸善]などの書籍に記載されている方法が挙げられる。具体的には、カルボン酸と脱水縮合剤を用いる方法、カルボン酸と酸触媒を用いる方法、カルボン酸のハロゲン化物を用いる方法、カルボン酸無水物を用いる方法などを用いることができる。
つぎに、当該製造方法について、カルボン酸クロリドを用いる方法を代表例として具体的に説明する。すなわち、例えば1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オンに対して、塩基性物質存在下にR2COCl(R2は上述のハロゲン原子を含むこともある炭化水素基を示す)を反応させることで、製造することができる。
この製造方法において、カルボン酸クロリドの量は、例えば1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オンに対して、基本的には化学量論量であり、反応性等を勘案して、化学量論量の0.5〜2.0倍であり、好ましくは、0.8〜1.2倍を用いるのが好ましい。使用するカルボン酸の過酸化物の量が少なすぎると反応の進行が不十分となり、また、使用する量が多すぎる場合は、コストが増大するとともに副反応が進行しやすくなるので好ましくない。
この製造方法において使用する塩基性物質としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム。水酸化ナトリウム等の無機塩基性物質、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアミノピリジン、1−メチルイミダゾール等の有機アミン類、ナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド等の金属アルコキシド類が例示され、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機アミン類を好適に使用することができる。
この製造方法において、当該塩基性物質の量は、例えば1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オンに対して、0.5〜3当量であり、好ましくは1.0〜1.5当量である。当該塩基性物質の量が少なすぎると反応の進行が不十分となり、また、使用する量が多すぎる場合は、コストが増大するので好ましくない。
この製造方法は、溶媒中で実施することが好ましく、ジクロロメタン、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒およびこれらの混合溶媒を使用することができる。反応収率を考慮すると芳香族系溶媒が好ましく、中でもトルエンの使用が好適である。
この製造方法において、反応温度は、使用するR2COClおよび塩基性物質とその使用量により異なるが、−20℃〜90℃が例示でき、好ましくは−5℃〜60℃である。反応温度が低すぎる場合は反応の進行が遅く、また、高すぎる場合は副反応が進行しやすくなるので好ましくない。
この製造方法において、反応時間は、条件により異なるが、通常数分間から、数時間である。
この製造方法において、反応終了後、一般式(1)で表わされる化合物は、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、晶析方法、蒸留などの従来公知の方法により分離・精製することができる。
本発明の式(1)で表される化合物は、害虫防除剤として使用することができる。この害虫とは、衛生分野など(例えばゴキブリ、ハエ、ノミ、シラミ、ハチ、アリ、ムカデ、ヤスデなどが例示できる)、農園芸分野のダニ(例えばチリダニ、ツメダニ、コナダニ、イエダニ、ハダニなどが例示できる)や蚊などであり、チリダニ、ハダニ、蚊が対象としてより好ましく、更に好ましくチリダニ、ハダニである。この防除とは、死滅させても良く、忌避させても良く、またはノックダウンさせても良いことを示す。
本発明において、式(1)で表わされる化合物を害虫防除剤として使用する場合の有効含有量および使用量は、使用形態や使用剤型、使用の対象となる害虫の種類、それらの予想される発生時期および期間等の条件に応じて、広範囲に変えることができる。
本発明において、式(1)で表わされる化合物は、単独で優れた害虫防除、例えば殺ダニ活性を発揮するものである。本発明の式(1)で表される化合物を害虫防除剤として使用する際には、単独で、又は他の害虫防除剤、殺ダニ剤などとを組み合わせて用いることができる。本発明の式(1)で表される化合物を害虫防除剤として使用する場合、対象となる害虫により使用する濃度が異なる。本発明の式(1)で表される化合物を害虫防除剤、例えば殺ダニ剤として用いるときの濃度は、製剤中0.01〜50重量%であることが好ましく、0.1〜10重量%がより好ましい。当該濃度が0.01重量%未満では本発明の効果が十分得られず、50重量%を超えると製剤上あるいはコスト的に不利であるので好ましくない。また、ダニ忌避剤として用いるときは、製剤中0.001〜20重量%であることが好ましく、0.03〜10重量%がより好ましい。当該濃度が0.001重量%未満では忌避効果が十分得られないことがあるので好ましくない。蚊ノックダウン剤として用いる場合、製剤中0.01〜50重量%であることが好ましく、0.1〜10重量%がより好ましい。当該濃度が0.01重量%未満では本発明の効果が十分得られないことがあるので好ましくない。
しかしながら特別な場合は、これらの範囲を超えることも可能である。例えば他の害虫防除剤、殺ダニ剤との併用により、相乗効果や相加効果が認められる場合には、上記記載よりさらに低用量で使用できる。
本発明において、害虫防除剤、殺ダニ剤などとしての形態には特に制限はなく、粉末状、顆粒状、錠剤状、溶液状、乳濁液状、懸濁液状等、任意の形態で使用することができる。例えば本発明の式(1)で表される化合物を、適宜、粘土類、固体又は液体に担持させて使用することも、また必要に応じて界面活性剤等の他の成分を配合して、エマルジョン、水和剤、粒状材、粉末、スプレー及びエアゾール剤等としても使用できる。さらに害虫防除剤、殺ダニ剤の形態に応じて通常の有効基剤を用いてもよく、例えば、溶剤、pH調整剤、殺菌剤、防腐剤、香料、着色料、酸化防止剤、粘結剤等を配合することもできる。
○実施態様
一般式(1)で表されるエステル化合物を有効成分として配合することを特徴とするダニ忌避剤。
一般式(1)で表されるエステル化合物を有効成分として配合することを特徴とする蚊ノックダウン剤。
一般式(1)で表されるエステル化合物を有効成分として配合することを特徴とする農園芸用殺ダニ剤。
<実施例>
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。%は、重量%を表す。
<合成例1>
○1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン(化合物1)の合成
1-フェニル-3-ブテン-1-オン (200 mmol) のジクロロメタン (600 ml) 溶液に、 3-クロロ過安息香酸 (273 mmol) を加えた。これを5時間加熱還流後、放冷した。その後、この有機層を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(200 ml)、10%炭酸ナトリウム水溶液(350 ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。
つぎに、得られた残渣をアセトン (200 ml) に溶解し、トリエチルアミン (101 mmol) と酢酸(201 mmol)をあらかじめアセトン(200 ml)に溶かした溶液を加えて、50℃で攪拌した。1時間後、放冷し、減圧下で溶媒を留去した。残渣にクロロホルム (300 ml) および10%炭酸ナトリウム水溶液 (200 ml) を加えて分配した。有機層を回収し、水層をクロロホルム(50 ml)で3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供した後、トルエンから再結晶することで無色針状結晶の化合物1(下記式(2))を得た(19.0g,収率59%)。
Figure 2008214276
○化合物1の理化学的性質
融点82.0-82.7℃
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :2.59 (1H, br), 4.73 (2H, s), 7.14 (1H, m), 7.25 (1H, m), 7.47 (2H, m), 7.75 (1H, m), 7.97 (2H, d, J=7.6 Hz).
IR (ATR法) cm-1:3431, 1657, 1608, 1594, 1575, 1288, 1219, 1098, 753.
MS (m/z) : 163 (M+).
UV λmax (MeOH) nm (ε) : 256 (20000).
○シクロプロパンカルボン酸エステル(化合物2)の合成
1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン(化合物1、61.7 mmol) およびトリエチルアミン (64.6 mmol) のトルエン (200 ml) 懸濁液に、氷冷下で、シクロプロパンカルボン酸クロリド (63.9 mmol) を加えた。室温で2時間後、蒸留水 (50 ml) を加えて反応を停止し、分配した。有機層を分取し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (50 ml) および飽和食塩水 (50 ml)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供した後、さらに減圧蒸留することで無色液状の化合物2(下記式(3))を得た(9.76g,収率69%)。
Figure 2008214276
○化合物2の理化学的性質
沸点147-150 ℃ (0.3 mmHg)
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :0.94 (2H, dt, J=4.8 and 8.0 Hz), 1.07 (2H, m), 1.72 (1H, m), 4.86 (2H,dd, J=1.6 and 4.0 Hz), 7.01 (1H, dt, J=15.6 and 4.0 Hz), 7.10 (1H, m), 7.49 (2H, t, J=7.2 Hz), 7.58 (1H,t, J=7.2 Hz), 7.94 (2H, m)
IR (ATR法) cm-1:1727, 1674, 1628, 1282, 1264, 1160, 1098, 754.
MS (m/z) : 231 (M+).
UV λmax (MeOH) nm (ε) : 254 (17000).
Anal. Calcd for C14H14O3: C, 73.01; H, 6.14. Found: C, 72.74; H, 6.25.
○酢酸エステル(化合物3)の合成
1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン(化合物1、52.3 mmol) およびトリエチルアミン (53.1 mmol)のトルエン (200 ml) 懸濁液に、氷冷下で無水酢酸 (52.9 mmol) を加えた。つぎに、N,N-ジメチルアミノピリジン (2.62 mmol) を加え、室温で1時間後、蒸留水 (50 ml) を加えて反応を停止し、分配した。有機層を分取し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (50 ml) および飽和食塩水 (50 ml)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供することで淡黄色液状の化合物3(下記式(4))を得た(10.3 g,収率96%)。
Figure 2008214276
○化合物3の理化学的性質
沸点128-131 ℃ (0.2 mmHg)
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :2.16 (3H, s), 4.85 (2H, dd, J=1.6 and 4.4 Hz), 7.01 (1H, dt, J=15.6 and 4.4 Hz), 7.10 (1H, dt, J=15.6 and 1.6 Hz), 7.49 (2H, m), 7.58 (1H, m), 7.94 (2H, m)
IR (ATR法) cm-1:1739, 1675, 1628, 1283, 1222, 1211, 1081, 755.
MS (m/z) : 205 (M+).
UV λmax (MeOH) nm (ε) : 254 (17000).
Anal. Calcd for C12H12O3: C, 70.56; H, 5.93. Found: C, 70.35; H, 6.03.
○m-クロロ安息香酸エステル(化合物4)の合成
1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン(化合物1、128 mmol) およびトリエチルアミン (143 mmol) のトルエン (300 ml) 懸濁液に、m-クロロ安息香酸クロリド (133 mmol) を加えた。室温で1時間攪拌後、蒸留水 (100 ml) を加えて反応を停止し、分配した。有機層を分取し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (100 ml) および飽和食塩水 (50 ml)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣を酢酸エチルとn-ヘキサンの混合溶媒から再結晶し、無色針状結晶の化合物4(下記式(5))22.2g(収率52%)を得た。また、母液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供し、化合物4(下記式(5))13.9g(収率32%)を得た。
Figure 2008214276
○化合物4の理化学的性質
融点:79.4-80.5 ℃
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :5.11 (2H, t, J=4.0 Hz), 7.13 (2H,m), 7.46 (1H, dt, J=8.4 and 16.0 Hz), 7.57 (2H, d, J=1.2 Hz), 7.59 (2H, dd, J=5.6 and 7.6 Hz), 7.94 (2H, dd, J=1.2 and 8.4 Hz), 7.99 (1H dt, J=1.2 and 6.8 Hz), 8.08 (1H, t, J=1.2Hz)
IR (ATR法) cm-1:1716, 1668, 1623, 1577, 1278, 1260, 745, 738.
MS (m/z) : 301 (M+).
UV λmax (MeOH) nm (ε) : 225 (shoulder, 31000), 230 (shoulder, 29000), 239 (26000), 257 (29000).
○安息香酸エステル(化合物5)の合成(その1)
1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン(化合物1、92.5 mmol) およびトリエチルアミン (100 mmol) のトルエン (250 ml) 懸濁液に、安息香酸クロリド (94.8 mmol) を加えた。室温で3時間後、蒸留水 (100 ml) を加えて反応を停止し、分配した。有機層を分取し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (100 ml) および飽和食塩水 (50 ml)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣を酢酸エチルとn-ヘキサンの混合溶媒から再結晶し、無色塊状結晶の化合物5(下記式(6))15.4g (収率63%)を得た。
Figure 2008214276
○化合物5の理化学的性質
融点:104.2-105.2 ℃
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :5.11 (2H, t, J=3.6 Hz), 7.14 (2H, m), 7.48 (4H, m), 7.58 (2H, m), 7.93 (2H, d, J= 7.2 Hz), 8.11 (2H, dd, J=1.2 and 8.0 Hz)
IR (ATR法) cm-1:1711, 1666, 1624, 1594, 1276, 1124, 751.
MS (m/z) : 267 (M+).
UV λmax (MeOH) nm (ε) : 232 (25000), 254 (shoulder, 21000).
○安息香酸エステル(化合物5)の合成(その2)
反応溶媒をトルエンからテトラヒドロフランに変更した以外は、実施例4と同じ操作を行い、化合物5を収率34%で得た。
○イソバレリル酸エステル(化合物6)の合成
1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン(化合物1、 61.7 mmol) 、トリエチルアミン (64.6 mmol) のトルエン (200 ml) 懸濁液に、氷冷下でイソバレリルクロリド (64.0 mmol) を滴下した。室温で2時間後、蒸留水 (50 ml) を加えて反応を停止し、分配した。有機層を分取し、10%炭酸ナトリウム水溶液 (50 ml) および飽和食塩水 (50 ml)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供することで淡黄色液状の化合物6(下記式(7))を得た(14.1 g,収率93%)。
Figure 2008214276
○化合物6の理化学的性質
沸点142-146 ℃ (0.2 mmHg)
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :1.01 (6H, d, J=6.4 Hz), 2.17 (1H, tq, J=6.4 and 7.2 Hz), 2.30 (2H, d, J=7.2 Hz), 4.86 (2H, dd, J=1.6 and 4.4 Hz), 7.01 (1H, dt, J=15.6 and 4.4 Hz), 7.10 (1H, dt, J=15.6 and 1.6 Hz), 7.49 (2H, m), 7.58 (1H, m), 7.94 (2H, m)
IR (ATR法) cm-1:1736, 1676, 1629, 1284, 1180, 1165, 1120, 1099, 756.
MS (m/z) : 247 (M+).
UV λmax (MeOH) nm (ε) : 254 (18000).
○イソ酪酸酸エステル(化合物7)の合成
イソバレリルクロリドをイソ酪酸クロリドに変更した以外は、実施例6と同様の操作を行い、淡黄色液状の化合物7(下記式(8))を得た(収率98%)。
Figure 2008214276
○化合物7の理化学的性質
沸点 135-137 ℃ (0.2 mmHg)
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :1.24 (d, 6H, J=6.8 Hz), 2.68 (sex, 1H, J=6.8 Hz), 4.85 (dd, 1H, J=1.2 and 4.0 Hz), 7.01 (dt, 1H, J=4.0 and 15.2 Hz), 7.10 (1H, m), 7.47 (2H, t, J=8.0 Hz), 7.57 (t, 1H, J=7.2 Hz), 7.93 (2H, m)
IR (ATR法) cm-1:1734, 1675, 1629, 1283, 1187, 1149, 1095, 754.
MS (m/z) : 233 (M+).
UV λmax (MeOH) nm (ε) : 253 (16000).
Anal. Calcd for C14H16O3: C, 72.41; H, 6.97. Found: C, 72.41; H, 7.03.
○2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エステル(化合物8)の合成
Enamine社製Chrysanthemic acid (ラセミ混合物, 30.0 mmol) 、N,N-ジメチルアミノピリジン (6.00 mmol) およびトリエチルアミン (9.00 ml, 64.6 mmol) のトルエン (150 ml) 溶液に、氷冷下でメタンスルホニルクロリド (31.0 mmol) を滴下した。10分間攪拌後、1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン (化合物1、30.0 mmol) を加え、室温で攪拌した。3時間後、蒸留水 (50 ml) を加えて反応を停止し、分配した。有機層を分取し、10%炭酸ナトリウム水溶液 (50 ml) および飽和食塩水 (50 ml)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供することで、淡黄色液状の化合物8(下記式(9))を得た(収率42%)。
Figure 2008214276
○化合物8の理化学的性質
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :1.24 (6H, m), 1.50 (0.7H, d, J=5.2 Hz), 1.74 (6.3H, m), 1.97 (0.3H, m), 2.12 (0.7H, m), 4.83 (0.6H, s), 4.86 (1.4H, d, J=3.6 Hz), 4.93 (0.7H, d, J=7.6 Hz), 5.38 (0.3H, d, J=8.4 Hz), 7.05 (2H, m), 7.48 (2H, t, J=7.6 Hz), 7.58 (1H, t, J=7.6 Hz), 7.94 (2H, d, J=7.6 Hz).
IR (ATR法) cm-1:1726, 1676, 1629, 1282, 1154, 1135, 1114, 756.
MS (m/z) : 313 (M+).
UV λmax (MeOH) nm (ε) : 254 (17000).
Anal. Calcd for C20H24O3: C, 76.88; H, 7.76. Found: C, 76.78; H, 7.96.
<合成例2>
○1-(4-メチルフェニル)-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン(化合物9)の合成
1-(4-メチルフェニル)-3-ブテン-1-オン (173 mmol) のジクロロメタン (600 ml) 溶液に、 3-クロロ過安息香酸 (222 mmol) を加えた。3時間加熱還流後、放冷した。有機層を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(200 ml)、10%炭酸ナトリウム水溶液(300 ml)で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。
つぎに、得られた残渣をアセトン (200 ml) に溶解し、トリエチルアミン (87.6 mmol) と酢酸(175 mmol)をあらかじめアセトン(200 ml)に溶かした溶液を加えて、50℃で攪拌した。1時間後、放冷し、減圧下で溶媒を留去した。残渣にクロロホルム (200 ml) および10%炭酸ナトリウム水溶液 (150 ml) を加えて分配した。有機層を回収し、水層をクロロホルム(50 ml)で3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供した後、トルエンから再結晶することで無色板状結晶の化合物9(下記式(10))を得た(12.7g,収率42%)。
Figure 2008214276
○化合物9の理化学的性質
融点61.7-62.6 ℃
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :1.90 (1H, t, J=6.0 Hz), 2.42 (3H, s), 4.74 (2H, m), 7.12 (1H, dt, J=3.6 and 15.6 Hz), 7.22 (1H, d, J=15.6 Hz), 7.27 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.89 (2H, d, J=8.0 Hz).
IR (ATR法) cm-1:3418, 1661, 1611, 1598, 1566, 1287, 1224, 1100, 786.
MS (m/z) : 177 (M+).
○2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパンカルボン酸エステル(化合物10)の合成
Enamine社製Chrysanthemic acid (ラセミ混合物, 51.1 mmol) 、N,N-ジメチルアミノピリジン (5.11 mmol) およびトリエチルアミン (108 mmol) のトルエン (150 ml) 溶液に、氷冷下でメタンスルホニルクロリド (51.7 mmol) を滴下した。10分間攪拌後、1-(4-メチルフェニル)-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン (化合物9、51.1 mmol) を加え、室温で攪拌した。18時間後、蒸留水 (50 ml) を加えて反応を停止し、分配した。有機層を分取し、10%炭酸ナトリウム水溶液 (50 ml) および飽和食塩水 (50 ml)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供することで、淡黄色液状の化合物10(下記式(11))を得た(収率46%)。
Figure 2008214276
○化合物10の理化学的性質
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :1.24 (6H, m), 1.50 (0.7H, d, J=5.2 Hz), 1.74 (6.3H, m), 1.96 (0.3H, m), 2.12 (0.7H, m), 2.42 (3H, s), 4.82 (0.6H, d, J=4.0 Hz), 4.85 (1.4H, d, J=3.2 Hz), 4.93 (0.7H, d, J=8.0 Hz), 5.38 (0.3H, d, J=8.0 Hz), 7.03 (2H, m), 7.28 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.86 (2H, d, J=8.0Hz)
IR (ATR法) cm-1:1726, 1673, 1629, 1606, 1283, 1155, 1135, 1114, 796.
MS (m/z) : 327 (M+).
Anal. Calcd for C21H26O3: C, 77.25; H, 8.04. Found: C, 77.25; H, 8.21.
○ヤケヒョウダニに対する活性試験
(1)実施例1で合成した化合物2をアセトンで希釈し、5%および1%溶液を調製し、検体希釈液とした。
(2)検体希釈液を10cm×10cmの濾紙に0.5mlずつ均一に滴下処理し(それぞれの処理量は有効成分として2.5g/m2および0.5g/m2に相当する)、室温下で約1時間風乾した(検体区)。また、アセトンのみでも同様の処理を行い、対照区とした。
(3)処理した濾紙を2分の1(10×5cm角)に切断し、短辺をあわせるように2つ折りにし、開放部分の2方を封して、袋状にした。残りの開放部分から袋内にヤケヒョウダニを50〜100匹程度放ち、直ちにクリップで蓋をして、ダニが脱出できないように試験区を作製した。
(4)上記の(3)で作製した試験区を室温下、相対湿度90%以上の条件下で保存した。なお、試験区は24時間保存する区と48時間保存する区を設け、個々の保存時間終了後に供試したダニの生死を実体顕微鏡かで観察した。その際、微動ダニは生ダニとしてカウントした。
(5)試験はそれぞれ1区3連で行い、平均致死率を求め、下記の式により補正致死率を算出した。
致死率(%)=100×(致死数)/(供試数)
補正致死率(%)=100×(T−C)/(100−C)
ただし、Cは対照区の平均致死率(%)、Tは検体区の平均致死率(%)。
化合物2のヤケヒョウダニに対する補正致死率(%)を表1に示した。化合物2は0.5g/m2の処理量においても48時間後に90%以上の補正致死率が得られ、ヤケヒョウダニに対して良好な殺ダニ活性を有していることがわかった。
Figure 2008214276
○ヤケヒョウダニに対する忌避効力試験
(1)15×20×3cmのホーローバットにヤケヒョウダニが繁殖している培地を広げ、この上に15×20cmに切ったガーゼを1枚のせ、これをプラスチック製の密閉容器の中に置き湿度を90%以上、20〜25℃の温度下に保存した。
(2)実施例1で合成した化合物2をアセトンで希釈し、5%および1%溶液を調製し、検体希釈液とした。
(3)検体希釈液を10×10cmの濾紙に0.5mlずつ均一に処理し(それぞれの処理量は有効成分として2.5g/m2および0.5g/m2に相当する)、1時間程度風乾したものを検体区とし、アセトンのみでも同様の処理を行い、対照区とした。
(4)倍地中のヤケヒョウダニがカーゼ上に多数這い上がるのを確認した後、4.5×4.5cmに切断した検体区と対照区とを1枚ずつガーゼ上に併置した。
(5)それらの濾紙上に3cm角に切断した黒色画用紙をのせ、30分経過後に黒色画用紙表面上に這い上がってきたダニ数(這い上がりダニ数)を観察し、観察は1回目の観察から1時間ごとに計7回と24時間後の合計8回行なった。
(6)3cm角に切断した黒色画用紙は観察ごとに新しいものを使用し、這い上がりダニ数が多く、黒色画用紙上に平均的に分布している場合は、表面積の1/2または1/4について数え、2または4倍してダニ数とした。
(7)試験は3回の繰り返しを行い、得られた結果(3反復の合計数)から下記の式により忌避指数を算出した。
忌避指数={(C−T)/C}×100
但し、Cは対照区の這い上がりダニ数、Tは、検体区の這い上がりダニ数。
化合物2のヤケヒョウダニに対する忌避指数を表2に示した。化合物2は2.5g/m2の処理量において、1時間後から24時間後まで90%前後の忌避指数を維持しており、ヤケヒョウダニに対する忌避効力を有することが確認された。
Figure 2008214276
○アカイエカに対する残渣接触試験
(1)実施例1で合成した化合物2、および実施例3で合成した化合物4をアセトンで希釈し、5%溶液を調製し、直径11cmの濾紙に0.5mlまたは1mlずつ均一に滴下処理し、約1時間風乾した(それぞれ2.5g/m2または5g/m2に相当)。
(2)アカイエカに麻酔をかけて、約15匹ずつ平シャーレ内に入れた。
(3)アカイエカが麻酔から覚めたことを確認した後、(1)で調製した濾紙をシャーレの底部へ滑り込ませ、アカイエカを残渣面に接触させた。
(4)試験はアセトンのみを処理した対照区を設けて、それぞれ1区3連で行い、薬剤処理済の濾紙残渣面に接触させた時点から、時間経過にともなうアカイエカのノックダウン(仰転)数を記録した。
上記の試験で得られた本発明の化合物のアカイエカに対するノックダウン率を表3に示した。特に、化合物2は良好なノックダウン効力を有することがわかった。
Figure 2008214276
本発明の化合物は容易に製造可能であり、害虫防除、例えば殺ダニ活性などの活性を有しており、その利用価値は高い。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表わされるエステル化合物。
    Figure 2008214276
    (式(1)において、R1は水素原子、メチル基、またはメトキシ基を表わし、R2は酸素原子またはハロゲン原子を含むこともある炭素数1〜16の炭化水素基である。)
  2. 一般式(1)のR2が、酸素原子またはハロゲン原子を含むこともある炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基であることを特徴とする請求項1記載のエステル化合物。
  3. 請求項1または請求項2に記載のエステル化合物を有効成分として配合することを特徴とする害虫防除剤。
  4. 前記害虫が、ダニまたは蚊である請求項3記載の害虫防除剤。
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