JP2008214276A - 害虫防除剤 - Google Patents
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Abstract
本発明の目的は、新規なダニや蚊などに対する害虫防除剤を提供することである。
【解決手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、下記式(1)で表される新規なエステル化合物が、優れたダニや蚊などに対する害虫防除活性を有することを見出し、本発明を完成させるに至ったのである。すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表わされるエステル化合物であり、
【化1】
(式(1)において、R1は水素原子、メチル基、またはメトキシ基を表わし、R2は酸素原子またはハロゲン原子を含むこともある炭素数1〜16の炭化水素基である。)
前記記載のエステル化合物を有効成分として配合することを特徴とする害虫防除剤である。
【選択図】 なし
Description
また、従来汎用されてきた薬剤に対して抵抗性を獲得した害虫の出現も問題となっており、これらの抵抗性害虫の防除が年々困難になってきている。さらに、近年の居住環境の変化により、屋内にコナダニ、チリダニ、ホコリダニ等が発生し、不快感を与えるばかりでなく、アレルギー性喘息や皮疹を惹起する等の問題を生じている。スミチオンおよびダイアジノン等の有機リン化合物が屋内に生息するダニ類に効果があることは知られているが、人畜に対する安全性の観点から必ずしも満足できるものではない。
したがって、人、有用生物に対して安全性が高く、環境への悪影響が少ない新規な薬剤、あるいは、従来の害虫忌避剤、殺虫剤等に抵抗性を獲得した各種害虫に対しても防除効果を示す新規な薬剤の開発が望まれている。
<1>下記一般式(1)で表わされるエステル化合物であり、
本発明において、式(1)のR1は、水素原子、メチル基、またはメトキシ基であり、水素原子またはメチル基が好適である。R1がメチル基またはメトキシ基である場合、その結合位置は不飽和ケトン基に対して、o−位、m−位、p−位の何れも有効であり、原料コストを勘案するとp−位が好適である。
この製造方法において、カルボン酸クロリドの量は、例えば1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オンに対して、基本的には化学量論量であり、反応性等を勘案して、化学量論量の0.5〜2.0倍であり、好ましくは、0.8〜1.2倍を用いるのが好ましい。使用するカルボン酸の過酸化物の量が少なすぎると反応の進行が不十分となり、また、使用する量が多すぎる場合は、コストが増大するとともに副反応が進行しやすくなるので好ましくない。
この製造方法において、反応時間は、条件により異なるが、通常数分間から、数時間である。
しかしながら特別な場合は、これらの範囲を超えることも可能である。例えば他の害虫防除剤、殺ダニ剤との併用により、相乗効果や相加効果が認められる場合には、上記記載よりさらに低用量で使用できる。
一般式(1)で表されるエステル化合物を有効成分として配合することを特徴とするダニ忌避剤。
一般式(1)で表されるエステル化合物を有効成分として配合することを特徴とする蚊ノックダウン剤。
一般式(1)で表されるエステル化合物を有効成分として配合することを特徴とする農園芸用殺ダニ剤。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。%は、重量%を表す。
○1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン(化合物1)の合成
1-フェニル-3-ブテン-1-オン (200 mmol) のジクロロメタン (600 ml) 溶液に、 3-クロロ過安息香酸 (273 mmol) を加えた。これを5時間加熱還流後、放冷した。その後、この有機層を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(200 ml)、10%炭酸ナトリウム水溶液(350 ml)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。
つぎに、得られた残渣をアセトン (200 ml) に溶解し、トリエチルアミン (101 mmol) と酢酸(201 mmol)をあらかじめアセトン(200 ml)に溶かした溶液を加えて、50℃で攪拌した。1時間後、放冷し、減圧下で溶媒を留去した。残渣にクロロホルム (300 ml) および10%炭酸ナトリウム水溶液 (200 ml) を加えて分配した。有機層を回収し、水層をクロロホルム(50 ml)で3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供した後、トルエンから再結晶することで無色針状結晶の化合物1(下記式(2))を得た(19.0g,収率59%)。
融点82.0-82.7℃
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :2.59 (1H, br), 4.73 (2H, s), 7.14 (1H, m), 7.25 (1H, m), 7.47 (2H, m), 7.75 (1H, m), 7.97 (2H, d, J=7.6 Hz).
IR (ATR法) cm-1:3431, 1657, 1608, 1594, 1575, 1288, 1219, 1098, 753.
MS (m/z) : 163 (M+).
UV λmax (MeOH) nm (ε) : 256 (20000).
1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン(化合物1、61.7 mmol) およびトリエチルアミン (64.6 mmol) のトルエン (200 ml) 懸濁液に、氷冷下で、シクロプロパンカルボン酸クロリド (63.9 mmol) を加えた。室温で2時間後、蒸留水 (50 ml) を加えて反応を停止し、分配した。有機層を分取し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (50 ml) および飽和食塩水 (50 ml)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供した後、さらに減圧蒸留することで無色液状の化合物2(下記式(3))を得た(9.76g,収率69%)。
沸点147-150 ℃ (0.3 mmHg)
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :0.94 (2H, dt, J=4.8 and 8.0 Hz), 1.07 (2H, m), 1.72 (1H, m), 4.86 (2H,dd, J=1.6 and 4.0 Hz), 7.01 (1H, dt, J=15.6 and 4.0 Hz), 7.10 (1H, m), 7.49 (2H, t, J=7.2 Hz), 7.58 (1H,t, J=7.2 Hz), 7.94 (2H, m)
IR (ATR法) cm-1:1727, 1674, 1628, 1282, 1264, 1160, 1098, 754.
MS (m/z) : 231 (M+).
UV λmax (MeOH) nm (ε) : 254 (17000).
Anal. Calcd for C14H14O3: C, 73.01; H, 6.14. Found: C, 72.74; H, 6.25.
1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン(化合物1、52.3 mmol) およびトリエチルアミン (53.1 mmol)のトルエン (200 ml) 懸濁液に、氷冷下で無水酢酸 (52.9 mmol) を加えた。つぎに、N,N-ジメチルアミノピリジン (2.62 mmol) を加え、室温で1時間後、蒸留水 (50 ml) を加えて反応を停止し、分配した。有機層を分取し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (50 ml) および飽和食塩水 (50 ml)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供することで淡黄色液状の化合物3(下記式(4))を得た(10.3 g,収率96%)。
沸点128-131 ℃ (0.2 mmHg)
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :2.16 (3H, s), 4.85 (2H, dd, J=1.6 and 4.4 Hz), 7.01 (1H, dt, J=15.6 and 4.4 Hz), 7.10 (1H, dt, J=15.6 and 1.6 Hz), 7.49 (2H, m), 7.58 (1H, m), 7.94 (2H, m)
IR (ATR法) cm-1:1739, 1675, 1628, 1283, 1222, 1211, 1081, 755.
MS (m/z) : 205 (M+).
UV λmax (MeOH) nm (ε) : 254 (17000).
Anal. Calcd for C12H12O3: C, 70.56; H, 5.93. Found: C, 70.35; H, 6.03.
1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン(化合物1、128 mmol) およびトリエチルアミン (143 mmol) のトルエン (300 ml) 懸濁液に、m-クロロ安息香酸クロリド (133 mmol) を加えた。室温で1時間攪拌後、蒸留水 (100 ml) を加えて反応を停止し、分配した。有機層を分取し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (100 ml) および飽和食塩水 (50 ml)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣を酢酸エチルとn-ヘキサンの混合溶媒から再結晶し、無色針状結晶の化合物4(下記式(5))22.2g(収率52%)を得た。また、母液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供し、化合物4(下記式(5))13.9g(収率32%)を得た。
融点:79.4-80.5 ℃
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :5.11 (2H, t, J=4.0 Hz), 7.13 (2H,m), 7.46 (1H, dt, J=8.4 and 16.0 Hz), 7.57 (2H, d, J=1.2 Hz), 7.59 (2H, dd, J=5.6 and 7.6 Hz), 7.94 (2H, dd, J=1.2 and 8.4 Hz), 7.99 (1H dt, J=1.2 and 6.8 Hz), 8.08 (1H, t, J=1.2Hz)
IR (ATR法) cm-1:1716, 1668, 1623, 1577, 1278, 1260, 745, 738.
MS (m/z) : 301 (M+).
UV λmax (MeOH) nm (ε) : 225 (shoulder, 31000), 230 (shoulder, 29000), 239 (26000), 257 (29000).
1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン(化合物1、92.5 mmol) およびトリエチルアミン (100 mmol) のトルエン (250 ml) 懸濁液に、安息香酸クロリド (94.8 mmol) を加えた。室温で3時間後、蒸留水 (100 ml) を加えて反応を停止し、分配した。有機層を分取し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (100 ml) および飽和食塩水 (50 ml)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣を酢酸エチルとn-ヘキサンの混合溶媒から再結晶し、無色塊状結晶の化合物5(下記式(6))15.4g (収率63%)を得た。
融点:104.2-105.2 ℃
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :5.11 (2H, t, J=3.6 Hz), 7.14 (2H, m), 7.48 (4H, m), 7.58 (2H, m), 7.93 (2H, d, J= 7.2 Hz), 8.11 (2H, dd, J=1.2 and 8.0 Hz)
IR (ATR法) cm-1:1711, 1666, 1624, 1594, 1276, 1124, 751.
MS (m/z) : 267 (M+).
UV λmax (MeOH) nm (ε) : 232 (25000), 254 (shoulder, 21000).
反応溶媒をトルエンからテトラヒドロフランに変更した以外は、実施例4と同じ操作を行い、化合物5を収率34%で得た。
1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン(化合物1、 61.7 mmol) 、トリエチルアミン (64.6 mmol) のトルエン (200 ml) 懸濁液に、氷冷下でイソバレリルクロリド (64.0 mmol) を滴下した。室温で2時間後、蒸留水 (50 ml) を加えて反応を停止し、分配した。有機層を分取し、10%炭酸ナトリウム水溶液 (50 ml) および飽和食塩水 (50 ml)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供することで淡黄色液状の化合物6(下記式(7))を得た(14.1 g,収率93%)。
沸点142-146 ℃ (0.2 mmHg)
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :1.01 (6H, d, J=6.4 Hz), 2.17 (1H, tq, J=6.4 and 7.2 Hz), 2.30 (2H, d, J=7.2 Hz), 4.86 (2H, dd, J=1.6 and 4.4 Hz), 7.01 (1H, dt, J=15.6 and 4.4 Hz), 7.10 (1H, dt, J=15.6 and 1.6 Hz), 7.49 (2H, m), 7.58 (1H, m), 7.94 (2H, m)
IR (ATR法) cm-1:1736, 1676, 1629, 1284, 1180, 1165, 1120, 1099, 756.
MS (m/z) : 247 (M+).
UV λmax (MeOH) nm (ε) : 254 (18000).
イソバレリルクロリドをイソ酪酸クロリドに変更した以外は、実施例6と同様の操作を行い、淡黄色液状の化合物7(下記式(8))を得た(収率98%)。
沸点 135-137 ℃ (0.2 mmHg)
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :1.24 (d, 6H, J=6.8 Hz), 2.68 (sex, 1H, J=6.8 Hz), 4.85 (dd, 1H, J=1.2 and 4.0 Hz), 7.01 (dt, 1H, J=4.0 and 15.2 Hz), 7.10 (1H, m), 7.47 (2H, t, J=8.0 Hz), 7.57 (t, 1H, J=7.2 Hz), 7.93 (2H, m)
IR (ATR法) cm-1:1734, 1675, 1629, 1283, 1187, 1149, 1095, 754.
MS (m/z) : 233 (M+).
UV λmax (MeOH) nm (ε) : 253 (16000).
Anal. Calcd for C14H16O3: C, 72.41; H, 6.97. Found: C, 72.41; H, 7.03.
Enamine社製Chrysanthemic acid (ラセミ混合物, 30.0 mmol) 、N,N-ジメチルアミノピリジン (6.00 mmol) およびトリエチルアミン (9.00 ml, 64.6 mmol) のトルエン (150 ml) 溶液に、氷冷下でメタンスルホニルクロリド (31.0 mmol) を滴下した。10分間攪拌後、1-フェニル-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン (化合物1、30.0 mmol) を加え、室温で攪拌した。3時間後、蒸留水 (50 ml) を加えて反応を停止し、分配した。有機層を分取し、10%炭酸ナトリウム水溶液 (50 ml) および飽和食塩水 (50 ml)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供することで、淡黄色液状の化合物8(下記式(9))を得た(収率42%)。
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :1.24 (6H, m), 1.50 (0.7H, d, J=5.2 Hz), 1.74 (6.3H, m), 1.97 (0.3H, m), 2.12 (0.7H, m), 4.83 (0.6H, s), 4.86 (1.4H, d, J=3.6 Hz), 4.93 (0.7H, d, J=7.6 Hz), 5.38 (0.3H, d, J=8.4 Hz), 7.05 (2H, m), 7.48 (2H, t, J=7.6 Hz), 7.58 (1H, t, J=7.6 Hz), 7.94 (2H, d, J=7.6 Hz).
IR (ATR法) cm-1:1726, 1676, 1629, 1282, 1154, 1135, 1114, 756.
MS (m/z) : 313 (M+).
UV λmax (MeOH) nm (ε) : 254 (17000).
Anal. Calcd for C20H24O3: C, 76.88; H, 7.76. Found: C, 76.78; H, 7.96.
○1-(4-メチルフェニル)-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン(化合物9)の合成
1-(4-メチルフェニル)-3-ブテン-1-オン (173 mmol) のジクロロメタン (600 ml) 溶液に、 3-クロロ過安息香酸 (222 mmol) を加えた。3時間加熱還流後、放冷した。有機層を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(200 ml)、10%炭酸ナトリウム水溶液(300 ml)で順次洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。
つぎに、得られた残渣をアセトン (200 ml) に溶解し、トリエチルアミン (87.6 mmol) と酢酸(175 mmol)をあらかじめアセトン(200 ml)に溶かした溶液を加えて、50℃で攪拌した。1時間後、放冷し、減圧下で溶媒を留去した。残渣にクロロホルム (200 ml) および10%炭酸ナトリウム水溶液 (150 ml) を加えて分配した。有機層を回収し、水層をクロロホルム(50 ml)で3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供した後、トルエンから再結晶することで無色板状結晶の化合物9(下記式(10))を得た(12.7g,収率42%)。
融点61.7-62.6 ℃
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :1.90 (1H, t, J=6.0 Hz), 2.42 (3H, s), 4.74 (2H, m), 7.12 (1H, dt, J=3.6 and 15.6 Hz), 7.22 (1H, d, J=15.6 Hz), 7.27 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.89 (2H, d, J=8.0 Hz).
IR (ATR法) cm-1:3418, 1661, 1611, 1598, 1566, 1287, 1224, 1100, 786.
MS (m/z) : 177 (M+).
Enamine社製Chrysanthemic acid (ラセミ混合物, 51.1 mmol) 、N,N-ジメチルアミノピリジン (5.11 mmol) およびトリエチルアミン (108 mmol) のトルエン (150 ml) 溶液に、氷冷下でメタンスルホニルクロリド (51.7 mmol) を滴下した。10分間攪拌後、1-(4-メチルフェニル)-4-ヒドロキシ-2-ブテン-1-オン (化合物9、51.1 mmol) を加え、室温で攪拌した。18時間後、蒸留水 (50 ml) を加えて反応を停止し、分配した。有機層を分取し、10%炭酸ナトリウム水溶液 (50 ml) および飽和食塩水 (50 ml)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供することで、淡黄色液状の化合物10(下記式(11))を得た(収率46%)。
1H-NMR(CDCl3, 400MHz) δppm :1.24 (6H, m), 1.50 (0.7H, d, J=5.2 Hz), 1.74 (6.3H, m), 1.96 (0.3H, m), 2.12 (0.7H, m), 2.42 (3H, s), 4.82 (0.6H, d, J=4.0 Hz), 4.85 (1.4H, d, J=3.2 Hz), 4.93 (0.7H, d, J=8.0 Hz), 5.38 (0.3H, d, J=8.0 Hz), 7.03 (2H, m), 7.28 (2H, d, J=8.0 Hz), 7.86 (2H, d, J=8.0Hz)
IR (ATR法) cm-1:1726, 1673, 1629, 1606, 1283, 1155, 1135, 1114, 796.
MS (m/z) : 327 (M+).
Anal. Calcd for C21H26O3: C, 77.25; H, 8.04. Found: C, 77.25; H, 8.21.
(1)実施例1で合成した化合物2をアセトンで希釈し、5%および1%溶液を調製し、検体希釈液とした。
(2)検体希釈液を10cm×10cmの濾紙に0.5mlずつ均一に滴下処理し(それぞれの処理量は有効成分として2.5g/m2および0.5g/m2に相当する)、室温下で約1時間風乾した(検体区)。また、アセトンのみでも同様の処理を行い、対照区とした。
(3)処理した濾紙を2分の1(10×5cm角)に切断し、短辺をあわせるように2つ折りにし、開放部分の2方を封して、袋状にした。残りの開放部分から袋内にヤケヒョウダニを50〜100匹程度放ち、直ちにクリップで蓋をして、ダニが脱出できないように試験区を作製した。
(4)上記の(3)で作製した試験区を室温下、相対湿度90%以上の条件下で保存した。なお、試験区は24時間保存する区と48時間保存する区を設け、個々の保存時間終了後に供試したダニの生死を実体顕微鏡かで観察した。その際、微動ダニは生ダニとしてカウントした。
(5)試験はそれぞれ1区3連で行い、平均致死率を求め、下記の式により補正致死率を算出した。
致死率(%)=100×(致死数)/(供試数)
補正致死率(%)=100×(T−C)/(100−C)
ただし、Cは対照区の平均致死率(%)、Tは検体区の平均致死率(%)。
(1)15×20×3cmのホーローバットにヤケヒョウダニが繁殖している培地を広げ、この上に15×20cmに切ったガーゼを1枚のせ、これをプラスチック製の密閉容器の中に置き湿度を90%以上、20〜25℃の温度下に保存した。
(2)実施例1で合成した化合物2をアセトンで希釈し、5%および1%溶液を調製し、検体希釈液とした。
(3)検体希釈液を10×10cmの濾紙に0.5mlずつ均一に処理し(それぞれの処理量は有効成分として2.5g/m2および0.5g/m2に相当する)、1時間程度風乾したものを検体区とし、アセトンのみでも同様の処理を行い、対照区とした。
(4)倍地中のヤケヒョウダニがカーゼ上に多数這い上がるのを確認した後、4.5×4.5cmに切断した検体区と対照区とを1枚ずつガーゼ上に併置した。
(5)それらの濾紙上に3cm角に切断した黒色画用紙をのせ、30分経過後に黒色画用紙表面上に這い上がってきたダニ数(這い上がりダニ数)を観察し、観察は1回目の観察から1時間ごとに計7回と24時間後の合計8回行なった。
(6)3cm角に切断した黒色画用紙は観察ごとに新しいものを使用し、這い上がりダニ数が多く、黒色画用紙上に平均的に分布している場合は、表面積の1/2または1/4について数え、2または4倍してダニ数とした。
(7)試験は3回の繰り返しを行い、得られた結果(3反復の合計数)から下記の式により忌避指数を算出した。
忌避指数={(C−T)/C}×100
但し、Cは対照区の這い上がりダニ数、Tは、検体区の這い上がりダニ数。
(1)実施例1で合成した化合物2、および実施例3で合成した化合物4をアセトンで希釈し、5%溶液を調製し、直径11cmの濾紙に0.5mlまたは1mlずつ均一に滴下処理し、約1時間風乾した(それぞれ2.5g/m2または5g/m2に相当)。
(2)アカイエカに麻酔をかけて、約15匹ずつ平シャーレ内に入れた。
(3)アカイエカが麻酔から覚めたことを確認した後、(1)で調製した濾紙をシャーレの底部へ滑り込ませ、アカイエカを残渣面に接触させた。
(4)試験はアセトンのみを処理した対照区を設けて、それぞれ1区3連で行い、薬剤処理済の濾紙残渣面に接触させた時点から、時間経過にともなうアカイエカのノックダウン(仰転)数を記録した。
Claims (4)
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Citations (3)
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JPS5035327A (ja) * | 1973-07-28 | 1975-04-04 | ||
JPS5173123A (ja) * | 1974-11-01 | 1976-06-24 | Ciba Geigy | |
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JP2008143880A (ja) * | 2006-11-14 | 2008-06-26 | Toagosei Co Ltd | 新規合成方法 |
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