JP2008214195A - 皮膚熱傷治療剤および表皮再生促進剤 - Google Patents

皮膚熱傷治療剤および表皮再生促進剤 Download PDF

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Abstract

【課題】より有効な皮膚熱傷治療剤の提供およびより有効な表皮再生促進剤の提供。
【解決手段】HSP発現促進物質を有効成分として含有する、皮膚熱傷治療剤;HSP発現促進物質を有効成分として含有する、表皮再生促進剤。HSP発現促進物質としては、特にテプレノンが好適に用いられ得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚熱傷治療剤に関する。また、本発明は、表皮再生促進剤に関する。
HSP(Heat Shock Protein:熱ショック蛋白質)は、温熱、虚血、感染、放射線などの種々のストレスによって誘導される蛋白質である。HSPには蛋白質の変性を抑制するとともに、変性した蛋白質の修復および分解を促進する作用がある(非特許文献1−6)。熱などの物理的ストレスや虚血などの生理的ストレスで誘導され、障害された組織の再生促進作用、アポトーシスの抑制および促進といった調節を行う可能性も報告されている(非特許文献7および8)。しかしながら、HSP誘導剤が熱傷や表皮再生に有効であるという報告は未だ見当たらない。
テプレノン(geranylgeranylacetone(GGA):商品名セルベックス(登録商標))は、日本で広く臨床応用されている胃炎・潰瘍治療薬である。胃粘膜防御のメカニズムとして粘液増強作用とHSP誘導作用が知られている(非特許文献9)。すでに、皮膚損傷治療薬として胃粘膜保護剤を応用した報告(非特許文献10)が見られるが、その作用機序および熱傷への適用についての記載はない。
Craig EA, Weissman JS, Horwich AL. Heat shock proteins and molecular chaperones: mediators of protein conformation and turnover in the cell. Cell 1994;78:365-72 Linndoquist S. The heat shock response. Ann Rev Biochem 1986;55:1151-91 Gething MJ, Sambrook J. Protein folding in the cell. Nature 1992;355:33-45 Hendrick J.P, Hratl FU. Molecular chaperone functions of the heat-shock proteins. Ann Rev Biochem 1993;62:349-84 Hratl FU. Molencular chaperone in cellular protein folding. Nature 1996;381:571-9 Yamada K, Yamaguchi K, et al. Distribution of the 70 kDa stress protein in corneas with alkali burns. Japanese J. Ophthalnology 1994;98:1056-60 Mosser DD. Role of human heat shock protein hsp70 in protection against stress-induced apoptosis. Mol Cell Biol 1997;17:5317-27 Liossis SC. Overexpression of the heat shock protein 70 enhances the TCR/CD 3-and Fas/Apo- 1/CD 95-mediated apoptonic cell death in Jurkat T cell. J Immunol 1996;157:4109-18 Hirakawa T, Rokutan K, Nikawa T, Kishi K. Geranylgeranylacetone induces heat shock proteins in cultured guinea pig gastric mucosal cells and rat gastric mucosa. Gastroenterology 1996;111:345-357 柳川明、福村正、他:皮膚損傷治療薬としての胃粘膜保護剤の応用 炎症 1994;14(1):43-51
本発明の目的は、皮膚熱傷の治療に有効な治療剤を提供することにある。また、本発明の別の目的は、表皮の再生の促進に有効な促進剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行い、高濃度のテプレノンが、皮膚熱傷を治療する作用を有すること、さらに表皮再生を促進する作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下のものを提供する。
〔1〕HSP発現促進物質を有効成分として含有する、皮膚熱傷治療剤、
〔2〕HSPがHSP70である、上記〔1〕記載の剤、
〔3〕HSP発現促進物質がテプレノンである、上記〔1〕または〔2〕に記載の剤、
〔4〕HSP発現促進物質を25〜100重量%含有する、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の剤、
〔5〕熱傷がII度の熱傷である、上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の剤、
〔6〕HSP発現促進物質を有効成分として含有する、表皮再生促進剤、
〔7〕HSPがHSP70である、上記〔6〕記載の剤、
〔8〕HSP発現促進物質がテプレノンである、上記〔6〕または〔7〕に記載の剤、
〔9〕表皮再生が毛包細胞によるものである、上記〔6〕〜〔8〕のいずれかに記載の剤、
〔10〕皮膚熱傷部位における表皮再生を促進する、上記〔6〕〜〔9〕のいずれかに記載の剤、
〔11〕以下の工程を含む、皮膚熱傷を治療し得る物質または表皮再生を促進し得る物質のスクリーニング方法:
(a)被験物質がHSPの発現を促進し得るか否かを評価する工程;
(b)HSPの発現を促進し得る物質を、皮膚熱傷を治療し得る物質または表皮再生を促進し得る物質として選択する工程、
〔12〕工程(b)の後にさらに以下の工程(b’)を含む、上記〔11〕記載の方法:
(b’)工程(b)で選択された物質が皮膚熱傷を治療し得るか否かまたは表皮再生を促進し得るか否かを確認する工程。
本発明の皮膚熱傷治療剤は、瘢痕を収縮することなく上皮を再生するので、再生上皮層の乱れが少なく、熱傷創の整容性を保ちながら熱傷を治療することができる。瘢痕は、関節部分などに生じた場合収縮することにより関節の動きを制限することがあり、また、患者の外見を損ねることによりうつ状態などを引き起こすこともある。従って、本発明の皮膚熱傷治療剤は、患者のQOLの向上をもたらすことができる。
本発明は、HSP発現促進物質を有効成分として含有する、皮膚熱傷治療剤および表皮再生促進剤を提供する。
以下の説明においては、特に個別に記載しない場合には、「皮膚熱傷治療剤」および「表皮再生促進剤」を合わせて「本発明の剤」ということもある。
熱傷(火傷)とは、熱、電気、化学物質、放射線などが原因で生じる体表組織(主に皮膚)の局所的損傷をいう。熱傷は、その深度に応じてI度〜III度の3段階に分類される(Johnson RM, Richard R. Partial-thickness burns and management. Adv Skin Wound Care. 2003; 16: 178-187)。I度熱傷は、表面的な浅い火傷であり、損傷は表皮のみに留る。II度熱傷は、皮膚の真皮にも損傷が広がる。III度熱傷では、表皮、真皮、脂肪層の皮膚全層に損傷が及び、汗腺、毛包、神経終末も破壊される。なお、紫外線によるI度〜II度の熱傷を、特に日焼けという。II度熱傷やIII度熱傷では、患部が腫れて治療に時間がかかり、瘢痕が生じることがある。瘢痕とは、組織の損傷部位が線維化してできた傷跡で、治癒するにつれて収縮し、ときに拘縮(ひきつれ)を起こす。関節部分に瘢痕ができて拘縮すると、関節の動きが制限されることもある。
HSP(Heat Shock Protein:熱ショック蛋白質)は、熱、紫外線、化学物質などのストレスに反応して産生される公知のタンパク質である。HSPは、タンパク質の変性を抑制するとともに、変性したタンパク質の修復および分解を促進する作用がある。なお、HSPは、その分子量から高分子量HSP(例えば、HSP60、HSP70、HSP90、HSP110など)と低分子量HSP(例えば、HSP27、HSP26など)に大別される。中でも特にHSP70は、創傷部位において高発現しており、創傷治癒との関連が報告されている(Oberringer M. Differential expression of heat shock protein 70 in well healing and chronic human wound tissue. Biochemical and biophysical research communications 1995;214:1009-14)。従って、本発明においてHSPの種類は、その活性化が増強することにより皮膚熱傷を治療する限り特に限定されないが、好ましくは高分子量HSPであり、特に好ましくはHSP70である。
本発明においてHSP発現促進物質としては、HSPの発現を誘導し、皮膚熱傷を治療するまたは表皮再生を促進する効果を有する限り特に限定されないが、例えば、テプレノン、STA−4783、カルベノキソロン、バイタロンなどが挙げられる。なお、HSP発現促進物質には、後述の本発明のスクリーニング方法により得られる物質も含まれる。特に好ましくは、HSP発現促進物質はテプレノンである。
本発明の剤中のHSP発現促進物質の含有量は、通常25〜100重量%、好ましくは25〜50重量%、より好ましくは50重量%である。含有量がこの数値範囲内であれば、有害反応を生じることなく、優れた皮膚熱傷治療効果を発揮でき、また、優れた表皮再生促進効果を発揮できる。さらに、含有量がこの数値範囲内であれば、熱傷創の整容性を良好に保ちながら熱傷を治療する効果を発揮できる。
本発明の剤は、医薬などとして有用であり、その投与・摂取対象としては、哺乳動物(例えば、ヒト、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル等)が挙げられる。
本発明の剤について、投与形態は特に限定されないが、局所投与が好ましい。剤形としては、ローション剤、ゲル剤、クリーム剤、パップ剤、または軟膏などの医薬製剤一般の剤型を採用することができる。これらの本発明の剤は、例えば、皮膚の所要部位(患部)、すなわち熱傷部位や表皮が損傷した部位、に直接塗布、噴霧または貼布することができる。
本発明の剤は、感染症などの合併症を予防する目的から、他の抗微生物剤と併用することもできる。また、皮膚熱傷治療効果または表皮再生促進効果を増強する目的で、他の増殖因子を配合した薬剤と併用することもできる。その際、他の薬剤に配合して、または他の薬剤とは別個の製剤として、経皮投与することが好ましい。使用可能な抗微生物剤としては、抗生物質、合成抗菌剤、殺菌消毒剤などが挙げられ、具体的には、例えば、カナマイシン、エリスロマイシンなどが挙げられる。また、使用可能な増殖因子を配合した薬剤としては、FGF、EGFなどを配合した薬剤などが挙げられる。
かかる態様の医薬の調製は、常法により行われる。製剤上の必要に応じて、薬理学的に許容し得る各種の製剤用物質を配合することができる。製剤用物質は製剤の剤型により適宜選択することができるが、例えば、溶剤、等張化剤、乳化剤、懸濁剤、安定化剤、増粘剤等が挙げられる。更に、製剤用物質を具体的に例示すると、動物および植物油(オリーブオイル、ツバキ油など)、ポリエチレングリコール、および溶剤、例えば滅菌水および一価または多価アルコール、例えばグリセロール等を挙げることができる。
本発明の剤の投与量は、対象や重症度、対象の体重や年齢等により適宜変更することができるが、一般的には、ヒトの場合には、HSP発現促進物質の量で1箇所の処置部位に対して1回の処置あたり、例えば、12.5mg/cm〜50mg/cm、好ましくは、12.5mg/cm〜25mg/cm、より好ましくは、25mg/cmである。投与回数は症例、1回の処置あたりの投与量にもよるが、通常1日あたり1〜2回、好ましくは、2回程度とする。具体的には、例えば後述の実施例のように、熱傷を受けた直後および2時間後に2回(2回/日)、1日後に2回、2日後以降に1日1回の投与回数などが挙げられる。
本発明の皮膚熱傷治療剤は、種々の程度の皮膚熱傷を治療し得るが、好ましくはI度〜II度の、より好ましくはII度の皮膚熱傷の治癒を促進する。具体的には、本発明の皮膚熱傷治療剤は、後述の実施例からも明らかなように、熱傷治癒の早期では熱傷面積を収縮し、後期では熱傷面積の収縮を抑え表皮形成を促進することにより、熱傷治癒を促進する。また、本発明の皮膚熱傷治療剤を用いると、熱傷治癒における表皮層構造の形成過程が良好となるので、熱傷創の整容性を良好に保ちながら熱傷を治療することが可能となる。
本発明の表皮再生促進剤は、特に、皮膚付属器である毛包に存在する毛包細胞を熱傷から保護し、毛包細胞からの再生上皮の増殖および表皮化を促進し、皮膚熱傷部位における表皮の再生を促進する効果に優れている。
本発明は、本発明の皮膚熱傷治療剤および記載物を含む商業的パッケージを提供する。該記載物には、本発明の皮膚熱傷治療剤を熱傷の治療に使用することができることまたは使用すべきであることが記載されている。
また、本発明は、本発明の表皮再生促進剤および記載物を含む商業的パッケージを提供する。該記載物には、本発明の表皮再生促進剤を表皮再生の促進に使用することができることまたは使用すべきであることが記載されている。
上述のように、HSPの発現を促進し得る物質は、皮膚熱傷を治療し得、また、表皮再生を促進し得る。従って、本発明は、被験物質がHSP遺伝子の発現を促進し得るか否かを評価することを含む、皮膚熱傷を治療し得る物質または表皮再生を促進し得る物質のスクリーニング方法、当該スクリーニング方法により得られる物質、及び当該物質を含有してなる皮膚熱傷治療剤または表皮再生促進剤を提供する。
スクリーニング方法に供される被験物質は、いかなる公知化合物及び新規化合物であってもよく、例えば、核酸、糖質、脂質、蛋白質、ペプチド、有機低分子化合物、コンビナトリアルケミストリー技術を用いて作製された化合物ライブラリー、固相合成やファージディスプレイ法により作製されたランダムペプチドライブラリー、あるいは微生物、動植物、海洋生物等由来の天然成分等が挙げられる。
一実施形態では、本発明のスクリーニング方法は、以下の工程(a)〜(c)を含む:
(a)被験物質がHSPの発現を促進し得るか否かを評価する工程;
(b)HSPの発現を促進し得る物質を選択する工程;
(c)HSPの発現を促進し得る物質を、皮膚熱傷を治療し得る物質または表皮再生を促進し得る物質として得る工程。
上記において、HSPの発現を促進し得る物質を選択する場合、例えば工程(a)において、被験物質とHSPの発現を測定可能な細胞とを接触させ、被験物質を接触させた細胞におけるHSPの発現量を測定し、該発現量を被験物質を接触させない対照細胞におけるHSPの発現量と比較する。
HSPの発現を測定可能な細胞とは、HSP遺伝子の産物、例えば、転写産物、翻訳産物の発現レベルを直接的又は間接的に評価可能な細胞をいう。HSP遺伝子の産物の発現レベルを直接的に評価可能な細胞は、HSPを天然で発現可能な細胞であり得、一方、HSP遺伝子の産物の発現レベルを間接的に評価可能な細胞は、HSP遺伝子転写調節領域についてレポーターアッセイを可能とする細胞であり得る。HSPの発現を測定可能な細胞は、動物細胞、好ましくは哺乳動物(例えば、ヒト、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル等)の細胞であり得る。
HSPを天然で発現可能な細胞は、HSP遺伝子を潜在的に発現するものである限り特に限定されない。かかる細胞は、当業者であれば容易に同定でき、初代培養細胞、当該初代培養細胞から誘導された細胞株、市販の細胞株、セルバンクより入手可能な細胞株などを使用できる。HSPを天然で発現可能な細胞としては、毛包細胞、表皮細胞、上皮細胞等を挙げることが出来るが、特に限定されない。
HSP遺伝子転写調節領域についてレポーターアッセイを可能とする細胞は、HSP遺伝子転写調節領域、当該領域に機能可能に連結されたレポーター遺伝子を含む細胞である。HSP遺伝子転写調節領域、レポーター遺伝子は、発現ベクター中に挿入され得る。HSP遺伝子転写調節領域は、HSP遺伝子の発現を制御し得る領域である限り特に限定されないが、例えば、転写開始点から上流約2kbpまでの領域、あるいは該領域の塩基配列において1以上の塩基が欠失、置換若しくは付加された塩基配列からなり、且つHSP遺伝子の転写を制御する能力を有する領域などが挙げられる。レポーター遺伝子は、検出可能な蛋白質又は検出可能な物質を生成する酵素をコードする遺伝子であればよく、例えばGFP(緑色蛍光蛋白質)遺伝子、GUS(β−グルクロニダーゼ)遺伝子、LUC(ルシフェラーゼ)遺伝子、CAT(クロラムフェニコルアセチルトランスフェラーゼ)遺伝子等が挙げられる。
HSP遺伝子転写調節領域、当該領域に機能可能に連結されたレポーター遺伝子が導入される細胞は、HSP遺伝子転写調節機能を評価できる限り、即ち、該レポーター遺伝子の発現量が定量的に解析可能である限り特に限定されない。しかしながら、HSP遺伝子に対する生理的な転写調節因子を発現し、HSP遺伝子の発現調節の評価により適切であると考えられることから、該導入される細胞としては、HSP遺伝子を天然で発現可能な細胞が好ましい。また、皮膚熱傷を治療し得る物質または表皮再生を促進し得る物質を得るという目的より、毛包細胞、表皮細胞を用いることがより好ましい。
HSPの発現を測定可能な細胞に対する被験物質の接触は、適切な培養培地中で行われ得る。当該培養培地は、用いられる細胞の種類などに応じて適宜選択されるが、例えば、約5〜20%のウシ胎仔血清を含む最少必須培地(MEM)、ダルベッコ改変最少必須培地(DMEM)、RPMI1640培地、199培地などである。培養条件もまた、用いられる細胞の種類などに応じて適宜決定されるが、例えば、培地のpHは約6〜約8であり、培養温度は通常約30〜約40℃であり、培養時間は約12〜約72時間である。
次に先ず、被験物質を接触させた細胞におけるHSPの発現量が測定される。発現量の測定は、用いた細胞の種類などを考慮し、自体公知の方法により行われ得る。例えば、HSPの発現を測定可能な細胞として、HSPを天然で発現可能な細胞を用いた場合、発現量は、HSP遺伝子の産物、例えば、転写産物(mRNA)又は翻訳産物(ポリペプチド)を対象として自体公知の方法により測定できる。例えば、転写産物の発現量は、細胞からtotal RNAを調製し、RT−PCR、ノザンブロッティング等により測定され得る。また、翻訳産物の発現量は、細胞から抽出液を調製し、免疫学的手法により測定され得る。免疫学的手法としては、放射性同位元素免疫測定法(RIA法)、ELISA法(Methods in Enzymol. 70: 419-439 (1980))、蛍光抗体法、ウェスタンブロッティング法などが使用できる。一方、HSPの発現を測定可能な細胞として、HSP遺伝子転写調節領域についてレポーターアッセイを可能とする細胞を用いた場合、発現量は、レポーターのシグナル強度に基づき測定され得る。
次いで、被験物質を接触させた細胞におけるHSPの発現量が、被験物質を接触させない対照細胞におけるHSPの発現量と比較される。発現量の比較は、好ましくは、有意差の有無に基づいて行なわれる。被験物質を接触させない対照細胞におけるHSPの発現量は、被験物質を接触させた細胞におけるHSPの発現量の測定に対し、事前に測定した発現量であっても、同時に測定した発現量であってもよいが、実験の精度、再現性の観点から同時に測定した発現量であることが好ましい。
上記方法の工程(b)では、(a)の結果に基づき、HSPの発現を促進し得る被験物質が選択される。
工程(c)では、工程(b)で選択されたHSPの発現を促進し得る物質が皮膚熱傷を治療し得る物質または表皮再生を促進し得る物質として獲得される。
更に工程(b)と(c)の間に、工程(b´)として工程(b)で選択された物質が皮膚熱傷を治療し得るまたは表皮再生を促進し得るか確認し、該効果が確認された物質を工程(c)において皮膚熱傷を治療し得る物質または表皮再生を促進し得る物質として得ることも出来る。これにより、より高い効率で目的とする物質を獲得することが出来る。
工程(b´)においては、例えば、工程(b)で選択された物質(候補物質)と毛包細胞とを接触させ、候補物質を接触させた毛包細胞の増殖または分化を測定し、該機能を候補物質を接触させない対照毛包細胞の増殖または分化と比較する。
毛包細胞に対する候補物質の接触は、上述と同様に適切な培養培地(例えば、約5〜20%のウシ胎仔血清を含む最少必須培地(MEM)、ダルベッコ改変最少必須培地(DMEM)、RPMI1640培地、199培地)中で行われ得る。培養条件は、限定されないが、例えば、培地のpHは約6〜約8であり、培養温度は通常約30〜約40℃であり、培養時間は約1分間〜約72時間である。
毛包細胞の増殖または分化の測定は、自体公知の方法により行うことが可能である。例えば、毛包細胞増殖はH−サイミジンやBrdUの取り込みなどにより、毛包細胞分化は酵素(アルカリホスファターゼなど)活性の測定などにより、遺伝子発現の変化はRT−PCRやフローサイトメトリーなどにより、それぞれ測定することが出来る。
次いで、候補物質を接触させた毛包細胞の増殖または分化が、候補物質を接触させない対照毛包細胞の増殖または分化と比較される。毛包細胞の増殖または分化の比較は、好ましくは、有意差の有無に基づいて行なわれる。候補物質を接触させない対照毛包細胞の増殖または分化は、候補物質を接触させた毛包細胞の増殖または分化の測定に対し、事前に測定したものであっても、同時に測定したものであってもよいが、実験の精度、再現性の観点から同時に測定したものであることが好ましい。比較結果に基づき、候補物質による表皮再生効果が確認される。
本発明のスクリーニング方法はまた、被験物質の動物への投与により行われ得る。該動物としては、例えば、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサギ、イヌ、サル等の哺乳動物が挙げられる。動物を用いて本発明のスクリーニング方法が行われる場合、例えば、HSPの発現を促進する被験物質が選択され得る。
HSPの発現を促進し得る物質は皮膚熱傷を治療し得るまたは表皮再生を促進し得るので、皮膚熱傷の治療剤・表皮再生が所望される疾患の治療剤となり得る。従って、HSPの発現を指標として、種々の皮膚熱傷の治療・創傷の治療剤等の医薬、又は研究用試薬のための候補物質を選択することが可能となる。
本明細書中で挙げられた特許および特許出願明細書を含む全ての刊行物に記載された内容は、本明細書での引用により、その全てが明示されたと同程度に本明細書に組み込まれるものである。
以下に実施例を用いて本発明を詳述するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実験方法
(1)熱傷作製
深野らの方法により(深野兼司、他:創傷被覆剤の評価のためのラットII度熱傷モデル 熱傷 2001;27:242−251)、ラットII度熱傷モデルを作製した。ウィスター系雄性ラットをネンブタール(33mg/kg)麻酔後、背部を剃毛した。熱傷部位としてラット背部中央にマジックインクで印を付け、熱傷面積が均一になるように20×20mmの穴を開けたプラスチック容器上にラット背面を置き80℃熱湯に5秒作用させた。熱傷部位の四隅に入れ墨をし、初期創面積の指標とし、熱傷作製後8日目までデジタルカメラを用いて肉眼的観察を行った。また、1、8日目には組織学的検討のために標本を採取した。熱傷作製当日には、熱傷直後および2時間後に2回、1日後には2回、2、3、4、5、6、7日後には1回、25%GGA(geranylgeranylacetone:テプレノン)(1/4GGA)、50%GGA(1/2GGA)および100%GGA(GGA)を創部位に塗布投与した。対照群にはGGAの溶解に用いたオリーブオイルを使用した。
(2)創面積の解析
創面積の測定は、デジタルカメラで取り込んだ画像をNIH imageで解析した。治癒面積率、創収縮率、表皮形成率は深野ら(深野兼司、他:創傷被覆剤の評価のためのラットII度熱傷モデル 熱傷 2001;27:242−251)に準じた。即ち、熱傷直後の熱傷部の面積を初期創面積(mm):S0、時間tにおける創面積(mm):St、時間tにおける表皮欠損面積(mm):S't、時間tにおける表皮形成面積(mm):Et=St−S'tとした。
創収縮率(%)=(S0−St)/S0×100
表皮形成率(%)=(St−S't)/S0×100
治癒面積率(%)=創収縮率+表皮形成率
={(S0−St)+(St−S't)}/S0×100
(3)病理学的検討法
病理組織学的検討にはHE染色およびAzan−Mallory染色を行った。熱傷作製後1日目の標本について、HSP70抗体を用いて(K-20, Santa Cruz Biotechnology)免疫染色を行った。
熱傷作製後8日目の標本について、顕微鏡下に整容性を示すIndexとして表皮表層の長さ(L)、筋層の長さ(L0)とし、NIH imageで解析後、(L−L0)/L0×100を算出した。
(4)ウエスタンブロット
熱傷作製後1日目に対照群1/2GGAおよびGGA群について、各々の皮膚組織を熱傷部位周辺の正常部位に分けて採取し、50 mmol/L Tris HCL(pH 7.2, 150 mmol/L NaCl. 1% NP-40, 1% sodium deoxycholate, 0.05% SDS)で抽出後、2-mercaptoethanolとbromophenol blueをそれぞれ2%、0.001%になるように加えた。30μgタンパク質を10%sodium dodecyl sulfate−polyacrylamideゲル電気泳動で分離後、Hybond ECL nitrocellulose membraneに転写した。10% skim milkでブロッキング後、HSP70(K-20, Santa Cruz Biotechnology)抗体、内部標準蛋白質としてactin(A2066, SIGMA)抗体を用いてウエスタンブロットを行った。
(5)統計処理
統計学的処理はStudent'tおよびスピアマン順位相関係数検定を行い、有意水準は5%とした。
結果
(1)肉眼的観察
熱傷直後の創面は均一な白色を呈し、2時間後には著しい浮腫が認められた。熱傷後1日目には対照群では浮腫は引き続き認められ、創面積は初期創面積より増大したが、GGA群では浮腫は軽度になり、すでに痂皮形成が認められ始めた。熱傷後2日目には痂皮形成は対照群についても認められた。痂皮が剥離した後の表皮化は熱傷後4日目より対照群およびGGA群で創周囲から認められ(図1)、8日目でもなお表皮欠損部位が認められたのは対照群5匹、1/4GGA群2匹、1/2GGA群3匹、GGA群0匹であった。表皮化に要した期間は対照群と比べGGA群では短縮される傾向が認められた(表1)。
(2)創面積
1/2GGA群およびGGA群では対照群と比べ、熱傷部位の創収縮率は熱傷後1日目には有意に高値を示し、逆に1/4GGA群では3、4、5日目に、1/2GGA群では4、6、7、8日目に、GGA群では7、8日目に低値を示した(図2A、2B)。一方、表皮形成率は1/4GGA群では5日目に、1/2GGA群では4、8日目に、GGA群では8日目に高値を示した(図2)。創収縮率+表皮形成率で示される治癒面積率は1/4GGA群では3日目に、1/2GGA群では7日目に低値を示したが、8日目では有意差は認められなかった。
(3)病理学的所見
対照群では、熱傷当日では、熱傷の深さは真皮表層にとどまり、真皮表層の壊死、真皮表層から深層にかけて軽度の浮腫が認められた(図1、図4A)。熱傷後1日目より真皮表層での好中球浸潤、毛包の壊死と萎縮がみられた。再生熱傷創面における表皮の再生について、この時すでに、1/2GGA群およびGGA群では浮腫は極く軽度で、創の辺縁付近の残存する付属器、毛包の細胞が新生表皮を再生し、欠損部へ送り出す像が観察された。送り出された再生表皮はHSP70免疫染色陽性であり、次第に重層し、表皮化を行うことが推測された。一方、対照群ではHSP70免疫染色陽性細胞は毛包部位の下部に認められたのみで再生表皮における陽性像は認められなかった(図3B)。熱傷後2日目から好中球浸潤は顕著となった。熱傷後8日目には、表層全域が再生表皮で覆われ、表皮化の完了する動物が全群でみられるようになった。1/2GGA群およびGGA群では対照群に比べ、組織学的には熱傷部における再生上皮の層の乱れが少なく、創の整容性が保たれ、創傷治癒が良好であった(図4B)。整容性Indexは対照群に比しGGA群では低値を示し、有意差が認められた(表2)。
(4)HSP70の発現
ウエスタンブロットにより熱傷後1日目におけるHSP70は、皮膚熱傷部位では対照群に比し、1/2GGA群GGA群では高発現が認められた(図3A)。免疫染色では、GGA投与群について真皮上層の毛包細胞由来再生上皮において高発現が認められた(図3B)。
従って、HSP誘導剤であるGGA(テプレノン)は、II度熱傷モデルにおいて早期に熱傷面積を収縮し、後期では主に表皮形成を促進することによって熱傷治癒促進作用を有することが明らかとなった。これは、HSP70の急速な高発現、誘導が、温熱刺激による蛋白質の変性を抑制するとともに、変性した蛋白質の修復および分解を促進した結果、表皮化をもたらす毛包からの再生上皮の増殖を促進し、良好な創傷治癒過程をたどるためであると考えられる。
本発明の皮膚熱傷治療剤は、熱傷創の整容性を保ちながら熱傷を治療することができる。また、I度〜II度熱傷である日焼けに対しても効果を奏すると考えられ、日焼け後ローションなどとしての利用も可能である。
また、本発明の表皮再生促進剤は、毛包細胞からの再生上皮の増殖および表皮化を促進する。毛包細胞の活性化は育毛と関連しているので、育毛剤としての利用も可能である。
ラット皮膚II度熱傷部位の肉眼的経時変化を示す図である。上段:対照群、中段:1/2GGA群、下段:GGA群 ラット皮膚II度熱傷部位の治癒面積率(%)の経時変化を示す図である。(A)は熱傷後1日目から3日目の治癒面積率を、(B)は4日目から8日目の治癒面積率を示す。黒カラムは創収縮率を、斜線のカラムは表皮形成率を示す。図中の記号「C」は対照群を、「/4」は1/4GGA群を、「/2」は1/2GGA群を、「G」はGGA群を示す。 ラット皮膚II度熱傷後1日目におけるHSP70の発現を示す図である。(A)ウエスタンブロット:N;熱傷を受けていない群、CO;対照群、n;正常部位、b;熱傷部位、(B)免疫染色:左;対照群、中;1/2GGA群、右;GGA群、上段;HE染色、下段;HSP免疫染色、熱傷部位(矢印) ラット皮膚II度熱傷後1日目(A)および8日目(B)の皮膚組織像を示す図である。左;対照群、中;1/2GGA群、右;GGA群、上段;HE染色、下段;Azan−Mallory染色

Claims (12)

  1. HSP発現促進物質を有効成分として含有する、皮膚熱傷治療剤。
  2. HSPがHSP70である、請求項1記載の剤。
  3. HSP発現促進物質がテプレノンである、請求項1または2に記載の剤。
  4. HSP発現促進物質を25〜100重量%含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の剤。
  5. 熱傷がII度の熱傷である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の剤。
  6. HSP発現促進物質を有効成分として含有する、表皮再生促進剤。
  7. HSPがHSP70である、請求項6記載の剤。
  8. HSP発現促進物質がテプレノンである、請求項6または7に記載の剤。
  9. 表皮再生が毛包細胞によるものである、請求項6〜8のいずれか1項に記載の剤。
  10. 皮膚熱傷部位における表皮再生を促進する、請求項6〜9のいずれか1項に記載の剤。
  11. 以下の工程を含む、皮膚熱傷を治療し得る物質または表皮再生を促進し得る物質のスクリーニング方法:
    (a)被験物質がHSPの発現を促進し得るか否かを評価する工程;
    (b)HSPの発現を促進し得る物質を、皮膚熱傷を治療し得る物質または表皮再生を促進し得る物質として選択する工程。
  12. 工程(b)の後にさらに以下の工程(b’)を含む、請求項11記載の方法:
    (b’)工程(b)で選択された物質が皮膚熱傷を治療し得るか否かまたは表皮再生を促進し得るか否かを確認する工程。
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