JP2015521655A - 熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬 - Google Patents

熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬 Download PDF

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Abstract

低分子シャペロンを主たる活性成分として含有する熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬。

Description

関連出願
35 U.S.C.§119(a)−(d)または35 U.S.C.§365(b)の下で、2012年6月26日出願の日本国出願番号2012−143554の外国優先権の利益を主張する。
技術分野
本発明は、熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬に関する。
発明の背景
例えば職場または家庭などにおいて熱傷を負った場合、従来のアドバイスは、患部を流水などの下で保持することによって所定時間(例えば15〜30分間)冷却し続けることである。また、手近に流水がない場合には、例えば、冷却剤を含有する湿布などを用いて、患部を冷却することが望ましい(例えば、特許文献1に記載)。特に重度の熱傷である場合には、速やかに医療機関でのアドバイスおよび処置を受ける必要がある。医療機関では、その後、熱傷の深度に適した処置を提供することができる。
しかしながら、重度の熱傷の場合、医療機関で医療アドバイスを受ける前の段階での応急処置として、患部を冷却するのみでは、必ずしも十分であるとは言い難い場合があった。
すなわち、負傷者が熱傷を負った場合に、局所または全身において産生および放出された炎症性サイトカインなどの各種メディエーターによって炎症反応が引き起こされる場合があり、全身性炎症応答症候群(SIRS)として知られる状態に発展する場合がある。
SIRSの原因の一つに、熱傷の結果として変性したタンパク質に対する免疫細胞からのサイトカインの放出が考えられる。
負傷者がSIRSになった場合、症状は急速に進行し、敗血症やショック症状を起こして死に至る場合もある。したがって、重度の熱傷の場合には、冷却と同時に、SIRSを抑制するための応急的な行動をとることが極めて重要であるといえる。
本発明は、これらの事情を鑑みて考案されたものであって、熱傷を負った場合に、患部に直接的に適用することにより、熱傷に関連するSIRSを抑制することができる、熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬を提供する。
上記の現在の課題を解決するために、本発明における熱傷関連全身性炎症応答症候群の局所予防医薬は低分子シャペロンを主たる有効成分として含有する。低分子シャペロンに加えて、前記医薬は、さらに1または2以上の(i)水溶性フラーレン、(ii)ヒスタミンおよび(iii)緩衝液をさらに含有してもよい。
本発明の一側面により、熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所医薬を提供する。前記医薬は1または2以上の低分子シャペロンを主たる活性成分として含有する。シャペロンは、以下に詳細に記載するとおり、あらゆる分子または分子のクラスであってもよい。重要な態様において、低分子シャペロンは、ホモ−オリゴマー構造および9〜48個の12〜43kDaの分子量を有する関連サブユニットを有するタンパク質である。重要な態様において、低分子シャペロンは小熱ショックタンパク質(small heat shock protein)である。重要な態様において、低分子シャペロンはαB−クリスタリンである。
局所予防医薬は、上記のあらゆる態様において、組織浸透性を増強するための水溶性フラーレンなどの水溶性薬剤を任意に含有してもよい。
局所予防医薬は、上記のあらゆる態様において、任意にヒスタミンを含有してもよい。
局所予防医薬は、上記のあらゆる態様において、任意に緩衝液を含有してもよい。
本発明の別の側面により、熱傷の処置方法を提供する。本発明の別の側面により、重度の熱傷を有する動物における生存可能性(survival chance)を増加させる方法を提供する。本発明の別の側面により、SIRSの進行の発展を阻害する方法を提供する。本発明の別の側面により、重度の熱傷後の1または2以上のTNF−αおよび白血球数の上昇を抑制する方法を提供する。本段落において記載の方法は、上記のいずれかの局所予防医薬の有効量を対象に局所的に投与することに関する。
本発明の別の側面により、医薬製剤を提供する。医薬製剤は熱傷を処置するためのシャペロンを含む。処置は局所処置であってもよい。シャペロンは本明細書中に記載されるいずれか1または2以上のシャペロンであってもよい。薬剤は本明細書中に記載される局所予防医薬のいずれかであってもよい。
本発明の別の側面により、医療処置システムを提供する。前記システムはスプレーノズルを有し、本明細書中に記載される局所予防医薬のいずれかを含有するボトルまたは容器である。あらゆる前述の態様において、シャペロンは1〜100μM、10〜80μMまたは25〜75μMの濃度において存在してもよい。あらゆる前述の態様において、ヒスタミンが存在してもよく、0.05〜1.0μM、0.05〜0.5μMまたは.05〜0.1μMの濃度で存在してもよい。あらゆる前述の態様において、医薬は7.5〜8.5の水性緩衝液であってもよい。あらゆる前述の態様において、医薬は10〜50mMまたはさらに20〜30mMにおいて存在する緩衝液を含有してもよい。あらゆる前述の態様において、緩衝液はリン酸緩衝液であってもよい。
請求項1に記載の発明によれば、熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬を提供することができ、前記医薬は、その主たる活性成分として低分子シャペロンを取り込んでいることから熱傷後直ちに患部に適用した場合において熱傷を処置することができる。いくつかの態様において、前記医薬は熱傷関連SIRSを抑制する。いくつかの態様において、前記医薬は1または2以上の第1度熱傷、第2度熱傷および第3度熱傷に関連する副作用を改善する。いくつかの態様において、例えば、治癒の過程を迅速化すること、または熱傷から生じる損傷の程度を緩和(未処置の熱傷に関連)することによって前記医薬は熱傷の治癒を増強する。
さらに、重要な態様において、低分子シャペロンが体の全身性組織のほぼすべてにおいて普遍的に存在するαΒ−クリスタリンであるため、高いレベルの医薬安定性および安全性を有する、例えば熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する、局所予防医薬を提供する。
詳細な説明
本発明は、低分子シャペロンをその主たる活性成分として含有する熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬を提供する。
熱傷とは、表皮または皮下組織が熱あるいは化学物質によって被る損傷である。特に、本明細書の文脈における熱傷の概念は、熱湯または熱油からの熱によって生じる熱傷のみならず、酸またはアルカリなどの化学製品によって生じる化学熱傷、電流などによって生じる感電熱傷、および高線量の放射線によって生じる放射線熱傷も含む。
熱傷は損傷の深さによって第1(I)、第2(II)、第3(III)度に分類される。第1度熱傷は、血管の拡張によって紅斑が生じる。第2度熱傷は、血管透過性亢進による水疱形成と血流停滞がある。第3度熱傷は、血流の遮断と壊死に関する。
原則的には第2度熱傷は処置することが可能であるが、第3度熱傷において植皮を適用しない限り創閉鎖は期待できない。さらに、重症度は深度だけでなく熱傷の広さに依存して異なる。
広範囲な熱傷の処置には、損傷後早い段階でショックに対する輸液(fluid)、創閉鎖までの感染制御、中心静脈または経管栄養による栄養管理、救命のための植皮および一般的な外科的介入を必要とする。しかしながら、重症例では、これらの措置にも関わらず負傷者の命を救うことができない場合が多い。
熱傷面積だけでは重症度を十分に評価することができないため、深度および面積を考慮した以下の式で表される熱傷指数(BI:Body Index)が、これを評価するために用いられる。
BI=[第2度熱傷の面積(%)/2]+第3度熱傷の面積(%)
熱傷が生じた直後に傷を処置するための局所療法として、1)熱傷の冷却:原則的に流水の下で少なくとも30分間冷却する、2)傷の処置:0.02〜0.5%クロルヘキシジンにて消毒し軟膏で処置する、3)特別な処置:四肢に対して周辺全てが第3度以上の熱傷である場合、浮腫のため血流が障害される場合があり、隔壁腔症候群(compartment syndrome)が発展する。組織圧が40mmHg以上に達する場合、直ちに焼痂切開(escharotomy)を行う。
伝統的な局所療法は、1)閉鎖:IIまでの浅い熱傷については、アズレン軟膏、エキザルベ(Eksalb)、硫酸ゲンタマイシン軟膏または硫酸フラジオマイシン包帯剤を使用するが、より深いIIdまたはIIIについては、厚い焼痂が存在し、その下に細菌相が容易に形成される場合、厚い焼痂に対しても良く浸透することから、スルファジアジン銀クリームまたは酢酸マフェニドクリームを使用する、2)水処置(温浴処置、シャワー浴)および3)包帯を含む。
さらに、局所外科処置は、1)デブリドマン(壊死組織の除去)および2)植皮:上皮化が期待できない場合に第3度熱傷に対して行う、を含む。これは通常、自家植皮である。植皮は早い段階で行われ、病気の期間を短縮し、機能を保持する。最近では移植上皮の培養技術もまた向上しつつあり、これは保険適用もされていることから、広範な熱傷に対する適用も開始されており、生存率の向上に寄与している。
しかしながら、BIが100を超える場合、救命率ははるかに低くなることから(J Jpn Surg Soc 85: 739-748, 1985)、救命率を向上させる処置が求められている。
この一般的背景に対して、本発明者らは、熱処置に対する低分子シャペロンの細胞保護効果に着眼した。重度の熱傷について新規処置の役割を満たすであろう薬剤を見出すべく鋭意研究した後、彼らは驚くべきことに、従来試みられることのなかった、低分子シャペロンの患部への適用により、重度の熱傷からの生存率を著しく改善する効果があることを発見した。彼らはこれらの知見に基づいて本願の発明を考案した。
本発明は熱傷を処置するための局所予防医薬であって、生命を脅かす重度の熱傷におけるSIRSに対して特に有用であり、その主たる活性成分として低分子シャペロンを含有することを特徴とする、該医薬に関する。分子シャペロンは他のタンパク質の非共有結合性フォールディングまたはアンフォールディングを補助するタンパク質である。シャペロンの1つの主要な機能は、新しく合成されたポリペプチド鎖および組み立てられたサブユニットが、凝集して非機能性構造になることを防ぐことである。このため、多くのシャペロンは、決して全てではないが、熱ショックタンパク質でもある。(HSPは当初は「ヒートショック」に由来したが、後に、異常なコンフォメーション;化学的、物理的およびアルツハイマーβアミロイドーシスのような変性的(degenerative)なもの、を誘導するストレスに関連する多くの他の因子に関わった。)
分子シャペロンは、2つの種に分けることができる;大きいものは、例えばHSP60/70/90などの60〜90kダルトン(kD)のタンパク質であり、小さいものまたはHSP(sHSP)は約30kD未満であり、典型的には、例えばsHSP16.5/20/27、クリスタリンαA/αBなどの20〜30kDである。少なくとも10のsHSP(Hsp:B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8、B9およびB10)がヒトにおいて見出されており、αB−クリスタリンはそれらにおいて5Bに分類される。sHSPは、様々な刺激に対する応答において直ちに産生され、ヒートショック因子の制御下にあり、高温によって生じるだけでなく、ストレス下;pH、異常圧、小胞体ストレス(細胞のリボソームにおいて産生された不規則なタンパク質によって誘導される)でも生じる。sHSPは、ATP非依存的な様式で疎水性部分を標的とすることによって、アンフォールドされた基質/未成熟な基質のタンパク質(非天然状態)を捕捉し、それらをHSP60/70/90に移す。したがって、sHSPは、細胞代謝の補修管理、複製およびアポトーシスのための初期のシャペロン分子である。
本態様の熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬は明らかにヒトにおいて使用できるが、哺乳類を含むヒト以外の動物においても使用できる。
いわゆる小熱ショックタンパク質(sHSP)のクラスに属するタンパク質は、本局所医薬において使用される低分子シャペロンとして理想的である。
低分子シャペロンは、ホモ−オリゴマー構造を有し、9〜48個の12〜43kDaの分子量を有する関連サブユニットを有するタンパク質を含み、生物界に普遍的に存在する。かかるシャペロンは、約90のアミノ酸残基を含むα−クリスタリンドメインを有することを特徴とし得るが、低い配列相同性を示し、N−末端およびC−末端によって囲まれたアミノ酸配列は極めて多様である。
いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、ホモ−オリゴマーが熱などのストレスにさらされる場合に基質結合部位が開くと考えられ、低分子シャペロンによって、親油性に富む領域が露出し、変性したタンパク質の不可逆的凝集が抑制される。すなわち、低分子シャペロンは、他のタンパク質の不可逆的凝集を防ぐように働く分子活性を有するが、Hsp70またはシャペロンに見られるようなATP依存的なリフォールディングを補助することはない。したがって、低分子シャペロンによって補助された基質は、Hspl04およびHsp70/40システムなどの他の分子シャペロンの作用によって基質/低分子シャペロン複合体から放出され、リフォールディングされるであろうと考えられる。
したがって、低分子シャペロンが患部において変性したタンパク質の不可逆的凝集を抑制する結果、本局所医薬がSIRSをATPの必要なく迅速に制御すると考えられ、そうでなければ、かかるイベントはSIRSに導く免疫学的反応を引き起こすであろう。
ところで、局所医薬は、水性液剤の形態とするのが望ましい。このように設計された場合、患部への刺激が少なくなるであろうし、また、低分子シャペロンの患部への浸透性を効果的に行うことができる。また、これは患部を湿潤状態に保ち、乾燥を防ぐという効果も有する。
本局所医薬は、例えば家庭または職場における常備薬として、極めて有用であろう。すなわち、負傷者が医療機関を受診する前または救急搬送される前に、重度の熱傷に速やかに使用することにより、SIRSの発生または重篤化を防ぎ、負傷者の救命確率を可能な限り改善することができる。
それゆえ局所医薬は、長期保存による劣化を防ぐために、不使用時には冷蔵庫などで保管することが望ましい。冷蔵庫における保存は、本製品を使用する場合に患部を冷却するためにも好都合である。
本局所医薬の使用方法については特に限定されるものではないが、1つの方法は、前述のように流水の下で患部を冷却した後の使用であろう。しかしながら、流水が入手できない緊急の状況において、患部の冷却を兼ねて本局所医薬を使用すべきである。すなわち、流水の下で患部を冷却することなく、局所医薬を使用してもよい。特に、長期間の冷却によるSIRSの進行が懸念される場合において、このような方法は重要なものと思われる。
また、低分子シャペロンを3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、12ヶ月またはさらに数年などの長期間にわたって活性を有する状態で安定に保管するために、局所医薬は、低分子シャペロンを水性緩衝液に添加することもまた望ましい。かかる溶媒として使用する緩衝液は、保存中のpHのあらゆる変化を緩衝でき、後述する低分子シャペロンの活性化のためのオリゴマーの基質結合部位の開口を妨げない、なおかつ、体または患部への悪影響(例えば、刺激または変異原性など)を有さない限りは、特に限定されない。
周知の物質を用いるかかる緩衝液の例は、リン酸緩衝液、HEPES(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸)を使用する緩衝液およびMOPS(3−モルホリノプロパンスルホン酸)を使用する緩衝液を含む。
局所医薬における低分子シャペロンの濃度は、例えば、1〜100μM、好ましくは10〜80μM、より好ましくは25〜75μMである。
低分子シャペロンの濃度が1μM未満である場合、単位体積あたりの低分子シャペロン量が極めて少なくなり、SIRSを抑制する可能性が低くなるであろう。さらに、100μMを超える濃度であっても、SIRS制御の顕著な向上は得られず、経済的に望ましくない。しかしながら、100μMを上回る濃度を使用できるものと理解されるであろう。
局所医薬は、低分子シャペロンの濃度を上記範囲内とすることによって経済的かつ十分なSIRS制御を提供することができる。
また、組織浸透性増強剤を局所医薬に添加してもよい。例えば、水溶性フラーレンもまた局所医薬に添加してもよい。かかるフラーレンはヒドロキシルまたはアミン官能基などの荷電した基を典型的に有する。低分子シャペロンの細胞膜に浸透する能力は水溶性フラーレンを添加することにより改善することができ、SIRSをなお良好に抑制することができる。
この添加されたフラーレンの濃度は、例えば、体積当たりの重量で0.5〜2%、いくつかの態様において1〜2%としてもよい。フラーレンの含有量が0.5%未満である場合、低分子シャペロンによる細胞膜浸透性を補助する点で利点はほとんど見られない。2%超を使用することが低分子シャペロンによる細胞膜浸透性における著しい改善を提供することはなく、非経済的である。しかしながら、2%超の濃度を使用できることは理解されるであろう。水溶性フラーレンの含有量を0.5〜2%、好ましくは1〜2%とすることは経済的であり、低分子シャペロンによる細胞膜の浸透性を補助する。
局所医薬はヒスタミンも取り込んでもよい。ヒスタミンはSIRSを悪化させると一般に考えられている。しかしながら、本発明者らによる研究によって、局所医薬にヒスタミンを添加することにより、低分子シャペロンの局所的な浸透性を向上させることによって、SIRSの発生を制御することを助け、生存率の改善に寄与することが示された。
添加するヒスタミンの濃度は、例えば、0.05〜1.0μM、好ましくは0.05〜0.5μM、より好ましくは0.05〜0.1μMとしてもよい。ヒスタミン含有量が0.05μMを下回る場合、あらゆるSIRS抑制効果がほとんど見られなくなる。また、1.0μMを上回るレベルは、SIRS抑制における著しい改善を提供することは期待できず、経済的でない。しかしながら、1.0μMを上回る濃度が使用できることは理解されるであろう。局所医薬中の水溶性ヒスタミンの含有量を0.05〜1.0μM、好ましくは0.05〜0.5μM、より好ましくは0.05〜0.1μMとすることは経済的であり、SIRS抑制効果を引き出すことができる。
局所医薬に取り込まれる低分子シャペロンは、αB−クリスタリンであってもよい。
クリスタリンは、水晶体に特異的な水溶性タンパク質に対して与えられる総称であり、その名称は、それらが透明なタンパク質である事実に由来する。ヒトの水晶体は主にα−、β−およびγ−クリスタリンというタンパク質から構成されている。
α−クリスタリンはαA−およびαB−クリスタリンというサブユニットタンパク質の自己会合を通じて大きな会合体を形成し、β−およびγ−クリスタリンとの相互作用を通じて水晶体の透明性を維持するためのシャペロン機能を発揮していると理解されている。しかしながら、αB−クリスタリンがノックアウトされたマウスにおいて水晶体機能の異常は実証されていない。水晶体以外でも、それは心臓、骨格筋、腎臓、肺、CNSグリア細胞などにおいても存在する。
αB−クリスタリンは、熱ショックタンパク質(Hsp)ファミリーに属し、特に、低分子量のHsp27に対して相同性の高いレベルを有する。したがって、Hsp27は、αB−クリスタリンとの併用または代替として使用できる可能性がある。すなわち、本局所医薬に取り込まれる低分子シャペロンはHsp27も含む。換言すれば、重要な態様において、α−クリスタリンドメインを有するsHSPを本局所医薬に取り込まれる低分子シャペロンとして使用してもよい。
αB−クリスタリンを局所医薬における低分子シャペロンとして使用する場合、前述の緩衝液のpHを7.5〜8.5とし、その安定性を向上させることができる。
しかしながら、αB−クリスタリンのオリゴマーが分解して活性化するために、炎症の部位においてよく見られる低pH条件におけるC末端のIXIモチーフの基質結合部位からの解離が必要であり、強い緩衝液はむしろ効果を低下させるおそれがある。
したがって、リン酸、HEPESまたはMOPSなどの緩衝成分の濃度は、保存中において低分子シャペロンの保存安定性(安定なpH)に寄与しつつも、使用時において患部に医薬を適用した場合に容易に緩衝性能が減衰または失われる(pHの変化)ことを保証するレベル(緩衝能)にすべきである。
例えば、緩衝液としてリン酸緩衝液を使用する場合、10〜50mM、好ましくは20〜30mMにするべきである。
また、その他の緩衝液についても、下記に概説する各試験方法にしたがってSIRS抑制を確認することによって、局所医薬に適した緩衝成分の濃度を適宜決定することができる。オリゴマーの基質結合部位の開口は、「熱ショックタンパク質」という名前が示すとおり高温で起こるものであるが、pHにおける変化および酵素によるリン酸化によっても起こり得る。本局所医薬によって、使用時のpHにおける変化がきっかけとなって活性化を促進し、その結果として、保存時に低分子シャペロンが安定な状態であったとしても、使用時には速やかに活性を有する状態へ変化することができる。
以下に具体的な例を通じてより詳細に局所医薬について記載する。
図1は、試験1の結果を示す表1のグラフである。 図2は、試験2の結果を示す表2のグラフである。 図3は、TNF−αおよび白血球数の上昇の抑制を確認する試験の結果を示す表3および表4のグラフである。
実施例
熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬の調製
まず本局所医薬の調製について記載する。本態様において、低分子シャペロンとしてαB−クリスタリンを含有する熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬を参照するが、他の低分子シャペロンが使用可能であろうことは言うまでもない。
本局所医薬の本質であるαB−クリスタリンが生産される過程について特に限定はない。本明細書ではE.coliにおいて発現される組換体αB−クリスタリンを使用した。これは以下のとおり製造した。
まず、αB−クリスタリンをコードしたHisタグ付きのPETベクターで形質転換したE.coli BL−21をLB培地で37℃にて一晩インキュベートした。
次いで、終濃度が1mMとなるようにイソプロピル−β−D−チオガラトシド(IPTG)を培地中に添加し、さらに37℃にて4時間インキュベートして本タンパク質の過剰発現を誘導した。
細胞を遠心(8000×g、20min、4℃)により集め、上清を除去した。次いで、0.25g/mLのリゾチーム、さらにプロテアーゼ阻害剤カクテル(Sigma)を含有する25mM Tris/50mM NaCl/0.9%グルコース/1mM EDTAを含む、pH7.8の溶解緩衝液でそれらを縣濁し、氷中で超音波によって可溶化した。
可溶化画分を遠心(10,000×g、20min、4℃)により分離し、得られた上清を、0.5M食塩を含有するpH7.8の20mMリン酸緩衝液で透析し、同緩衝液で平衡化したNiキレートカラム(Pharmacia)にアプライした。
次に、20mMイミダゾール平衡化緩衝液でカラムを洗浄した後に、本画分を20mMイミダゾール平衡化緩衝液で溶出させた。
次いで、溶出画分をアミコン(Amicon)で濃縮して20mMリン酸緩衝液で透析した。得られた液剤を熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬(以下、局所医薬A)として、後述の試験に供した。
以下において説明する熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬を患部へ適用するために、ETクリーン(JNC K.K.)でLPS(リポ多糖)を除去し、モル吸光係数から計算して50μMの濃度の1mLの製品を噴霧する。
死亡率低減の確認 − 試験1
次に、熱傷を負ったマウスを試験に使用し、熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する本態様の局所予防医薬を適用するか否かに依存して死亡率が低減することを確認した。
本試験は、致死性の重度の熱傷を反映するモデルとして確立されている方法を参考にして行われた。これは、熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する本態様の局所予防医薬を使用することによる死亡率の低減を確認する試験のための最適な評価システムを提供するものと考えられた。
具体的には、ICR5W雄マウスの背部の径3cm領域から剃毛し、ヴィート(Veet)(Reckitt Benckiser Japan)で脱毛を行った。
次に、20mg/kgのペントバルビタールを腹腔内経路で与え、脱毛部を中心に動物の総体表面積(TBSA)の25%を100℃の熱水に8秒間浸けた。動物をモニターし、6時間後の死亡率を局所医薬Aの処置群(N=5)と無処置の群(N=5)とで比較した。その結果を表1に示す。
表1は、10匹の動物(サンプル動物5匹、コントロール5匹)での5回の繰り返しの各点における平均生存および標準誤差を提示する。
無処置の群における生存が最初の10時間にかけて約20%(21.0±14.3%)であった一方で、局所医薬Aの処置群におけるそれは約75%(75.0±16.6%)であったことは、表1から明らかである。2つの群の間の有意差に関する検定により、局所医薬Aを適用(50μM αB−クリスタリンを適用)した結果、生存率が有意に高い(p=0.0047)ことが示唆された。
これらの観察によって、低分子シャペロンを適用することにより、重篤な熱傷後に死亡率を低減させる点で利益が提供されることが確認された。
死亡率低減の確認 − 試験2
次に、先の試験と同様に熱傷を受けたマウスを試験に使用し、水溶性フラーレンを添加した熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する本態様の局所予防医薬の使用の有無に依存した死亡率の低減を確認した。
具体的には、死亡率の低減を確認するために、1%の水溶性C60フラーレン(Vitamin C60 Co., Tokyo)と試験1において製造した局所医薬Aとを組み合わせて医薬を調製した(局所医薬B)。
次いで、死亡率の低減を確認するために、試験1において使用した方法によって試験を行った。試験のために、3つの群、すなわち局所医薬Bの処置群、局所医薬Aの処置群、および無処置の群を確立した。これらを熱傷を負った後の10時間で比較した。これらの試験の結果を表2に提示する。
その結果、表2から明らかであるように、細胞膜浸透性を改善する水溶性C60フラーレンと混合した局所医薬Bの処置群では、生存は約100%であり(p<0.005)、そのレベルは局所医薬Aの処置群よりも高かった。
このことから、水溶性C60フラーレンを併用することによって、低分子シャペロンで見られる死亡率の低減が、さらに改善できることが確認された。
死亡率低減の確認 − 試験3
次に、先の2つの試験と同様に熱傷を受けたマウスを試験に使用し、ヒスタミンを添加した熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する本態様の局所予防医薬の使用の有無に依存した死亡率の低減を確認した。
具体的には、死亡率の低減を確認するために、試験1において製造した局所医薬Aに対し、ヒスタミンを終濃度が1μMとなるように添加した医薬(局所医薬C)を調製した。コントロールとして、局所医薬Aに対し、抗ヒスタミンを終濃度が1μMとなるように添加した医薬(局所医薬D)を調製した。
次いで、死亡率の低減を確認するために、試験1において使用した方法で試験を行った。試験のために局所医薬Cの処置群および局所医薬Dの処置群の2群を確立し、それらを熱傷を負った後の10時間で比較した。
その結果、局所医薬Dの処置群は前述の局所医薬Aの処置群と比較して、顕著な死亡率の低減が見られなかった一方で、局所医薬Cの処置群は局所医薬Dの処置群または局所医薬Aの処置群と比較して、顕著な死亡率の低減を示した。血管内皮浸透性を促進するヒスタミンによって延命作用が向上し、抗ヒスタミン添加では逆に低下したものと考えられる。
これらの知見によって、ヒスタミンを併用することにより、局所医薬Aの死亡率を低減する効果が、さらに改善できることが確認された。
TNF−αおよび白血球数の上昇の抑制を確認する試験
熱傷のためのショック後のSIRSにおいて、TNF−αおよび白血球数の上昇が一般に見られる。これらの局所医薬が重度の熱傷後のTNF−αおよび白血球数の上昇を抑制するために作用することを確認するために検証を行った。
これらの試験のために、2つの群、1つに局所医薬Aの処置群(N=5)、別に無処置群(N=5)を確立した。熱傷を負ってから3時間でTNF−α(pg/mL)および白血球数(細胞/μL)を決定した。マウスTNF−αを決定するために、ELISAキット(Shibayagi, Japan)を使用した。その結果を表3および表4に示す。
表3から明らかなように、これらの試験の結果より、血清TNF−αのレベルが局所医薬Aの適用によって、無処置と比べて顕著に抑制されることが実証された。
表4からも明らかなように、局所医薬Aの適用によって、白血球数は無処置と比べて顕著に制御された。
これらの知見から、本局所医薬が熱傷後に見られるTNF−αおよび白血球数の著しい上昇を抑制することに極めて効果的であることは明らかであり、これによって、熱傷に関連するSIRSを抑制でき、死亡率の低減に寄与できることが示唆された。
上記のとおり、熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する本発明の局所予防医薬は、低分子シャペロンを主たる有効成分として含有するため、熱傷を負った場合に、患部に直ちにそれを適用することにより、熱傷に由来するSIRSを抑制することが可能な熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬を提供することができる。
最後に、上記の各様態の記載は本発明の例であり、本発明は上記の様態に限定されない。したがって、本発明の技術的な概念を逸脱しない限りで、設計等に対し適切に様々な変更をし、上述のそれぞれ以外の形態を創作することができる。

Claims (14)

  1. 低分子シャペロンを主たる活性成分として含有する熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬。
  2. 水溶性フラーレンをさらに含有することを特徴とする、請求項1に記載の熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬。
  3. ヒスタミンをさらに含有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬。
  4. 低分子シャペロンがαB−クリスタリンであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱傷関連全身性炎症応答症候群に対する局所予防医薬。
  5. 有効量の低分子シャペロンを含有する局所製剤を含む医薬。
  6. シャペロンがsHSPである、請求項5に記載の医薬。
  7. シャペロンがαB−クリスタリンである、請求項6に記載の医薬。
  8. 医薬が水溶液である、請求項5〜7のいずれか一項に記載の医薬。
  9. 水溶液が緩衝液である、請求項8に記載の医薬。
  10. 1または2以上のヒスタミンおよび可溶性フラーレンをさらに含む、請求項8に記載の医薬。
  11. シャペロンが1〜100μM、10〜80μMまたは25〜75μMの濃度で存在する、請求項8に記載の医薬。
  12. 0.05〜1.0μM、0.05〜0.5μMまたは.05〜0.1μMの濃度で存在するヒスタミンをさらに含む、請求項11に記載の医薬。
  13. 請求項5〜12のいずれか一項に記載の医薬を含有するスプレーボトル。
  14. 請求項5〜12のいずれか一項に記載の医薬の有効量を熱傷部位に局所的に投与することを含む、熱傷の処置方法。
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