JP2014005254A - 熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱傷を負った際に、患部に直ちに塗布することにより、熱傷に由来するSIRSを抑制することのできる熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬を提供する。
【解決手段】低分子シャペロンを主たる有効成分として含有する熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬とした。また、水溶性を有するフラーレンを含有することや、ヒスタミンを含有すること、前記低分子シャペロンは、αB−クリスタリンであることにも特徴を有する。
【選択図】なし
【解決手段】低分子シャペロンを主たる有効成分として含有する熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬とした。また、水溶性を有するフラーレンを含有することや、ヒスタミンを含有すること、前記低分子シャペロンは、αB−クリスタリンであることにも特徴を有する。
【選択図】なし
Description
本発明は、熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬に関する。
従来より、例えば職場や一般家庭などにおいて熱傷を負った場合、患部を流水などで所定時間(例えば15〜30分間)冷やし続けることが推奨されている。
また、手近に流水がない場合には、例えば、保冷剤が封入された貼付剤などを用いて、患部の冷却を行うのが望ましい(例えば、特許文献1参照。)。
次いで、特に重度の熱傷である場合には、速やかに医療機関での診察や治療を受ける必要がある。
そして、医療機関では、熱傷の深度に応じた治療が行われることとなる。
しかしながら、重度の熱傷の場合、医療機関で診察を受ける前の段階での応急処置として、患部を冷却するのみでは、必ずしも十分であるとは言い難い場合があった。
すなわち、熱傷受傷後の局所あるいは全身においては、炎症性サイトカインなどの各種メディエーターが産生・放出されて炎症反応を引き起こし、全身性炎症反応症候群(systemic inflammatory response syndrome:SIRS)の状態となる場合がある。
このSIRSに陥る原因の一つとしては、熱傷により変性したタンパク質により、サイトカインが放出されるものと考えられる。
SIRSの状態となると症状は急速に進行し、敗血症やショック症状を起こして死に至る場合もある。したがって、重度の熱傷を負った場合には、冷却と同時に、SIRSを抑制することが応急的な処置として極めて重要であるといえる。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、熱傷を負った際に、患部に直ちに塗布することにより、熱傷に由来するSIRSを抑制することのできる熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬を提供する。
上記従来の課題を解決するために、本発明では、熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬において、低分子シャペロンを主たる有効成分として含有することとした。
また、以下の点にも特徴を有する。
(1)さらに、水溶性を有するフラーレンを含有すること。
(2)さらに、ヒスタミンを含有すること。
(3)前記低分子シャペロンは、αB−クリスタリンであること。
(1)さらに、水溶性を有するフラーレンを含有すること。
(2)さらに、ヒスタミンを含有すること。
(3)前記低分子シャペロンは、αB−クリスタリンであること。
請求項1に係る発明によれば、低分子シャペロンを主たる有効成分として含有することとしたため、熱傷を負った際に、患部に直ちに塗布することにより、熱傷に由来するSIRSを抑制することのできる熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬を提供することができる。
また、請求項2に係る発明によれば、さらに、水溶性を有するフラーレンを含有することとしたため、低分子シャペロンの患部への浸透を、より助長することができる。
また、請求項3に係る発明によれば、さらに、ヒスタミンを含有することとしたため、救命率の向上を図ることができる。
また、請求項4に係る発明によれば、前記低分子シャペロンは、αB−クリスタリンであることとしたため、薬剤安定性や安全性の高い熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬を提供することができる。
本発明は、低分子シャペロンを主たる有効成分として含有する熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬を提供するものである。
熱傷とは、表皮あるいは皮下組織が熱あるいは化学的物質によって被る損傷である。特に本明細書において熱傷は、お湯や加熱油などの熱によって生じる温熱熱傷のみならず、酸やアルカリなどの化学薬品によって生じる化学熱傷や、電流などによって生じる電撃傷、高線量の放射線によって生じる放射線熱傷をも含む概念である。
熱傷は損傷の深さでI、II、III度に分けられる。I度は血管の拡張によって紅斑を来し、II度は、血管透過性亢進による水疱形成と血流停滞、III度は、血流の遮断と壊死である。
原則的にはII度熱傷は治癒するが、III度熱傷は植皮をしないと創閉鎖は望めない。また、深度だけでなく熱傷に広さによっても重症度は異なる。
広範囲熱傷では、受傷早期の熱傷ショックに対する輸液療法、創閉鎖までの感染対策、中心静脈および経管栄養による栄養管理、救命のための植皮術と総合的な外科的処置を必要とするが、重症例ではそれでも救命できない場合も多い。
熱傷面積だけでは重症度の判定が不十分なため、面積に深さを加味した下式で示される熱傷指数(BI:Body Index)が、その評価に用いられる。
BI=〔II度熱傷面積(%)/2〕+III度熱傷面積(%)
BI=〔II度熱傷面積(%)/2〕+III度熱傷面積(%)
創治療の局所療法として、受傷直後には1)熱傷創の冷却:水道水で少なくとも30分は冷却するのが原則、2)創処置:0.02〜0.5%クロルヘキシジン液にて消毒し、軟膏などで処置する、3)特殊な処置:四肢の全周がIII度以上の熱傷では浮腫のため血行が障害され、compartment syndromeとなることがある。組織圧が40 mgHg以上あれば直ちに減張切開を行う。
保存的局所療法としては、1)閉鎖療法:IIsまでの浅い熱傷には、アズレン軟膏、エキザルベ、硫酸ゲンタマイシン軟膏、硫酸フラジオマイシン貼付剤、パラマイシン軟膏が、IIdやIII度になると焼痂が厚くその下に細菌相を作りやすいので、厚い焼痂にも浸透性の高いスルファジアジン銀クリーム、酢酸マフェニドクリームが用いられる。2)水治療(温浴療法、シャワー浴)、3)生体包帯がある。
また、観血的局所療法としては、1)デブリドマン(壊死組織切除)2)植皮術:上皮化が望めないIII度熱傷に対して行う。通常は、自家植皮術である。病悩期間を短縮し、機能保持のため早期植皮が行われる。最近では、移植表皮の培養技術も向上し、保険適用もなされていることから、広範な熱傷に対しても処置できるようになり、生存率の向上に寄与している。
しかしながら、BIが100を超えると救命率はきわめて低くなる(日外会誌85: 739-748, 1985)ことから、救命率を向上させる治療法が望まれている。
本発明者らは、上記の諸背景を鑑み、低分子シャペロンの熱処理に対する細胞保護効果に着眼し、重症熱傷に対する新規治療を満足させる薬剤を見出すべく鋭意研究した結果、驚くべきことに、従来試みられることのなかった低分子シャペロンの患部への塗布により、重症熱傷の生存率を著しく改善する効果があることを見出し、これらの知見に基づいて本願発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、低分子シャペロンを主たる有効成分として含有することを特徴とする、致死性の重症熱傷に対するSIRS予防外用薬に関するものである。
本実施形態に係る熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬は、ヒトに対して使用可能であるのは勿論のこと、非ヒト動物に対しても使用することができる。なお、以下の説明において、本実施形態に係る熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬を単に「本外用薬」ともいう。
本外用薬に使用される低分子シャペロンは、所謂スモールヒートショックプロテイン(sHSP:Small Heat Shock Protein)に属するタンパク質を好適に用いることができる。
低分子シャペロンは、分子量12-43 kDaのサブユニットが9-48個会合したホモオリゴマー構造を持ち、生物界に普遍的に存在するタンパク質である。約80アミノ酸残基からなるα-クリスタリンドメインを有することが特徴であるが、配列の相同性は低く、それを挟むN末端及びC末端領域のアミノ酸配列は極めて多様である。
低分子シャペロンはホモオリゴマーが熱などのストレスによって基質結合部位が開き、疎水性に富む領域を露出し変性タンパク質の不可逆的凝集を抑制するものと考えられている。
すなわち、低分子シャペロンは、他のタンパク質の不可逆的凝集を防ぐ分子シャペロン活性を有するが、Hsp70やシャペロニンのようにATP依存的なリフォールディング活性はない。従って、低分子シャペロンに補足された基質はHsp104及びHsp70/40システムなど他の分子シャペロンの作用によって基質-低分子シャペロン複合体から放出され、リフォールディングされると考えられている。
このように本外用薬は、患部の変性タンパク質に対し、この低分子シャペロンによる不可逆的凝集の抑制効果によって、ATPを必要とすることなく速やかにSIRSの抑制を行うと考えられる。
ところで、本外用薬は、水性の液剤とするのが望ましい。このような構成とすることにより、患部への刺激が少なく、また、低分子シャペロンの患部への浸透を効果的に行うことができる。また、患部を湿潤状態に保ち、乾燥を防止するという効果を有する。
本外用薬は、例えば家庭用や職場用の常備薬として、極めて有用である。すなわち、重傷熱傷を負った際に、医療機関を受診する前や救急搬送される前の段階で速やかに使用することにより、SIRSの発生や重篤化を防止して、負傷者の救命確率を可及的向上させることができる。
それゆえ本外用薬は、長期保存による劣化防止を考慮して、不使用時には冷蔵庫などで保管すると良い。また、冷蔵保管は、使用時に患部を冷却するためにも好都合である。
なお、本外用薬の使用方法については特に限定されるものではないが、前述のように流水にて患部を冷却した後に使用する方法を挙げることができる。
しかしながら、流水を得ることのできない緊急時には、患部の冷却を兼ねて本外用薬を使用しても良い。すなわち、流水にて患部を冷却することなく、本外用薬を使用しても良い。特に、長時間に亘る患部の冷却によって、SIRSの進行が懸念される場合には、このような処置が極めて重要であるものと考えられる。
また、低分子シャペロンが活性を有する状態で長期に亘り安定に存在させるべく、本外用薬は、低分子シャペロンを水性の緩衝液に添加したものとするのが望ましい。
このような溶媒としての緩衝液は、保存中のpHの変動を緩衝でき、かつ、後述する低分子シャペロンの活性化の為のオリゴマーの基質結合部位の開口を妨げることなく、しかも、人体や患部への悪影響(例えば、刺激性や変異原性など)がないものであれば特に限定されない。
このような緩衝液について、既知のものから例示するならば、リン酸緩衝液やHEPES(4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazineethanesulfonic acid)を使用した緩衝液、MOPS(3-Morpholinopropanesulfonic acid)を使用した緩衝液などを挙げることができる。
また、本外用薬に含まれる低分子シャペロンの濃度は、例えば1〜100μM、好ましくは10〜80μM、さらに好ましくは25〜75μMである。
低分子シャペロンの濃度が1μMを下回ると、単位体積あたりの低分子シャペロン量が少なくなり、SIRS抑制効果が得にくくなる。また、100μMを越える濃度であっても、SIRS抑制効果の顕著な向上は見られず、経済上好ましくない。
本外用薬は、低分子シャペロンの濃度を上記範囲とすることにより、経済的かつ十分なSIRS抑制効果を備えることができる。
また、本外用薬には、水溶性を有するフラーレンを添加しても良い。フラーレンを添加することにより、低分子シャペロンの細胞膜透過性を向上させることができ、SIRSを更に抑制することができる。
このフラーレンの添加濃度は、例えば、0.5〜2%、より好ましくは1〜2%とすることができる。フラーレンの含量が0.5%を下回ると低分子シャペロンの細胞膜透過性を助長する効果があまり見られなくなる。また、2%を上回っても細胞膜透過性の著しい向上は望めず経済的でない。本外用薬中の水溶性を有するフラーレンの含量を0.5〜2%、より好ましくは1〜2%とすることにより、経済的かつ低分子シャペロンの細胞膜透過性を助長することができる。
また、本外用薬には、ヒスタミンを含有させても良い。一般にヒスタミンはSIRSに対して増悪させると考えられる。しかしながら、本発明者らの研究によれば、本外用薬にヒスタミンを添加することにより、局所的に低分子シャペロンの透過性を上げることによりSIRSの発生を抑制し、生存率の向上に寄与することとなる。
このヒスタミンの添加濃度は、例えば、0.05〜1.0μM、より好ましくは0.05〜0.5μM、更に好ましくは0.05〜0.1μMとすることができる。ヒスタミン含量が0.05μMを下回るとSIRS抑制効果があまり見られなくなる。また、1.0μMを上回ってもSIRS抑制効果の著しい向上は望めず経済的でない。本外用薬中の水溶性を有するヒスタミンの含量を0.05〜1.0μM、より好ましくは0.05〜0.5μM、更に好ましくは0.05〜0.1μMとすることにより、経済的かつSIRS抑制効果を生起することができる。
また、本外用薬に含有させる低分子シャペロンは、αB−クリスタリンとすることができる。
クリスタリンは、水晶体に特異的な水溶性蛋白質の総称で、その名称は、透明な蛋白質であることに由来する。ヒトの水晶体は主にα−,β−,γ−クリスタリンというタンパク質で構成されている。
α−クリスタリンはαA−, αB−クリスタリンというサブユニットタンパク質が自己会合して大きな会合体を形成し、β−,γ−クリスタリンと相互作用して水晶体の透明性を維持するためのシャペロン機能を発揮しているとされているが、αB−クリスタリンノックアウトマウスの水晶体機能には、異常がないことも示されている。また、水晶体以外でも、心臓、骨格筋、腎臓、肺、CNS膠等に存在する。
αB−クリスタリンは、熱ショック蛋白質(Hsp)ファミリーに属するが、特に、低分子量のHsp27と相同性が高い。従って、Hsp27は、αB−クリスタリンとの併用又は代替として使用可能かも知れない。すなわち、本外用薬に含有される低分子シャペロンは、Hsp27も含む。付言すれば、本外用薬に含有される低分子シャペロンは、α-クリスタリンドメインを有するsHSPを採用することができる。
本外用薬において低分子シャペロンとしてαBクリスタリンを採用した場合には、前述の緩衝液のpHを例えば7.5〜8.5として、αB−クリスタリンの安定性を向上させることができる。
しかしながら、αB−クリスタリンのオリゴマーが分解して活性化する為には、炎症箇所の低pH条件におけるC末IXIモチーフの基質結合部位からの脱離が必要であり、強い緩衝液はむしろ効果を低下させるおそれがある。
そこで、リン酸やHEPES、MOPS等の緩衝成分の濃度は、保存中においては低分子シャペロンの保存安定性(pHの安定性)に寄与しつつも、使用時においては患部に塗布した際に容易に緩衝能が減衰又は失われる(pHが変動する)程度の濃度(緩衝容量(buffer capacity))とすると良い。
例えば緩衝液としてリン酸緩衝液を採用した場合には、10〜50mM、より好ましくは20〜30mMとすると良い。
また、その他の緩衝液についても、後述する各試験方法に準じてSIRS抑制効果の確認を行うことにより、本外用薬として適切な緩衝成分の濃度を適宜決定することができる。なお、オリゴマーの基質結合部位開口は、熱ショック蛋白の名の由来通り高熱でおこるものであるが、酵素によるリン酸化の他、pHの変動によっても起こりうる。本外用薬では、使用時のpHの変化を契機(トリガー)として活性化を促進させており、これによれば保存時は低分子シャペロンを安定な状態としながらも、使用時には速やかに活性を有する形態へと変化させることができる。
以下、本外用薬について、具体例を挙げながらより詳細に説明する。
〔熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬の調製〕
まず、本外用薬の調製について説明する。なお、本実施形態では、低分子シャペロンとしてαB−クリスタリンを含有する熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬について言及するが、既知又は未知の低分子シャペロンが使用可能であることは言うまでもない。
まず、本外用薬の調製について説明する。なお、本実施形態では、低分子シャペロンとしてαB−クリスタリンを含有する熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬について言及するが、既知又は未知の低分子シャペロンが使用可能であることは言うまでもない。
本外用薬の本態であるαB−クリスタリンを製造する方法は、特に限定されるものではない。ここでは、大腸菌発現の遺伝子組換えαB−クリスタリンを用いた。その調製方法は次の通りである。
まず、αB−クリスタリンをコードしたHisタグ付きのPETベクターでトランスフォームしたE.coli BL-21株をLB培地で37℃にて一晩培養した。
次いで、蛋白を過剰発現させるべく、終濃度が1 mMとなるようにIsoprppyl-β-D-thio-galactoside(IPTG)を培地中に添加し、さらに37℃にて4時間培養を行った。
そして、遠心(8,000×g 20min, 4℃)により集菌し、上清を除いた後に、0.25g/mlのlyozymeと、プロテアーゼ阻害剤カクテル(Sigma)とを含む25 mM Tris/50 mM NaCl/0.9% glucose/1 mM EDTA, pH 7.8とした溶解バッファで縣濁し、氷中で超音波処理し可溶化した。
可溶化画分を遠心(10,000×g 20min, 4℃)により分離し、得られた上清を0.5 M食塩を含有する20 mMリン酸バッファ, pH 7.8で透析し、同バッファで平衡化した Ni-chekating column(ファルマシア)にアプライした。
次に、20 mM imidazole加平衡化バッファでカラムを洗浄した後に、20 mM imidazole加平衡化バッファで溶出させた。
そして、溶出画分をアミコンで濃縮して20 mM燐酸バッファで透析し、得られた液を熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬(以下、外用薬Aという。)として、後述の試験に供した。
なお、以下において説明する熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬の患部への塗布は、ETクリーン(JNC株式会社)でLPS(リポ多糖:Lipopolysaccharide)を除去しモル分子吸光係数から計算して50μMとなる濃度のものを、スプレーにて1ml噴霧することにより行うこととした。
〔死亡率低減効果確認試験1〕
次に、熱傷を負わせたマウスを用い、本実施形態に係る熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬の有無による死亡率低減効果確認試験を行った。
次に、熱傷を負わせたマウスを用い、本実施形態に係る熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬の有無による死亡率低減効果確認試験を行った。
本試験は致死性の重症熱傷を反映するモデルとして確立されている方法を参考にして実施されたものであり、本実施形態に係る熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬を用いた死亡率低減効果確認試験を行うにあたって最適な評価系と考えられる。
具体的には、まずICR5W雄マウスの背中の毛を3cm直径で剃り、ヴイート(レキッドベンキーザージャパン)で脱毛した。
次に、脱毛したマウスに、ペントバルビタール20mg/kgを腹腔内に打ち、脱毛部を中心にtotal body surface area (TBSA) 25%を100℃の湯に8秒浸けて観察し、6時間後の死亡率を外用薬Aの塗布群(N=5)と無処置群(N=5)とで比較した。その結果を表1に示す。
表1は、10匹(サンプル、対照5匹ずつ)の5回繰り返しの各時間に於ける生き残りの平均と標準誤差を示している。
表1からも分かるように、無処置群の生存率が10時間以内で約20%(21.0±14.3%)であるのに対して、外用薬Aの塗布群は約75%(75.0±16.6%)であった。また、両群間の有意差検定を行ったところ、外用薬Aの塗布(50μMのαB−クリスタリンの塗布)により、生存率が有意に高まることが示唆された(p=0.0047)。
これらのことから、低分子シャペロンの塗布により、重症熱傷の死亡率低減効果が得られることが確認された。
〔死亡率低減効果確認試験2〕
次に、先の試験と同様に熱傷を負わせたマウスを用い、水溶性フラーレンを添加した本実施形態に係る熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬の有無による死亡率低減効果確認試験を行った。
次に、先の試験と同様に熱傷を負わせたマウスを用い、水溶性フラーレンを添加した本実施形態に係る熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬の有無による死亡率低減効果確認試験を行った。
具体的には、死亡率低減効果確認試験1にて調製した外用薬Aに対し、水溶性C60フラーレン(VitaminC60 Co., 東京)を1%の割合で混合した薬剤(外用薬B)を調製した。
その結果、表2からも分かるように、細胞膜透過性を上昇させる作用を有する水溶性C60フラーレンと混合した外用薬B塗布群では、約100%生存し(p<0.005)、外用薬A塗布群に比して高い生存率となった。
このことから、水溶性C60フラーレンを併用することにより、低分子シャペロンによる死亡率低減効果が、更に高められることが確認された。
〔死亡率低減効果確認試験3〕
次に、先の2つの試験と同様に熱傷を負わせたマウスを用い、ヒスタミンを添加した本実施形態に係る熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬の有無による死亡率低減効果確認試験を行った。
次に、先の2つの試験と同様に熱傷を負わせたマウスを用い、ヒスタミンを添加した本実施形態に係る熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬の有無による死亡率低減効果確認試験を行った。
具体的には、死亡率低減効果確認試験1にて調製した外用薬Aに対し、ヒスタミンを終濃度1μMとなるように添加した薬剤(外用薬C)を調製した。また、比較対照として、外用薬Aに対し、抗ヒスタミンを終濃度1μMとなるように添加した薬剤(外用薬D)も調製を行った。
そして、死亡率低減効果確認試験1と同様な方法で試験実施した。なお、試験では、外用薬C塗布群、外用薬D塗布群の2群を設定し、受傷後10時間で比較を行った。
その結果、外用薬D塗布群は先に述べた外用薬A塗布群と比較して顕著な死亡率低減効果が認められなかったのに対し、外用薬C塗布群は外用薬D塗布群や外用薬A塗布群と比較して、顕著な死亡率低減効果が認められた。このことは、血管内皮透過性を亢進させるヒスタミンで延命作用が上がり、抗ヒスタミン添加では逆に低下させたものと考えられる。
これらのことから、ヒスタミンを併用することにより、外用薬Aの死亡率低減効果が、更に高められることが確認できた。
〔TNF-αと白血球数の上昇抑制効果確認試験〕
一般に、熱傷ショック後のSIRSでは、TNF-αと白血球数の増加がみられる。そこで次に、本外用薬における重傷熱傷後のTNF-αと白血球数の上昇抑制効果について検証を行った。
一般に、熱傷ショック後のSIRSでは、TNF-αと白血球数の増加がみられる。そこで次に、本外用薬における重傷熱傷後のTNF-αと白血球数の上昇抑制効果について検証を行った。
本試験では、外用薬A塗布群(N=5)、無処置群(N=5)の3群を設定し、受傷後3時間においてTNF-α(pg/ml) の測定と、白血球数(個/μl)の測定を行った。なお、マウスTNF-α の測定には、ELISA kit (Shibayagi, Japan)を用いた。その結果を表3及び表4に示す。
本試験の結果、表3からも分かるように、血清中のTNF-αの値は、外用薬Aの塗布により、無処置の場合に比して顕著に抑制されることが示された。
また、表4からも分かるように、白血球数についても、外用薬Aの塗布により、無処置の場合に比して顕著に抑制されることが示された。
これらのことから、本外用薬は、熱傷後に観察されるTNF-αと白血球数の著しい上昇を極めて効果的に抑制することができ、熱傷に由来するSIRSを抑制して、死亡率の低減に寄与することが示唆された。
上述してきたように、本発明に係る熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬では、低分子シャペロンを主たる有効成分として含有することとしたため、熱傷を負った際に、患部に直ちに塗布することにより、熱傷に由来するSIRSを抑制することのできる熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬を提供することができる。
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
Claims (4)
- 低分子シャペロンを主たる有効成分として含有する熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬。
- さらに、水溶性を有するフラーレンを含有することを特徴とする請求項1に記載の熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬。
- さらに、ヒスタミンを含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬。
- 前記低分子シャペロンは、αB−クリスタリンであることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の熱傷由来全身性炎症反応症候群の予防外用薬。
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