JP2008213550A - プリテンショナ及びシートベルト装置 - Google Patents

プリテンショナ及びシートベルト装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高温ガスによる熱の分散化を図り、プリテンショナ装置の最適化を図る。
【解決手段】プリテンショナ10は、ワイヤ11を貫通させるハウジング12と、シリンダ14とを有している。ワイヤ11の一端はシートベルトバックルに接続され、ワイヤ11の他端部はピストン15に保持されている。ハウジング12内には、ワイヤ11の外周面の少なくともガスジェネレータ23側を覆う拡散部材26と、ワイヤ11とハウジング12の内壁面との間をシールするシール部材30とが設けられている。拡散部材26は、例えばガラス繊維やセラミックファイバー等の耐熱材料を編み込んだ編み物によって構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の急減速時等にシートベルトバックルを引き込むことで、シートベルトにより乗員を拘束するためのプリテンショナ及びシートベルト装置に関する。
従来から、車両用座席には、車両の急停止時や衝突などの衝撃発生時に、乗員が慣性力により前方へ飛び出してしまうことを抑止するための乗員拘束用のシートベルト装置が設けられている。このようなシートベルト装置は、通常の運転時には乗員の動作を拘束せず、車両の衝撃発生時にのみシートベルトの巻取軸をロックして、それ以上のシートベルトの繰り出しを阻止する緊急時自動ロック式リトラクタ(以下ELRと略す)を有しているのが通例である。このELRは、所定値以上の減速度を検知したときに、極めて短時間のうちに巻取軸をロックすることで、シートベルトがそれ以上繰り出されない様にするものである。
しかし、上述したELRのように巻取軸をロックするだけのものでは、乗員を拘束した状態のシートベルトが巻取軸に緩く巻き取られている場合には、巻取軸をロックしたとしても、シートベルトがある程度繰り出されてしまう。また、シートベルトが緩く巻き取られていないとしても、所定値以上の減速度が検知されてから巻取軸をロックするまでの間はシートベルトが繰り出されてしまう。
そこで、このようなシートベルトの緩みや、巻取軸がロックされるまでの時差に伴うシートベルトの繰り出しをある程度相殺する装置として、所定の減速度が検出された場合には、シートベルトバックルを引き込むようにしたプリテンショナが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のプリテンショナは、一端部がシートベルトバックルに接続され、他端部がシリンダ内のピストンに固定されたワイヤと、このワイヤを貫通させると共にシリンダを保持するハウジングとを備え、車両の減速度が検出されたときに、ハウジング内に形成されたガス室に高圧ガスを噴射することにより、ピストンを動かしてワイヤを引き込むというものである。ハウジング内のガス室には、ワイヤを保護するためのガイドパイプが配設されている。
特開2003−146184号公報(図2及び図4)
しかしながら、上記従来技術においては、ガス室へ流入した高圧ガスが、ワイヤを保護するためのガイドパイプによって遮られることで、ガイドパイプの両端部の微小な隙間へと誘導される傾向となる。この結果、当該隙間において露出したワイヤに対し高温の熱が局所的に集中する可能性がある。
プリテンショナの最適化を図る上では、熱の分散化を追求することが要求される。
そこで本発明は、高温ガスによる熱の分散化を図り、プリテンショナ装置の最適化を図るのに有効な技術を提供することを課題とする。
上記目的を達成するために、第1の発明は、車両の衝撃発生時にシートベルトバックルを引き込むことで、シートベルトにより乗員を拘束するためのプリテンショナであって、一方の端部において前記シートベルトバックルに接続されるワイヤと、前記ワイヤの他方の端部に接続されるピストンと、前記ピストンを摺動可能に収容するシリンダと、前記ワイヤを貫通させると共に前記シリンダを保持するハウジングと、前記ワイヤを引き込む方向に前記ピストンを作動させるためのガスを、前記ハウジング内を通じて前記シリンダ内に供給するガス供給手段と、前記ワイヤの外周面の少なくとも前記ガス供給手段側を覆うように前記ハウジング内に配置され、多孔材により構成されて前記ガスを拡散可能な拡散部材と、前記ハウジング内に配置され、前記ワイヤ又は前記拡散部材と前記ハウジングの内壁面との間をシールするシール部材とを備えたことを特徴とする。
このようなプリテンショナにおいては、車両の衝撃発生時に、ピストンを動かすためのガス(以下、高圧ガスという)がガス供給手段により噴射され、この高圧ガスがハウジング内を通ってシリンダに供給される。そして、高圧ガスの圧力によってピストンが移動してワイヤを引き込み、これに伴ってシートベルトバックルが引き込まれる。
ここで、ワイヤの外周側の少なくともガス供給手段側に多孔材からなる拡散部材を備えているので、ガス供給手段によって高圧ガスが噴射されたときに、高圧ガスは拡散部材の多孔によって拡散される。この結果、高圧ガスによる高温の熱を拡散させ、従来構造のようにワイヤの一部分に局所的に高温の熱が集中するのを防止することができる。
第2の発明は、好ましくは、拡散部材は、ピストンがシリンダに対して初期位置にある状態において、ピストンにおける拡散部材側の端面よりも内側まで延在するように構成されていることを特徴とする。
拡散部材がピストンの内側に潜り込むような構造とすることにより、両部材の密着性を向上することができる。
第3の発明は、好ましくは、シール部材は、拡散部材の反対側に向けて先細りとなるようなテーパ形状を有していることを特徴とする。
この場合には、ガス供給手段により噴射された高圧ガスの圧力によってシール部材が拡散部材の反対側に押し込まれやすくなる。これにより、シール部材とハウジング内壁面との密着性を向上させることができる。
第4の発明は、好ましくは、前記拡散部材を、前記多孔材としての耐熱材料をメッシュ形状とすることにより構成したことを特徴とする。
高温に強い耐熱材料を編み込む等のメッシュ形状とすることで通気性を持たせ、これによって高温ガスを確実に拡散させることができる。
第5の発明は、好ましくは、前記耐熱材料は、非金属であることを特徴とする。
これにより、高温に強くかつ通気性を備えた拡散部材を実現することができる。
第6の発明は、好ましくは、拡散部材の少なくとも一部を、被覆剤により覆ったことを特徴とする。
これにより、編み物により構成された拡散部材において、編み状態の部分的なほつれが発生するのを防止することができる。また、高温ガス流入時にはその高温により被覆剤が溶けるので、拡散部材の多孔材によるガス拡散機能を阻害することもない。
第7の発明は、シートベルトと、シートベルトを巻き取るリトラクタと、シートベルトに設けられたタングと、タングが着脱されるシートベルトバックルと、車両の衝撃発生時にシートベルトバックルを引き込むことで、シートベルトにより乗員を拘束するためのプリテンショナとを備えたシートベルト装置であって、前記プリテンショナは、一方の端部において前記シートベルトバックルに接続されるワイヤと、前記ワイヤの他方の端部に接続されるピストンと、前記ピストンを摺動可能に収容するシリンダと、前記ワイヤを貫通させると共に前記シリンダを保持するハウジングと、前記ワイヤを引き込む方向に前記ピストンを作動させるためのガスを、前記ハウジング内を通じて前記シリンダ内に供給するガス供給手段と、前記ワイヤの外周面の少なくとも前記ガス供給手段側を覆うように前記ハウジング内に配置され、多孔材により構成されて前記ガスを拡散可能な拡散部材と、前記ハウジング内に配置され、前記ワイヤ又は前記拡散部材と前記ハウジングの内壁面との間をシールするシール部材とを備えたことを特徴とする。
このようなシートベルト装置においては、上述したプリテンショナを備えることにより、高圧ガスによる高温の熱を拡散させ、従来構造のようにワイヤの一部分に局所的に集中するのを防止することができる。
本発明によれば、高温ガスによる熱の分散化を図り、プリテンショナ装置の最適化を図ることができる。
以下、本発明に係わるプリテンショナ及びシートベルト装置の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の第1実施形態を図1〜図4により説明する。図1は、本発明に係わるプリテンショナの第1実施形態を備えたシートベルト装置を示す斜視図である。
同図において、シートベルト装置1は、リトラクタ2から繰り出される乗員拘束用のシートベルト3を備えている。リトラクタ2は、シートベルト3を巻き取る装置であり、車室内側のセンタピラー4の下部に固設されている。リトラクタ2から車体上方へと繰り出されたシートベルト3は、センタピラー4の上部に取り付けられたスルーリング5を挿通して、車体下方に向けて折り返される。そして、シートベルト3の先端部は、センタピラー4と座席6との間に設けられたアンカープレート7に固定されている。
シートベルト3におけるスルーリング5とアンカープレート7との間の部分には、タング8がシートベルト3を挿通させるように設けられている。タング8は、座席6を挟んでアンカープレート7の反対側に配置されたシートベルトバックル9に着脱される。
シートベルトバックル9には、本実施形態のプリテンショナ10が保持されている。プリテンショナ10は、車両の急停止時や衝突などの衝撃発生時にシートベルトバックル9を引き込むことで、シートベルト3により乗員を拘束するための装置である。
プリテンショナ10は、シートベルトバックル9と接続されるワイヤ11と、例えば車体に直接もしくはブラケット(図示せず)等を介して固定され、ワイヤ11を貫通させるハウジング12と、このハウジング12の一側部分に保持され、ワイヤ11の一部を曲げるように案内するガイド部13a(図2参照)を有するホルダ13と、ハウジング12の他側部分に保持されたシリンダ14とを有している。
図2は、プリテンショナ10の垂直方向断面図である。同図において、ワイヤ11の一端はシートベルトバックル9に保持され(図1参照)、ワイヤ11の他端部は、ピストン15に保持されている。ピストン15は、シリンダ14内に摺動可能に収容されている。
ピストン15は、ワイヤ11を貫通させるピストン本体部16と、このピストン本体部16の先端に結合され、ワイヤ11の他端部を固定するワイヤ保持部17とを有している。ピストン本体部16に形成された環状溝部18には、ピストン本体部16とシリンダ14の内壁面との間をシールするOリング19が配置されている。
また、ピストン本体部16は、環状溝部18よりも先端側(ワイヤ保持部17側)に形成され、先端側に向かって徐々に拡径するテーパ部20を有している。このテーパ部20とシリンダ14の内壁面との間には、ボールリング21と複数のボール22とが配置されている。これにより、ピストン15の先端側(図示A側)への移動が許容されると共に、ピストン15の基端側(図示B側)への移動が阻止されるようになる。
シリンダ14を保持するハウジング12には、ピストン15を図示A側に動かすための高圧ガスを発生させるガスジェネレータ23が設けられている。ガスジェネレータ23は、図示はしないがガス発生部と着火部とを有し、例えばセンサ(図示せず)により車両の急減速が検出されると、着火部に着火信号が送られて着火部が作動し、ガス発生部が高温の高圧ガスを噴射させる。
ハウジング12の内部には、ガスジェネレータ23から噴射された高圧ガスをシリンダ14に供給するためのガス流路24と、このガス流路24と連通し、ホルダ13側に向かって径が徐々に小さくなるシール収容部25とが形成されている。ガス流路24は、ハウジング12内におけるシリンダ14とシール収容部25との間に形成されている。
ガス流路24には、ワイヤ11のうち少なくともガスジェネレータ23側の外周面を覆うように、拡散部材26が設けられている。この拡散部材26は、多孔材により構成されている(図3参照)。この例では、熱伝導率の低い非金属、好ましくはガラス繊維やセラミックファイバー等の耐熱材料を用い、それらを編み込んだ編み物によって拡散部材26を構成している。あるいは、焼結金属によって拡散部材26を構成してもよい。また、例えば金属等の筒体に多数の孔(貫通孔又は非貫通孔)を設け、これによって拡散部材26を構成してもよい。このように多孔材により拡散部材26を構成することで、高温ガスを確実に拡散させる(貫通孔の場合はさらに通気性を持たせる)ことができる。
またこのとき、好ましくは、拡散部材26の少なくとも一部(例えば軸方向両端部等)を、所定の被覆剤(図示省略)によって覆うようにしてもよい。これにより、例えば上記のように拡散部材26を編み物によりメッシュ形状に構成した場合において、編み状態の部分的なほつれが発生するのを防止することができる。なおこのとき、高温ガス流入時にはその高温により被覆剤が溶けるので、拡散部材26の多孔材によるガス拡散機能を阻害することはない。
また、拡散部材26は、図2及び図3に示すように、管状部27と、この管状部27の一端部(シール収容部25側の端部)の外周面に設けられた環状フランジ部28とからなっている。管状部27は、その内径がワイヤ11の外径よりも僅かに大きくなっており、これによってワイヤ11が拡散部材26に対して摺動可能となっている。また、管状部27の他端部は、ピストン15がシリンダ14に対して初期位置にある状態(図2に示す状態)において、ピストン本体部16の基端面(拡散部材26側の端面)16aよりも内側、例えばOリング19に対応する位置まで延在するように構成されている。具体的には、ピストン本体部16の基端部の内壁には、管状部27と嵌合する環状凹部29が形成されている。そして、管状部27の他端部は、その環状凹部29に嵌り込んだ状態となっている。
シール収容部25には、ワイヤ11又は拡散部材26とハウジング12の内壁面との間をシールするシール部材30が設けられている。シール部材30は、拡散部材26とは別体に構成されており(図2及び図3には便宜的に一体的に抽出して表す)、シール収容部25の径に対応して、ホルダ13側に向けて先細りとなるようなテーパ形状を有している。シール部材30は、例えばゴム材(各種添加物を含む合成ゴム等)や合成樹脂材、または弾性を有する金属材等で形成されている。また、ワイヤ11がシール部材30に対して摺動可能となるように、シール部材30の内径はワイヤ11の外径よりも僅かに大きくなっている。
以上のように構成した本実施形態において、車両の急停止や衝突等が発生することで、センサが例えば車両の急激な減速度を検知すると、ガスジェネレータ23の着火部に着火信号が送られ、ガスジェネレータ23から高温の高圧ガスが噴射される。そして、その高圧ガスは、ハウジング12内のガス流路24を通ってシリンダ14に供給される。これにより、ピストン15が図2のA方向に変位して、図4に示すようにワイヤ11が引き込まれ、これに伴ってシートベルトバックル9が引き込まれる。
このとき、ワイヤ11の外周側に多孔材からなる拡散部材26が備えられているので、ガスジェネレータ23から高圧ガスが噴射されたとき、高圧ガスは拡散部材26の多孔によって拡散される。この結果、高圧ガスによる高温の熱を拡散させ、従来構造のようにワイヤ11の一部分に局所的に集中するのを防止することができる。
また本実施形態では特に、拡散部材26の一端部にシール部材30に係合する環状フランジ部28を設けたので、ガスジェネレータ23から高圧ガスが噴射されたときに、上述したように高圧ガスの圧力を環状フランジ部28が受けることになり、環状フランジ部28がシール部材30側に押圧される。このとき、シール部材30は拡散部材26の反対側に対して先細りとなっているので、環状フランジ部28がシール部材30側に十分押し込まれるようになる。これにより、拡散部材26とシール部材30との密着性が高くなるため、拡散部材26とシール部材30との間に隙間が形成されにくくなる。従って、圧力効率を向上することができる。なお、本発明本来の上記高圧ガスによる熱を拡散させるという効果を得る限りにおいては、環状フランジ部28は必ずしも設けなくてもよい。
さらに本実施形態では特に、ピストン15がシリンダ14に対して初期位置にある状態では、拡散部材26の管状部27がピストン本体部16の内部まで延在しており、このような拡散部材26がピストン本体部16の内側に潜り込むような構造とすることにより、両部材26,16の密着性を向上し、これによっても圧力効率を向上することができる。なお、本発明本来の上記高圧ガスによる熱を拡散させるという効果を得る限りにおいては、上記のように拡散部材26を必ずしもピストン本体部16内側へ潜り込ませなくてもよい。
本発明の第2実施形態を図5及び図6により説明する。図中、第1実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図5は、本発明に係わるプリテンショナの第2実施形態を示す垂直方向断面図である。同図において、本実施形態のプリテンショナ40は、第1実施形態における拡散部材26及びシール部材30に代えて、拡散部材41及びシール部材42を有している。拡散部材41は、図6に示すように管状体であり、上記の拡散部材26と同じ材料で形成されている。シール部材42は、図6に示すように、ホルダ13側に向けて先細りとなるようなテーパ形状を有し、上記のシール部材30と同じ材料で形成されている。シール部材42における拡散部材41側の端面(基端面)42aの外径は、拡散部材41の外径よりも大きくなっている。
拡散部材41は、シール部材42の基端面42aよりも内側まで延在している。つまり、シール部材42の内壁には、管状の拡散部材41と嵌合する環状凹部43が形成されている。そして、拡散部材41のシール部材42側の端部は、その環状凹部43に嵌り込んだ状態となっている。このような構造の結果、シール部材42は、拡散部材41及びワイヤ11とハウジング12の内壁面との間をシールするようになっている。
このようなプリテンショナ40においても、上記第1実施形態と同様の熱拡散効果を得る。
また、本実施形態では特に、ガスジェネレータ23から高圧ガスが噴射されると、高圧ガスの圧力をシール部材42の基端面42aが受けることになるため、シール部材42がそのままホルダ13側に押圧される。このとき、上記のようにシール部材42が拡散部材41及びワイヤ11とハウジング12の内壁面との間をシールする構造であることから、上記のようにシール部材42が押し込まれることでシール部材42と拡散部材41及びハウジング12の内壁面との密着性が高くなる。この結果、拡散部材41とシール部材42との間に隙間が形成されにくくなる。特に、上記テーパ形状によって拡散部材41とシール部材42との密着性が高くなることで、上記隙間発生抑制の効果が大きくなる。したがって、前述と同様、圧力効率を向上できる効果もある。なお、本発明本来の上記高圧ガスによる熱を拡散させるという効果を得る限りにおいては、上記のように拡散部材41のシール部材42側の端部を環状凹部43に嵌り込ませなくてもよい。
本発明の第3実施形態を図7により説明する。図中、第1及び第2実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図7は、本発明に係わるプリテンショナの第3実施形態を示す垂直方向断面図である。同図において、本実施形態のプリテンショナ50は、上記第1実施形態の構造と第2実施形態の構造とを組み合わせたものにほぼ相当しており、具体的には、第2実施形態における拡散部材41に代えて拡散部材51を有している。拡散部材51は、管状部52と、この管状部52の外周面に設けられ、シール部材42と係合する環状フランジ部53とからなっている。拡散部材51は、第1実施形態における拡散部材26と同じ材料で形成されている。拡散部材51の管状部52は、第2実施形態における拡散部材41と同様に、シール部材42の基端面42aよりも内側まで延在している。
このようなプリテンショナ50においても、上記第1実施形態と同様の熱拡散効果を得る。
また、本実施形態では特に、ガスジェネレータ23から高圧ガスが噴射されたときに、高圧ガスの圧力を環状フランジ部53が受けるため、環状フランジ部53がシール部材42側に押圧される。これにより、拡散部材51とシール部材42との密着性が十分に高くなり、第1及び第2実施形態に比べて、さらに密着性を向上し、圧力効率を向上できる効果がある。
なお、上記図5に示した構造や図7に示した構造では、拡散部材41の端部がシール部材42の内部に嵌入された構造となっていたが、これに限られず、例えば図8及び図9に示されるように、シール部材42の軸方向寸法を短くして拡散部材41がその内側を軸方向に関する構造としてもよい。これらの場合も同様の効果を得ることができる。
さらに本発明は、以上の構造に限定されるものでもなく、例えば上記実施形態では、ピストン15がシリンダ14に対して初期位置にある状態において、拡散部材がピストン本体部16の基端面16aよりも内側まで延在するようにしたが、特にこのような構成には限られない。例えば、ピストン本体部16に環状凹部29を設けずに、拡散部材をピストン本体部16の基端面16aに当接させるように構成しても良いし、或いは拡散部材におけるピストン15側の端部にピストン本体部16と係合する環状フランジ部を設けると共に、高圧ガスを通過させるための透孔を当該環状フランジ部に複数形成しても良い。
また、上記実施形態では、シール部材の形状をテーパ状としたが、シール部材の形状としては特にこれに限られず、外径寸法が軸方向全体で等しい円筒状としても良い。
本発明に係わるプリテンショナの第1実施形態を備えたシートベルト装置を示す斜視図である。 図1に示すプリテンショナの垂直方向断面図である。 図2に示す拡散部材及びシール部材を抽出して表す斜視図である。 図2に示すプリテンショナを作動させた状態を示す垂直方向断面図である。 本発明に係わるプリテンショナの第2実施形態を示す垂直方向断面図である。 図5に示す拡散部材及びシール部材の斜視図である。 本発明に係わるプリテンショナの第3実施形態を示す垂直方向断面図である。 拡散部材がシール部材を貫通する変形例を表す垂直方向断面図である。 拡散部材がシール部材を貫通するさらに他の変形例を表す垂直方向断面図である。
符号の説明
1 シートベルト装置
2 リトラクタ
3 シートベルト
8 タング
9 シートベルトバックル
10 プリテンショナ
11 ワイヤ
12 ハウジング
14 シリンダ
15 ピストン
16a 基端面
23 ガスジェネレータ(ガス供給手段)
24 ガス流路(ガス供給手段)
26 拡散部材
28 管状フランジ部
30 シール部材
40 プリテンショナ
41 拡散部材
42 シール部材
42a 基端面
50 プリテンショナ
51 拡散部材

Claims (7)

  1. 車両の衝撃発生時にシートベルトバックルを引き込むことで、シートベルトにより乗員を拘束するためのプリテンショナであって、
    一方の端部において前記シートベルトバックルに接続されるワイヤと、
    前記ワイヤの他方の端部に接続されるピストンと、
    前記ピストンを摺動可能に収容するシリンダと、
    前記ワイヤを貫通させると共に前記シリンダを保持するハウジングと、
    前記ワイヤを引き込む方向に前記ピストンを作動させるためのガスを、前記ハウジング内を通じて前記シリンダ内に供給するガス供給手段と、
    前記ワイヤの外周面の少なくとも前記ガス供給手段側を覆うように前記ハウジング内に配置され、多孔材により構成されて前記ガスを拡散可能な拡散部材と、
    前記ハウジング内に配置され、前記ワイヤ又は前記拡散部材と前記ハウジングの内壁面との間をシールするシール部材と
    を備えたことを特徴とするプリテンショナ。
  2. 前記拡散部材は、前記ピストンが前記シリンダに対して初期位置にある状態において、前記ピストンにおける前記拡散部材側の端面よりも内側まで延在するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のプリテンショナ。
  3. 前記シール部材は、前記拡散部材の反対側に向けて先細りとなるようなテーパ形状を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のプリテンショナ。
  4. 前記拡散部材を、
    前記多孔材としての耐熱材料をメッシュ形状とすることにより構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のプリテンショナ。
  5. 前記耐熱材料は、非金属であることを特徴とする請求項4記載のプリテンショナ。
  6. 前記拡散部材の少なくとも一部を、被覆剤により覆ったことを特徴とする請求項4又は請求項5記載のプリテンショナ。
  7. シートベルトと、
    前記シートベルトを巻き取るリトラクタと、
    前記シートベルトに設けられたタングと、
    前記タングが着脱されるシートベルトバックルと、
    車両の衝撃発生時に前記シートベルトバックルを引き込むことで、前記シートベルトにより乗員を拘束するためのプリテンショナとを備えたシートベルト装置であって、
    前記プリテンショナは、
    一方の端部において前記シートベルトバックルに接続されるワイヤと、
    前記ワイヤの他方の端部に接続されるピストンと、
    前記ピストンを摺動可能に収容するシリンダと、
    前記ワイヤを貫通させると共に前記シリンダを保持するハウジングと、
    前記ワイヤを引き込む方向に前記ピストンを作動させるためのガスを、前記ハウジング内を通じて前記シリンダ内に供給するガス供給手段と、
    前記ワイヤの外周面の少なくとも前記ガス供給手段側を覆うように前記ハウジング内に配置され、多孔材により構成されて前記ガスを拡散可能な拡散部材と、
    前記ハウジング内に配置され、前記ワイヤ又は前記拡散部材と前記ハウジングの内壁面との間をシールするシール部材と
    を備えたことを特徴とするシートベルト装置。
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