JP2008213075A - 切削インサートのクランプ機構及びインサート着脱式切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】押圧方向長さを短くするとともに、自動盤に装着された状態で切削インサートの交換が可能な切削インサートのクランプ機構を提供する。
【解決手段】台座部13を備えたホルダ10と、クランプ駒30と、クランプ駒30を台座部13側へと押圧するクランプネジ40とを有し、ホルダ10は、台座部13から離間するにしたがいクランプ駒30の押圧方向に向けて傾斜する傾斜面22と、クランプネジ40が螺着されるクランプネジ孔を有し、このクランプネジ孔は押圧方向に交差する方向に延びるように設けられ、クランプ駒30は、傾斜面22と摺接する摺接面35と切削インサート50の係止孔53に係合する係止爪部33とクランプネジ40が挿通されるネジ挿通孔36とを有し、クランプネジ40の頭部のねじ込み方向側の周面と、この周面に当接するネジ挿通孔36の開口部の少なくとも一方は、前記ねじ込み方向に向けて縮径するテーパ面とされている。
【選択図】図5

Description

本発明は、ホルダに設けられた台座部に載置された切削インサートをクランプ駒によって押圧することで固定する切削インサートのクランプ機構及びこのクランプ機構を備えたインサート着脱式切削工具に関する。
前述の切削インサートのクランプ機構としては、例えば特許文献1及び特許文献2に開示されているように、先端に向けて突出する台座部を備えたホルダと、前記台座部に対向配置されるクランプ駒と、このクランプ駒を前記台座部側へと押圧するクランプネジとを有し、前記台座部の基端側に、台座部から離間するにしたがい漸次クランプ駒の押圧方向に向かう傾斜面が形成され、クランプ駒にこの傾斜面に摺接する摺接面が形成されたものが開示されている。ここで、切削インサートには、そのすくい面に係止孔が設けられており、クランプ駒の先端に設けられた係止爪部が前記係止孔に係合される構成とされている。
このようなクランプ機構においては、クランプネジはクランプ駒の押圧方向と平行に配置され、クランプネジをねじ込むことでクランプネジの頭部がクランプ駒を押圧するように構成されている。このようにクランプ駒が台座部側に向けて押圧されると、クランプ駒は摺接面と傾斜面との摺動により台座部の基端側へと移動し、係止爪部によって切削インサートを引き込むようにして固定することになる。つまり、1つのクランプネジの操作により、切削インサートをクランプ駒と台座部とで挟持するとともに、係止爪部によって台座部基端側に引き込むようにして固定する構成とされている。
特開平03−92206号公報 特開平10−71508号公報 特開2001−300802号公報
ところで、特許文献1及び特許文献2に開示された切削インサートのクランプ機構においては、図9に示すように、ホルダ1(台座部2)、切削インサート5、クランプ駒3、クランプネジ4が、クランプ駒3の押圧方向に積み上げられるように配置されている。 ここで、このような切削インサートのクランプ機構を利用してワークに形成された下穴Hの内周面を加工する内径加工用バイトを構成した場合の最小加工径Dminは、クランプネジ4の頭部4Aが下穴Hの内周面に干渉しない最も小さな径となるので、ホルダ1(台座部2)、切削インサート5、クランプ駒3、クランプネジ4が、クランプ駒3の押圧方向に積み上げられるように配置した際の押圧方向長さPを短くすることが求められている。さらに、この押圧方向長さPが長い場合には、下穴Hの内周面と内径加工用バイトとの空隙が小さくなって切屑の排出が困難となり、ホルダの寿命が短くなってしまうおそれがあった。
また、このような切削インサートのクランプ機構を備えたインサート着脱式切削工具が、自動盤に複数の切削工具とともに並べられた場合、例えば特許文献3に開示されたように並べられた場合には、クランプネジを操作しようとしても隣接する他の切削工具と干渉してしまう。このため、切削インサートを交換する際には、インサート着脱式切削工具を自動盤から取り外す必要があり、自動盤による切削加工の加工効率が低下してしまうといった問題があった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであって、押圧方向長さを短くするとともに、自動盤に装着された状態で切削インサートの交換が可能な切削インサートのクランプ機構及びこのクランプ機構を備えたインサート着脱式切削工具を提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明の切削インサートのクランプ機構は、一方側に向けて延在する台座部を備えたホルダと、前記台座部に対向配置されるクランプ駒と、このクランプ駒を前記台座部側へと押圧するクランプネジとを有し、前記台座部に載置された切削インサートを、前記クランプ駒によって押圧方向に向けて押圧することにより固定する切削インサートのクランプ機構であって、前記ホルダは、前記台座部の他方側に前記台座部から離間するにしたがい前記クランプ駒の押圧方向に向けて傾斜する傾斜面を有するとともに、前記クランプネジが螺着されるクランプネジ孔を有し、該クランプネジ孔は前記押圧方向に交差する方向に延びるように設けられ、前記クランプ駒は、その基端部に前記ホルダの前記傾斜面と摺接される摺接面を有するとともに、前記台座部側へ向けて突出して前記切削インサートの係止孔に係合する係止爪部と、前記クランプネジが挿通されるネジ挿通孔とを有し、前記クランプネジは、外周に雄ネジが形成されたネジ部とこのネジ部よりも大径の頭部とを備え、この頭部のねじ込み方向側の周面と、この周面に当接する前記ネジ挿通孔の開口部の少なくとも一方は、前記ねじ込み方向に向けて縮径するテーパ面とされ、このクランプネジを前記ネジ挿通孔に挿通して前記クランプネジ孔にねじ込むことにより、前記クランプ駒を前記押圧方向に向けて押圧して前記切削インサートを固定することを特徴としている。
また、本発明のインサート着脱式切削工具は、前述の切削インサートのクランプ機構により、前記ホルダの先端に前記切削インサートを固定して構成されることを特徴としている。
この構成の切削インサートのクランプ機構及びインサート着脱式切削工具によれば、クランプネジがクランプ駒の押圧方向に対して交差する方向に延びるように穿設されたネジ孔に螺着されるように配置されるとともに、クランプネジの頭部のねじ込み方向側の周面と、この周面に当接する前記ネジ挿通孔の開口部の少なくとも一方が、前記ねじ込み方向に向けて縮径するテーパ面とされているので、クランプネジをネジ孔にねじ込むことで頭部の周面でネジ挿通孔の内周面を押圧してクランプ駒を押圧方向に向けて移動させることができる。よって、従来のようにクランプ駒の押圧方向においてクランプネジを積み重ねるように配置する必要がなくなり、このクランプ機構を備えた切削工具の押圧方向長さを短くすることができる。これにより、内径加工用バイトを構成した場合に、加工可能な下穴の内径(最小加工径)を小さくすることができる。また、下穴に挿入した際に下穴の内周面と内径加工用バイトとの間に空隙が確保され、切屑の排出を促進することができる。
また、このクランプ機構を備えた切削工具を自動盤に装着した場合において、他の切削工具との間の空間が少なくても、クランプネジを押圧方向に対して交差する方向から操作することが可能となり、他の切削工具と干渉することなくクランプネジを操作できるように構成することができる。よって、自動盤に装着したままの状態で切削インサートの交換を行うことができ、自動盤による加工を効率良く行うことができる。
さらに、ホルダに、台座面から離間するにしたがいクランプ駒の押圧方向に向かう傾斜面が形成され、クランプ駒に、この傾斜面と摺接する摺接面が形成されているので、クランプ駒をクランプネジによって押圧方向に移動させることでクランプ駒が傾斜面に案内されて台座部の延在方向他方側に向けて移動することになる。これにより、係止爪部が切削インサートの係止孔に係合されて切削インサートを台座部の延在方向他方側に向けて引き込むようにして固定できる。よって、切削インサートをより強固に固定することができ、切削抵抗による切削インサートの位置ずれを防止できる。
ここで、前記ネジ挿通孔の前記ねじ込み方向に直交する断面を、前記摺接面に沿うように延びる長孔とし、このネジ挿通孔に挿通された前記クランプネジのネジ部の前記押圧方向における移動可能距離を前記係止爪部の押圧方向長さよりも長く設定してもよい。
この場合、クランプネジを緩めてクランプ駒の押圧力を弱めた場合に、切削インサートの係止孔と係止爪部との係合を解除することが可能となり、クランプネジを完全に取り外すことなく切削インサートの交換を行うことができる。これにより、このクランプ機構の操作性を飛躍的に向上させることができる。
また、前記クランプ駒と前記ホルダとの間に、前記クランプ駒を前記ホルダから離間させる方向に付勢する弾性部材を配設してもよい。
この場合、クランプネジを緩めてクランプ駒の押圧力を弱めた場合に、クランプ駒がホルダから離間するように付勢されるので、切削インサートの交換を容易に行うことができる。
本発明によれば、押圧方向長さを短くするとともに、自動盤に装着された状態で切削インサートの交換が可能な切削インサートのクランプ機構及びこのクランプ機構を備えたインサート着脱式切削工具を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態について添付した図面を参照して説明する。図1から図6に、本実施形態である切削インサートのクランプ機構を備えたインサート着脱式切削工具を、図7及び図8にクランプ駒を示す。
このインサート着脱式切削工具は、軸線Lに沿って延びるホルダ10と、ホルダ10の先端(図1、図2及び図6において左側)に装着される切削インサート50と、を備えている。
ホルダ10は、軸線L方向後端(図1、図2及び図6において右側端)部分が概略円柱状をなすシャンク部11とされ、シャンク部11の軸線L方向先端側に、切削インサート50を取り付けるための台座部13が設けられた切刃部12が連設されている。シャンク部11には、ホルダ10の後端から軸線Lに沿って互いに平行に延びる上方切欠面11A及び下方切欠面11Bと、ホルダ10の後端から軸線Lに沿って延びて切刃部12の後端部分にまで達する側方切欠面11Cとが形成されている。
切刃部12には、軸線Lに対して傾斜する方向に向けて延びる台座部13が設けられている。この台座部13は、前記上方切欠面11Aに対向する側から見て図1及び図3に示すように、ホルダ10の先端側に向かうにしたがい漸次側方切欠面11Cが形成された側へと突出するように軸線Lに対して傾斜させられており、本実施形態においては、軸線Lと台座部13の延在方向とがなす角度αはα=55°とされている。
台座部13の延在方向先端側には、一段下方側に向けて凹んだ凹部14が形成され、この凹部14の底面が切削インサート50を載置するための載置面15とされている。この載置面15には、図5に示すように、固定ネジ孔16が載置面15に対して直交する方向に延びて台座部13を貫通するように穿設されており、シート部材17が固定ネジ(図示なし)によって装着されている。
また、凹部14は、載置面15から直交するように起立する一対の側壁面18、18を有し、これら一対の側壁面18、18は、載置面15に対向する側から見て台座部13の延在方向に向けて広がるV字状をなすように配置されている。これら一対の側壁面18、18の交差部分、つまり、載置面15の基端部分には、図5及び図6に示すように、台座部13の延在方向基端側及び下方側に向けて凹んだヌスミ部19が形成されている。
台座部13の延在方向基端側には、台座部13の延在方向に延びて互いに対向する一対の対向面21を備えた凹溝20が形成されている。この台座部13の上面13Aと凹溝20との間には、台座部13の延在方向基端側に向かうにしたがい漸次クランプ駒の押圧方向(本実施形態では下方)に向けて傾斜する傾斜面22が形成されている。この傾斜面22と台座部13の延在方向に沿った基準線Sとがなす角度βは、30°≦β≦60°の範囲内とされ、本実施形態ではβ=45°とされている。また、傾斜面22の基端側には一段下側に向けて凹んだ収容孔23が穿設されており、この収容孔23にはコイルスプリング24が上下方向に弾性変形可能に配設されている。
この凹溝20の互いに対向する一対の対向面21には、これらの対向面21に直交する方向に延びてホルダ10を貫通する貫通孔25が穿設されている。この貫通孔25のうち側方切欠面11Cから離間した側の対向面21に開口する部分はクランプネジ40が螺着されるクランプネジ孔26とされ、側方切欠面11Cに近接した側の対向面21に開口する部分はクランプネジ40の頭部42よりも大径とされている。なお、クランプネジ孔26を含めた貫通孔25は、前記台座部13の上面13A及び載置面15に対して略平行に、かつ、台座部13の延在方向に対して直交するように配設されている。つまり、クランプネジ孔26は、クランプ駒30の押圧方向に対して交差する方向に延設されているのである。ここで、クランプネジ孔26の軸線方向と前記押圧方向とがなす角度は、89°〜 91°の範囲内に設定され、本実施形態では90°とされている。
次に、台座部13に対して対向配置されるクランプ駒30について説明する。クランプ駒30は、図7及び図8に示すように、台座部13の上面13A及び載置面15に対して対向する押圧面32を備えた駒本体31と、駒本体31の基端側中央部から基端側及びクランプ駒30の押圧方向(図8において下側)に向けて突出する装着部34とを備えている。
駒本体31は、押圧面32に対向する側から見て先端側に向かうにしたがいその幅が漸次小さくなるように、かつ、側方から見て図8に示すように先端側に向けて漸次厚さが薄くなるように構成されている。駒本体31の先端には、押圧面32から押圧方向(下方)に向けて突出する係止爪部33が突設されている。
装着部34は、駒本体31の幅方向が厚さ方向となる概略板状をなしており、押圧面32と連設される側面は、駒本体31から離間するにしたがい押圧方向(下方)に向かうように傾斜させられており、前記ホルダ10の傾斜面22と摺接する摺接面35とされている。
また、この装着部34の厚さは、台座部13の基端側に設けられた凹溝20に収容可能な厚さとされている。
この装着部34には、その厚さ方向に貫通したネジ挿通孔36が穿設されている。このネジ挿通孔36は装着部34の厚さ方向を向く面に直交するように配置されており、ネジ挿通孔36の断面は、図8に示すように、摺接面35に沿って駒本体31から離間するにしたがい押圧方向(下方)に向かうように延びる長孔とされている。ここで、このネジ挿通孔36の延在方向に直交する断面における押圧方向長さは、ネジ挿通孔36に挿通されたクランプネジ40のネジ部41の前記押圧方向における移動可能距離L1が係止爪部33の押圧方向長さL2よりも長く(L1>L2)なるように構成されている。また、ネジ挿通孔36のクランプネジ40が挿入される側の開口部は、クランプネジ40のねじ込み方向に向けて漸次縮径するテーパ面状に形成されている。
次に、クランプネジ40について説明する。クランプネジ40は、図6に示すように、円柱状をなして外周面に雄ネジが形成されたネジ部41と、このネジ部41の基端側に連設されてネジ部41よりも大径とされた頭部42とを有している。頭部42は、ネジ部41から離間するにしたがい漸次その径が大きくなるテーパ部42Aを備えている。
切刃部12に固定される切削インサート50は、図3、図5及び図6に示すように、概略菱形平板状をなしており、2つの菱形面51と4つの側面52とを備えている。菱形面51がすくい面とされ、この菱形面51の周縁部に切刃が設けられている。なお、本実施形態では、菱形面51と側面52とが直交するように構成されて切刃に逃げ角が付されていない、いわゆるネガティブタイプの切削インサート50とされており、菱形面51を裏返して使用可能とされている。また、すくい面とされた菱形面51には、係止孔53が穿設されており、本実施形態では、係止孔53は切削インサート50の厚さ方向に貫通するようにして2つの菱形面51にそれぞれ開口するように設けられている。
台座部13の延在方向基端側に形成された凹溝20に、概略板状をなすクランプ駒30の装着部34が挿入され、装着部34の下側を向く側面が収容孔23に収容されたコイルスプリング24の上端に当接されている。この状態において、台座部13の凹溝20に設けられた貫通孔25(クランプネジ孔26)の軸線は、長孔とされたネジ挿通孔36の下端部分に位置させられている。
この状態でクランプネジ40が、ホルダ10の側方切欠面11C側から挿入され、クランプ駒30のネジ挿通孔36を通じてクランプネジ孔26に螺着される。
クランプネジ40の頭部42がネジ挿通孔36内に挿入されない状態においては、コイルスプリング24の付勢力によってクランプ駒30が台座部13から離間するように配置されており、載置面15に固定されたシート部材17と係止爪部33との間の空間は、切削インサート50の厚さよりも大きくされる。シート部材17とクランプ駒30との間に切削インサート50を挿入し、台座部13に設けられた凹部14の一対の側壁面18,18に切削インサート50の側面52を密着させるように配置する。
そして、さらにクランプネジ40をねじ込むことでクランプネジ40の頭部42がネジ挿通孔36内に挿入される。すると、頭部42に設けられたテーパ部42Aがネジ挿通孔36の開口端の内周面を押圧方向(下方)に向けて押圧することになり、クランプ駒30が台座部13に近接するように移動される。これにより、押圧面32の先端に設けられた係止爪部33が切削インサート50の係止孔53に挿入される。クランプ駒30の押圧方向(下方)への移動に伴って摺接面35と台座部13の傾斜面22とが摺接することにより、クランプ駒30が台座部13の延在方向基端側に向けて移動し、切削インサート50の係止孔53と係止爪部33とが係合して切削インサート50を引き込むようにして固定する。つまり、切削インサート50は、台座部13の載置面15に固定されたシート部材17とクランプ駒30の押圧面32とで挟持されるとともに、係止爪部33と凹部14の側壁面18とで挟持されて固定されるのである。
以上のようにして構成されたインサート着脱式切削工具は、旋盤又はマシニングセンタ等の工作機械に装着されて、ワークに形成された下穴の中に挿入され、下穴の内壁面を切削加工する。つまり、このインサート着脱式切削工具は、いわゆる内径加工用バイトである。
本実施形態である切削インサート50のクランプ機構を備えたインサート着脱式切削工具においては、クランプネジ40がクランプ駒30の押圧方向に対して直交する方向に延びるクランプネジ孔26に螺着されているので、クランプ駒30の押圧方向においてクランプネジ40が積み重ねられるように配置されることがなく押圧方向長さを短くすることができ、加工可能な下穴の内径Dmin(最小加工径)を小さくすることができる。また、下穴に挿入した際に下穴の内周面とこのインサート着脱式切削工具との間に空間が確保されることになり、切屑の排出を促進することができる。
さらに、ホルダ10に設けられた側方切欠面11C部側からクランプネジ40を操作することで切削インサート50の着脱ができるので、このインサート着脱式切削工具を自動盤に装着した場合でも並置された他の切削工具と干渉することなく切削インサート50の交換を行うことができる。
さらに、ホルダ10に傾斜面22が形成され、クランプ駒30に摺接面35が形成されているので、クランプ駒30をクランプネジ40によって押圧方向に移動させることでクランプ駒30が傾斜面22に案内されて台座部13の延在方向基端側に向けて移動することになり、切削インサート50を台座部13の載置面15に固定されたシート部材17とクランプ駒30の押圧面32とで挟持するとともに、係止爪部33と凹部14の側壁面18とで挟持することにより固定することができる。
さらに、本実施形態では、台座部13に形成された凹部14の一対の側壁面18、18がV字状をなしていて、この一対の側壁面18、18の交差部分に向かって切削インサート50を引き込むようにしているので、V字嵌合によって切削インサート50をより強固に固定することができる。
また、ネジ挿通孔36の断面が長孔とされ、このネジ挿通孔36の延在方向に直交する断面における押圧方向長さが、ネジ挿通孔36に挿通されたクランプネジ40のネジ部41の前記押圧方向における移動可能距離L1が係止爪部33の押圧方向長さL2よりも長く(L1>L2)なるように構成されているので、クランプネジ40を緩めることで切削インサート50の係止孔53から係止爪部33を抜き出すことができ、クランプネジ40を完全に取り外すことなく切削インサート50の交換を行うことができる。
また、クランプ駒30の装着部34の下側を向く側面に収容孔23に収容されたコイルスプリング24が配設されているので、クランプネジ40を緩めた場合に、クランプ駒30がホルダ10から離間するように付勢されることになり、クランプ駒30の押圧面32と台座部13との間の距離が切削インサート50の厚さよりも大きくなって切削インサート50の交換を容易に行うことができる。
以上、本発明の実施形態である切削インサートのクランプ機構を備えたインサート着脱式切削工具について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、ホルダの軸線Lに傾斜する方向に台座部を延在させるように配置したものとして説明したが、これに限定されることはなく、ホルダの軸線Lに沿った方向に、あるいは、軸線Lに直交する方向に、台座部を延在させたものであってもよい。
また、コイルスプリングを介してクランプ駒を配設した構成として説明したが、コイルスプリングを備えていなくてもよい。ただし、コイルスプリングを配置することで、クランプネジを緩めるだけでクランプ駒と台座部との間に隙間が生じるので、切削インサートの着脱が容易となる。
さらに、ホルダの形状、クランプ駒の形状、切削インサートの形状についても本実施形態に制限されることはなく、他の形状であってもよい。
また、クランプネジの頭部にテーパ部を設けて、このテーパ部をネジ挿通孔に挿入することでクランプ駒を押圧方向に移動させるものとして説明したが、これに限定されることはなく、ネジ挿通孔の内周面のうち押圧方向部分がクランプネジのねじ込み方向と反対側に向かうにしたがい漸次押圧方向へ向かうようにネジ挿通孔の延在方向に対して傾斜されていてもよい。この場合には、ネジ部よりも大径の頭部が挿入されることで頭部の側面がネジ挿通孔の内周面のうち押圧方向部分を押圧することになるので、実施形態と同様にクランプ駒によって切削インサートを固定することができる。
本発明の実施形態であるインサート着脱式切削工具の上面図である。 図1に示すインサート着脱式切削工具の側面図である。 図1に示すインサート着脱式切削工具の切刃部拡大図である。 図1に示すインサート着脱式切削工具の正面図である。 図3におけるX−X断面図である。 図1に示すインサート着脱式切削工具の分解図である。 図1に示すインサート着脱式切削工具に備えられたクランプ駒の斜視図である。 図7に示すクランプ駒の側面図である。 従来のインサート着脱式切削工具の正面図である。
符号の説明
10 ホルダ
13 台座部
15 載置面
22 傾斜面
24 コイルスプリング(弾性部材)
26 クランプネジ孔
30 クランプ駒
33 係止爪部
35 摺接面
36 ネジ挿通孔
40 クランプネジ
41 ネジ部
42 頭部
50 切削インサート
53 係止孔

Claims (4)

  1. 一方側に向けて延在する台座部を備えたホルダと、前記台座部に対向配置されるクランプ駒と、このクランプ駒を前記台座部側へと押圧するクランプネジとを有し、前記台座部に載置された切削インサートを、前記クランプ駒によって押圧方向に向けて押圧することにより固定する切削インサートのクランプ機構であって、
    前記ホルダは、前記台座部の他方側に前記台座部から離間するにしたがい前記クランプ駒の押圧方向に向けて傾斜する傾斜面を有するとともに、前記クランプネジが螺着されるクランプネジ孔を有し、該クランプネジ孔は前記押圧方向に交差する方向に延びるように設けられ、
    前記クランプ駒は、その基端部に前記ホルダの前記傾斜面と摺接される摺接面を有するとともに、前記台座部側へ向けて突出して前記切削インサートの係止孔に係合する係止爪部と、前記クランプネジが挿通されるネジ挿通孔とを有し、
    前記クランプネジは、外周に雄ネジが形成されたネジ部とこのネジ部よりも大径の頭部とを備え、
    この頭部のねじ込み方向側の周面と、この周面に当接する前記ネジ挿通孔の開口部の少なくとも一方は、前記ねじ込み方向に向けて縮径するテーパ面とされ、
    このクランプネジを前記ネジ挿通孔に挿通して前記クランプネジ孔にねじ込むことにより、前記クランプ駒を前記押圧方向に向けて押圧して前記切削インサートを固定することを特徴とする切削インサートのクランプ機構。
  2. 請求項1に記載の切削インサートのクランプ機構において、
    前記ネジ挿通孔の前記ねじ込み方向に直交する断面が、前記摺接面に沿うように延びる長孔とされ、このネジ挿通孔に挿通された前記クランプネジのネジ部の前記押圧方向における移動可能距離が前記係止爪部の押圧方向長さよりも長く設定されていることを特徴とする切削インサートのクランプ機構。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の切削インサートのクランプ機構において、
    前記クランプ駒と前記ホルダとの間に、前記クランプ駒を前記ホルダから離間させる方向に付勢する弾性部材が配設されていることを特徴とする切削インサートのクランプ機構。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の切削インサートのクランプ機構により、前記ホルダの先端に前記切削インサートを固定して構成されることを特徴とするインサート着脱式切削工具。
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