JP2008213016A - アーク溶接装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 教示に要する時間を短縮できるとともに高品質なタンデムアーク溶接を行うことができるアーク溶接装置を提供する高品質な操作性のよいアーク溶接装置を提供する。
【解決手段】溶接ワイヤを消耗電極とするトーチ30の第1電極32と第2電極42とを溶接対象部材60に対して所定の方向に所定の電極間距離を設けて配置し、まず第1電極32にて溶接を行い、続いて第2電極42にて溶接を行うアーク溶接装置において、ロボット制御装置2は、ロボット1の手先先端を基準とした第1電極32の先端と第2電極42の先端の相対的な位置関係を格納するツール寸法格納部202と、第1電極32の先端をロボット1の制御点としてロボット1の軌跡演算を行う軌跡演算部203と、第2電極42の先端位置を算出し、溶接開始点および溶接終了点と第2電極42の先端位置との距離を監視する第2電極位置監視部209とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、教示再生型溶接ロボットに2電極一体型トーチあるいは2つの単電極トーチを搭載して、溶接ワイヤを消耗電極とする第1電極と第2電極とをワークの溶接線方向に所定の電極間距離を有して配置したアーク溶接装置に関するものである。
厚板溶接などを目的として、2つの溶接電源と電極を用いて同時にアークを発生させ溶接を行うタンデムアーク溶接と呼ばれる手法が開示されている。図6は、従来のタンデムアーク溶接装置の全体構成を示す図である(例えば、特許文献1参照)。従来技術では、2つの電極の役目が固定されたものでなく、2つの電極に対して溶接方向に合わせて先行電極あるいは後行電極としての役目を設定してその溶接条件を指令することができ、溶接方向を逆にする場合でもトーチを機械的に180°回転させることなく、タンデムアーク溶接を行うことができる。
特開2003−53535号公報
従来技術では、図7に示すように溶接教示時に先行電極(第2電極)を溶接開始点(Ps)に移動させてその位置を登録し、次にそこから電極間距離Dだけ移動させて後行電極(第1電極)を溶接開始点に位置するようにして、その位置を登録していた。
また、先行電極(第2電極)が溶接開始点に移動させた際に、先行電極(第2電極)による溶接に関する設定を行うのに加えて、後行電極(第1電極)を溶接開始点に位置させてから先行電極(第2電極)及び後行電極(第1電極)による溶接の設定を行っていた。さらには溶接終了点(Pe)に関する教示でも同様の手順が必要であった。
つまり溶接開始点/終了点の教示では、2つの電極各々について位置の登録や溶接関連の設定を行うため、溶接開始点/終了点の教示を変更するたびに2回の教示操作が必要となりワークの変更などによる再教示の際、操作が煩雑になり時間がかかるという問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、教示に要する時間を短縮できるとともに高品質なタンデムアーク溶接を行うことができるアーク溶接装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1記載のアーク溶接装置は、複数の関節を持つロボットと、前記ロボットを制御するロボット制御装置と、前記ロボットの手先先端に取り付けられた2電極一体型トーチまたは2つの単電極トーチと、前記ロボット制御装置に接続され前記各電極に溶接電力を供給する溶接電源を備え、溶接ワイヤを消耗電極とする前記トーチの第1電極と第2電極とを溶接対象部材に対して所定の方向に所定の電極間距離を設けて配置し、まず前記第1電極にて溶接を行い、続いて前記第2電極にて溶接を行うアーク溶接装置において、前記ロボット制御装置は、前記ロボットの手先先端を基準とした前記第1電極の先端と前記第2電極の先端の相対的な位置関係を格納するツール寸法格納部と、前記第1電極の先端を前記ロボットの制御点として前記ロボットの軌跡演算を行う軌跡演算部と、前記第2電極の先端位置を算出し、前記溶接対象部材上に予め設定された溶接開始点および溶接終了点と前記第2電極の先端位置との距離を監視する第2電極位置監視部とを備えることを特徴とする。
請求項2記載のアーク溶接装置は、前記ロボット制御装置は、前記第1電極が前記溶接開始点に到達し溶接を開始した後、前記第2電極位置監視部によって前記第2電極先端と前記溶接開始点との距離を取得し、前記距離が第1の所定距離内になると前記第2電極の溶接電源へ溶接開始指令を送出することを特徴とする。
請求項3記載のアーク溶接装置は、前記ロボット制御装置は、前記第1電極が前記溶接開始点に到達し溶接を開始した後、前記第2電極位置監視部によって前記第2電極先端と前記溶接開始点との距離を取得し、前記距離と前記ロボットの制御点の移動速度とから前記第2電極が前記溶接開始点に到達するまでの時間を算出し、前記到達時間が第1の所定時間内になると前記第2電極の溶接電源へ溶接開始指令を送出することを特徴とする。
請求項4記載のアーク溶接装置は、前記ロボット制御装置は、前記第2電極の溶接電源へアーク発生指令を送出した後、前記第2電極位置監視部によって前記第2電極先端と前記溶接開始点との距離を取得し、前記距離が第2の所定距離以上となっても前記第2電極の溶接電源からアーク発生確認応答がない場合、前記ロボットを停止させ、前記各溶接電源に溶接終了指令を送出することを特徴とする。
請求項5記載のアーク溶接装置は、前記ロボット制御装置は、前記第2電極の溶接電源へアーク発生指令を送出した後、第2の所定時間を経過しても前記第2電極の溶接電源からアーク発生確認応答がない場合、前記ロボットを停止させ、前記各溶接電源に溶接終了指令を送出することを特徴とする。
請求項6記載のアーク溶接装置は、前記ロボット制御装置は、前記第1電極が前記溶接終了点に到達し溶接を終了した後、前記第2電極位置監視部によって前記第2電極先端と前記溶接終了点との距離を取得し、前記距離が第2の所定距離内になると前記第2電極の溶接電源へ溶接停止指令を送出することを特徴とする。
請求項7記載のアーク溶接装置は、前記ロボット制御装置は、前記第1電極が前記溶接終了点に到達し溶接を終了した後、前記第2電極位置監視部によって前記第2電極先端と前記溶接終了点との距離を取得し、前記距離と前記ロボットの制御点の移動速度とから前記第2電極先端が前記溶接終了点に到達するまでの時間を算出し、前記到達時間が第2の所定時間内になると前記第2電極の溶接電源へ溶接停止指令を送出することを特徴とする。
請求項8記載のアーク溶接装置は、前記ロボット制御装置は、前記第1電極が前記溶接開始点に到達し溶接を開始した後、前記第2電極が前記溶接開始点に到達するまでの間、前記ロボットの制御点を第1の移動速度で移動させ、前記第2電極位置監視部によって前記第2電極先端と前記溶接開始点との距離を取得し、前記第2電極が前記溶接開始点に到達し溶接を開始すると前記ロボットの制御点を第2の移動速度で移動させることを特徴とする。
請求項9記載のアーク溶接装置は、前記第1の移動速度は前記第2の移動速度より小さいことを特徴とする。
請求項10記載のアーク溶接装置は、前記ロボット制御装置は、前記第2電極が前記溶接開始点に到達し溶接を開始した後、前記第1電極が前記溶接終了点に到達するまでの間、前記ロボットの制御点を前記第2の移動速度で移動させ、前記第1電極が前記溶接終了点に到達し溶接を終了した後、前記第2電極位置監視部によって前記第2電極先端と前記溶接終了点との距離を取得し、前記第2電極が前記溶接終了点に到達するまでの間、前記ロボットの制御点を第3の移動速度で移動させることを特徴とする。
請求項11記載のアーク溶接装置は、前記第3の移動速度は前記第2の移動速度より小さいことを特徴とする。
請求項1に記載のアーク溶接装置によると、先行する第1電極先端位置とともに後行する第2電極先端位置をもツール寸法格納部にて把握しているため、溶接開始点/溶接終了点の教示の際は第1電極について教示を行うだけで良い。第2電極については教示を行う必要がないため、教示作業を簡略化でき、所要時間を短縮することができる。
請求項2、3に記載のアーク溶接装置によると、第1電極についてのみ溶接開始点の教示を行うだけで、溶接実行時には自動的に第2電極についても溶接を開始させることができる。また第2電極が溶接開始点に到達する前に溶接電源に対し溶接開始指令を出すため、第2電極による実際の溶接開始点が第1電極によるそれとずれることがなく、高品質なタンデムアーク溶接を実現できる。
請求項4、5に記載のアーク溶接装置によると、第2電極について正常にアークが発生したか否かを確認し、アーク発生が確認できなかった場合には溶接を中止することで、不適切な溶接が行われることを防止できる。
請求項6、7に記載のアーク溶接装置によると、第1電極についてのみ溶接終了点の教示を行うだけで、溶接実行時には自動的に第2電極についても溶接を終了させることができる。また第2電極が溶接終了点に到達する前に溶接電源に対し溶接終了指令を出すため、第2電極による実際の溶接終了点が第1電極によるそれとずれることがなく、高品質なタンデムアーク溶接を実現できる。
請求項8、9に記載のアーク溶接装置によると、第1電極についてのみ溶接開始点の教示を行うだけで、溶接実行時には、溶接開始点付近での第1電極単独での溶接時と第1電極と第2電極によるタンデム溶接とで自動的に溶接速度を変化させることができ、全溶接線に渡って高品質なタンデムアーク溶接を実現できる。
請求項10、11に記載のアーク溶接装置によると、第1電極についてのみ溶接終了点の教示を行うだけで、溶接実行時には、溶接終了点付近での第1電極と第2電極によるタンデム溶接と第2電極単独での溶接時とで自動的に溶接速度を変化させることができ、全溶接線に渡って高品質なタンデムアーク溶接を実現できる。
すなわち、本発明によると教示に要する手間や時間を短縮できるとともに全溶接線に渡って品質の良いタンデムアーク溶接を行うことができるという格段の効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1に本発明のアーク溶接装置の全体構成を示す。
多関節ロボット1はロボット制御装置2によって制御される。ロボット制御装置2には通常、操作者がロボット1を操作するための教示装置3が接続される。オペレータは、教示装置3上に配置されたロボット各軸(各関節のモータ)に対応したキーを押下することで、ロボット1を所望の位置に動作させ、教示装置3上の記憶キーを押下することで、ロボットの現在位置をロボット制御装置2に記憶させる。なお、図1では教示装置上の各種キーについては省略して描いている。
ロボット1は手先先端に2電極一体型トーチ30を備えており、2電極一体型トーチ30には第1電極32と第2電極42が備わっている。第1電極32、第2電極42はそれぞれ溶接電源31、溶接電源41から溶接を行うための電気エネルギーを供給され、被溶接材であるワーク60に対する溶接作業を行う。なお50はワーク60を支持する治具である。
溶接電源31は、ロボット制御装置2から出力される溶接条件指令に基づいてワイヤ送給装置33を制御する。ワイヤ送給装置33が動作することで、ワイヤ格納部34に格納された溶接ワイヤが第1電極32へ送出される。
同様に溶接電源41により制御されるワイヤ送給装置43が動作することでワイヤ格納部44に格納された溶接ワイヤが第2電極42へ送出される。
ワイヤ送給装置33、43はロボット1の基台から2電極一体型トーチ30までの間の適切な箇所に設置されている。
なお、本実施例では2電極一体型トーチ30を用いているが、代わりに2つの単電極トーチをロボット1の手先先端に備えるようにしてもよい。
次に図2にロボット制御装置2内のブロック図を示す。
ロボット制御装置2内にはCPU200があり、このCPU200がロボット1及び溶接電源31、41の制御を行う。ロボット1は教示再生型であり、予め教示時に操作者が溶接開始位置をはじめとする動作軌跡や溶接条件を作業プログラムという形式で記憶させておく。再生時にはその作業プログラムを実行することでロボット1を動作させ、溶接電源31、41へ指令をするものである。教示された作業プログラムは作業プログラム格納部210に格納される。
ロボット1の各軸への動作指令はサーボ指令部206を介して行い、ロボット1からのフィードバックはフィードバック受信部207によって受信する。一方溶接電源への指令は溶接条件出力部205やアーク溶接入出力部208によって行う。
教示位置格納部201は、作業プログラム中のロボットの具体的な教示位置を格納している。この位置は、ロボット1の直交座標値によって指定したり、各関節のパルス値または角度によって指定したりすることができる。
ツール寸法格納部202は、ロボット1の手先先端部を基準とした第1電極32の先端位置及び姿勢、第2電極42の先端位置及び姿勢を格納している。第2電極42の先端位置及び姿勢に関しては、第1電極32のそれを基準としても良い。
軌跡演算部203は、作業プログラムにて指定されたロボット1の動作軌跡の補間方法及び移動速度に基づいて、マシンクロック毎のロボット1の位置を生成するものである。このマシンクロックとは、ある一定周期の内部クロックであり、CPU200はクロックごとに位置生成やロボット及び溶接電源への指令などの処理を行う。生成された指令は前述のサーボ指令部206を介してロボット1の各軸へと送られる。なお、本実施例では第1電極32の先端をロボット1の制御点とする。
溶接条件格納部204は、作業プログラムにて指定された第1電極32、第2電極42による各溶接条件に対応する具体的な溶接電圧値や溶接電流値などを格納している。
実際に溶接を行う場合の処理を図2、図3を用いて説明する。
操作者が教示装置3を操作することなどによって作業プログラム再生が指令されると、CPU200は指定された作業プログラムを作業プログラム格納部210から呼び出す。そして、作業プログラムにて指定されている教示位置を教示位置格納部201から読み出す。さらにロボット1の現在位置をフィードバック受信部207から読み出して、現在位置から教示位置までの軌跡を軌跡演算部203で生成する。
この際、ツール寸法格納部202から第1電極32の先端位置及び姿勢を読み出し、フィードバック受信部207から得たロボット1手先先端部の位置及び姿勢に加算してロボット1の制御点を求めて、軌跡を生成する。軌跡演算部203で生成された位置指令がサーボ指令部206へ出力され、ロボット1が教示位置へと動作する。
また、第2電極位置監視部209は、ツール寸法格納部202から第2電極42の先端位置及び姿勢を読み出し、フィードバック受信部207から得たロボット1手先先端部の位置及び姿勢に加算して第2電極42の先端位置を求める。第2電極42の先端位置を演算によって把握するため、本実施例では教示作業の際に第2電極42が溶接開始点に到達した状態を登録しておく必要はない。
上述のような処理を繰り返し、ロボット1の先端に備えられた第1電極32は、予め教示された溶接開始点へと移動する(図3(a))。
第1電極32が溶接開始点に到達したことをフィードバック受信部207のフィードバック位置から確認した後、CPU200は作業プログラムで指定された溶接条件に従って溶接条件格納部204に格納されている第1電極32による溶接条件の内容を読み出し、溶接条件出力部205を通じて溶接電源31へ出力する。併せてアーク溶接入出力部208から溶接電源31へ溶接開始を指令する(図3(b))。
さらに第2電極位置監視部209に溶接開始点の位置を記録する。ロボット1は、アーク溶接入出力部208にて溶接電源31からアーク発生応答を受信するまで溶接開始点で停止しておく。
溶接電源31からのアーク発生応答をアーク溶接入出力部208にて受信した場合、ロボット1は、次の教示位置へ移動を開始する。さらに第2電極位置監視部209は、前述のように演算した第2電極42の先端位置と溶接開始点との距離を監視し、CPU200へ通知する。
CPU200は、現在の制御点の移動速度と、溶接開始点の位置と第2電極42の先端位置との差分から、第2電極42が溶接開始点に到達するまでの残り時間を算出する。
この時間が第1の所定時間以下になるとCPU200は作業プログラムで指定された第2電極42による溶接条件の内容を溶接条件格納部204から読み出し、溶接条件出力部205を通じて溶接電源41へ出力する。併せてアーク溶接入出力部208を介して、溶接電源41へ溶接開始の指令を出力する(図3(c))。
溶接電源41への溶接開始指令から実際に第2電極42にてアークが発生するまでには遅れ時間が存在するので、第2電極42が溶接開始点に到達する前に溶接開始指令を出力するのである。
また、残り時間を算出する処理を行わず溶接開始点の位置と第2電極42の位置との距離を第1の所定距離と比べて、第1の所定距離以下まで近づくと溶接電源41へ溶接開始の指令を出力するようにしてもよい。
このように、ツール寸法格納部202に第1電極32、第2電極42の先端位置及び姿勢を格納しておくことにより、第1電極について溶接開始点を教示しておくたけで、溶接実行時には第2電極42の溶接開始点到達を自動的に判断し溶接を行うことができる。
また、溶接終了点においても、第1電極32についてのみ溶接終了点を教示しておく。そして溶接実行時に第1電極32が溶接終了点に到達した際、アーク溶接入出力部208から溶接電源31へ溶接終了を指令するとともに第2電極位置監視部209にその溶接終了点の位置を記録する。
第2電極位置監視部209にて溶接終了点と第2電極42の先端位置との距離、または第2電極42が溶接終了点に到達するまでの残り時間を第1の所定距離、または第1の所定時間と比較することにより第2電極42の溶接終了点到達を自動的に判断して溶接電源41へ溶接終了の指令を出力し、第2電極42による溶接を終了することができる。
このように教示作業の際に第2電極42が溶接終了点に到達した状態を登録しておく必要はない。第2電極42については溶接開始点/溶接終了点の教示を行う必要がないため、ワークの変更などによる再教示を短時間で行え、教示操作も煩雑になることもない。
さらに溶接電源への指令と実際のアーク発生/消滅までの遅れ時間を考慮して早めに指令を出力するので操作者の意図した通りの範囲についてタンデム溶接を行い、溶接品質を高めることができる。
なお、溶接電源41からアーク発生応答を受信するとロボット1はそのまま移動を続けるが(図3(d))、溶接電源41へ溶接開始指令後、第2の所定時間を経過してもアーク溶接入出力部208にて溶接電源41からのアーク発生応答が受信されない場合には、ロボット1を停止させアーク溶接入出力部208を介して溶接電源31、41へ溶接終了指令を出力する。第2電極42の先端位置が溶接開始点から第2の所定距離以上離れてもアーク溶接入出力部208にて溶接電源41からのアーク発生応答が受信されない場合も同様とする。このように第2電極についてアーク発生が確認できない場合は溶接を中止するため、不完全なタンデム溶接を防止することができる。
なお、第1、第2の所定時間や所定距離は予めパラメータとしてパラメータ格納部211に設定、保存しておく。パラメータの設定や確認は教示装置3のキー操作により自在に行うことができる。
以下に本発明の別の実施例を説明する。
図4は溶接開始点付近でのロボット1の溶接速度の変化を説明する図で、図5は溶接終了点付近でのロボット1の溶接速度の変化を説明する図である。実施例1と同様、ロボット1が作業プログラムに従って溶接を行う際、まず図4において、第1電極32が溶接開始点に到達するとまず第1電極32単独で溶接を開始する。
第1電極32による溶接開始から第2電極42が溶接開始点に到達するまでの間は、第1電極32単独で溶接を行うこととなるので、十分なワイヤ溶け込み量を確保するために2つの電極によるタンデム溶接の場合よりも低い所定の溶接速度V1で移動する(図4(a))。
第1電極32に続いて第2電極42が溶接開始点に到達すると、第2電極42が溶接を開始する。第2電極42の溶接開始後は、第1電極32と第2電極42の2つの電極によるタンデム溶接を行うのでV1より速い速度で溶接を行うことができる。
よってロボット1は2つの電極によって溶接するのに適当な所定の溶接速度V2に移動速度を上げて移動する(図4(b))。ここで、V1はV2の50%程度の速度とするのが適当である。
次に図5について説明する。ロボット1が溶接線に沿って所定の溶接速度(V2)で移動を続け溶接終了点に接近する。まず第1電極32が溶接終了点に到達すると、第1電極32は溶接を終了する(図5(a))。
この後、ロボット1は第2電極42が溶接終了点に到達するまでの間は、第2電極42単独で溶接することとなるので、ロボット1は溶接開始点付近と同様にV2より低い所定の溶接速度(V3)に速度を下げて移動する(図5(b))。第2電極42が溶接終了点に到達すると、第2電極42は溶接を終了する。ここで、V3はV2の50%程度の速度とするのが適当であり、通常V1と同じ値とするが必ずしも同一の速度とする必要はない。
第1電極または第2電極による単独溶接時の溶接速度を、第1電極および第2電極によるタンデム溶接時よりも小さく設定して単独溶接時のワイヤの溶け込み量を確保することにより、単独溶接、タンデム溶接に関係なく溶接線全長にわたって一定の溶接速度で溶接を行う場合に比べ全溶接線で溶接量一定の良好な溶接ビードが得られ、品質の良い溶接を行うことができる。
なお、実施例1にて説明した方法により、本実施例においても教示作業の際に、第2電極42が溶接開始点/溶接終了点に到達した点を教示する必要がない。よって、溶接速度V1、V2についても教示作業の際に移動速度を切り替えることや切り替えのタイミングを具体的に教示する必要はなく、第1電極32と第2電極42の2つの電極によるタンデム溶接の速度V2のみを指定すれば良い。
溶接実行時に溶接速度V1/V3を実現するためには、溶接開始点/溶接終了点を教示する際に、溶接速度V1/V3をV2に対する比率として指定しておけば、溶接実行時には実施例1にて説明した方法によって第2電極の位置を取得し、溶接開始点/終了点付近にて自動的に溶接速度をV1/V3に切り替える。
溶接速度V1/V3を指定する別の方法として、具体的な溶接速度を予めパラメータ溶格納部211などに格納しておき、溶接開始点/溶接終了点を教示する際にその格納先を指定するようにしてもよい。
本発明のアーク溶接装置の全体構成を示す図 本発明のロボット制御装置内のブロック図 本発明の溶接開始点付近での動作を説明する図 本発明の溶接開始点付近での溶接速度の変化を説明する図 本発明の溶接終了点付近での溶接速度の変化を説明する図 従来のタンデムアーク溶接装置の全体構成を示す図 従来技術における教示手順を示す図
符号の説明
1、12 ロボット
2、19 ロボット制御装置
3、20 教示装置
11、30 2電極一体型トーチ
13、32 第1電極
14、42 第2電極
15、16、33、43 ワイヤ送給装置
17、18、31、41 溶接電源
19a 溶接電源専用ポート
19b 汎用接点出力部
19c 汎用外部出力ポート
19d タンデム溶接制御部
34、44 ワイヤ格納部
50 治具
60 ワーク
200 CPU
201 教示位置格納部
202 ツール寸法格納部
203 軌跡演算部
204 溶接条件格納部
205 溶接条件出力部
206 サーボ司令部
207 フィードバック受信部
208 アーク溶接入出力部
209 第2電極位置監視部
210 作業プログラム格納部
211 パラメータ格納部

Claims (11)

  1. 複数の関節を持つロボットと、前記ロボットを制御するロボット制御装置と、前記ロボットの手先先端に取り付けられた2電極一体型トーチまたは2つの単電極トーチと、前記ロボット制御装置に接続され前記各電極に溶接電力を供給する溶接電源を備え、
    溶接ワイヤを消耗電極とする前記トーチの第1電極と第2電極とを溶接対象部材に対して所定の方向に所定の電極間距離を設けて配置し、まず前記第1電極にて溶接を行い、続いて前記第2電極にて溶接を行うアーク溶接装置において、
    前記ロボット制御装置は、前記ロボットの手先先端を基準とした前記第1電極の先端と前記第2電極の先端の相対的な位置関係を格納するツール寸法格納部と、
    前記第1電極の先端を前記ロボットの制御点として前記ロボットの軌跡演算を行う軌跡演算部と、
    前記第2電極の先端位置を算出し、前記溶接対象部材上に予め設定された溶接開始点および溶接終了点と前記第2電極の先端位置との距離を監視する第2電極位置監視部とを備えることを特徴とするアーク溶接装置。
  2. 前記ロボット制御装置は、前記第1電極が前記溶接開始点に到達し溶接を開始した後、前記第2電極位置監視部によって前記第2電極先端と前記溶接開始点との距離を取得し、前記距離が第1の所定距離内になると前記第2電極の溶接電源へ溶接開始指令を送出することを特徴とする請求項1記載のアーク溶接装置。
  3. 前記ロボット制御装置は、前記第1電極が前記溶接開始点に到達し溶接を開始した後、前記第2電極位置監視部によって前記第2電極先端と前記溶接開始点との距離を取得し、前記距離と前記ロボットの制御点の移動速度とから前記第2電極が前記溶接開始点に到達するまでの時間を算出し、前記到達時間が第1の所定時間内になると前記第2電極の溶接電源へ溶接開始指令を送出することを特徴とする請求項1記載のアーク溶接装置。
  4. 前記ロボット制御装置は、前記第2電極の溶接電源へアーク発生指令を送出した後、前記第2電極位置監視部によって前記第2電極先端と前記溶接開始点との距離を取得し、前記距離が第2の所定距離以上となっても前記第2電極の溶接電源からアーク発生確認応答がない場合、前記ロボットを停止させ、前記各溶接電源に溶接終了指令を送出することを特徴とする請求項2または3記載のアーク溶接装置。
  5. 前記ロボット制御装置は、前記第2電極の溶接電源へアーク発生指令を送出した後、第2の所定時間を経過しても前記第2電極の溶接電源からアーク発生確認応答がない場合、前記ロボットを停止させ、前記各溶接電源に溶接終了指令を送出することを特徴とする請求項2または3記載のアーク溶接装置。
  6. 前記ロボット制御装置は、前記第1電極が前記溶接終了点に到達し溶接を終了した後、前記第2電極位置監視部によって前記第2電極先端と前記溶接終了点との距離を取得し、前記距離が第2の所定距離内になると前記第2電極の溶接電源へ溶接停止指令を送出することを特徴とする請求項1記載のアーク溶接装置。
  7. 前記ロボット制御装置は、前記第1電極が前記溶接終了点に到達し溶接を終了した後、前記第2電極位置監視部によって前記第2電極先端と前記溶接終了点との距離を取得し、前記距離と前記ロボットの制御点の移動速度とから前記第2電極先端が前記溶接終了点に到達するまでの時間を算出し、前記到達時間が第2の所定時間内になると前記第2電極の溶接電源へ溶接停止指令を送出することを特徴とする請求項1記載のアーク溶接装置。
  8. 前記ロボット制御装置は、前記第1電極が前記溶接開始点に到達し溶接を開始した後、前記第2電極が前記溶接開始点に到達するまでの間、前記ロボットの制御点を第1の移動速度で移動させ、前記第2電極位置監視部によって前記第2電極先端と前記溶接開始点との距離を取得し、前記第2電極が前記溶接開始点に到達し溶接を開始すると前記ロボットの制御点を第2の移動速度で移動させることを特徴とする請求項1記載のアーク溶接装置。
  9. 前記第1の移動速度は前記第2の移動速度より小さいことを特徴とする請求項8記載のアーク溶接装置。
  10. 前記ロボット制御装置は、前記第2電極が前記溶接開始点に到達し溶接を開始した後、前記第1電極が前記溶接終了点に到達するまでの間、前記ロボットの制御点を前記第2の移動速度で移動させ、前記第1電極が前記溶接終了点に到達し溶接を終了した後、前記第2電極位置監視部によって前記第2電極先端と前記溶接終了点との距離を取得し、前記第2電極が前記溶接終了点に到達するまでの間、前記ロボットの制御点を第3の移動速度で移動させることを特徴とする請求項8記載のアーク溶接装置。
  11. 前記第3の移動速度は前記第2の移動速度より小さいことを特徴とする請求項10記載のアーク溶接装置。
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