JP2008210558A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池から排出されるガスが浮遊する空気中の水素ガス濃度に応じてパージ処理を制御すること。
【解決手段】パージ条件が成立したときに、制御部80は、エアコンプレッサ75と水素ポンプ55を掃気駆動して、パージ処理を実行するとともに、水素ガス濃度センサ101の検出出力を監視し、車外の水素ガス濃度が第1既定値Cth1を超えたと判定したときには、パージ処理を一旦中止し、この間、DC/DCコンバータ90に対して、燃料電池20の出力電流を下げる方向に制限する制御とバッテリ電力のみによる電気自動車走行に切替える制御を指令し、この過程で、水素ガス濃度が第2既定値Cth2以下になったときには、中止時の指令を解除して、パージ処理を再開し、エアコンプレッサ75と水素ポンプ55を掃気駆動する処理を所定時間繰り返す。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両搭載を目的とした燃料電池システムに関する。
水素と酸素との電気化学反応を利用して発電する燃料電池としては、例えば、固体高分子型燃料電池がある。この固体高分子型燃料電池は、複数のセルを積層して構成されたスタックを備えている。スタックを構成するセルは、アノード(燃料極)とカソード(空気極)とを備えており、これらのアノードとカソードとの間には、イオン交換基としてスルフォンサン基を有する固体高分子電解質膜が介在している。
アノードには燃料ガス(水素ガスまたは炭化水素を改質して水素リッチにした改質水素)を含む燃料ガスが供給され、カソードには酸化剤として酸素を含むガス(酸化剤ガス)、一例として、空気が供給される。アノードに燃料ガスが供給されることで、燃料ガスに含まれる水素がアノードを構成する触媒層の触媒と反応し、これによって水素イオンが発生する。発生した水素イオンは固体高分子電解質膜を通過して、カソードで酸素と電気反応を起こす。この電気化学反応によって発電が行われる構成となっている。
ところで、固体高分子型燃料電池を動力源とする燃料電池システムにおいて、システムの運転を停止すると、燃料電池の温度が下がり、高温多湿の状態にあった燃料電池内部の水分が凝結して結露したり、凍結したりすることがある。このため、システムの運転を停止するに際して、燃料電池の反応ガス流路から水を排出するための掃気(パージ)が行われている。
一方、車両周辺の環境が、燃料ガス(水素ガス)が滞留しやすい環境、例えば、トンネル内、駐車場内、アンダーパス内であるか否かをナビゲーション装置で検出し、車両周辺の環境が、燃料ガスが滞留しやすい環境であるときには、掃気を実行しないようにしたものが提案されている(特許文献1、2参照)。
また、燃料電池からの水素漏れ量が所定値を超えないようにするために、燃料電池周辺の水素濃度を水素センサで検出し、この検出値と現在の作動圧力での水素漏れ量と燃料電池の特性に基づいて、燃料電池からの水素漏れ量が所定値を超えない作動圧力を予測し、予測結果を基に作動圧力以下に作動圧力を制限して燃料電池を運転するようにしたものが提案されている(特許文献3参照)。
特開2006−156139号公報 特開2006−156141号公報 特開2003−17094号公報
従来技術のうち特許文献1、2に記載されているものは、車両周辺の環境によっては、掃気を制限するようにしているが、車両周辺の環境が、水素ガスが滞留しやすい環境であるか否かの情報をナビゲーション装置で収集しなければならず、ナビゲーション装置が搭載されていない車両では、車両周辺の環境が、水素ガスが滞留しやすい環境であっても、掃気を制限することができない。一方、ナビゲーション装置が搭載されている車両であっても、ナビゲーション装置では特定できない閉空間では、水素ガスが滞留しやすい環境であっても、掃気を制限することができない。
また、特許文献3に記載されているものは、燃料電池周辺の水素濃度を検出しているが、水素濃度を監視して、掃気を制限することは行っていないので、パージにより、車両から排出された排気ガスに含まれる水素の濃度が自然に上昇しても、これに対応することはできない。
そこで、本発明は、燃料電池周辺の空気中の水素ガス濃度を検出し、検出された水素ガス濃度に応じてパージ処理を制御することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、反応ガスの供給を受けて発電する燃料電池を有する燃料電池システムにおいて、該反応ガスが流通する流路内に該反応ガスを供給して該流路内のガスを外部に排出するパージ処理を実行するパージ手段と、該燃料電池周辺の空気中の水素ガス濃度を検出する水素濃度センサと、を備え、該パージ手段は、該水素濃度センサの検出濃度が所定の第1既定値を超えたときに、該パージ処理を中止することを特徴とする。
係る構成によれば、パージ手段によるパージ処理が実行されている過程で、燃料電池周辺の空気中の水素ガス濃度を水素ガス濃度センサで検出し、検出濃度が所定の第1既定値を超えたときに、パージ処理を中止するようにしているため、水素ガスが滞留しやすい環境であるか否かの情報を収集することなく、パージ処理により排出されるガスが浮遊する空気中の水素ガス濃度が所定の第1既定値を超えたことを条件に、パージ処理を中止することができる。
前記燃料電池システムを構成するに際しては、以下の要素を付加することができる。
好適には、前記パージ手段は、前記水素濃度センサの検出濃度が第2既定値以下になったときには、前記パージ処理を再開する。
係る構成によれば、水素濃度センサの検出濃度が第2既定値以下になったときには、パージ処理を再開するようにしているため、パージ処理を中止した後、パージ処理を確実に実行することができる。
好適には、前記燃料電池から発生する電力を電圧変換して蓄電装置に供給し、または該蓄電装置から発生する電力を電圧変換して前記燃料電池に供給する電圧変換手段を備え、前記電圧変換手段は、前記パージ手段によるパージ処理が中止されていることを条件に、前記燃料電池に対する電圧を変化させて前記燃料電池の出力電流を制限する。
係る構成によれば、パージ処理が中止されているときに、電圧変換手段により、燃料電池に対する電圧を変化させて燃料電池の出力電流を制限することで、パージ処理に中止に伴って、燃料ガスにおける水素分圧が低下しても、その分、燃料電池の出力電流が下がるので、燃料電池を保護することができる。
好適には、前記電圧変換手段は、前記燃料電池の出力電流が制限されていることを条件に、前記蓄電装置から発生する電力を、前記燃料電池を動力源とする負荷に供給する。
係る構成によれば、出力電流の制限(低下)に伴って燃料電池の発電電力が低下したときに、蓄電装置から発生する電力を、燃料電池を動力源とする負荷、例えば、車両走行用モータに供給することで、蓄電装置(バッテリ)電力のみによる電気自動車(EV)走行を実行することができる。
好適には、前記第1既定値と前記第2既定値は同一の値または互いに異なる値に設定される。
係る構成によれば、第1既定値と第2既定値を同一の値にしたときには、水素ガス濃度が第1既定値=第2既定値を超えたときに、パージ処理が中止され、水素ガス濃度が第1既定値=第2既定値以下になったときにパージ処理が再開される。一方、第1既定値と第2既定値を異なる値にし、例えば、第1既定値を第2既定値よりも大きくしたときには、水素ガス濃度が第1既定値を超えたときに、パージ処理が中止され、水素ガス濃度が第2既定値以下になったときにパージ処理が再開される。この場合、第1既定値と第2既定値との間には不感帯が存在するので、ハンチングが生じることはなく、第1既定値と第2既定値を同一の値にしたときよりも、パージ処理の中止と再開を安定した状態で行うことができる。
本発明によれば、パージ手段によるパージ処理が実行されている過程で、燃料電池周辺の空気中の水素ガス濃度を水素ガス濃度センサで検出し、検出濃度が所定の第1既定値を超えたときに、パージ処理を中止するようにしているため、燃料電池周辺の空気中の水素ガス濃度に応じた的確なパージ処理をすることができる。
次に本発明の好適な実施の形態を説明する。
図1は、本発明が適用された燃料電池システムのシステム構成図である。
図1において、燃料電池システム10は、燃料電池20に燃料ガス(水素ガス)を供給するための燃料ガス供給系統4と、燃料電池20に酸化ガス(空気)を供給するための酸化ガス供給系統7と、燃料電池20を冷却するための冷却液供給系統3と燃料電池20からの発電電力を充放電する電力系統9とを備えて構成されている。
燃料電池20は、フッ素系樹脂などにより形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜などから成る高分子電解質膜21の両面にアノード極22とカソード極23をスクリーン印刷などで形成した膜・電極接合体24を備えている。膜・電極接合体24の両面は、燃料ガス、酸化ガス、冷却水の流路を有するセパレータ(図示せず)によってサンドイッチされ、このセパレータとアノード極22およびカソード極23との間に、それぞれ溝状のアノードガスチャンネル25およびカソードガスチャンネル26を形成している。アノード極22は、燃料極用触媒層を多孔質支持層上に設けて構成され、カソード極23は、空気極用触媒層を多孔質支持層上に設けて構成されている。これら電極の触媒層は、例えば、白金粒子を付着して構成されている。
アノード極22では、次の(1)式の酸化反応が生じ、カソード極23では、次の(2)式の還元反応が生じる。燃料電池20全体としては、次の(3)式の起電反応が生じる。
2→2H++2e-・・・(1)
(1/2)O2+2H++2e-→H2O・・・(2)
2+(1/2)O2→H2O・・・(3)
なお、図1では説明の便宜上、膜・電極接合体24、アノードガスチャンネル25およびカソードガスチャンネル26からなる単位セルの構造を模式的に図示しているが、実際には、上述したセパレータを介して複数の単位セルが直列に接続したスタック構造を備えている。
燃料電池システム10の冷却液供給系統3には、冷却液を循環させる冷却路31、燃料電池20から排水される冷却液の温度を検出する温度センサ32、冷却液の熱を外部に放熱するラジエータ(熱交換器)33、ラジエータ33へ流入する冷却液の水量を調整するバルブ34、冷却液を加圧して循環させる冷却液ポンプ35、燃料電池20に供給される冷却液の温度を検出する温度センサ36などが設けられている。
燃料電池システム10の燃料ガス供給系統4には、燃料ガス供給装置42からの燃料ガス(アノードガス)、例えば、水素ガスをアノードガスチャンネル25に供給するための燃料ガス流路40と、アノードガスチャンネル25から排気される燃料オフガスを燃料ガス流路40に循環させるための循環流路(循環経路)51が配管されており、これらのガス流路によって燃料ガス循環系統が構成されている。
燃料ガス流路40には、燃料ガス供給装置42からの燃料ガス流出を制御する遮断弁(元弁)43、燃料ガスの圧力を検出する圧力センサ44、循環経路51の燃料ガス圧力を調整する調整弁45、燃料電池20への燃料ガス供給を制御する遮断弁46が設置されている。
燃料ガス供給装置42は、例えば、高圧水素タンク、水素吸蔵合金、改質器などより構成される。循環流路51には、燃料電池20から循環流路51への燃料オフガス供給を制御する遮断弁52、燃料オフガスに含まれる水分を除去する気液分離器53および排出弁54、アノードガスチャンネル25を通過する際に、圧力損失を受けた燃料オフガスを圧縮して適度なガス圧まで昇圧させて、燃料ガス流路40に還流させる水素ポンプ(循環ポンプ)55、燃料ガス流路40の燃料ガスが循環流路51側に逆流するのを防止する逆流阻止弁56が設置されている。水素ポンプ55をモータによって駆動することで、水素ポンプ55の駆動による燃料オフガスは、燃料ガス流路40で燃料ガス供給装置42から供給される燃料ガスと合流した後、燃料電池20に供給されて再利用される。
なお、水素ポンプ55には、水素ポンプ55の回転数を検出する回転数センサ57が設置されている。
また、循環流路51には、燃料電池20から排気された燃料オフガスを、希釈器(例えば水素濃度低減装置)62を介して車外に排気するための排気流路61が分岐して配管されている。排気流路61にはパージ弁63が設置されており、燃料オフガスの排気制御を行えるように構成されている。パージ弁63を開閉することで、燃料電池20内の循環を繰り返して、不純濃度が増加した燃料オフガスを外部に排出し、新規の燃料ガスを導入してセル電圧の低下を防止することができる。また、循環流路51の内圧に脈動を起こし、ガス流路に蓄積した水分を除去することもできる。
一方、燃料電池システム10の酸化ガス供給系統7には、カソードガスチャンネル26に酸化ガス(カソードガス)を供給するための酸化ガス流路71と、カソードガスチャンネル26から排気されるカソードオフガスを排気するためのカソードオフガス流路72が配管されている。酸化ガス流路71には、大気からエアを取り込むエアクリーナ74、および、取り込んだエアを圧縮し、圧縮したエアを酸化剤ガスとして、カソードガスチャンネル26に送給するエアコンプレッサ75が設定されており、エアコンプレッサ75には、エアコンプレッサ75の回転数を検出する回転数センサ73が設置されている。酸化ガス流路71とカソードオフガス流路72との間には湿度交換を行う加湿器76が設けられている。カソードオフガス流路72には、カソードオフガス流路72の排気圧力を調整する調圧弁77、カソードオフガス中の水分を除去する気液分離器78、カソードオフガスの排気音を吸収するマフラー79が設けられている。気液分離器78から排出されたカソードオフガスは分流され、一方は、希釈器62に流れ込み、希釈器62内に滞留する燃料オフガスと混合希釈され、また分流された他方のカソードオフガスは、マフラー79にて吸音され、希釈器62により混合希釈されたガスと混合されて、車外に排出される。
また、燃料電池システム10の電力系統9には、一次側にバッテリ91の出力端子が接続され、二次側に燃料電池20の出力端子が接続されたDC−DCコンバータ90、二次電池として余剰電力を蓄電するバッテリ91、バッテリ91の充電状況を監視するバッテリコンピュータ92、燃料電池20の負荷または駆動対象となる車両走行用モータ94に交流電力を供給するインバータ93、燃料電池システム10の各種高圧補機96に交流電力を供給するインバータ95、燃料電池20の出力電圧を測定する電圧センサ97、および出力電流を測定する電流センサ98が接続されている。
DC−DCコンバータ90は、燃料電池20の余剰電力または車両走行用モータ94への制動動作により発生する回生電力を電圧変換してバッテリ91に供給して充電させる。また、車両走行用モータ94の要求電力に対する、燃料電池20の発電電力の不足分を補填するため、DC−DCコンバータ90は、バッテリ91からの放電電力を電圧変換して二次側に出力する。
インバータ93および95は、直流電流を三相交流電流に変換して、車両走行用モータ94および高圧補機96にそれぞれ出力する。車両走行用モータ94には、モータ94の回転数を検出する回転数センサ99が設置されている。モータ94は、ディファレンシャルを介して車輪100が機械的に結合されており、モータ94の回転力を車両の推進力に変換可能となっている。
電圧センサ97および電流センサ98は、電力系統に重畳された交流信号に電圧に対する電流の位相と振幅とに基づいて交流インピーダンスを測定するためのものである。交流インピーダンスは、燃料電池20の含水量に対応している。
さらに、燃料電池システム10には、燃料電池12の発電を制御するための制御部80が設置されている。制御部80は、例えば、CPU(中央処理装置)、RAM、ROM、インターフェイス回路などを備えた汎用コンピュータで構成されており、温度センサ32、36、圧力センサ44、回転数センサ57、73、99からのセンサ信号や電圧センサ97、電流センサ98、イグニッションスイッチ82からの信号を取り込み、電池運転の状態、例えば、電力負荷に応じて各モータを駆動して、水素ポンプ55およびエアコンプレッサ75の回転数を調整し、さらに、各種の弁(バルブ)の開閉制御または弁開度の調整などを行うようになっている。
また、制御部80は、燃料電池20周辺の空気中の水素ガス濃度を検出する水素ガス濃度センサ101の検出出力を監視しながら、パージ処理を実行し、水素ガス濃度が所定の既定値を超えたときにはパージ処理を中止し、この間、燃料電池20の出力電流を制限するための制御指令とバッテリ91の電力を車両走行用モータ94に供給して、バッテリ電力のみによる電気自動車(EV)走行を行うための制御指令をDC/DCコンバータ90に出力し、一方、パージ処理が中止されている過程で、水素ガス濃度が所定の既定値以下になったときには、パージ処理を再開するパージ手段の一要素として構成されている。
一方、制御部80によるパージ処理が実行されると、希釈器62やマフラー79からシステム外部に排出されるガスの流量(総パージ量)は、順次増加する。システム外部に排出されるガス中には、水素ガスが含まれているため、燃料電池20から排出されるガスが浮遊する空気中の水素ガス濃度、例えば、車外の水素ガス濃度を水素ガス濃度センサ101で検出するとともに、水素ガス濃度センサ101の検出出力を制御部80で監視しながらパージ処理を実行するとともに、パージ処理の中止または再開を決定することとしている。
例えば、燃料電池システム10を搭載した車両が車庫や屋内駐車場など、水素ガスが滞留しやすい閉空間内でアイドル状態にあるときには、図2に示すように、閉空間内の水素ガス濃度Cは、総パージ量Qの増加に伴って許容限界値Cmaxに向かって急激に増加する。このため、許容限界値Cmaxに対して、許容限界値Cmaxよりも小さい値の第1既定値Cth1と、第1既定値Cth1よりも小さい第2既定値Cth2を設定する。また、第1既定値Cth1と第2既定値Cth2との間に不感帯を設け、水素ガス濃度が第1既定値Cth1を超えたときに、パージ処理を中止し、水素ガス濃度が第2既定値Cth2以下になったときにはパージ処理を再開することで、水素ガス濃度が許容限界値Cmaxに達するのを防止するとともに、水素ガス濃度の増大に伴って車両が異常停止するのを防止することとしている。
この場合、第1既定値Cth1と第2既定値Cth2との間には不感帯が存在するので、ハンチングが生じることはなく、パージ処理の中止と再開を安定した状態で行うことができる。なお、第1既定値Cth1と第2既定値Cth2を同一の値にすることも可能である。この場合、水素ガス濃度が第1既定値Cth1=第2既定値Cth2を超えたときに、パージ処理が中止され、水素ガス濃度が第1既定値Cth1=第2既定値Cth2以下になったときにパージ処理が再開されることになる。
一方、車両が閉空間から離れ、水素ガスが滞留しにくい環境である開空間に移動したときには、水素ガス濃度が第1既定値Cth1を超えることはない。
さらに、制御部80は、パージ処理を中止しているときには、この間、燃料電池20の出力電流を制限するための制御指令とバッテリ91の電力を車両走行用モータ94に供給して、バッテリ電力のみによる電気自動車(EV)走行を行うための制御指令をDC/DCコンバータ90に出力し、パージ処理が中止されている過程で、水素ガス濃度が既定値Cth2以下になったときには、パージ処理を再開するようになっている。
すなわち、制御部80は、パージ処理を中止すると、燃料ガスにおける水素分圧が低下するので、その分、燃料電池20の出力電流を下げる方向に制限するとともに、出力電流の低下に伴って燃料電池20の発電電力が低下するので、バッテリ電力のみによる電気自動車(EV)走行に切替える制御を実行することとしている。
次に図3のフローチャートにしたがって、制御部80によるパージ処理を説明する。
制御部80は、例えば、タイマの計時時間またはプログラムで設定された所定の制御サイクル(所定の時間)毎に、パージ条件が成立したか否かを判定する(S1)。パージ条件が成立したときには(YES)、制御部80は、ステップS2に移行し、パージ弁63を所定時間開弁させるパージ処理を実行する。一方、ステップS1において、パージ条件が成立しない場合には(NO)、制御部80は、当該ルーチンの処理を終了する。
パージ処理を実行している過程では、ステップS3において、制御部80は、水素ガス濃度センサ101の検出出力を監視し、車外の水素ガス濃度が第1既定値Cth1を超えたか否かを判定する。その結果、車外の水素ガス濃度が第1既定値Ctn1を超えていないときには(NO)、制御部80は、ステップS4に移行し、パージ処理の終了か否かの判定、例えば、パージ処理を開始してから一定時間経過しているか否かの判定を実行する。その結果、パージ処理の終了でないときには(NO)、制御部80は、ステップS2の処理に戻ってステップS2、S3の処理を繰り返す。一方、パージ処理の終了であるときには(YES)、制御部80は、パージ弁63を閉じて、このルーチンでの処理を終了する。
ステップS3において、水素ガス濃度が第1既定値Cth1を超えたと判定したときには(YES)、制御部80は、ステップS5に移行し、パージ処理を一旦中止するための処理として、パージ弁63を閉弁させる。
次いでステップS6に移行し、パージ処理を中止するに伴って、制御部80は、燃料電池20の出力電流を制限するための制御指令をDC/DCコンバータ90に出力する。さらにステップS7に移行し、制御部80は、バッテリ91の電力を車両走行用モータ94に供給して、バッテリ電力のみによる電気自動車(EV)走行を行うための制御指令をDC/DCコンバータ90に出力する。
すなわち、制御部80は、パージ処理を中止すると、燃料ガスにおける水素分圧が低下するので、その分、燃料電池20の出力電流を下げる方向に制限する制御を実行するとともに(S6)、出力電流の低下に伴って燃料電池20の発電電力が低下するので、バッテリ電力のみによる電気自動車(EV)走行に切替える制御を実行する(S7)。
この際、DC/DCコンバータ90は、パージ処理時に、燃料電池20の各セルに対する印加電圧が、例えば、1Vとなるように動作していた場合、燃料電池20の各セルに対する印加電圧が1Vよりも低い電圧となるように動作する。
次いで、ステップS8に移行し、制御部80は、車外の水素ガス濃度が第2既定値Cth2以下になったか否かを判定する。その結果、車外の水素ガス濃度が第2既定値Cth2以下にならないときには(NO)、制御部80は、ステップS9に移行し、処理を継続するか否かの判定、例えば、パージ処理を中止してから一定時間経過しているか否かの判定を実行する。そして、パージ処理の中止を継続するときには(YES)、制御部80は、ステップS8の処理に戻る。一項、パージ処理の中止を継続しないときには(NO)、制御部80は、このルーチンでの処理を終了する。
一方、ステップS8において、車外の水素ガス濃度が第2既定値Cth2以下になったと判定したときには(YES)、制御部80は、ステップS10に移行し、パージ処理を再開するために、燃料電池20の出力電流の制限を解除するための制御指令をDC/DCコンバータ90に出力する。さらにステップS11に移行し、制御部80は、バッテリ電力のみによる電気自動車(EV)走行を解除するための制御指令をDC/DCコンバータ90に出力する。そしてステップS2の処理に戻り、制御部80は、パージ処理の再開に伴う処理として、ステップS2〜S11の処理を所定の時間が経過するまで繰り返す。
以上、本実施形態によれば、パージ処理を実行するときに、水素ガス濃度センサ101の検出出力を制御部80で監視し、水素ガス濃度が第1既定値Cth1を超えたと判定したときには、パージ処理を一旦中止し、この過程で、水素ガス濃度が第2既定値Cth2以下になったときには、パージ処理を再開する、という処理を所定時間繰り返すようにしたため、水素ガスが滞留しやすい環境であるか否かの情報を収集することなく、パージ処理により排出されるガスが浮遊する空気中の水素ガス濃度に応じてパージ処理の中止、再開を繰り返すことができる。
また、本実施形態によれば、パージ処理が中止されている間、DC/DCコンバータ90により、燃料電池20の出力電流を下げる方向に制限する制御を実行するととともに、バッテリ電力のみによる電気自動車走行に切替える制御を実行するようにしているため、パージ処理に中止に伴って、燃料ガスにおける水素分圧が低下しても、その分、燃料電池の出力電流が下がるので、燃料電池を保護することができるとともに、出力電流の制限(低下)に伴って燃料電池の発電電力が低下したときに、バッテリ電力のみによる電気自動車(EV)走行を実行することができる。
なお、燃料電池周辺の水素濃度を検出するための水素ガス濃度センサは、適切に燃料電池周辺の水素濃度を検出可能な場所であれば任意に設定可能である。また、複数の水素ガス濃度センサも設けてもよい。複数の水素ガス濃度センサがある場合には、いずれか一つのセンサで検出された水素ガス濃度が第1既定値Cth1以上になった場合にパージ処理を停止することが好ましい。また、総てのセンサで検出された水素ガス濃度が第2既定値Cth2以下になった場合にパージ処理を再開させることが好ましい。もっとも安全サイドに作用する処理だからである。
本発明の一実施形態を示す燃料電池システムのシステム構成図である。 閉空間と開空間における総パージ量と水素ガス濃度との関係を説明するための特性図である。 燃料電池システムにおけるパージ処理を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 燃料電池システム、20 燃料電池、40 燃料ガス流路、55 水素ポンプ、71 酸化ガス流路、75 エアコンプレッサ、80 制御部、101 水素ガス濃度センサ

Claims (5)

  1. 反応ガスの供給を受けて発電する燃料電池を有する燃料電池システムにおいて、
    該反応ガスが流通する流路内に該反応ガスを供給して該流路内のガスを外部に排出するパージ処理を実行するパージ手段と、
    該燃料電池周辺の空気中の水素ガス濃度を検出する水素濃度センサと、を備え、
    該パージ手段は、該水素濃度センサの検出濃度が所定の第1既定値を超えたときに、該パージ処理を中止することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記パージ手段は、前記水素濃度センサの検出濃度が第2既定値以下になったときには、前記パージ処理を再開する、請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池から発生する電力を電圧変換して蓄電装置に供給し、または該蓄電装置から発生する電力を電圧変換して前記燃料電池に供給する電圧変換手段を備え、
    前記電圧変換手段は、前記パージ手段によるパージ処理が中止されていることを条件に、前記燃料電池に対する電圧を変化させて前記燃料電池の出力電流を制限する、
    請求項1に記載の燃料電池システム。
  4. 前記電圧変換手段は、
    前記燃料電池の出力電流が制限されていることを条件に、前記蓄電装置から発生する電力を、前記燃料電池を動力源とする負荷に供給する、
    請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記第1既定値と前記第2既定値は同一の値または互いに異なる値に設定される、
    請求項2項に記載の燃料電池システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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