JP5146715B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池の掃気に用いる補機類を備えた燃料電池システムに関する。
水素と酸素との電気化学反応を利用して発電する燃料電池としては、例えば、固体高分子型燃料電池がある。この固体高分子型燃料電池は、複数のセルを積層して構成されたスタックを備えている。スタックを構成するセルは、アノード(燃料極)とカソード(空気極)とを備えており、これらのアノードとカソードとの間には、イオン交換基としてスルフォンサン基を有する固体高分子電解質膜が介在している。
アノードには燃料ガス(水素ガスまたは炭化水素を改質して水素リッチにした改質水素)を含む燃料ガスが供給され、カソードには酸化剤として酸素を含むガス(酸化剤ガス)、一例として、空気が供給される。アノードに燃料ガスが供給されることで、燃料ガスに含まれる水素がアノードを構成する触媒層の触媒と反応し、これによって水素イオンが発生する。発生した水素イオンは固体高分子電解質膜を通過して、カソードで酸素と電気反応を起こす。この電気化学反応によって発電が行われる構成となっている。
ところで、固体高分子型燃料電池を動力源とする燃料電池システムにおいて、システムの運転を停止すると、燃料電池の温度が下がり、高温多湿の状態にあった燃料電池内部の水分が凝結して結露したり、凍結したりすることがある。このため、システムの運転を停止するに際して、燃料電池の反応ガス流路から水を排出するための掃気が行われている。例えば、掃気に用いる補機類として、コンプレッサを用い、システム停止時に、通常運転時よりも大きな流量のガスをアノードとカソードに同時に供給して掃気することが行われている(特許文献1参照)。
特開2006−4904号公報
従来技術においては、システム停止時に、コンプレッサを用いて通常運転時よりも大きな流量のガスをアノードとカソードに同時に供給し、アノードおよびカソードを同じ流量のガスで掃気しているため、セパレータに液滴として付着している水分を除去するには十分ではない。しかも、掃気時には、燃料電池を止めて、バッテリ駆動を行うため、コンプレッサのみを高速で駆動するのでは、バッテリの電力が消費されることが危惧される。
そこで、本発明は、燃料電池の停止に伴って掃気処理を行うときに、氷点下始動性確保のために、セル内の水分を迅速に排出することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の連料電池システムは、燃料電池の停止時に掃気処理をする燃料電池システムにおいて、燃料ガスを燃料電池に供給する燃料ガスポンプと、酸化ガスを燃料電池に供給するコンプレッサと、を備え、掃気開始時から第1の期間、燃料ガスポンプとコンプレッサとを所定の最大駆動量で動作させ、燃料電池の電解質膜に付着した凝集水分を物理的に除去し、第1の期間の経過後から所定の第2の期間、コンプレッサを燃料ガスポンプに比べ大きな駆動量で優先的に駆動させ、電解質膜に含まれる水分を蒸発させ、第2の期間の経過後から所定の第3の期間、燃料ガスポンプとコンプレッサとを最大駆動量より低い駆動量で駆動させ、消費エネルギーを低減するように構成されている
本発明によれば、最大駆動量で動作させる掃気駆動装置として、燃料ガスを燃料電池に供給する燃料ガスポンプと、酸化ガスを燃料電池に供給するコンプレッサの双方を用い、掃気開始時から第1の期間、燃料ガスポンプとコンプレッサとを所定の最大駆動量で動作させるので、電解質膜(セパレータ)に液滴として付着した凝集水分を迅速に除去することができる。
また本発明によれば、最大駆動量で動作させる期間の経過後から第2の期間、コンプレッサを燃料ガスポンプに比べて大きな駆動量で優先的に駆動させるので、飽和蒸気による持ち去り量を多くして、電解質膜に含まれる水分を蒸発させることができる。
さらに本発明によれば、第2の期間の経過後から第3の期間、燃料ガスポンプとコンプレッサとを最大駆動量より低い駆動量で駆動させるので、電解質膜の表面が乾燥して飽和蒸気での持ち去りが困難となっても、燃料ガスと酸化ガスの流量を少なくして、各ガスの滞留時間を長くし、飽和蒸気の持ち去りによって掃気効率を高めることができるとともに、消費エネルギー(消費電力)を低減することができる。
好適には、前記最大駆動量の上限は、前記掃気駆動装置の騒音レベルに基づいて定められている。
係る構成によれば、最大駆動量で掃気駆動装置を動作させるときに、最大駆動量の上限を、掃気駆動装置の騒音レベルに基づいて定めることで、掃気駆動装置を最大駆動量で動作させても、掃気駆動装置の動作に伴って騒音が発生するのを抑制することができる。
好適には、前記最大駆動量の下限は、前記燃料電池の電解質膜に凝集している水分を物理的に排除可能な掃気流量に基づいて定められている。
係る構成によれば、最大駆動量で掃気駆動装置を動作させるときの最大駆動量の下限を、燃料電池の電解質膜に凝集している水分を物理的に排除可能な掃気流量に基づいて定めることで、所定の駆動量で掃気駆動装置を所定期間動作させたときには、燃料電池の電解質膜に付着した凝集水分を物理的に確実に除去することができる。
本発明によれば、セル内の水分量の低減によって氷点下始動性を確実に確保することができる。
次に本発明の好適な実施の形態を説明する。
図1は、本発明が適用された燃料電池システムのシステム構成図である。
図1において、燃料電池システム10は、燃料電池20に燃料ガス(水素ガス)を供給するための燃料ガス供給系統4と、燃料電池20に酸化ガス(空気)を供給するための酸化ガス供給系統7と、燃料電池20を冷却するための冷却液供給系統3と燃料電池20からの発電電力を充放電する電力系統9とを備えて構成されている。
燃料電池20は、フッ素系樹脂などにより形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜などから成る高分子電解質膜21の両面にアノード極22とカソード極23をスクリーン印刷などで形成した膜・電極接合体24を備えている。膜・電極接合体24の両面は、燃料ガス、酸化ガス、冷却水の流路を有するセパレータ(図示せず)によってサンドイッチされ、このセパレータとアノード極22およびカソード極23との間に、それぞれ溝状のアノードガスチャンネル25およびカソードガスチャンネル26を形成している。アノード極22は、燃料極用触媒層を多孔質支持層上に設けて構成され、カソード極23は、空気極用触媒層を多孔質支持層上に設けて構成されている。これら電極の触媒層は、例えば、白金粒子を付着して構成されている。
アノード極22では、次の(1)式の酸化反応が生じ、カソード極23では、次の(2)式の還元反応が生じる。燃料電池20全体としては、次の(3)式の起電反応が生じる。
2→2H++2e-・・・(1)
(1/2)O2+2H++2e-→H2O・・・(2)
2+(1/2)O2→H2O・・・(3)
なお、図1では説明の便宜上、膜・電極接合体24、アノードガスチャンネル25およびカソードガスチャンネル26からなる単位セルの構造を模式的に図示しているが、実際には、上述したセパレータを介して複数の単位セルが直列に接続したスタック構造を備えている。
燃料電池システム10の冷却液供給系統3には、冷却液を循環させる冷却路31、燃料電池20から排水される冷却液の温度を検出する温度センサ32、冷却液の熱を外部に放熱するラジエータ(熱交換器)33、ラジエータ33へ流入する冷却液の水量を調整するバルブ34、冷却液を加圧して循環させる冷却液ポンプ35、燃料電池20に供給される冷却液の温度を検出する温度センサ36などが設けられている。
燃料電池システム10の燃料ガス供給系統4には、燃料ガス供給装置42からの燃料ガス(アノードガス)、例えば、水素ガスをアノードガスチャンネル25に供給するための燃料ガス流路40と、アノードガスチャンネル25から排気される燃料オフガスを燃料ガス流路40に循環させるための循環流路(循環経路)51が配管されており、これらのガス流路によって燃料ガス循環系統が構成されている。
燃料ガス流路40には、燃料ガス供給装置42からの燃料ガス流出を制御する遮断弁(元弁)43、燃料ガスの圧力を検出する圧力センサ44、循環経路51の燃料ガス圧力を調整する調整弁45、燃料電池20への燃料ガス供給を制御する遮断弁46が設置されている。
燃料ガス供給装置42は、例えば高圧水素タンク、水素吸蔵合金、改質器などより構成される。循環流路51には、燃料電池20から循環流路51への燃料オフガス供給を制御する遮断弁52、燃料オフガスに含まれる水分を除去する気液分離器53および排出弁54、アノードガスチャンネル25を通過する際に、圧力損失を受けた燃料オフガスを圧縮して適度なガス圧まで昇圧させて、燃料ガス流路40に還流させる水素ポンプ(循環ポンプ)55、燃料ガス流路40の燃料ガスが循環流路51側に逆流するのを防止する逆流阻止弁56が設置されている。水素ポンプ55をモータによって駆動することで、水素ポンプ55の駆動による燃料オフガスは、燃料ガス流路40で燃料ガス供給装置42から供給される燃料ガスと合流した後、燃料電池20に供給されて再利用される。
なお、水素ポンプ55には、水素ポンプ55の回転数を検出する回転数センサ57が設置されている。
また、循環流路51には、燃料電池20から排気された燃料オフガスを、希釈器(例えば水素濃度低減装置)62を介して車外に排気するための排気流路61が分岐して配管されている。排気流路61にはパージ弁63が設置されており、燃料オフガスの排気制御を行えるように構成されている。パージ弁63を開閉することで、燃料電池20内の循環を繰り返して、不純濃度が増加した燃料オフガスを外部に排出し、新規の燃料ガスを導入してセル電圧の低下を防止することができる。また、循環流路51の内圧に脈動を起こし、ガス流路に蓄積した水分を除去することもできる。
一方、燃料電池システム10の酸化ガス供給系統7には、カソードガスチャンネル26に酸化ガス(カソードガス)を供給するための酸化ガス流路71と、カソードガスチャンネル26から排気されるカソードオフガスを排気するためのカソードオフガス流路72が配管されている。
酸化ガス流路71には、大気からエアを取り込むエアクリーナ74、および、取り込んだエアを圧縮し、圧縮したエアを酸化剤ガスとして、カソードガスチャンネル26に送給するエアコンプレッサ75が設定されており、エアコンプレッサ75には、エアコンプレッサ75の回転数を検出する回転数センサ73が設置されている。酸化ガス流路71とカソードオフガス流路72との間には湿度交換を行う加湿器76が設けられている。
カソードオフガス流路72には、カソードオフガス流路72の排気圧力を調整する調圧弁77、カソードオフガス中の水分を除去する気液分離器78、カソードオフガスの排気音を吸収するマフラー79が設けられている。気液分離器78から排出されたカソードオフガスは分流され、一方は、希釈器62に流れ込み、希釈器62内に滞留する燃料オフガスと混合希釈され、また分流された他方のカソードオフガスは、マフラー79にて吸音され、希釈器62により混合希釈されたガスと混合されて、車外に排出される。
また、燃料電池システム10の電力系統9には、一次側にバッテリ91の出力端子が接続され、二次側に燃料電池20の出力端子が接続されたDC−DCコンバータ90、二次電池として余剰電力を蓄電するバッテリ91、バッテリ91の充電状況を監視するバッテリコンピュータ92、燃料電池20の負荷または駆動対象となる車両走行用モータ94に交流電力を供給するインバータ93、燃料電池システム10の各種高圧補機96に交流電力を供給するインバータ95、燃料電池20の出力電圧を測定する電圧センサ97、および出力電流を測定する電流センサ98が接続されている。
DC−DCコンバータ90は、燃料電池20の余剰電力または車両走行用モータ94への制動動作により発生する回生電力を電圧変換してバッテリ91に供給して充電させる。また、車両走行用モータ94の要求電力に対する、燃料電池20の発電電力の不足分を補填するため、DC−DCコンバータ90は、バッテリ91からの放電電力を電圧変換して二次側に出力する。
インバータ93および95は、直流電流を三相交流電流に変換して、車両走行用モータ94および高圧補機96にそれぞれ出力する。車両走行用モータ94には、モータ94の回転数を検出する回転数センサ99が設置されている。モータ94は、ディファレンシャルを介して車輪100が機械的に結合されており、モータ94の回転力を車両の推進力に変換可能となっている。
電圧センサ97および電流センサ98は、電力系統に重畳された交流信号に電圧に対する電流の位相と振幅とに基づいて交流インピーダンスを測定するためのものである。交流インピーダンスは、燃料電池20の含水量に対応している。
さらに、燃料電池システム10には、燃料電池12の発電を制御するための制御部80が設置されている。
制御部80は、例えば、CPU(中央処理装置)、RAM、ROM、インターフェイス回路などを備えた汎用コンピュータで構成されており、温度センサ32、36、圧力センサ44、回転数センサ57、73、99からのセンサ信号や電圧センサ97、電流センサ98、イグニッションスイッチ82からの信号を取り込み、電池運転の状態、例えば、電力負荷に応じて各モータを駆動して、水素ポンプ55およびエアコンプレッサ75の回転数を調整し、さらに、各種の弁の開閉制御または弁開度の調整などを行うようになっている。
特に、制御部80は、燃料電池20の停止時に掃気処理を行うに際して、掃気駆動装置として、燃料ガスを燃料電池20に供給する燃料ガスポンプとしての水素ポンプ55と酸化ガスを燃料電池20に供給するコンプレッサとしてのエアコンプレッサ75の双方を選択し、掃気開始時から所定期間、所定の最大駆動量で駆動させ、高分子電解質膜21に発生して凝集している水分を物理的に除去(すなわち吹き飛ばす)ように動作するようになっている。
例えば、制御部80は、図2に示すように、タイミング0〜タイミングt1の所定期間X、所定の最大駆動量で、例えば、水素ポンプ55については、図3に示すように、流量Q1=400l/minまたは流量Q2=200l/minとなる駆動量で動作させ、エアコンプレッサ75については、流量Q3=1750l/minとなる駆動量で動作させることとしている。この場合、掃気駆動装置の動作に伴って騒音が発生するのを抑制するために、水素ポンプ55とエアコンプレッサ75の最大駆動量の上限は、水素ポンプ55およびエアコンプレッサ75の騒音レベルに基づいて定められている。また、水素ポンプ55とエアコンプレッサ75の最大駆動量の下限は、燃料電池20の高分子電解質膜21に凝集している水分を物理的に排除可能な掃気流量に基づいて定められている。
また、制御部80は、最大駆動量で動作させる期間Xの経過後から所定期間、コンプレッサ75を水素ポンプ55に比べて優先的に動作させ、物理的に水分が除去された電解質膜から着実に水分を除去するように動作するようになっている。
例えば、制御部80は、図2に示すように、タイミングt1〜タイミングt2の所定期間Yでは、エアコンプレッサ75を水素ポンプ55に比べて大きな駆動量で優先的に動作、例えば、エアコンプレッサ75については、流量Q3=1750l/minとなるように動作させるのに対して、水素ポンプ55については、流量Q2=200l/minよりも小さい流量Q4となるように動作させ、高分子電解質膜21に含まれる水分を蒸発させることとしている。
さらに、制御部80は、エアコンプレッサ75を優先的に駆動させる期間Yの経過後から所定期間、水素ポンプ55およびエアコンプレッサ75の駆動量を極力落とし、水分除去を電解質膜からの緩やかな蒸発に委ねることとし、消費エネルギー低減を優先させるように動作するようになっている。
例えば、制御部80は、図2に示すように、タイミングt2〜タイミングt3の所定期間Z、水素ポンプ55とエアコンプレッサ75を相対的に低い駆動量、例えば、水素ポンプ55については、流量Q2=200l/minよりも小さい流量Q4となるように駆動させ、エアコンプレッサ75については、Q5=1000l/minとなるように駆動させ、消費エネルギー(バッテリ91の消費電力)を低減することとしている。
次に、制御部80による掃気処理を図4のフローチャートにしたがって説明する。
まず、制御部80は、イグニッションスイッチ82がオフになったときには、燃料電池20の停止に伴う掃気開始処理として、例えば、パージ弁63を全開としたり、掃気駆動装置として水素ポンプ55とエアコンプレッサ75を補機類として選択したりする処理を実行する(S1)。
次に、制御部80は、選択した水素ポンプ55とエアコンプレッサ75を掃気開始時から所定期間、例えば、タイミング0〜タイミングt1の第1の所定期間X、所定の最大駆動量で動作させる(S2)。この場合、水素ポンプ55を流量Q1=400l/minとなるように駆動したときには、図2に示すセル残水は特性Aにしたがって変化し、水素ポンプ55を、流量Q2=200l/minとなるように駆動したときには、図2に示すセル残水は特性Bにしたがって変化する。
なお、セル残水の特性A、Bは、それぞれ水素ポンプ55の動作による燃料ガス(水素ガス)の流量Q1またはQ2や、エアコンプレッサ75の動作によるエアの流量Q3によって変化する。
タイミング0〜タイミングt1の期間Xにおけるセル残水は、排出される液体の排出量が流速に律速する領域にあるため、水素ポンプ55およびエアコンプレッサ75をそれぞれ高回転数で駆動することで、燃料電池20の高分子電解質膜(セパレータ)21に液滴として付着している凝集水分を物理的に除去することができ、セル内の水分量の低減によって氷点下始動性を確実に確保することができる。
次に、制御部80は、第1の所定期間Xが経過したか否かを判定する(S3)。すなわちタイミング0〜t1の期間Xが経過したか否かを判定し、第1の所定期間Xを経過したときには、エアコンプレッサ75を水素ポンプ55に比べて大きな駆動量で優先的に第2の所定期間Yだけ駆動する(S4)。例えば、水素ポンプ55を流量Q2=200l/minよりも小さい流量Q4となるように動作させ、エアコンプレッサ75を、流量Q3=1750l/minのままで動作させる。
このとき、セル残水は、図2に示す期間Yに対応した飽和蒸気領域にあって、飽和蒸気持ち去り領域の特性を示すため、飽和蒸気によって電解質膜21に含まれる水分を蒸発させることができる。すなわち液体の排出量はエアの流量に律速するため、水蒸気によって水分を排出することができる。
このあと制御部80は、第2の所定期間として、タイミングt1〜t2の期間Yが経過したか否かを判定し(S5)、この第2の所定期間Yが経過したときには、水素ポンプ55とエアコンプレッサ75を相対的に低い駆動量、例えば、水素ポンプ55については、流量Q2=200l/minよりも小さい流量Q4となるような駆動量で駆動させ、エアコンプレッサ75については、流量Q5=1000l/minとなるような駆動量で駆動させる(S6)。この場合は、セル残水は、図2に示す期間Zに対応した領域であって、飽和蒸気以下の領域にあるので、MEGA表面が乾燥して飽和蒸気での持ち去りが困難である。このため、エアコンプレッサ75の駆動によるエア流量を下げてエアの滞留時間を長くすることで、出来る限り飽和蒸気での持ち去りを多くし、掃気効率を増加させることができるとともに、消費エネルギー、すなわちバッテリ91の消費電力を低減することができる。
このあと制御部80は、第3の所定期間Z、すなわちタイミングt2〜t3の期間Zが経過したか否かを判定し(S7)、第3の所定期間Zが経過したときには掃気終了処理として、パージ弁63を閉じたり、掃気駆動装置の選択を解除したりする処理を実行し(S8)、このルーチンでの処理を終了する。
なお、第3の所定期間Zの長さは、飽和蒸気による水分持ち去りがあまり期待できなくなるまでの若干期間に設定する。例えば、図2に示すように、期間Zに入ると、水分量減少特性の曲線の傾きが緩和されていくので、時間の経過に対する水分減少量が所定値以下、すなわち特性の傾きの絶対値が一定値以下になるまでの期間とすればよい。
本実施例によれば、燃料電池12の運転停止時に、掃気開始時から期間Xだけ水素ポンプ55とエアコンプレッサ75を最大駆動量で駆動することで、セパレータに液滴として付着している水を飛ばすことができるとともに、セル内の水分量の低減によって氷点下始動性を確実に確保することができ、その後、期間Yだけエアコンプレッサ75を水素ポンプ55に比べて大きな駆動量で駆動することで、セパレータに含まれる水分を蒸発させることができ、次に、期間Zだけ水素ポンプ55とエアコンプレッサ75を相対的に低い駆動量で駆動させることで、エアの滞留時間を長くして出来る限り飽和蒸気での持ち去りを多くして、掃気効率を上げるとともに消費エネルギーを低減することができる。
(変形例)
本発明は上記実施形態によらず、種々に変更して適用することが可能である。
例えば前記実施例においては、図2に示す期間X、Y、Zに対応して掃気処理を行うものについて述べたが、期間Xと期間Yを含む処理のみ行うだけでも、短い掃気時間で、燃料電池20の停止時におけるセル内の水分量を低減することができ、セル内の水分量の低減によって氷点下始動性を確実に確保することができる。
また、図2に示す期間Xと期間Zを含む処理のみ、すなわち最大駆動量で水素ポンプ55とエアコンプレッサ75を第1の所定期間Xだけ駆動したあと、水素ポンプ55とエアコンプレッサ75を相対的に低い駆動量で駆動させることでも、セパレータに液滴として付着している水を飛ばすことができるとともに、飽和蒸気での持ち去りを多くして掃気効率を高めることができ、さらに、消費エネルギーを低減することができる。
本発明の一実施例を示す燃料電池システムのシステム構成図である。 経過時間と単セル当たりの含水量との関係を示す特性図である。 (a)は経過時間と水素ポンプの駆動に伴う水素ガス流量との関係を示す特性図、(b)は経過時間とエアコンプレッサの作動に伴うエア流量との関係を示す特性図である。 制御部による掃気処理を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 燃料電池システム、20 燃料電池、21 高分子電解質膜、42 燃料ガス供給装置、55 水素ポンプ、75 エアコンプレッサ、80 制御部、82 イグニッションスイッチ、91 バッテリ

Claims (3)

  1. 燃料電池の停止時に掃気処理をする燃料電池システムにおいて、
    燃料ガスを前記燃料電池に供給する燃料ガスポンプと、
    酸化ガスを前記燃料電池に供給するコンプレッサと、を備え、
    掃気開始時から第1の期間、前記燃料ガスポンプと前記コンプレッサとを所定の最大駆動量で動作させ、前記燃料電池の電解質膜に付着した凝集水分を物理的に除去し、
    前記第1の期間の経過後から所定の第2の期間、前記コンプレッサを前記燃料ガスポンプに比べ大きな駆動量で優先的に駆動させ、前記電解質膜に含まれる水分を蒸発させ、
    前記第2の期間の経過後から所定の第3の期間、前記燃料ガスポンプと前記コンプレッサとを前記最大駆動量より低い駆動量で駆動させ、消費エネルギーを低減するように構成されている、
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記最大駆動量の上限は、前記掃気駆動装置の騒音レベルに基づいて定められていることを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記最大駆動量の下限は、前記燃料電池の電解質膜に凝集している水分を物理的に排除可能な掃気流量に基づいて定められていることを特徴とする燃料電池システム。
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