JP2008146937A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】システムの始動時に、燃料電池の昇温に伴うエネルギーの消費を抑制すること。
【解決手段】燃料電池20の運転停止時に、制御部80により、切り替えスイッチ84の出力による要求出力に応じて目標インピーダンスを設定し、設定した目標インピーダンスと測定による測定インピーダンスとを比較し、比較結果に応じて水素ポンプ55またはエアコンプレッサ75の駆動を制御する。この際、制御部80は、切り替えスイッチ84によって指定された要求出力が大きい程、低い目標インピーダンスを設定し、設定した目標インピーダンスが低い程、水素ポンプ55、エアコンプレッサ75の回転数を低くして、燃料電池20に対する掃気ガスの供給量を少なくし、燃料電池20の掃気終了時の乾燥度合いを低くする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ユーザの要求出力に応じて、始動時における燃料電池の出力を可変にする機能を備えた燃料電池システムに関する。
水素と酸素との電気化学反応を利用して発電する燃料電池としては、例えば、固体高分子型燃料電池がある。この固体高分子型燃料電池は、複数のセルを積層して構成されたスタックを備えている。スタックを構成するセルは、アノード(燃料極)とカソード(空気極)とを備えており、これらのアノードとカソードとの間には、イオン交換基としてスルフォンサン基を有する固体高分子電解質膜が介在している。
アノードには燃料ガス(水素ガスまたは炭化水素を改質して水素リッチにした改質水素)を含む燃料ガスが供給され、カソードには酸化剤として酸素を含むガス(酸化剤ガス)、一例として、空気が供給される。アノードに燃料ガスが供給されることで、燃料ガスに含まれる水素がアノードを構成する触媒層の触媒と反応し、これによって水素イオンが発生する。発生した水素イオンは固体高分子電解質膜を通過して、カソードで酸素と電気反応を起こす。この電気化学反応によって発電が行われる構成となっている。
ところで、固体高分子型燃料電池を動力源とする燃料電池システムにおいて、システムの運転を停止すると、燃料電池の温度が下がり、高温多湿の状態にあった燃料電池内部の水分が凝結して結露したり、凍結したりすることがある。このため、システムの運転を停止するに際して、燃料電池の反応ガス流路から水を排出するための掃気が行われている。
一方、燃料電池は、低い温度でも発電は可能であるが、温度が低過ぎると、燃料ガスと酸化ガスとの反応の活性が低下し、即座に定格電力を出せないことがある。このため、燃料電池システムにおいては、ユーザの要求出力に応じて、起動時に暖機運転を行い、燃料電池を昇温させることが行われている。燃料電池を昇温させるための暖機運転を行うに際しては、例えば、ユーザが保有する遠隔操作装置から、燃料電池の暖機を完了する起動完了時刻を指定し、指定した起動完了時刻までに燃料電池の暖機を完了させるようにしたものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2004−158333号公報
しかし、燃料電池の起動時に、ユーザの要求出力に応じて暖機運転を行って燃料電池を昇温させる構成では、燃料電池の昇温に伴うエネルギーが必要となり、また暖機が完了するまで発電を開始させることができず、始動時の機動性が低下する場合がある。
そこで、本発明は、システムの始動時に、燃料電池の昇温に伴うエネルギーの消費を抑制し、機動性を高めることにある。
前記課題を解決するために、本発明は、燃料電池の運転停止時に、該燃料電池に掃気ガスを供給して掃気を行う燃料電池システムにおいて、該燃料電池に対する次回始動時における要求出力が大きい程、該燃料電池の掃気終了時の乾燥度合いを低くするように構成したものである。
係る構成によれば、燃料電池の運転停止時に、燃料電池に対する次回始動時における要求出力が大きい程、燃料電池の掃気終了時の乾燥度合いを低くするようにしたので、次回始動時における燃料電池の含水量が多くなる。燃料電池は、含水量が多くなると出力(電力)が高くなる特性を示すので、始動時における含水量が多くなると、その分、温度が低くても燃料電池の出力を要求出力まで短時間で高めることができ、システムの始動時に、燃料電池の昇温に伴うエネルギーの消費を抑制することができ、また、一定の出力を得るまでの時間を短くすることができる。
なお、本発明において、次回始動時における要求出力は、ユーザが任意に設定可能にしてもよいし、停止時までの運転履歴や停止時の外気温に基づいてシステムが設定するように構成してもよい。例えば、燃料電池システムを構成するに際しては、以下の要素を付加することができる。
好適には、前記燃料電池に対する次回始動時の要求出力を指定する要求出力指定手段と、前記燃料電池のインピーダンスを測定するインピーダンス測定手段と、前記燃料電池に対して掃気ガスを供給する掃気ガス供給手段と、掃気時に、前記要求出力指定手段の指定による要求出力に対応した目標インピーダンスを設定し、設定した目標インピーダンスと前記インピーダンス測定手段の測定による測定インピーダンスとを比較し、この比較結果に応じて前記掃気ガス供給手段による掃気ガスの供給量を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記要求出力が大きい程、低い目標インピーダンスを設定し、設定した目標インピーダンスが低い程、前記掃気ガス供給手段による掃気ガスの供給量を少なくする。
係る構成によれば、掃気時に、要求出力が大きい程、低い目標インピーダンスを設定し、設定した目標インピーダンスが低い程、掃気ガス供給手段による掃気ガスの供給量を少なくすると、次回始動時における燃料電池の含水量が多くなる。燃料電池は、出力端子から見たインピーダンス(電解質膜のインピーダンス)が低くなる程、含水量が多くなるとともに、出力が高くなる特性を示すので、始動時における含水量が多くなると、その分、温度が低くても燃料電池の出力を要求出力まで短時間で高めることができ、システムの始動時に、燃料電池の昇温に伴うエネルギーの消費を抑制することができる。
好適には、前記燃料電池に対する次回始動時の要求出力を指定する要求出力指定手段と、前記燃料電池の含水量を測定する含水量測定手段と、前記燃料電池に対して掃気ガスを供給する掃気ガス供給手段と、掃気時に、前記要求出力指定手段の指定による要求出力に対応した目標含水量を設定し、設定した目標含水量と前記含水量測定手段の測定による測定含水量とを比較し、この比較結果に応じて前記掃気ガス供給手段による掃気ガスの供給量を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記要求出力が大きい程、多い目標含水量を設定し、設定した目標含水量が多い程、前記掃気ガス供給手段による掃気ガスの供給量を少なくする。
係る構成によれば、掃気時に、要求出力が大きい程、多い目標含水量を設定し、設定した目標含水量が多い程、掃気ガス供給手段による掃気ガスの供給量を少なくすると、次回始動時における燃料電池の含水量が多くなる。燃料電池は、含水が多くなると、出力が高くなる特性を示すので、始動時における含水量が多くなると、その分、温度が低くても燃料電池の出力を要求出力まで短時間で高めることができ、システムの始動時に、燃料電池の昇温に伴うエネルギーの消費を抑制することができる。含水量の測定は、インピーダンスの測定に基づくものでも他の方法によって推定するものであってもよい。
本発明によれば、燃料電池の始動時に、昇温に伴うエネルギー消費を抑制し、始動時の機動性を高めることができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施例を示す燃料電池システムのシステム構成図である。
図1において、燃料電池システム10は、燃料電池20に冷却液を供給するための冷却液供給系統3と、燃料電池20に燃料ガス(水素ガス)を供給するための燃料ガス供給系統4と、燃料電池20に酸化ガス(空気)を供給するための酸化ガス供給系統7と燃料電池20の出力電力を負荷装置に供給するための電力系統9とを備えて構成されている。
燃料電池20は、フッ素系樹脂などにより形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜などから成る高分子電解質膜21の両面にアノード極22とカソード極23をスクリーン印刷などで形成した膜・電極接合体24を多数積層した構造を備えている。膜・電極接合体24の両面は、燃料ガス、酸化ガス、冷却液の流路を有するセパレータ(図示せず)によってサンドイッチされ、このセパレータとアノード極22およびカソード極23との間に、それぞれ溝状のアノードガスチャンネル25およびカソードガスチャンネル26を形成している。アノード極22は、燃料極用触媒層を多孔質支持層上に設けて構成され、カソード極23は、空気極用触媒層を多孔質支持層上に設けて構成されている。これら電極の触媒層は、例えば、白金粒子を付着して構成されている。アノード極22では、次の(1)式の酸化反応が生じ、カソード極23では、次の(2)式の還元反応が生じる。燃料電池20全体としては、次の(3)式の起電反応が生じる。
2→2H++2e-・・・(1)
(1/2)O2+2H++2e-→H2O・・・(2)
2+(1/2)O2→H2O・・・(3)
なお、同図では説明の便宜上、膜・電極接合体24、アノードガスチャンネル25およびカソードガスチャンネル26からなる単位セルの構造を模式的に図示しているが、実際には、上述したセパレータを介して複数の単位セルが直列に接続したスタック構造を備えている。
燃料電池システム10の冷却液供給系統3には、冷却液を循環させる冷却路31、燃料電池20から排水される冷却液の温度を検出する温度センサ32、冷却液の熱を外部に放熱するラジエータ(熱交換器)33、ラジエータ33へ流入する冷却液の水量を調整するバルブ34、冷却液を加圧して循環させる冷却液ポンプ35、燃料電池20に供給される冷却液の温度を検出する温度センサ36などが設けられている。
燃料電池システム10の燃料ガス供給系統4には、燃料ガス供給装置42からの燃料ガス、例えば、水素ガスをアノードガスチャンネル25に供給するための燃料ガス流路40と、アノードガスチャンネル25から排気される燃料オフガスを燃料ガス流路40に循環させるための循環流路(循環経路)51が配管されており、これらのガス流路によって燃料ガス循環系統が構成されている。
燃料ガス流路40には、燃料ガス供給装置42からの燃料ガス流出を制御する遮断弁(元弁)43、燃料ガスの圧力を検出する圧力センサ44、循環経路51の燃料ガス圧力を調整する調整弁45、燃料電池20への燃料ガス供給を制御する遮断弁46が設置されている。
燃料ガス供給装置42は、例えば高圧水素タンク、水素吸蔵合金、改質器などより構成される。循環流路51には、燃料電池20から循環流路51への燃料オフガス供給を制御する遮断弁52、燃料オフガスに含まれる水分を除去する気液分離器53および排出弁54、アノードガスチャンネル25を通過する際に、圧力損失を受けた燃料オフガスを圧縮して適度なガス圧まで昇圧させて、燃料ガス流路40に還流させる水素ポンプ(循環ポンプ)55、燃料ガス流路40の燃料ガスが循環流路51側に逆流するのを防止する逆流阻止弁56が設置されている。水素ポンプ55をモータによって駆動することで、水素ポンプ55の駆動による燃料オフガスは、燃料ガス流路40で燃料ガス供給装置42から供給される燃料ガスと合流した後、燃料電池20に供給されて再利用される。なお、水素ポンプ55には、水素ポンプ55の回転数を検出する回転数センサ57が設置されている。
また、循環流路51には、燃料電池20から排気された燃料オフガスを、希釈器(例えば水素濃度低減装置)64を介して車外に排気するための排気流路61が分岐して配管されている。排気流路61にはパージ弁63が設置されており、燃料オフガスの排気制御を行えるように構成されている。パージ弁63を開閉することで、燃料電池20内の循環を繰り返して、不純濃度が増加した燃料オフガスを外部に排出し、新規の燃料ガスを導入してセル電圧の低下を防止することができる。また、循環流路51の内圧に脈動を起こし、ガス流路に蓄積した水分を除去することもできる。
一方、燃料電池システム10の酸化ガス供給系統7には、カソードガスチャンネル26に酸化ガス(酸化剤ガス)を供給するための酸化ガス流路71と、カソードガスチャンネル26から排気されるカソードオフガスを排気するためのカソードオフガス流路72が配管されている。酸化ガス流路71には、大気からエアを取り込むエアクリーナ74、および、取り込んだエアを圧縮し、圧縮したエアを酸化剤ガスとして、カソードガスチャンネル26に送給するエアコンプレッサ75が設定されており、エアコンプレッサ75には、エアコンプレッサ75の回転数を検出する回転数センサ73が設置されている。酸化ガス流路71とカソードオフガス流路72との間には湿度交換を行う加湿器76が設けられている。カソードオフガス流路72には、カソードオフガス流路72の排気圧力を調整する調圧弁77、カソードオフガス中の水分を除去する気液分離器78、カソードオフガスの排気音を吸収するマフラー79が設けられている。気液分離器78から排出されたカソードオフガスは分流され、一方は、希釈器62に流れ込み、希釈器62内に滞留する燃料オフガスと混合希釈され、また分流された他方のカソードオフガスは、マフラー79にて吸音され、希釈器62により混合希釈されたガスと混合されて、車外に排出される。
また、燃料電池システム10の電力系統9には、一次側にバッテリ91の出力端子が接続され、二次側に燃料電池20の出力端子が接続されたDC−DCコンバータ90、二次電池として余剰電力を蓄電するバッテリ91、バッテリ91の充電状況を監視するバッテリコンピュータ92、燃料電池20の負荷または駆動対象となる車両走行用モータ94に交流電力を供給するインバータ93、燃料電池システム10の各種高圧補機96に交流電力を供給するインバータ95、燃料電池20の出力電圧を測定する電圧センサ97、および出力電流を測定する電流センサ98が接続されている。
DC−DCコンバータ90は、燃料電池20の余剰電力または車両走行用モータ94への制動動作により発生する回生電力を電圧変換してバッテリ91に供給して充電させる。また、車両走行用モータ94の要求電力に対する、燃料電池20の発電電力の不足分を補填するため、DC−DCコンバータ90は、バッテリ91からの放電電力を電圧変換して二次側に出力する。
インバータ93および95は、直流電流を三相交流電流に変換して、車両走行用モータ94および高圧補機96にそれぞれ出力する。車両走行用モータ94には、モータ94の回転数を検出する回転数センサ99が設置されている。モータ94は、ディファレンシャルを介して車輪100が機械的に結合されており、モータ94の回転力を車両の推進力に変換可能となっている。
電圧センサ97および電流センサ98は、電力系統に重畳された交流信号に電圧に対する電流の位相と振幅とに基づいて交流インピーダンスを測定するためのものである。交流インピーダンスは、燃料電池20の含水量に対応している。
さらに、燃料電池システム10には、燃料電池12の発電を制御するための制御部80が設置されている。
制御部80は、例えば、CPU(中央処理装置)、RAM、ROM、インターフェイス回路などを備えた汎用コンピュータで構成されており、温度センサ32、36、圧力センサ44、回転数センサ57、73、99からのセンサ信号や電圧センサ97、電流センサ98、イグニッションスイッチ82からの信号を取り込み、電池運転の状態、例えば、電力負荷に応じて各モータを駆動して、水素ポンプ55およびエアコンプレッサ75の回転数を調整し、さらに、各種の弁の開閉制御または弁開度の調整などを行うようになっている。
また、制御部80は、燃料電池20の運転停止時に、掃気処理を行うに際して、燃料電池20に対して掃気ガス、例えば、水素ガス、酸化剤ガスを供給する掃気ガス供給手段(補機類)として、水素ポンプ55または/およびエアコンプレッサ75を選択し、水素ポンプ55または/およびエアコンプレッサ75の回転数または回転数×駆動時間を制御するようになっている。
ここで、制御部80は、ユーザによって操作される切り替えスイッチ84の操作状態を検出し、取り込むことが可能となっている。この切り替えスイッチ84は、次回の燃料電池システム始動時においてユーザがシステムに要求したい出力を指定するようになっている。
すなわち、制御部80は、切り替えスイッチ84からの操作信号を取り込み、次回の始動時における要求出力を把握可能になっている。また制御部80は、圧力センサ97および電流センサ98からの電圧信号および電流信号を取り込み、切り替えスイッチ84の操作信号によって定まる要求出力に対応した目標インピーダンスを設定する。そして、設定した目標インピーダンスと測定による測定インピーダンスとを比較し、この比較結果に応じて、水素ポンプ55または/およびエアコンプレッサ75の駆動を制御し、燃料電池20に対する掃気ガスの供給量を制御する制御手段として構成されている。
具体的には、制御部80は、燃料電池20の運転停止時に、掃気処理を行うに際して、切り替えスイッチ84の操作信号によって指定される、次回始動時の要求出力が大きい程、低い目標インピーダンスを設定し、設定した目標インピーダンスが低い程、水素ポンプ55または/およびエアコンプレッサ75の回転数を低くし、掃気時間を短くし、または回転数×駆動時間を小さくして、燃料電池20に対する掃気ガスの供給量を少なくする制御を行うようになっている。
すなわち、図2に示すように、燃料電池20は、出力端子から見たインピーダンス(電解質膜21のインピーダンス)が低くなる程、出力が高くなる特性を示し、言い換えれば、含水量が多くなる程、出力が高くなる特性を示す。このため、掃気時に、要求出力が大きい程、低い目標インピーダンスを設定し、設定した目標インピーダンスが低い程、燃料電池20に対する掃気ガスの供給量を少なくし、または掃気時間を短くし、燃料電池20の掃気終了時の乾燥度合いを低くすると、次回始動時における燃料電池20の含水量が多くなる(電解質膜21の湿潤度が高くなる)。次回始動時における含水量が多くなると、その分、温度が低くても燃料電池20の出力を要求出力まで短時間で高めることができ、またシステムの始動時における燃料電池20の昇温に伴うエネルギーの消費を抑制することができることになる。
(動作説明)
次に、図3のフローチャートに従って燃料電池システム10の運転停止時の処理を説明する。
処理の前提として、ユーザは、次回のシステム始動時におけるシステムの要求出力を、切り替えスイッチ84に設定しておく。システムを停止させたい場合、ユーザはイグニッションスイッチ82をオフにする。
まず、制御部80は、イグニッションスイッチ82がオフになったか否かを判定する(S1)。イグニッションスイッチ82がオフになったときには(YES)、システムの停止処理に移ると判断し、エアコンプレッサ75または水素ポンプ55のうち少なくとも一方を駆動し、エアコンプレッサ75または水素ポンプ55の駆動に伴う掃気ガスを燃料電池20に供給するための掃気処理を実行する(S2)。
次に、制御部80は、掃気処理を行っている過程で、切り替えスイッチ84から、燃料電池12に対する次回始動時の要求出力に関する操作信号を取り込む(S3)。この操作信号に基づいて、制御部80は、次回のシステム始動時における要求出力を把握する。また制御部80は、電圧センサ97および電流センサ98からの検出信号に基づいて、電力線に重畳された正弦波成分の電圧に対する電流の位相・振幅変化を把握し、燃料電池20のインピーダンスを演算する(S4)。インピーダンスの測定演算は、従来の交流インピーダンスに基づく方法が利用可能である。
次いで制御部80は、切り替えスイッチ84の操作状態が示す、次回のシステム始動時の要求出力に対応した目標インピーダンスを設定する(S5)。目標インピーダンスは、システム停止時の燃料電池20の含水量に対応している。このとき、制御部80は、始動時の要求出力が大きい程、低い目標インピーダンスを設定する。
次いで制御部80は、設定した目標インピーダンスと電圧センサ97および電流センサ98による電圧値および電流値から演算された測定インピーダンスとを比較し、目標インピーダンスが測定インピーダンスに等しいか否かを判定する(S6)。目標インピーダンスが測定インピーダンスよりも大きいときには、燃料電池20の含水量が目標含水量よりも多いとして(掃気が十分でないとして)、制御部80は、ステップS2に戻って掃気処理を継続する。
一方、掃気処理の過程で、目標インピーダンスが測定インピーダンスに等しくなったときには、燃料電池20の含水量が目標含水量になったとして、制御部80は、水素ポンプ55とエアコンプレッサ75の駆動を停止して、掃気処理を終了する(S7)。
以上、本実施形態によれば、燃料電池20の運転停止に伴う掃気時に、ユーザの操作による要求出力が大きい程、低い目標インピーダンスを設定し、設定した目標インピーダンスが低い程、燃料電池20に対する掃気ガスの供給量を少なくし(掃気時間を短くし)、燃料電池20の掃気終了時の乾燥度合いを低くするようにしたため、次回始動時における燃料電池20の含水量が多くすることができ、結果として、次回始動時における含水量が多くなる分、温度が低くても燃料電池20の出力を要求出力まで短時間で高めることができ、システムの始動時に、燃料電池20の昇温に伴うエネルギーの消費を抑制することができる。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々に変形して適用することが可能である。例えば、上記実施形態では、燃料電池20のインピーダンスが燃料電池20の含水量と対応していることを利用し、インピーダンスを測定・設定することにより停止時の含水量を制御していたが、これに限定されない。
具体的には、インピーダンスを測定する他に、直接的にまたは間接的に燃料電池20の内部水分量、すなわち含水量を推測可能であれば、それを含水量測定手段として用いることが可能である。例えば、燃料電池20の含水量は、上記式(2)(3)に基づく電気化学反応によって発生する水(生成水)の量であるため、燃料電池20に供給した燃料ガスまたは酸化ガスの累計量に基づいて含水量を推定することが可能である。また、燃料電池20の発電電圧は含水量に対応して変化する場合もあるため、燃料電池20の発電電圧、または、個々の単セルの電圧を測定して含水量を推定することも可能である。
この場合、制御部80は、切り替えスイッチ84からの操作信号に基づいて次回始動時のシステム要求出力を把握した後、この要求出力に対応する目標含水量を設定し、設定した目標含水量と含水量測定手段の測定による測定含水量とを比較し、この比較結果に応じて、水素ポンプ55とエアコンプレッサ75の駆動を制御し、燃料電池20に対する掃気ガスの供給量を制御することもできる。
このとき、制御部80は、燃料電池20の運転停止時に、掃気処理を行うに際して、切り替えスイッチ84の操作信号により設定された次回システム始動時の要求出力が大きい程、多い目標含水量を設定し、設定した目標含水量が低い程、水素ポンプ55とエアコンプレッサ75の回転数を低くして、掃気時間を短くして、または回転数×掃気時間で定まる掃気量を小さくして、燃料電池20に対する掃気ガスの供給量を少なくし、燃料電池20の掃気終了時の乾燥度合いを低くすると、次回始動時における燃料電池の含水量が多くなる。次回始動時における含水量が多くなると、その分、温度が低くても燃料電池20の出力を要求出力まで短時間で高めることができ、システムの始動時における起動時間や、燃料電池20の昇温に伴うエネルギーの消費を抑制することができることになる。
また燃料電池20に対する次回始動時の要求出力を高低について多段階に分けて可変に指定する要求出力指定手段としては、切り替えスイッチ84の代わりに、ジョグダイヤルやディスプレイ装置(タッチパネル装置)を用いることもできる。
本発明の一実施例を示す燃料電池システムのシステム構成図である。 燃料電池のインピーダンスに対する温度と出力との関係を示すインピーダンス特性図である。 燃料電池システムの運転停止時の処理を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 燃料電池システム、20 燃料電池、55 水素ポンプ、73 回転数センサ、75 エアコンプレッサ、80 制御部、82 イグニッションスイッチ、84 切り替えスイッチ、94 モータ97 電圧センサ、98 電流センサ、99 回転数センサ

Claims (3)

  1. 燃料電池の運転停止時に、該燃料電池に掃気ガスを供給して掃気を行う燃料電池システムにおいて、
    該燃料電池に対する次回始動時における要求出力が大きい程、該燃料電池の掃気終了時の乾燥度合いを低くするように構成されてなることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池に対する次回始動時の要求出力を指定する要求出力指定手段と、
    前記燃料電池のインピーダンスを測定するインピーダンス測定手段と、
    前記燃料電池に対して掃気ガスを供給する掃気ガス供給手段と、
    掃気時に、前記要求出力指定手段の指定による要求出力に対応した目標インピーダンスを設定し、設定した目標インピーダンスと前記インピーダンス測定手段の測定による測定インピーダンスとを比較し、この比較結果に応じて前記掃気ガス供給手段による掃気ガスの供給量を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記要求出力が大きい程、低い目標インピーダンスを設定し、設定した目標インピーダンスが低い程、前記掃気ガス供給手段による掃気ガスの供給量を少なくすることを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池に対する次回始動時の要求出力を指定する要求出力指定手段と、
    前記燃料電池の含水量を測定する含水量測定手段と、
    前記燃料電池に対して掃気ガスを供給する掃気ガス供給手段と、
    掃気時に、前記要求出力指定手段の指定による要求出力に対応した目標含水量を設定し、設定した目標含水量と前記含水量測定手段の測定による測定含水量とを比較し、この比較結果に応じて前記掃気ガス供給手段による掃気ガスの供給量を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記要求出力が大きい程、多い目標含水量を設定し、設定した目標含水量が多い程、前記掃気ガス供給手段による掃気ガスの供給量を少なくすることを特徴とする燃料電池システム。
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