JP2008210467A - 不揮発性半導体メモリ及びそのテスト方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】不揮発性半導体メモリにおいて、ベリファイ時の判定基準のばらつきを抑制すること。
【解決手段】不揮発性半導体メモリ10は、相補データを記憶するメモリセル11と、メモリセル11に接続された相補ビット線BLT,BLBと、その相補ビット線を所定の電位にプリチャージするプリチャージ回路60と、ラッチ型センスアンプ70と、相補ビット線に接続された電流制御回路50と、を備える。読み出し動作時、相補ビット線BLT,BLBは、プリチャージ回路60によって所定の電位に充電された後に、相補データのそれぞれに応じて放電される。ラッチ型センスアンプ70は、その相補ビット線BLT,BLBの電位差に基づいて、相補データをセンスする。ベリファイ動作時、電流制御回路50が相補ビット線BLT,BLBの少なくとも一方に所定の電流IREFを流した状態で、ラッチ型センスアンプ70はセンス動作を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、不揮発性半導体メモリに関する。特に、本発明は、相補データを記憶するメモリセルを有する不揮発性半導体メモリ及びそのテスト方法に関する。
SRAMのメモリセルは、相補ビット線(complementary bit lines)に接続されており、相補データを記憶するように構成される。データ読み出し時、センスアンプは、相補ビット線に現れる電位の差に基づいてデータをセンスする(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)の場合、浮遊ゲートと制御ゲートを有するメモリセルトランジスタが記憶素子として用いられる。データ書き込みにより、浮遊ゲートに電子が注入され、メモリセルトランジスタの閾値電圧が上昇する。つまり、書き込み状態の閾値電圧は、消去状態(非書き込み状態)より高くなる。このような閾値電圧の変動により、データ“1”、“0”を記憶することが可能である。
閾値電圧が高い書き込み状態のメモリセルトランジスタは、電流を流しにくく、以下「OFFセル」と参照される。一方、閾値電圧が低い消去状態のメモリセルトランジスタは、電流を流しやすく、以下「ONセル」と参照される。例えば、OFFセルはデータ“0”に対応付けられ、ONセルはデータ“1”に対応付けられる。メモリセルトランジスタは、1本のビット線を介してセンスアンプに接続される。データ読み出し時、閾値電圧に応じた大きさのセル電流がビット線に流れる。センスアンプは、そのセル電流と所定のリファレンス電流を比較することにより、メモリセルトランジスタがONセルかOFFセルかを判定することができる。
近年、不揮発性半導体メモリにおいて、動作電圧を低減し、消費電力を削減することが要求されている。しかしながら、動作電圧が低くなるにつれ、ONセルの場合のセル電流とOFFセルの場合のセル電流の差はより小さくなってしまう。その場合、データ判定に用いられるリファレンス電流の設定は、非常に困難になる。場合によっては、データの誤判定が発生してしまう。
そこで、2個のメモリセルトランジスタで1ビットのメモリセルを構成することが考えられる(2セル/1ビット方式)。この場合、2個のメモリセルトランジスタは相補ビット線のそれぞれに接続され、相補データのそれぞれを記憶する。つまり、1メモリセル中、一方のメモリセルトランジスタがONセルとなり、他方のメモリセルトランジスタがOFFセルとなる。センスアンプは相補ビット線に接続され、相補ビット線に現れる電位の差に基づいてデータをセンスする。これにより、リファレンス電流を用いる必要がなくなる。
特許文献4には、2セル/1ビット方式のUV−EPROM(紫外線消去型EOROM)が開示されている。図1は、そのUV−EPROMの回路構成を示している。このUV−EPROMは、差動増幅型センスアンプ1と、相補ビット線BL、BLBのそれぞれにつながるメモリセルトランジスタMC、MCBを備えている。2個のメモリセルトランジスタMC、MCBは、相補データのそれぞれを記憶し、データ読み書き時には同時に選択される。
差動増幅型センスアンプ1の一方の入力は、センス線SLを介してビット線BLに接続されている。センス線SLとVDD電源との間には、読み出し時の負荷用のエンハンスメント型PMOSトランジスタ4が接続されている。ビット線BLとVPP電源との間には、書き込み用のエンハンスメント型NMOSトランジスタ5が接続されている。そのNMOSトランジスタ5のゲート端子には、書き込みデータDinの反転データが入力される。更に、センス線SLとVDD電源との間には、ベリファイ時にセンス線SLの電位をプルアップするためのエンハンスメント型PMOSトランジスタ7と、負荷用のエンハンスメント型PMOSトランジスタ8が直列に接続されている。
差動増幅型センスアンプ1の他方の入力は、センス線SLBを介してビット線BLBに接続されている。センス線SLBとVDD電源との間には、読み出し時の負荷用のエンハンスメント型PMOSトランジスタ4’が接続されている。ビット線BLBとVPP電源との間には、書き込み用のエンハンスメント型NMOSトランジスタ5’が接続されている。そのNMOSトランジスタ5’のゲート端子には、書き込みデータDinが入力される。更に、センス線SLBとVDD電源との間には、ベリファイ時にセンス線SLBの電位をプルアップするためのエンハンスメント型PMOSトランジスタ7’と、負荷用のエンハンスメント型PMOSトランジスタ8’が直列に接続されている。
負荷用のPMOSトランジスタ4、4’は、互いにサイズおよび容量等が等しい。負荷用のPMOSトランジスタ8,8’は、互いにサイズおよび容量等が等しい。プルアップ用のPMOSトランジスタ7,7’は、互いにサイズおよび容量等が等しい。
図1で示されるUV−EPROMは更に、書き込みデータDinをラッチするラッチ回路2を備えている。ラッチ回路2によりラッチされた書き込みデータDiは、NANDゲート9に入力され、また、その書き込みデータDiの反転データは、NANDゲート9’に入力される。また、NANDゲート9,9’には、制御信号PVが入力される。制御信号PVは、書き込み/ベリファイ時に“1”レベルになり、読み出し時に“0”レベルになる。これらNANDゲート9,9’のそれぞれの出力が、上記プルアップ用のPMOSトランジスタ7,7’のそれぞれのゲート端子に接続されている。
図1で示されたUV−EPROMの動作は次の通りである。
まず、読み出し動作について説明する。読み出し時、PMOSトランジスタ4、4’は負荷として作用する。また、制御信号PVは“0”レベルであり、PMOSトランジスタ7、7’はOFFしている。例として、メモリセルトランジスタMCがOFFセル(データ“0”)であり、メモリセルトランジスタMCBがONセル(データ“1”)である場合と考える。メモリセルトランジスタMC、MCBが選択された時、閾値電圧の高いOFFセル(MC)はOFFのままであり、閾値電圧の低いONセル(MCB)はONする。この時、OFFセルにつながるビット線BL(センス線SL)の電位は、ONセルにつながるビット線BLB(センス線SLB)の電位よりも高くなる。差動増幅型センスアンプ1は、その電位差に基づいてデータをセンスする。
次に、書き込み/ベリファイ動作について説明する。書き込み動作は、紫外線により全消去が行われた後に実行される。例として、書き込みデータDinが“0”の場合を考える。この時、書き込み用のNMOSトランジスタ5はONし、一方のNMOSトランジスタ5’はOFFする。従って、ビット線BLの電位はVPPとなり、そのビット線BLに接続されているメモリセルトランジスタMCに対して書き込みが行われる。結果として、メモリセルトランジスタMCはOFFセル(データ“0”)となる。一方、ビット線BLBに接続されているメモリセルトランジスタMCBに書き込みは行われない。
書き込み動作に続いてベリファイ動作が行われる。ベリファイ動作時、PMOSトランジスタ4、4’は負荷として作用する。上述の書き込み動作において、書き込みデータ“0”がラッチ回路2によってラッチされている。そのラッチされたデータ“0”及び反転データ“1”が、NANDゲート9、9’に入力される。ベリファイ動作時、制御信号PVは“1”レベルであるため、プルアップ用のPMOSトランジスタ7はOFFするが、PMOSトランジスタ7’はONする。結果として、センス線SLBに対してはPMOSトランジスタ4’及び8’が負荷として作用する。
このように、ONセル(MCB)につながるセンス線SLBに関して言えば、通常読み出し時とベリファイ時とで負荷が異なってくる。通常読み出し時、PMOSトランジスタ4’が負荷トランジスタを構成する。一方、ベリファイ時、PMOSトランジスタ4’及び8’が、1つの負荷トランジスタを構成する。負荷トランジスタのサイズが大きくなるため、ONセルにつながるセンス線SLBの電位は、通常の読み出し動作時よりもベリファイ時の方が高くなる。つまり、センス線SLBの電位は、ベリファイ動作時に底上げされる。
このことを別の観点から説明する。ONセル(MCB)を流れるセル電流Icellは、ONセルの閾値電圧によって決定する。上記負荷トランジスタは、そのセル電流Icellを供給する。通常読み出し時とベリファイ時に負荷トランジスタが流すセル電流Icellは、それぞれ次の式(A)、(B)で表される。
式(A):Icell=β×W1/L×(VGS−Vt)
式(B):Icell=β×W2/L×(VGS−Vt)
β:定数
W1:負荷トランジスタ4’のゲート幅
W2:負荷トランジスタ4’及び8’のゲート幅の和
L:負荷トランジスタのゲート長
VGS:負荷トランジスタのゲート・ソース電圧(=|VDD−センス線電位|)
Vt:負荷トランジスタの閾値電圧
図2は、通常読み出し時とベリファイ時のIV特性を示している。図2中、実曲線CAが、通常読み出し動作の場合の上記式(A)に対応し、実曲線CBが、ベリファイ動作の場合の上記式(B)に対応する。図2から明らかなように、ONセルを流れるセル電流Icellが一定の場合、ベリファイ時のVGSは、通常読み出し時のVGSよりも小さくなる。このことは、ベリファイ時のセンス線SLBの電位が、通常読み出し時よりも高くなることを意味する。つまり、センス線SLBの電位は、ベリファイ動作時に底上げされる。図2において、ある一定のセル電流Icellの場合の実曲線CAとCBとの間隔がその底上げ量を示していると言える(図中、矢印間で示されている)。
以上に説明されたように、ONセルにつながるセンス線SLBの電位は、読み出し時よりも書き込み後ベリファイ時に高くなる。このことは、センス線SL、SLBの電位差が読み出し時よりも書き込み後ベリファイ時の方が小さくなることを意味する。言い換えれば、ベリファイの判定基準がより厳しくなっている。その結果、上記メモリセルトランジスタMCに対する書き込み量(閾値電圧の変化)が不十分な場合に、ベリファイ結果がフェイルになりやすくなる。ベリファイ結果がフェイルの場合、再度書き込み動作が実施される。結果として、メモリセルトランジスタMCに対して十分な書き込み量が得られることになる。
特開平05−101676号公報 特開平10−162580号公報 特開2005−174504号公報 特開平1−263997号公報
本願発明者は、次の点に着目した。上述の通り、図2中の実曲線CAとCBとの間隔が、センス線SLBの電位のベリファイ時の底上げ量を示している。図2から明らかなように、その底上げ量は、セル電流Icellの大きさに依存している。セル電流Icellが大きくなるにつれ、底上げ量は大きくなり、ベリファイの判定基準はより厳しくなる。判定基準を必要以上に厳しくすることは、動作速度の低下を招く。一方、セル電流Icellが小さくなるにつれ、底上げ量は小さくなり、ベリファイの判定基準はより甘くなる。これは、信頼性の低下を招く。従って、底上げ量はセル電流Icellに依存しないことが望ましい。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号を用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明の第1の観点において、不揮発性半導体メモリ(10)が提供される。その不揮発性半導体メモリ(10)は、相補データを記憶する不揮発性メモリセル(11)と、不揮発性メモリセル(11)に接続された相補ビット線(BLT,BLB)と、相補ビット線(BLT,BLB)を所定の電位にプリチャージするプリチャージ回路(60)と、ラッチ型センスアンプ(70)と、相補ビット線(BLT,BLB)に所定の電流(IREF)を流す電流制御回路(50)とを備える。読み出し動作時、相補ビット線(BLT,BLB)は、プリチャージ回路(60)によって所定の電位に充電された後に、相補データのそれぞれに応じて放電される。ラッチ型センスアンプ(70)は、その相補ビット線(BLT,BLB)の電位差に基づいて、相補データをセンスする。
第1読み出し動作時、電流制御回路(50)が相補ビット線(BLT,BLB)のいずれにも所定の電流(IREF)を流さない状態で、ラッチ型センスアンプ(70)はセンス動作を行う。一方、第2読み出し動作時、電流制御回路(50)が相補ビット線(BLT,BLB)の少なくとも一方に所定の電流(IREF)を流した状態で、ラッチ型センスアンプ(70)はセンス動作を行う。
不揮発性メモリセル(11)は、相補データのそれぞれを記憶するONセルとOFFセルとを有する。ONセルは電流を流しやすく、OFFセルは電流を流しにくい。そのため、ONセルにつながるビット線(BLT)は、OFFセルにつながるビット線(BLB)よりも急激に放電される。第1読み出し動作時、電流制御回路(50)は、相補ビット線(BLT,BLB)を流れる電流の制御を実施しない。一方、第2読み出し動作時、電流制御回路(50)は、相補ビット線(BLT,BLB)を流れる電流の制御を実施する。
例えば、第2読み出し動作時、電流制御回路(50)は、ONセルにつながるビット線(BLT)に所定の電流(IREF)を流し込む。その結果、ONセル側のビット線(BLT)は、第1読み出し動作時よりも小さい電流(Icell_ON−IREF)で放電される。すなわち、ONセル側のビット線(BLT)の電位は、第1読み出し動作時よりも第2読み出し動作時に、OFFセル側のビット線(BLB)の電位に近くなる。このことは、ラッチ型センスアンプ(70)における判定基準が、第1読み出し動作時よりも第2読み出し動作時に厳しくなっていることを意味する。従って、信頼度の高いベリファイを実現することが可能となる。
ここで、電流制御回路(50)が流し込む所定の電流(IREF)は、ONセルのセル電流(Icell_ON)に依存しないことに留意されたい。つまり、ONセル側のビット線(BLT)の電位変化は、セル電流に依存しない一定の割合で緩やかになる。言い換えれば、ベリファイ時の判定基準は、セル電流の大きさに依存せず、一定の割合で厳しくなる。従って、ベリファイ時の判定基準のばらつきが抑制される。セル電流に応じて判定基準が徒らに厳しくなったり甘くなったりすることが防止されるため、動作速度の低下や信頼性の低下が防止される。
本発明の第2の観点において、不揮発性半導体メモリのテスト方法が提供される。そのテスト方法は、(A)ラッチ型センスアンプ(70)のセンス動作により、相補データを読み出すステップと、(B)相補ビット線(BLT,BLB)の少なくとも一方に所定の電流(IREF)を流した状態でのラッチ型センスアンプ(70)のセンス動作により、相補データを読み出すステップと、(C)上記(A)ステップにおける読み出し結果と上記(B)ステップにおける読み出し結果を比較するステップと、を有する。
本発明によれば、ベリファイ時の判定基準は、セル電流の大きさに依存せず、一定の割合で厳しくなる。従って、ベリファイ時の判定基準のばらつきが抑制される。
本発明によれば、EEPROMのような不揮発性半導体メモリが提供される。本発明に係る不揮発性半導体メモリは、2セル/1ビット方式であり、相補データを記憶するメモリセルを有する。
1.第1の実施の形態
1−1.構成
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体メモリ10の構成を示すブロック図である。不揮発性半導体メモリ10は、メモリセル11、ワード線WL〜WLn、ビット線BLT,BLB、制御回路20、デコーダ30、読み出し回路40、及び電流制御回路50を備えている。ビット線BLT,BLBは、相補ビット線対を構成している。
メモリセル11は、電気的に消去・プログラムが可能な不揮発性メモリセルである。本実施の形態において、メモリセル11は、相補データを記憶するように構成されている。具体的には、1つのメモリセル11は、2個のメモリセルトランジスタMCELL1、MCELL2を有している。メモリセルトランジスタMCELL1、MECLL2の各々は、制御ゲートと浮遊ゲートを有しており、その制御ゲート(ゲート端子)は、ワード線WLに接続されている。メモリセルトランジスタMCELL1のソース端子とドレイン端子の一方はビット線BLTに接続され、他方はグランドに接続されている。メモリセルトランジスタMCELL2のソース端子とドレイン端子の一方はビット線BLBに接続され、他方はグランドに接続されている。このようなメモリセル11において、一方のメモリセルトランジスタは書き込み状態であり、他方のメモリセルトランジスタは消去状態(非書き込み状態)である。すなわち、メモリセルトランジスタMCELL1、MCELL2の一方が「OFFセル」となり、他方が「ONセル」となる。
制御回路20は、各回路の動作を制御する。例えば、制御回路20は、デコーダ30にワード線制御信号ADDを出力する。ワード線制御信号ADDは、アクセス対象のメモリセル11につながるワード線を指定する信号である。デコーダ30は、ワード線制御信号ADDで指定されたワード線を選択し駆動する。また、制御回路20は、プリチャージ制御信号PRECHB及び読み出し制御信号READBを、読み出し回路40に出力する。更に、制御回路20は、読み出し制御信号READB及びビット線電流制御信号CHG_T_B,CHG_B_Bを電流制御回路50に出力する。
図4は、本実施の形態に係る読み出し回路40の構成の一例を示す回路図である。読み出し回路40は、プリチャージ回路60、ラッチ型センスアンプ70、及びビット線チャージ回路80を有している。
プリチャージ回路60は、相補ビット線BLT、BLBに接続されており、プリチャージ動作を行う。つまり、プリチャージ回路60は、データ読み出し前に、相補ビット線BLT、BLBの電位を所定の電位(プリチャージレベル)に設定する。より詳細には、プリチャージ回路60は、PMOSトランジスタMP1、MP2、MP3を有している。PMOSトランジスタMP1、MP2のソース端子は電源VDDに接続され、そのドレイン端子はビット線BLT、BLBのそれぞれに接続されている。PMOSトランジスタMP3のソース/ドレイン端子は、ビット線BLT、BLBのそれぞれに接続されている。PMOSトランジスタMP1、MP2、MP3のゲート端子には、プリチャージ制御信号PRECHBが入力される。プリチャージ制御信号PRECHBは、プリチャージ回路60を活性化/非活性化する信号である。プリチャージ制御信号PRECHBがLレベルの時、プリチャージ回路60は活性化され、プリチャージ制御信号PRECHBがHレベルの時、プリチャージ回路60は非活性化される。
ラッチ型センスアンプ70は、相補ビット線BLT、BLBに接続されており、その相補ビット線BLT、BLBの電位差に基づいて、メモリセル11に格納された相補データをセンスする。ラッチ型センスアンプ70の動作は、読み出し制御信号READBにより制御される。読み出し制御信号READBがLレベルの時、ラッチ型センスアンプ70は活性化され、読み出し制御信号READBがHレベルの時、ラッチ型センスアンプ70は非活性化される。
ラッチ型センスアンプ70は、ダイナミック型センスアンプを組み合わせた構成を有している。より詳細には、ラッチ型センスアンプ70は、PMOSトランジスタMP4、MP5、MP6と、NMOSトランジスタMN3、MN4、MN5、MN6を有している。PMOSトランジスタMP4、MP5、及びNMOSトランジスタMN5は、電源VDDとグランドとの間に直列に接続されている。また、PMOSトランジスタMP4、MP6、及びNMOSトランジスタMN6は、電源VDDとグランドとの間に直列に接続されている。PMOSトランジスタMP4のソース端子は電源VDDに接続され、そのドレイン端子はPMOSトランジスタMP5、MP6のソース端子に接続されている。PMOSトランジスタMP4のゲート端子には、上記読み出し制御信号READBが入力される。PMOSトランジスタMP5とNMOSトランジスタMN5のゲート端子は、ビット線BLTに共通に接続され、それらのドレイン端子はノードN5に接続されている。一方、PMOSトランジスタMP6とNMOSトランジスタMN6のゲート端子は、ビット線BLBに共通に接続され、それらのドレイン端子はノードN6に接続されている。NMOSトランジスタMN5、MN6のソース端子はグランドに接続されている。NMOSトランジスタMN3、MN4のソース端子はグランドに接続され、それらのドレイン端子はノードN5、N6のそれぞれに接続されている。NMOSトランジスタMN3、MN4のゲート端子には、上記読み出し制御信号READBが入力される。ノードN5、N6は、ラッチ型センスアンプ70の相補出力端子に接続されており、ノードN5、N6の電位は読み出しデータ(相補出力)DOUT、DOUTBとして相補出力端子から出力される。
ビット線チャージ回路80は、相補ビット線BLT、BLBに接続されている。このビット線チャージ回路80は、PMOSトランジスタMP7、MP8、MP9を有している。PMOSトランジスタMP7、MP9は、電源VDDとビット線BLTとの間に直列に接続されている。また、PMOSトランジスタMP8、MP9は、電源VDDとビット線BLBとの間に直列に接続されている。PMOSトランジスタMP7のゲート端子及びドレイン端子は、ビット線BLB、BLTにそれぞれ接続されている。PMOSトランジスタMP8のゲート端子及びドレイン端子は、ビット線BLT、BLBにそれぞれ接続されている。PMOSトランジスタMP7、MP8のソース端子は、PMOSトランジスタMP9のドレイン端子に接続されている。PMOSトランジスタMP9のソース端子は、電源VDDに接続されている。PMOSトランジスタMP9のゲート端子には、読み出し制御信号READB入力される。ビット線チャージ回路80の動作は、読み出し制御信号READBにより制御される。読み出し制御信号READBがLレベルの時、ビット線チャージ回路80は活性化される。一方、読み出し制御信号READBがHレベルの時、ビット線チャージ回路80は非活性化される。後述されるように、ビット線チャージ回路80は、データ読み出し時に相補ビット線BLT、BLBの一方の電位を電源電位に固定する役割を果たす。
図5は、本実施の形態に係る電流制御回路50の構成の一例を示す回路図である。電流制御回路50は、PMOSトランジスタMPV1、MPV2、MPV3、MPV4、MPV5、MPV6及び定電流源REFを有している。PMOSトランジスタMPV6、MPV1、及び定電流源REFは、電源VDDとグランドとの間に直列に接続されている。PMOSトランジスタMPV6のゲート端子には、上記読み出し制御信号READBが入力される。PMOSトランジスタMPV1のソース端子は、PMOSトランジスタMPV6を介して電源VDDに接続されている。また、PMOSトランジスタMPV1のゲート端子及びドレイン端子はノードVREFに接続されており、そのノードVREFが定電流源REFに接続されている。
PMOSトランジスタMPV2のゲート端子はノードVREFに接続されている。従って、PMOSトランジスタMPV1とMPV2は、1つのカレントミラー回路を構成する。PMOSトランジスタMPV2のドレイン端子は、相補ビット線のうちビット線BLTに接続されており、そのソース端子は、PMOSトランジスタMPV4を介して電源VDDに接続されている。PMOSトランジスタMPV4のソース端子は電源VDDに接続され、そのゲート端子にはビット線電流制御信号CHG_T_Bが入力される。PMOSトランジスタMPV4及びPMOSトランジスタMPV6がONすると、ビット線BLTには、定電流源REFが生成する電流に応じた定電流が供給される。ミラー比が1の場合、定電流源REFは、ビット線BLTに供給される定電流と同じ大きさの電流を発生させる。
同様に、PMOSトランジスタMPV3のゲート端子はノードVREFに接続されている。従って、PMOSトランジスタMPV1とMPV3は、他のカレントミラー回路を構成するPMOSトランジスタMPV3のドレイン端子は、相補ビット線のうちビット線BLBに接続されており、そのソース端子は、PMOSトランジスタMPV5を介して電源VDDに接続されている。PMOSトランジスタMPV5のソース端子は電源VDDに接続され、そのゲート端子にはビット線電流制御信号CHG_B_Bが入力される。PMOSトランジスタMPV5及びPMOSトランジスタMPV6がONすると、ビット線BLBには、定電流源REFが生成する電流に応じた定電流が供給される。
このように、電流制御回路50は、定電流源REFと、2つのカレントミラー回路を備えている。その2つのカレントミラー回路は、相補ビット線BLT、BLBのそれぞれに接続されており、相補ビット線BLT、BLBのそれぞれに定電流を流す役割を果たす。ビット線電流制御信号CHG_T_B、CHG_B_Bは、2つのカレントミラー回路のそれぞれを活性化/非活性化するための信号である。ビット線電流制御信号CHG_T_BがLレベルになると、ビット線BLTにつながるカレントミラー回路が活性化し、ビット線電流制御信号CHG_B_BがLレベルになると、ビット線BLBにつながるカレントミラー回路が活性化する。尚、Lレベルとなるビット線電流制御信号はいずれか一方である。両方のビット線電流制御信号CHG_T_B、CHG_B_BがHレベルの場合、電流制御回路50は非活性化された状態である。
1−2.動作
次に、本実施の形態に係る不揮発性半導体メモリ10の動作を説明する。以下の説明において、ONセル及びOFFセルに関して次の点が考慮される。
浮遊ゲートを有する不揮発性半導体メモリに特有の問題として、浮遊ゲートからの電子の漏れが挙げられる。それは、書き込み・消去の繰り返しによるゲート絶縁膜の劣化や経年変化により引き起こされる。浮遊ゲートから電子が漏れ出すにつれ、OFFセルの閾値電圧は徐々に減少する。この場合、読み出し動作において、OFFセルは弱いセル電流を流し得る。以下の説明において、書き込み状態の「OFFセル」は、弱いON状態となったOFFセルも含む。一方、消去状態の「ONセル」に関しては、閾値電圧が徐々に増加する可能性がある。それは、書き込み・消去の繰り返しにより、メモリセルトランジスタの劣化が進むことに起因する。また、書き込み・消去の繰り返しにより、メモリセルトランジスタのゲート絶縁膜に電子がトラップされることも考えられる。このようなことにより、ONセルの閾値電圧は徐々に増加し、ONセルは徐々にセル電流を流さなくなる。
(第1読み出し動作=通常読み出し)
図6は、通常読み出し動作の一例を示すタイミングチャートである。例として、ビット線BLTにつながるメモリセルトランジスタMCELL1が「ONセル」であり、ビット線BLBにつながるメモリセルトランジスタMCELL2が「弱いON状態のOFFセル」である場合を考える。
通常読み出し時、ビット線電流制御信号CHG_T_B、CHG_B_Bは共にHレベルである。従って、図5中のPMOSトランジスタMPV4、MPV5は共にOFFのままである。つまり、電流制御回路50は非活性化された状態であり、ビット線BLT、BLBを流れる電流を制御しない。
時刻t1からプリチャージ期間が開始する。プリチャージ期間において、ワード線WLの電位はLレベルであり、プリチャージ制御信号PRECHBもLレベルである。プリチャージ制御信号PRECHBがLレベルの時、プリチャージ回路60は活性化される。具体的には、PMOSトランジスタMP1〜MP3がONし、プリチャージ回路60は、相補ビット線BLT、BLBをHレベルにプリチャージする。
ラッチ型センスアンプ70において、ゲート端子がビット線BLT、BLBのそれぞれに接続されたPMOSトランジスタMP5、MP6はOFFする。一方、NMOSトランジスタMN5、MN6はONする。結果として、ノードN5、N6の電位はLレベルであり、相補出力DOUT、DOUTBは共にLレベルである。また、ビット線チャージ回路80において、ゲート端子がビット線BLT、BLBのそれぞれに接続されたPMOSトランジスタMP8、MP7はOFFする。
また、時刻t1において、読み出し制御信号READBがLレベルになる。これにより、PMOSトランジスタMP4はONし、NMOSトランジスタMN3、MN4はOFFし、ラッチ型センスアンプ70が活性化される。また、PMOSトランジスタMP9がONし、ビット線チャージ回路80が活性化される。
時刻t2において、プリチャージ制御信号PRECHBがHレベルに変わり、プリチャージ回路60は非活性状態(ハイインピーダンス状態)となる。また、時刻t2において、ワード線WLの電位がHレベルに変わり、サンプリング期間が始まる。サンプリング期間において、メモリセル11に保持されているデータが相補ビット線BLT、BLBに読み出される。具体的には、プリチャージされた相補ビット線BLT、BLBが、相補データのそれぞれに応じて放電される。
ビット線BLT側のメモリセルトランジスタMCELL1は「ONセル」である。そのONセルは、セル電流Icell_ONを流す。そのセル電流Icell_ONによる放電により、ビット線BLTの電位は、Hレベル(プリチャージレベル)からLレベルに徐々に変化していく。一方、ビット線BLB側のメモリセルトランジスタMCELL2は「弱いON状態のOFFセル」である。そのOFFセルは、弱いセル電流Icell_OFF(<Icell_ON)を流す。この場合、ビット線BLBの電位も、放電により、Hレベル(プリチャージレベル)から徐々に減少する。図6で示される例において、ビット線BLBの電位の減少は、ビット線BLTの電位の減少より緩やかである。つまり、時刻t2以降、ビット線BLBには、ビット線BLTよりも高い電位が現れる。
時刻t3において、一方のビット線BLTの電位が、レベルVTPに達する。簡単のため、このレベルVTPは、PMOSトランジスタMP5,MP6,MP7,MP8がONするレベルであるとする。従って、時刻t3において、ビット線チャージ回路80中のPMOSトランジスタMP8がONし、電源VDDと他方のビット線BLBが電気的に接続される。これにより、OFFセル側のビット線BLBの電位は、電源電位に上昇する。このように、ビット線チャージ回路80は、OFFセル側のビット線BLBをチャージする役割を果たす。尚、時刻t3での上昇前のビット線BLBの電位は、VTP+Vαであるとする。Vαは、放電量の違いによるビット線対BLT、BLBの電位差である。
また、ビット線BLTの電位がレベルVTPに達することにより、ラッチ型センスアンプ70中のPMOSトランジスタMP5がONする。その結果、ノードN5が充電され、ラッチ型センスアンプ70の出力DOUTは、LレベルからHレベルに変わる。一方、PMOSトランジスタMP6はOFFのままであり、NMOSトランジスタMN6はONのままであるため、出力DOUTBはLレベルのままである。このように、ラッチ型センスアンプ70は、相補データのそれぞれに応じて放電される相補ビット線BLT、BLBの電位差に基づいて、相補データをセンスする。
その後、時刻t4においてサンプリング期間が終了し、次のプリチャージ期間が始まる。
(第2読み出し動作=ベリファイ)
図7は、ベリファイ動作の一例を示すタイミングチャートである。図6の場合と同様に、ビット線BLT側のメモリセルトランジスタMCELL1が「ONセル」であり、ビット線BLB側のメモリセルトランジスタMCELL2が「弱いON状態のOFFセル」である。図6の場合と同様な動作に関する説明は、適宜省略される。通常読み出し動作とベリファイ動作とでは、図5で示された電流制御回路50の作用が異なる。
ベリファイ動作時、読み出し制御信号READBはLレベルになる。また、一方のビット線電流制御信号CHG_B_BはHレベルであるが、他方のビット線電流制御信号CHG_T_BはLレベルに設定される。その結果、電流制御回路50は活性化される。具体的には、電流制御回路50中のPMOSトランジスタMPV4、MPV6がONし、ONセル側のビット線BLTにつながるカレントミラー回路が活性化される。従って、定電流源REFにより流れる定電流IREFが、ONセル側のビット線BLTにも流れ込む。つまり、電流制御回路50は、ONセル側のビット線BLTに定電流IREFを流し込む(図3参照)。
ONセルであるメモリセルトランジスタMCELL1が流すセル電流Icell_ONは、その閾値電圧で決まる一定の量である。従って、時刻t2から始まるサンプリング期間において、ONセル側のビット線BLTは、セル電流Icell_ONから定電流IREFを差し引いた電流“Icell_ON−IREF”で放電される。つまり、ビット線BLTの電位は、通常読み出し時よりも小さい電流“Icell_ON−IREF”で放電される。これは、セル電流Icell_ONによる放電に抗して、電流制御回路50がビット線BLTを充電していることに相当する。従って、ONセル側のビット線BLTの電位は、通常読み出し時よりも緩やかに減少していく。図7中、点線は通常読み出し時の電位変化を表し、実線がベリファイ時の電位変化を表している。一方、OFFセル側のビット線BLBは、図6の場合と同様にセル電流Icell_OFFで放電される。
時刻t3’において、ビット線BLTの電位が、レベルVTPに達する。この時、ビット線チャージ回路80中のPMOSトランジスタMP8がONし、OFFセル側のビット線BLBの電位が電源電位に上昇する。また、ラッチ型センスアンプ70中のPMOSトランジスタMP5がONし、出力DOUTがLレベルからHレベルに変わる。時刻t3’は、図6中の時刻t3よりも遅い。時刻t3’での上昇前のビット線BLBの電位は、VTP+Vβである(Vβ<Vα)。
1−3.効果
以上に説明されたように、ベリファイ動作時、電流制御回路50は、ONセルにつながるビット線BLTに定電流IREFを流し込み、その状態で、ラッチ型センスアンプ70はセンス動作を行う。この時、ONセル側のビット線BLTは、通常読み出し時よりも小さい電流“Icell_ON−IREF”で放電される。その結果、ONセル側のビット線BLTの電位は、通常読み出し時よりもベリファイ時に、OFFセル側のビット線BLBの電位に近くなる(図7参照)。このことは、ラッチ型センスアンプ70における判定基準が、通常読み出し時よりもベリファイ時に厳しくなっていることを意味する。従って、信頼度の高いベリファイを実現することが可能となる。
ここで、電流制御回路50が流し込む定電流IREFは、ONセルのセル電流Icell_ONに依存しないことに留意されたい。つまり、ONセル側のビット線BLTの電位変化は、セル電流に依存しない一定の割合で緩やかになる。言い換えれば、ベリファイ時の判定基準は、セル電流に依存せず、一定の割合で厳しくなる。従って、ベリファイ時の判定基準のばらつきが抑制される。セル電流に応じて判定基準が徒らに厳しくなったり甘くなったりすることが防止されるため、動作速度の低下や信頼性の低下が防止される。
1−4.変形例
上述のベリファイ動作において、電流制御回路50は、ONセル側のビット線BLTに定電流IREFを流し込んでいた。その代わりに、電流制御回路50は、OFFセル側のビット線BLBから定電流IREFを吸い込むように構成されてもよい。例えば図5で示された回路において、PMOSトランジスタがNMOSトランジスタに置換され、電位関係が逆転されればよい(例えば、VDDとGNDが互いに交換され、READB、CHG_T_B、CHG_B_Bの逆相信号がそれぞれMPV6、MPV4、MPV5に入力される)。
図8は、ベリファイ動作の変形例を示すタイミングチャートである。本変形例においては、ビット線電流制御信号CHG_T_BはLレベルに設定され、ビット線電流制御信号CHG_B_BがHレベルに設定される。その結果、定電流IREFが、OFFセル側のビット線BLBから吸い込まれる。
OFFセルであるメモリセルトランジスタMCELL2が流すセル電流Icell_OFFは、その閾値電圧で決まる一定の量である。従って、時刻t2から始まるサンプリング期間において、OFFセル側のビット線BLBは、セル電流Icell_OFFに定電流IREFを付け加えた電流“Icell_OFF+IREF”で放電される。つまり、ビット線BLBの電位は、通常読み出し時よりも大きい電流“Icell_OFF+IREF”で放電される。これは、電流制御回路50がビット線BLBの放電に加担していることに相当する。従って、OFFセル側のビット線BLBの電位は、通常読み出し時よりも急激に減少していく。図8中、点線は通常読み出し時の電位変化を表し、実線がベリファイ時の電位変化を表している。一方、ONセル側のビット線BLTは、図6の場合と同様にセル電流Icell_ONで放電される。
時刻t3において、ビット線BLTの電位が、レベルVTPに達する。この時、ビット線チャージ回路80中のPMOSトランジスタMP8がONし、OFFセル側のビット線BLBの電位が電源電位に上昇する。また、ラッチ型センスアンプ70中のPMOSトランジスタMP5がONし、出力DOUTがLレベルからHレベルに変わる。時刻t3での上昇前のビット線BLBの電位は、VTP+Vγである(Vγ<Vα)。
このように、本変形例では、電流制御回路50は、OFFセルにつながるビット線BLBから定電流IREFを引き込み、その状態で、ラッチ型センスアンプ70はセンス動作を行う。その結果、OFFセル側のビット線BLBの電位は、通常読み出し時よりもベリファイ時に、ONセル側のビット線BLTの電位に近くなる(図8参照)。電流制御回路50が吸い込む定電流IREFは、OFFセルのセル電流Icell_OFFに依存しない。従って、上述と同様の効果が得られる。
2.第2の実施の形態
第1の実施の形態で説明されたベリファイ動作(図7、図8参照)は、例えば、データ書き込み動作に続いて実施される(書き込み後ベリファイ)。その場合、図3で示された制御回路20は、書き込みデータを記憶するラッチ回路等の記憶回路を備える。ベリファイ動作時、制御回路20は、その書き込みデータに基づいて、ビット線電流制御信号CHG_T_B、CHG_B_Bを設定する。
例えば書き込みデータが“0”である場合、ビット線BLB側のメモリセルトランジスタMCELL2に対して書き込みが実施される。つまり、メモリセルトランジスタMCELL2がOFFセルになり、メモリセルトランジスタMCELL1がONセルになる。従って、ベリファイ動作時、制御回路20は、ビット線電流制御信号CHG_B_BをHレベルに設定し、ビット線電流制御信号CHG_T_BをLレベルに設定する(図7参照)。その結果、ONセルにつながるビット線BLTに、定電流IREFが流れ込む。
制御回路20は、ラッチ型センスアンプ70によってセンスされた読み出しデータDOUT、DOUTBと書き込みデータとの比較を行う。比較結果がフェイルであった場合、制御回路20は、再度書き込み動作を指示する。
3.第3の実施の形態
第1の実施の形態で説明されたベリファイ動作(図7、図8参照)は、通常読み出し動作に続いて実施されてもよい(読み出し後ベリファイ)。その場合、図3で示された制御回路20は、読み出しデータDOUT、DOUTBを記憶するラッチ回路等の記憶回路を備える。ベリファイ動作時、制御回路20は、その読み出しデータDOUT、DOUTBに基づいて、ビット線電流制御信号CHG_T_B、CHG_B_Bを設定する。
まず、上述の通常読み出し動作(図6参照)が実施される。第1の実施の形態で説明された例の場合、通常読み出し動作において、ビット線BLTの電位はビット線BLBの電位より低くなる。その結果、読み出しデータDOUTが“Hレベル”となり、読み出しデータDOUTBが“Lレベル”となる。制御回路20は、それら読み出しデータDOUT、DOUTBを記憶する。
続いて、上述のベリファイ動作(図7参照)が実施される。通常読み出し時の読み出しデータDOUT、DOUTBから、ビット線BLTにつながるメモリセルトランジスタMCELL1がONセルであり、ビット線BLBにつながるメモリセルトランジスタMCELL2がOFFセルであることがわかる。従って、制御回路20は、一方のビット線電流制御信号CHG_B_BをHレベルに設定し、他方のビット線電流制御信号CHG_T_BをLレベルに設定する。その結果、通常読み出し動作時に低い電位が現れたビット線BLTに、定電流IREFが流れ込む。
制御回路20は、通常読み出し時の読み出しデータDOUT、DOUTBと、読み出し後ベリファイ時の読み出しデータDOUT、DOUTBとの比較を行う。両者が一致しない場合、それはメモリセルトランジスタMCELL1、MCELL2に何らかの異常が発生していることを意味する。そのような場合を、以下に詳しく説明する。
図9は、読み出し後ベリファイ時に異常が検出される場合の一例を示している。図6や図7で示された例と重複する説明は適宜省略される。通常読み出し動作時、ONセルにつながるビット線BLTは、セル電流Icell_ONで放電される。一方、OFFセルにつながるビット線BLBは、セル電流Icell_OFFで放電される。
上述の通り、書き込み・消去の繰り返しによるメモリセルトランジスタやゲート絶縁膜の劣化により、OFFセルは徐々に電流を流すようになり、ONセルは徐々にセル電流を流さなくなる。つまり、メモリセル11の劣化により、ONセル電流Icell_ONとOFFセル電流Icell_OFFの差は小さくなる。特に近年、不揮発性半導体メモリにおいて、動作電圧を低減し、消費電力を削減することが要求されている。動作電圧が低くなると、セル電流Icell_ON、Icell_OFFの大きさ自体が小さくなる。従って、ONセル電流Icell_ONとOFFセル電流Icell_OFFとの差は、極めて小さくなる可能性がある。
図9中、通常読み出し時のONセル電流Icell_ONは、OFFセル電流Icell_OFFよりも辛うじて大きいとする。結果として、図6の場合と同様に、時刻t3においてビット線BLTの電位が先にレベルVTPに達する。そして、読み出しデータDOUTがHレベルとなり、読み出しデータDOUTBがLレベルとなる。
しかしながら、図9で示された例の場合、読み出し後ベリファイ時の電流の大小関係が逆転する。つまり、ビット線BLTを放電する電流“Icell_ON−IREF”は、ビット線BLBを放電するOFFセル電流Icell_OFFよりも小さくなる。結果として、OFFセルにつながるビット線BLBの電位変化量の方が、ONセルにつながるビット線BLTの電位変化量よりも大きくなる。この場合、時刻t3より後の時刻t5において、ビット線BLBの電位が先にレベルVTPに達し、ビット線BLTの電位が電源電位に上昇する。そして、読み出しデータDOUTがLレベルとなり、読み出しデータDOUTBがHレベルとなる。
このように、「Icell_ON>Icell_OFF>Icell_ON−IREF」という関係になった場合、通常読み出し時と読み出し後ベリファイ時とで、読み出しデータDOUT、DOUTBが互いに一致しなくなる。つまり、ベリファイ結果がNGとなる。これにより、メモリセル11に異常が発生していることを検知することが可能となる。逆に、ベリファイ結果がOKであれば(図7参照)、「Icell_ON>Icell_ON−IREF>Icell_OFF」という関係が満たされていることが確認される。これは、「ONセル電流Icell_ONがIREF分劣化したとしても、通常読み出しは正常に行われる」ことを意味している。すなわち、通常読み出しの結果が正しいことを高精度に保障している。
図10は、読み出し後ベリファイ時に異常が検出される場合の他の例を示している。図10の例では、ONセル電流Icell_ONやOFFセル電流Icell_OFFが共に極めて小さくなっている。通常読み出し時、ビット線BLTの電位は、サンプリング期間内(t2〜t4)に辛うじてレベルVTPに達する。そして、読み出しデータDOUTがHレベルとなり、読み出しデータDOUTBがLレベルとなる。
しかしながら、読み出し後ベリファイ時、ビット線BLTを放電する電流“Icell_ON−IREF”は小さくなり過ぎる。その結果、ビット線BLTの電位は、サンプリング期間内にレベルVTPに達しない。よって、読み出しデータDOUTはLレベルのままとなる。ビット線BLBの電位もサンプリング期間内にレベルVTPに達しない場合、読み出しデータDOUTBもLレベルのままとなる。従って、通常読み出し時と読み出し後ベリファイ時とで、読み出しデータDOUT、DOUTBが互いに一致しなくなる。つまり、ベリファイ結果がNGとなる。ビット線BLBの電位がレベルVTPに達したとしても、読み出しデータDOUTがLレベルである以上、ベリファイ結果はNGとなる。
以上に説明されたように、読み出し後ベリファイを行なうことにより、メモリセル11の異常を検出することが可能となる(図9、図10参照)。逆に言えば、読み出し後ベリファイの結果がOKであれば(図7参照)、メモリセル11が正常であることが確認される。また、読み出し後ベリファイの結果がOKであることは、「ONセル電流Icell_ONがIREF分劣化したとしても、読み出し動作が正常に行われる」ことを意味している。すなわち、本実施の形態に係る読み出し後ベリファイは、メモリセル11の劣化を想定したベリファイであると言える。本実施の形態によれば、メモリセル11が劣化した後でも通常読み出し動作が正常に行われるか否かをテストすることが可能となる。
本実施の形態により、例えばメモリの自己診断テストを行うことが可能となる。例として、本実施の形態に係る不揮発性半導体メモリが自動車に搭載される場合を考える。その場合、自動車のエンジンの起動時にだけ、読み出し後ベリファイが実施される。当該読み出し後ベリファイの結果がエラーだった場合には、ワーニングが出力される。ワーニングが出力された場合には、修理工場に点検を依頼することができる。本実施の形態は、特に高信頼性が要求される分野に有効である。
4.第4の実施の形態
第3の実施の形態で説明された読み出し後ベリファイを応用して、ONセル電流Icell_ONとOFFセル電流Icell_OFFとの差(以下、「セル電流差」と参照される)を検出することができる。セル電流差を検出するモードは、以下「IONCHKモード」と参照される。IONCHKモードでは、読み出し後ベリファイの結果がOKとなる場合とNGとなる場合の“境界”が探索される。
図11は、IONCHKモードを示すフローチャートである。まず、定電流IREFが初期値に設定される(ステップS1)。例えば、初期値は0である。次に、通常読み出しが実行され(ステップS2)、続いてベリファイ読み出しが実行される(ステップS3)。次に、ステップS2とステップS3での読み出しデータ(DOUT,DOUTB)が比較される(ステップS4)。読み出しデータが一致していれば(ステップS4;No)、定電流IREFが増加させられる(ステップS5)。その後、ステップS2〜S4が再度実行される。
例えば既出の図7において、「Icell_ON−IREF≧Icell_OFF」の関係が満たされている。従って、ベリファイ時にもビット線BLTの電位の方が速く減少し、読み出しデータDOUTがHレベルとなる。これは、通常読み出し時の読み出しデータ(図6参照)と一致し、ベリファイの結果はOKとなる。IREFの値が徐々に増加していくと、ある時点で、“Icell_ON−IREF”は、“Icell_OFF”より小さくなる。その場合、ビット線BLBの電位の方が速く減少し、読み出しデータDOUTBがHレベルとなる(図9参照)。つまり、読み出しデータが反転し、ベリファイ結果はNGとなる(ステップS4;Yes)。
読み出しデータが反転した時点で、「Icell_ON−IREF≒Icell_OFF」である。言い換えれば、「IREF≒Icell_ON−Icell_OFF」である。すなわち、読み出しデータが反転した時点の定電流IREFが、セル電流差Icell_ON−Icell_OFFの指標となる(ステップS6)。このように、読み出しデータが反転するまでステップS2〜S5を繰り返すことにより、ONセルとOFFセルとの間のセル電流差を検出することが可能となる。尚、本実施の形態において、電流制御回路50は、定電流IREFを可変に設定することができるように構成される。
5.第5の実施の形態
第3及び第4の実施の形態で述べられたように、読み出し後ベリファイの結果がOKであることは、「セル電流差Icell_ON−Icell_OFFがIREF分減少したとしても、読み出し動作が正常に行われる」ことを意味する。つまり、読み出し後ベリファイは、メモリセル11の劣化を想定したベリファイであると言える。
セル電流差の劣化を想定した定電流IREFは、適正な値に設定されることが望ましい。その理由は次の通りである。定電流IREFが必要以上に大きくなると、セル電流差が十分であっても、読み出し後ベリファイ時に不良品と判定されてしまう。その場合、歩留まりがいたずらに低下してしまう。逆に、定電流IREFが小さすぎると、セル電流差がほとんど無い回路が良品と判定されてしまう。その場合、出荷後にその回路が誤動作する危険性がある。
第5の実施の形態では、セル電流差の劣化を想定して、定電流IREFを適正値に設定するための方法が提供される。そのために、セル電流差の劣化そのものが測定される。セル電流差の測定には、第4の実施の形態で説明されたIONCHKモードが利用される。
図12は、定電流IREFの適正値を決定するための手法を示すフローチャートである。まず、あるサンプルが用意される。そして、そのサンプルに関して、IONCHKモードを利用することによりセル電流差が検出される(ステップS10)。この段階で検出されるセル電流差はDIF1であるとする。次に、加速試験が実施される(ステップS20)。例えば、当該サンプルが所定の期間だけ高温環境にさらされる。その後、当該サンプルに関して、IONCHKモードによりセル電流差が再度検出される(ステップS30)。この劣化後の段階で検出されるセル電流差はDIF2であるとする。
劣化後のセル電流差DIF2は、最初のセル電流差DIF1より小さくなっているはずである。つまり、これらの差分DIF1−DIF2が、セル電流差の劣化に相当する。従って、その差分DIF1−DIF2が、定電流IREFの適正値として決定される(ステップS40)。決定されたIREFを採用することにより、セル電流差の劣化を想定した読み出し後ベリファイを、必要且つ十分に実施することが可能となる。
6.第6の実施の形態
上述の第4及び第5の実施の形態では、IONCHKモードが実施された。そのIONCHKモードでは、通常読み出し時とベリファイ時とで読み出しデータ(DOUT,DOUTB)が反転する状況が探索される。しかしながら、メモリセルトランジスタの状態によっては、読み出しデータが反転しない場合が考えられる。
図13は、そのような場合の一例を説明するためのタイミングチャートである。図13で示される例において、ビット線BLBには「完全なOFFセル」が接続されているとする。完全なOFFセルの場合、OFFセル電流Icell_OFFは完全にゼロである。すなわち、サンプリング期間(時刻t2〜t4)において、電流経路が存在せず、ビット線BLBはハイインピーダンス状態となる。従って、ビット線BLBの電位はプリチャージレベルのまま維持される。ビット線BLBが放電されない以上、読み出しデータDOUTBはHレベルとなり得ない。すなわち、読み出しデータの反転が起こり得ない。
ビット線BLTは、通常読み出し時にはONセル電流Icell_ONで放電され、ベリファイ時には電流Icell_ON−IREFで放電される。IREFが大きくなるにつれ、ビット線BLTの電位減少は緩やかになる。サンプリング期間(t2〜t4)内に読み出しデータDOUTがHレベルとならないと、読み出しデータは不定となる。サンプリング期間を更に長くすることも考えられる。しかしながら、図14に示されるように、定電流IREFがONセル電流ICELL_ON以上になると(IREF≧Icell_ON)、ビット線BLTの電位はもはや下がらない。つまり、サンプリング期間が無限大であっても、読み出しデータは不定となる。読み出しデータが不定の場合、セル電流差を求めることはできない。
第6の実施の形態では、このような問題を解決することができる電流制御回路が提案される。本実施の形態において、電流制御回路は、OFFセルにつながるビット線BLBから定電流を吸い込むことによって、そのビット線BLBをディスチャージする。あるいは、電流制御回路は、ONセルにつながるビット線BLTに定電流を流し込むことによりビット線BLTをチャージする一方、OFFセルにつながるビット線BLBから定電流を吸い込むことによりビット線BLBをディスチャージする。
図15は、本実施の形態に係る電流制御回路50’の一例を示す回路図である。電流制御回路50’は、図5で示された構成に加えて、PMOSトランジスタMPV7、NMOSトランジスタMNV1〜MNV6、及びインバータINVを備えている。
PMOSトランジスタMPV7のゲート端子はノードVREFに接続されている。従って、PMOSトランジスタMPV1とMPV7はカレントミラー回路を構成する。PMOSトランジスタMPV7のソース端子は電源VDDに接続されており、そのドレイン端子はノードN1に接続されている。
NMOSトランジスタMNV1、MNV4は、ノードN1とグランドとの間に直列に接続されている。NMOSトランジスタMNV1のゲート端子及びドレイン端子はノードN1に接続されており、そのソース端子はNMOSトランジスタMNV4のドレイン端子に接続されている。NMOSトランジスタMNV4のソース端子はグランドに接続されており、そのゲート端子はノードN2に接続されている。ノードN2には、インバータINVを通して読み出し制御信号READBが印加される。
NMOSトランジスタMNV2、MNV5は、ビット線BLBとグランドとの間に直列に接続されている。NMOSトランジスタMNV2のゲート端子はノードN1に接続されている。従って、NMOSトランジスタMNV2とMNV1はカレントミラー回路を構成する。同様に、NMOSトランジスタMNV3、MNV6は、ビット線BLTとグランドとの間に直列に接続されている。NMOSトランジスタMNV3のゲート端子はノードN1に接続されている。従って、NMOSトランジスタMNV3とMNV1はカレントミラー回路を構成する。NMOSトランジスタMNV5、MNV6のゲート端子はノードN2に接続されている。
図15で示される電流制御回路50’の動作を説明する。定電流源REFは、定電流IREFを流すとする。PMOSトランジスタMPV1とPMOSトランジスタMPV2、MPV3、MPV7の各々とのミラー比は1:1であるとする。また、NMOSトランジスタMNV1とNMOSトランジスタMNV2、MNV3の各々とのミラー比は2:1であるとする。ベリファイ動作時、ビット線電流制御信号CHG_T_B、CHG_B_Bは、それぞれLレベル、Hレベルであるとする。読み出し制御信号READBはLレベルである。
この時、カレントミラー回路により、ビット線BLTに電流IREFが流れ込む。これは、ビット線BLTが電流IREFでチャージされることに相当する。また、カレントミラー回路により、ノードN1にも電流IREFが流れる。更に、カレントミラー回路により、ビット線BLBからグランドに、電流IREF/2が吸い込まれる。これは、ビット線BLBが電流IREF/2でディスチャージされることに相当する。更に、カレントミラー回路により、ビット線BLTからグランドに、電流IREF/2が吸い込まれる。これは、ビット線BLTが電流IREF/2でディスチャージされることに相当する。まとめると、ONセルにつながるビット線BLTには定電流IREF/2が流れ込み、OFFセルにつながるビット線BLBから定電流IREF/2が吸い込まれる。
結果として、ベリファイ動作時、ONセル側のビット線BLTは、電流“Icell_ON−IREF/2”で放電される。一方、OFFセル側のビット線BLBは、電流“Icell_OFF+IREF/2”で放電される。
通常読み出しと比較して電流差がIREFだけ減少していることは、既出の実施の形態と同じである。但し、本実施の形態では、OFFセル電流Icell_OFFがゼロであっても、ビット線BLBは放電される。すなわち、ビット線BLBに完全なOFFセルがつながっていても、ビット線BLBの電位は減少していく。従って、定電流IREFを増加させれば、読み出しデータ(DOUT,DOUTB)は必ず反転する。図13、図14を用いて説明された問題点は解消される。
尚、図15で示された電流制御回路50’は、第1〜第5の実施の形態のいずれにも適用可能である。電流制御回路50’を用いても同じ作用、効果が得られる。また、ミラー比は上記例に限られない。また、チャージ用の定電流源とディスチャージ用の定電流源が別々に設けられてもよい。
図1は、従来のUV−EPROMの構成を示す回路図である。 図2は、読み出し時とベリファイ時のIV特性を示すグラフである。 図3は、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体メモリの構成を示すブロック図である。 図4は、第1の実施の形態に係る読み出し回路の構成を示す回路図である。 図5は、第1の実施の形態に係る電流制御回路の構成を示す回路図である。 図6は、通常読み出し動作の一例を示すタイミングチャートである。 図7は、ベリファイ動作の一例を示すタイミングチャートである。 図8は、ベリファイ動作の変形例を示すタイミングチャートである。 図9は、読み出し後ベリファイにおいて異常が検出される場合の一例を示すタイミングチャートである。 図10は、読み出し後ベリファイにおいて異常が検出される場合の他の例を示すタイミングチャートである。 図11は、第4の実施の形態に係る不揮発性半導体メモリのテスト方法を示すフローチャートである。 図12は、第5の実施の形態に係る不揮発性半導体メモリのテスト方法を示すフローチャートである。 図13は、完全なOFFセルの場合の読み出し後ベリファイの一例を示すタイミングチャートである。 図14は、完全なOFFセルの場合の読み出し後ベリファイの他の例を示すタイミングチャートである。 図15は、第6の実施の形態に係る電流制御回路の構成を示す回路図である。
符号の説明
10 不揮発性半導体メモリ
11 メモリセル
20 制御回路
30 デコーダ
40 読み出し回路
50、50’ 電流制御回路
60 プリチャージ回路
70 ラッチ型センスアンプ
80 ビット線チャージ回路
ADD ワード線制御信号
PRECHB プリチャージ制御信号
READB 読み出し制御信号
CHG_T_B,CHG_B_B ビット線電流制御信号

Claims (15)

  1. 相補データを記憶する不揮発性メモリセルと、
    前記不揮発性メモリセルに接続された相補ビット線と、
    前記相補ビット線を所定の電位にプリチャージするプリチャージ回路と、
    前記所定の電位に充電された後に前記相補データのそれぞれに応じて放電される前記相補ビット線の電位差に基づいて、前記相補データをセンスするラッチ型センスアンプと、
    前記相補ビット線に所定の電流を流す電流制御回路と
    を備え、
    第1読み出し動作時、前記電流制御回路が前記相補ビット線のいずれにも前記所定の電流を流さない状態で、前記ラッチ型センスアンプはセンス動作を行い、
    第2読み出し動作時、前記電流制御回路が前記相補ビット線の少なくとも一方に前記所定の電流を流した状態で、前記ラッチ型センスアンプはセンス動作を行う
    不揮発性半導体メモリ。
  2. 請求項1に記載の不揮発性半導体メモリであって、
    前記不揮発性メモリセルは、
    前記相補データの一方を記憶する第1メモリセルトランジスタと、
    前記相補データの他方を記憶するように書き込みが行われた第2メモリセルトランジスタと
    を有し、
    前記第2読み出し動作時、前記電流制御回路は、前記相補ビット線のうち前記第1メモリセルトランジスタにつながるビット線に前記所定の電流を流し込む
    不揮発性半導体メモリ。
  3. 請求項1に記載の不揮発性半導体メモリであって、
    前記不揮発性メモリセルは、
    前記相補データの一方を記憶する第1メモリセルトランジスタと、
    前記相補データの他方を記憶するように書き込みが行われた第2メモリセルトランジスタと
    を有し、
    前記第2読み出し動作時、前記電流制御回路は、前記相補ビット線のうち前記第2メモリセルトランジスタにつながるビット線から前記所定の電流を吸い込む
    不揮発性半導体メモリ。
  4. 請求項1に記載の不揮発性半導体メモリであって、
    前記第2読み出し動作は、前記第1読み出し動作に続いて実施され、
    前記第2読み出し動作時、前記電流制御回路は、前記第1読み出し動作における読み出し結果に応じて、前記相補ビット線の少なくとも一方に前記所定の電流を流す
    不揮発性半導体メモリ。
  5. 請求項4に記載の不揮発性半導体メモリであって、
    前記第2読み出し動作時、前記電流制御回路は、前記相補ビット線のうち前記第1読み出し動作においてより低い電位が現れた方に、前記所定の電流を流し込む
    不揮発性半導体メモリ。
  6. 請求項4に記載の不揮発性半導体メモリであって、
    前記第2読み出し動作時、前記電流制御回路は、前記相補ビット線のうち前記第1読み出し動作においてより高い電位が現れた方から、前記所定の電流を吸い込む
    不揮発性半導体メモリ。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の不揮発性半導体メモリであって、
    前記電流制御回路は、
    前記所定の電流に応じた電流を発生させる電流源と、
    前記相補ビット線の一方と前記電流源につながる第1カレントミラー回路と、
    前記相補ビット線の他方と前記電流源につながる第2カレントミラー回路と
    を有し、
    前記第1読み出し動作時、前記第1カレントミラー回路と前記第2カレントミラー回路の両方は非活性化され、
    前記第2読み出し動作時、前記第1カレントミラー回路と前記第2カレントミラー回路のいずれかが活性化される
    不揮発性半導体メモリ。
  8. 請求項4に記載の不揮発性半導体メモリであって、
    前記第2読み出し動作時、前記電流制御回路は、前記相補ビット線のうち前記第1読み出し動作においてより低い電位が現れた方に前記所定の電流を流し込み、前記相補ビット線のうち前記第1読み出し動作においてより高い電位が現れた方から前記所定の電流を吸い込む
    不揮発性半導体メモリ。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の不揮発性半導体メモリであって、
    前記ラッチ型センスアンプは、
    前記相補データが出力される相補出力端子と、
    前記相補出力端子のそれぞれに接続された第1ノード及び第2ノードと、
    前記第1ノードと電源との間に介在する第1PMOSトランジスタと、
    前記第1ノードとグランドとの間に介在する第1NMOSトランジスタと、
    前記第2ノードと前記電源との間に介在する第2PMOSトランジスタと、
    前記第2ノードと前記グランドとの間に介在する第2NMOSトランジスタと
    を有し、
    前記第1PMOSトランジスタと前記第1NMOSトランジスタのゲート端子は、前記相補ビット線の一方に共通に接続され、
    前記第2PMOSトランジスタと前記第2NMOSトランジスタのゲート端子は、前記相補ビット線の他方に共通に接続された
    不揮発性半導体メモリ。
  10. 不揮発性半導体メモリのテスト方法であって、
    前記不揮発性半導体メモリは、
    相補データを記憶する不揮発性メモリセルと、
    前記不揮発性メモリセルに接続された相補ビット線と、
    前記相補ビット線を所定の電位にプリチャージするプリチャージ回路と、
    前記所定の電位に充電された後に前記相補データのそれぞれに応じて放電される前記相補ビット線の電位差に基づいて、前記相補データをセンスするラッチ型センスアンプと、
    を備え、
    前記テスト方法は、
    (A)前記ラッチ型センスアンプのセンス動作により、前記相補データを読み出すステップと、
    (B)前記相補ビット線の少なくとも一方に所定の電流を流した状態での前記ラッチ型センスアンプのセンス動作により、前記相補データを読み出すステップと、
    (C)前記(A)ステップにおける読み出し結果と前記(B)ステップにおける読み出し結果を比較するステップと
    を有する
    テスト方法。
  11. 請求項10に記載のテスト方法であって、
    前記(B)ステップにおいて、前記相補ビット線のうち前記(A)ステップにおいてより低い電位が現れた方に、前記所定の電流が流し込まれる
    テスト方法。
  12. 請求項10に記載のテスト方法であって、
    前記(B)ステップにおいて、前記相補ビット線のうち前記(A)ステップにおいてより高い電位が現れた方から、前記所定の電流が吸い込まれる
    テスト方法。
  13. 請求項10に記載のテスト方法であって、
    前記(B)ステップにおいて、前記相補ビット線のうち前記(A)ステップにおいてより低い電位が現れた方に前記所定の電流が流し込まれ、前記相補ビット線のうち前記(A)ステップにおいてより高い電位が現れた方から前記所定の電流が吸い込まれる
    テスト方法。
  14. 請求項10乃至13のいずれかに記載のテスト方法であって、
    更に、
    (D)前記(A)ステップにおける読み出し結果と前記(B)ステップにおける読み出し結果が一致する場合、前記所定の電流を増加させた後、前記(A)〜(C)ステップを再度実行するステップと、
    (E)前記(A)ステップにおける読み出し結果と前記(B)ステップにおける読み出し結果が反転するまで、前記(D)ステップを繰り返すステップと
    を有する
    テスト方法。
  15. 請求項14に記載のテスト方法であって、
    (a)前記(A)〜(E)ステップを実行することにより、前記読み出し結果が反転する時の前記所定の電流の値を第1電流値として求めるステップと、
    (b)前記不揮発性半導体メモリの加速試験を実行するステップと、
    (c)前記(b)ステップの後、前記(A)〜(E)ステップを実行することにより、前記読み出し結果が反転する時の前記所定の電流の値を第2電流値として求めるステップと、
    (d)前記第1電流値と前記第2電流値との差を、前記不揮発性半導体メモリに関する前記所定の電流の大きさとして決定するステップと
    を有する
    テスト方法。
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