JP2008209196A - 土壌汚染検知管 - Google Patents

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貴浩 達
Yuuri Goshi
有里 郷司
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Abstract

【課題】土壌を汚染する油の存在を、土壌に浸透してきた経路に関わらず正確に検知できる土壌汚染検知管を提供する。
【解決手段】本発明にかかる土壌汚染検知管は、尖頭部(1)を有するとともに該尖頭部の反対側の端部(2)で開口する筒体に、該尖頭部を除く全長に亘って、長さ方向(X)に所定の間隔(D)を開けて複数の集水孔(3)を貫設したものである。該集水孔は、該筒体の長さ方向(X)に隣り合うもの同士が該筒体の周方向(R)に重ならない位置関係で設けられていてもよい。また、該周方向に重ならない位置関係は、該筒体の長さ方向に隣り合う該集水孔同士を該周方向に90度の間隔を開けた配置となっていてもよく、その場合更に、該筒体の周方向に180度の間隔を開けて配置され、対向する位置関係にある該集水孔は、該長さ方向において同位置にあってもよい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地中に浸透した燃料油等の油による汚染の有無やその程度を調査するための土壌汚染検知具に関するものである。
車両にガソリンや軽油等の燃料油を供給するための、ガソリンスタンド或いはサービスステーション(SS)と称される給油所では、供給される燃料油の貯蔵タンクは、安全のため地中に埋設されている。また、地中に埋設された貯蔵タンクの外形は目視で点検できないことから、そのような貯蔵タンクの周囲には漏洩検知管を配置し、タンク壁材の劣化等による漏洩を早急に検知することとしている。
貯蔵タンクからの燃料油漏洩を早期に検知できるかどうかは、給油所周辺地域の安全に関する重要事項である。そのため、上記漏洩検知管を利用した漏洩検知の基本的な手法は、消防法に規定されている一方、その精度を高めるための様々な工夫も提案されている。なお、そのような精度を高める工夫の一例として、特開2005−283488号に開示された漏洩検査方法がある。
特開2005−283488号
地中における貯蔵タンク漏洩の早期検知は、給油所周辺地域の安全のためには十分有効な対策といえる。しかしながら、環境保全対策としては、決して十分とはいえなかった。環境保全対策の一つとして土壌汚染の管理が挙げられるが、給油所地下土壌の汚染源は、貯蔵タンクからの漏洩油ばかりではなく、地上の給油施設からもたらされる場合もある。例えば、給油作業中に誤ってこぼれ落ちた油が、給油施設の床面コンクリートの亀裂から地中に浸透した場合、その浸透した油が土壌を汚染することになる。
しかしながら、地中における貯蔵タンク漏洩の早期検知を目的とした従来の検知技術は、地中の特定の深度における油の存在を検知することに特化しているため、地上から浸透してきた油など、貯蔵タンク以外から土壌に浸透してきた油の存在を正確に検知できないおそれがあった。
そこで、本発明は、土壌を汚染する油の存在を、土壌に浸透してきた経路に関わらず正確に検知できる土壌汚染検知管を提供することを目的とする。
本発明にかかる土壌汚染検知管は、尖頭部を有するとともに該尖頭部の反対側の端部で開口する筒体に、該尖頭部を除く全長に亘って、長さ方向に所定の間隔を開けて複数の集水孔を貫設したものである。
該集水孔は、該長さ方向に隣り合うもの同士が該筒体の周方向に重ならない位置関係で設けられていてもよい。
該周方向に重ならない位置関係は、該長さ方向に隣り合う集水孔同士を該周方向に90度の間隔を開けた配置であってもよい。
該周方向に180度の間隔を開けて配置され、対向する位置関係にある該集水孔は、該長さ方向において同位置にあってもよい。
該長さ方向の所定の間隔が50mmとなっていてもよい。
本発明にかかる土壌汚染検知管によれば、尖頭部を有するとともに尖頭部の反対側の端部で開口する筒体に、尖頭部を除く全長に亘って、長さ方向に所定の間隔を開けて複数の集水孔を貫設したため、管理対象となる土壌の地下水がその土壌におけるどのようなレベルにあっても、また天候の影響でそのレベルが変化しても、その地下水の水面位置の水を採取することができる。そのため、土壌に浸透し地下水の水面に集まる油を確実に採取することが可能となる。従来の漏洩油検知管のように地中の特定の深度における油の存在を検知することに特化した場合、検知対象となる深度よりも地表側に地下水が存在すると、検知対象となる深度に到達することなく地下水の水面位置に集まってしまう、地上(上方)や隣接する土地(側方)から浸透してきた油を検知することができない。これに対し、本発明にかかる土壌汚染検知管は、地下水の水面位置に集まる油の性質を利用し、土壌を汚染する油の存在を、土壌に浸透してきた経路に関わらず確実に採取し、これを検知することができる。
なお、土壌汚染検知管の長さよりも深い位置に地下水が存在する場合、その水面位置の水を採取することはできないが、水面位置に集まった油が揮発すると、そこで生じたガスはその水面位置から地表面に向かって移動する。従って、地下水がこの土壌汚染検知管の尖頭部より深い位置にある場合であっても、集水孔を通って流入してきたガスを採取することにより土壌を汚染する油の存在を検知することができる。
また、本発明にかかる土壌汚染検知管は尖頭部を有するため、この尖頭部を使用して効率良く土壌へ打ち込みことができる。ただし、土壌を汚染する油の存在を正確に検知するためには、基準面積当たりに所定数以上の検知管を配置する必要がある。そして、場所によって土壌の硬さも変わり、検知管打ち込み作業の難易度も異なってくる。そのため、本発明にかかる土壌汚染検知管は、打ち込む場所が限定されその土壌の硬さがある程度決まっていた従来の漏洩油検知管よりも、より高い耐打ち込み強度が必要となる場合がある。そのような場合、筒体の長さ方向に隣り合う集水孔同士を筒体の周方向に重ならない位置関係で設けることにより、集水孔全体の長さ方向の配置間隔を変えることなく周方向に同位置の集水孔同士の長さ方向の間隔を広げることで、耐打ち込み強度を高めることができる。
周方向に重ならない位置関係は、使用される土壌に応じ適宜決めれば良いが、筒体の長さ方向に隣り合う集水孔同士を周方向に90度の間隔を開けた配置とすることが好ましい。この場合、適度な耐打ち込み強度を持たせながら、集水孔を周方向にむらなく配置することができる。なお、筒体の長さ方向に隣り合う集水孔同士の周方向の間隔は、集水孔の長さ方向の間隔との関係により、大きすぎたり小さすぎたりすると、周方向に集水孔の配置されない領域が増えることになる。地下水は土壌汚染検知管の全周方向から流入するため、周方向のどこかに集水孔が設けられていれば機能を損なうことは無いが、地中の岩石に接触するような状態で打ち込まれた場合などは、地下水が流入できる方向に偏りのできるおそれのある場合には、筒体の長さ方向に隣り合う集水孔同士の周方向の間隔の決定に注意を要する。そこで、そのような場合には、更に、筒体の周方向に180度の間隔を開けて配置され、対向する位置関係にある集水孔を、筒体の長さ方向において同位置とすれば、地下水が流入できる方向に偏りができたとしても、長さ方向の同位置にある一対の集水孔のどちらか一方から水が流入する確率を高めることができる。ただし、長さ方向の同位置となる集水孔の数が増えると、周方向に同位置の集水孔同士の長さ方向の間隔が狭まる場所が多くなり耐打ち込み強度の低下を招くことになるので、その数にも注意を要する。
集水孔を配置する長さ方向の間隔も、使用される土壌に応じ適宜決めれば良いが、間隔が小さすぎると耐打ち込み強度が低下し、また大きすぎると集水孔の位置が地下水層の水面位置に合わず水面位置の水を採取できないおそれが生じるので注意を要する。なお、集水孔を配置する長さ方向の間隔を50mmとすれば、耐打ち込み強度と水面位置への適応性の双方が適度なものになることが確認されている。
図1〜6を参照しながら、本発明にかかる土壌汚染検知管とその使用方法の具体例を示す。図1は同土壌汚染検知管の概観を示す正面図である。図2は同土壌汚染検知管の一部を拡大して示し、(a)は正面図、(b)は縦断面図、(c)は(a)のA−A矢視線に沿った横断面図、(d)は(a)のB−B矢視線に沿った横断面図である。図3は、同土壌汚染検知管を使用して水を採取している状態を示す模式図である。図4は同土壌汚染検知管の設置位置を示し、同土壌汚染検知管が打ち込まれる土壌の地形を所定の領域に区分して示す平面図である。図5は同土壌汚染検知管に取り付けられた頭部材を示し、(a)は正面図、(b)は正断面図である。図6は同土壌汚染検知管を使用してガスを採取している状態を示す模式図である。なお、図面における各部位の描写は、その説明の必要性に応じて強調されているため、大きさの相対的関係は必ずしも正確ではない。また、図3及び図6において頭部材は、他の部位を明確に示すためその図示が省略されている。
この土壌汚染検知管は、尖頭部1を有するとともに尖頭部1の反対側の端部2で開口する筒体に、尖頭部1を除く全長に亘って、長さ方向Xに所定の間隔Dを開けて複数の集水孔3を貫設したものである。
この土壌汚染検知管の使用にあたっては、管理対象となる土壌の任意の場所に、尖頭部を下にして打ち込んでおけばよい。すると、その土壌の地下水は、集水孔3を通って内部に流入し、この流入した水が土壌汚染検知管の内部に溜められる。そこで、この溜められた水をポンプ11で汲み上げ、分析することにより、その土壌を汚染する油が存在するかどうかを知ることができる。この際、集水孔3は、尖頭部1を除く全長に亘って、長さ方向Xに所定の間隔Dを開けて複数貫設されているため、地下水がこの土壌におけるどのようなレベルにあっても、また天候の影響でそのレベルが変化しても、その地下水の水面位置Lの水を採取することができる。例えば、図3においては、水面位置Lがより浅い位置L1にある場合でも、より深い位置L2にある場合でも、水面位置Lの水を採取することができる。
この土壌汚染検知管を用いて土壌を汚染する油の存在を正確に検知するためには、基準面積当たりに所定数以上の検知管を配置する必要がある。そして、その配置を行う位置の設定は、土壌汚染対策法の調査地点設定の考え方に準拠して行い、100mに1点の密度で配置する。
図4を参照しながら、この土壌汚染検知管の設置位置の具体的を説明する。なお、図4の方向は、上を北側、向かって右を東側とする。
まず、管理対象となる土壌の地表面の最も北側の地点を起点20として、ここから幹線道路、建築物或いはその土壌に建てられた施設に一定方向に沿う区画線21、22、23、24を引く。なお、管理対象となる土壌の地形の北側境界が東西方向に伸びるものであれば、その最も東側を起点20とする。次に、区画線21のうち、東西方向に伸びる区画線21及び南北方向に延びる区画線22と平行に、10m間隔で格子状に補助線25を引く。こうして区画線21、22、23、24と補助線25を引くことにより、区画線21、22、23と補助線22或いは補助線22同士で囲まれた、面積が100mとなる正方形領域が決まるので、この正方形領域の中に土壌汚染検知管を一つ設置すればよいことになる。
なお、図4において、南側の区画線24で区切られた領域31、32、33、34は、面積が100mに満たない半端な大きさとなっているが、これらの領域は、その領域において最も長い辺が接する隣りの領域と合わせて、130mを超えない領域に統合する。ただし、その面積が130m以下であっても、統合された領域の最も長い辺が20mを超えたものであってはならない。これは、面積が小さくても、距離が離れると、その領域の中心点における汚染の有無を示す代表点とはいえなくなるからである。これらの条件を考慮すると、図4に示す地形では、例えば、31と32を一つの領域と、そして33と34を一つの領域として統合することができる。
このように、各領域に土壌汚染検知管を一つ配置する場合、その場所によって土壌の硬さも変わり、打ち込み作業の難易度も異なってくることが考えられる。そのため、この土壌汚染検知管は、打ち込む場所が限定されその土壌の硬さがある程度決まっていた従来の漏洩油検知管よりも、より高い耐打ち込み強度が必要となる場合がある。そこで、筒体の長さ方向Xに隣り合う集水孔3同士を筒体の周方向Rに重ならない位置関係で設けている。例えば、図2に示すように、ある面(図2においては向かって左端の面)に配置された集水孔3aを基準とすれば、この集水孔3aと筒体の長さ方向Xに隣り合う集水孔3b及び3dを、それぞれ集水孔3aと周方向Rに重ならない位置関係で設けている。こうすることにより、集水孔3全体の長さ方向Xの配置間隔Dを変えることなく周方向Rに同位置の集水孔3同士の長さ方向Xの間隔が広がり、すなわち、集水孔3aと3a、3bと3b、3cと3cそして3dと3dの間隔が広がり、耐打ち込み強度がより高いものとなる。
この土壌汚染検知管において、上記周方向Rに重ならない位置関係は、筒体の長さ方向Xに隣り合う集水孔3同士を周方向Rに90度の間隔を開けた配置と、図2でいえば、例えば、集水孔3aと筒体の長さ方向Xに隣り合う集水孔3b、3dは、それぞれ、集水孔3aから周方向Rに90度の間隔を開けた配置となっている。そして更に、筒体の周方向Rに180度の間隔を開けて配置され、対向する位置関係にある集水孔3、図2でいえば、集水孔3aと3c、及び3bと3dは、筒体の長さ方向Xにおいて同位置となっている。
この場合、適度な耐打ち込み強度を持たせながら、集水孔3を周方向にむらなく配置することができる。なお、筒体の長さ方向Xに隣り合う集水孔3同士の周方向Rの間隔は、集水孔3の長さ方向の間隔Dとの関係により、大きすぎたり小さすぎたりすると、周方向Rに集水孔3の配置されない領域が増えることになる。地下水は土壌汚染検知管の全周方向から流入するため、周方向Rのどこかに集水孔3が設けられていれば機能を損なうことは無いが、地中の岩石に接触するような状態で打ち込まれた場合などは、地下水が流入できる方向に偏りのできるおそれがある。そこで、筒体の周方向Rに180度の間隔を開けて配置され、対向する位置関係にある集水孔3、図2でいえば、集水孔3aと3c、及び3bと3dは、筒体の長さ方向Xにおいて同位置となっている。この場合、地下水が流入できる方向に偏りができたとしても、長さ方向Xの同位置にある一対の集水孔3aと3c、または3bと3dのどちらか一方から水が流入する確率を高めることができる。ただし、集水孔3の位置関係に制限はなく、使用される土壌に応じ適宜決めれば良い。
筒体には、全長が4m、外径が42.7mm、肉厚2.3mmの鋼管に、この鋼管と別に成形された円錐体を取り付けたもの(最大径は50mm)が採用されている。そして、集水孔3の直径は5mm、集水孔3を配置する長さ方向Xの間隔Dは50mmとなっている。この間隔Dは、使用される土壌に応じ適宜決めれば良いが、小さすぎると耐打ち込み強度が低下し、また大きすぎると集水孔3の位置が地下水層の水面位置Lに合わず水面位置Lの水を採取できないおそれが生じるので注意を要する。筒体の大きさも、使用される土壌に応じて適宜決めれば良く、例えば、埋設された貯蔵タンクの底部が4mよりも深い位置にある場合や、深い位置に何らかの油漏洩要因が存在する場合などには、筒体の長さを4m以上としてもよい。
次に、この土壌汚染検知管を使用した、土壌の調査方法について説明する。
土壌に打ち込まれた土壌汚染検知管の開口する端部2には、後述のパイプの取付作業を容易にするため頭部材5が取り付けられ、更にこの頭部材5には土壌汚染検知管内部に地上からの異物が入ることを防止するための蓋4が嵌め込まれている。そこで、調査に際してはまず、この蓋4を取り外す。
蓋4を外したら、水位計等を用いて地下水位の測定を行う。地下水位の確認ができたら、ポンプ11で水をパージし、土壌汚染検知管内を一旦空にする。そして、地下水位の回復を待ち、回復後に後述の水採取調査を実施する。なお、周囲に打ち込まれた別の土壌汚染検知管の水位回復状況と比較しその回復に時間がかかりすぎるようであれば、集水孔3が詰まっている可能性がある。このような場合に、その土壌汚染検知管を継続して使用することはできないので、その脇に新たな土壌汚染検知管を打ち込み、既設のものはモルタルで埋めておく。
地下水位の確認ができない場合は、土壌汚染検知管内部に水を注入する。そして、注入後の水位が1時間に5cm以上低くなるかどうかを観察する。なお、注入する水の量は適宜決めれば良いが、例えば土壌汚染検知管の内径を約3cm、長さを約4mと考えた場合、その内容量は約2.8リットルになるため、3分の1以上の水を入れることを目的として1リットルの水を注入すれば良い。
注入後の水位が1時間に5cm以上低くなる場合には、土壌汚染検知管の機能に問題はないものの、地下水位が土壌汚染検知管の長さよりも深い位置にあると判断し、後述のガス採取調査を実施する。
注入後の水位の低下が1時間に5cm未満であれば、周囲に打ち込まれた別の土壌汚染検知管の水位低下状況と比較する。そして、それが特異的な現象であれば、集水孔3が詰まっている可能性がある。このような場合には、上記と同様その土壌汚染検知管を継続して使用することはできないので、その脇に新たな土壌汚染検知管を打ち込み、既設のものはモルタルで埋めておく。
水採取調査は、所定のチューブ12、例えば、内径6mmで外径9mmのシリコンチューブを用いて行う。まず、このチューブ12の土壌汚染検知管に挿入される端部から地下水位+5cmの長さの地点に印をつける。次に、このチューブ12をポンプ11の吸引側に取り付け、土壌汚染検知管に挿入し、前記印が頭部材5の上端部に位置されるよう設置する。そして、ポンプ11を作動させ、土壌汚染検知管内の水を試料ビン13に採取する。この際、ポンプは60cm以上の高さの金属製の作業台14上に置き、更に金属製の箱15の中に配置しておく。また、チューブは採取作業毎に交換し、使い捨てとする。
ガス採取調査を実施するには、まず、ガス採取管として、フッ素樹脂で表面加工された金属管15を土壌汚染検知管に接続する。この際、金属管15は、その最深部15aが地表面から0.8〜1mの深さの位置に配置されるように接続する。続いて、この金属管15に、ピンチコックで封をしたシリコンチューブ16を取り付ける。そして、その状態のまま30分以上静置する。なお、この静置時間は、地点によるばらつきをできるだけ小さくすることが好ましい。
静置後、密封容器17内に配置したガス捕集袋18(1000ml、ピンチコック一個付き)を前記シリコンチューブ16に取り付け、また、ビニールチューブを介して密封容器の吸引口17aを図示しない真空ポンプに接続し、図5に示す状態とする。そして、土壌汚染検知管の内容積の3倍程度(例えば、土壌汚染検知管の内径を約3cm、長さを約4mと考えた場合、約9リットル)の予備吸引を行った後、1リットルの本吸引を行い、ガスをガス捕集袋18に採取する。なお、ガス捕集袋18としては、例えば、テドラー(製品名、DU PONT社製)で作成したものを好適に使用できる。
このようにすれば、この土壌汚染検知管を使用してガスを採取することもできる。土壌汚染検知管の尖頭部1よりも深い位置に地下水が存在する場合その水面位置の水を採取することはできないが、水面位置に集まった油が揮発すると、そこで生じたガスはその水面位置から地表面に向かって移動する。従って、地下水が土壌汚染検知管の尖頭部1より深い位置にある場合は、このガスを採取することにより土壌を汚染する油の存在を検知することができる。
図7は、本発明にかかる土壌汚染検知管の他の具体例をの概観を示す正面図である。なお、図7において、上記図1〜図6に示した土壌汚染検知管と実質的に同じ部分には同符号を付し、その説明は省略する。
この土壌汚染検知管は上記図1〜図6に示した土壌汚染検知管と、集水孔3の配置が異なっている。すなわち、集水孔3は周方向Rに90度間隔を開けて重なる位置に配置されており、土壌に打ち込まれた状態においては所定の深さ位置において4つの集水孔が配置されることになる点で異なっている。ただし、長さ方向Xの間隔Dは、上記図1〜図6に示した土壌汚染検知管と同様50mmとなっている。
筒体として採用する管材が充分な耐打ち込み強度を備えるものであれば、このように、集水孔3を周方向Rに重なる位置関係で配置してもよい。
また、この土壌汚染検知管の筒体には、全長が2m、外径が42.7mm、肉厚2.3mmの鋼管2本を接続したものに、これら鋼管と別に成形された円錐体を取り付けたもの(最大径は50mm)が採用され、上記図1〜図6に示した土壌汚染検知管と、接続部6を有している点でも異なっている。
このように、使用される土壌において必要とされる長さよりも短い管材を複数接続して使用することとすれば、例えば、打ち込み作業現場まで部材をばらして運搬することができ、打ち込むまでの取り扱いが容易になるという利点を得ることができる。なお、間隔Dの設定に安全率が加味されている場合(地下水位の検知に必要とされる間隔よりも狭い場合)、地下水位の検知に支障がない範囲であれば、接続部6に集水孔3を貫設しなくてもよい。本発明において、集水孔3を配置する間隔Dは、原則として、その集水孔3が配置される全域に亘って等しくすることが好ましいが、この接続部6のように、地下水位の検知に支障がない範囲であれば、限られた一部においてその間隔を変えることができる。
本発明にかかる土壌汚染検知管の具体例の概観を示す正面図である。 同土壌汚染検知管の一部を拡大して示し、(a)は正面図、(b)は縦断面図、(c)は(a)のA−A矢視線に沿った横断面図、(d)は(a)のB−B矢視線に沿った横断面図である。 同土壌汚染検知管を使用して水を採取している状態を示す模式図である。 同土壌汚染検知管の設置位置を示し、同土壌汚染検知管が打ち込まれる土壌の地形を所定の領域に区分して示す平面図である。 同土壌汚染検知管に取り付けられた頭部材を示し、(a)は正面図、(b)は正断面図である。 同土壌汚染検知管を使用してガスを採取している状態を示す模式図である。 本発明にかかる土壌汚染検知管の他の具体例をの概観を示す正面図である。
符号の説明
1 尖頭部
2 端部
3、3a、3b、3c、3d 集水孔
4 蓋
5 頭部材
6 接続部
10 ポンプ
11 チューブ
12 試料ビン
13 作業台
14 箱
15 金属管
15a 最深部
16 シリコンチューブ
17 密封容器
18 テドラーバッグ
20 起点
21、22、23、24 区画線
25 補助線
31、32、33、34 領域
D 間隔
L 水面位置
L1 浅い位置
L2 深い位置
R 周方向
X 長さ方向

Claims (5)

  1. 尖頭部(1)を有するとともに該尖頭部(1)の反対側の端部(2)で開口する筒体に、該尖頭部(1)を除く全長に亘って、長さ方向(X)に所定の間隔(D)を開けて複数の集水孔(3)を貫設したことを特徴とする土壌汚染検知管。
  2. 該集水孔(3)は、該筒体の長さ方向(X)に隣り合うもの同士が該筒体の周方向(R)に重ならない位置関係で設けられている請求項1に記載の土壌汚染検知管。
  3. 該周方向(R)に重ならない位置関係は、該長さ方向(X)に隣り合う該集水孔(3)同士を該周方向(R)に90度の間隔を開けた配置となっている請求項2に記載の土壌汚染検知管。
  4. 該周方向(R)に180度の間隔を開けて配置され、対向する位置関係にある該集水孔(3)は、該長さ方向(X)において同位置にある請求項3に記載の土壌汚染検知管。
  5. 該長さ方向の所定の間隔(D)が50mmとなっている請求項1〜4の何れか一つの項に記載の土壌汚染検知管。


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