JP2008207368A - インクジェット記録へッド及びインクジェット記録へッドの製造方法 - Google Patents

インクジェット記録へッド及びインクジェット記録へッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 インク供給ユニットと記録素子ユニットとがこれまでより容易に精度良く接続固定でき、吐出口列の傾きによる画像劣化を抑える。
【解決手段】 吐出口からインクを吐出するための記録素子基板を備えた記録素子ユニット20と、インクを貯留するインクタンクから前記記録素子ユニットへインクを供給するインク供給路が形成されているインク供給ユニット10とが、複数のビス27により圧接して結合するインクジェット記録ヘッドであって、前記記録素子ユニットと前記インク供給ユニットとを結合する際の前記ビスの締め付け回転方向が順方向であるビスと該回転方向が逆方向であるビスとが混在する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、インクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録へッドの製造方法に関するものである。
従来のインクジェット記録ヘッドには、例えば、特開2002−019146に開示されたものがある。
このインクジェット記録ヘッドの構成例を図6、図7に示す。図7は、記録ヘッドとインク保持供給系とを有する記録ヘッドカートリッジを示しており、図7(a)は全体の斜視図、図7(b)はインクタンクを外した状態の斜視図を示している。図6は、この記録ヘッドカートリッジのインクジェット記録へッドの分解斜視図を示している。
この記録ヘッドカートリッジ70は、インクを貯蔵するインクタンク61と、このインクタンク61から供給されるインクを記録情報に応じてノズルから吐出する記録素子基板が搭載されたインクジェット記録ヘッド60とを有している。記録装置本体のキャリッジに対して着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式を採ったものとなっている。
この記録ヘッドカートリッジ70は、インクタンク61として、例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローの各色独立のインクタンク61a〜61dが備えられている。これらのインクタンク61a〜61dは、図7(b)に示すように、それぞれがインクジェット記録ヘッド60に対して独立して着脱自在となるように装着されている。
インクジェット記録ヘッド60は、図6に示すように、インクタンク61から記録素子ユニット50にインクを供給するインク供給路を備えたインク供給ユニット40と、吐出口からインクを吐出するための記録素子を備えた記録素子ユニット50とを有している。
インク供給ユニット40は、インク供給部材、インク供給フィルター、シールゴム、流路形成部材等から構成されている。インク供給部材のインクタンク61のインク供給口との係合部に、係合部からのインクの蒸発を防止するシールゴムと、外部からのごみの進入を防止するフィルターとが取り付けられている。インク供給部材の記録素子ユニット50側には、記録素子基板56のインク流路につながるインク供給路を形成する流路部材が取り付けられている。
また、記録素子ユニット50は、流路部材のインク供給路に連通するインク供給口が形成されたプレート部材54を有しており、その一表面上には、記録素子基板56が接着固定されている。記録素子基板56には、インクを吐出するための複数の記録素子と、各記録素子に電力を供給するAlなどからなる電気配線とが、Si基板の片面に半導体成膜技術により形成されている。さらに、この記録素子基板56には、記録素子に対応した複数のインク流路と複数の吐出口とがフォトリソ技術により形成されている。さらに、プレート部材54には、電気配線テープ51が記録素子基板に対して電気的に接続されるように固定されている。この電気配線テープ51は、記録素子基板56にインクを吐出するための電気信号を印加するものであり、記録素子基板56に対応する電気配線を備えている。この電気配テープ51の端部には、本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子を備えた電気コンタクト基板53が接続されている。電気コンタクト基板53は、インク供給ユニット40の筐体背面側に位置決め固定される。これら、記録素子基板56、プレート部材54、電気配線テープ51及び電気コンタクト基板53等から記録素子ユニット50が構成されている。
そして、記録素子ユニット50のビス止め固定部55からインク供給ユニット40のビス止めボス部42へビス52を締め付け回転させて両ユニットを圧接させることで、それぞれのインク供給路が連通し、封止され、両ユニットの結合が行なわれる。また、両ユニットのインク供給路同士を連通させる部分には、接続させるインク供給路に対応した孔を有する弾性部材であるジョイントシール部材41が挟まれている。
特開2002−019146号公報
これに対して、近年では、インクジェット記録方式の普及に伴い、記録動作の一層の高精細化及び高速化が要望されており、そのため記録ヘッドとしては多数の吐出口を高密度に配列してなるものが用いられている。またカラー記録が可能なインクジェット記録装置では、記録ヘッドとして複数の吐出口配列を設けたものが用いられている。
また、記録ヘッドから吐出されて記録媒体に付着したインク滴は、記録媒体上で広がってドットを形成し、そのドットの集合体として画像が記録される。1つのドットの面積はインク滴の大きさ、すなわちインク吐出量に大きく依存する。そして、インクジェット方式を用いて高精細で銀塩写真に匹敵する高画質記録を実現するためには、インクジェット記録ヘッドから吐出するインクをできるだけ微細化する傾向にある。
ところで、インクジェット記録ヘッドは、キャリッジを介して記録装置のガイドシャフトに対し、位置決めされ、主走査が行われる。各吐出口列が主走査に対し正確に垂直になっている状態を想定して画像を生成し記録を行う。しかし実際には、記録ヘッドやキャリッジは製造上のばらつきを持っている場合があるので、吐出口列が、ガイドシャフトに対して完全な垂直でない状態となっていることがある。この想定と実際のずれ(傾き)によって、本来のドット配置を行うことができず、結果として、パス間のバンドムラといった画像劣化を引き起こす可能性がある。特に前述したようにインク吐出量を微細化していくと1つのドットの面積が小さくなり、従来の同等の傾きであっても、エリアファクターの変化が大きくなり、より画像劣化が目立ちやすくなる傾向にある。
このような理由により、インクジェット記録ヘッドは、従来のもの以上に、キャリッジの位置決め部に対して吐出口列がなるべく垂直になるよう高い精度で製造される必要がある。そのため、インクジェット記録ヘッドにおいても、キャリッジのとの位置決め部を備えたインク供給ユニットとインク吐出口列を備えた記録素子ユニットとのビスによる固定に関して、より高い精度が要求される。
一方で、インクジェット方式を用いて高精細で銀塩写真に匹敵する高画質記録を実現するためは、色再現範囲をより広げる努力がなされている。近年の高画質プリンタは、従来のブラック、シアン、マゼンタ、イエローにとどまらず、ライトシアン、ライトマゼンタ、グレーなどの薄インク、グリーン、レッドなどの特色インクなど数多くのインク種を搭載する傾向にある。このため、インクジェット記録ヘッドとインクタンクとをキャリッジに積載した、いわゆるオンキャリッジタイプのプリンタでは、多数のインクタンクを記録ヘッドに連結するために、インクジェット記録ヘッドが大型になる傾向にある。ところが、樹脂部材でなるインクジェット記録ヘッドのインク供給ユニットは大型化することでその強度が低下するため、インク供給ユニットと記録素子ユニットとの固定の際の一定の傾き精度の確保は、今まで以上に難しくなってきている。
すなわち、ドットの微細化にともなう前述の傾き精度向上の要求がある一方で、多色化にともなうインクジェット記録ヘッドの大型化でその構成部材の強度が低下する傾向にあり、従来の方法では精度の確保が難しくなっている。
本発明は、以上の問題に鑑み、インク供給ユニットと記録素子ユニットとがこれまでより容易に精度良く接続固定でき、吐出口列の傾きによる画像劣化が抑えられた高精細記録を可能とすることを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明は、吐出口からインクを吐出するための記録素子基板を備えた記録素子ユニットと、インクを貯留するインクタンクから前記記録素子ユニットへインクを供給するインク供給路が形成されているインク供給ユニットとが、複数のビスにより圧接して結合するインクジェット記録ヘッドであって、前記記録素子ユニットと前記インク供給ユニットとを結合する際の前記ビスの締め込み回転方向が順方向であるビスと該回転方向が逆方向であるビスとが混在することを特徴とする。
また、他の本発明は、X方向の位置決めの基準面とY方向の位置決めの基準面とを備える記録素子ユニットと、X方向突き当て部とY方向突き当て部とを備えるインク供給ユニットとを、複数のビスを用いてZ方向に結合するインクジェット記録へッドの製造方法において、前記ビスの締め付け回転方法を順方向と逆方向とを混在させるとともに、前記順方向と前記逆方向とで締め付けトルクに差を設けることで、前記ビスの締め付け回転による両ユニットの結合後に、前記インク供給ユニットに対してXY平面内で前記記録素子ユニットが変位して、前記X方向突き当て部と前記Y方向突き当て部とのうち、変形に対する強度の大きい方に前記記録素子ユニットの対応する基準面が当接することを特徴とする。
本発明によれば、インク供給ユニットと記録素子ユニットとをビスによって圧接させて結合する際、ビスの締め付け回転方向を互いに逆回転とすることで、締め付けトルクの反力により締め付け後に一定方向に回転変形して生じる傾きを抑えることができる。これにより、両ユニットの取り付け精度が向上し、吐出口列の傾きにともなうドット形成位置ずれに起因したムラ等の画像劣化を抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明に係る実施例を詳細に説明する。なお、以下の実施例のインクジェット記録へッドは、吐出口からインクを吐出するための記録素子基板を備えた記録素子ユニットとインク供給ユニットとが、複数のビスにより圧接して結合するものである。また、インク供給ユニットは、インクを貯留するインクタンクから前記記録素子ユニットへインクを供給するインク供給路が形成されている。また、特徴的な構成として、以下に説明するインクジェット記録へッドは、記録素子ユニットとインク供給ユニットとを結合する際のビスの締め込み回転方向が順方向であるビスと、締め込み回転方向が逆方向であるビスとが、混在してなるものである。
図1から図5は、本発明に係る実施例としてのインクジェット記録ヘッドを説明するための説明図である。図1は、本発明に係る実施例としてのインクジェット記録へッドの分解斜視図である。図2は、インク供給ユニット10と記録素子ユニット20との分解斜視図である。図3は、インク供給ユニット10と記録素子ユニット20とを結合した状態を示す斜視図である。図4は、インクジェット記録へッドを吐出口面側から見た下面平面図である。図5は、インクジェット記録へッドのビス締め後の状態を示す模式的上面平面図である。特に、図5(a)は従来例を説明する模式図であり、図5(b)は本実施例を説明する模式図である。以下、これらの図面を参照して各構成要素について説明する。
本発明のインクジェット記録ヘッドは、インクジェット記録装置本体のキャリッジ(不図示)に、キャリッジとインクジェット記録へッドとの双方の電気的接点の接触により電気的に接続され、固定支持されて載置される。ここで、インクジェット記録へッドは、キャリッジに対して着脱可能となっている。さらに、インクタンク(不図示)がインクジェット記録ヘッドに着脱自在に取り付けられる構造となっている。このインクジェット記録ヘッドには、マットブラック、フォトブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、ライトシアン、ライトマゼンタ、グレー、グリーン、レッドのインク用の計10個のインクタンクが搭載される。これらのインクタンクは、それぞれが記録ヘッドに対して独立して着脱自在であり、それぞれ個別に交換可能となっている。このような構成とすることにより、貯留されているインクが無くなって不要となったインクタンクのみを適宜交換することができるので、インクジェット記録装置の稼動ランニングコストを低く抑えることができる。
次に、インクジェット記録へッドを構成しているそれぞれの構成要素について、さらに詳しく順を追って説明する。
(1)インクジェット記録へッド
インクジェット記録ヘッドには、電気信号に応じて電気熱変換体に熱エネルギーを発生させてインクに膜沸騰を形成し、これによりインクを吐出する方式の記録ヘッドが搭載されている。また、電気熱変換体とインク吐出口とは、大概に対向するように配置されている。
インクジェット記録へッドは、図1の分解斜視図に示すように、記録素子ユニット20とインク供給ユニット10とから構成されている。
さらに、図2に示すように、記録素子ユニット20は、第1の記録素子基板24a、第2の記録素子基板24b、第1のプレート22、放熱板21、電気配線テープ(電気配線基板)26、電気コンタクト基板25、第2のプレート23等で構成されている。これらの部材は、適切に選択された接着剤により接着されて一体化されている。また、インク供給ユニット10は、インク供給部材15、流路形成部材16、ジョイントシール部材11、フィルター13、シールゴム14等で構成されている。
(1−1)記録素子ユニット
第1のプレート22は、例えば、厚さ2mm〜6mmのアルミナ(Al)材料で形成されている。第1のプレート22には、インク供給口として、第1の記録素子基板24aに5種類のインクを供給するためのものと、第2の記録素子基板24bに他の5種類のインクを供給するためのものとが、それぞれ形成されている。また、第1のプレート22の両側端部には、インク供給ユニット10との接続用のビス止め部22aが形成されている。
第1の記録素子基板24aには、例えば、厚さ0.5mm〜1mmのSi基板に、インク流路となる長溝状貫通口のインク供給口が5列、形成されている。インク供給口を挟んだ両側には、電気熱変換素子がそれぞれ1列ずつ並べて配置されて形成されており、さらに電気熱変換素子に電力を供給するAlなどからなる電気配線が形成されている。さらに、この電気配線に電力を供給するための電極部が電気熱変換素子の両外側の側辺に沿って配列して形成されており、電極部上にはAuなどからなるバンプが形成されている。そして、これらが形成されたSi基板の面上には、電気熱変換素子に対応したインク流路を形成するインク流路壁と、インクを吐出するための開口である吐出口とを有する樹脂材料からなる構造体が、フォトリソ技術によって形成されている。吐出口は、電気熱変換素子に対向して設けられており、吐出口群を形成している。
この第1の記録素子基板24aにおいて、インク流路から供給されたインクは、各電気熱変換素子の発熱によって発生した気泡の圧力によって、各電気熱変換素子に対向する吐出口から吐出される。第2の記録素子基板24bについても同様の構成である。本発明の記録素子ユニットは、1色あたり768個の吐出口を備えている。1回の吐出動作で吐出されるインク(吐出量)は、1pl〜4plである。
第1の記録素子基板24a及び第2の記録素子基板24bは、そのそれぞれのインク供給口が対応する第1のプレート22のインク供給口に連通するように接続され、かつ、両基板のそれぞれが、第1のプレート22に対して位置精度良く接着固定される。この接着に用いられる接着剤は、低粘度で硬化温度が低く、短時間で硬化し、硬化後比較的高い硬度を有し、かつ、耐インク性のあるものが望ましい。このような接着剤として、エポキシ樹脂を主成分とした熱硬化接着剤が用いられ、その際の接着層の厚みは50μm以下である。
第2のプレート23は、例えば、厚さ0.5mm〜1mmの一枚の板状部材であり、アルミナ(Al)で形成されている。そして、第1のプレート22に接着固定された第1の記録素子基板24aと第2の記録素子基板24bとのそれぞれの外形寸法よりも大きな2つの開口部を有する形状となっている。第2のプレート23は、第1のプレート22に接着されている。これにより、第2のプレート23に電気配線テープ26を接着した際に、電気配線テープ26を、第1のプレート22に接着された第1の記録素子基板24a及び第2の記録素子基板24bに対して接着面平面上で接触して電気接続できるようになっている。
電気配線テープ26は、第1の記録素子基板24aと第2の記録素子基板24bに対してインクを吐出するための電気信号を印加する電気信号経路を形成するものである。電気配線テープ26には、第1の記録素子基板24aと第2の記録素子基板24bとのそれぞれに対応する2つの開口部が形成されている。この開口部の縁付近には、第1の記録素子基板24aと第2の記録素子基板24bとのそれぞれの電極部に接続される電極端子が形成されている。電気配線テープ26の端部には、電気信号を受け取るための外部信号入力端子を有する電気コンタクト基板25と電気的接続を行うための電気端子接続部とが形成されており、電極端子と電気端子接続部は連続した銅箔の配線パターンでつながっている。
電気配線テープ26は、裏面で第2のプレート23の下面に接着固定され、さらに、第1のプレート22の一側面側に折り曲げられ、第1のプレート22の側面に接着固定されている。ここでの接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂を主成分とした厚さ10μm〜100μmの熱硬化接着剤が使用できる。
第1の記録素子基板24a及び第2の記録素子基板24bと電気配線テープ26との電気的な接続は、それぞれの電気接続部を熱超音波圧着法により電気接合させることにより行われている。そして、第1の記録素子基板24a及び第2の記録素子基板24bと電気配線テープ26との電気接続部分は、第1の封止剤と第2の封止剤によって封止されており、これによって電気接続部分がインクによる腐食や外的衝撃から保護されている。第1の封止剤は、主に第1の記録素子基板24a及び第2の記録素子基板24bと電気配線テープ26との電気接続部の裏側からの封止と、第1の記録素子基板24a及び第2の記録素子基板24bのそれぞれの外周部分の封止とに用いられている。また、第2の封止剤は、電気接続部の表側からの封止に用いられている。
電気配線テープ26の端部には、電気コンタクト基板25が異方性導電フィルムなどを用いて熱圧着して電気的に接続されている。電気コンタクト基板25には、位置決め用の端子位置決め穴と、固定用の端子結合穴とが形成されている。
第1のプレート22の、第1の記録素子基板24a及び第2の記録素子基板24bとが接着された面の反対側には、第1の記録素子基板24a及び第2の記録素子基板24bの放熱を更に促進するため放熱板21が貼り付けられている。放熱板21は、厚さ2mm〜10mmのAl板を折り曲げて形成されており、第1のプレート22とは接着剤にて固定保持されている。
(1−2)インク供給ユニット
図2に示す、インク供給部材15は、インクタンクから記録素子ユニット20にインクを供給するインク供給路が形成されているインク供給ユニット10の一構成部品である。インク供給部材15は、例えば、樹脂成形により形成されている。インク供給部材15の、インクタンクの収容部の底部には、インクタンクのインク供給口部分に当接されるジョイント部が設けられている。ここには、外部からのゴミの進入を防ぐためのフィルター13が溶着により接合されており、さらに、ジョイント部からのインクの蒸発を防止するために、シールゴム14が装着されている。インク供給部材15内には、ジョイント部の、インクタンクとの接触面から下面に延びるインク流路が形成されている。
インク供給部材15の底面には、記録素子ユニット20にインクを供給するインク導入口が開口された流路形成部材16が、インク導入口とインク供給部材15のインク流路とが連通するように位置決めされ、超音波溶着により取り付けられている。
また、このインク供給ユニット10には、インクジェット記録へッドをインクジェット記録装置本体のキャリッジに装着するための構造が形成されている。すなわち、インク供給部材15には、キャリッジの対応部に当接されることで、インクジェット記録へッドをキャリッジの装着位置に案内するための装着ガイドが設けられている。また、インク供給ユニット10の上部には、本体側のヘッドセットレバーに当接されて、インクジェット記録へッドをキャリッジに装着固定するための係合部が設けられている。さらに、キャリッジの対応部に当接させるなどして、インクジェット記録へッドを所定の装着位置に位置決めするための突き当て基準が設けられている。この突き当て基準として、X方向(記録ヘッド移動方向)の突き当て部と、Y方向(記録媒体搬送方向)の突き当て部と、Z方向(インク吐出方向)の突き当て部とが、それぞれインク供給部15の底面に形成されている。
また、インク供給ユニット10の後面には、記録素子ユニット20の電気コンタクト基板25が当接されて固定される端子固定部と、位置決め用の端子位置決めピンと、電気コンタクト基板25の固定手段としての端子結合ピンとが形成されている。また、インク供給ユニット10の底面には、記録素子ユニット20との接続用のビス止めボス部12が2箇所に設けられている。
(1−3)記録素子ユニットとインク供給ユニットとの結合
次に、記録素子ユニット20とインク供給ユニット10との結合について説明する。
図5は、本発明の記録素子ユニット20とインク供給ユニット10をビス締め固定した後の状態を示す上面平面模式図である。
記録素子ユニット20とインク供給ユニット10とは、第1のプレート22のインク供給口と流路形成部材15のインク導入口とに、それぞれ対応する位置に穴が設けられたジョイントシール部材11を間に挟み、圧接・固定して結合されている。ジョイントシール部材11は、ゴムなどの、圧縮永久ひずみが少ない弾性材料から作られている。このような弾性材料を間に挟んで圧接させることで、インク供給口とインク導入口とをインクリークが発生しないように良好に連通させることができる。
次に、記録素子ユニット20とインク供給ユニット10の結合方法について説明する。ここでは、位置決めの基準面を備える部材が第1のプレート22であるが、以下の説明において、第1のプレート22を位置決め基準を備える記録素子ユニット20に置き換えても本発明の技術思想の範囲内である。
以下に説明するインクジェット記録へッドの製造は、X方向の位置決めの基準面とY方向の位置決めの基準面とを備える記録素子ユニットと、X方向突き当て部とY方向突き当て部とを備えるインク供給ユニットとを、複数のビスで結合するものである。なお、両ユニットの結合方向はZ方向である。その製造方法においては、まず、ビスの締め付け回転方法を順方向と逆方向とを混在させるとともに、順方向と逆方向とで締め付けトルクに差を設ける。さらに、ビスの締め付け回転による両ユニットの結合後に、インク供給ユニットに対してXY平面内で記録素子ユニットが変位して、X方向突き当て部とY方向突き当て部とのうち、変形に対する強度の大きい方に記録素子ユニットの対応する基準面が当接する。以下に詳述する。
まず、第1のプレート22の端面に設けられた2個所のY方向の位置決め基準面22bと1個所のX方向の位置決め基準面22cとを、それぞれに対応する、インク供給部材15に設けられたY方向突き当て部32とX方向突き当て部31とに当接させる。そして、その状態で記録素子ユニット20とインク供給ユニット10とを、冶具を用いて位置決めして保持する。次いで、ドライバーによってビス27を締め付け回転方向に回転させて締め込み、記録素子ユニット20とインク供給ユニット10とをお互いに締結する。
図5(a)は、従来のように、2箇所とも締め付け回転方向が右回転のビスを用いた場合のビス締め後の状態を示している。ビス27を締め込む際、ビス27の締め付け回転力によってインク供給ユニット10のビス止めボス部12にねじれが生じる。冶具による第1のプレート22の固定を解除した際、そのねじれを解消させようとする弾性力(戻り力)により、ビス27の締め付け回転方向とは逆回転方向に、第1のプレート22は僅かに回転(変位)する。この第1のプレート22の変位により、この第1のプレート22と一体化されている記録素子ユニット20を構成する記録素子基板24a、24b等の各部材も同様に変位する。ところが、本実施例のように、X方向に10色分のインクタンクを並べて装着する大型の記録ヘッドにおいては、インク供給部材15のY方向突き当て部32の強度が十分確保できない。そのため、前述の戻り力を受けてY方向突き当て部32がY方向に変位し、その結果として、第1のプレート22は僅かではあるがXY面内で回転(変位)し、図5(a)のように傾いてしまう。
一方、図5(b)に示したとおり、本実施例では、まず、2箇所のY方向の位置決め基準面(Y方向基準面)22bとY方向突き当て部32とを当接させる。そして、1箇所のX方向の位置決め基準面(X方向基準面)22cとX方向突き当て部31とを当接させる。このようにして、第1のプレート22を準備する。ここで、本実施例のインクジェット記録へッドは、第1のプレート22のX方向基準面22cのある側に、通常の締め付け回転方向(順方向)とは逆方向の左回転のビス(逆ビス)27bを用いて製造される。さらに、第1のプレート22のX方向基準面22cのある側とは反対の側には、右回転(順方向)のビス(順ビス)27aを用いる。
本実施例のように、左右逆回転のビス27a、27bを用いることで、ボスのねじれ反力が相殺され、回転(変位)による傾きを抑制することができる。また、左右の締め付けトルクをほぼ同等(好ましくは差が5N・m以下)とすることで、左右の不均衡による傾きを更に抑制することができる。
さらに本実施例では、X方向突き当て部31側のビスbを左回転の逆ビス、反対側のビス27aを右回転の順ビスとし、締め付けトルクを若干(0〜5N・m)X方向突き当て側のビス27bを大きくしている。これにより、常に小さな戻り力がX方向基準面22cを介してX方向突き当て部31にかかる構成としている。インク供給部材15の突き当て部は、構成上、Y方向には変形に対する強度が充分では無く変形しやすいが、X方向には厚みがあり、十分な変形に対する強度が確保できる。このように常に小さな戻り力がX方向突き当て部31に作用する構成とすることで、記録素子ユニット20をインク供給ユニット10に対し、更に安定して、高い傾き精度を持って結合することが可能となる。
このようにして記録素子記録素子ユニット20とインク供給ユニット10との結合完了後、記録素子ユニット20の電気コンタクト基板25は、インク供給部材15の後面に位置決めされ固定される。
以上のようにインク供給ユニット10と記録素子ユニット20とを結合した状態を図3に示す。
以上説明したように、本実施例によれば、インク供給ユニット10と記録素子ユニット20とをビス27によって圧接させて結合する際、ビスの締め付け回転方向を互いに逆回転とした。そのため、締め付け後に、締め付けトルクの反力により第1のプレート22が一定方向に回転(変位)することを抑えることができる。
また、互いに逆方向に締め付け回転させる複数のビス間で、締め付けトルクをほぼ同等とすることで、さらに第1のプレート22の回転(変位)を抑制することができる。
また、互いに逆方向に締め付け回転させる複数のビス間で、X方向突き当て部31に当接するように戻るように締め付けトルクの大きさを僅かに異ならせることで、X方向突き当て部31を第1のプレート22の回り止め(変位抑止)として使用することができる。
以上のように説明した構成によって、吐出口列の傾きにともなうドット形成位置ずれに起因したムラ等の画像劣化を抑制することができる。
なお、本実施例ではビス締め部を2箇所としたが、2箇所に限定されるものではなく、複数のビス締め部を持つ記録ヘッドの場合においても、上述の実施例において記載した思想に基づいて最適な箇所に逆回転のビスを用いることにより、本発明と同等の効果を得ることができる。
また、本実施例は、第1のプレート22の具体的な回転を例に説明したが、第1プレート22を記録素子ユニット20としても、本発明の技術的思想の範囲内のものである。
さらに、本実施例では、インク供給ユニット10と記録素子ユニット20との結合の場合に適用したが、傾き精度に影響する他の部位の結合に適用しても、本発明同様の効果を得ることができる。
図1は、本発明に係る実施例としてのインクジェット記録ヘッドの分解斜視図である。 図2は、インク供給ユニット10と記録素子ユニット20との分解斜視図である。 図3は、インク供給ユニット10と記録素子ユニット20とを結合した状態を示す斜視図である。 図4は、インクジェット記録へッドを吐出口面側から見た下面平面図である。 インクジェット記録ヘッドのビス締め後の状態を示す模式的上面平面模式図であり、図5(a)は従来例を説明する模式図であり、図5(b)は本実施例を説明する模式図である。 従来例のインクジェット記録ヘッドの分解斜視図である。 従来例のインクジェット記録ヘッドの斜視図であり、図7(a)はインクタンクを装着した状態を説明する図であり、図7(b)はインクタンクを外した状態を説明する図である。
符号の説明
10 インク供給ユニット
11 ジョイントシール部材
12 ビス止めボス部
13 フィルター
14 シールゴム
15 インク供給部材
16 流路形成部材
20 記録素子ユニット
21 放熱板
22 第1のプレート
23 第2のプレート
24 記録素子基板
25 電気コンタクト基板
26 電気配線テープ
27a 順ビス
27b 逆ビス
31 X方向突き当て部
32 Y方向突き当て部

Claims (4)

  1. 吐出口からインクを吐出するための記録素子基板を備えた記録素子ユニットと、インクを貯留するインクタンクから前記記録素子ユニットへインクを供給するインク供給路が形成されているインク供給ユニットとが、複数のビスにより圧接して結合するインクジェット記録ヘッドであって、
    前記記録素子ユニットと前記インク供給ユニットとを結合する際の前記ビスの締め付け回転方向が順方向であるビスと該回転方向が逆方向であるビスとが混在することを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 締め付け回転方向が順方向である前記ビスの締め付けトルクと締め付け回転方向が逆方向である前記ビスの締め付けトルクとの差が5N・m以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. X方向の位置決めの基準面とY方向の位置決めの基準面とを備える記録素子ユニットと、X方向突き当て部とY方向突き当て部とを備えるインク供給ユニットとを、複数のビスを用いてZ方向に結合するインクジェット記録へッドの製造方法において、
    前記ビスの締め付け回転方法を順方向と逆方向とを混在させるとともに、前記順方向と前記逆方向とで締め付けトルクに差を設けることで、前記ビスの締め付け回転による両ユニットの結合後に、前記インク供給ユニットに対してXY平面内で前記記録素子ユニットが変位して、前記X方向突き当て部と前記Y方向突き当て部とのうち、変形に対する強度の大きい方に前記記録素子ユニットの対応する基準面が当接することを特徴とするインクジェット記録へッドの製造方法。
  4. 締め付け回転方向が順方向である前記ビスの締め付けトルクと締め付け回転方向が逆方向である前記ビスの締め付けトルクとの差が5N・m以下であることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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