JP2008205877A - パイプラインad変換回路およびそれを用いたイメージセンサ用アナログフロントエンド - Google Patents

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Abstract

【課題】アンプシェア動作時の低消費電力化を図る。
【解決手段】1つの演算増幅器47を2つのステージで時分割シェアするペアステージにおいて、演算増幅器47を構成するユニット増幅器48の数を、高い精度を必要とするステージが必要とするユニット増幅器48の数「64」に設定しておく。各ユニット増幅器48に設けられたスタンバイスイッチ49を構成する2つのトランジスタのゲートに入力される制御回路50からのスタンバイ信号standbyによって、有効に動作するユニット増幅器48の数を制御可能になっている。そして、高い精度を必要としない方のステージが演算増幅器47を使用するフェーズでは、上記スタンバイ信号standbyによって必要最小限のユニット増幅器48のみを有効にして過剰消費電流を削減する。こうして、アンプシェア動作時の低消費電力化を図る。
【選択図】図3

Description

この発明は、アナログ入力値をデジタル値に変換して出力するパイプラインAD変換回路に関する。
アナログ入力値をデジタル値に変換して出力するAD変換回路のうち、百Mサンプル程度までの速度においては、パイプラインAD変換回路がよく用いられる。このパイプラインAD変換回路の動作原理の詳細は、「“A 10b,20Msample/s,35mW Pipeline A/D Converter”,IEEE JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUITS,VOL.30,NO.3,MARCH 1995」(非特許文献1)に記載されている。以下、上記パイプラインAD変換回路の動作原理について、図を用いて簡単に説明する。
図9に、パイプラインAD変換回路の概略構成を示す。図9において、アナログ入力信号Ainをサンプル・ホールドするサンプル・ホールド回路1の後段に、直列に接続された複数段のゲインステージ(第1ゲインステージ〜第Nゲインステージ:図9ではN=10)を有するパイプラインAD変換器2を配置している。
1段目の第1ゲインステージ(以下、単にステージと言う場合もある)3は、サンプル・ホールド回路1によってサンプル・ホールドされたアナログ信号V0が入力されて、AD変換したデジタル値D1とアナログ残差信号V1とを出力する。また、k(k=2〜N)段目の第kステージは、前段の第(k−1)ステージからのアナログ残差信号V(k−1)が入力されて、AD変換したデジタル値Dkとアナログ残差信号Vkとを出力する。
上記第1ステージ3からのデジタル値D1がAD変換結果のMSB(Most Significant Bit)となり、アナログ入力信号V0とデジタル出力値D1に依存した参照電圧との差を2倍(ゲイン倍)することによって、第2ステージ4でのデジタル出力値D2はMSBであるデジタル出力値D1の1/2の重みを持つことになる。以降、最終段の第Nステージ7までアナログ入力信号とデジタル出力値に依存した参照電圧との差を2倍したアナログ信号を伝播していき、各段のステージでデジタル値Dkを出力する。要求精度(ビット数)Nに応じて、必要な段数Nのステージを図9に示すように直列(パイプライン型)に接続する。
各段のステージから得られるデジタル出力値Dkは、デジタル補正回路(エラー訂正・ゲイン補正回路)8によって位相調整した後に統合されて、パイプラインAD変換器2の最終的なデジタル出力値DcNが出力される。このアーキテクチャは、パイプライン処理であるから各段のステージを変換速度に等しい速度で動作させれば良く、変換速度と精度および消費電流とのバランスが優れている。そのため、百Mサンプル程度までの10ビット〜12ビット程度のAD変換回路として最も良く用いられている。
上記第1ステージ3〜上記第10ステージ7の内部構造は同様である。以下、第1ステージ3を例に上記各ステージの内部構造を説明する。第1ステージ3は、アナログ入力信号V0をデジタル変換するサブADコンバータ9と、得られたデジタル信号をアナログ信号Vrefに変換するDAコンバータ10と、アナログ入力値V0からDAコンバータ10の出力値を減算する減算部11と、その減算結果をゲイン倍(理想的には2倍)して次ステージに出力する増幅部12と、を備えている。
上記第1ステージ3および第2ステージ4における演算増幅器を中心としたより具体的な内部構造は、図10に示すように、第1ステージ13と第2ステージ14とを逆相のクロックで動作させるスイッチトキャパシタ回路として実装されることが多い。尚、図10では省略しているが、通常、これらの回路を動作させるためには、バイアス電圧,参照電圧および各種制御クロックが必要である。このスイッチトキャパシタ回路は、サンプルフェーズ(フェーズ1とフェーズ2とのうちの何れか一方)と増幅(出力)フェーズ(フェーズ1とフェーズ2とのうち他方)とでスイッチswf1,sws1,swf2,sws2を切り換えることによって、式(1)の結果を得る。
Figure 2008205877
上記式(1)において、「Cf」および「Cs」はサンプル容量、「A」は演算増幅器15,16のDCゲイン、「f」は帰還係数である。また、図9において、「D」はサブADコンバータ9の結果によって−1,0,+1のうちの何れかの値を取る。また、図10において、「Vref」は演算増幅器15,16の参照電圧であり、アナログ回路では−Vr〜+Vrが処理可能な範囲となる。尚、上記式(1)は、理想的には、Cf=Cs、A=∞、f=0.5であれば、式(2)
O=2(Vi−0.5Vref) …(2)
となる。
一方において、低消費電力化を図った上記パイプラインAD変換回路として、特開2000‐013232号公報(特許文献1)に開示されたパイプラインA/Dコンバータおよび特開2005‐286910号公報(特許文献2)に開示された多入力A/D変換装置がある。これらのパイプラインAD変換回路には、2チャネルの演算増幅器を位相を逆に制御して、上記演算増幅器を2チャネル間でシェアするダブルサンプリングと呼ばれる縦型のアンプシェアが開示されている。この構成においては、一般にチャネル間のミスマッチを補償する回路が必要になる。
また、「“A 250-mW,8-b,52-MSamples/s Parallel-Pipelined A/D Converter with Reduced Number of Amplifiers”,IEEE JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUITS,VOL.32,NO.3,MARCH 1997」(非特許文献2)等には、隣り合う2つの奇数ステージと偶数ステージとで(例えば、図10における第1ステージ3と第2ステージ4とで)1つの演算増幅器を時分割シェアする横型のアンプシェアといわれる構成が記載されている。この横型のアンプシェアの構成について簡単に説明する。
図11は、上記横型のアンプシェアにおける回路構成を示す。図11において、[フェーズ1]では、第1ステージ21によってアナログ入力信号Viをサンプリングし、第2ステージ22によって演算増幅器23を使用して前フェーズでサンプリングした値を演算し増幅して出力する。さらに、[フェーズ2]では、第1ステージ21によって、演算増幅器23を使用して、上記フェーズ1でサンプリングした値からサブA/Dコンバータに依存した電圧値Vrefを減算し、その減算値を増幅して出力する。そして、第2ステージ22によって、第1ステージ21からの出力値をサンプリングする。尚、図11においては、サンプリングしているステージ側では演算増幅器を使用しないので、演算増幅器を破線で示している。以下の各実施の形態の場合においても同様に表すことにする。
このように、上記両フェーズの何れにおいても入力信号をサンプリングするステージでは、サンプリングする際には共通入力電圧との電圧差を容量にサンプリングするのみであり、演算増幅器23は使用しない。そして、前フェーズでサンプリングした値を演算し増幅して出力するステージで、増幅する際に演算増幅器23を使用するのである。尚、演算増幅器23のパラメータとしては、精度が必要な前段に位置する第1ステージ21のパラメータ(本例ではユニット数u=64)を使用する。
図12は、上記パイプラインAD変換のタイミングチャートを示す。但し、図12(a)は、図10に示すアンプシェア無しの回路構成における制御クロックと出力電圧を示す。また、図12(b)は、図11に示すアンプシェアの回路構成における出力電圧を示す。
図12(a)において、上記第1ステージ13は、フェーズ1において、入力電圧をサンプリングし、フェーズ2において、上記フェーズ1でサンプリングした入力値を増幅して出力する。これに対し、第2ステージ14は、フェーズ2において、前段である第1ステージ13からの出力電圧をサンプリングし、次のフェーズ1において、上記フェーズ2でサンプリングした入力値を増幅して出力する。
上記第1ステージ13および第2ステージ14の何れも、サンプリング時における出力ノードは、通常、共通出力電圧(「Vdd/2」がよく用いられる)にリセットされる。第3ステージ以降の場合においても、奇数ステージは第1ステージ3と同様に動作する一方、偶数ステージは第2ステージ4と同様に動作する。
図12(b)においては、上記アンプシェア回路の出力が、各フェーズ毎に第1ステージ21の出力と第2ステージ22の出力とに切り換えられるため、図12(a)に示すアンプシェア無しの回路の場合とは異なってリセット電圧の出力は無い。但し、アンプシェア回路の動作においては、各フェーズ毎における第1ステージ21の出力と第2ステージ22の出力との切り換えによって、前回の演算結果が誤差として残ってしまう。そのために、2フェーズ毎に入出力を短絡すること等によって、上記誤差をリセットするようにしている。
図13は、図9に示すパイプラインAD変換回路における第1ステージ3〜第10ステージ7毎に要求精度から求めた必要な素子容量とその素子容量を駆動するために必要なアンプの消費電流との組み合わせの一例を表にしたものである。ここで、図13(a)は、図10に示す非アンプシェア型のパイプラインAD変換回路における素子容量および消費電流である。また、図13(b)は、図11に示すアンプシェア型パイプラインAD変換回路における消費電流である。但し、x,yは任意の値である。電流値は素子容量を構成するユニット数と読み換えても良い。
前段のステージである程、パイプラインAD変換回路の精度に対して支配的であり、高精度が要求される。そのために、前段のステージである程、上記素子容量もアンプの消費電流も大きく設計する必要がある。アンプシェア型パイプラインAD変換回路の場合における消費電流は、本来個々のステージ3〜7に必要な演算増幅器を2つのステージで共用するため、図13(b)に示すごとく、図13(a)に示す非アンプシェア型のパイプラインAD変換回路の場合のように個々のステージ3〜7に演算増幅器を設けている場合に比較して、消費電流をかなり削減できることが分かる。
また「“A 30mW,12b,21MSamples/s Pipelined CMOS”,in 2002 Dig.Tech.Papers,Feb. 2002」(非特許文献3)および特開2006‐054608号公報(特許文献3)には、アンプシェア型パイプラインAD変換回路の改良構成が開示されている。
しかしながら、上記従来のアンプシェア型パイプラインAD変換回路においては、上述したように、演算増幅器のパラメータとして、精度に対してより影響を及ぼす前段のステージのパラメータを使用している(つまり、前段のステージにおける演算増幅器を後段のステージとシェアする)ので、上記後段のステージで消費電流が過剰であり、消費電流の更なる削減を阻害しているという問題がある。
特開2000‐013232号公報 特開2005‐286910号公報 特開2006‐054608号公報 "A 10b,20Msample/s,35mW Pipeline A/D Converter",IEEE JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUITS,VOL.30,NO.3,MARCH 1995 "A 250-mW,8-b,52-MSamples/s Parallel-Pipelined A/D Converter with Reduced Number of Amplifiers",IEEE JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUITS,VOL.32,NO.3,MARCH 1997 "A 30mW,12b,21MSamples/s Pipelined CMOS",in 2002 Dig.Tech.Papers,Feb. 2002
そこで、この発明の課題は、アンプシェア動作時の低消費電力化を図ることができるパイプラインAD変換回路を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明のパイプラインAD変換回路は、
アナログ入力信号をサンプリングしてデジタル化し、得られたデジタル値を出力する一方、上記デジタル値に応じた参照電圧を上記アナログ入力信号から減じてゲイン倍に増幅し、得られたアナログ残差信号を後段の入力信号として出力すると共に、直列に接続された複数のゲインステージと、
上記直列に接続された複数のゲインステージにおける奇数番目のゲインステージと偶数番目のゲインステージとの動作が、互いの位相が反転されている2つの制御クロックによって制御されて、上記各ゲインステージから順次出力される上記デジタル値に対して遅延量の調整を行って、上記直列に接続された複数のゲインステージの全体からの最終的なデジタル値として出力するデジタル補正回路と、
互いに隣接する2つの上記ゲインステージ毎に設けられて、上記制御クロックにおける各フェーズ毎に、上記2つのゲインステージのうちの前段に位置するゲインステージと後段に位置するゲインステージとによって時分割シェアされる演算増幅器と、
上記演算増幅器の消費電流量を上記各フェーズ毎に制御する消費電流制御部と
を備えたことを特徴としている。
通常、アンプシェア動作を行うパイプラインAD変換回路においては、直列に接続された複数のゲインステージにおける互いに隣接する2つのゲインステージにおける増幅時には、高い精度を要求される前段に位置するゲインステージの方が、後段に位置するゲインステージよりも多くの消費電流を必要とする。そのため、上記前段のゲインステージが増幅時に使用する演算増幅器を上記後段のゲインステージでも使用する構成では、上記後段のゲインステージが増幅を行う場合には過剰消費電流が発生することになる。
上記構成によれば、直列に接続された複数のゲインステージにおける互いに隣接する2つのゲインステージによって、1つの演算増幅器を時分割シェアするアンプシェア動作時に、消費電流制御部によって、上記演算増幅器による消費電流量を、奇数番目のゲインステージと偶数番目のゲインステージとの動作を制御する制御クロックにおける各フェーズ毎に、制御することができる。したがって、上記消費電流制御部によって、上記2つのゲインステージのうちの後段のゲインステージが上記演算増幅器を使用して増幅を行う場合の上記演算増幅器の消費電流量を、前段のゲインステージが上記演算増幅器を使用して増幅を行う場合よりも少ない必要最小限の電流量に設定することが可能になる。
すなわち、この発明によれば、各ゲインステージを最適な消費電流で動作させることが可能になり、より低消費電力化を図ることができるのである。
また、1実施の形態のパイプラインAD変換回路では、
互いに隣接して上記演算増幅器を時分割シェアする上記2つのゲインステージは、互いの出力ノードが電気的に接続されている。
この実施の形態によれば、互いに隣接して上記演算増幅器を時分割シェアする上記前段のゲインステージと上記後段のゲインステージとの出力ノードが、互いに電気的に接続されているので、上記後段のゲインステージにおける入力ノードと出力ノードとが常時電気的に接続されていることになる。したがって、上記後段のゲインステージの入力ノードと出力ノードとを2フェーズ毎に短絡してリセットするためのスイッチが不必要になる。その結果、上記後段のゲインステージにおける演算増幅時のスイッチ抵抗を小さくして、リセット動作を早めることができる。
また、1実施の形態のパイプラインAD変換回路では、
上記消費電流制御部は、互いに隣接して上記演算増幅器を時分割シェアする上記2つのゲインステージのうちの上記後段のゲインステージが上記演算増幅器を使用するフェーズにおける上記消費電流量を、上記前段のゲインステージが上記演算増幅器を使用するフェーズにおける上記消費電流量よりも小さくするように制御する。
この実施の形態によれば、上記消費電流制御部によって、上記演算増幅器を時分割シェアする上記2つのゲインステージのうちの上記後段のゲインステージが上記演算増幅器を使用して増幅を行う場合の消費電流量が、上記前段のゲインステージが上記演算増幅器を使用して増幅を行う場合の消費電流量よりも少なく設定される。したがって、上記後段のゲインステージが増幅を行う場合の消費電流量を必要最小限に設定することによって、各ゲインステージを最適な消費電流で動作させることができる。
また、1実施の形態のパイプラインAD変換回路では、
互いに隣接して上記演算増幅器を時分割シェアする上記2つのゲインステージは、上記制御クロックにおける第1フェーズには、上記前段のゲインステージが上記アナログ入力信号をサンプリングする一方、上記後段のゲインステージが上記演算増幅器を使用して増幅し、上記制御クロックにおける第2フェーズには、上記前段のゲインステージが上記演算増幅器を使用して増幅する一方、上記後段のゲインステージが上記アナログ入力信号をサンプリングするように動作が制御されており、
上記消費電流制御部は、上記第1フェーズにおける上記消費電流量が、上記第2フェーズにおける上記消費電流量よりも小さくなるように制御する。
この実施の形態によれば、上記消費電流制御部によって、上記演算増幅器を時分割シェアする上記2つのゲインステージのうちの上記後段のゲインステージが上記演算増幅器を使用して増幅を行う場合の消費電流量が、上記前段のゲインステージが上記演算増幅器を使用して増幅を行う場合の消費電流量よりも小さく設定される。したがって、上記後段のゲインステージが増幅を行う場合の消費電流量を必要最小限に設定することによって、各ゲインステージを最適な消費電流で動作させることができる。
また、1実施の形態のパイプラインAD変換回路では、
上記演算増幅器は、外部からの制御信号によって動作の有効無効を設定する有効無効設定部を備えた複数個のユニット増幅器を、並列に接続して構成されており、
上記消費電流制御部は、上記制御クロックにおける各フェーズ毎に、上記演算増幅器の各ユニット増幅器における有効無効設定部に上記制御信号を出力して、上記演算増幅器における動作が有効な上記ユニット増幅器の数を、当該フェーズで必要とする最小現の数に設定することによって、上記演算増幅器の消費電流量を制御するようになっている。
この実施の形態によれば、上記演算増幅器を複数個のユニット増幅器を並列に接続して構成すると共に、上記消費電流制御部は、上記各ユニット増幅器の有効無効設定部に制御信号を出力して、有効に動作する上記ユニット増幅器の数を設定するようになっているので、簡単な構成によって、上記演算増幅器の消費電流量を制御することができる。
また、この発明のイメージセンサ用アナログフロントエンドは、
この発明のパイプラインAD変換回路を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、アンプシェア動作時の低消費電力化を図ることができる上記パイプラインAD変換回路を用いているので、より電力消費量の低いイメージセンサ用アナログフロントエンドを提供することができる。
以上より明らかなように、この発明のパイプラインAD変換回路は、直列に接続された複数のゲインステージにおける互いに隣接する2つのゲインステージによって、1つの演算増幅器を時分割シェアするアンプシェア動作時に、消費電流制御部によって、上記演算増幅器の消費電流量を、奇数番目と偶数番目とのゲインステージの動作を制御する制御クロックにおける各フェーズ毎に制御するので、上記2つのゲインステージのうちの後段に位置するゲインステージが上記演算増幅器を使用して増幅を行う場合の上記演算増幅器の消費電流量を、前段に位置するゲインステージが上記演算増幅器を使用して増幅を行う場合よりも少ない必要最小限の電流量に設定することができる。
したがって、各ゲインステージを最適な消費電流で動作させることが可能になり、より低消費電力化を図ることができる。
また、この発明のイメージセンサ用アナログフロントエンドは、アンプシェア動作時の低消費電力化を図ることができる上記パイプラインAD変換回路を用いているので、より電力消費量の低いイメージセンサ用アナログフロントエンドを提供することができる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
・第1実施の形態
図1は、本実施の形態のパイプラインAD変換回路における概略構成を示す。尚、本パイプラインAD変換回路は、一例として10ビット用のAD変換回路を例示している。また、図2は、1つの演算増幅器を共用している第1ステージ37と第2ステージ38との各フェーズ毎の上記演算増幅器を中心とした回路動作を示す。
図1において、アナログ入力信号Ainをサンプル・ホールドするサンプル・ホールド回路31の後段に、第1ステージ37と第2ステージ38とで1つの演算増幅器を時分割シェアする第1ペアステージ32、第3ステージ39と第4ステージ40とで1つの演算増幅器を時分割シェアする第2ペアステージ33、第5ステージ41と第6ステージ42とで1つの演算増幅器を時分割シェアする第3ペアステージ34、第7ステージ43と第8ステージ44とで1つの演算増幅器を時分割シェアする第4ペアステージ35、第9ステージ45と第10ステージ46とで1つの演算増幅器を時分割シェアする第5ペアステージ36が、この順序で連結されている。
上記構成を有するパイプラインAD変換回路は、第1ペアステージ32が最も精度を必要とする。そのため、本実施の形態においては、第1ペアステージ32における演算増幅器を構成するユニット増幅器のユニット数を第2ペアステージ33における演算増幅器を構成するユニット増幅器のユニット数よりも大きくしており、その結果上記演算増幅器を駆動するための消費電流も多くなっている。すなわち、精度を必要とする前段ほど、消費する電流が多くなっている。
図2は、上記第1ペアステージ32における演算増幅器を中心とした回路動作を示す。図2において、[フェーズ1]では、第1ステージ37によってアナログ入力信号Viをサンプリングし、第2ステージ38によって第1演算増幅器47を有効ユニット数32で使用して前フェーズでサンプリングした値を増幅して出力する。また、[フェーズ2]では、第1ステージ37によって、第2ステージ38の場合よりも多い有効ユニット数64で第1演算増幅器47を使用して、上記フェーズ1でサンプリングしたアナログ値からサブA/Dコンバータ(図示せず:図9参照)の出力値に依存した電圧値Vrefを減じ、そのアナログ値を増幅して出力する。そして、第2ステージ38によって、第1ステージ37からの出力値をサンプリングする。
尚、図2において、スイッチswf1,swf2は、容量Cf1,Cf2の入力端子を入力ノード側と出力ノード側とに切り換え接続するスイッチである。このスイッチswf1,swf2は、2フェーズ毎に入力ノードと出力ノードとを短絡して、誤差として残っている前回の演算結果をリセットするためのスイッチでもある。また、スイッチSws1,Sws2は、容量Cs1,Cs2の入力端子を入力ノード側と電圧信号Vref側とに切り換え接続するスイッチである。
以上のごとく、本実施の形態においては、上記第2ステージ38が第1演算増幅器47を使用する際の有効ユニット数を、第1ステージ37が第1演算増幅器47を使用する際の有効ユニット数よりも少なくしている。したがって、本実施の形態によれば、第2ステージが演算増幅器を使用する際の有効ユニット数が、常時、第1ステージが同じ演算増幅器を使用する際の有効ユニット数と同じである(つまり、各フェーズ毎、各ステージ毎における演算増幅器の有効ユニット数(駆動電流値)が固定されている)従来のアンプシェアの回路構成に比べて、[フェーズ1]における消費電流を最大で32ユニット分の電流だけ削減することが可能になるのである。
ところで、上記第1演算増幅器47の有効ユニット数(言い換えれば、消費電流値)の制御は、以下のようにして行う。上記第1演算増幅器47は、図3の[フェーズ2]に示すようなユニット増幅器48を64個並列に接続して構成されている。そして、個々のユニット増幅器48には動作の有効無効を設定するためのトランジスタが設けられており、このトランジスタのゲートへの制御信号(スタンバイ信号standby)を電源電圧VDDおよび接地電位に切り換え制御することによって、有効に動作するユニット増幅器48の数(つまり、上記有効ユニット数)を制御するのである。
図3においては、テレスコーピックカスコード型演算増幅器で成るユニット増幅器48の電流パスにおける電源に最も近いノード間に互いのゲート端子が接続された2つのトランジスタで成るスタンバイスイッチ49を設け、スタンバイスイッチ49を構成する2つのトランジスタのゲートに入力される制御回路50からのスタンバイ信号standbyによって、64個のユニット増幅器48の有効無効を設定するのである。すなわち、[フェーズ1]においては、第1演算増幅器47は第2ステージ38によって使用される。そこで、第1演算増幅器47を構成する64個のユニット増幅器48のうち32個のユニット増幅器48を無効にして、有効ユニット数を「32」に設定する。これに対して、[フェーズ2]においては、第1演算増幅器47は第1ステージ37によって使用される。そこで、第1演算増幅器47を構成する64個のユニット増幅器48の総てを有効にして、有効ユニット数を「64」に設定するのである。その結果、[フェーズ1]における第1演算増幅器47の素子容量は[フェーズ2]における素子容量の1/2となり、[フェーズ1]における消費電流を[フェーズ2]の1/2に削減することができるのである。
すなわち、図3においては、上記有効無効設定部をスタンバイスイッチ49で構成し、上記消費電流制御部を、制御回路50で構成するのである。
図4においては、テレスコーピックカスコード型演算増幅器で成るユニット増幅器51のバイアス電圧を制御する制御回路52を設け、制御回路52のスイッチ53,54によって上記バイアス電圧の制御信号(スタンバイ信号standby)を電源電圧VDDと接地電位とに切り換えることによって、有効に動作するユニット増幅器51の数(つまり、上記有効ユニット数)を制御するのである。その場合、[フェーズ1]においては、第1演算増幅器47は第2ステージ38によって使用されるので32個のユニット増幅器51を無効にして、有効ユニット数を「32」に設定する。これに対して、[フェーズ2]においては、第1演算増幅器47は第1ステージ37によって使用されるので64個のユニット増幅器51の総てを有効にして、有効ユニット数を「64」に設定する。
すなわち、図4においては、上記有効無効設定部および上記消費電流制御部を制御回路52で構成するのである。
尚、図3および図4に例示したスタンバイスイッチ49および制御回路50,52に関わらず、スタンバイ信号standby(上記スタンバイの他に、イネーブル,パワーオン,パワーダウン,アイドル等の呼び方をすることもある)によってバイアス電圧を制御する構成を備えたユニット増幅器であれば、シングルエンドやフル差動といった増幅器のタイプや、2段アンプやフォールデッドカスコード型といった演算増幅器のアーキテクチャや、そのアーキテクチャの中での有効・無効の制御の仕方については問わない。
図5は、図1に示すパイプラインAD変換回路における第1ペアステージ32〜第5ペアステージ36毎のアンプの消費電流を表にしたものである。ここで、図5(a)は、図1に示すアンプシェア型のパイプラインAD変換回路における消費電流である。また、図5(b)は、図10に示す非アンプシェア型パイプラインAD変換回路における要求精度から求められる必要な素子容量とその素子容量を駆動するために必要な消費電流とである。但し、x,yは任意の値である。
図5(a)から分かるように、本実施の形態におけるパイプラインAD変換回路においては、上述したように[フェーズ1]と[フェーズ2]とで消費電流は異なり、各ペアステージの回路構成が図2に示す構成であるとすると、[フェーズ1]で偶数ステージが各演算増幅器使用する際の有効ユニット数が[フェーズ2]で奇数ステージが各演算増幅器使用する際の有効ユニット数の1/2であるから、各ペアステージにおける[フェーズ1]での消費電流は[フェーズ2]での消費電流の1/2となる。したがって、図12に例示した上記制御クロックのデューティ比が50%であれば、図5(b)に示すように全ステージの夫々に演算増幅器を設けたアンプシェア無しの構成の場合に比べて、アンプシェア型のパイプラインAD変換回路における消費電流は、[フェーズ1]と[フェーズ2]とで平均化されることによって理想的には50%になる。
さらに、図13(b)に示したように、各アンプシェアの消費電流が多い方の奇数フェーズの消費電流値に固定される従来のアンプシェア型パイプラインAD変換回路と比較しても、本実施の形態におけるパイプラインAD変換回路の消費電流の方が少ない値を示している。
以上のごとく、本実施の形態においては、1つの演算増幅器を時分割シェアする各ペアステージ32〜36において、上記1つの演算増幅器を構成するユニット増幅器48,51の数を、当該各ペアステージにおける2つのステージのうち、高い精度を必要とするステージが必要とするユニット増幅器48,51の数に設定しておく。さらに、各ユニット増幅器48,51には、動作の有効無効を設定するためのトランジスタを設け、このトランジスタのゲートへの制御信号(スタンバイ信号standby)を電源電圧VDDおよび接地電位に切り換え制御することによって、有効に動作するユニット増幅器48,51の数を制御可能にしている。
そして、上記1つの演算増幅器を高い精度を必要とするステージが使用するフェーズでは、上記スタンバイ信号standbyによって上記演算増幅器を構成する総てのユニット増幅器48,51の動作を有効にする。これに対して、上記1つの演算増幅器を高い精度を必要としない方のステージが使用するフェーズでは、上記スタンバイ信号standbyによって上記演算増幅器を構成するユニット増幅器48,51のうちの必要最小限のユニット増幅器48,51のみの動作を有効にするようにしている。
したがって、本実施の形態によれば、演算増幅器のパラメータとして精度に対してより影響を及ぼす方のステージのパラメータを使用している(つまり、精度により影響を及ぼす方のステージにおける演算増幅器を他方のステージとシェアする)従来のアンプシェア型パイプラインAD変換回路において、上記他方のステージが上記演算増幅器を使用する場合の過剰消費電流を削減することができるのである。
・第2実施の形態
図6は、本実施の形態のパイプラインAD変換回路における概略構成を示す。尚、本パイプラインAD変換回路は、一例として10ビット用のAD変換回路を例示している。また、図7は、1つの演算増幅器を共用している第1ステージ67と第2ステージ68との各フェーズ毎の上記演算増幅器を中心とした回路動作を示す。
図6において、上記第1実施の形態の場合と同様に、アナログ入力信号Ainをサンプル・ホールドするサンプル・ホールド回路61の後段に、第1ペアステージ62〜第5ペアステージ66がこの順序で連結されており、各ペアステージを構成している2つのステージで1つの演算増幅器を時分割シェアしている。例えば、図7に示すように、第1ペアステージ62の第1ステージ67と第2ステージ68とで1つの第1演算増幅器77を時分割シェアするのである。
但し、上記第1実施の形態の場合には、図2に示すように、後段に位置する第2ステージ38に設けられて2フェーズ毎に入力ノードと出力ノードとを短絡してリセットするためのスイッチswf2が、本実施の形態においては無くなっている。つまり、図6に示すように、各ペアステージ62〜65を構成している2つのステージ67,68;69,70;71,72;73,74の出力ノード同士が、常時接続されているのである。
上記構成において、上記第1ペアステージ62〜第5ペアステージ66を構成している2つのステージのうち、前段に位置する第1ステージ67,第3ステージ69,第5ステージ71,第7ステージ73および第9ステージ75から、後段に位置する第2ステージ68,第4ステージ70,第6ステージ72,第8ステージ74および第10ステージ76に対して、データが出力されるのは、上記前段に位置する奇数ステージが上記演算・増幅を行う[フェーズ2]の場合である。そして、その場合、図6に示すように、第1ステージ67,第3ステージ69,第5ステージ71および第7ステージ73からの出力データは、スイッチswf2が無くなって常時接続されている配線を介して、もう一つ下流の奇数ステージである第3ステージ69,第5ステージ71,第7ステージ73および第9ステージ75にも出力されることになる。
しかしながら、その際に、上記第3ステージ69,第5ステージ71,第7ステージ73および第9ステージ75は、上述したように上記演算・増幅を行っている。そのため、図7の[フェーズ2]における奇数ステージの状態から分かるように、第3ステージ69,第5ステージ71,第7ステージ73および第9ステージ75の入力ノード78は、スイッチswf1,sws1によってオフになっている。したがって、第1ステージ67,第3ステージ69,第5ステージ71および第7ステージ73からの出力データが、第3ステージ69,第5ステージ71,第7ステージ73および第9ステージ75の動作に影響を及ぼすことはないのである。
以上のごとく、本実施の形態においては、複数設けられたペアステージ62〜66のうち、最終段の第5ペアステージ66を除くペアステージ62〜65の夫々を構成する偶数ステージ68,70,72,74のスイッチswf2を除去して、各ペアステージ62〜65を構成している2つのステージ67,68;69,70;71,72;73,74の出力ノード同士を常時接続するようにしている。したがって、スイッチswf2が無い分だけ、スイッチswf2が存在している上記第1実施の形態の場合に比して、偶数ステージ68,70,72,74における[フェーズ1]での演算・増幅時のスイッチ抵抗が小さくなる。その結果、系のセトリングに有利となるのである。
・第3実施の形態
図8は、本実施の形態におけるパイプラインAD変換回路を用いたイメージセンサ用アナログフロントエンド81の構成を示すブロック図である。
図8において、レンズ82を通過した光信号は、CCD(Charge Coupled Device)83によって電気信号に変換されてイメージセンサ用アナログフロントエンド81に入力される。そして、先ず、CDS(Correlated Double Sampling:相関2重サンプリング)84によってCCD83より時系列で出力される画素参照電圧から画素信号電圧を減算した値を有効画素電圧として出力し、PGA(Programmable Gain Amplifier)85によって電圧レベルをパイプラインAD変換回路86の入力レンジに調整し、上記第1,第2実施の形態によるパイプラインAD変換回路86によってデジタル化を行う。さらに、イメージセンサシステムの黒レベルを調整するために、パイプラインAD変換回路86によってデジタル化された値が、DAコンバータ87によってアナログ値に変換され、CDS84にフィードバックされる。アナログフロントエンド動作のためにはさらに参照電圧発生回路88等も必要である。
上述のようにして、上記イメージセンサ用アナログフロントエンド81から出力されたデジタル信号はDSP(Digital Signal Processer:デジタル信号処理装置)89に送出されて、画像処理等のデジタル処理が行われるのである。
以上のごとく、本イメージセンサ用アナログフロントエンド81においては、受信した光信号を変換して得られたアナログ信号をデジタル化するパイプラインAD変換回路86として、上記第1実施の形態あるいは上記第2実施の形態におけるアンプシェア動作時の低消費電力化を図るパイプラインAD変換回路を用いている。したがって、本実施の形態によれば、より電力消費量の低いイメージセンサ用アナログフロントエンド81を提供することができるのである。
尚、本実施の形態においては、光信号を電気信号に変換するイメージセンサとしてCCD83を用いている。しかしながら、この発明においては、CCDに限定されるものではなく、CMOSイメージセンサ等の他のイメージセンサを用いても差し支えない。
また、上記各実施の形態においては、直列に接続された複数のステージのうち互いに隣接する奇数番目のステージと偶数番目のステージとで1つの演算増幅器を時分割シェアするペアステージを構成しているが、互いに隣接する偶数番目のステージと奇数番目のステージとでペアステージを構成しても一向に構わない。その場合には、後段に位置する上記奇数番目のステージが上記演算増幅器を使用するフェーズでの上記ユニット増幅器の有効ユニット数を、その他のフェーズでの有効ユニット数よりも小さくすればよい。
この発明のパイプラインAD変換回路における概略構成を示す図である。 1つの演算増幅器を共用する第1ステージと第2ステージとの各フェーズ毎の回路動作を示す図である。 1つの演算増幅器を構成するユニット増幅器およびスタンバイスイッチの回路図である。 図3とは異なるユニット増幅器および制御回路の回路図である。 各ペアステージおよび各フェーズ毎のアンプの消費電流を示す図である。 図1とは異なるパイプラインAD変換回路における構成を示す図である。 図6における1つの演算増幅器を共用する第1ステージと第2ステージとの各フェーズ毎の回路動作を示す図である。 この発明のパイプラインAD変換回路を用いたイメージセンサ用アナログフロントエンドのブロック図である。図である。 従来のパイプラインAD変換回路の構成を示す図である。 図9における第1ステージおよび第2ステージの各フェーズ毎の回路動作を示す図である。 従来の横型のアンプシェアにおける第1ステージおよび第2ステージの各フェーズ毎の回路動作を示す図である。 図10および図11に示すパイプラインAD変換回路のタイミングチャートを示す図である。 図10および図11に示すパイプラインAD変換回路における各ステージ毎のアンプの消費電流を示す図である。
符号の説明
31,61…サンプル・ホールド回路、
32〜36,62〜66…第1〜第5ペアステージ、
37〜46,67〜76…第1〜第10ステージ、
47,77…第1演算増幅器、
48,51…ユニット増幅器、
49…スタンバイスイッチ、
50,52…制御回路、
81…イメージセンサ用アナログフロントエンド、
82…レンズ、
83…CCD、
84…CDS、
85…PGA、
86…パイプラインAD変換回路、
87…DAコンバータ、
88…参照電圧発生回路、
89…DSP。

Claims (6)

  1. アナログ入力信号をサンプリングしてデジタル化し、得られたデジタル値を出力する一方、上記デジタル値に応じた参照電圧を上記アナログ入力信号から減じてゲイン倍に増幅し、得られたアナログ残差信号を後段の入力信号として出力すると共に、直列に接続された複数のゲインステージと、
    上記直列に接続された複数のゲインステージにおける奇数番目のゲインステージと偶数番目のゲインステージとの動作が、互いの位相が反転されている2つの制御クロックによって制御されて、上記各ゲインステージから順次出力される上記デジタル値に対して遅延量の調整を行って、上記直列に接続された複数のゲインステージの全体からの最終的なデジタル値として出力するデジタル補正回路と、
    互いに隣接する2つの上記ゲインステージ毎に設けられて、上記制御クロックにおける各フェーズ毎に、上記2つのゲインステージのうちの前段に位置するゲインステージと後段に位置するゲインステージとによって時分割シェアされる演算増幅器と、
    上記演算増幅器の消費電流量を上記各フェーズ毎に制御する消費電流制御部と
    を備えたことを特徴とするパイプラインAD変換回路。
  2. 請求項1に記載のパイプラインAD変換回路において、
    互いに隣接して上記演算増幅器を時分割シェアする上記2つのゲインステージは、互いの出力ノードが電気的に接続されている
    ことを特徴とするパイプラインAD変換回路。
  3. 請求項1に記載のパイプラインAD変換回路において、
    上記消費電流制御部は、互いに隣接して上記演算増幅器を時分割シェアする上記2つのゲインステージのうちの上記後段のゲインステージが上記演算増幅器を使用するフェーズにおける上記消費電流量を、上記前段のゲインステージが上記演算増幅器を使用するフェーズにおける上記消費電流量よりも小さくするように制御する
    ことを特徴とするパイプラインAD変換回路。
  4. 請求項1に記載のパイプラインAD変換回路において、
    互いに隣接して上記演算増幅器を時分割シェアする上記2つのゲインステージは、上記制御クロックにおける第1フェーズには、上記前段のゲインステージが上記アナログ入力信号をサンプリングする一方、上記後段のゲインステージが上記演算増幅器を使用して増幅し、上記制御クロックにおける第2フェーズには、上記前段のゲインステージが上記演算増幅器を使用して増幅する一方、上記後段のゲインステージが上記アナログ入力信号をサンプリングするように動作が制御されており、
    上記消費電流制御部は、上記第1フェーズにおける上記消費電流量が、上記第2フェーズにおける上記消費電流量よりも小さくなるように制御する
    ことを特徴とするパイプラインAD変換回路。
  5. 請求項1に記載のパイプラインAD変換回路において、
    上記演算増幅器は、外部からの制御信号によって動作の有効無効を設定する有効無効設定部を備えた複数個のユニット増幅器を、並列に接続して構成されており、
    上記消費電流制御部は、上記制御クロックにおける各フェーズ毎に、上記演算増幅器の各ユニット増幅器における有効無効設定部に上記制御信号を出力して、上記演算増幅器における動作が有効な上記ユニット増幅器の数を、当該フェーズで必要とする最小現の数に設定することによって、上記演算増幅器の消費電流量を制御するようになっている
    ことを特徴とするパイプラインAD変換回路。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載のパイプラインAD変換回路を備えたことを特徴とするイメージセンサ用アナログフロントエンド。
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US11018685B2 (en) 2019-09-19 2021-05-25 Samsung Electronics Co., Ltd. Analog-to-digital converter and method of performing analog-to-digital conversion

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