JP2008204646A - 触媒層転写フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、触媒層を電解質膜に良好に転写することができ、しかも燃料電池の性能に悪影響を与えない転写フィルムを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の触媒層転写フィルムは、基材フィルムの一方面上に触媒層が形成された転写フィルムであって、前記基材フィルムは、融点が200℃未満のフィルムと融点が200℃以上のフィルムとの積層フィルムであり、これらのフィルムは、共に150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%以上であり、前記触媒層は、積層フィルムの融点が200℃未満の熱収縮性フィルム側に形成されている。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の触媒層転写フィルムは、基材フィルムの一方面上に触媒層が形成された転写フィルムであって、前記基材フィルムは、融点が200℃未満のフィルムと融点が200℃以上のフィルムとの積層フィルムであり、これらのフィルムは、共に150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%以上であり、前記触媒層は、積層フィルムの融点が200℃未満の熱収縮性フィルム側に形成されている。
【選択図】なし
Description
本発明は、触媒層転写フィルムに関する。
燃料電池等の触媒層を作成する方法として、今日まで様々の方法が提案されている。これらの中でも、一度別の基材を用いて作製した触媒層を電解質膜に転写する転写法は、触媒層を形成することが容易であり、電解質膜及びガス拡散層にも悪影響が少ないため、有利である。
しかしながら、転写法では、触媒層を電解質膜に転写する際、触媒層の一部が転写できない問題点を有している。
このような問題点を解消するために、基材フィルムと触媒層との間にフッ素系の離型成分を積層した転写フィルムが提案されている(特許文献1)。
特許文献1に記載されている転写フィルムを使用すると、触媒層を電解質膜に良好に転写することができる。しかしながら、特許文献1の転写フィルムでは、触媒層と共に、フッ素系の離型成分の一部が固体電解質膜に転写されるのが避けられず、燃料電池の性能に悪影響を及ぼす問題点を有している。
特開2003−285396号公報
本発明は、触媒層を電解質膜に良好に転写することができ、しかも燃料電池の性能に悪影響を与えない転写フィルムを提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねて来た。その結果、転写フィルムの基材フィルムとして特定の積層フィルムを使用した場合に、所望の転写フィルムを得ることができ、上記課題を解決できることを見い出した。本発明は、このような知見に基づき完成されたものである。
本発明は、下記項1〜3に示す触媒層転写フィルムを提供する。
項1.基材フィルムの一方面上に触媒層が形成された転写フィルムであって、前記基材フィルムは、融点が200℃未満のフィルムと融点が200℃以上のフィルムとの積層フィルムであり、前記融点が200℃未満のフィルムは、150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%以上であり、前記融点が200℃以上のフィルムは、150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%以上であり、前記触媒層は、積層フィルムの融点が200℃未満のフィルム側に形成されている、媒層転写フィルム。
項2.積層フィルムの総厚が30〜150μmの範囲である、項1に記載の触媒層転写フィルム。
項3.前記融点が200℃未満のフィルムが、二軸延伸ポリプロピレンである、項1又は2に記載の触媒転写フィルム。
項1.基材フィルムの一方面上に触媒層が形成された転写フィルムであって、前記基材フィルムは、融点が200℃未満のフィルムと融点が200℃以上のフィルムとの積層フィルムであり、前記融点が200℃未満のフィルムは、150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%以上であり、前記融点が200℃以上のフィルムは、150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%以上であり、前記触媒層は、積層フィルムの融点が200℃未満のフィルム側に形成されている、媒層転写フィルム。
項2.積層フィルムの総厚が30〜150μmの範囲である、項1に記載の触媒層転写フィルム。
項3.前記融点が200℃未満のフィルムが、二軸延伸ポリプロピレンである、項1又は2に記載の触媒転写フィルム。
触媒層転写フィルム
本発明の触媒層転写フィルムは、基材フィルムの一方面上に触媒層が形成された転写フィルムである。本発明の触媒層転写フィルムの一例を示す断面図を図1に示す。
本発明の触媒層転写フィルムは、基材フィルムの一方面上に触媒層が形成された転写フィルムである。本発明の触媒層転写フィルムの一例を示す断面図を図1に示す。
基材フィルム
本発明の基材フィルムは、融点が200℃未満のフィルムと融点が200℃以上のフィルムとの積層フィルムである。
本発明の基材フィルムは、融点が200℃未満のフィルムと融点が200℃以上のフィルムとの積層フィルムである。
融点が200℃未満のフィルムとしては、例えば、融点が200℃未満であり、150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%以上であるフィルムである限り公知のものを広く使用できる。このようなフィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル等を挙げることができる。これらの中では、ポリオレフィンが好ましく、ポリプロピレンがより好ましい。
融点が200℃未満のフィルムは、無軸延伸、一軸延伸及び二軸延伸のいずれであってもよい。
本発明では、二軸延伸ポリプロピレンが特に好ましい。
融点が200℃未満のフィルムは、150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が3%以上であるのが好ましい。
融点が200℃以上のフィルムとしては、150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%以上であるのが必須である。
150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が共に2%以上のフィルムとしては、公知のものを広く使用することができる。このようなフィルムとしては、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテル・エーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレート等の高分子フィルムの他、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の耐熱性フッ素樹脂等であって、上記特性を備えたものを挙げることができる。
融点が200℃以上のフィルムは、無軸延伸、一軸延伸及び二軸延伸のいずれであってもよい。
本発明では、融点が200℃未満のフィルムの150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%以上であり、且つ、融点が200℃以上のフィルムの150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%以上であることが必要である。これらの要件を欠く場合には、本発明の効果が発現されない。
例えば、融点が200℃未満のフィルムの150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%未満であり、且つ、融点が200℃以上のフィルムの150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%未満である場合には、転写性良好な転写フィルムが得られない。
また、融点が200℃未満のフィルムの150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%以上であっても、融点が200℃以上のフィルムの150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%未満である場合、並びに、融点が200℃以上のフィルムの150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%以上であっても、融点が200℃未満のフィルムの150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%未満である場合、基材フィルムが熱によりカールするのが避けられず、実用可能な転写フィルムを製造することができない。
本明細書において、フィルムの融点及び熱収縮率は、以下に示す方法により測定したものである。
融点:
融点は、示差走査熱量計(島津製作所製のDSC−60)を使用し、DSC(示差走査熱量測定)法により測定した。この方法の概要を示すと、試料と基準物質を一定速度で加熱したときの熱量変化(発熱及び吸熱)を測定する。例えば、結晶性ポリマーであるポリエチレンをDSCで昇温(加熱)すると、約100〜130℃で熱を吸収して、結晶が融解する。このときの熱の吸収がDSCで吸熱ピークとして、測定される。
熱収縮率:
熱収縮率は、JIS−C−2151に準じて測定した。具体的には、(1)加熱する前に試験片の長さを測定する。(2)試験片を熱風循環式恒温槽に、規定する時間及び温度(150℃×30分)で無荷重の状態で懸垂する。(3)室温まで冷却した後、先に測定したのと同じ部分について試験片の長さを測定する。(4)加熱収縮率は次式で求める。
融点:
融点は、示差走査熱量計(島津製作所製のDSC−60)を使用し、DSC(示差走査熱量測定)法により測定した。この方法の概要を示すと、試料と基準物質を一定速度で加熱したときの熱量変化(発熱及び吸熱)を測定する。例えば、結晶性ポリマーであるポリエチレンをDSCで昇温(加熱)すると、約100〜130℃で熱を吸収して、結晶が融解する。このときの熱の吸収がDSCで吸熱ピークとして、測定される。
熱収縮率:
熱収縮率は、JIS−C−2151に準じて測定した。具体的には、(1)加熱する前に試験片の長さを測定する。(2)試験片を熱風循環式恒温槽に、規定する時間及び温度(150℃×30分)で無荷重の状態で懸垂する。(3)室温まで冷却した後、先に測定したのと同じ部分について試験片の長さを測定する。(4)加熱収縮率は次式で求める。
加熱収縮率(%)=(Lo−L)/Lo
上式において、Loは試験前の試料長さ、Lは試験後の試料長さである。
上式において、Loは試験前の試料長さ、Lは試験後の試料長さである。
積層フィルムの厚さの合計は、基材フィルム上に触媒層を形成させる作業性、経済性等の観点から、30〜150μm、好ましくは50〜100μmであるのが好ましい。
積層フィルムに占める前記熱収縮性フィルムの厚みの割合は、積層フィルム全体の1〜70%が好ましく、10〜60%がより好ましく、15〜50%が特に好ましい。
触媒層
本発明において、触媒層は、積層フィルムの融点が200℃未満の熱収縮性フィルム側に形成されている。
本発明において、触媒層は、積層フィルムの融点が200℃未満の熱収縮性フィルム側に形成されている。
触媒層は、公知のものであり、一般的には、触媒粒子を担持させた炭素粒子及び水素イオン伝導性高分子電解質を含有する。
ここで、触媒粒子としては、例えば、白金、白金化合物等が挙げられる。白金化合物としては、例えば、ルテニウム、パラジウム、ニッケル、モリブデン、イリジウム、鉄等からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属と白金との合金等が挙げられる。
水素イオン伝導性高分子電解質としては、例えば、パーフルオロスルホン酸系のフッ素イオン交換樹脂等が挙げられる。
基材フィルム上に触媒層を形成させるに当っては、触媒粒子を担持させた炭素粒子及び水素イオン伝導性高分子電解質を適当な溶剤に混合、分散してペースト状にしておき、形成される触媒層が所望の層厚になるように、このペーストを公知の方法に従い基材フィルムの熱収縮性フィルム上に塗布するのがよい。
使用される溶剤としては、例えば、各種アルコール類、各種エーテル類、各種ジアルキルスルホキシド類、水又はこれらの混合物等が挙げられる。
ペーストの塗布方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ナイフコーター、バーコーター、スプレー、ディップコーター、スピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スクリーン印刷等の一般的な方法を適用できる。
斯かるペーストを塗布した後、乾燥することにより、触媒層が形成される。乾燥温度は、通常40〜100℃程度、好ましくは60〜80℃程度である。乾燥時間は、乾燥温度にもよるが、通常5分〜2時間程度、好ましくは30分〜1時間程度である。
触媒層の厚さは、通常10〜50μm程度、好ましくは15〜30μm程度がよい。
触媒層−電解質膜積層体
本発明の触媒層−電解質膜積層体は、電解質膜の両面の触媒層が形成されたものである。本発明の触媒層−電解質膜積層体の断面図の一例を図2に示す。
本発明の触媒層−電解質膜積層体は、電解質膜の両面の触媒層が形成されたものである。本発明の触媒層−電解質膜積層体の断面図の一例を図2に示す。
本発明の触媒層が積層された電解質膜(触媒層−電解質膜積層体)は、例えば、本発明転写フィルムの触媒層面が電解質膜面に対面するように転写フィルムを配置し、加圧した後、該転写フィルムの基材フィルムを剥離することにより製造される。この操作を2回繰り返すことにより、触媒層面が電解質膜の両面に積層された触媒層−電解質膜積層体が製造される。
作業性を考慮すると、触媒層面を電解質膜の両面に同時に積層するのがよい。この場合には、例えば、本発明転写フィルムの触媒層面が電解質膜の両面に対面するように転写フィルムを配置し、加圧した後、該転写フィルムの基材フィルムを剥離すればよい。
使用される電解質膜は、公知のものである。電解質膜の膜厚は、通常20〜250μm程度、好ましくは20〜80μm程度である。電解質膜の具体例としては、デュポン社製の「Nafion」(登録商標)膜、旭硝子(株)製の「Flemion」(登録商標)膜、旭化成(株)製の「Aciplex」(登録商標)膜、ゴア(Gore)社製の「Gore Select」(登録商標)膜等が挙げられる。
加圧レベルは、転写不良を避けるために、通常0.5〜10Mpa程度、好ましくは1〜10Mpa程度がよい。また、この加圧操作の際に、転写不良を避けるために、加圧面を加熱するのが好ましい。加熱温度は、電解質膜の破損、変性等を避けるために、通常80〜200℃程度、好ましくは135〜150℃程度がよい。
電極−電解質膜接合体
本発明の電極−電解質膜接合体は、触媒層−電解質膜積層体の両面に電極基材を配置し、加圧することにより製造される。
本発明の電極−電解質膜接合体は、触媒層−電解質膜積層体の両面に電極基材を配置し、加圧することにより製造される。
電極基材は、公知であり、燃料極、空気極を構成する各種の電極基材を使用できる。
加圧レベルは、通常0.1〜100Mpa程度、好ましくは5〜15Mpa程度がよい。この加圧操作の際に加熱するのが好ましく、加熱温度は通常120〜150℃程度でよい。
本発明の転写フィルムを使用することにより、均一な触媒層を電解質膜上に形成させることができる。
本発明によれば、触媒層を電解質膜に良好に転写することができ、しかも燃料電池の性能に悪影響を与えない触媒層−電解質膜積層体製造用転写フィルムを提供することができる。
従って、本発明の触媒層−電解質膜積層体を使用すれば、優れた電池性能を備えた高品質の燃料電池を製造することができる。
以下に実施例を掲げて、本発明をより一層明らかにする。
参考例(積層フィルムの作成)
下記に示すポリエチレンテレフタレートと二軸延伸ポリプロピレンとを、接着剤(東洋モートン(株)製のAD−502)を用いて貼り合わせることにより、各種の積層フィルムを製造した。
ポリエチレンテレフタレート(PET):
FT(帝人デュポン(株)製のテフレックスFT、150℃におけるMD方向の熱収縮率が1.0%、TD方向の熱収縮率が2.5%)
FT3(帝人デュポン(株)製のテフレックスFT3、150℃におけるMD方向の熱収縮率が1.5%、TD方向の熱収縮率が3.5%)
E5100(東洋紡(株)製のエステルフィルムE5100、150℃におけるMD方向の熱収縮率が0.3%、TD方向の熱収縮率が1.1%)
二軸延伸ポリプロピレン:
OPP(東レ(株)製のトレファン2500、150℃におけるMD方向の熱収縮率が>3%、TD方向の熱収縮率が>3%)
積層フィルムの詳細を下記表1に示す。
下記に示すポリエチレンテレフタレートと二軸延伸ポリプロピレンとを、接着剤(東洋モートン(株)製のAD−502)を用いて貼り合わせることにより、各種の積層フィルムを製造した。
ポリエチレンテレフタレート(PET):
FT(帝人デュポン(株)製のテフレックスFT、150℃におけるMD方向の熱収縮率が1.0%、TD方向の熱収縮率が2.5%)
FT3(帝人デュポン(株)製のテフレックスFT3、150℃におけるMD方向の熱収縮率が1.5%、TD方向の熱収縮率が3.5%)
E5100(東洋紡(株)製のエステルフィルムE5100、150℃におけるMD方向の熱収縮率が0.3%、TD方向の熱収縮率が1.1%)
二軸延伸ポリプロピレン:
OPP(東レ(株)製のトレファン2500、150℃におけるMD方向の熱収縮率が>3%、TD方向の熱収縮率が>3%)
積層フィルムの詳細を下記表1に示す。
製造した各種の積層フィルムについて、カールの有無を以下の基準で評価した。
カールの有無
(1)オーブンにて各種積層フィルムを100℃に加熱しながら10分間静置し、積層フィルムにカールが発生したかどうかを目視にて判断した。カールしない場合を◎、フィルムの端面のみがカールするものの使用上問題がない場合を○、フィルム全体がカールし、使用に耐えない場合を×とした。
(2)熱プレス機にて、各種積層フィルムを150℃で50kg/cm2の圧力で5分間熱プレスし、積層フィルムにカールが発生したかどうかを目視にて判断した。カールしない場合を◎、フィルムの端面のみがカールするものの使用上問題がない場合を○、フィルム全体がカールして形状を保てない場合を×とした。
(1)オーブンにて各種積層フィルムを100℃に加熱しながら10分間静置し、積層フィルムにカールが発生したかどうかを目視にて判断した。カールしない場合を◎、フィルムの端面のみがカールするものの使用上問題がない場合を○、フィルム全体がカールし、使用に耐えない場合を×とした。
(2)熱プレス機にて、各種積層フィルムを150℃で50kg/cm2の圧力で5分間熱プレスし、積層フィルムにカールが発生したかどうかを目視にて判断した。カールしない場合を◎、フィルムの端面のみがカールするものの使用上問題がない場合を○、フィルム全体がカールして形状を保てない場合を×とした。
これらの試験結果を表1に併せて示す。
実施例1
白金ルテニウム担持カーボン(Pt:27.2重量%、Ru:28.7重量%)(田中貴金属(株)製、TEC62E58)10重量部及び5重量%電解質溶液(デュポン社製、DE−520、溶剤:1−プロパノール/水=1/1(重量比))100重量部を、イソプロピルアルコール100重量部及びプロピレングリコール2重量部に加え、混合及び分散を行い、触媒層形成用ペーストを調製した。
白金ルテニウム担持カーボン(Pt:27.2重量%、Ru:28.7重量%)(田中貴金属(株)製、TEC62E58)10重量部及び5重量%電解質溶液(デュポン社製、DE−520、溶剤:1−プロパノール/水=1/1(重量比))100重量部を、イソプロピルアルコール100重量部及びプロピレングリコール2重量部に加え、混合及び分散を行い、触媒層形成用ペーストを調製した。
積層フィルムAの二軸延伸ポリプロピレン上に触媒層形成用ペーストをブレードコーターを用いて、乾燥後の厚さが20μmになるように塗布し、85℃で乾燥させ、本発明の触媒層転写フィルムを製造した。
実施例2〜8
積層フィルムAの代わりに積層フィルムB〜積層フィルムHを使用する以外は、実施例1と同様にして、本発明の触媒層転写フィルムを製造した。
積層フィルムAの代わりに積層フィルムB〜積層フィルムHを使用する以外は、実施例1と同様にして、本発明の触媒層転写フィルムを製造した。
試験例(転写フィルムの性能評価)
実施例1〜8で製造した各触媒層転写フィルムを5×5cmに裁断し、8×8cmに裁断した水素イオン伝導性電解質膜(デュポン社製、ナフィオン112、膜厚50μm)の両側に、転写シートの触媒層面が電解質膜の両面に対面するように転写シートを配置し、温度150℃、圧力6.5MPaで転写を行い、触媒層−電解質膜積層体を製造した。
実施例1〜8で製造した各触媒層転写フィルムを5×5cmに裁断し、8×8cmに裁断した水素イオン伝導性電解質膜(デュポン社製、ナフィオン112、膜厚50μm)の両側に、転写シートの触媒層面が電解質膜の両面に対面するように転写シートを配置し、温度150℃、圧力6.5MPaで転写を行い、触媒層−電解質膜積層体を製造した。
電解質膜に触媒層を転写した際の転写率(%)を次式に従い、算出した。
ここで、転写前の触媒量は、転写前の触媒層転写フィルムの重量から、触媒層をふき取った後の積層フィルムの重量を差し引いた重量である。転写後の触媒量は、転写後の触媒層転写フィルムの重量から、触媒層をふき取った後の積層フィルムの重量を差し引いた重量である。
結果を下表に示す。
表2から、実施例1〜8で得られた触媒層転写フィルムは、いずれも良好な転写性を有していることが明らかである。
Claims (3)
- 基材フィルムの一方面上に触媒層が形成された転写フィルムであって、
前記基材フィルムは、融点が200℃未満のフィルムと融点が200℃以上のフィルムとの積層フィルムであり、
前記融点が200℃未満のフィルムは、150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%以上であり、
前記融点が200℃以上のフィルムは、150℃におけるMD方向及び/又はTD方向の熱収縮率が2%以上であり、
前記触媒層は、積層フィルムの融点が200℃未満のフィルム側に形成されている、
触媒層転写フィルム。 - 積層フィルムの総厚が30〜150μmの範囲である、請求項1に記載の触媒層転写フィルム。
- 前記融点が200℃未満のフィルムが、二軸延伸ポリプロピレンである、請求項1又は2に記載の触媒転写フィルム。
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JP2009087604A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Dainippon Printing Co Ltd | 触媒層転写フィルム |
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