従来、CD等の再生信号に基づき、USBメモリやメモリカード等の2つの外部記憶装置に対して同時に録音を行う場合、双方の外部記憶装置における録音開始条件が揃ったときに録音を開始し、CD等の再生が終了するともに録音を停止させるようにした録音再生装置が知られている。
図7は、このような従来の録音再生装置において、CDの再生信号に基づき、USBメモリ及びメモリカードに対して同時に録音を行う動作を示すフローチャートである。動作を開始すると録音再生装置は、まずステップ101において、同時録音キーの入力を待機する。同時録音キーの入力を検出すると、ステップ102〜104において、録音開始条件としての、CDが装着されていること、USBメモリ及びメモリカードの双方が接続され、認識できること、並びにUSBメモリ及びメモリカードの双方が書込み許可となっていることのすべてが満たされているかどうかを判定する。
これらの録音開始条件のうち、いずれか1つ以上が満たされていないと判定した場合には、USBメモリ及びメモリカードへの同時録音が不能であるため、ステップ105へ進み、その旨を示すエラー表示を行い、図7の処理を終了する。録音開始条件のすべてが満たされていると判定した場合には、ステップ106へ進み、USBメモリ及びメモリカードへの録音を開始するとともに、ステップ107において、CDの再生を開始する。すなわちこれにより、CDからUSBメモリ及びメモリカードへの同時録音が開始されることになる。
録音中はステップ108〜113において所定の検出が行われ、検出内容に応じて所定の処理が行われる。すなわち、ステップ108において停止キーによる録音停止の指示の有無、及びステップ109においてCDの再生終了の有無を検出している。録音停止の指示又は再生終了を検出した場合には、ステップ114へ進み、CDの再生動作、並びにUSBメモリ及びメモリカードへの録音動作を停止し、図7の処理を終了する。
また、ステップ110及び111においては、USBメモリへの録音中にUSBメモリにおける録音用の残容量がなくなったかどうかの検出を行っている。残容量がなくなったことを検出した場合には、ステップ115においてUSBメモリへの録音動作を停止し、ステップ117へ進む。同様に、ステップ112及び113においては、メモリカードへの録音中にメモリカードにおける録音用の残容量がなくなったかどうかの検出を行っている。残容量がなくなったことを検出した場合には、ステップ116においてメモリカードへの録音動作を停止し、ステップ117へ進む。
ステップ117では、USBメモリ及びメモリカード双方への録音動作が停止されたかどうかを判定する。双方又はいずれか一方への録音動作が行われていると判定した場合にはステップ108へ戻る。この場合、その録音動作が続行されることになる。双方への録音動作が停止されたと判定した場合には、ステップ118においてCDの再生動作を停止し、図7の動作を終了する。
図8は、同様の録音再生装置において、CDの再生信号に基づき、USBメモリへの録音を行う動作を示すフローチャートである。動作を開始すると再生録音装置は、まずステップ121において、CDからUSBメモリへの録音を指示するための録音キーによる入力を待機する。録音キーの入力を検出すると、ステップ122〜124において、録音開始条件として、CDが装着されていること、USBメモリが接続され、認識できること、及びUSBメモリが書込み許可となっていることのすべてが満たされているかどうかを判定する。
これらの録音開始条件のうち、いずれか1つ以上が満たされていないと判定した場合には、USBメモリへの録音が不能であるため、ステップ125へ進み、その旨を示すエラー表示を行い、図8の処理を終了する。録音開始条件のすべてが満たされていると判定した場合には、ステップ126へ進み、CDの再生中であるかどうかを判定する。再生中でなければそのままステップ128へ進み、再生中であればステップ127において、再生中のトラックの先頭に頭出しを行い、再生の一時定停止状態としてからステップ128へ進む。ステップ128へ進むと、USBメモリへの録音を開始するとともに、ステップ129において、CDの再生を開始する。これにより、CDからUSBメモリへの録音が開始されることになる。
録音中はステップ130〜132において所定の検出が行われ、検出内容に応じて所定の処理が行われる。すなわち、ステップ130において停止キーによる録音停止の指示の有無、ステップ131においてCDの再生終了の有無、及びステップ132においてUSBメモリにおける録音用の残容量がなくなったかどうかの検出を行っている。録音停止の指示、CDの再生終了、又は残容量がなくなったことのいずれかを検出した場合には、ステップ133へ進み、CDの再生動作、及びUSBメモリへの録音動作を停止し、図8の処理を終了する。いずれも検出しない場合にはステップ130へ戻り、録音動作が続行されることになる。なお、CDからメモリカードのみへ録音する場合も、これと同様の手順で録音が行われる。
なお、図7のように1つの媒体の再生信号に基づき、2つの外部記憶装置に対して同時に録音を行う技術は、たとえば、特許文献1においても記載されている。この技術においては、CDの再生信号に基づき、カセット及びMDに対して同時録音を行うようにしている。また、特許文献2には、CDの再生信号や放送の受信信号に基づき、記録される各トラックをグループ分けしながら、ディスク媒体への記録を行うようにした記録装置が記載されている。
特開平08−279274号公報
特開2002−163876号公報
しかしながら、上述図7の従来技術によれば、USBメモリ及びメモリカード双方についての録音条件が揃わなければ、同時録音を開始することができない。また、図7のような2つのメモリに対して同時に録音を行う同時録音機能及び図8のような1つのメモリのみを対象とする個別録音機能の双方を有する場合、同時録音キー並びに、各メモリへの録音を個別に指示するための個別録音キーを設ける必要がある。具体的には、同時録音キーに加え、CDからUSBメモリへの録音を指示するための個別録音キーや、CDからメモリカードへの録音を指示するための個別録音キーを設ける必要がある。このため、録音の態様に応じて同時録音キー又は各個別録音キーを選択して操作する必要がある。したがって、装置のコンパクト性や操作性において問題がある。
本発明の目的は、このような従来技術の問題点に鑑み、より操作が容易で、コンパクトな記録装置を提供することにある。
この目的を達成するための第1の発明は、複数の外部記憶手段を接続するための複数の接続手段と、記録の開始を指示するための指示手段と、前記接続手段を介して接続された外部記憶手段に対し、所定の信号原からの信号に基づく記録を行う記録手段と、前記接続手段を介して接続された各外部記憶手段について、前記記録手段による記録を開始するための所定の記録開始条件を満たすか否かを判定する判定手段とを備えた記録装置に関する。そしてこの記録装置は、前記指示手段による記録開始の指示に応じ、前記判定手段による記録開始条件を満たすとの判定がなされた各外部記憶手段に対し、前記記録手段による記録を開始することを特徴とする。
ここで、外部記憶手段としては、たとえば、USBメモリやメモリカードが該当する。複数の外部記憶手段は、同種のものたとえばUSBメモリのみであっても、異種のものたとえばUSBメモリ及びメモリカードであってもよい。接続手段としては、たとえば、USBコントローラやメモリカードスロットが該当する。指示手段としては、たとえば、押下キーや押下ボタン、タッチパネルが該当する。所定の記録開始条件としては、たとえば当該外部記憶手段の接続が認識できることや、書込み許可となっていることや、記録を行うための所定の空き容量があることが該当する。これらを適宜組み合わせたものを記録開始条件としてもよい。所定の信号原としては、たとえば、CD再生装置やDVD再生装置が該当する。
この構成において、外部記憶手段が1つのみ接続されている場合に、記録開始の指示がなされると、その外部記憶手段が所定の記録開始条件を満たしていれば、その外部記憶手段に対し、所定の信号原からの信号に基づく記録がなされる。外部記憶手段が2以上接続されている場合には、それらの外部記憶手段が記録開始条件を満たしていれば、それらの外部記憶手段に対して、前記信号原からの信号に基づく記録がなされることになる。したがって、ユーザは記録開始条件を満たす1又は2以上の外部記憶手段を接続し、指示手段により記録開始を指示するだけで、接続した各外部記憶手段に対し、信号源からの信号に基づく記録を開始させることができる。つまり、指示手段は記録開始の指示のみに用いられ、記録対象とする外部記憶手段を特定するために用いられることはない。記録対象とする外部記憶手段は、単にそれが接続され、記録開始条件を満たしているかどうかによって決定される。
第2の発明に係る記録装置は、第1発明において、前記信号源を選択するための選択手段を備え、前記接続手段を介して接続された外部記憶手段のうち、1つが前記信号原として選択された場合、選択された外部記憶手段以外の外部記憶手段を、前記判定手段による判定及び記録手段による記録開始の対象とすることを特徴とする。
前記所定の記録開始条件には、当該外部記憶手段の接続が認識できることが含まれることを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
第4の発明に係る記録方法は、指示手段により記録開始の指示を受け入れる工程と、接続手段を介して接続された各外部記憶手段について、記録手段による記録を開始するための所定の記録開始条件を満たすか否かを判定する工程と、前記指示手段により受け入れた記録開始の指示に応じ、前記判定手段による記録開始条件を満たすとの判定がなされた各外部記憶手段に対し、所定の信号原からの信号に基づき、前記記録手段による記録を開始する工程とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、1又は2以上の外部記憶手段を接続し、指示手段により記録開始を指示するだけで、記録開始条件を満たす各外部記憶手段に対し、信号源からの信号に基づく記録を開始するようにしたため、記録対象とする外部記憶手段は、単にそれが接続され、記録開始条件を満たしているかどうかによって決定される。したがって、従来のように同時記録用の指示手段及び個別記録用の指示手段の双方を設けたり、それらを選択して操作したりする必要がないので、記録装置のコストの低減及びコンパクト化、並びに操作の簡易化を図ることができる。
また、信号源を選択するための選択手段を設け、接続された外部記憶手段のうち、1つが信号原として選択された場合、選択された外部記憶手段以外の外部記憶手段を、判定手段による判定及び記録手段による記録開始の対象とするようにしたため、選択された外部記憶手段から他の1つ又は複数の外部記憶手段への個別記録又は同時記録を行うことができる。この場合も、個別記録又は同時記録のいずれについても、共通の指示手段により記録開始の指示を行うことができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る録音再生装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、この装置は、CDを再生して再生信号を出力するCDメカ部11、及びCDメカ部11から入力される信号に対し、符号化や復号化等の信号処理を施すデジタル・シグナル・プロセッサ(以下、「DSP」という。)12を備える。DSP12が処理した信号は、USBメモリ13やメモリカード14に出力される。DSP12と、USBメモリ13及びメモリカード14との間には、それぞれの間のインタフェースとして機能するUSBコントローラ15及びメモリカードスロット16が設けられている。
録音再生装置には、DSP12が処理した信号に基づいて音声を出力するために、DSP12が出力するデジタル音声信号をアナログ音声信号に変換するDAコンバータ17、DAコンバータ17からのアナログ信号を増幅するアンプ部18、及びアンプ部18で増幅された信号を音声に変換するスピーカ19が設けられている。また、装置全体を制御するために、システムマイコン20が設けられている。システムマイコン20には、システムマイコン20からの画像信号に基づく表示を行う表示部21、及びシステムマイコン20に対してユーザが指示を与えるための操作部22が接続されている。表示部21及び操作部22は、ユーザインタフェースを構成する。操作部22には録音開始の指示を受け入れるための録音キーや、録音停止の指示を受け入れるための停止キーが設けられている。
システムマイコン20はユーザからの指示に基づき、CDメカ部11、DSP12等を制御し、CDメカ部11、USBメモリ13、メモリカード14等からの信号に基づく音声の出力や、これらの信号に基づくUSBメモリ13やメモリカード14への記録等を行う。DSP12はその際に、CDメカ部11や、USBコントローラ15、メモリカードスロット16等の間に介在し、これらの間で送受される信号についてのエンコードやデコード等の必要な信号変換処理を行う。
図2は録音再生装置において、CDメカ部11からの再生信号に基づき、USBメモリ13及びメモリカード14の双方又は一方に対して録音を行う場合のシステムマイコン20による処理を示すフローチャートである。動作を開始するとシステムマイコン20は、まず、ステップ21において、録音キーによる入力を待機する。録音キーの入力を検出すると、ステップ22において、CDメカ部11にCDが装着されているか否かを判定する。CDが装着されていないと判定した場合には、CDからの録音が不能であるため、ステップ32へ進み、その旨を示すエラー表示を行い、図2の処理を終了する。
ステップ22においてCDが装着されていると判定した場合には、ステップ23及び24において、USBメモリ13への録音を行うための要件、すなわちUSBメモリ13がUSBコントローラ15に接続され、認識できること、及びUSBメモリ13が書込み許可となっていることの双方が満たされているか否かを判定する。双方の要件が満たされていると判定した場合には、ステップ25及び26において、メモリカード14への録音を行うための要件、すなわちメモリカード14が接続され、認識できること、及びメモリカード14が書込み許可となっていることの双方が満たされているか否かの判定を行う。双方の要件が満たされていると判定した場合には、USBメモリ13及びメモリカード14双方への録音を行うための要件が満たされていることになるので、ステップ27へ進み、CDからUSBメモリ13及びメモリカード14双方への同時録音を行い、図2の処理を終了する。
ステップ25及び26において、メモリカード14への録音を行うための要件が満たされていないと判定した場合には、USBメモリ13のみへの録音を行うための要件が満たされていることになるので、ステップ28へ進み、CDからUSBメモリ13のみへの録音を行い、図2の処理を終了する。
一方、ステップ23及び24においてUSBメモリ13への録音を行うための要件が満たされていないと判定した場合には、ステップ29及び30において、メモリカードへの録音を行うための要件、すなわちメモリカード14が接続され、認識できること、及びメモリカード14が書込み許可となっていることの双方が満たされているか否かの判定を行う。いずれか一方の要件が満たされていないと判定した場合には、USBメモリ13及びメモリカード14のいずれにも録音を行うことができないので、ステップ32へ進み、その旨を表示するエラー表示を行い、図2の処理を終了する。
ステップ29及び30においてメモリカード14への録音を行うための要件が満たされていると判定した場合には、メモリカード14のみへの録音を行うための要件が満たされていることになるので、ステップ31へ進み、CDからメモリカード14のみへの録音を行い、図2の処理を終了する。
図3は上記ステップ27におけるCDからUSBメモリ13及びメモリカード14双方への同時録音を行う場合の処理を示すフローチャートである。システムマイコン20はまず、ステップ31において、CDメカ部11がCDを再生中であるかどうかを判定する。再生中でなければそのままステップ33へ進み、再生中であれば、ステップ32において、再生中のトラックの先頭に頭出しを行い、再生の一時定停止状態としてからステップ33へ進む。ステップ33へ進むと、USBメモリ13及びメモリカード14への録音を開始するとともに、ステップ34において、CDの再生を開始する。これにより、ステップ32を経由した場合は再生中であったトラックについての録音が、ステップ32を経由しなかった場合はCDの全曲についての録音が、USBメモリ13及びメモリカード14の双方に対して同時に開始されることになる。
録音中はステップ35〜40において所定の検出が行われ、検出内容に応じて所定の処理が行われる。すなわちまず、ステップ35においては、停止キーによる録音停止の指示の有無を検出し、ステップ36においては、CDの再生終了の有無を検出する。録音停止の指示又は再生終了を検出した場合には、ステップ45へ進み、CDの再生動作、並びにUSBメモリ13及びメモリカード14への録音動作を停止し、図3の処理を終了する。
ステップ37及び38においては、USBメモリ13への録音中にUSBメモリ13における録音用の残容量がなくなったかどうかの検出を行う。残容量がなくなったことを検出した場合には、ステップ41においてUSBメモリ13への録音動作を停止し、ステップ43へ進む。同様に、ステップ39及び40においては、メモリカード14への録音中にメモリカード14における録音用の残容量がなくなったかどうかの検出を行う。残容量がなくなったことを検出した場合には、ステップ42においてメモリカード14への録音動作を停止し、ステップ43へ進む。
ステップ43では、USBメモリ13及びメモリカード14双方への録音動作が停止されたかどうかを判定する。双方又はいずれか一方への録音動作が行われていると判定した場合にはステップ35へ戻る。この場合、その録音動作が続行されることになる。双方への録音動作が停止されたと判定した場合には、ステップ44においてCDメカ部11による再生動作を停止し、図3の動作を終了する。
図4は図2のステップ28におけるCDからUSBメモリ13のみへの録音を行う場合の処理を示すフローチャートである。システムマイコン20はまず、ステップ51において、CDメカ部11がCDを再生中であるかどうかを判定する。再生中でなければそのままステップ53へ進み、再生中であればステップ52において、再生中のトラックの先頭に頭出しを行い、再生の一時定停止状態としてからステップ53へ進む。ステップ53へ進むと、USBメモリ13への録音を開始するとともに、ステップ54において、CDの再生を開始する。これにより、ステップ52を経由した場合は再生中であったトラックについての録音が、ステップ52を経由しなかった場合はCDの全曲についての録音が、USBメモリ13に対して開始されることになる。
録音中はステップ55〜57において所定の検出が行われ、検出内容に応じて所定の処理が行われる。すなわち、ステップ55において停止キーによる録音停止の指示の有無、ステップ56においてCDの再生終了の有無、及びステップ57においてUSBメモリ13における録音用の残容量がなくなったかどうかの検出を行う。録音停止の指示、CDの再生終了、又は残容量がなくなったことのいずれかを検出した場合には、ステップ58へ進み、CDメカ部11によるCDの再生動作、及びUSBメモリ13への録音動作を停止して、図4の処理を終了する。いずれも検出しなかった場合にはステップ55へ戻り、録音動作を続行する。
図5は図2のステップ31におけるCDからメモリカード14のみへの録音を行う場合の処理を示すフローチャートである。この録音は、CDからUSBメモリ13のみへ録音を行う図4の場合と同様の手順で行われる。すなわち、図4の説明における「USBメモリ13」を「メモリカード14」に置き換えるとともに、「ステップ51」〜「ステップ58」を「ステップ61」〜「ステップ68」に置き換えるだけで、図4の説明をそのまま図5の説明として適用することができる。
本実施形態によれば、録音キーの入力に応答して、USBメモリ13及びメモリカード14の双方について、録音を行うための要件が満たされているかどうかを判定し、要件が満たされているものについて録音を行うようにしたため、録音キーの操作のみで(ステップ21)、USBメモリ13及びメモリカード14への同時録音(ステップ27)、並びにUSBメモリ13又はメモリカード14のいずれか一方のみへの録音(ステップ28又は31)を行うことができる。したがって、従来のようにUSBメモリ及びメモリカードへの同時録音を指示するための同時録音キー、並びにUSBメモリのみ又はメモリカードのみへの各個別録音を指示するための2つの個別録音キーを設ける必要なく、1つの録音キーのみを設けるだけで、同時録音及び各個別録音の指示を行うことができる。また、同時録音及び各個別録音の指示を1つの録音キーにより行うことができるので、操作も容易となる。
図6は本発明の別の実施形態に係る録音再生装置における処理を示すフローチャートである。この録音再生装置については、図1のブロック図がそのまま適用される。ただし、この録音再生装置は、USBメモリ13及びメモリカード14からの再生を行う機能を有している。そして、操作部22には、入力セレクタが設けられており、入力セレクタにより、録音を行う場合の音源を、CDメカ部11、USBメモリ13、及びメモリカード14のうちから選択することができるようになっている。
システムマイコン20は、図6の処理を開始すると、ステップ71、72、84、及び90において、録音キーによる入力の有無、及び入力セレクタによる選択状態の検出を行う。そして、録音キーによる入力があったとき(ステップ71)、入力セレクタによりCDメカ部11が選択されている場合には(ステップ72)、CDからUSBメモリ13及びメモリカード14への同時録音(ステップ78)、CDからUSBメモリ13のみへの録音(ステップ79)、又はCDからメモリカード14のみへの録音(ステップ82)を行う。この場合のステップ73〜83の処理は、図2のステップ22〜32の処理と同様である。
また、録音キーによる入力があったとき(ステップ71)、入力セレクタによりUSBメモリ13が選択されている場合には(ステップ84)、USBメモリ13からメモリカード14への録音(ステップ88)を行う。この場合、USBメモリ13がUSBコントローラ15に接続され、認識できること(ステップ85)、メモリカード14がメモリカードスロット16に接続され、認識できること(ステップ86)、及びメモリカード14が書込み許可となっていること(ステップ87)が録音を行うための要件とされる。いずれかの要件を満たさない場合には、ステップ89において、その旨を示すエラー表示を行い、図6の処理を終了する。
また、録音キーによる入力があったとき(ステップ71)、入力セレクタによりメモリカード14が選択されている場合には(ステップ90)、メモリカード14からUSBメモリ13への録音(ステップ94)を行う。この場合、メモリカード14がメモリカードスロット16に接続され、認識できること(ステップ91)、USBメモリ13がUSBコントローラ15に接続され、認識できること(ステップ92)、及びUSBメモリ13が書込み許可となっていること(ステップ93)が録音を行うための要件とされる。いずれかの要件を満たさない場合には、ステップ95において、その旨を示すエラー表示を行い、図6の処理を終了する。
本実施形態によれば、録音用の音源として、入力セレクタによりCDが選択されている場合には、図2の形態の場合と同様に、共通の1つの録音キーの操作によって、CDからのUSBメモリ13及びメモリカード14への同時録音及び個別録音を行うことができるとともに、入力セレクタによりUSBメモリ13又はメモリカード14が選択されている場合でも、メモリカード14又はUSBメモリ13への録音を、前記共通の録音キーの操作によって行うことができる。
なお、本発明は上述実施形態に限定されることなく、適宜変形して実施することができる。たとえば、上述においては、同時録音及び個別録音の対象として、USBメモリ13及びメモリカード14を用いているが、これに限らず、他の外部記憶装置や3つ以上の外部記憶装置を用いるようにしてもよい。その場合、同種の複数の外部記憶装置が対象に含まれていてもよい。この場合も、共通の録音キーの操作に応じ、録音要件を具備する外部記憶装置について録音を実施することにより、上述と同様の効果を得ることができる。
11:CDメカ部、12:DSP、13:USBメモリ、14:メモリカード、15:USBコントローラ、16:メモリカードスロット、17:DAコンバータ、18:アンプ部、19:スピーカ、20:システムマイコン、21:表示部、22:操作部。