JP2008204033A - 電子ペン及びそれに用いられるプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】電子ペンの電子ペン用媒体に対するタップ回数をカウントし、各タップ回数に応じて所定の処理を実行する電子ペン及びそれに用いられるプログラムを提供する。
【解決手段】利用者は、電子ペン80により電子ペン用媒体における任意のユーザエリアをタップする。電子ペン80は、記入内容に対応する記入情報を取得し、当該記入情報に含まれる座標データに基づいて定義情報を参照することで、利用者がタップしたユーザエリアを認識する。また、電子ペン80は、記入情報に基づいて、認識したユーザエリアへのタップ回数をカウントし、タップ回数が変化する度に、ユーザエリア及び変化後のタップ回数に基づいて出力情報から対応する音声データを抽出してスピーカ19から音声を出力する。よって、カウントした各タップ回数に応じて異なる音声を利用者にフィードバックすることができる。
【選択図】図11

Description

本発明は、電子ペンにより電子ペン用媒体等に記入された記入情報を処理する技術に関する。
近年、「電子ペン」、「デジタルペン」などと呼ばれるペン型入力デバイスが登場しており(以下、本明細書では「電子ペン」と呼ぶ。)、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている(特許文献1参照)。アノトペンは、所定のドットパターンが印刷された専用紙(以下、「専用ペーパー」とも呼ぶ。)とペアで使用される。アノトペンは、通常のインクタイプのペン先部に加えて、専用紙上のドットパターンを読み取るための小型カメラと、データ通信ユニットを搭載している。利用者が専用紙上にアノトペンで文字などを書いたり、専用紙上に図案化されている画像にチェックマークを記入したりすると、ペンの移動に伴って小型カメラが専用紙に印刷されたドットパターンを検出し、利用者が書き込んだ文字、画像などの記入情報が取得される。この記入情報が、データ通信ユニットによりアノトペンから近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置に送信される。このアノトペンを利用したシステムは、キーボードに代わる入力デバイスとして利用することが可能であり、上述のパーソナルコンピュータやキーボードの使用に抵抗がある利用者にとっては非常に使いやすい。そのため、現在、各種ビジネス上の書類、申込書、契約書等に記入されたデータをデジタル化する手法として、電子ペンを利用したシステムが普及しつつある(例えば、特許文献2)。
特表2003−511761号公報 特開2004−153612号公報
そこで本発明は、電子ペンの電子ペン用媒体に対するタップ回数をカウントし、各タップ回数に応じた所定の処理を実行する電子ペン及びそれに用いられるプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る電子ペンは、電子ペンにより認識可能なコード化パターンが印刷され、1つ以上のユーザエリアが設定された電子ペン用媒体に記入された情報を処理する電子ペンであって、音声データに基づいて音声を出力する音声出力部と、前記ユーザエリアと、前記コード化パターン上における前記ユーザエリアの位置座標を示す座標データと、前記電子ペンによるタップ回数と、前記タップ回数毎に設定された異なる音声データとを対応付けた出力情報を記憶する情報記憶手段と、前記電子ペン用媒体への記入内容に対応する記入情報を取得する記入情報取得手段と、前記記入情報に含まれる座標データに基づいて前記出力情報を参照することで前記ユーザエリアを認識するユーザエリア認識手段と、前記記入情報に基づいて、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアがタップされた回数であるタップ回数をカウントするタップ回数カウント手段と、前記タップ回数カウント手段がカウントしたタップ回数が変化したか否かを判定する変化判定手段と、タップ回数が変化したと前記変化判定手段が判定した場合に、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアと、前記タップ回数カウント手段がカウントしたタップ回数とに基づいて、前記出力情報から対応する音声データを抽出するデータ抽出手段と、前記データ抽出手段が抽出した音声データに基づく音声を前記音声出力部から出力させる処理実行手段と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、利用者が電子ペンにより電子ペン用媒体のユーザエリアを軽く叩いてタップすると、記入情報取得手段によって、電子ペンは電子ペン用媒体へのタップによる記入情報を取得する。そして、ユーザエリア認識手段は、記入情報取得手段により取得された記入情報に含まれる座標データに基づいて、情報記憶手段に記憶された出力情報を参照し、ユーザエリアを認識する。さらに、タップ回数カウント手段は、記入情報に基づいて、ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアにおいてタップされたタップ回数をカウントし、変化判定手段は、タップ回数カウント手段によるカウントが変化したか否かを判定する。タップ回数カウント手段は、ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアにおいてタップされたタップ回数をカウントするものであり、変化判定手段は、タップ回数が変化したか否かを判定する。タップ回数カウント手段によるカウントが変化した場合、データ抽出手段は、情報記憶手段に記憶された出力情報から、カウントされたタップ回数とユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアとに対応する音声データを抽出する。そして、処理実行手段は、データ抽出手段が抽出した音声データに基づく音声を音声出力部から出力させる。このように、電子ペンは、利用者によって同一のユーザエリアがタップされたタップ回数をカウントし、各タップ回数に応じて音声データに基づく音声を出力することができる。また、音声データごとにユーザエリアを電子ペン用媒体に設定する必要もないため、電子ペン用媒体におけるユーザエリアを集約することができ、電子ペン用媒体の省スペース化を実現することができて、電子ペン用媒体のデザイン自由度を向上させることができる。
さらに、上記電子ペンにおいて、前記記入情報に基づいて、データ開始点及びデータ終了点を特定する開始終了点特定手段をさらに備え、前記ユーザエリア認識手段は、前記データ開始点及び前記データ終了点の座標データに基づいて前記出力情報を参照することで、当該データ開始点及び当該データ終了点の双方が含まれる前記ユーザエリアを認識するものであり、前記タップ回数カウント手段は、前記データ開始点及び前記データ終了点に基づく時間及び/又は両点間の移動距離により、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアがタップされた回数であるタップ回数をカウントすると好適である。
このように構成された電子ペンによれば、開始終了点特定手段が記入情報に基づき、データ開始点及びデータ終了点を特定し、ユーザエリア認識手段は、開始終了点特定手段によって特定されたデータ開始点とデータ終了点の座標データに基づき出力情報を参照して、当該データ開始点及び当該データ終了点の双方が含まれるユーザエリアを認識する。そして、タップ回数カウント手段は、データ開始点及びデータ終了点に基づく時間及び/又は両点間の移動距離により、ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアに対してタップされたタップ回数をカウントする。このように、利用者が電子ペン用媒体に記入したストロークのうち、タップ回数としてカウントするのは、一つのユーザエリアにデータ開始点及びデータ終了点の双方が含まれるものが対象となる。これにより、利用者が電子ペン用媒体に記入したストロークのデータ開始点及びデータ終了点のいずれかがユーザエリアの範囲外にある場合には、利用者が特定のユーザエリアに関する音声データを電子ペンから出力させようと意図したものではないと判定することができる。また、タップ回数カウント手段によって、データ開始点及びデータ終了点に基づく時間及び/又は両点間の移動距離に基づいて、利用者の記入したストロークが、タップであるか否か判定され、文字や図柄とは区別される。
さらに、上記電子ペンにおいて、前記タップ回数カウント手段は、前記記入情報取得手段が取得した記入情報に基づくタップが、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアに対する最後のタップから、予め設定された所定読取時間以上経過している場合、タップ回数を初期値にリセットしてからカウントすることを特徴とする。このように構成された電子ペンによれば、タップ回数カウント手段は、記入情報に基づく新たなタップが、ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアに対する最後のタップから所定読取時間以上経過しているか否かを判定し、当該所定読取時間以上経過している場合、タップ回数を初期値(例えば「0」)にリセットしてからカウントする。これによれば、所定読取時間以上間隔のあいたタップ同士は、タップ回数としては別々にカウントされるため、タップ回数を的確にカウントすることができる。
さらに、出力情報として記憶される音声データは、各ユーザエリアに対応して設定された単語及び/又は熟語について、タップ回数によって異なる意味及び/又は用例が発声される音声データであるとよい。これにより、各ユーザエリアに対応する単語や熟語について、電子ペン用媒体へのタップ回数が変化する度に、当該単語や熟語の異なる意味や用例を音声出力させることができる。
また、本発明に係るプログラムは、電子ペンにより認識可能なコード化パターンが印刷され、1つ以上のユーザエリアが設定された電子ペン用媒体に記入された情報を処理する電子ペンにより実行されるプログラムであって、前記電子ペンは、音声データに基づいて音声を出力する音声出力部を備え、前記プログラムは、前記ユーザエリアと、前記コード化パターン上における前記ユーザエリアの位置座標を示す座標データと、前記電子ペンによるタップ回数と、前記タップ回数毎に設定された異なる音声データとを対応付けた出力情報を記憶する情報記憶手段、前記電子ペン用媒体への記入内容に対応する記入情報を取得する記入情報取得手段、前記記入情報に含まれる座標データに基づいて前記出力情報を参照することで前記ユーザエリアを認識するユーザエリア認識手段、前記記入情報に基づいて、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアがタップされた回数であるタップ回数をカウントするタップ回数カウント手段、前記タップ回数カウント手段がカウントしたタップ回数が変化したか否かを判定する変化判定手段、タップ回数が変化したと前記変化判定手段が判定した場合に、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアと、前記タップ回数カウント手段がカウントしたタップ回数とに基づいて、前記出力情報から対応する音声データを抽出するデータ抽出手段、前記データ抽出手段が抽出した音声データに基づく音声を前記音声出力部から出力させる処理実行手段、として前記電子ペンを機能させることを特徴とする。
また、本発明に係る電子ペンは、電子ペンにより認識可能なコード化パターンが印刷され、1つ以上のユーザエリアが設定された電子ペン用媒体に記入された情報を処理する電子ペンであって、前記ユーザエリアと、前記コード化パターン上における前記ユーザエリアの位置座標を示す座標データと、前記電子ペンによるタップ回数と、前記タップ回数毎に設定された異なる処理を実行する処理データとを対応付けた実行情報を記憶する情報記憶手段と、前記電子ペン用媒体への記入内容に対応する記入情報を取得する記入情報取得手段と、前記記入情報に含まれる座標データに基づいて前記実行情報を参照することで前記ユーザエリアを認識するユーザエリア認識手段と、前記記入情報に基づいて、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアがタップされた回数であるタップ回数をカウントするタップ回数カウント手段と、前記タップ回数カウント手段がカウントしたタップ回数が変化したか否かを判定する変化判定手段と、タップ回数が変化したと前記変化判定手段が判定した場合に、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアと、前記タップ回数カウント手段がカウントしたタップ回数とに基づいて、前記実行情報から対応する処理データを抽出する処理データ抽出手段と、前記処理データ抽出手段が抽出した処理データに基づいて所定の処理を実行する処理実行手段と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、利用者が電子ペンにより電子ペン用媒体のユーザエリアを軽く叩いてタップすると、記入情報取得手段によって、電子ペンは電子ペン用媒体へのタップによる記入情報を取得する。そして、ユーザエリア認識手段は、記入情報取得手段により取得された記入情報に含まれる座標データに基づいて、情報記憶手段に記憶された実行情報を参照し、ユーザエリアを認識する。さらに、タップ回数カウント手段は、記入情報に基づいて、ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアにおいてタップされたタップ回数をカウントし、変化判定手段は、タップ回数カウント手段によるカウントが変化したか否かを判定する。タップ回数カウント手段は、ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアにおいてタップされたタップ回数をカウントするものであり、変化判定手段は、タップ回数が変化したか否かを判定する。タップ回数カウント手段によるカウントが変化した場合、処理データ抽出手段は、情報記憶手段に記憶された実行情報から、カウントされたタップ回数とユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアとに対応する処理データを抽出する。そして、処理実行手段は、処理データ抽出手段が抽出した処理データに基づく処理を実行する。このように、電子ペンは、利用者によって同一のユーザエリアがタップされたタップ回数をカウントし、各タップ回数に応じて処理データに基づく処理を実行することができる。また、処理データごとにユーザエリアを電子ペン用媒体に設定する必要もないため、電子ペン用媒体におけるユーザエリアを集約することができ、電子ペン用媒体の省スペース化を実現することができて、電子ペン用媒体のデザイン自由度を向上させることができる。
また、本発明に係るプログラムは、電子ペンにより認識可能なコード化パターンが印刷され、1つ以上のユーザエリアが設定された電子ペン用媒体に記入された情報を処理する電子ペンにより実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記ユーザエリアと、前記コード化パターン上における前記ユーザエリアの位置座標を示す座標データと、前記電子ペンによるタップ回数と、前記タップ回数毎に設定された異なる処理を実行する処理データとを対応付けた実行情報を記憶する情報記憶手段、前記電子ペン用媒体への記入内容に対応する記入情報を取得する記入情報取得手段、前記記入情報に含まれる座標データに基づいて前記実行情報を参照することで前記ユーザエリアを認識するユーザエリア認識手段、前記記入情報に基づいて、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアがタップされた回数であるタップ回数をカウントするタップ回数カウント手段、前記タップ回数カウント手段がカウントしたタップ回数が変化したか否かを判定する変化判定手段と、タップ回数が変化したと前記変化判定手段が判定した場合に、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアと、前記タップ回数カウント手段がカウントしたタップ回数とに基づいて、前記実行情報から対応する処理データを抽出する処理データ抽出手段、前記処理データ抽出手段が抽出した処理データに基づいて所定の処理を実行する処理実行手段、として前記電子ペンを機能させることを特徴とする。
本発明に係る電子ペン及びそれに用いられるプログラムによれば、電子ペンの電子ペン用媒体に対するタップ回数をカウントし、当該タップ回数に応じて所定の処理を実行することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
本実施形態の情報処理システムは、図1及び図2に示すように、電子ペン80、専用ペーパー(電子ペン用媒体)20及び端末装置85とから構成される。ここで、図1は電子ペン80の使用形態を模式的に示す図であり、図2は電子ペン80の構成を示すブロック図である。専用ペーパー20には、ドットパターン(コード化パターン)が印刷されている。電子ペン80は、通常のインクペンと同様のペン先部17を備えており、利用者が通常のインクペンと同様にペン先部17によって専用ペーパー20上に文字などを書くと、電子ペン80は、ペン先部17の移動軌跡に沿って、専用ペーパー20に印刷されたドットパターンを局所的、連続的に読み取り、専用ペーパー20におけるその局所位置の座標を算出し、その座標データ等に基づいて、入力文字を記憶したり、タップに応じた処理を行ったりする等、所定の処理を実行する。以下、各構成について詳細に説明する。
なお、端末装置85は、ハードウェアとして、電子ペン80とのデータ通信が可能なアンテナ装置、CPU等のプロセッサ、ROMやRAMといったメモリ、スピーカ、ディスプレイ等で構成される、PCや携帯電話、或いは携帯端末である。
[ 専用ペーパー ]
まず、専用ペーパー20について説明する。専用ペーパー20は、用紙上にドットパターンが印刷され、さらにその上に罫線や記入枠などの図案や項目、文言、イラスト等が印刷されたものである。ドットパターンは、赤外線を吸収するカーボンを含んだインキにより印刷される。また、図案等は、カーボンを含まない通常のインキにより印刷される。ドットパターンと図案等とは用紙に対して同時に印刷してもよいし、どちらかを先に印刷してもよい。
図5に、図案等が印刷された専用ペーパー20の例を示す。図5に示す例は、英和辞典の頁の例であり、英単語「Work」に対応するユーザエリア90、英熟語「at work」に対応するユーザエリア91、英単語「World」に対応するユーザエリア92等が印刷されている。ドットパターンは、専用ペーパー20のほぼ全面に印刷されており、その上に英単語や英熟語、代表的な意味、ユーザエリア90〜92の枠線等が、カーボンを含まない通常のインキにより印刷されている。利用者は、ドットパターンを意識することなく、所定の英単語や英熟語について、記載されている代表的な意味以外の意味や用例を知りたい場合に、電子ペン80を使用して対応するユーザエリアをタップ(電子ペン80のペン先部17の専用ペーパー(電子ペン用媒体20)への軽叩)する。
[ ドットパターン ]
続いて、ドットパターンについて説明する。図3は、専用ペーパー20に印刷されたドットパターンのドットとそのドットが変換される値との関係を説明する図である。図3に示すように、ドットパターンの各ドットは、その位置によって所定の値に対応付けられている。すなわち、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右のどの方向にシフトされているかによって、各ドットは、0〜3の値に対応付けられている。また、各ドットの値は、さらに、X座標用の第1ビット値及びY座標用の第2ビット値に変換できる。このようにして対応付けられた情報の組合せにより、専用ペーパー20上の位置座標が決定されるよう構成されている。
図4(a)は、あるドットパターンの配列を示している。図4(a)に示すように、縦横約2mmの範囲内に6×6個のドットが、専用ペーパー上のどの部分から6×6ドットを取ってもユニークなパターンとなるように配置されている。これら36個のドットにより形成されるドットパターンは位置座標(例えば、そのドットパターンがその専用ペーパー上のどの位置にあるのか)を保持している。図4(b)は、図4(a)に示す各ドットを、格子の基準位置からのシフト方向によって、図3に示す規則性に基づいて対応づけられた値に変換したものである。この変換は、ドットパターンの画像を撮影する電子ペン80によって行われる。
[ 電子ペン ]
次に電子ペン80について説明する。図2に示すように、電子ペン80は、その内部にプロセッサ11、メモリ12、データ通信ユニット13、バッテリー14、LED15、カメラ16、圧力センサ18、スピーカ(音声出力部)19及びクロック22を備える。また、電子ペン80は通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。
LED15は、電子ペン80のペン先付近に取り付けられており、専用ペーパー20上のペン先部17近傍(領域15a)に向けて、赤外線を照明する(図1参照)。領域15aは、ペン先部17が専用ペーパー20に接触する位置とはわずかにずれている。カメラ16は、LED15によって照明された領域15a内におけるドットパターンを撮影し、そのドットパターンの画像データをプロセッサ11に供給する。ここで、カーボンは赤外線を吸収するため、LED15によって照射された赤外線は、ドットの部分でドットに含まれるカーボンによって吸収される。そのため、ドットの部分は、赤外線の反射量が少なく、ドット以外の部分は赤外線の反射量が多い。したがって、カメラ16の撮影により、赤外線の反射量の違いから、カーボンを含むドットの領域とそれ以外の領域を区別することができる。たとえ撮影領域に罫線や枠などが印刷されてあったとしても、罫線や枠などのインクには、カーボンが含まれていないため、ドットパターンを認識することができる。なお、カメラ16による撮影領域は、図4(a)に示すような約2mm×約2mmの大きさを含む範囲であり、カメラ16の撮影は、毎秒50〜100回程度行われる。
バッテリー14は電子ペン80内の各部品に電力を供給するためのものであり、例えば電子ペン80のキャップ(図示せず)の脱着により電子ペン80自体の電源のオン/オフを行うよう構成させてもよい。クロック22は、現在時刻(タイムスタンプ)を発信し、プロセッサ11に供給する。圧力センサ18は、利用者が電子ペン80により専用ペーパー20上に文字などを書く際にペン先部17に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ11へ供給する。
プロセッサ11は、圧力センサ18から与えられる筆圧データに基づいて、LED15及びカメラ16のスイッチオン/オフの切換を行う。即ち、利用者が電子ペン80で専用ペーパー20上に文字などを書くと、ペン先部17には筆圧がかかり、圧力センサ18によって所定値以上の筆圧が検出されたときに、プロセッサ11は、利用者が記入を開始したと判定して、LED15及びカメラ16を作動させる。
プロセッサ11は、利用者の記入が行われる間、カメラ16によって供給される画像データのドットパターンから、利用者が記入するストロークの専用ペーパー20上でのX,Y座標(単に「座標データ」とも呼ぶ)を連続的に算出していく。すなわち、プロセッサ11は、カメラ16によって供給される、図4(a)に示されるようなドットパターンの画像データを図4(b)に示すデータ配列に変換し、さらに、X座標ビット値・Y座標ビット値に変換して、そのデータ配列から所定の演算方法によりX,Y座標データを算出する。そしてプロセッサ11は、現在時刻(タイムスタンプ)を発信するクロック22から時間情報を取得し、その時間情報と、筆圧データ及びX,Y座標データとを関連付け、これらの情報を記入情報として取得する。さらに、プロセッサ11は、記入情報に基づいて所定の処理を実行する。ここで、一枚の専用ペーパー(電子ペン用媒体)20内の6×6のドットパターンは、その専用ペーパー20内で重複することはないため、利用者が電子ペン80でユーザエリアに必要事項を記入したりタップしたりすると、その記入やタップが専用ペーパー20のどのユーザエリアに対応するものであるかを、座標データから特定することができる。
メモリ12には、プロセッサ11によって記入情報が時系列で記憶されていく。また、後述するタップ回数カウント手段74によってユーザエリアに対応付けてカウントされたタップ回数及びタップ時刻が一時記憶される。またメモリ12には予め、ユーザエリアと、ドットパターン上におけるユーザエリアの位置座標を示す座標データと、利用者により行われるタップ回数と、タップ回数に応じた所定の処理を実行する処理データとを対応付けた実行情報を記憶しておく。メモリ12の容量は例えば1Mバイト〜2Gバイト程度とすることができる。
スピーカ(音声出力部)19は、プロセッサ11による出力指示によって、ユーザエリア毎のタップ回数に応じた音声データを再生出力する。
データ通信ユニット13は、記入情報あるいはタップ回数に応じた所定のデータを近傍にある端末装置85に記録、表示させるため、あるいはタップ回数に応じた所定の処理を実行させるため、プロセッサ11により供給されるメモリ12内の所定のデータを端末装置85へ無線送信する。データ通信ユニット13による送信は、Bluetooth(登録商標)の無線送信によると好適である。なお、USBケーブルを使用した有線送信、端子などの接触によるデータ送信など、他の方法によって、データ通信ユニット13から端末装置85へデータ送信を行ってもよい。
ここで、電子ペン80が有する機能について図6を参照して説明する。図6は、電子ペン80の主要な構成を示す機能ブロック図である。電子ペン80は、取得したX,Y座標データ等の記入情報に基づいて、専用アプリケーションを実行することで所定の処理を行う。
図6に示すように、電子ペン80は、機能的には、情報記憶手段70、記入情報取得手段71、開始終了点特定手段72、ユーザエリア認識手段73、タップ回数カウント手段74、変化判定手段75、処理データ抽出手段(データ抽出手段)76、処理実行手段77、データ通信手段78、及びスピーカ(音声出力部)19を備える。情報記憶手段70は、物理的には、ROMやRAMといったメモリ12によって構成され、記入情報取得手段71は、カメラ16、クロック22、プロセッサ11等によって構成される。また、開始終了点特定手段72、ユーザエリア認識手段73、タップ回数カウント手段74、変化判定手段75、処理データ抽出手段76及び処理実行手段77は、CPU等のプロセッサ11に組み込まれている。
情報記憶手段70は、ユーザエリアと、ドットパターン上におけるユーザエリアの位置座標を示す座標データと、利用者により行われるタップ回数と、タップ回数に応じた所定の処理を実行する処理データとを対応付けて、実行情報として記憶するメモリ12である。また、情報記憶手段70は、プロセッサ11からの記入情報を時系列的に記憶する。さらに、タップ回数カウント手段74によってユーザエリアに対応付けてカウントされたタップ回数及びタップ時刻を一時記憶させる。
図7に示すように、情報記憶手段70には、専用ペーパー(電子ペン用媒体)20のユーザエリアを識別するエリアIDと、ユーザエリアに対応する英単語や英熟語と、ユーザエリアの位置座標領域を表す座標データとを対応付けた定義情報が記憶されている。エリアID「A01」に関連して英単語「Work」が記憶され、エリアID「A02」に関連して英熟語「at work」が記憶され、エリアID「A04」に関連して英単語「World」が記憶されている。各ユーザエリアの座標データを構成するデータ(xn,yn)、Hn、Wnは、図8に示すように、それぞれ、ドットパターン上におけるユーザエリアの頂点V(xn,yn)の座標、Y軸方向の高さ(Height)、X軸方向の幅(Width)を意味する。
また情報記憶手段70には、図9に示すように、ユーザエリアを識別するエリアIDと、利用者が行うタップ回数と、音声データとを対応付けた出力情報が記憶されている。例えば、エリアID「A01」のタップ回数「1」に対しては、英単語「Work」の他の意味を示す音声データA(作業)が関連付けられ、同じエリアID「A01」のタップ回数「10」に対しては、英単語「Work」の用例を示す音声データJ(用例4 a fine piece of 〜 すぐれた業績)が関連付けされて記憶されている。これらの音声データAや音声データJは、スピーカ19によって音声出力可能な音声データである。
ここで、情報記憶手段70に記憶されているこれら定義情報及び出力情報を実行情報と称することとする。さらに情報記憶手段70には、記入情報取得手段71により取得された記入情報が時系列で記憶されていく。
記入情報取得手段71は、電子ペン80による専用ペーパー(電子ペン用媒体)20への記入内容に対応する記入情報を取得する手段である。記入情報取得手段71は、利用者の記入が行われる間、カメラ16によって供給される画像データのドットパターンから、利用者が記入するストロークの専用ペーパー20上でのX,Y座標データを連続的に算出していく。すなわち、記入情報取得手段71は、カメラ16によって供給される、図4(a)に示されるようなドットパターンの画像データを図4(b)に示すデータ配列に変換し、さらに、X座標ビット値・Y座標ビット値に変換して、そのデータ配列から所定の演算方法によりX,Y座標データを算出する。そして記入情報取得手段71は、現在時刻(タイムスタンプ)を発信するクロック22から時間情報を取得し、その時間情報と、筆圧データ及びX,Y座標データとを関連付け、これらの情報を記入情報として取得する。記入情報には、タップ(電子ペン80のペン先部17の専用ペーパー20への軽叩)、文字、記号、絵柄等を記入したときに取得する情報が含まれる。特に、タップにより取得される記入情報をタップ情報と呼ぶ。また、タップ情報に含まれる時間情報をタップ時刻と呼ぶ。
開始終了点特定手段72は、記入情報取得手段71が取得した記入情報に含まれるストロークのデータ開始点及びデータ終了点を特定する。具体的には、開始終了点特定手段72は、データ開始点及びデータ終了点それぞれの位置座標を示す座標データと記入時刻とを特定する。
ユーザエリア認識手段73は、記入情報に含まれる座標データに基づいて、情報記憶手段70が記憶した定義情報(図7参照)を参照することにより、対応するユーザエリアを認識する。このとき、ユーザエリア認識手段73は、1つのストロークのデータ開始点及びデータ終了点の双方が含まれるユーザエリアのみを認識するようにするとよい。そのような設定にすれば、利用者が専用ペーパー20に記入したストロークのデータ開始点及びデータ終了点のいずれかがユーザエリアの範囲外にある場合には、利用者が特定のユーザエリアに関する音声データを電子ペン80から出力させようと意図したものではないと判定することができる。
タップ回数カウント手段74は、開始終了点特定手段72によって特定されたデータ開始点及びデータ終了点における時間及び/又は両点間の移動距離に基づいて、利用者により専用ペーパー20に記入されたストロークがタップであるか否かを判定し、ユーザエリア認識手段73が認識したユーザエリアにおいてタップされた回数(タップ回数)をカウントする。当該ユーザエリア、カウントしたタップ回数及びタップ時刻は、対応付けてメモリ12に一時記憶される。このとき、タップ回数カウント手段74は、ユーザエリア認識手段73が認識したユーザエリアに対応付けてメモリ12に記憶されているタップ回数があるか否か確認して、なければタップ回数の初期値を「0」とし、ユーザエリア認識手段73が認識したユーザエリアへのタップ回数分だけ「1」を加算してカウントアップする。
既に、メモリ12上においてユーザエリア認識手段73が認識したユーザエリアに対応付けてタップ回数が記憶されている場合、タップ回数カウント手段74は、新たにタップされた時刻(今回タップ時刻)が、ユーザエリア認識手段73が認識したユーザエリアに対する最後にタップされた時刻(前回タップ時刻)としてメモリ12に記憶されているタップ時刻から、予め設定された所定読取時間(例えば3分)以上経過しているか否かを時刻の差分を算出して判定する。判定の結果、所定読取時間以上経過している場合、タップ回数カウント手段74は、ユーザエリア認識手段73が認識したユーザエリアに対応付けてメモリ12上に記憶されたタップ回数を初期値「0」とし、カウントをリセットした上で、当該ユーザエリアへのタップ回数分だけ「1」を加算することでカウントアップする。その一方、前回タップ時刻と今回タップ時刻との差分が所定読取時間を超過していない場合には、タップ回数カウント手段74は、メモリ12に記憶されているタップ回数に、当該ユーザエリアへのタップ回数分だけ「1」を加算してカウントアップする。
そして、認識したユーザエリアに対応付けてカウントしたタップ回数及びタップ時刻をメモリ12に一時記憶させる。即ち、メモリ12に記憶されたタップ回数は、対応するユーザエリアへのタップが認識される度に更新される。これによれば、利用者の記入したストロークが、タップであるか否か判定され、文字や図柄とは区別されるとともに、タップ回数は、所定読取時間を基準としてカウントがリセットされるため、所定読取時間よりも間隔のあいたタップ同士は、タップ回数としては別々にカウントされ、タップ回数を的確にカウントすることができる。これにより、利用者が後刻もう1度特定のユーザエリアに関する音声データを電子ペン80から出力させようと意図した際に、最初に出力したときと同じ順番で音声データを出力させることができる。
具体的には、利用者により専用ペーパー(電子ペン用媒体)20に記入されたストロークがタップであるか否かを判定するにあたっては、第1の方法として、タップ回数カウント手段74は、データ終了点の記入時刻とデータ開始点の記入時刻の差分を算出し、当該差分が予め設定された所定時間(例えば、0.2秒)未満である場合にストロークがタップであると判定する。別の第2の方法として、タップ回数カウント手段74は、座標データに基づいてデータ開始点とデータ終了点との間の移動距離(筆記された線の長さ)を算出し、当該移動距離が予め設定された所定距離未満である場合にストロークがタップであると判定するようにしてもよい。あるいは第3の方法として、データ開始点とデータ終了点における時間及び両点間の移動距離の両方に条件を付けて、ストロークがタップであるか否かを判定するようにしてもよい。
変化判定手段75は、タップ回数カウント手段74がカウントしたタップ回数が変化したか否かを判定する。つまり、メモリ12に記憶されたタップ回数が変化したか否かを判定する。換言すると、変化判定手段75は、タップ回数カウント手段74が新たなタップを認識して、カウントしたか否かを判定する。
処理データ抽出手段76は、変化判定手段75によりタップ回数が変化したと判定された場合に、ユーザエリア認識手段73が認識したユーザエリアと、当該ユーザエリアに対応する変化後のタップ回数とに基づいて、情報記憶手段70が記憶した出力情報(図9参照)から対応する音声データ(処理データ)を抽出する。つまり、処理データ抽出手段76は、タップ回数カウント手段74により所定のユーザエリアへのタップ回数がカウントアップされる度に、当該ユーザエリア及びタップ回数に基づいて出力情報から音声データを抽出する。
処理実行手段77は、処理データ抽出手段76によって抽出された音声データを用いて所定の処理を実行する。すなわち、処理実行手段77は、処理データ抽出手段76によって抽出された音声データをスピーカ(音声出力部)19に再生出力させる。つまり、処理実行手段77は、タップ回数カウント手段74により所定のユーザエリアへのタップ回数がカウントアップされる度に、処理データ抽出手段76が抽出した音声データをスピーカ(音声出力部)19に再生出力させる。
データ通信手段78は、アンテナ等のデータ通信ユニット13により構成され、端末装置85とデータの送受信を行う。すなわち、データ通信手段78は、記入情報取得手段71によって取得され、情報記憶手段70に記憶された記入情報を端末装置85へ送信する。また、データ通信手段78は、タップ回数に応じた所定の処理を実行するため、処理データ抽出手段76によって抽出された処理データを端末装置85に送信するように構成してもよく、また、電子ペン80にインストールする専用アプリケーションをダウンロードするために使用されてもよい。
電子ペン80は、専用アプリケーションがインストールされることにより、上述の各手段が構成される。
[ 専用アプリケーション ]
次に、専用アプリケーション55について図10を参照して説明する。図10は、専用アプリケーション55のモジュール構成を示す。専用アプリケーション55は、電子ペン80が専用ペーパー20に記入した内容に対応するデジタルデータである記入情報に基づいて所定の処理を実行するものであって、ダウンロード等により予め電子ペン80にインストールされている。専用アプリケーションは、原則として専用ペーパー20に対応付けられている。つまり、専用ペーパー20の種類が異なれば、その種類に応じて各専用ペーパー20に記入されたデータを処理する専用アプリケーションは異なる。しかし、専用ペーパー20と専用アプリケーションの対応は必ずしも1対1である必要はなく、複数種類の専用ペーパー20に1つの専用アプリケーションを対応付けてデータを処理させてもよい。また、1種類の専用ペーパー20に複数の専用アプリケーションを対応付けてデータを処理させてもよい。
図10に示すように、専用アプリケーション55は、記入情報取得モジュール301、情報登録モジュール302、開始終了点特定モジュール303、ユーザエリア認識モジュール304、タップ回数カウントモジュール305、変化判定モジュール306、処理データ抽出モジュール307、音声出力モジュール308及びデータ通信モジュール309を有する。
記入情報取得モジュール301は、記入情報取得手段71を用いて、専用ペーパー(電子ペン用媒体)20への電子ペン80による記入に対応する記入情報(タップ情報を含む)を取得する機能を有するモジュールである。
情報登録モジュール302は、情報記憶手段70に対して、図7及び図9に示すように、ユーザエリアのエリアID、ユーザエリアの座標データ、タップ回数、及び音声データを関連付けて記憶させるモジュールである。また、情報登録モジュール302は、情報記憶手段70に対して、記入情報取得モジュール301が取得した記入情報を記憶させる。
開始終了点特定モジュール303は、記入情報取得モジュール301の実行によって取得された記入情報に含まれるストロークのデータ開始点及びデータ終了点につき、それぞれの座標データ及び記入時刻を特定する機能を有する。
ユーザエリア認識モジュール304は、記入情報に含まれる座標データと、情報登録モジュール302によって登録される各ユーザエリアの座標データとを参照して、記入情報に対応するユーザエリアを認識する機能を有する。なお、ユーザエリア認識モジュール304は、1つのストロークデータのデータ開始点及びデータ終了点の双方が含まれるユーザエリアのみを認識するようにするとよい。
タップ回数カウントモジュール305は、ユーザエリア認識モジュール304によって認識された記入情報がタップ情報であるか否か及び所定読取時間内のタップであるか否かを判定し、ユーザエリアへのタップ回数をカウントする機能を有する。また、タップ回数カウントモジュール305は、ユーザエリア認識モジュール304によって認識されたユーザエリアと、当該ユーザエリアへのタップ回数とを対応付けて一時的にメモリ12に記憶させる。記入情報がタップ情報であるか否かの判定方法としては、上述のように、データ開始点の記入時刻からデータ終了点の記入時刻までの時間が予め設定された所定時間未満である場合にストロークがタップであると判定する方法(第1の方法)と、データ開始点とデータ終了点との間の移動距離が予め設定された所定距離未満である場合にストロークがタップであると判定する方法(第2の方法)とのいずれを採用してもよく、また、データ開始点とデータ終了点の時間及び両点間の移動距離の両方に条件を設定してもよい(第3の方法)。
変化判定モジュール306は、タップ回数カウントモジュール305によってカウントされたタップ回数が変化したか否かを判定する機能である。具体的に、変化判定モジュール306は、メモリ12を参照することで、ユーザエリア認識モジュール304によって認識されたユーザエリアに対応するタップ回数が変化したか否かを判定する。
処理データ抽出モジュール307は、変化判定モジュール306によりタップ回数が変化したと判定された場合に、情報登録モジュール302により情報記憶手段70に登録されるユーザエリア、タップ回数、及び音声データを参照し、ユーザエリア認識モジュール304によって認識されたユーザエリアとタップ回数カウントモジュール305によってカウントされたタップ回数とに関連付けられた音声データを抽出する機能を有する。
音声出力モジュール308は、処理データ抽出モジュール307によって抽出された音声データを、スピーカ(音声出力部)19に対して、音声として出力させる機能を有する。
データ通信モジュール309は、記入情報取得モジュール301の実行によって取得され情報記憶手段70に記憶された記入情報を、端末装置85に記憶、表示させるため、端末装置85へ送信するモジュールである。またデータ通信モジュール309は、タップ回数に応じた所定の処理を端末装置85に実行させるために、処理データ抽出モジュール307が抽出した処理データを、端末装置85へ送信するように構成してもよい。
[ 本情報処理システムによる音声出力処理フロー ]
次に、本実施形態の情報処理システムにより行われる処理フローについて図11及び図12を参照して説明する。図11は、本実施形態における専用ペーパー20上の電子ペン80の使用形態を示す図である。図12は、電子ペン80における音声出力処理のフローチャートである。
利用者は、電子ペン80のペン先部17により、専用ペーパー(電子ペン用媒体)20のユーザエリアのうち、代表的な意味以外の意味や用例を聞きたい英単語や英熟語に対応するユーザエリア、例えば英単語「Work」に対応するユーザエリア90をタップする(図11参照。★マークはタップを表す)。すると、電子ペン80は記入情報取得手段71によって、ユーザエリアへのタップに対応する座標データ、時間情報、及び筆圧データを記入情報(タップ情報)として取得する(ステップS1)。
続いて、開始終了点特定手段72は、記入情報取得手段71によって取得された記入情報(タップ情報)に含まれるストロークのデータ開始点及びデータ終了点を特定し、そのデータ開始点及びデータ終了点における座標データ及び記入時刻を特定する(ステップS2)。次に、ユーザエリア認識手段73は、記入情報(タップ情報)に含まれる座標データに基づいて、情報記憶手段70が記憶した定義情報を参照することで、対応するユーザエリア(エリアID「A01」)を認識する(ステップS3)。
続いて、タップ回数カウント手段74は、データ開始点及びデータ終了点の記入時刻の差分に基づいて記入情報がタップ情報であることを判定すると共に、ユーザエリア認識手段73が認識したユーザエリアへのタップ回数をカウントする(ステップS4)。具体的に、タップ回数カウント手段74は、ユーザエリア認識手段73が認識したユーザエリア(エリアID「A01」)と、カウントしたタップ回数及びタップ時刻とを対応付けてメモリ12に一時記憶させる。このとき、タップ回数カウント手段74は、ユーザエリアに対応付けてメモリ12に記憶されているタップ回数があるか否か確認して、なければタップ回数の初期値を「0」とし、ユーザエリア認識手段73が認識したユーザエリアへのタップ回数分だけ「1」を加算してカウントアップする。
既に、メモリ12上において当該ユーザエリアに対応付けてタップ回数が記憶されている場合、タップ回数カウント手段74は、メモリ12に記憶されているタップ時刻(前回タップ時刻)と今回のタップ時刻(今回タップ時刻)との差分を算出し、差分が所定読取時間を超過しているか否かを判定する。判定の結果、所定読取時間(例えば3分)を超過している場合、タップ回数カウント手段74は、ユーザエリア認識手段73が認識したユーザエリアに対応付けてメモリ12上に記憶されたタップ回数を初期値「0」とし、カウントをリセットした上で、当該ユーザエリアへのタップ回数分だけ「1」を加算することでカウントアップする。その一方、前回タップ時刻と今回タップ時刻との差分が所定読取時間を超過していない場合には、タップ回数カウント手段74は、メモリ12に記憶されているタップ回数に、当該ユーザエリアへのタップ回数分だけ「1」を加算してカウントアップする。そして、エリアID「A01」に対応付けてカウントしたタップ回数及び今回のタップ時刻をメモリ12に一時記憶させる。
なお、タップ回数カウント手段74は、データ開始点及びデータ終了点の座標データから算出される両点間の移動距離(筆記された線の長さ)に基づいて、電子ペン用媒体に記入されたストロークがタップであるか否かを判定してもよい。
続いて、変化判定手段75は、メモリ12に記憶されたタップ回数がカウントアップ等により変化したか否かを判定する。そして、変化判定手段75によりタップ回数が変化したと判定される度に、処理データ抽出手段76は、ユーザエリア認識手段73によって認識されたユーザエリアと、当該ユーザエリアに対応付けてメモリ12に記憶されたタップ回数とに基づいて、情報記憶手段70が記憶する出力情報を参照し、対応する音声データを抽出する(ステップS5)。そして、処理実行手段77は、処理データ抽出手段76によって抽出された音声データをスピーカ(音声出力部)19に音声出力させる(ステップS6)。
例えば、変化判定手段75によって、エリアID「A01」のユーザエリアに対応付けられたタップ回数が「1」に変化したと判定されると、処理データ抽出手段76は、図9に示すように、エリアID「A01」のタップ回数1回に対応する音声データAを抽出し、処理実行手段77は、英単語「Work」の他の意味を示す音声データA「作業」をスピーカ19に音声出力させる。さらに、利用者が同じ英単語「Work」に対応するユーザエリア90をもう1回タップすると、タップ回数カウント手段74によってカウントアップされてメモリ12に一時記憶されるタップ回数が「2」となる。変化判定手段75はこのカウントアップによるタップ回数の変化を判定し、処理データ抽出手段76は、図9に示すように、ユーザエリアのエリアID「A01」のタップ回数2回に対応する音声データBを抽出し、処理実行手段77は、英単語「Work」のさらに他の意味を示す音声データB「任務」をスピーカ19に音声出力させる。このように、利用者が同じユーザエリアを複数回タップすると、タップ回数カウント手段74によってタップ回数がカウントアップされ、タップ回数が変化する度に、変化判定手段75によってこの変化が判定され、処理データ抽出手段76は当該ユーザエリア及びタップ回数に対応する音声データを抽出し、スピーカ19に音声出力させる。
また、利用者が英熟語「at work」に対応するユーザエリア91を電子ペン80でタップする場合も同様に、1回タップすると、タップ回数カウント手段74によって、エリアID「A02」のユーザエリアに対応付けてカウントされたタップ回数「1」がメモリ12に一時記憶され、処理データ抽出手段76は、エリアID「A02」のタップ回数1回に対応する音声データ(図示せず)を抽出し、処理実行手段77は、英熟語「at work」の他の意味を示す音声データ「機械などが作動中で」をスピーカ19に音声出力させる。さらに、利用者が同じユーザエリア91をもう1回タップすると、タップ回数カウント手段74によってカウントアップされてメモリに一時記憶されるタップ回数が「2」に更新される。変化判定手段75はこの変化を判定し、処理データ抽出手段76は、ユーザエリアのエリアID「A02」のタップ回数2回に対応する音声データ(図示せず)抽出し、処理実行手段77は、英熟語「at work」のさらに他の意味を示す音声データ「一時的に取りかかっている」をスピーカ19に音声出力させる。
ここで、利用者がふたたび英単語「Work」に対応するユーザエリア90をタップすると、メモリ12にはエリアID「A01」のユーザエリアに対応付けられてタップ回数「2」が記憶されているため、タップ回数カウント手段74は、メモリ12に記憶されている前回タップ時刻と今回タップ時刻との差分を算出し、所定読取時間を超過しているか否かを判定し、超過していなければタップ回数を「3」にカウントアップし、エリアID「A01」のユーザエリアに対応付けてメモリ12に記憶されているタップ回数を「3」に更新する。処理データ抽出手段76は、図9に示すように、エリアID「A01」のタップ回数3回に対応する音声データCを抽出し、処理実行手段77は英単語「Work」のさらに他の意味を示す音声データC「勉強」をスピーカ19に音声出力させる。タップ回数カウント手段74は、判定の結果が所定読取時間を超過している場合、エリアID「A01」のユーザエリアに対応付けてメモリ12に記憶されているタップ回数「2」を初期値「0」にリセットした上で、今回のタップ回数分の「1」を加算してカウントアップし、当該ユーザエリアに対応付けてメモリ12に記憶されたタップ回数を「1」に更新する。すると、英単語「Work」のタップ回数1回に対応する音声データA「作業」がスピーカ19より出力される。このように、利用者は、電子ペン80によるタップを繰り返す度に、スピーカ(音声出力部)19によって再生出力されるそれぞれ異なる音声により、所定の英単語や英熟語に関する他の意味や用例を聞くことができる。
[ 本情報処理システムによる作用効果 ]
この情報処理システムによれば、電子ペン80で各ユーザエリアをタップした回数をカウントし、タップ回数が変化する度に電子ペン80によりタップ回数に応じた音声が出力されるため、タップを繰り返すことで、各種異なる文章を音声出力させることができる。そのため、例えば、1つの英単語に対応する複数の意味や用例を音声出力させる場合であっても、1つのユーザエリアを設定するだけでよい。つまり、電子ペン80は、利用者によって同一のユーザエリアをタップされたタップ回数をカウントし、タップ回数が変化する度に当該タップ回数に応じて音声データに基づく音声を出力することができ、音声データごとにユーザエリアを電子ペン用媒体に設定する必要がない。よって、図5に示すように集約した分の専用ペーパーの面積を詰めることで、図13に示すような従来の英和辞典の頁と比べて、電子ペン用媒体の省スペース化を実現することができる。これにより、デザインの自由度が増し、専用ペーパー20に印刷する文字を大きくすることが可能となり、専用ペーパー20をより見やすくすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られない。
例えば、情報記憶手段70は、定義情報(図7参照)と出力情報(図9参照)とを分けて記憶しているが、ユーザエリアのエリアIDに対して、ユーザエリアに対応する英単語や英熟語、ユーザエリアの座標データ、タップ回数、音声データをまとめて関連付けて記憶させるようにしてもよく、これらの情報のデータ構造は任意に設定することができる。
また、上記実施形態では、電子ペン80のクロック22は現在時刻を発信することとしているが(図2参照)、クロック22は、0から始まりストロークの記入中に経過していく記入時間を発信することとしてもよい。この場合、プロセッサ11は、ストロークの記入中に、クロック22が発信する経過時間(記入時間)を時間情報として取得し、その時間情報と、筆圧データと、X,Y座標データとを関連付け、記入情報として取得する。
また、上記実施形態では、タップ回数カウント手段74は、メモリ12に記憶されているタップ時刻(前回タップ時刻)と今回タップ時刻との差分が所定読取時間を超過していると判定した場合に、メモリ12記憶されたタップ回数を初期値「0」にリセットした上でカウントアップすることとしているが、メモリ12に一時記憶するのは前回タップ時刻ではなく、当該ユーザエリアに対する初回のタップ時刻(初回タップ時刻)として、初回タップ時刻と今回タップ時刻との差分が所定読取時間を超過しているか否かを判定するように構成してもよい。この場合、メモリ12に記憶されている初回タップ時刻から所定読取時間を経過するまでは、タップされる都度、メモリ12に記憶されているタップ回数をカウントアップすることとなり、初回タップ時刻と今回タップ時刻の差分が所定読取時間を超過した時に、メモリに記憶されているタップ回数を「0」にリセットして新たにカウントアップすると共に今回のタップ時刻を新たな初回タップ時刻としてメモリ12に記憶されているタップ回数及びタップ時刻を更新することとなる。
または、タップ回数カウント手段74は、読取時間の判定を行わず、電子ペン80の電源がオンになってからオフになるまでの間、カウントアップを続けることとしてもよい。この場合タップ回数カウント手段74は、ユーザエリアに対応付けてカウントしたタップ回数をメモリ12に一時記憶させることとし、タップ時刻を一時記憶させる必要はない。ユーザエリアに対応付けてメモリ12に一時記憶されたタップ回数は、電子ペン80の電源がオフになるとクリアされるため、電源がオンになり利用者が新たに電子ペン80を使用すると、タップ回数カウント手段74は、ユーザエリア認識手段73が認識したユーザエリアに対応付けてメモリ12に記憶されているタップ回数があるか否か確認して、前回使用時のデータはクリアされているため、タップ回数の初期値「0」からカウントアップすることとなる。
また、実施形態では、情報記憶手段70に予め記憶されている音声データをスピーカ(音声出力部)19に再生出力させたが、処理データ抽出手段76によって再生出力すべきコンテンツを抽出し、処理実行手段77によりそのコンテンツを音声合成して、スピーカ(音声出力部)19に再生出力させるようにしてもよい。
また、上記実施形態における音声データは、各ユーザエリアに対応して設定された英単語や英熟語について、タップ回数によって異なる意味又は用例を発音する音声データとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、和英辞典、国語辞典、百科事典等の各種辞書ほかスポーツ年鑑、タレント年鑑等の各種年鑑でもよく、各ユーザエリアに対応して設定された単語や熟語、文章、画像等について、タップ回数によって異なる情報を発音をする音声データであればよい。また、図5に示すようなデザインでなくともよく、英単語や英熟語の記載やユーザエリアのデザイン、配置等も適宜変更してよい。
上記実施形態では、音声を利用者にフィードバックするよう構成したが、所定の処理を実行する例として、タップ回数に応じて異なるプログラム又はソフトウェアを実行するようにしてもよく、或いは、外部の端末装置85に、テキストデータや画像データをディスプレイ表示させるようにしてもよいし、プログラム又はソフトウェアを実行させるようにしてもよい。例えば、ショッピングカタログとして、1つの商品欄(ユーザエリア)に対して、電子ペン80で最初にタップした場合、即ちタップ回数「1」では、色やサイズのバリエーションを端末装置85が有する表示部(ディスプレイ)に表示させ、続いてもう1回タップした場合、即ちタップ回数「2」では、使用例の動画を再生させるといった実施形態が可能である。また、問題集として、1つの出題解答欄(ユーザエリア)に対して、電子ペン80で最初にタップした場合、即ちタップ回数「1」では、問題を電子ペン80のスピーカ19に出力又は端末装置85の表示部に表示し、続いてもう1回タップした場合、即ちタップ回数「2」では、答え合わせ(解答欄への記入情報を文字認識して解答と照合し、○、×等の判定結果を電子ペン80のスピーカ19に出力又は端末装置85の表示部に表示させる)を行い、続いてさらにもう1回タップした場合、即ちタップ回数「3」では、解説を電子ペン80のスピーカ19に出力又は端末装置85の表示部に表示させる、といった実施形態も可能である。さらに、電子ペン80あるいは端末装置85のアプリケーション選択メニュー(シート)として、アプリ選択欄(ユーザエリア)に対して、電子ペン80で最初にタップした場合、即ちタップ回数「1」では、翻訳プログラムを起動し、続いてもう1回タップした場合、即ちタップ回数「2」では、演奏プログラムを起動し、さらに続いてもう1回タップした場合、即ちタップ回数「3」では、電子メール送信プログラムを起動する、といった実施形態も可能である。
また、電子ペン80内に、ペン自体又はその所有者に関するプロパティ情報(ペン情報又はペン所有者情報)を保持しておき、端末装置85から参照することができるようにしてもよいし、プロパティ情報の全部又は一部を記入情報と共に端末装置85に送信するようにしてもよい。ペン情報としては、バッテリーレベル、ペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのID、空きメモリ容量などが挙げられる。また、ペン所有者情報としては、国籍、言語、タイムゾーン、emailアドレス、名称、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などが挙げられる。
また、上記実施形態では、ドットは赤外線を吸収するカーボンを含むインクとし、電子ペン80のLED15を、赤外線を照射するLEDとし、カメラ16によって赤外線の反射量の差によって、電子ペン80でドットパターンを読み取っていたが、これに限らない。例えば、ドットは所定波長の光によって所定波長を発光するインクとし、電子ペン80のLED15を、ドットのインクを発光させる光を照射するものとし、カメラ16によってドットのインクが発光する波長の領域を検知することによって、電子ペン80でドットパターンを読み取るようにしてもよく、カメラ16によってドットパターンが読み取れれば、ドットのインクの種別やLED15の照射光等は上記実施形態で示したものに限られない。また、専用ペーパー20における位置座標が特定できるものであれば、ドットパターンの代わりに、別のコード化されたパターン、例えば、2次元コードパターンなどであってもよい。
また、ドットパターンの割り当ては、通常、用紙の用途毎に行われるが、専用ペーパー20を商業印刷機により大量印刷するような場合には、同一種類の電子ペン用媒体には同じドットパターンが印刷されることになる。この場合、同一種類の電子ペン用媒体を1枚1枚区別するため、電子ペン用媒体には、各媒体を識別する識別情報を記入するための識別情報記入欄を設けるとよい。電子ペン80において、取得した記入情報に基づいて、文字認識により識別情報記入欄に記入された識別情報を特定し、当該記入情報と対応付けて記憶しておけば、同種の電子ペン用媒体を1枚1枚区別することができる。この他、ペンIDを当該識別情報と共に当該記入情報と対応付けて記憶することとしてもよい。これにより、電子ペン80は、記憶した識別情報もしくは識別情報とペンIDに基づいて、各電子ペン用媒体を識別することができる。他方、プリンタにより印刷する場合には、用紙1枚1枚に異なるドットパターンを割り当てて、専用ペーパー20を印刷することも可能である。この場合、各専用ペーパー20に印刷されたドットパターンは、専用ペーパー20毎に異なるため、ドットパターンによって専用ペーパー20を1枚1枚識別し区別することができる。
本発明は、電子ペン用媒体から構成される辞書類、ショッピングカタログ、問題集、電子ペンや携帯電話に搭載されているアプリケーションを利用者が選択する為のメニュー等、様々な分野で利用することができる。
電子ペンの使用形態を模式的に示す図である。 実施形態における電子ペンの構成を示すブロック図である。 専用ペーパーに印刷されたドットパターンによる情報の表現方法を説明する図である。 (a)は、ドットパターンを模式的に示し、(b)は、それに対応する情報の例を示す図である。 実施形態における電子ペン用媒体を示す図である。 電子ペンの主要な構成を示す機能ブロック図である。 定義情報のデータ構造を模式的に示す図である。 座標データを説明する図である。 出力情報のデータ構造を模式的に示す図である。 実施形態における専用アプリケーションのモジュール構成図である。 実施形態における電子ペンの使用形態を示す図である。 実施形態における音声出力処理のフローチャートである。 従来の英和辞典の頁の例である。
符号の説明
11…プロセッサ、12…メモリ、13…データ通信ユニット、14…バッテリー、15…LED、16…カメラ、18…圧力センサ、19…スピーカ、20…専用ペーパー(電子ペン用媒体)、22…クロック、55…専用アプリケーション、70…情報記憶手段、71…記入情報取得手段、72…開始終了点特定手段、73…ユーザエリア認識手段、74…タップ回数カウント手段、75…変化判定手段、76…処理データ抽出手段、77…処理実行手段、78…データ通信手段、80…電子ペン、85…端末装置、90〜92…ユーザエリア

Claims (7)

  1. 電子ペンにより認識可能なコード化パターンが印刷され、1つ以上のユーザエリアが設定された電子ペン用媒体に記入された情報を処理する電子ペンであって、
    音声データに基づいて音声を出力する音声出力部と、
    前記ユーザエリアと、前記コード化パターン上における前記ユーザエリアの位置座標を示す座標データと、前記電子ペンによるタップ回数と、前記タップ回数毎に設定された異なる音声データとを対応付けた出力情報を記憶する情報記憶手段と、
    前記電子ペン用媒体への記入内容に対応する記入情報を取得する記入情報取得手段と、
    前記記入情報に含まれる座標データに基づいて前記出力情報を参照することで前記ユーザエリアを認識するユーザエリア認識手段と、
    前記記入情報に基づいて、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアがタップされた回数であるタップ回数をカウントするタップ回数カウント手段と、
    前記タップ回数カウント手段がカウントしたタップ回数が変化したか否かを判定する変化判定手段と、
    タップ回数が変化したと前記変化判定手段が判定した場合に、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアと、前記タップ回数カウント手段がカウントしたタップ回数とに基づいて、前記出力情報から対応する音声データを抽出するデータ抽出手段と、
    前記データ抽出手段が抽出した音声データに基づく音声を前記音声出力部から出力させる処理実行手段と、を備えることを特徴とする電子ペン。
  2. 前記記入情報に基づいて、データ開始点及びデータ終了点を特定する開始終了点特定手段をさらに備え、
    前記ユーザエリア認識手段は、前記データ開始点及び前記データ終了点の座標データに基づいて前記出力情報を参照することで、当該データ開始点及び当該データ終了点の双方が含まれる前記ユーザエリアを認識するものであり、
    前記タップ回数カウント手段は、前記データ開始点及び前記データ終了点に基づく時間及び/又は両点間の移動距離により、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアがタップされた回数であるタップ回数をカウントすることを特徴とする請求項1に記載の電子ペン。
  3. 前記タップ回数カウント手段は、前記記入情報取得手段が取得した記入情報に基づくタップが、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアに対する最後のタップから、予め設定された所定読取時間以上経過している場合、タップ回数を初期値にリセットしてからカウントすることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子ペン。
  4. 前記出力情報として記憶される音声データは、各ユーザエリアに対応して設定された単語及び/又は熟語について、タップ回数によって異なる意味及び/又は用例が発声される音声データであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子ペン。
  5. 電子ペンにより認識可能なコード化パターンが印刷され、1つ以上のユーザエリアが設定された電子ペン用媒体に記入された情報を処理する電子ペンにより実行されるプログラムであって、
    前記電子ペンは、音声データに基づいて音声を出力する音声出力部を備え、
    前記プログラムは、
    前記ユーザエリアと、前記コード化パターン上における前記ユーザエリアの位置座標を示す座標データと、前記電子ペンによるタップ回数と、前記タップ回数毎に設定された異なる音声データとを対応付けた出力情報を記憶する情報記憶手段、
    前記電子ペン用媒体への記入内容に対応する記入情報を取得する記入情報取得手段、
    前記記入情報に含まれる座標データに基づいて前記出力情報を参照することで前記ユーザエリアを認識するユーザエリア認識手段、
    前記記入情報に基づいて、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアがタップされた回数であるタップ回数をカウントするタップ回数カウント手段、
    前記タップ回数カウント手段がカウントしたタップ回数が変化したか否かを判定する変化判定手段、
    タップ回数が変化したと前記変化判定手段が判定した場合に、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアと、前記タップ回数カウント手段がカウントしたタップ回数とに基づいて、前記出力情報から対応する音声データを抽出するデータ抽出手段、
    前記データ抽出手段が抽出した音声データに基づく音声を前記音声出力部から出力させる処理実行手段、として前記電子ペンを機能させることを特徴とするプログラム。
  6. 電子ペンにより認識可能なコード化パターンが印刷され、1つ以上のユーザエリアが設定された電子ペン用媒体に記入された情報を処理する電子ペンであって、
    前記ユーザエリアと、前記コード化パターン上における前記ユーザエリアの位置座標を示す座標データと、前記電子ペンによるタップ回数と、前記タップ回数毎に設定された異なる処理を実行する処理データとを対応付けた実行情報を記憶する情報記憶手段と、
    前記電子ペン用媒体への記入内容に対応する記入情報を取得する記入情報取得手段と、
    前記記入情報に含まれる座標データに基づいて前記実行情報を参照することで前記ユーザエリアを認識するユーザエリア認識手段と、
    前記記入情報に基づいて、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアがタップされた回数であるタップ回数をカウントするタップ回数カウント手段と、
    前記タップ回数カウント手段がカウントしたタップ回数が変化したか否かを判定する変化判定手段と、
    タップ回数が変化したと前記変化判定手段が判定した場合に、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアと、前記タップ回数カウント手段がカウントしたタップ回数とに基づいて、前記実行情報から対応する処理データを抽出する処理データ抽出手段と、
    前記処理データ抽出手段が抽出した処理データに基づいて所定の処理を実行する処理実行手段と、を備えることを特徴とする電子ペン。
  7. 電子ペンにより認識可能なコード化パターンが印刷され、1つ以上のユーザエリアが設定された電子ペン用媒体に記入された情報を処理する電子ペンにより実行されるプログラムであって、
    前記プログラムは、
    前記ユーザエリアと、前記コード化パターン上における前記ユーザエリアの位置座標を示す座標データと、前記電子ペンによるタップ回数と、前記タップ回数毎に設定された異なる処理を実行する処理データとを対応付けた実行情報を記憶する情報記憶手段、
    前記電子ペン用媒体への記入内容に対応する記入情報を取得する記入情報取得手段、
    前記記入情報に含まれる座標データに基づいて前記実行情報を参照することで前記ユーザエリアを認識するユーザエリア認識手段、
    前記記入情報に基づいて、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアがタップされた回数であるタップ回数をカウントするタップ回数カウント手段、
    前記タップ回数カウント手段がカウントしたタップ回数が変化したか否かを判定する変化判定手段と、
    タップ回数が変化したと前記変化判定手段が判定した場合に、前記ユーザエリア認識手段が認識したユーザエリアと、前記タップ回数カウント手段がカウントしたタップ回数とに基づいて、前記実行情報から対応する処理データを抽出する処理データ抽出手段、
    前記処理データ抽出手段が抽出した処理データに基づいて所定の処理を実行する処理実行手段、として前記電子ペンを機能させることを特徴とするプログラム。
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