JP2008202824A - 吸収式冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷媒ポンプを使用しない吸収式冷凍装置のプレート式蒸発器において、冷媒蒸気流の影響を防止し、その伝熱プレート面における均一な濡れ性を確保する。
【解決手段】吸収式冷凍装置であって、蒸発器4と吸収器5を各々の伝熱プレート41が相互に同一軸線方向に並列になるように並設する一方、それら蒸発器と吸収器との間に下方側又は上方側、もしくは下方側および上方側の両方に連通空間を残した状態で仕切板10を設け、上記蒸発器で蒸発した冷媒蒸気が同仕切板の上記連通空間からだけ上記吸収器へ流入できるようにすることによって、冷媒蒸気流が蒸発器の伝熱プレート間から吸収器の伝熱プレート間にストレートに流れ込んで、蒸発器伝熱プレート面上の濡れ性を悪化ささせる問題や偏流を生じさせる問題を解消した。
【選択図】図3
【解決手段】吸収式冷凍装置であって、蒸発器4と吸収器5を各々の伝熱プレート41が相互に同一軸線方向に並列になるように並設する一方、それら蒸発器と吸収器との間に下方側又は上方側、もしくは下方側および上方側の両方に連通空間を残した状態で仕切板10を設け、上記蒸発器で蒸発した冷媒蒸気が同仕切板の上記連通空間からだけ上記吸収器へ流入できるようにすることによって、冷媒蒸気流が蒸発器の伝熱プレート間から吸収器の伝熱プレート間にストレートに流れ込んで、蒸発器伝熱プレート面上の濡れ性を悪化ささせる問題や偏流を生じさせる問題を解消した。
【選択図】図3
Description
本願発明は、吸収式冷凍装置の構成に関し、特に同装置の蒸発器および吸収器部分の構造の改良に関するものである。
吸収式冷凍装置の場合、蒸発器では伝熱面に冷媒を散布させることで内部の被冷却流体を冷却するが、蒸発器下部に設けた冷媒溜まりの冷媒を冷媒循環ポンプにより繰り返し循環させて蒸発器伝熱面に散布し、蒸発させる冷媒循環ポンプ方式が大部分である。
しかし、小型の吸収式やその低コスト化には、冷媒ポンプのない冷媒ポンプレス方式の蒸発器が不可欠であり、従来の伝熱管式の冷媒ポンプレス蒸発器においては、伝熱管の外周に冷媒を保持し易い特殊な形状のフィンを設け、これによって伝熱面における冷媒の濡れ性と液滴の保持性とを向上させて、伝熱性能を向上させる等の工夫が行われている。
さらに、上記小型化、低コスト化には、上記のような伝熱管式のものよりはプレート式の蒸発器の方が最適と考えられるが、冷媒ポンプレス方式のプレート式蒸発器においては、当該伝熱プレートへの冷媒は凝縮器からの冷媒のみが供給されることから、伝熱プレート部への冷媒の散布量が冷媒ポンプ方式よりも極端に少流量となり、非常に濡れ性が悪化しやすい問題がある。
そして、その結果、伝熱プレートの伝熱プレート面上で全てが蒸発せずに未蒸発冷媒として同伝熱面より流下するものが増えると、そのまま冷媒損失となり、性能が大きく低下してしまう。
従って、プレート式蒸発器の伝熱プレートの伝熱面全面に均一に濡れ性を確保することは、上記のような冷媒ポンプレス方式のプレート式蒸発器にとっては最重要課題である。
これらの問題に関連して、例えばプレート式蒸発器の伝熱プレート面上に均一に濡れ性を確保する方法として、特許文献1の如く、蒸発器の伝熱プレート面に多孔質層(網状体や織金網、エキスパンドメタル等)を貼り付けるもの、また特許文献2の如く蒸発器のプレート表面に横方向の溝を設けるものなどがあった。
また、一方冷媒ポンプレス方式の蒸発器においては、冷媒が蒸発器の伝熱プレート面全面に均一に濡れている状態であればある程、蒸発した冷媒蒸気が吸収器に吸収される際に生じる吸収器へ流れる冷媒蒸気流が与える影響で、蒸発器伝熱プレートの伝熱面上を流れる冷媒の本来の流れが阻害され、場合によっては冷媒液が同伝熱面より落下し、有効に働かずに無効冷媒となってしまう現象や偏流を助長させる等の問題が発生する。
これに関し、上記蒸発した冷媒蒸気流の影響を利用して蒸発器の伝熱面における冷媒を薄膜化し、熱貫流率を増加させることによって性能を改善する方法として、例えば特許文献3に示されるようなものもある。しかし、該特許文献3には、上述のような冷媒ポンプレス方式での少ない冷媒散布量の下における蒸発した冷媒蒸気が吸収器に吸収される際に生じる冷媒蒸気流が性能に与える影響については、全く触れられていない。
そして、同影響についての対策については、これまでのところ蒸気速度を制限するために、特許文献4に見られる如く、伝熱プレートの間隔を最低限の寸法以上に制限するものが一般的である。
しかし、これらの方法では吸収器に吸収される冷媒蒸気流の影響をなくすには不十分であり、蒸発器伝熱プレートの伝熱面を流れる冷媒ポンプレス方式での少ない冷媒量を完全に有効に利用する事が出来なかった。
本願発明は、このような事情に基いてなされたもので、吸収式冷凍装置において、例えば上記特許文献3に示されるように冷媒蒸気流の影響をなくす方法として、蒸発器と吸収器の各伝熱プレート面が同一面方向に直列となるようには並設せず、それらが相互に平行となる同一軸線方向に並列に設置し、しかも蒸発器と吸収器との間に仕切り板を設け、蒸発器からの冷媒蒸気は当該仕切板の下方又は上方側の隙間からだけ吸収器へ流入することができるようにすることにより、蒸発器での冷媒蒸気流による影響で冷媒の流れが伝熱面より落下し、有効に働かず無効冷媒となってしまう現象等を効果的に防止できるようにした吸収式冷凍装置を提供することを目的とするものである。
本願発明は、上記の目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
(1) 請求項1の発明
この発明は、吸収希溶液を加熱することにより冷媒蒸気および吸収濃溶液を生成する発生器と、該発生器から供給される冷媒蒸気を凝縮して冷媒を液化する凝縮器と、該凝縮器より供給される冷媒液を伝熱プレート面上に散布して蒸発させる蒸発器と、上記発生器から供給される吸収濃溶液に対して上記蒸発器で蒸発させた冷媒蒸気を吸収させる吸収器と、該吸収器で冷媒蒸気を吸収した吸収希溶液を上記発生器に供給する溶液ポンプとを備え、上記蒸発器の伝熱プレート面上に凝縮器からの冷媒液を散布することにより、冷媒を循環させることなく一過性で冷媒を蒸発させるようにしてなる吸収式冷凍装置であって、上記蒸発器と吸収器を各々の伝熱プレートが同一軸線方向に相互に並列になるように並設する一方、それら蒸発器と吸収器の間に下方側又は上方側の何れか一方に連通空間を残した状態で仕切板を設け、上記蒸発器で蒸発した冷媒蒸気が同仕切板の上記下方側又は上方側何れか一方側の連通空間からだけ上記吸収器へ流入できるようにしたことを特徴としている。
この発明は、吸収希溶液を加熱することにより冷媒蒸気および吸収濃溶液を生成する発生器と、該発生器から供給される冷媒蒸気を凝縮して冷媒を液化する凝縮器と、該凝縮器より供給される冷媒液を伝熱プレート面上に散布して蒸発させる蒸発器と、上記発生器から供給される吸収濃溶液に対して上記蒸発器で蒸発させた冷媒蒸気を吸収させる吸収器と、該吸収器で冷媒蒸気を吸収した吸収希溶液を上記発生器に供給する溶液ポンプとを備え、上記蒸発器の伝熱プレート面上に凝縮器からの冷媒液を散布することにより、冷媒を循環させることなく一過性で冷媒を蒸発させるようにしてなる吸収式冷凍装置であって、上記蒸発器と吸収器を各々の伝熱プレートが同一軸線方向に相互に並列になるように並設する一方、それら蒸発器と吸収器の間に下方側又は上方側の何れか一方に連通空間を残した状態で仕切板を設け、上記蒸発器で蒸発した冷媒蒸気が同仕切板の上記下方側又は上方側何れか一方側の連通空間からだけ上記吸収器へ流入できるようにしたことを特徴としている。
このように、上記蒸発器と吸収器を各々の伝熱プレートが相互に並列になるように並設する一方、それら蒸発器と吸収器の間に下方側又は上方側何れか一方側の連通空間を残した状態で仕切板を設け、上記蒸発器で蒸発した冷媒蒸気が同仕切板の上記下方側又は上方側何れか一方側の連通空間からだけ上記吸収器へ流入できるようにすると、蒸発器で発生した冷媒蒸気が吸収器に吸収される時に生じる冷媒蒸気流がストレートに吸収器の伝熱プレート間に流れ込むことなく、上記仕切り板下部又は上部の連通空間からだけ吸収器へ流入するようになり、蒸発器の伝熱プレート間から吸収器の伝熱プレート間にストレートに流れ込んむ冷媒蒸気で蒸発器の伝熱プレート面上を流れる冷媒が当該伝熱プレート面から落下し、濡れ性を悪化させるとともに落下した冷媒が無効冷媒となって有効に働かずに吸収性能を低下させる問題も解消される。また、落下しないまでも偏流を生じる問題も低減される。
(2) 請求項2の発明
この発明は、吸収希溶液を加熱することにより冷媒蒸気および吸収濃溶液を生成する発生器と、該発生器から供給される冷媒蒸気を凝縮して冷媒液化する凝縮器と、該凝縮器より供給される冷媒液を伝熱プレート面上に散布して蒸発させる蒸発器と、上記発生器から供給される吸収濃溶液に対して上記蒸発器で蒸発させた冷媒蒸気を吸収させる吸収器と、該吸収器で冷媒蒸気を吸収した吸収希溶液を上記発生器に供給する溶液ポンプとを備え、上記蒸発器の伝熱プレート面上に凝縮器からの冷媒液を散布することにより、冷媒を循環させることなく一過性で冷媒を蒸発させるようにしてなる吸収式冷凍装置であって、上記蒸発器と吸収器を各々の伝熱プレートが同一軸線方向に相互に並列になるように並設する一方、それら蒸発器と吸収器の間に下方側および上方側に連通空間を残した状態で仕切板を設け、上記蒸発器で蒸発した冷媒蒸気が同仕切板の上記下方側および上方側の連通空間から上記吸収器へ流入できるようにしたことを特徴としている。
この発明は、吸収希溶液を加熱することにより冷媒蒸気および吸収濃溶液を生成する発生器と、該発生器から供給される冷媒蒸気を凝縮して冷媒液化する凝縮器と、該凝縮器より供給される冷媒液を伝熱プレート面上に散布して蒸発させる蒸発器と、上記発生器から供給される吸収濃溶液に対して上記蒸発器で蒸発させた冷媒蒸気を吸収させる吸収器と、該吸収器で冷媒蒸気を吸収した吸収希溶液を上記発生器に供給する溶液ポンプとを備え、上記蒸発器の伝熱プレート面上に凝縮器からの冷媒液を散布することにより、冷媒を循環させることなく一過性で冷媒を蒸発させるようにしてなる吸収式冷凍装置であって、上記蒸発器と吸収器を各々の伝熱プレートが同一軸線方向に相互に並列になるように並設する一方、それら蒸発器と吸収器の間に下方側および上方側に連通空間を残した状態で仕切板を設け、上記蒸発器で蒸発した冷媒蒸気が同仕切板の上記下方側および上方側の連通空間から上記吸収器へ流入できるようにしたことを特徴としている。
このように、上記蒸発器と吸収器を各々の伝熱プレートが同一軸線方向に相互に並列になるように並設する一方、それら蒸発器と吸収器の間に下方側および上方側に各々連通空間を残した状態で仕切板を設け、上記蒸発器で蒸発した冷媒蒸気が同仕切板の上記下方側と上方側の連通空間からだけ上記吸収器へ流入できるようにすると、蒸発器で発生した冷媒蒸気が吸収器に吸収される時に生じる冷媒蒸気流がストレートに吸収器の伝熱プレート間に流れ込むことなく、上記仕切り板の下部および上部の連通空間からだけ吸収器へ流入するようになり、蒸発器の伝熱プレート間から吸収器の伝熱プレート間にストレートに流れ込む冷媒蒸気流で蒸発器の伝熱プレート面上を流れる冷媒が当該伝熱プレート面から落下し、濡れ性を悪化させるとともに落下した冷媒が無効冷媒となって有効に働かずに吸収性能を低下させる問題も解消される。また、落下しないまでも偏流を生じる問題も低減される。
(3) 請求項3の発明
この発明は、上記請求項2の発明の構成において、仕切板の上方側および下方側の空隙の大きさは、下方側の方が大きく、上方側の方が小さく形成されていることを特徴としている。
この発明は、上記請求項2の発明の構成において、仕切板の上方側および下方側の空隙の大きさは、下方側の方が大きく、上方側の方が小さく形成されていることを特徴としている。
上記請求項2の発明のように、仕切板の上下両方に蒸発器側と吸収器側とを連通させる空間を設けた場合には、それら仕切板の上方側および下方側の連通空間の大きさは、下方側の方が大きく、上方側の方が小さい方が効率的である。
(4) 請求項4の発明
この発明は、上記請求項1,2又は3の発明の構成において、空隙には、エリミネータが設けられていることを特徴としている。
この発明は、上記請求項1,2又は3の発明の構成において、空隙には、エリミネータが設けられていることを特徴としている。
以上の各請求項の発明のように、仕切板の上方又は下方、あるいは上下両方に蒸発器側と吸収器側とを連通させる連通空間を設けた場合には、それら連通空間には、できればエリミネータを設けることが好ましい。
以上の結果、本願発明の吸収式冷凍装置によると、冷媒蒸気の流れに左右されることなく蒸発器の伝熱プレート面全体の確実かつ均一な濡れ性が確保され、無効冷媒が減少して熱貫流率が増加する。
その結果、蒸発器伝熱プレート部の凝縮器からの少量の冷媒を散布して効率良く蒸発させる冷媒循環ポンプを使用しない一過性の冷媒ポンプレス方式の小型、低コストのプレート式蒸発器の蒸発効率を有効に向上させることができ、ひいては吸収式冷凍装置の吸収性能をも向上させることができる。
(最良の実施の形態1)
図1〜図3は、本願発明の最良の実施の形態1に係る吸収式冷凍装置の構成を示している。
図1〜図3は、本願発明の最良の実施の形態1に係る吸収式冷凍装置の構成を示している。
先ず同吸収式冷凍装置は、例えば冷媒として水(H2O)、吸収剤として臭化リチウム(LiBr)が採用されている。
そして、図1に示すように、後述する吸収器5からの吸収希溶液を排温水熱交換器1aで加熱することにより冷媒蒸気および吸収濃溶液を生成する発生器1と、後述する吸収器5からの吸収希溶液と上記発生器1からの吸収濃溶液とを相互に熱交換させる溶液熱交換器2と、上記発生器1からの冷媒蒸気を冷却水熱交換器3aにより凝縮して冷媒液化する凝縮器3と、該凝縮器3から供給される冷媒液を図2、図3に示すような冷媒タンク(冷媒ヘッダ)4bの冷媒散布口40,40・・・を介して伝熱プレート部4aの内部通路41a,41aに冷水が流されている伝熱プレート41,41の伝熱プレート面上に散布して蒸発させる蒸発器4と、上記発生器1からの吸収濃溶液を濃溶液タンク(濃溶液ヘッダ)5bの濃溶液散布口50,50・・・を介して内部通路51a,51a・・・に冷却水が流されている伝熱プレート51,51・・・上に流し、同濃溶液に対して上記蒸発器4で蒸発させた冷媒蒸気を冷却水で吸収熱を放熱しながら吸収する吸収器5と、該吸収器5で冷媒蒸気を吸収した吸収希溶液を上記溶液熱交換器2を介して上記発生器1に供給する溶液ポンプ7とを備えて構成されているが、上記蒸発器4と吸収器5は、同一の蒸発器および吸収器ケーシング6内の相互に連通された蒸発室6aと吸収室6b部分に相互の伝熱プレート面が各々同一軸線方向に平行に並ぶようにしてコンパクトに並設され、上記蒸発器4の底部に留る冷媒液を従来のように専用の冷媒循環ポンプを用いて繰り返し循環させて伝熱プレート41,41上に散布するのではなく、蒸発器伝熱プレート41,41へは凝縮器からの冷媒のみを供給し、蒸発器伝熱プレートで蒸発した冷媒蒸気を吸収器で吸収し、希溶液となって吸収室6bの底部に留められ、上記溶液ポンプ7によって上記発生器1に供給されるようになっている。
そして、それにより冷媒循環ポンプを不要にして装置の小型、低コスト化を図るようにしている。
しかし、このような冷媒ポンプレス方式のプレート式蒸発器4においては、上述のように必然的に伝熱プレート41,41の伝熱プレート面上に散布される冷媒の散布量が凝縮器からの冷媒量に限られるので、冷媒の散布量が冷媒ポンプ方式よりは極端に少流量となる。したがって、このようなシステムの場合、上記伝熱プレート41,41・・・の伝熱プレート面で蒸発せずに未蒸発冷媒として伝熱プレート面より落下する冷媒は、そのまま冷媒損失となって性能が大きく低下してしまう。
このため、上述のようなプレート式蒸発器の伝熱プレート41,41の伝熱プレート面全面に、均一に安定した濡れ性を確保することは性能向上のために極めて重要な課題となる。
従って、上記のような冷媒ポンプレス方式の蒸発器4においては、冷媒が蒸発器4の伝熱プレート41,41・・・の伝熱プレート面全面に均一に濡れている状態であればある程、蒸発した冷媒蒸気が吸収器5に吸収される際に生じる吸収器5への冷媒蒸気流が与える影響で、蒸発器4の伝熱プレート41,41の伝熱プレート面を流れる冷媒の流れが阻害され、冷媒液が伝熱プレート面より落下し、有効に働かずに無効冷媒となってしまう現象や蒸気流により冷媒の流れに偏流が発生したりする。
そこで、本実施の形態では、このような事情に鑑み、そのような冷媒蒸気流の影響をなくす方法として、蒸発器4の伝熱プレート41,41と吸収器5の伝熱プレート51,51・・・とを各々伝熱プレート面が同一平面方向となるような直列状態には設置せず、相互の各伝熱プレート面がそれぞれ同一軸線方向に平行に並ぶように並列な状態に設置し、しかも蒸発器4と吸収器5との間に図示のような仕切り板10を設け、蒸発器4からの冷媒蒸気は同仕切り板10の下方部に設けた連通空間7aからだけ吸収器5へと流入するようにすることにより、蒸発器4での冷媒蒸気流による影響で冷媒液の流れが伝熱プレート41,41・・・の伝熱プレート面より落下し、有効に働かず無効冷媒となってしまう現象等を防止出来るようにしている。
すなわち、同構成では、仕切り板10は、その上端側10bを蒸発器および吸収器ケーシング6の上面部61の下面に、また左右両端側を蒸発器4もしくは吸収器ケーシング6の左右両側壁面62,63に、それぞれ接合シールして一体化する一方、下端側10aと上記蒸発器もしくは吸収器ケーシング6の底面64との間には蒸発器4側の冷媒蒸気が上方から下方に、下方から上方にU状に曲成して吸収器5の伝熱プレート51,51・・・間に供給される連通空間7aが形成されるようにしている。
このような構成の場合、蒸発器4で発生した冷媒蒸気が吸収器5に吸収される時に生じる冷媒蒸気流が、従来のようにストレートに吸収器5の伝熱プレート51,51・・・間に流れ込むことなく、上記仕切り板10下部の連通空間(吸収器5および蒸発器4の伝熱プレート51,51・・・、41,41の幅に対応した左右方向に長い空間部)7aからだけ吸収器5へ均等に流入するようになり、冷媒蒸気流が蒸発器4の伝熱プレート41,41・・・間から吸収器5の伝熱プレート51,51・・・間に速い流速でストレートに流れ込んで、その時の蒸気流により蒸発器4の伝熱プレート面上の冷媒の落下、濡れ性分布を悪化させる問題や偏流を生じるさせる問題が確実に解消される。
(変形例)
なお、以上の構成における仕切り板10の連通空間は、例えば下方側をシールして上方側にのみ形成しても略同様の作用を得ることができる。
なお、以上の構成における仕切り板10の連通空間は、例えば下方側をシールして上方側にのみ形成しても略同様の作用を得ることができる。
(最良の実施の形態2)
次に図4および図5は、本願発明の最良の実施の形態2に係る吸収式冷凍装置の蒸発器および吸収器部分の構成と作用を示している。
次に図4および図5は、本願発明の最良の実施の形態2に係る吸収式冷凍装置の蒸発器および吸収器部分の構成と作用を示している。
この実施の形態では、上述の最良の実施の形態1の構成における仕切り板10の上端10a側を短かくし、その下方側および上方側の両方に蒸発室6aと吸収室6bとを連通させる連通空間7a,7bを形成したことを特徴とするものであり、その他の部分の構成は上述の図1〜図3のもの全く同様である。
このような構成によっても、蒸発器4で発生した冷媒蒸気が吸収器5に吸収される時に生じる冷媒蒸気流がストレートに吸収器5の伝熱プレート51,51・・・間に流れ込むことなく、上記仕切り板10下部側の連通空間7aと上部側の連通空間7bを介して、下方から上方、上方から下方に、また下方から上方、上方から下方に迂回せしめられて吸収器5の伝熱プレート51,51・・・間へ流入するようになり、冷媒蒸気流が蒸発器4の伝熱プレート41,41・・・間から吸収器5の伝熱プレート51,51・・・間にストレートに流れ込んで、その時の蒸気流により、上記蒸発器4の伝熱プレート面上の濡れ性を悪化させる問題や偏流を生じさせる問題等が解消される。
1は発生器、2は溶液熱交換器、3は凝縮器、4は蒸発器、4aは蒸発器4の伝熱プレート部、4bは蒸発器4の冷媒タンク、5は吸収器、6は蒸発室および吸収室を一体に形成するケーシング、7は溶液ポンプ、10は仕切板、11は希溶液配管、12は冷媒蒸気配管、13は濃溶液配管、14は冷媒供給管、15は吸収希溶液還流配管、16は開閉制御弁、40は冷媒散布孔、41は伝熱プレート、50は濃溶液散布口、51は吸収器5の伝熱プレート、4aは蒸発器4の伝熱プレート部、4bは冷媒タンク、5aは吸収器5の伝熱プレート部、5bは濃溶液タンクである。
Claims (4)
- 吸収希溶液を加熱することにより冷媒蒸気および吸収濃溶液を生成する発生器と、該発生器から供給される冷媒蒸気を凝縮して冷媒液化する凝縮器と、該凝縮器より供給される冷媒液を伝熱プレート面上に散布して蒸発させる蒸発器と、上記発生器から供給される吸収濃溶液に対して上記蒸発器で蒸発させた冷媒蒸気を吸収させる吸収器と、該吸収器で冷媒蒸気を吸収した吸収希溶液を上記発生器に供給する溶液ポンプとを備え、上記蒸発器の伝熱プレート面上に凝縮器からの冷媒液を散布することにより、冷媒を循環させることなく一過性で冷媒を蒸発させるようにしてなる吸収式冷凍装置であって、上記蒸発器と吸収器を各々の伝熱プレートが同一軸線方向に相互に並列になるように並設する一方、それら蒸発器と吸収器の間に下方側又は上方側の何れか一方側に連通空間を残した状態で仕切板を設け、上記蒸発器で蒸発した冷媒蒸気が同仕切板の上記下方側又は上方側何れか一方側の連通空間からだけ上記吸収器へ流入できるようにしたことを特徴とする吸収式冷凍装置。
- 吸収希溶液を加熱することにより冷媒蒸気および吸収濃溶液を生成する発生器と、該発生器から供給される冷媒蒸気を凝縮して冷媒液化する凝縮器と、該凝縮器より供給される冷媒液を伝熱プレート面上に散布して蒸発させる蒸発器と、上記発生器から供給される吸収濃溶液に対して上記蒸発器で蒸発させた冷媒蒸気を吸収させる吸収器と、該吸収器で冷媒蒸気を吸収した吸収希溶液を上記発生器に供給する溶液ポンプとを備え、上記蒸発器の伝熱プレート面上に凝縮器からの冷媒液を散布することにより、冷媒を循環させることなく一過性で冷媒を蒸発させるようにしてなる吸収式冷凍装置であって、上記蒸発器と吸収器を各々の伝熱プレートが同一軸線方向に相互に並列になるように並設する一方、それら蒸発器と吸収器の間に下方側および上方側に連通空間を残した状態で仕切板を設け、上記蒸発器で蒸発した冷媒蒸気が同仕切板の上記下方側および上方側の連通空間から上記吸収器へ流入できるようにしたことを特徴とする吸収式冷凍装置。
- 仕切板の上方側および下方側の連通空間の大きさは、下方側の方が大きく、上方側の方が小さく形成されていることを特徴とする請求項2記載の吸収式冷凍装置。
- 連通空間には、エリミネータが設けられていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の吸収式冷凍装置。
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