JP2008202661A - パッドピン用抜け止めクリップおよび抜け止め方法 - Google Patents

パッドピン用抜け止めクリップおよび抜け止め方法 Download PDF

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Abstract

【課題】取付時の作業性の向上、パッドピンの脱落を防止、およびキャリパとパッドピンとの間のガタつき防止を図ることのできる抜け止めクリップを提供する。
【解決手段】上記課題を解決するための抜け止めクリップは、ディスクブレーキ装置におけるロータの回入側と回出側とに設けられた2本のパッドピン64a,64bによりブレーキパッドを保持するディスクブレーキ装置において前記パッドピン64a,64bの先端部に設けられた周溝65a,65bを利用して係止される抜け止めクリップ10であって、2本の前記パッドピン64a,64bを近接させる方向、または離間させる方向に付勢させる付勢手段12を有し、前記付勢手段12の両端部には、前記周溝65a,65bに遊嵌される係止手段18が備えられたことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明はディスクブレーキ装置に係り、特にブレーキパッドをパッドピンにより支持するタイプのディスクブレーキ装置におけるパッドピンの抜け止めを成すクリップおよび当該クリップを用いて実施する抜け止めの方法に関する。
オポーズド型のキャリパにより構成されるディスクブレーキ装置等では、ブレーキパッドの保持をパッドピンと呼ばれるピンにより保持する方法が採られている。このような方法でブレーキパッドを保持するディスクブレーキ装置では、ブレーキパッドを保持するパッドピンの抜け止めを図る必要が生ずる。パッドピンの脱落が、ブレーキパッドのブレや脱落に繋がり、本来の制動性能が失われるからである。
従来、このようなブレーキパッドの保持方法を採用するディスクブレーキ装置では、パッドピンの脱落を防止する手段として、パッドピンの先端部に貫通孔を設け、キャリパを貫通させたパッドピンの貫通孔に、抜け止め部材を配置するという構成が採られてきた。抜け止め部材としては、割りピンやボディピンの他、特許文献1に開示されているような線バネなどが知られている。特許文献1に開示されている線バネは、1つの線バネにより2本のパッドピンの抜け止めを図るような構成とされている。
特許文献1に開示されているような手段によれば確かに、パッドピンの抜け止めを図ることはできる。しかし、パッドピンに設けられた微小孔に線バネや割りピン、ボディピン等を挿通させることは整備等の作業性を悪化させる要因となっていた。また、線バネによりパッドピンの抜け止めを図る場合には、微小孔の向きにも注意が必要とされ、さらに作業性を悪化させていたのである。
このような実状を鑑み、貫通孔を用いること無くパッドピンの抜け止めを図る技術が提案されている。例えば特許文献2に開示されている技術がそれである。特許文献2に開示されている技術は、パッドピンの先端部に、貫通孔に替えて周溝を形成し、この周溝を利用してパッドピンの抜け止めを図るというものである。具体的には、小径化されたパッドピンの周溝形成部を弾性変形可能なクリップ部で挟み込むというものである。なお、特許文献2に記載の抜け止め部材は、2つのクリップ部を支持部材で連結した構造が採られている。
実公平6−11376号公報 特表2003−517548号公報
特許文献2に開示されているように、周溝を用いてパッドピンの抜け止めを図ることによれば、確かに作業性が向上すると考えられる。また、パッドピンの抜け止めも確実に行うことができると考えられる。しかし、特許文献2に開示されているような方法は、あくまでパッドピンがキャリパから脱落することを防止するための方法でしかなく、パッドピンが、軸方向、あるいは周方向にガタつくことは抑えることができない。
パッドピンのガタつきは、これに保持されたブレーキパッドのガタつきに関連し、ラトル音等の要因の1つでもある。
このため本発明では、取付時の作業性を向上、パッドピンの脱落を防止、及びキャリパとパッドピンとの間のガタつきの防止を図ることのできる抜け止めクリップおよび抜け止め方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係るパッドピン用抜け止めクリップは、ディスクブレーキ装置におけるロータの回入側と回出側とに設けられた2本のパッドピンによりブレーキパッドを吊下げ支持するディスクブレーキ装置において前記パッドピンの先端部に設けられた周溝を利用して係止される抜け止めクリップであって、2本の前記パッドピンを近接させる方向、または離間させる方向に付勢させる付勢手段を有し、前記付勢手段の両端部には、前記周溝に遊嵌される係止手段が備えられたことを特徴とする。
また、上記のような特徴を有するパッドピン用抜け止めクリップにおける前記係止手段はフック部を備え、前記フック部は当該フック部が付勢される方向に向けて設けられた開口部を有し、前記開口部の幅は少なくとも前記パッドピンの周溝形成部の直径よりも広く設定することが望ましい。
また、上記目的を達成するための本発明に係るパッドピンの抜け止め方法は、ディスクブレーキ装置に取り付けられた一対のパッドピンの先端部に設けられる周溝を利用して当該パッドピンの抜け止めを図る方法であって、前記周溝に対して線条部材を遊嵌し、前記遊嵌した線条部材の弾性力を利用して一対の前記パッドピンを互いに近接させる方向、あるいは離間させる方向に付勢させることを特徴とする。
上記のような特徴を有する抜け止めクリップ、および抜け止め方法によれば、パッドピンの脱落を防止すると共に、キャリパとパッドピンとの間のガタつきを防ぎ、パッドピンの装着安定性を図ることができる。また、抜け止めクリップはパッドピンの周溝に係止手段を嵌め込む構造としているため、装着容易性が高く作業性が良い。
さらに、フック部における開口部の幅を、パッドピンの周溝形成部の直径よりも広く形成することによっても、クリップの装着容易性が向上することとなる。
以下、本発明のパッドピン用抜け止めクリップに係る実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態は、本発明に係る一部の実施形態であって、本発明の技術的範囲は、その主要部を替えない限りにおいて種々の形態を包含し、以下の実施形態のみに拘束されるものでは無い。
まず、図1を参照して本発明に係るパッドピン用抜け止めクリップが取り付けられるディスクブレーキ装置について説明する。なお、図1において図1(A)はディスクブレーキ装置の平面図を示し、図1(B)は同正面図を示す図である。図1に示すディスクブレーキ装置100は、オポーズド型のものであり、図示しない車体固定部に取り付けられる固定型のキャリパ50を有する。キャリパ50は、ロータ68を挟んで対向するシリンダ部52,54と、この2つのシリンダ部52,54を繋ぐブリッジ部(キャリパブリッジ部)56とにより構成される。
シリンダ部52,54には、対向して配置された1つあるいは複数対のピストン(不図示)が内装されている。シリンダ部52,54とロータ68との間には、一対のブレーキパッド62が配置されており、このブレーキパッド62のライニング60がロータ68の主面(インナ面およびアウタ面)に押し当てられることで摩擦力が発生する。そして、ロータ68と共にロータ68の回出方向へ移動しようとするブレーキパッド62を、キャリパ50の内側面(アンカ部)により支えることで、車両に対する制動力を得ることができる。
ロータ68に対するブレーキパッド62の押し当ては、シリンダ部52,54に対する液圧の供給により行う。例えば作動油がシリンダ部52,54に供給されると、ピストンがロータ68の主面に向けて押し出される。シリンダ部52,54から押し出されたピストンは、ブレーキパッド62のプレッシャプレート58を押圧し、ライニング60をロータ68の主面へ押し当てるのである。
図1に示すディスクブレーキ装置100に備えられるブレーキパッド62のプレッシャプレート58には、一対のピン孔(不図示)が形成されている。図1に示す構成のディスクブレーキ装置100においてブレーキパッド62は、このピン孔に対してパッドピン64a,64bと呼ばれる保持ピンを挿入することで、キャリパに取り付けられるのである。したがって、キャリパ50にもパッドピン64a,64bを貫通させるための孔(以下ボディ孔53a,53bと称す)が設けられている(図3参照)。
パッドピン64a,64bを用いてキャリパ50に対してブレーキパッド62を装着するには、まず、一方のシリンダ部52と他方のシリンダ部54との間に、ライニング面を対向させた一対のブレーキパッド62を配置するのである。この状態において、他方のシリンダ部54側に設けられたボディ孔から他方のシリンダ部52側に設けられたボディ孔53a,53bに向けてパッドピン64a,64bを貫通させる際、パッドピン64a,64bをブレーキパッド62のピン孔に通すようにすれば良い。本実施形態に係る抜け止めクリップ(以下単にクリップ10と称す)は、このようにして配置されたパッドピン64a,64bの先端部に取り付けられるのである。
本実施形態に係るクリップ10が取り付けられるパッドピン64a,64bは、キャリパ50を貫通してボディ孔53a,53bから突出する先端部に、周溝65a,65bが設けられている。周溝65a,65bの深さや幅は、厳密に定める必要性は低いが、少なくとも係止されたクリップ10が脱落することなく引っ掛かる構造とする必要があり、望ましくは、図2に示すように、クリップ10を構成する線バネが遊嵌可能な幅を有し、線バネの直径の2/3以上(さらに望ましくは直径以上)の深さを有するものであると良い。
また、本実施形態に係るクリップ10により抜け止めが図られたパッドピン64a,64bとブレーキパッド62との間には、パッドスプリング66が装着され、パッドピン64a,64bとブレーキパッド62との間に生ずるガタつきが抑制されている。
次に、図2、図3を参照して本発明に係る抜け止めクリップの第1の実施形態について説明する。なお、図2において図2(A)は抜け止めクリップの構成を示す平面図であり、図2(B)は同正面図であり、図2(C)は同右側面図である。また、図3は、キャリパ正面におけるボディ孔と、パッドピンおよび抜け止めクリップとの関係を示す部分拡大図である。
本実施形態に係るクリップ10は、一対の係止手段18と、この係止手段18を互いに近接させる方向に引き付ける付勢手段12とを有することを基本とする。ここで、係止手段18と付勢手段12とは、単一部材で構成されるか別部材で構成されるかは問わないが、本実施形態では上述したように、両者を単一の線バネにより連続的に構成することとした。
前記付勢手段12は上述したように、一対の係止手段18を互いに近接させる方向に引き付けるための部材であり、2つの係止手段18を連結するベースとなるブリッジ部14と、ブリッジ部14の両端部に設けられるアーム部16とを基本として構成される。ここで、アーム部16は、一端がブリッジ部14の端部に連結されると共に他端が係止手段18に連結され、ブリッジ部14とアーム部16との間の角度θの値が鋭角の範囲となるように角度付けされている。
また、前記係止手段18は、前記付勢手段12と連結される基部22と、フック部20とより構成される。前記基部22は、上述した付勢手段12のアーム部16と接続される部位であり、前記アーム部16の延設方向に対して対を成す基部22がそれぞれ拡開する方向に向けて連結されている。ここで、アーム部16と基部22との間の角度θの値は、略90°(直角)となるように設定することが望ましい。
前記フック部20は本実施形態の場合、前記基部22に対して角度θを持つようにして立上げ形成されている。ここで、角度θの値が鈍角の範囲となるように設定すると良い。フック部20の開口部がクリップ10の内側を向くため、角度θの値を鈍角の範囲とすることにより係止作業の容易性が増すからである。また、本実施形態では、フック部20を基部22に対して立上げ形成する際、付勢手段12におけるアーム部16とフック部20との間の角度θの値を略90°(直角)に設定している。一対の係止手段18と、この係止手段18を連結する付勢手段12との間の角度θの値を略直角とすることにより、キャリパ50表面の他の構成要素と付勢手段12とが干渉することを避けることが可能となるからである。また、フック部20は、その開口部の幅を、係止先のパッドピン64a,64bにおける周溝65a,65bの直径よりも広くしておく。このような構成とすることにより、係止時の作業性を向上させることが可能となるからである。
上記のように構成されたクリップは、定常状態においては図2に二点鎖線で示すような形態となる。以下、このような形態のクリップ10を用いてパッドピン64a,64bの抜け止めを図る方法について説明する。
まず、付勢手段12における一対のアーム部16を拡開させる方向に押し広げる。これにより、角度θの値が大きくなり、線バネによって構成されている付勢手段12にはアーム部16を元の状態に戻そうとする弾性力が働くこととなる。次に、アーム部16を押し広げた状態で、係止手段18におけるフック部20をパッドピン64a,64bの先端部に形成された周溝65a,65bに係止させる。このような取付状態では、アーム部16を弾性変形させていることより、一対の係止手段18には両者を近接させる方向の付勢力が働くこととなる。このため、フック部20の開口部の幅がパッドピン64a,64bの周溝形成部の直径よりも広い場合であっても、フック部20が周溝65a,65bから外れる虞が無い。そして、クリップ10の取付構造として、パッドピン64a,64bの周溝65a,65bに線バネ(線条材)を嵌め込む形式を採用し、係止手段18におけるフック部20の開口部の幅を係止先の周溝形成部の直径よりも広く採ったことにより、クリップ10の着脱容易性が格段に向上した。よって、本実施形態に係るクリップ10を採用することによれば、ディスクブレーキ装置100のメンテナンス性も向上することとなる。
また、上記のような構成のクリップ10によりパッドピン64a,64bの抜け止めを図った場合、フック部20によって係止された一対のパッドピン64a,64bにも、互いに近接させられる方向の力が働くこととなる。このため、パッドピン64a,64bはそれぞれ、ボディ孔53a,53bを介してキャリパ50を挟み込むような状態となる(図3参照)。つまり、一対のパッドピン64a,64bからキャリパ50に対して矢印A,−Aで示す力が働くこととなるのである。これにより、ボディ孔53a,53bに対するパッドピン64a,64bの動きは規制され、両者の間に生ずるガタつきが抑制されることとなるのである。
よって、パッドピン64a,64bとブレーキパッド62との間のガタつきはパッドスプリング66により抑制され、パッドピン64a,64bとキャリパ50におけるボディ孔53a,53bとの間のガタつきはクリップ10により抑制されることとなる。したがって、本実施形態に係るクリップ10を採用することによれば、走行時や制動時に生ずるラトル音等の騒音を抑制することも可能となるのである。なお、特許文献2に開示されているようなクリップによりパッドピン64a,64bの抜け止めを図った場合、パッドピンは図3に破線で示すような状態となり、ボディ孔53a,53bとの間でガタつくこととなる。
また、上記クリップ10によりパッドピン64a,64bに互いに近接させる方向の力が働くと、クリップ10自身のはずれ防止にもなる。
次に、図4、図5、及び図6を参照して本発明に係る抜け止めクリップの第2の実施形態について説明する。なお、図4において図4(A)は抜け止めクリップの構成を示す平面図であり、図4(B)は同正面図であり、図4(C)は同右側面図である。また、図5は、キャリパ正面におけるボディ孔と、パッドピンおよび抜け止めクリップとの関係を示す部分拡大図である。さらにまた、図6はディスクブレーキ装置に対する本実施形態に係るクリップの取付状態を示す参考図である。
本実施形態に係るクリップも、一対の係止手段と、この係止手段を互いに近接させる方向に引き付ける付勢手段とを有することを基本とする。このため、その機能を同一とする箇所には、図面に100を足した符号を付し、さらにその構成を同一とする箇所については詳細な説明を省略することとする。なお、クリップ以外の構成要素については、上述した第1の実施形態に係る図面に付した符号をそのまま使用することとする。
本実施形態に係るクリップ110の付勢手段112は、上記第1の実施形態と異なり、一対の係止手段118を互いに離間させる方向に引き離すための部材であり、2つの係止手段118を連結するベースとなるブリッジ部114と、ブリッジ部114の両端部に設けられるアーム部116とを基本として構成される。ここで、アーム部116は、一端がブリッジ部114の端部に連結されると共に他端が係止手段118に連結され、ブリッジ部114とアーム部116との間の角度θの値が鈍角の範囲となるように角度付けされている。
また、前記係止手段118は、前記付勢手段112と連結される基部122と、フック部120とより構成される。前記基部122は、上述した付勢手段112のアーム部116と接続される部位であり、前記アーム部116の延設方向に対して対を成す基部122がそれぞれ拡開する方向に向けて連結されている。ここで、アーム部116と基部122との間の角度θの値は、略90°(直角)となるように設定することが望ましい。
また、前記フック部120は本実施形態の場合、前記基部122に対して角度θを持つようにして立上げ形成されている。ここで、角度θの値が鋭角の範囲となるように設定すると良い。フック部120の開口部がクリップ110の外側を向くため、角度θの値を鋭角の範囲とすることにより係止作業の容易性が増すからである。また、本実施形態では、フック部120を基部122に対して立上げ形成する際、付勢手段112におけるアーム部116とフック部120との間の角度θの値を略90°(直角)に設定している。一対の係止手段118と、この係止手段118を連結する付勢手段112との間の角度θの値を略直角とすることにより、キャリパ50表面の他の構成要素と付勢手段112とが干渉することを避けることが可能となるからである。また、フック部120は、その開口部の幅を、係止先のパッドピン64a,64bにおける周溝部の直径よりも広くしておく。このような構成とすることにより、係止時の作業性を向上させることが可能となるからである。
上記のように構成されたクリップ110は、定常状態においては図4に二点鎖線で示すような形態となる。以下、このような形態のクリップ110を用いてパッドピン64a,64bの抜け止めを図る方法について説明する。
まず、付勢手段112における一対のアーム部116を近接させる方向に押し狭める。これにより、角度θの値が小さくなり、線バネによって構成されている付勢手段112にはアーム部116を元の状態に戻そうとする弾性力が働くこととなる。次に、アーム部116を押し狭めた状態で、係止手段118におけるフック部120をパッドピン64a,64bの先端部に形成された周溝65a,65bに係止させる。このような取付状態では、アーム部116を弾性変形させていることより、一対の係止手段118には両者を離間させる方向の付勢力が働くこととなる。
よって、上記のような構成のクリップ110であっても、上述した1の実施形態に係るクリップ10と同様な効果を得ることが可能となる。
なお、上記実施形態ではいずれも、係止手段18,118を付勢手段12,112に対して立上げ形成する旨を記載した。しかしながら、この構成については取付先であるキャリパ50の形状等を考慮して省略するようにしても良い。すなわちθを0°としても良い。また、係止手段18,118における基部22,122は、クリップ10,110の取り付け状態の安定性を図るための部位であり、当該部位を省略した場合であっても、本発明に係るクリップを構成することは可能である。
ディスクブレーキ装置に第1の実施形態に係る抜け止めクリップを取り付けた状態を示す図である。 第1の実施形態に係る抜け止めクリップの構成を示す図である。 第1の実施形態に係る抜け止めクリップを取り付けた状態におけるパッドピンとボディ孔との関係を示す図である。 第2の実施形態に係る抜け止めクリップの構成を示す図である。 第2の実施形態に係る抜け止めクリップを取り付けた状態におけるパッドピンとボディ孔との関係を示す図である。 ディスクブレーキ装置に第2の実施形態に係る抜け止めクリップを取り付けた状態を示す図である。
符号の説明
10………クリップ(抜け止めクリップ)、12………付勢手段、14………ブリッジ部、16………アーム部、18………係止手段、20………フック部、22………基部、50………キャリパ、52………シリンダ部、53a,53b………ボディ孔、54………シリンダ部、56………ブリッジ部(キャリパブリッジ部)、58………プレッシャプレート、60………ライニング、62………ブレーキパッド、64a,64b………パッドピン、65a,65b………周溝、66………パッドスプリング、68………ロータ、100………ディスクブレーキ装置。

Claims (3)

  1. ディスクブレーキ装置におけるロータの回入側と回出側とに設けられた2本のパッドピンによりブレーキパッドを吊下げ支持するディスクブレーキ装置において前記パッドピンの先端部に設けられた周溝を利用して係止される抜け止めクリップであって、
    2本の前記パッドピンを近接させる方向、または離間させる方向に付勢させる付勢手段を有し、
    前記付勢手段の両端部には、前記周溝に遊嵌される係止手段が備えられたことを特徴とするパッドピン用抜け止めクリップ。
  2. 前記係止手段はフック部を備え、
    前記フック部は当該フック部が付勢される方向に向けて設けられた開口部を有し、
    前記開口部の幅は少なくとも前記パッドピンの周溝形成部の直径よりも広く設定したことを特徴とする請求項1に記載のパッドピン用抜け止めクリップ。
  3. ディスクブレーキ装置に取り付けられた一対のパッドピンの先端部に設けられる周溝を利用して当該パッドピンの抜け止めを図る方法であって、
    前記周溝に対して線条部材を遊嵌し、
    前記遊嵌した線条部材の弾性力を利用して一対の前記パッドピンを互いに近接させる方向、あるいは離間させる方向に付勢させることを特徴とするパッドピンの抜け止め方法。
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