JP2008201777A - ペプチド製創傷治癒促進剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】デルマトポンチンの表皮接着能を明らかにし、その活性ペプチドを同定した創傷治療剤を提供する。
【解決手段】ヒトデルマトポンチンのアミノ酸配列が
GQVVVAVR又はPQGQVIVAVRSであることを特徴とするペプチド製創傷治癒促進剤。
この本発明のデルマトポンチンの細胞接着活性ペプチドは、創傷の治癒促進剤として難治性の潰瘍の治療に応用可能なものである。この応用は皮膚の潰瘍に留まらず、胃潰瘍などの潰瘍一般に応用されることが期待される。
【選択図】 図8

Description

本発明は、細胞外マトリックス分子デルマトポンチンの中で細胞接着活性機能を有するドメインを同定して得たペプチド製創傷治癒促進剤に関するものである。
細胞外マトリックスではコラーゲンが量的に最多の分子種であることはよく知られているが、このほかにも非コラーゲン成分が多種存在し、種々の生物活性を持つ。非コラーゲン成分としてはエラスチンやプロテオグリカンが量的に多いということは以前より知られてきたが、低分子量の分子については着目されなかった。しかし1989年にプロテオグリカンの1つであるデコリンの精製時に分子量22kDaの蛋白質が同時に精製され、後にデルマトポンチンと命名された(非特許文献1)。我々もデコリン精製中にこの蛋白質を得たが、その際、真皮細胞外マトリックスにおけるこの蛋白質の含量が、プロテオグリカンの1つで真皮に比較的豊富とされるデコリンとさほど変わらず、特に低分子量の細胞外マトリックス成分中主要な成分であると考えられた(非特許文献2)。
<参考文献>
Neame PJ, Choi HU, Rosenberg LC. The isolation and primary structure of a 22-kDa extracellular matrix protein from bovine skin. J Biol Chem. 1989;264:5474-9 Okamoto O, Suzuki Y, Kimura S, Shinkai H. Extracellular matrix 22-kDa protein interacts with decorin core protein and is expressed in cutaneous fibrosis. J Biochem (Tokyo). 1996;119:106-14. Okamoto O, Fujiwara S. Dermatopontin, a novel player in the biology of the extracellular matrix. Connect Tissue Res. 2006;47:177-89. Lewandowska K, Choi HU, Rosenberg LC, Sasse J, Neame PJ, Culp LA. Extracellular matrix adhesion-promoting activities of a dermatan sulfateproteoglycan-associated protein (22K) from bovine fetal skin. J Cell Sci. 1991;99:657-68. Takeda U, Utani A, Wu J, Adachi E, Koseki H, Taniguchi M, Matsumoto T, Ohashi T, Sato M, Shinkai H. Targeted disruption of dermatopontin causes abnormal collagen fibrillogenesis. J Invest Dermatol. 2002;119:678-83. MacBeath JR, Shackleton DR, Hulmes DJ. Tyrosine-rich acidic matrix protein (TRAMP) accelerates collagen fibril formation in vitro. J Biol Chem. 1993;268:19826-32. Takemoto S, Murakami T, Kusachi S, Iwabu A, Hirohata S, Nakamura K, Sezaki S, Havashi J, Suezawa C, Ninomiya Y, Tsuji T. Increased expression of dermatopontin mRNA in the infarct zone of experimentally induced myocardial infarction in rats: comparison with decorin and type I collagen mRNAs. Basic Res Cardiol. 2002;97:461-8 Catherino WH, Leppert PC, Stenmark MH, Payson M, Potlog-Nahari C, Nieman LK, Segars JH. Reduced dermatopontin expression is a molecular link between uterine leiomyomas and keloids. Genes Chromosomes Cancer. 2004;40:204-17. Kuroda K, Okamoto O, Shinkai H. Dermatopontin expression is decreased in hypertrophic scar and systemic sclerosis skin fibroblasts and is regulated by transforming growth factor-beta1, interleukin-4, and matrix collagen. J Invest Dermatol. 1999;112:706-10. Okamoto O, Fujiwara S, Abe M, Sato Y. Dermatopontin interacts with transforming growth factor beta and enhances its biological activity. Biochem J. 1999;337:537-41. Nomizu M, Kuratomi Y, Song SY, Ponce ML, Hoffman MP, Powell SK, Miyoshi K, Otaka A, Kleinman HK, Yamada Y. Identification of cell binding sequences in mouse laminin gamma1 chain by systematic peptide screening. J Biol Chem. 1997; 272:32198-205. Scholzen T, Solursh M, Suzuki S, Reiter R, Morgan JL, Buchberg AM, Siracusa LD, Iozzo RV. The murine decorin. Complete cDNA cloning, genomic organization, chromosomal assignment, and expression during organogenesis and tissue differentiation. J Biol Chem. 1994;269:28270-81. Tzen CY, Huang YW. Cloning of murine early quiescence-1 gene: the murine counterpart of dermatopontin gene can induce and be induced by cell quiescence. Exp Cell Res. 2004;294:30-8. Cronshaw AD, MacBeath JR, Shackleton DR, Collins JF, Fothergill-Gilmore LA, Hulmes DJ. TRAMP (tyrosine rich acidic matrix protein), a protein that co-purifies with lysyl oxidase from porcine skin. Identification of TRAMP as the dermatan sulphate proteoglycan-associated 22K extracellular matrix protein. Matrix. 1993;13:255-66. Superti-Furga A, Rocchi M, Schafer BW, Gitzelmann R. Complementary DNA sequence and chromosomal mapping of a human proteoglycan-binding cell-adhesion protein (dermatopontin). Genomics. 1993;17:463-7. Forbes EG, Cronshaw AD, MacBeath JR, Hulmes DJ. Tyrosine-rich acidic matrix protein (TRAMP) is a tyrosine-sulphated and widely distributed protein of the extracellular matrix. FEBS Lett. 1994;351:433-6.
このことから本発明者等はデルマトポンチンが皮膚の細胞外マトリックスの生物学において何らかの重要な役割を担っていると考え、その機能解析を行ってきた(非特許文献3)。
現在までに、本蛋白質については、線維芽細胞の接着能を持つこと(非特許文献4)、コラーゲン線維形成に影響し、形成した線維の形態を変化せしめること(非特許文献5,6)、実験的心筋梗塞巣周囲で発現が増強するが(非特許文献7)、硬化性の病変部では発現が低下すること(非特許文献8,9)などが明らかとなっている。発明者もデルマトポンチンの機能の1つとして、本蛋白質が線維化関連サイトカインのtransforming growth factor-βと結合し、その生物活性を増強することを報告した(非特許文献10)。これらの知見を総合すると、デルマトポンチンの機能は創傷治癒やその後の線維化に関係すると考えられた。そのため、線維芽細胞のみでなく表皮の接着活性を検討したところ本蛋白質は強力な接着能を有することが明らかになった。
本発明は、デルマトポンチンの表皮接着能を明らかにし、その活性ペプチドを同定した創傷治療剤を提供するものである。
本発明の創傷治療剤の特徴とする技術条件は次の(1)及び(2)にある。
(1)、ヒトデルマトポンチンのアミノ酸配列がGQVVVAVRであることを特徴とするペプチド製創傷治癒促進剤。
(2)、ヒトデルマトポンチンのアミノ酸配列がPQGQVIVAVRSであることを特徴とするペプチド製創傷治癒促進剤。
本発明のデルマトポンチンの細胞接着活性ペプチドは、新たな創傷の治癒促進剤として難治性の潰瘍の治療に応用可能なものである。この応用は皮膚の潰瘍に留まらず、胃潰瘍などの潰瘍一般に応用されることが期待される。
即ち本発明は、細胞外マトリックス成分の1つであるデルマトポンチンと呼ばれる蛋白質が強力な表皮細胞接着活性を持つことを見出し、その活性部位を明らかにした。これはウシの同分子内の1番目のループ構造の最初の部分で、そのアミノ酸配列はPHGQVVVAVRSであった。ヒトデルマトポンチンのこれに相当する配列はPQGQVIVAVRSでウシとは2残基異なるが、細胞接着活性はウシのペプチドと同じであった。このペプチド中、細胞接着活性を有する最小配列はGQVVVAVRであった。この配列の細胞接着活性は今まで報告されておらず、全く新規の配列であった。このPHGQVVVAVRSペプチドのアミノ酸配列をランダムに並べ替えた2種類のスクランブルペプチドは細胞接着活性を全く持たず、上記の配列が特異的に細胞接着活性を持つことが確認された。マウス背部に径6mmの創傷を作製し、PHGQVVVAVRSペプチドをこの創部に塗布すると再生上皮の伸長距離は対照に比べて有意に長かった。さらに、同じ実験系で、既に医薬品として製品化されている創傷治癒促進剤であるトラフェルミン(遺伝子組み換え型basic fibroblast growth factor)とPHGQVVVAVRSペプチドによる再生上皮の伸長距離を比較しても、PHGQVVVAVRSペプチド塗布群の方が有意に長かった。これらの事実はデルマトポンチンの部分ペプチドに既存の医薬品に匹敵する創傷治癒活性があるということを示しており、皮膚の創傷治療に応用できることを強く示唆する。
以下に、細胞外マトリックス蛋白質であるデルマトポンチンと呼ばれる分子が強力な表皮細胞接着活性を持つことを見出し、その活性部位を明らかにした詳細な経緯を含めて本発明の実施例1紹介する。
<材料と方法>
1.材料
デルマトポンチンはウシ皮膚よりゲルろ過、イオン交換、逆相クロマトグラフィーを用いて精製し(非特許文献2)、抗デルマトポンチン抗体を作製した(非特許文献2)。創傷治癒促進剤として医薬品として市販されているトラフェルミン(遺伝子組み換え型basic fibroblast growth factor:bFGF, フィブラスト(登録商標))は科研製薬株式会社より供与を受けた
2.合成ペプチド
ペプチドはFmocを基質とした固相法を用い、カルボキシル末端をアミド形として合成された(非特許文献11)。ジメチルホルムアミドを溶媒とし、ジイソプロピルカルボジイミド/N-ヒドロキシベンゾトリアゾールを縮合剤、および20%ピペリジン含有ジメチルホルムアミドをNα-Fmocグループの脱保護に用いた。各々のアミノ酸の縮合には4-(2',4'-ジメトキシフェニール-Fmoc-アミノメチル)-フェノキシ樹脂、あるいはNovaSyn TGR樹脂を用い、段階的に行った。アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、スレオニン、ヒスチジンの側鎖はtert-ブチルで保護し、ヒスチジン側鎖はトリチル、リジン側鎖はtert-ブトキシカルボニル、アルギニン側鎖は2,2,5,7,8-ペンタメチルクロマン-6-サルフォニルまたは2,2,5,7,8-ペンタメチルジヒドロベンゾフラン-5-サルフォニルにて保護した。合成されたペプチドは脱保護し、トリフルオロ酢酸/チアニゾール/m-クレゾール/エタンジチオール/ H2O (80: 5: 5: 5: 5)と3時間、20℃反応させることにより樹脂から遊離させた。遊離ペプチドは逆相カラム、Mightysil RP-18 (5 X 250mm, カントーケミカル)を用い、平衡溶媒を0.1%トリフルオロ酢酸、溶出溶媒をアセトニトリル含有0.1%トリフルオロ酢酸として精製した。ペプチドの純度の検定は逆相カラムを用いて行い、ペプチドの同定はfast-atom bombardmentマススペクトロメーターを用いて行った。
3.細胞培養
HaCaT細胞は10%ウシ胎仔血清(FCS)含有ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)にて37℃、5%CO2、CO2インキュベーター内で湿性条件下にて培養した。
4.細胞接着アッセイ
以下のすべての操作は室温にて行った。蛋白質およびペプチドは0.14 M NaCl 含有30 mMリン酸バッファー(pH 7.3)に溶解して96ウェルのマイクロタイタープレートに一晩固相化した。ウェルはPBSにてリンスし、次いで1% BSA含有PBSにて1時間ブロッキングを行った。ブロッキング後にウェルをPBSにて3回リンスした。培養HaCaT細胞は5mM EDTA含有PBSを加えて20分、37℃で培養プレートから剥離、DMEMに懸濁し、細胞数を3万個/100μlに調整した。ウェルにこの細胞懸濁液を100μl加えてCO2インキュベーター内で37℃にてインキュベートした後に37℃のPBSで1回ウェルを洗浄して非接着性の細胞を除いた。ウェルに接着した細胞は1% グルタルアルデハイド含有PBSで30分間固定し、その後に0.1% クリスタルバイオレット水溶液で1時間染色し、水洗し、乾燥した。染色液は0.1% トライトンX-100水溶液で溶出し、紫外線スペクトロメーターを用いて595nmの吸光度を測定した。一部の実験では細胞懸濁液に合成ペプチドを加えて接着を阻害した。
5.In situ hybridization
CD-1系マウスの皮膚から抽出したtotal RNA を鋳型として、既に報告されているマウスデルマトポンチンcDNAの塩基配列(非特許文献12)を基にATGGACCTCACTCTTCTGTGG、CCCTTCACCCGGACTTCTGTA の配列の2種類のプライマーを合成してRT-PCRを行い、マウスデルマトポンチン全長をカバーするcDNAを作成した。6−8週齢のCD-1系マウスの背部を麻酔下に剃毛し、6mmのパンチを用いて浅筋膜に達する創を作製し、6日後、10日後にマウスを屠殺して創部を周辺組織も含めて切除し、4% パラフォルムアルデヒド溶液にて固定し、最終的にパラフィンブロックに包埋した。このブロックから4μmの切片を作製し、Scholzen (非特許文献13) らの方法に基づきマウスデルマトポンチンのアンチセンスプローブを合成しin situ hybridization を施行し、創傷におけるデルマトポンチンの発現を暗視野顕微鏡で観察した。陰性コントロールとして同様にマウスデルマトポンチンのセンスプローブを合成しin situ hybridization を施行した。
6.マウス創傷治癒実験
デルマトポンチン合成ペプチドをPBSに2mg/mlの濃度で溶解し、−20℃で保存し、用時に融解して実験に使用した。実験には、上記と同様に浅筋膜に達する創をマウス背部に左右一対作製し、一方の創にデルマトポンチン合成ペプチドを50μl塗布、もう一方の創には対照としてPBSのみを同量塗布した。6日後に創部を周辺組織も含めて切除し、以下同様に処理して、ヘマトキシリン-エオジンにて常法どおり染色を行い、顕微鏡下に再生した表皮の伸長距離を計測した。既製品との効果の比較に際しては科研製薬株式会社のトラフェルミン(フィブラスト(登録商標))を使用説明書に従い溶解し、これを同様の方法でマウス背部に作成した2つの創の一方に50μl塗布、対側の創に上記のデルマトポンチン合成ペプチドを50μl塗布して同様に処理し、表皮の伸長距離を計測比較した。有意差の検定はunpaired t-testを用いて行い、P値が0.05以下のときに有意と判定した。

<実験結果>
1.デルマトポンチンは強力な表皮細胞接着能を持つ
HaCaT細胞は固相化デルマトポンチンに濃度依存性に接着した。しかしHT1080細胞やHeLa細胞はこれに接着しなかった(図1A)。HaCaT細胞の接着は接着時間が30分の場合は約5μg/mlでプラトーに達し、接着時間が1時間の場合は固相化デルマトポンチン濃度が約2.5μg/mlでプラトーに達した(図1B)。後者の場合接着した細胞は固相化デルマトポンチン濃度が約2.5μg/ml以上でスプレディングを起こしたが(図2)、接着時間が30分の場合ではその濃度はやや高かった(data not shown)。デルマトポンチンに接着したHaCaT細胞はファロイジン染色で細胞質内に線状の(図3A)、ビンキュリン染色で点状の染色性を示した(図3B)。
図1のA:は、固相化デルマトポンチンへの各種上皮系細胞の接着のプロファイル。デルマトポンチンを横軸に示す濃度で固相化し、HaCaT細胞(○)、HT1080細胞(□)、HeLa細胞(△)を播種して1時間インキュベートし、接着した細胞を材料と方法で述べたごとく処理して吸光度を測定した。縦軸は吸光度を示す。図1のBは、デルマトポンチンを横軸に示す濃度で固相化し、HaCaT細胞を図1のAと同様に播種し、30分(○)および1時間(△)インキュベートして同様に処理し、吸光度を比較した。実験はトリプリケーションで行い、図1のBにはその平均±標準偏差を示した。
図2は、デルマトポンチンをパネルA-Hに示す濃度で固相化し、HaCaT細胞を播種して1時間インキュベート後、接着した細胞を固定、染色して形態を比較した。拡大は200倍。
図3は、デルマトポンチンに接着したHaCaT細胞をファロイジン(A)、ビンキュリン(B)にて染色した。拡大は400倍。
2.デルマトポンチンの細胞接着活性ペプチドの同定
表1に示した本蛋白質由来の合成ペプチドを作成し、細胞接着実験に供してHaCaT細胞の本蛋白質への接着阻害を検討した。
Figure 2008201777
その結果、ペプチドDP-4(PHGQVVVAVRS)が強力な細胞接着阻害活性を示した(図4A)。逆に、これらのペプチドを固相化して細胞接着を確認したところ、HaCaT細胞はDP-4に接着を示したが、さらに他の2種類のペプチド(DP-8,13)もこの細胞の接着活性を示した(図4B)。次にDP-4に相当するヒトデルマトポンチン合成ペプチド、ヒトDP-4(PQGQVIVAVRS)、およびDP-4のスクランブルペプチドを表2のごとく作製してHaCaT細胞のデルマトポンチンへの接着の阻害活性、およびHaCaT細胞の接着活性を検討したが、ヒトDP-4におけるこれらの活性はDP-4と同等であった(図5)。一方スクランブルペプチドはこれらの活性を持たなかった(図6)。
Figure 2008201777
さらに細胞接着活性を発揮する必要最小限のペプチド配列を決定するため、DP-4のアミノ末端あるいはカルボキシル末端より1あるいは2残基づつアミノ酸を欠失させた欠損ペプチドを表3のごとく作成して同様にHaCaT細胞のデルマトポンチンへの接着の阻害活性、およびHaCaT細胞の接着活性を検討した。図7にその結果を示す。
Figure 2008201777
欠損ペプチドDP-4a、およびDP-4eのデルマトポンチンに対する細胞接着抑制活性、各々の細胞接着活性はDP-4やデルマトポンチンと同等であったが、これらから1あるいは2残基欠失させた欠損ペプチドDP-4b、およびDP-4fの活性はDP-4やデルマトポンチンに比べると弱くなり、細胞接着活性を持つ最小配列はGQVVVAVR、ヒトではGQVIVAVRであると考えられた。なおこの配列はデルマトポンチン分子の1番目のループ構造の最初の部分であると同定された(図8)
而して、図4のAは、合成ペプチドによる、HaCaT細胞のデルマトポンチンへの接着阻害。デルマトポンチンを5μg/mlの濃度で固相化し、デルマトポンチン合成ペプチドを最終濃度200μg/mlとなるようにHaCaT細胞懸濁液と混合して播種し、30分インキュベート後、材料と方法に記載したごとく処理して吸光度を測定した。横軸は細胞懸濁液に加えた合成ペプチド、縦軸は吸光度を示す。図4のB:は、固相化合成ペプチドへのHaCaT細胞の接着。デルマトポンチン合成ペプチドを4μg/mlの濃度で固相化し、HaCaT細胞を播種して1時間インキュベートした後に同様に吸光度を測定した。横軸は固相化した合成ペプチドを示す。実験はトリプリケーションで行い、図にはその平均±標準偏差を示した。
図5は、ウシとヒトのデルマトポンチン合成ペプチドDP-4の活性の比較。A: デルマトポンチンを5μg/mlの濃度で固相化し、上記合成ペプチドを最終濃度200μg/mlとなるようにHaCaT細胞懸濁液と混合して播種し、30分インキュベート後、材料と方法に記載したごとく処理して吸光度を測定した。横軸は細胞浮遊液に加えた合成ペプチド、縦軸は吸光度を示す。B: 固相化合成ペプチドへのHaCaT細胞の接着。上記合成ペプチドを4μg/mlの濃度で固相化し、HaCaT細胞を播種して1時間インキュベートした後に同様に吸光度を測定した。横軸は固相化した合成ペプチドを示す。実験はトリプリケーションで行い、図にはその平均±標準偏差を示した。
図6は、合成ペプチドDP-4の生物活性の特異性の検討。A: デルマトポンチンを5μg/mlの濃度で固相化した。DP-4のスクランブルペプチドDP-4SおよびDP-4Tを表2のごとく作製してHaCaT細胞懸濁液にこれらのスクランブルペプチドを最終濃度200μg/mlとなるように混合して播種し、30分インキュベート後、材料と方法に記載したごとく処理して吸光度を測定し、DP-4の場合と比較した。横軸は細胞懸濁液に加えた合成ペプチド、縦軸は吸光度を示す。B: 固相化スクランブルペプチドへのHaCaT細胞の接着。スクランブルペプチドを4μg/mlの濃度で固相化し、HaCaT細胞を播種して1時間インキュベートした後に同様に吸光度を測定し、DP-4の場合と比較した。横軸は固相化したスクランブルペプチドを示す。実験はトリプリケーションで行い、図にはその平均±標準偏差を示した。
図7は、デルマトポンチンの細胞接着活性部位の精査。A: 表3に示すごとくDP-4のアミノ末端、カルボキシ末端から1残基づつ欠損させたDP-4欠損ペプチドを最終濃度200μg/mlとなるようにHaCaT細胞懸濁液と混合してデルマトポンチンを5μg/mlの濃度で固相化したプレートに播種し、30分インキュベート後、材料と方法に記載したごとく処理して吸光度を測定した。横軸は細胞懸濁液に加えた合成ペプチド、縦軸は吸光度を示す。B: 固相化DP-4欠損ペプチドへのHaCaT細胞の接着。上記合成ペプチドを4μg/mlの濃度で固相化し、HaCaT細胞を播種して1時間インキュベートした後に同様に吸光度を測定した。横軸は固相化したDP-4欠損ペプチドを示す。実験はトリプリケーションで行い、図にはその平均±標準偏差を示した。
図8は、デルマトポンチンの一次構造。DP-4の部分を下線で示す。同部の中で細胞接着活性を示す最小のアミノ酸配列に矢印を付した。ヒトデルマトポンチンDP-4と一致するアミノ酸を黒丸で示し、ウシと異なるアミノ酸を1文字表記で表示した。

3.デルマトポンチンは創傷部位に発現する
マウス背部に作製した創傷の in situ hybridization では、6日目の創で浅筋膜部とそこから創傷辺縁に向けて伸長する結合組織の領域でデルマトポンチンの発現が認められた(図9A、アローヘッド)。これに加えて毛包にもわずかにデルマトポンチンの発現が認められた(図9A、白丸)。センスプローブを用いた陰性コントロールではこれらの部位に明らかなシグナルは認められなかった(図9B)。表皮のシグナルはセンスプローブを用いたときのそれと比べて明らかな差は認められなかった(図9A、B)。培養HaCaT細胞のtotal RNA を用いたRT-PCRではデルマトポンチンの発現が確認されたことから(data not shown)、表皮細胞でデルマトポンチンは発現しているものの、in situ hybridization では検出されないレベルであると思われた。10日目では創の上皮化は終了しており(data not shown)、創辺縁の浅筋膜のデルマトポンチンのシグナルはやや減弱するが、創の深部に位置する浅筋膜の部に強いシグナルが認められ、再生表皮直下の肉芽組織にもシグナルが認められた(図9C)。
図9は、マウス創傷におけるデルマトポンチンの発現。マウス背部にパンチブレードを用いて径6mmの円形の皮膚欠損部を作成して6日後、10日後に創部を切除した後、4%パラホルムアルデヒドで固定して切片を作製し、マウスデルマトポンチンのアンチセンスプローブを用いてin situ hybridizationを行い、A,Cに示した。一方、陰性コントロールとしてマウスデルマトポンチンのセンスプローブを用いてin situ hybridizationを行い、B,Dに示した。A:創傷6日後、アンチセンスプローブ。センスプローブのパネルと比較したときにアンチセンスプローブのパネルでのみ認められる白色の部分が陽性のシグナルを示す。矢印は皮膚表面のライン、アローヘッドは浅筋膜およびそこから創傷辺縁に伸長した結合組織、白丸は毛包の存在部位を示す。パネル中央上方のバーは創傷の範囲を示す。各パネル右下のバー:1 mm。B: 創傷6日後、センスプローブ。Aでアローヘッド、白丸で示した部分のシグナルは認められない。C: 創傷10日後、アンチセンスプローブ。矢印等の凡例はパネルAと同じ。10日目では創傷深部の浅筋膜のシグナルが増強し、他の部分ではやや減弱している。創傷直下の肉芽組織に新たに陽性シグナルが認められる。D: 創傷10日後、センスプローブ。Cで見られた部分の陽性シグナルは認められない。
4.DP-4はマウスの新生表皮の延長を誘導する
マウス背部の創傷治癒実験では、コントロールの再生表皮が創傷辺縁で肥厚し、棍棒状となる(図10A,C)のに対し、DP-4を投与した創傷の再生表皮は辺縁で肥厚しているものの痂皮の下床に滑り込むように伸長していた(図10B,D)。これらの創の創縁から再生上皮先端までの距離を顕微鏡観察下に計測し、相対するDP-4非投与の創の再生上皮の伸長距離を比較した。マウス1個体においてコントロールよりもDP-4投与のほうが再生上皮の伸長距離が短かったが、他の全個体においてDP-4投与によりコントロールよりも再生上皮の伸長距離が長く、unpaired t-test でもDP-4投与の再生上皮伸長距離が有意に長いことが証明された(図11)。既存の創傷治癒促進剤であるトラフェルミンとの創傷治癒促進効果の比較では、2個体を除きDP-4投与群での再生上皮伸長距離が長い傾向があり、平均再生上皮伸長距離には5%の危険率で有意差を認めた(図12)。このようにDP-4はトラフェルミンに匹敵する創傷治癒促進効果があることが判明した。なお、これらの実験の間DP-4溶液を8回まで凍結融解して用いたが、反復する凍結融解によるペプチドの効果の減弱は認めなかった(data not shown)。
図10は、DP-4のマウス創傷における再生表皮細胞伸長効果。マウス背部にパンチブレードを用いて対称性に径6mmの円形の皮膚欠損部を作成して一方に2mg/mlの濃度に調整したDP-4のPBS溶液を50μl塗布し、もう一方にPBSのみを50μl塗布した。6日後これらの創部を切除、固定して切片を作製し、ヘマトキシリン―エオジン染色にて創部を染色した。矢印は創傷の辺縁から再生表皮の先端までを示す。A,C:PBS塗布のみのコントロール。B,D:DP-4塗布。各々代表的な組織像を示す。バー:A,B:250μm、C,D: 100μm。
図11は、マウス■、□、◆、◇、●、×、△、▲のコントロール群とDP-4投与群間の再生表皮の伸長距離の比較。図10の矢印で示した再生表皮伸長距離を顕微鏡下で計測した。縦軸は創縁から再生上皮先端までの距離を示す。パネル左側のプロットはコントロール群の各々のマウスの再生表皮の伸長距離を示し、右側はDP-4投与群でのそれを示す。各々の平均±標準偏差をプロット右側の横棒と縦線で示す。有意差の検定はunpaired t-testを用いて行った。図中**は有意差Pを表し、1%以下のP=0.0038であった。
図12は、マウス■、□、◆、◇、●、×、△、▲、*のDP-4投与群と組み換え型 bFGF (フィブラスト(登録商標))投与群間の再生表皮の伸長距離の比較。縦軸は創縁から再生表皮先端までの距離を示す。パネル左側のプロットはDP-4投与群の各々の再生表皮の伸長距離を示し、右側は組み換え型 bFGF (フィブラスト(登録商標))投与群でのそれを示す。各々の平均±標準偏差をプロット右側の横棒と縦線で示す。有意差の検定はunpaired t-testを用いて行った。図中*は有意差Pを表し、5%以下のP=0.0228であった。
5.考察
デルマトポンチンはウシ真皮から精製されたことから、当初真皮に存在するものと考えられ(非特許文献1,2,14)、その後各臓器のノザンブロッティングやウエスタンブロッティングにて存在する臓器が拡大した(非特許文献15,16)。2004年にCatherinoらの報告中、表皮のデルマトポンチンの染色性が記載され(非特許文献8)、我々も未発表ながら表皮に染色性があることを認識していた。事実RT-PCRにて表皮細胞でのデルマトポンチンの発現が確認された。このことから、表皮細胞の産生するデルマトポンチンが表皮細胞に対して生物活性を持つのではないかと考え、線維芽細胞のデルマトポンチンへの接着能の検討中に表皮細胞の接着能も検討したところ、デルマトポンチンが表皮細胞に対して接着能を有することを見出した。線維芽細胞に対する細胞接着能はデルマトポンチンが約20μg/mlの濃度でプラトーに達する(4, 岡本ら、未発表データ)のに対し、表皮細胞であるHaCaT細胞に対しては本蛋白質が約2.5μg/mlでその接着がプラトーとなることから、かなり強力と考えられる。接着した細胞はスプレディングを示すと同時に、アクチン線維の構築が認められ、ビンキュリンの集積を示すことから、デルマトポンチンに接着した細胞はフォーカルアドヒージョンを形成し、これに細胞内骨格が結合することが示唆される。
デルマトポンチンの細胞接着活性部位は、合成ペプチドを用いた接着阻害実験、細胞接着実験の結果から、本蛋白質の1番目のループ構造の前半部分のDP-4であることが明らかである。このDP-4内の細胞接着活性を有する最短のアミノ酸配列はウシでGQVVVAVR、ヒトではGQVIVAVRと同定され、いずれも過去に機能的配列とは報告されておらず、新規の細胞接着活性ペプチドであると同定された。合成ペプチドへの細胞接着実験ではこの他の2箇所のペプチド(DP-8,13)にも細胞接着活性が認められたが、細胞のデルマトポンチンへの接着を阻害しないことから、これらのペプチドはインタクトなデルマトポンチン分子内にあっては細胞接着に寄与していないと考えられる。すなわちこれらの部分はデルマトポンチン分子内に埋没して存在するのではないかと推察された。したがってこれらDP-8,13はデルマトポンチンの変性、あるいは部分分解によって分子表面に露出して機能を発揮するのかもしれない。
デルマトポンチンが創傷修復過程の組織に発現するということは全く新たな発見である。RT-PCRにて表皮細胞でのデルマトポンチンの発現も確認されたが、in situ hybridizationでは表皮細胞には明らかな陽性シグナルは認められず、その発現がわずかであることが示唆された。よって、過去の報告中(非特許文献8)の表皮細胞に染色されたデルマトポンチンの由来は現時点で不明である。創傷治癒実験系において、6日目の創で浅筋膜部から創傷辺縁に向かって伸長する結合組織の領域にデルマトポンチンの発現が見られた。6日目の時点では再生上皮は創辺縁からわずかに伸長しており(図10)、その再生上皮の先端は浅筋膜部から延長したデルマトポンチンを発現した結合組織の先端とほぼ同じ位置にある。10日目では創の上皮化は終了し、下床にもデルマトポンチンの発現がびまん性に存在する。すなわち、再生上皮の伸長と下床のデルマトポンチンの発現が同期していると考えられる。これらの所見から、創傷治癒過程において真皮側に発現する蛋白質のうち、デルマトポンチンも表皮細胞の接着、遊走に関与していると考えられる。
創傷部位で再生上皮の伸長先端付近の直下の真皮にデルマトポンチンが発現しているという事実は、デルマトポンチンに表皮細胞が強力に接着するという事実と合わせて考えると、外部から創に加えたデルマトポンチンが再生上皮による創傷の被覆を促進する可能性を示唆する。このためデルマトポンチンの細胞接着活性ペプチドであるDP-4をマウス背部の創部に塗布する実験系で創傷治癒を検討したところ、投与群の再生表皮の伸長が非投与群に比べて有意差を持って促進された。すなわち、デルマトポンチンの細胞接着ドメインであるDP-4は創傷治癒の促進機能を有すると考えられる。現在、DP-4のアミノ酸配列に関する機能的な報告はまだなされていない。したがってウシにおけるGQVVVAVR、ヒトにおけるGQVIVAVRのペプチドは新規の表皮細胞接着因子、および創傷における新しい表皮細胞伸長促進因子であるといえる。このペプチドを創傷治癒促進剤として治療に応用するためには、既存の製品と同等以上の効果があることが望ましい。このため、このペプチドの創傷治癒促進効果を既に製品化されているトラフェルミンと比較したところDP-4による平均再生表皮伸長距離はトラフェルミンによるそれに比べると有意差をもって長かった。すなわち、DP-4は創傷治癒に関してトラフェルミンに匹敵する効果を持つことが判明した。
トラフェルミンは遺伝子組み換え bFGF で、培養細胞が産生する。これに対してデルマトポンチンの機能ペプチドは、最小機能単位が8アミノ酸と小型で、アミノ酸からの純粋な化学的合成が可能である。そのためこのペプチドには細胞由来の不純物のコンタミネーションがないという利点がある。このような機能ペプチドの発見と、その最小機能単位を同定しえたことは、このペプチドを創傷治癒の促進剤として皮膚潰瘍、あるいは他臓器の創傷の治療に応用することを可能とするものである。
<結論>
デルマトポンチンの細胞接着活性ペプチドは、創傷の治癒促進剤として難治性の潰瘍の治療に応用可能なものである。この応用は皮膚の潰瘍に留まらず、胃潰瘍などの潰瘍一般に応用される等の優れた効果を呈し、この種医療機関での活用が大いに期待されるものである。
固相化デルマトポンチンへの上皮系細胞の接着性を固相化デルマトポンチンの濃度と吸光度の関係で示すグラフ。 固相化デルマトポンチンに接着した上皮系細胞を、固定、染色した形態を示す顕微鏡写真である。(審査段階でカラー写真の確認が必要であれば提示いたします) デルマトポンチンに接着したHaCaT細胞をファロイジン(A)、ビンキュリン(B)にて染色した染色性を示す顕微鏡写真である。(審査段階でカラー写真の確認が必要であれば提示いたします) 合成ペプチドによるHaCaT細胞のデルマトポンチンへの接着阻害状況を、細胞懸濁液に加えた各種合成ペプチドと吸光度の関係で示すグラフである。 ウシとヒトのデルマトポンチン合成ペプチドDP-4の活性を、細胞浮遊液に加えた合成ペプチドと吸光度の関係で示すグラフである。 合成ペプチドDP-4の生物活性の特異性を、細胞懸濁液に加えた合成ペプチドと吸光度の関係でDP-4と比較して示すグラフである。 デルマトポンチンの細胞接着活性部位の精査で、固相化したDP-4欠損ペプチドと吸光度の関係で示すグラフである。 デルマトポンチンの一次構造を示す図であり、DP-4の部分を下線で示す。 マウス創傷におけるデルマトポンチンの発現状態を示す顕微鏡写真である。 DP-4のマウス創傷における再生表皮細胞伸長効果を示す顕微鏡写真である。 コントロール群とDP-4投与群間の再生表皮の伸長距離の比較状況を示すグラフである。 DP-4投与群と組み換え型 bFGF (フィブラスト(登録商標))投与群間の再生表皮の伸長距離の比較を示すグラフである。
符号の説明
○ 図1は、HaCaT細胞
□ 図1は、HT1080細胞
△ 図1は、HeLa細胞

Claims (2)

  1. ヒトデルマトポンチンのアミノ酸配列がGQVVVAVRであることを特徴とするペプチド製創傷治癒促進剤。
  2. ヒトデルマトポンチンのアミノ酸配列がPQGQVIVAVRSであることを特徴とするペプチド製創傷治癒促進剤。
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