JP2008198574A - 色変換層のパターニング方法および有機elディスプレイの製造方法 - Google Patents

色変換層のパターニング方法および有機elディスプレイの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008198574A
JP2008198574A JP2007035386A JP2007035386A JP2008198574A JP 2008198574 A JP2008198574 A JP 2008198574A JP 2007035386 A JP2007035386 A JP 2007035386A JP 2007035386 A JP2007035386 A JP 2007035386A JP 2008198574 A JP2008198574 A JP 2008198574A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color conversion
layer
conversion layer
organic
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2007035386A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008198574A5 (ja
Inventor
Naoyuki Kanai
直之 金井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Holdings Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Holdings Ltd filed Critical Fuji Electric Holdings Ltd
Priority to JP2007035386A priority Critical patent/JP2008198574A/ja
Publication of JP2008198574A publication Critical patent/JP2008198574A/ja
Publication of JP2008198574A5 publication Critical patent/JP2008198574A5/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】150ppiを超える高精細度のパターン形成を実現することができる、色変換層のパターニング方法を提供すること、および、当該パターニング方法を用いた有機ELディスプレイの製造方法を提供すること。
【解決手段】ある波長の光を吸収し、吸収した波長と異なる波長を含む光を出力する色変換層をパターニングする方法であって、(1)支持体上に上記色変換層を形成する工程、および(2)微細パターンが形成されたモールドを加熱し、上記モールドを部分的に上記色変換層に接触させることによって、上記色変換層の一部を蒸発させ、上記モールドの微細パターン形状を上記色変換層に転写する工程を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、色変換層のパターニング方法に関し、特に、高精度なパターンを得ることができる色変換層のパターニング方法に関する。本発明は、このようなパターニング方法により得られた色変換層を含み、三原色のうちの少なくとも一色を発光する有機ELディスプレイの製造方法に関する。
有機ELディスプレイは、一般に、有機EL素子から発せられた光を色変換層およびカラーフィルタ層に順次通して、所望の波長を有する光を外部に放出するものである。ここで、色変換層は、有機EL素子(光源)から発せられた近紫外領域ないし可視領域の光を吸収して波長分布変換を行い、異なる波長の光を含む可視光を放射する機能を有する。また、カラーフィルタ層は、色変換層を通った可視光の色純度の向上を、特定波長の遮断によって行なう機能を有する。
近年、有機ELディスプレイにおいては、マルチカラー表示またはフルカラー表示が可能な、多色発光型ディスプレイの開発が行なわれている。特に、低電圧の印加によっても高い電流密度、ひいては高い発光輝度および発光効率を実現可能な、有機EL素子の特性を有効に利用し得る、高精細なカラー表示の有機ELディスプレイの開発が盛んに行なわれている。
色変換層およびカラーフィルタ層を備える有機ELディスプレイに関し、多色発光を実現する例としては、以下の技術が開示されている。
即ち、特許文献1には、基板を備えるとともに、少なくとも一方が透明な2つの電極の間に、少なくとも一層の有機発光層を含み、さらに、顔料および/または有機染料を蒸着して形成したカラーフィルタ層を含み、独立して、制御が可能な複数の有機EL素子に分割され、さらに、上記カラーフィルタ層の上記2つの電極側に、上記少なくとも一層の有機発光層からの発光光を所定の波長の光に変換する蛍光変換層(上記色変換層に相当)を備えた有機ELディスプレイパネルが開示されている。この技術において、蛍光変換層(色変換層)は、短波長の光を吸収して長波長の光に変換する、少なくとも1種の色変換物質を含む層である。また、特許文献1には、蛍光変換層(色変換層)の形成方法として、樹脂に色変換物質を分散させた液を塗布する方法、および色変換物質を蒸着もしくはスパッタ等のドライプロセスにより堆積する方法が開示されている。
このような有機ELディスプレイを用いて高精細なカラー表示を実現するに際し、ディスプレイの構成要素である色変換層に着目した場合、光の吸光度を増加させ、高い変換光強度を得るには、一般に、色変換層中の色変換物質の濃度を高くすることが有利である。
しかしながら、色変換物質の濃度を高くすると、有機EL素子から発せられた光による吸収エネルギーが、色変換物質内の同一分子間において移動を繰り返すうちに発光を伴わずに失活する。この現象は濃度消光と呼ばれ、その抑制には何らかの媒体中に色変換物質を溶解または分散させてその濃度を低下させることが肝要である。
このような、相反する性質を考慮し、濃度消光の発生を抑制しつつ、高い変換光強度を得る技術として、色変換層の膜厚を10μm程度と比較的大きくし、優れた色変換効率を実現する技術が知られている。
しかしながら、色変換層の厚さを大きくした場合には、色変換層の段差部における電極パターン断線の問題、および厚膜のフォトプロセスの困難さによる高精細化の困難性の問題がある。また、色変換層の厚さが大きい場合には、膜中の水分または溶媒の残留により発光層中への水分または溶媒の侵入による発光層の変質の問題、および視野角依存性の増大の問題もある。
従って、特許文献1には、厚さを大きくせずに十分な変換光強度が得られる色変換層を提供する技術として、2000nm以下の膜厚を有するホスト−ゲスト系色変換層を蒸着法によって形成する技術が開示されている。
このような蒸着法により色変換層を形成する場合には、下地層の全面に色変換層を形成するため、3原色(赤色、緑色、および青色)を分けて発光できない。このため、何らかの手段によって、特定の画素に対応した微細パターンの形成が必要となる。特許文献1には、蒸着材料からなる薄膜をパターン形成する方法として、メタルマスクによる塗分け法が開示されている。
しかしながら、メタルマスクはその性質上、貫通した開口部を必須とすることから、マスクの強度を確保するためには開口部間の間隔を確保する必要があり、高精細化に限界が生じる欠点を有する。また、基板が大きくなるにつれ、メタルマスクも大きくなり、マスクのたわんでしまうという問題もある。さらには、メタルマスクの背後への蒸発物質の回りこみが生じることから、パターンの微細化には限界がある。150ppiの精細度レベルが限界であり、それを超える高精細なパターンの形成は困難である。また上記問題のため、基板の大面積化に問題があり、パターンずれ等の歩留りの低下・低コスト化が困難になるという問題もある。
また、特許文献2には、有機EL素子にエキシマレーザ光を照射し、一部を蒸発させてパターニングする方法が開示されている。しかしながら、この方法では、レーザー光を吸収する層は同時に蒸発が生じるため、色変換層だけをパターニングすることが困難である。さらには、基板が大面積になった際に、レーザーを当てる面積が大きくなるため、パターンニングに時間がかかるという問題がある。
特開2002−75643号公報 特開平9−320760号公報
本発明の第1の目的は、特に、150ppiを超える高精細度のパターンを得ることができる、色変換層のパターニング方法を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、このようなパターニング方法を用いた有機ELディスプレイの製造方法を提供することにある。
本発明は、ある波長の光を吸収し、吸収した波長と異なる波長を含む光を出力する色変換層をパターニングするにあたり、(1)支持体上に上記色変換層を形成する工程、および(2)微細パターンが形成されたモールドを加熱し、上記モールドを部分的に上記色変換層に接触させることによって、上記色変換層の一部を蒸発させ、上記モールドの微細パターン形状を上記色変換層に転写する工程を備える色変換層のパターニング方法に関する。ここで、支持体とは、色変換層の下方に位置し、かつ、色変換層を直接積層する可能性のある層のすべてを意味し、例えば、平坦化層および保護層などがこれにあたる。本発明は、有機ELディスプレイのマルチカラー表示およびフルカラー表示の実現にあたり、高精細度のパターンを提供することができる。
このような色変換層のパターニング方法においては、上記モールドを、ロール形状またはスリット形状とすることができる。また、当該モールドの加熱温度は、色変換層の構成材料の蒸発温度以上であること、および/または、色変換層の構成材料の分解温度未満であることが望ましい。さらに、上記工程(1)および(2)を一貫して真空中または不活性ガス雰囲気中で行なうことが望ましく、上記真空の圧力が、10−3Pa以下であることおよび/またはO濃度およびHO濃度が、ともに10ppm以下であることがさらに望ましい。
本発明は、(i)支持体上面にそれぞれ異なる波長域の光を透過する、少なくとも2種類のカラーフィルタ層を独立して形成する工程、(ii)上記カラーフィルタ層の上面に平坦化層を形成する工程、(iii)上記平坦化層の上面に、真空蒸着法によって、ある波長の光を吸収し、吸収した波長と異なる波長を含む光を出力する色変換層を形成する工程、(iv)微細パターンが形成されたモールドを加熱し、上記モールドを部分的に上記色変換層に接触させることによって上記色変換層の一部を蒸発させ、上記モールドの微細パターンの形状を上記色変換層に転写することによって、上記色変換層をパターニングする工程、(v)パターニングされた色変換層の上面にバリア層を形成する工程、および(vi)上記バリア層の上面に有機EL素子を形成する工程を含む有機ELディスプレイの製造方法を包含する。
このような有機ELディスプレイの製造方法においては、上記工程(ii)と上記工程(iii)との間に、保護層を形成する工程をさらに備えることが望ましく、上記工程(iv)において、上記モールドの加熱温度が、色変換層の構成材料の蒸発温度以上であること、および/または、色変換層の構成材料の分解温度未満であることが望ましい。さらに、上記工程(iv)を、一貫して真空中または不活性ガス雰囲気中で行なうことが望ましい。
本発明の色変換層のパターニング方法は、パターニングに先立ち、メタルマスクを用いずに、下地層に直接色変換層を蒸着する。このため、当該方法によれば、メタルマスク使用時に生ずる問題、即ち、マスク自体の精細度の限界、蒸発物質の回り込みによるパターンニング精度の低下に関する問題を克服し、結果的に150ppi以上の精細度レベルを実現することができる。また、当該方法によれば、この高精細度レベルを、上記モールドの高精細化により、基板の大面積化に適用することができ、パターンずれ等の問題もなく歩留り良く実現することができる。
また、このようなパターニング方法を用いた有機ELディスプレイの製造方法によれば、色変換層だけを単独でパターニングでき、さらには、エキシマレーザ光を用いて形成する場合のように、長時間を要さず、全体として、迅速に有機ELディスプレイの製造を実現することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明の単なる一例であって、当業者であれば、適宜設計変更可能である。
以下、パッシブマトリクス駆動のボトムエミッション型の有機ELディスプレイ製造方法を、図1(a)〜(j)を参照して順次説明する。なお、本発明は、有機ELディスプレイの製造方法だけでなく、色変換層のパターニング方法に係るものでもあるが、当該パターニング方法は、図1(c)〜(f)に示す工程において詳説する。
(色変換層20を形成する下地層群の準備工程1)
図1(a)は、後述する色変換層20を形成するための下地層群(基板10、ブラックマトリクス40、カラーフィルタ層30(R(赤),G(緑),B(青))、および平坦化層6を含む)の準備工程を示す積層体の断面図である。同図に示すように、支持体として用意した透明基板10上に、有機層であるブラックマトリクス40およびカラーフィルタ層30(R,G,B)を形成し、さらにこれらの層40,30を覆うように平坦化層6を形成する。
透明基板10は、その上に順次形成される有機ELディスプレイの各構成要素を支持するための層である。透明基板10は、光透過性に富み、かつ、ブラックマトリクス40、カラーフィルタ層30(R,G,B)、および後述する色変換層20、ならびに有機EL素子(電極、有機発光層等)の形成に用いられる条件(溶媒、温度等)に耐え得るものを用いる。また、透明基板10は、後続の各形成工程において、度重なる各層の形成条件に曝されるため、寸法安定性に優れていることが好ましい。さらに、透明基板10としては、多色発光ディスプレイの発光性能の低下を引き起こさないものを用いることが肝要であり、例えば、ガラス、各種プラスチック、および各種フィルム等が挙げられる。
カラーフィルタ層30は、後述する色変換層20を通り、一定領域の波長を有することとなった光の色純度を、特定波長の遮断により向上させるための層である。カラーフィルタ層30(R,G,B)は、透明基板10上に、フラットパネルディスプレイ用の材料を用いて形成することができ、例えば、フォトレジストに顔料を分散させた、顔料分散型材料を使用することができる。カラーフィルタ層30は、400〜550nmの波長を透過する青色カラーフィルタ層、500〜600nmの波長を透過する緑色カラーフィルタ層、および600nm以上の波長を透過する赤色カラーフィルタ層を配列した構造とすることが一般的である。カラーフィルタ層30の形成方法としては、塗布法を用いることができ、特に、フォトプロセスを用いることが好ましい。
また、任意選択的に、各カラーフィルタ層のサブピクセル間に可視域を透過しないブラックマトリクス40を形成し、コントラストの向上を図ることができる。ブラックマトリクス40は、通常のフラットパネルディスプレイ用の材料を用いて形成する。ブラックマトリックス40の形成方法としては、塗布法を用いることができ、特に、フォトプロセスを用いることが好ましい。
平坦化層6は、カラーフィルタ層(R,G,B)30を保護する目的で形成される層である。また、平坦化層6は、カラーフィルタ層30およびブラックマトリクス40により生じた段差が、これらの層30,40より上方に形成される各層の寸法精度に悪影響を与えないようにするために形成される層である。このため、平坦化層6は、光透過性に富み、かつ、カラーフィルタ層30(R,G,B)を劣化させることのない材料およびプロセスを選択して形成する必要がある。
平坦化層6に適用可能な材料としては、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂を、光および/または熱処理して、ラジカル種、イオン種を発生させて重合または架橋させ、不溶不融化させたものが一般的である。また、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂は、パターニングを行うために、硬化をする前は有機溶媒またはアルカリ溶液に可溶性であることが好ましい。
具体的に、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂としては、
(1)アクロイル基、メタクロイル基を複数有するアクリル系多官能モノマーまたはオリゴマーと、光または熱重合開始剤とからなる組成物膜を、光または熱処理して、光ラジカルまたは熱ラジカルを発生させて重合させたもの、
(2)ポリビニル桂皮酸エステルと増感剤とからなる組成物を、光または熱処理により二量化させて架橋したもの、
(3)鎖状または環状オレフィンとビスアジドとからなる組成物膜を、光または熱処理によりナイトレンを発生させて、オレフィンと架橋させたもの、ならびに
(4)エポキシ基を有するモノマーと光酸発生剤からなる組成物膜とを、光または熱処理により酸(カチオン)を発生させて重合させたもの
などが挙げられる。
特に上記(1)の光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂を用いた場合には、フォトプロセスのため、パターニングが可能であり、耐溶剤性、耐熱性等の信頼性の面でも好ましい。
その他の、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂としては、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルホン、ポリビニルブチラール、ポリフェニレンエーテル、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ノルボルネン系樹脂、メタクリル樹脂、イソブチレン無水マレイン酸共重合樹脂、環状オレフィン系等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ビニルエステル樹脂、イミド系樹脂、ウレタン系樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂、あるいはポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート等と3官能性、あるいは4官能性のアルコキシシランを含むポリマーハイブリッド等が挙げられる。
平坦化層6の形成方法としては、塗布法を用いることができ、特に、フォトプロセスを用いることが好ましい。
(色変換層20を形成する下地層群の準備工程2)
図1(b)は、図1(a)で示す積層体の最上層である平坦化層6上に、保護層5をさらに形成する工程を示す積層体の断面図である。
保護層5は、平坦化層6と後述する色変換層20との間に任意選択的に形成され、色変換層20のパターニング時に、平坦化層6が同時にパターニングされてしまうことを防止するための層である。図1に示す例においては、後述する色変換層20のパターニングによって赤色変換層20Rの形成をする際に、平坦化層6が同時にパターニングされてしまうおそれがあるため、保護層5を形成することが好ましい。
保護層5に適用可能な材料としては、可視域における透明性が高い材料(400〜700nmの範囲での透過率が50%以上)を用いることができる。また、保護層5上で色変換層20がロールまたはスリットの押圧によってパターニングされる際の圧力に耐え得る硬度である、2H以上の膜硬度(鉛筆硬度)を有する材料を用いることが好ましい。なお、この膜硬度(鉛筆硬度)は、JIS K5600−5−4に準拠したものである。具体的な保護層5としては、例えば、SiOx、SiNx、SiNxOy、AlOx、TiOx、TaOx、ZnOx、SnO、ITO、In、IZO、亜鉛−アルミニウム酸化物、亜鉛−ガリウム酸化物等の無機酸化物、および無機窒化物等を使用することができる。
保護層5の形成方法としては、特に制約はなく、スパッタ法、CVD法、または真空蒸着法等を使用することができる。また、保護層5は、単層とすることは勿論、複数の層からなる積層体とすることもできる。
(保護層5への色変換層20の全面形成工程)
図1(c)は、図1(b)で示す積層体の最上層である保護層5上に、色変換層20を全面形成する工程を示す積層体の断面図である。上述したように、保護層5は任意選択的に形成するため、保護層5が形成されない場合には、平坦化層6上に色変換層20を直接形成する。
色変換層20は、光源である有機EL素子から発せられた近紫外領域ないし可視領域の光を吸収して波長分布変換を行い、吸収した波長と異なる波長の光を含む可視光を放射するための層であり、少なくとも1種の色変換色素を含む。色変換層20は、例えば、白色光から青色ないし青緑色領域の光を吸収して、他色の領域の光に変換することができる。また、色変換層を通した後の光の波長は、緑色変換層を使用した場合は500〜550nmであり、赤色変換層を使用した場合には600〜700nmである。
色変換層20を形成するための色変換色素としては、Alq(トリス8−キノリノラトアルミニウム錯体)などのアルミキレート系色素;3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、3−(2−ベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)、クマリン135などのクマリン系色素;ソルベントイエロー43、ソルベントイエロー44のようなナフタルイミド系色素;4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM−1(下記化1中のI))、DCM−2(下記化1中のII)、およびDCJTB(下記化1中のIII)などのシアニン色素;ローダミンB、ローダミン6Gなどのキサンテン系色素;ピリジン1などのピリジン系色素;4,4−ジフルオロ−1,3,5,7−テトラフェニル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン(下記化1中のIV)、ルモゲンFレッド、ナイルレッド(下記化1中のV)などを用いることができる。また、公知である各種ELの発光層に用いられているホスト−ゲスト材料を色変換色素として使用することもできる。
以下に、上述した色変換色素の具体例の構造式を示す。
Figure 2008198574
色変換層20は、各種ドライプロセスによって形成するこができ、真空蒸着法によって形成することが有機材料を分解させずに形成できるため好ましい。真空蒸着法の加熱方式としては、直接加熱法または間接加熱法のいずれを用いることもでき、具体的には、抵抗加熱、電子ビーム加熱、または赤外線加熱等を用いることができる。複数種の色変換色素を用いて色変換層20を形成する場合には、複数種の色変換色素を所定の比率で混合した予備混合物を予め作製し、この予備混合物を用いて共蒸着を行うことができる。また、複数種の色変換色素を別個の加熱部位に配置し、各色変換色素を別個に加熱して共蒸着を行うこともできる。特に、複数種の色変換色素において、蒸着速度および/または蒸気圧などの特性が大きく異なる場合には、後者の方法を用いることが有利である。
色変換層20の膜厚は、1μm以下とすることが好ましく、200nm〜1μmとすることがより好ましい。
(色変換層20のパターニング工程)
図1(d)〜(f)は、図1(c)で示す積層体の最上層である色変換層20のパターニング工程を示す積層体の断面図である。ここでは、色変換層(R,G,B)のうち、赤色変換層20Rのみのパターニングについて説明する。
保護層5上において赤色変換層20Rのパターニングを行なうにあたり、このパターニングを比較的大面積の有機ELディスプレイにおいて実現することが、本願発明の目的の1つである。この目的達成のため、ミクロンオーダのギャップでパターン化する方法として、本発明では、以下の方法を採用する。即ち、微細パターン形状を有するロールまたはスリットなどのモールド80(図1においてはスリット)を配置し(図1(d))、モールド80を加熱して、部分的に色変換層20に接触させ、色変換層20の一部を蒸発させて(図1(e))、モールドの微細パターン形状を色変換層20に転写する(図1(f))。ここで、色変換層20のモールド80と接触する部分は、赤色変換層20Rとして不必要な部分である。
このような方法は、事前に塗布した層に対して、微細パターンが形成されたモールドを接触させることにより当該層を蒸発させ、当該層の表面に微細パターンを転写する方法である。赤色色変換層20Rの具体的な形成手順は、以下のとおりである。
第1に、図1(d)に示すように、モールド80を、その凹凸パターンを色変換層20と対向させて配置する。ここで、スリット形状のモールド80は、本発明に用いられるモールドの1例であり、ロール形状とすることもできる。メタルマスクとは異なり、モールドには貫通した開口部を必要としないことおよび充分な厚みを付与して剛性を確保し得ることから、モールド80のパターンは高精細化することが可能である。
モールド80の材料としては、後述する加熱温度に耐え得るものであって、十分な硬度を有し、モールド80の表面に金型成型等によってミクロンオーダの微細パターンを付与することができるものであれば、特に限定されない。例えば、石英、各種ステンレス鋼、シリコン、セラミック等を使用することができる。また、モールド80の凹部の深さは、色変換層20の膜厚より深くし、後述の蒸発工程における、色変換層20とモールド80との接触時において、凹部内に空間が形成される程度とする。この空間の形成理由は、色変換層20の蒸発物の逃げ道になるだけでなく、色変換層20からモールド80を引き上げることを容易ならしめるためである。なお、モールド80のパターン形状は、例えば図3に断面図で示すような所望の凹凸の形状(モールド82)とすることができる。
第2に、図1(e)に示すように、モールド80を所定の温度に加熱し、モールド80および色変換層20の少なくとも一方を移動して、モールド80と色変換層20とを部分的に接触させ、接触部の色変換層を蒸発させる。また、図2は、図1(e)の積層体を、その側面側から見た図である。これらの図に示すように、色変換層20は、その下方に位置する有機層(カラーフィルタ層30、平坦化層6等)の変形による補助を受けながら、図1(e)におけるモールド80の凹部の下方に設けられた空隙部に、および/または図2におけるモールド80の左右方向外側に蒸発する。モールドをスリット形状またはロール形状とすることにより、モールドと色変換層の接触領域を限定することができ、蒸発した色変換層の材料をモールド80の左右方向外側に効果的に飛散させることができる。なお、モールドをスリット形状とした場合には、その長さ/幅を0.2未満とすることが、色変換層の蒸発を容易ならしめるため、好ましい。ここで、モールド80の長さとは、図2の左右方向のモールドのサイズを示す。また、モールド80の幅とは図2の紙面垂直方向のモールドのサイズを示す。
モールド80の加熱温度は、色変換層20の構成材料の蒸発温度以上であることが好ましい。これは、色変換層20の不要部位を、完全に除去するためである。また、モールド80の加熱温度は、色変換層20の構成材料の分解温度未満であることが好ましい。ここで、色変換層20の分解温度は、TG−DTA測定またはTGMS測定によって測定される温度である。分解温度に関する条件設定は、発光特性に影響を及ぼすおそれのある、分解物の発生を完全に回避するためである。なお、モールド80の加熱は、抵抗体または電熱線などによる抵抗加熱を用いることができる。上述したとおり、モールド80の加熱時に、平坦化層6への熱による悪影響、例えば変形等が懸念される場合には、図1に示す保護層5を形成することが有利である。
色変換層20に含まれる色変換色素は有機物であるため、水分・酸素の浸入により、消光または分解という問題が生じる。また、色変換層20中に、画素欠陥をもたらすごみ、即ちパーティクルが存在すると、当該ディスプレイの使用時に、電流が常に流れる状態、即ちリークを引き起こすおそれがある。このため、本発明の色変換層20のパターニングは、水分・酸素の浸入、およびパーティクルの存在を回避すべく、真空中もしくは不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。色変換層20を形成した後、引き続いてパターニングを行うチャンバーまで積層体を真空状態で搬送すると、色変換層20に対する水分・酸素・パーティクルの影響が特に少ないことから、真空中でパターニングを行うことがさらに好ましい。ただし、色変換層20が、水分・酸素に強く、かつ、何らかのパーティクル対策がなされている場合には、パターニングを行う空気中で行ってもよい。なお、本発明において、真空の圧力は10−3Pa以下とすることが好ましい。
第3に、図1(f)に示すように、積層体を冷却するとともに、積層体からモールド80を除去し、パターニングされた色変換層(本例では赤色変換層20R)を得る。
ここで、モールド80を色変換層20から引き上げる際に、モールド80によって形成された色変換層20のパターン部が一緒に剥離しないようにすることが肝要である。このため、モールド80の表面には、色変換層20とモールド80との密着性を低下させるための、フッ素コートを施すことが好ましい。
以上に示す一連の赤色変換層20Rのパターニングの後に、青色・緑色カラーフィルタ層30(B,G)に対応する位置(すなわち、青色・緑色サブピクセル)に色変換層20が残存してしまった場合には、必要に応じて残存した色変換層20を除去することが望ましい。これは、青色・緑色サブピクセルの位置に色変換層20が残存した場合に、青色・緑色サブピクセルの輝度が低下するからである。残存した色変換層20の除去には、酸素プラズマ処理、窒素プラズマ処理、またはドライエッチングなどのソフトエッチングを用いることができる。特に、酸素プラズマ処理を用いることが、有機物を効果的に除去するの点で好ましい。この除去工程を実施する場合には、赤色変換層20Rが損傷するおそれがあるため、図1(c)に示す色変換層20の成形工程において、必要な膜厚よりも厚い色変換層20を形成しておくことが望ましい。なお、赤色変換層20Rが青色・緑色のサブピクセルの位置に残存しても青色等の表示性能に問題が発生しない場合には、残存した色変換層の除去を省略することができる。
(バリア層4の形成工程)
図1(g)は、図1(f)で示す積層体の、平坦化層6、保護層5および赤色変換層20Rを包み込むように、バリア層4を形成する工程を示す積層体の断面図である。
バリア層4は、外部から色変換層(同図に示す場合においては、赤色変換層20R)に、水分および/または酸素が侵入することを防止するために形成される層である。これは、色変換色素は有機物であるため、水分・酸素に弱いためである。
ここで、バリア層4の形成目的は、赤色変換層20Rの保護であるが、図1(g)に示す例では、赤色変換層20Rのみならず、平坦化層6および保護層5をも保護することとなる。なお、この構造は、カラーフィルタ基板からの水分を出さないためにも必要なため、後述する有機EL層3の保護にも有効である。
バリア層4に適用可能な材料としては、電気絶縁性を有し、かつ、ガスおよび有機溶剤に対するバリア性を有する、可視域での透明性が高い材料(400〜700nmの範囲での透過率が50%以上)を用いることができる。また、バリア層4上に形成される、後述の透明電極2等の形成に耐え得る硬度である、好ましくは2H以上の膜硬度(鉛筆硬度)を有する材料を用いることが好ましい。なお、この膜硬度(鉛筆硬度)は、保護層5の欄で記載したものと同様に、JIS K5600−5−4に準拠したものである。具体的なバリア層4としては、例えば、SiOx、SiNx、SiNxOy、AlOx、TiOx、TaOx、ZnOx等の無機酸化物、または無機窒化物等を使用することができる。
バリア層4の形成方法としては、特に制約はなく、スパッタ法、CVD法、または真空蒸着法等を使用することができる。また、バリア層4は、単層とすることま勿論、複数の層からなる積層体とすることもできる。
(有機EL素子の形成工程)
図1(h)〜(j)は、図1(g)で示す積層体の最上層であるバリア層4上に、有機EL素子(図1においては、透明電極2、有機EL層3、および反射電極1からなる)を形成する工程を示す積層体の断面図である。
第1に、図1(h)に示すように、バリア層4の上面に透明電極2を形成する。透明電極2に適用可能な材料としては、ITO、酸化スズ、酸化インジウム、IZO、酸化亜鉛、亜鉛−アルミニウム酸化物、亜鉛−ガリウム酸化物、またはこれらの酸化物にFもしくはSbなどのドーパントを添加した導電性透明金属酸化物を用いることができる。また、透明電極2は、蒸着法、スパッタ法または化学気相堆積(CVD)法を用いて形成した後に、フォトリソグラフ法等を用いてパターニングすることにより得ることができる。このような形成法の中でも、特にスパッタ法を用いることが、一般的であり好ましい。
透明電極2は、陽極、陰極のいずれとすることもできる。透明電極2を陰極として使用する場合には、透明電極2と有機EL層3との間に図示しない陰極バッファ層を形成し、有機EL層3に対する電子注入効率を向上させることが好ましい。陰極バッファ層に適用可能な材料としては、Li、Na、KもしくはCsなどのアルカリ金属、BaもしくはSrなどのアルカリ土類金属、これらを含む合金、希土類金属、またはこれら金属のフッ化物などを用いることができる。陰極バッファ層の膜厚は、透明性を確保する観点から、10nm以下とすることが好ましい。これに対し、透明電極2を陽極として使用する場合には、透明電極2と有機EL層3との間に、導電性透明金属酸化物の層を設けて有機EL層3に対する正孔注入効率を向上させることが好ましい。導電性透明金属酸化物として適用可能な材料としては、ITO、酸化スズ、酸化インジウム、IZO、酸化亜鉛、亜鉛−アルミニウム酸化物、亜鉛−ガリウム酸化物、またはこれらの酸化物にFもしくはSbなどのドーパントを添加した材料を用いることができる。
第2に、図1(i)に示すように、透明電極2の上面に有機EL層3を形成する。有機EL層3は、少なくとも有機発光層を含み、必要に応じて正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層および/または電子注入層を介在させた構造を有する。具体的な有機EL素子の層構造としては、下記の構造を採用することができる。
(1)陽極/有機発光層/陰極
(2)陽極/正孔注入層/有機発光層/陰極
(3)陽極/有機発光層/電子注入層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/有機発光層/電子注入層/陰極
(5)陽極/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極
(6)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極
(7)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
なお、上記(1)〜(7)の層構造中、陽極および陰極は、透明電極2および反射電極1のいずれかである。
有機EL層3を構成する各層の材料としては、公知のものを使用することができる。また、有機EL層3を構成する各層は、蒸着法などの当該技術において公知の任意の方法を用いて形成することができる。
図1に示すような赤色変換層20Rを用いる場合には、有機EL層3が青色から青緑色の発光を実現することが肝要である。青色から青緑色の発光を得るための有機発光層に適用可能な材料としては、例えばベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、もしくはベンゾオキサゾール系などの蛍光増白剤、金属キレート化オキソニウム化合物、スチリルベンゼン系化合物、または芳香族ジメチリディン系化合物などを用いることが好ましい。また、図1に示す例においては、有機発光層の発光は、必要に応じて白色光とすることもできるが、この場合には、公知の赤色ドーパントを使用することが肝要である。
これに対し、図1には示していないが、色変換層として緑色変換層を使用する場合には、有機発光層の発光を青色から赤色の発光とすることが肝要である。
第3に、図1(j)に示すように、有機EL層3の上面に反射電極1を形成し、パッシブマトリクス駆動のボトムエミッション型の有機ELディスプレイを得る。
反射電極1に適用可能な材料としては、高反射率の金属、高反射率のアモルファス合金、または高反射率の微結晶性合金を用いることが好ましい。高反射率の金属としては、例えば、Al、Ag、Mo、W、Ni、またはCrが挙げられる。高反射率のアモルファス合金としては、例えば、NiP、NiB、CrPまたはCrBが挙げられる。高反射率の微結晶性合金としては、例えば、NiAlが挙げられる。
反射電極1は、陰極、陽極のいずれとすることもできる。反射電極1を陰極として使用する場合には、反射電極1と有機EL層3との間に図示しない陰極バッファ層を形成し、有機EL層3に対する電子注入効率を向上させることが好ましい。あるいはまた、上述の高反射率特性を有する、金属、アモルファス合金または微結晶性合金に対して仕事関数が小さい材料、即ちリチウム、ナトリウムもしくはカリウム等のアルカリ金属、またはカルシウム、マグネシウムもしくはストロンチウムなどのアルカリ土類金属を添加して合金化し、電子注入効率を向上させることも好ましい。これに対し、反射電極1を陽極として使用する場合には、反射電極1と有機EL層3との間に、導電性透明金属酸化物の層を設けて有機EL層3に対する正孔注入効率を向上させることが好ましい。導電性透明金属酸化物として適用可能な材料としては、ITO、酸化スズ、酸化インジウム、IZO、酸化亜鉛、亜鉛−アルミニウム酸化物、亜鉛−ガリウム酸化物、またはこれらの酸化物にFもしくはSbなどのドーパントを添加した材料を用いることができる。
反射電極1の形成方法としては、用いる材料に依存して、真空蒸着、スパッタ、イオンプレーティング、またはレーザーアブレーションなどの当該技術分野において公知の任意の手段を用いることができる。なお、図1に示す例とは異なり、複数の部分電極からなる反射電極1が必要となる場合には、所望の形状を付与するマスクを用いて複数の部分電極からなる反射電極1を形成することもできる。
図1に示す例において用いられる有機EL素子は、透明電極2、有機EL層3および反射電極1によって構成されるが、この構成における有機EL素子は、独立して制御される複数の発光部を有してもよい。例えば、反射電極1および透明電極2の両方を、複数のストライプ状の部分電極として形成し、反射電極1の構成要素である部分電極の延在方向と透明電極2の構成要素である部分電極の延在方向とを交差させてもよい。このような構造の素子は、独立した複数の発光部を有する、パッシブマトリクス駆動の有機EL素子である。パッシブマトリクス駆動の有機EL素子における、両電極の上記交差態様は、直交させることが好ましい。
以上は、図1(j)に示すパッシブマトリクス駆動のボトムエミッション型の有機ELディスプレイの製造方法である。本発明は、このように、ボトムエミッション型の有機ELディスプレイおよびこれに使用する色変換層20のパターニング方法に限定されない。即ち、本発明はトップエミッション型の有機ELディスプレイを作製する際にも適用可能である。図4に、トップエミッション型の有機ELディスプレイの構成例を示す。
図4は、本発明の有機ELディスプレイの製造方法により得られた、パッシブマトリクス駆動のトップエミッション型の有機ELディスプレイを示す断面図である。この有機ELディスプレイは、以下の製造工程を順次行なうことで得られる。
第1に、図1(a)〜(g)に示す工程に従い、基板10に、ブラックマトリクス40、カラーフィルタ層30(R,G,B)、平坦化層6、赤色変換層20Rおよびバリア層40が形成された色変換フィルタを作製する。なお、図1に示す保護層5は任意選択的に形成すればよいため、図4に示す例では省略してある。
第2に、基板10とは別個に用意したデバイス基板11上に、反射電極1、有機EL層3および透明電極2をこの順に形成したトップエミッション型有機EL素子を作製する。デバイス基板11は、透明基板10と同様の材料に加えて、トップエミッション型であるため、シリコンおよびセラミックなどの不透明な材料とすることができる。この有機EL素子においては、図4に示すように、バリア層14を形成することもできる。なお、バリア層14の材料および形成方法は、バリア層4と同じものを用いることができる。また、バリア層14は、単層であっても複層であってもよい。
第3に、バリア層4と透明電極2(存在する場合にはバリア層14)とが対向するように、色変換フィルタとトップエミッション型有機EL素子とを貼り合わせることによって、図4に示すようなトップエミッション型有機ELディスプレイを得る。反射電極1、有機EL層3、および透明電極2は、ボトムエミッション型の有機ELディスプレイの製造方法の欄で説明した方法を用いて形成することができる。色変換フィルタとトップエミッション型有機EL素子との接着は、基板10,11の周縁部に設けた接着層50を用いて行なうことができる。接着層50は、例えば、UV硬化接着剤とすることができる。
以上は、パッシブマトリクス駆動の、ボトムエミッション型およびトップエミッション型の有機ELディディスプレイの製造方法であるが、本発明の有機ELディスプレイの製造方法は、パッシブマトリクス駆動ディスプレイに関する方法に限定されない。即ち、本発明の有機ELディスプレイの製造方法は、アクティブマトリクス駆動のディスプレイに関する方法も含む。
アクティブマトリクス駆動の有機ELディスプレイ(トップエミッション型)を形成する手順は、以下のとおりである。即ち、図4において、まず、デバイス基板11上に複数のスイッチング素子を形成するとともに、反射電極1を発光部の画素またはサブピクセルに対応する複数の部分電極として形成し、対応するスイッチング素子と部分電極とを1対1に接続する。次いで、反射電極1上に有機EL層3を形成し、さらに透明電極2を一体型の共通電極として形成することによって、アクティブマトリクス駆動の有機ELディスプレイを得る。
以下に、本発明の実施例を説明し、本発明の効果を実証する。
(実施例1)
図1に示す各工程に従い、実施例1の多色発光有機ELディスプレイを作製した。なお、以下に示す各層の符号は、図1に示す符号である。
(1)カラーフィルタ層30、ブラックマトリクス40の形成
透明基板10(1737ガラス(コーニング社製))上に、ブラックマトリクス用材料(CK−7001:富士フィルムARCH製)、赤色カラーフィルタ層用材料(CR−7001:富士フィルムARCH製)、緑色カラーフィルタ層用材料(CG−7001:富士フィルムARCH製)、および青色カラーフィルタ層用材料(CB−7001:富士フィルムARCH製)を用いて、フォトリソグラフ法にてブラックマトリクス40およびカラーフィルタ層30(R,G,B)を形成した。各層の膜厚はそれぞれ1μmとした。
作製したカラーフィルタ層30(R,G,B)のサブピクセル寸法は、縦×横が100μm×30μmとし、サブピクセル間のギャップは縦方向10μm、横方向5μmとした。サブピクセル3個(R,G,B)で1画素であり、縦方向に50画素、横方向に50画素を配列させた。ここで、横方向とは、図1の紙面左右方向であり、縦方向とは、紙面垂直方向である。
(2)平坦化層6の形成
カラーフィルタ層30(R,G,B)を覆うように、新日鐵化学製V259PAP5を塗布後、硬化させて、平坦化層6を形成した。平坦化層6の膜厚は2μmとした。
(3)保護層5の形成
平坦化層6上に、スパッタ法にて、膜厚200nmのIZO膜からなる保護層5を形成した。スパッタ装置にはRF−ブレーナマグネトロンを用い、ターゲットにはIZOを用いた。製膜時のスパッタガスにはArを用いた。形成時の基板温度は80℃とした。
(4)色変換層20の形成
保護層5上に、抵抗加熱蒸着装置で、Alq(トリス8−キノリノラトアルミニウム錯体)およびDCM−2からなる色変換層20を作製した。具体的には、AlqおよびDCM−2を蒸着装置内の別個の坩堝にて加熱する共蒸着によって、膜厚400nmの色変換層20を作製した。この際に、Alqの蒸着速度を0.3nm/s、DCM−2の蒸着速度を0.005nm/sとなるように、それぞれの坩堝の加熱温度を制御した。実施例1の色変換層20は、その総構成分子数を基準として、2モル%のDCM−2を含む層であり、即ちAlqとDCM−2とのモル比は49:1であった。
(5)赤色変換層20Rのパターニング
色変換層20が形成された積層体を、引き続き、真空中にて、スリット装置に搬送し、真空中で本発明のパターニングを実施した。幅方向30μm、横方向75μmのギャップで配列されたパターンを有するスリット形状のモールド80を用意した。モールド80は、ステンレス鋼製であって、その寸法は、幅10mm、長さ0.2mm、および高さ10mmであった。パターン形状の寸法は、凹部30μm、凸部75μm、および深さ1000μmであった。モールド80を、300℃に加熱し、30kgf/cm(2.94MPa(ゲージ圧))の圧力で押し付けるとともに、モールドの長さ方向に速度1mm/sで移動させて、色変換層20をパターニングし、モールド84を加圧したままの状態で、温度を室温まで下げて冷却した。続いて、酸素プラズマ処理を20秒間行い、幅30μm、横方向75μmのギャップで配列された微細パターン(ストライプパターン)を有する赤色変換層20Rを得た。
(6)バリア層4の形成
真空を破ることなく、赤色変換層20Rをパターン形成した積層体を、プラズマCVD装置に移動させた。次いで、原料ガスとしてモノシラン(SiH)、アンモニア(NH)および窒素(N)を用い、プラズマCVD法を使用して赤色変換層20R以下の層を覆うように厚さ3μmの窒化シリコン(SiN)を形成し、バリア層4を得た。ここで、SiN形成時の基板温度は100℃以下とした。
(7)有機ELディスプレイの形成
バリア層4の上面に、透明電極2/有機EL層3(正孔輸送層/有機発光層/電子注入輸送層)/反射電極1を順次形成し、有機EL素子を形成した。
具体的には、まず、バリア層4の上面にスパッタ法にてITOを全面形成した。次いで、ITO上にレジスト剤(OFRP−800:東京応化工業株式会社製)を塗布した後、フォトリソグラフ法にてパターニングを行った。これにより、それぞれの色の発光部(赤色、緑色、および青色)に位置する、幅30μm、膜厚200nmの縦方向に延在する複数のストライプパターンをギャップ5μmで配列した透明電極2を得た。
次に、透明電極2を形成した積層体を抵抗加熱蒸着装置内に移し、正孔輸送層、有機発光層、および電子注入輸送層を、真空を破らずに順次形成した。これらの層の形成に際して、抵抗加熱蒸着装置の真空槽内圧を1×10−4Paまで減圧した。正孔輸送層として、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を50nm形成した。有機発光層として、Alq(トリス8−キノリノラトアルミニウム錯体):DCJTB(0.5%)を30nm形成した。電子注入輸送層として、Alq(トリス8−キノリノラトアルミニウム錯体)を20nm形成した。
さらに、真空を破ることなしに、横方向に延在し、10μmのギャップで配列された100μmのストライプパターンが得られるマスクを用いて、厚さ200nmのMg/Ag(10:1の重量比率)層を反射電極1として形成し、有機ELディスプレイを得た。
(8)有機ELディスプレイの封止
グローブボックス内の乾燥窒素雰囲気(O濃度およびHO濃度がともに10ppm以下の雰囲気)下において、上記有機ELディスプレイを、図示しない封止ガラスとUV硬化接着剤からなる接着層とを用いて封止した。
(高精細度パターンに関する評価)
本発明の範囲内である実施例1の有機ELディスプレイにおいては、メタルマスクを用いた際に、従来限界であると考えられてきた、40μm幅より小さな幅、具体的には、30μmの幅のパターン形状を有する、赤色変換層20Rを得、これを有機ELディスプレイに適用することができることが実証された。即ち、これは、実施例1の有機ELディスプレイが200ppi以上のピクセル密度を有することを意味する。これにより、本発明の有機ELディスプレイの製造方法によれば、高精細度パターンの実現が可能であることが実証された。
本発明によれば、色変換層の製造方法に着眼し、特に、150ppiを超える高精細度のパターン形成が可能な、色変換層のパターニング方法を提供することができる。従って、本発明は、近年、益々高精細度な表示装置の開発が要請されている各種ディスプレイの製造に適用可能な点で有望である。
本発明のボトムエミッション型のディスプレイ製造方法における、各工程を準じ示す、積層体の断面図であり、(a)は色変換層20を形成するための下地層群の準備工程を示し、(b)は平坦化層6上に保護層5を形成する工程を示し、(c)は保護層5上に色変換層20を全面形成する工程を示し、(d)〜(f)は色変換層20のパターニング工程を示し、(g)は平坦化層6、保護層5および赤色変換層20Rを包み込むように、バリア層4を形成する工程を示し、(h)〜(j)はバリア層4上に有機EL素子を形成する工程を示す。 図1(e)に示す積層体を、その側面側から示す図である。 本発明の色変換層のパターニング方法において使用するモールドを示す断面図である。 本発明の有機ELディスプレイの製造方法により得られた、パッシブマトリクス駆動のボトムエミッション型の有機ELディスプレイを示す断面図である。
符号の説明
1 反射電極
2 透明電極
3 有機EL層
4 バリア層
5 保護層
6 平坦化層
10 透明基板
11 デバイス基板
14 バリア層
20 色変換層
20R 赤色変換層
30R 赤色カラーフィルタ層
30G 緑色カラーフィルタ層
30B 青色カラーフィルタ層
40 ブラックマトリクス
50 接着層
80、82 モールド

Claims (12)

  1. ある波長の光を吸収し、吸収した波長と異なる波長を含む光を出力する色変換層をパターニングする方法であって、
    (1)支持体上に前記色変換層を形成する工程、および
    (2)微細パターンが形成されたモールドを加熱し、前記モールドを部分的に前記色変換層に接触させることによって、前記色変換層の一部を蒸発させ、前記モールドの微細パターン形状を前記色変換層に転写する工程
    を備えることを特徴とする色変換層のパターニング方法。
  2. 前記モールドが、ロール形状またはスリット形状であることを特徴とする、請求項1に記載の色変換層のパターニング方法。
  3. 前記モールドの加熱温度が、色変換層の構成材料の蒸発温度以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の色変換層のパターニング方法。
  4. 前記モールドの加熱温度が、色変換層の構成材料の分解温度未満であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の色変換層のパターニング方法。
  5. 前記工程(1)および(2)を一貫して真空中または不活性ガス雰囲気中で行なうことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の色変換層のパターニング方法。
  6. 前記真空の圧力が、10−3Pa以下であることを特徴とする、請求項5に記載の色変換層のパターニング方法。
  7. 濃度およびHO濃度が、ともに10ppm以下であることを特徴とする、請求項5または6に記載の色変換層のパターニング方法。
  8. (i)支持体上面にそれぞれ異なる波長域の光を透過する、少なくとも2種類のカラーフィルタ層を独立して形成する工程、
    (ii)前記カラーフィルタ層の上面に平坦化層を形成する工程、
    (iii)前記平坦化層の上面に、真空蒸着法によって、ある波長の光を吸収し、吸収した波長と異なる波長を含む光を出力する色変換層を形成する工程、
    (iv)微細パターンが形成されたモールドを加熱し、前記モールドを部分的に前記色変換層に接触させることによって前記色変換層の一部を蒸発させ、前記モールドの微細パターンの形状を前記色変換層に転写することによって、前記色変換層をパターニングする工程、
    (v)パターニングされた色変換層の上面にバリア層を形成する工程、および
    (vi)前記バリア層の上面に有機EL素子を形成する工程
    を含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
  9. 前記工程(ii)と前記工程(iii)との間に、保護層を形成する工程をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  10. 前記工程(iv)において、前記モールドの加熱温度が、色変換層の構成材料の蒸発温度以上であることを特徴とする、請求項8または9に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  11. 前記工程(iv)において、前記モールドの加熱温度が、色変換層の構成材料の分解温度未満であることを特徴とする、請求項8〜10のいずれかに記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  12. 前記工程(iv)を、一貫して真空中または不活性ガス雰囲気中で行なうことを特徴とする、請求項8〜11のいずれかに記載の有機ELディスプレイの製造方法。
JP2007035386A 2007-02-15 2007-02-15 色変換層のパターニング方法および有機elディスプレイの製造方法 Ceased JP2008198574A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007035386A JP2008198574A (ja) 2007-02-15 2007-02-15 色変換層のパターニング方法および有機elディスプレイの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007035386A JP2008198574A (ja) 2007-02-15 2007-02-15 色変換層のパターニング方法および有機elディスプレイの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008198574A true JP2008198574A (ja) 2008-08-28
JP2008198574A5 JP2008198574A5 (ja) 2010-03-18

Family

ID=39757308

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007035386A Ceased JP2008198574A (ja) 2007-02-15 2007-02-15 色変換層のパターニング方法および有機elディスプレイの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008198574A (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02176707A (ja) * 1988-10-18 1990-07-09 Eastman Kodak Co 加熱エンボス面の使用によるカラーフィルターアレイ素子の製法
JPH10162958A (ja) * 1996-11-28 1998-06-19 Casio Comput Co Ltd El素子
JP2004014236A (ja) * 2002-06-05 2004-01-15 Fuji Electric Holdings Co Ltd 有機el素子の作製方法
JP2004319471A (ja) * 2003-04-01 2004-11-11 Fuji Electric Holdings Co Ltd 色変換フィルタの製造方法および色変換機能付カラーフィルタ
JP2005058911A (ja) * 2003-08-12 2005-03-10 Seiko Epson Corp パターンの形成方法及び配線パターンの形成方法、電気光学装置及び電子機器
JP2005158584A (ja) * 2003-11-27 2005-06-16 Seiko Epson Corp パターン形成方法及び表示装置の製造方法
JP2005190667A (ja) * 2003-12-24 2005-07-14 Fuji Photo Film Co Ltd 色変換膜及び色変換ディスプレイ
WO2008091017A1 (en) * 2007-01-24 2008-07-31 Fuji Electric Holdings Co., Ltd. Method of patterning color conversion layer and method of manufacturing organic el display using the patterning method

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02176707A (ja) * 1988-10-18 1990-07-09 Eastman Kodak Co 加熱エンボス面の使用によるカラーフィルターアレイ素子の製法
JPH10162958A (ja) * 1996-11-28 1998-06-19 Casio Comput Co Ltd El素子
JP2004014236A (ja) * 2002-06-05 2004-01-15 Fuji Electric Holdings Co Ltd 有機el素子の作製方法
JP2004319471A (ja) * 2003-04-01 2004-11-11 Fuji Electric Holdings Co Ltd 色変換フィルタの製造方法および色変換機能付カラーフィルタ
JP2005058911A (ja) * 2003-08-12 2005-03-10 Seiko Epson Corp パターンの形成方法及び配線パターンの形成方法、電気光学装置及び電子機器
JP2005158584A (ja) * 2003-11-27 2005-06-16 Seiko Epson Corp パターン形成方法及び表示装置の製造方法
JP2005190667A (ja) * 2003-12-24 2005-07-14 Fuji Photo Film Co Ltd 色変換膜及び色変換ディスプレイ
WO2008091017A1 (en) * 2007-01-24 2008-07-31 Fuji Electric Holdings Co., Ltd. Method of patterning color conversion layer and method of manufacturing organic el display using the patterning method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8710731B2 (en) Method of patterning color conversion layer and method of manufacturing organic EL display using the patterning method
KR101391326B1 (ko) 색변환 필터 및 색변환 필터와 유기 el 디스플레이의 제조방법
KR101237638B1 (ko) 색변환막 및 해당 색변환막을 포함하는 다색 발광 유기 el 디바이스
US7414354B2 (en) Filter substrate and color display using the same
WO2009098793A1 (ja) 有機elディスプレイおよびその製造方法
TWI470283B (zh) Discoloration filter substrate
JP2009164117A (ja) 有機elデバイスおよびその製造方法
JP2010146760A (ja) 色変換フィルタパネル、パネル型有機el発光部およびカラー有機elディスプレイ
JP2008077943A (ja) 多色発光デバイス
JP2007109518A (ja) 有機el発光ディスプレイの製造方法
JP2008103256A (ja) 有機el発光装置およびその製造方法
JP2009129586A (ja) 有機el素子
JP2008305730A (ja) 多色発光デバイスの製造方法
JP2009205929A (ja) フルカラー有機elディスプレイパネル
JP5334341B2 (ja) 有機elデバイス
JP2007220431A (ja) 多色発光デバイス及びその製造方法
JP5067950B2 (ja) 有機elデバイスおよびその製造方法
JP2008218344A (ja) 色変換層のパターニング方法および有機elディスプレイの製造方法
JP2008198574A (ja) 色変換層のパターニング方法および有機elディスプレイの製造方法
JP2008010417A (ja) 有機el素子用絶縁膜及び有機el表示装置
JP2009252406A (ja) 色変換フィルタ
JP2009087908A (ja) 有機el素子
JP2008041529A (ja) 有機el発光装置の製造方法
JP2008269923A (ja) 多色発光デバイスの製造方法
JP2009259644A (ja) 有機elデバイスおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100118

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100120

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110811

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20110819

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110823

AA92 Notification that decision to refuse application was cancelled

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971092

Effective date: 20110906