以下に、本発明による情報管理装置の一例である車載情報管理装置について説明する。
音声や画像等を取り込んで記録再生する車載情報管理装置としての車載オーディオ装置は、図1に示すように、信号処理部1、記憶装置2、音声処理部41、スピーカー42、画像処理部43、表示部44、操作部5、及び情報管理部6等の機能ブロックを備えて構成されている。
前記信号処理部1は、図2に示すように、ソース信号選択部11、録音バッファ12、再生バッファ13、エンコーダ14、及びデコーダ15を備えて構成されている。
前記ソース信号選択部11は、CDを再生するCDプレーヤー110、DVDを再生するDVDプレーヤー120、ラジオ放送(AM放送、FM放送)を受信するラジオ受信部130、テレビ放送を受信するテレビ受信部140、車両を目的地に誘導するナビゲーション装置150、及び音声データや画像データが記憶されている前記記憶装置2等から受け取った音声データ又は画像データよりなるコンテンツを少なくとも一つ選択するスイッチング回路として構成されている。
選択されたコンテンツは、以下で説明する録音バッファ12及び/又は再生バッファ13に出力される。スイッチの切替としては、例えば、前記CDプレーヤー110からのコンテンツが前記録音バッファ12に出力され前記記憶装置2からのコンテンツが再生バッファ13に出力される切替や、前記CDプレーヤー110からのコンテンツが録音バッファ12と再生バッファ13に出力される切替等がある。
前記録音バッファ12は、前記CDプレーヤー110、前記DVDプレーヤー120、前記ラジオ受信部130、前記テレビ受信部140、又は前記ナビゲーション装置150から前記ソース信号選択部11を介して入力してきたコンテンツを前記記憶装置2に書き込む前に一時的に格納しておくバッファメモリとして構成されている。
前記再生バッファ13は、前記CDプレーヤー110、前記DVDプレーヤー120、前記ラジオ受信部130、前記テレビ受信部140、前記ナビゲーション装置150、又は前記記憶装置2から前記ソース信号選択部11を介して前記音声処理部41または前記画像処理部43に出力するコンテンツを一時的に格納しておくバッファメモリとして構成されている。
前記エンコーダ14は、前記録音バッファ12に格納されたコンテンツの圧縮処理を行なうための手順が集積回路にて構成されており、前記デコーダ15は、前記再生バッファ13に格納されたコンテンツの伸張処理を行なうための手順が集積回路にて構成されている。
なお、前記記憶装置2から読み出されたコンテンツ及び前記ソース信号選択部11を介して入力してきたコンテンツのうち、音声データは前記音声処理部41に出力され、画像データは前記画像処理部43に出力されるが、この出力先の決定する制御処理は後述する制御部によって行なわれる。
前記記憶装置2は、大容量のデータの格納が可能なハードディスク等の記憶媒体で構成されており、前記信号処理部1から入力してきたコンテンツを格納する。
以下、前記記憶装置2に格納されているデータについて詳述する。前記記憶装置2の記憶領域は、図3に示すように、前記CDプレーヤー110または前記DVDプレーヤー120等から入力してきたコンテンツのうちの音声データが楽曲毎に格納される音声データ領域21と、前記ナビゲーション装置150等から入力してきたコンテンツのうちの画像データが格納される画像データ領域22と、コンテンツに関する情報であるコンテンツ属性情報が格納されるコンテンツ属性情報領域23と、メディアに関する情報と前記コンテンツ属性情報との関連付け情報であるコンテンツ特定情報が格納されるコンテンツ特定情報領域24等の複数の記憶領域より構成されている。
前記コンテンツ属性情報は、当該コンテンツが格納されている前記記憶装置2上の先頭アドレスを示すアドレス情報、曲名、アーティスト名、演奏時間、当該コンテンツが収録されているアルバム名、前記アルバムのジャンル等の情報で構成されている。
前記コンテンツ特定情報は、各アルバムについてのTOC(Table of contents)情報と、各アルバムに収録されているコンテンツの収録番号と、前記収録番号の各々に対応するコンテンツ属性情報とが、アルバム毎にデータベースとして構成されている。
以上より、前記音声データ領域21及び前記画像データ領域22に格納されているコンテンツのコンテンツ属性情報は、前記コンテンツ属性情報領域23に格納されているコンテンツ属性情報によって得られ、メディアに収録されている各コンテンツについてのコンテンツ属性情報は、当該コンテンツの収録番号および当該メディアに記憶されているTOC情報と、前記コンテンツ特定情報領域24に記憶されているコンテンツ特定情報とを比較することによって得られる。
なお、前記コンテンツ特定情報領域24には、前記車載オーディオ装置の出荷時に多数(例えば3万曲)のコンテンツ特定情報が格納されているが、出荷時に格納されていない楽曲についてのコンテンツ特定情報を前記コンテンツ特定情報領域24に追加する方法としては、前記ラジオ受信部130より受信されるFM放送等に重畳されたデータとして取り込む方法や、インターネットを介して取り込む方法等がある。
前記音声処理部41は、音声データにデジタル演算処理を施すDSP等のデジタル信号処理回路等で構成されており、前記CDプレーヤー110、前記DVDプレーヤー120、前記ラジオ受信部130、又は前記記憶装置2等から前記信号処理部1を介して出力された音声データについて、音質や音量等の調整を行ないD/A変換した後に増幅器によって増幅して、前記スピーカー42に出力する。
前記スピーカー42は、前記音声処理部41から出力された音声データを音声として出力する。
前記画像処理部43は、画像データにデジタル演算処理を施すDSP等の画像処理回路と、前記画像データが格納されるビデオメモリ(VRAM)等で構成されており、前記ナビゲーション装置150等から前記信号処理部1を介して出力された画像データについて、色調やコントラスト等の調整を行ない、調整後の画像データを前記表示部44に出力する。
前記表示部44は、液晶タッチパネルで構成されており、前記液晶タッチパネルは、例えば、図4(a)に示すように、前記ナビゲーション装置150の表示画面として前記ナビゲーション装置150に設けられている。また、前記表示部44の表示画面には、前記ナビゲーション装置150からの地図情報や複数のメニューキー51等が表示されている。
前記操作部5は、前記メニューキー51、及び、前記表示部44の下段に配置された種々のスイッチ52より構成されている。前記操作部5は、前記メニューキー51または前記スイッチ52が操作されたことを検出すると、検出した旨の情報を以下で説明する制御部へ送り、当該情報を受け取った制御部は当該情報に基づいて上述した各機能ブロックを制御する。
以下、前記情報管理部6について詳述する。前記情報管理部6は、上述した各機能ブロックを制御する制御部として構成されており、前記制御部は、制御プログラム等の格納のためのROMと、データ処理のために使用するワーキングエリアとしてのRAMと、前記制御プログラムを演算実行するCPUと、その他必要な周辺回路等を備え、前記CPUにより実行される制御プログラムによって、上述した各機能ブロックの所定の機能が実現されるように構成されている。
また、前記情報管理部6は、前記制御プログラムによって実現される所定の機能として、コンテンツを供給するメディアドライブ(前記CDプレーヤー110及び前記DVDプレーヤー120)及び前記記憶装置2を含む複数のソース(前記CDプレーヤー110、前記DVDプレーヤー120、前記ラジオ受信部130、前記テレビ受信部140、前記ナビゲーション装置150、及び前記記憶装置2)が接続され、何れかのソースを選択してコンテンツを出力する出力モード管理部61と、前記メディアドライブにセットされたメディアからコンテンツを読み出して前記記憶装置2にライブラリとして記憶するリッピング処理部62を備えて構成されている。
前記リッピング処理部62は、何れかのメディアドライブから録音開始スイッチが操作された旨の信号を受け取ると、前記出力モード管理部61にリッピングが開始された旨を知らせる信号(リッピング開始信号)を送るとともに、前記ソース信号選択部11を制御して、録音が開始されたメディアドライブからのコンテンツ(本実施形態では音声データ)を前記録音バッファ12に選択入力させて、前記エンコーダ14にて前記音声データを圧縮させる。
次に、前記リッピング処理部62は、前記記憶装置2を制御することによって、圧縮させた前記音声データを前記記憶装置2にライブラリとして記憶する。
ここで、ライブラリとして記憶するとは、前記リッピング処理部62が、前記音声データのコンテンツ属性情報を前記コンテンツ属性情報領域23に記憶し、前記音声データのうち前記コンテンツ属性情報以外のデータ情報を前記音声データ領域21に記憶することで、前記コンテンツ属性情報領域23のアドレス情報によって前記コンテンツ属性情報と前記データ情報とを関連付けられた情報として記憶することである。
前記出力モード管理部61は、前記リッピング処理部62の作動時に前記記憶装置2を選択して所定の音声データが再生出力されるように構成されており、例えば、前記リッピング処理部62からリッピング開始信号を受け取ると、前記ソース信号選択部11を制御して、前記記憶装置2からの音声データを前記再生バッファ12に入力させて前記音声処理部41に出力させる。
また、前記出力モード管理部61は、前記リッピング処理部62によるリッピング処理の作動時または終了後であって、メディアが前記メディアドライブから取り出されたときに、コンテンツの出力状態に基づいてソースの選択状態を切り替えるソース切替部611を備えて構成されている。
以下に詳述する。前記出力モード管理部61は、前記リッピング処理部62からリッピング開始信号を受け取った後、または、前記リッピング処理部62からリッピングが終了した旨を知らせる信号(リッピング終了信号)を受け取った後に、前記リッピング処理部62によるリッピング処理の対象であったメディアドライブからメディア排出スイッチが操作された旨の信号を受け取ると、前記ソース切替部611に前記ソース信号選択部11を制御させてソースの選択状態を切り替えさせる。
前記ソース切替部611は、前記出力モード管理部61からソース選択状態を切り替える旨の命令を受け取ると、命令を受け取った時点でのコンテンツ(音声データ)の出力状態によって、何れのソースからの音声データを前記音声処理部41に出力させるかを決定する。
詳述すると、前記ソース切替部611は、コンテンツが再生出力中のときソースの選択状態を維持し、コンテンツの再生出力が終了したときにソースの選択状態を切り替える。
例えば、前記ソース切替部611は、前記出力モード管理部61からソース選択状態を切り替える旨の命令を受け取った時点で、リッピング処理の開始時に前記出力モード管理部61が前記音声処理部41に出力させた前記記憶装置2からの音声データの再生が継続中であれば、前記ソース信号選択部11を制御して前記記憶装置2からの音声データを前記音声処理部41に継続して出力させ、前記記憶装置2からの音声データの再生が終了していれば、前記ソース信号選択部11を制御して異なるソースからの音声データを前記音声処理部41に自動的に出力させる。ここで、前記ソース切替部611は、異なるソースとして、例えば、リッピング処理が開始される前に選択されていたソースを、前記ソース信号選択部11に選択させて前記音声処理部41に出力させる。
上述の構成によれば、ソース切替部611が、コンテンツの出力状態に基づいて、つまり、メディアが取り出されたときに、コンテンツが再生出力中ならその再生を停止させず、コンテンツが再生終了したなら別のソースを再生させることで、コンテンツの再生の突然の中断や再生されるコンテンツの突然の切り替わりといったユーザに不快感を与える状態となることを防止することができる。
前記情報管理部6は、さらに、再生出力中のコンテンツをフェードアウトする出力制御部63を備えて構成されている。
詳述すると、前記ソース切替部611は、前記出力モード管理部61からソース選択状態を切り替える旨の命令を受け取った時点で、コンテンツが再生出力中のときはソースの選択状態を維持するが、このとき、前記出力制御部63は、前記音声処理部41を制御して選択されているソースの再生音量を徐々に小さくしつつ、再生音量が零になったときにソースの再生出力が終了するように前記信号処理部1及び前記記憶装置2を制御する、つまり、ソースの再生出力を強制的に終了させるのである。
上述の構成によれば、前記出力制御部63によって、ユーザが聞く必要がなくなったコンテンツ、または、聞きたくなくなったコンテンツを迅速に終了させることができる。
前記情報管理部6は、さらに、前記リッピング処理部62によるリッピング処理の終了予測時刻に基づいて、リッピング終了時にコンテンツの再生が終了するように前記ライブラリまたは前記メディアに記憶されたコンテンツから再生出力すべきコンテンツを選択するコンテンツ選択部64を備えている。
詳述すると、前記コンテンツ選択部64は、リッピング処理の開始時に、メディアに記憶されたコンテンツ(音声データ)のうち、未だ前記記憶装置2にライブラリとして記憶されていない音声データを、リッピング処理を実行する音声データとして選択し、選択した音声データをリッピングした場合のリッピング合計時間を算出する。
そして、前記コンテンツ選択部64は、既に前記記憶装置2にライブラリとして記憶されている音声データの中から、再生する音声データを選択する。このとき、前記コンテンツ選択部64は、選択される音声データの合計再生時間が前記リッピング合計時間と一致するように、音声データを選択する。
そして、前記出力モード管理部61は、前記コンテンツ選択部64によって選択された音声データを再生出力する。なお、本実施形態の場合、前記コンテンツ選択部64が、前記合計再生時間と前記リッピング合計時間とが一致するような音声データを選択することができない場合、前記出力モード管理部61は、リッピング処理を実行するメディアを一曲目から順番に再生出力する。
以下、図5に示すように、前記リッピング処理部62が、メディアに記憶されたM1〜M4よりなる四曲の音声データを、M1、M4、及びM5〜M8の六曲の音声データが記憶された前記記憶装置2に2倍速でリッピングする場合における、前記コンテンツ選択部64による音声データの選択について説明する。
まず、前記コンテンツ選択部64は、リッピング合計時間を算出する。音声データM1とM4は、図中破線で示すように、既に前記記憶装置2に記憶されているので、音声データM2とM3がリッピングされる。リッピングは2倍速で実行されるので、音声データM2とM3がリッピングされる場合のリッピング合計時間は6分である。
次に、前記コンテンツ選択部64は、前記記憶装置2に記憶されている音声データ(M3〜M6、M1、M4)の中から再生する音声データを、その合計再生時間が前記リッピング合計時間(6分)と一致するように選択する。合計再生時間が6分となるような組み合わせは以下のとおりである。即ち、一曲目がM1で二曲目M2を再生、一曲目がM2で二曲目がM1を再生、一曲目がM2で二曲目がM5を再生、一曲目がM5で二曲目がM2を再生、M7のみ再生の何れかである。前記コンテンツ選択部64は、所定の条件に基づいて、上記の何れの組み合わせを選択するかを決定する。前記所定の条件としては、例えば、リッピング開始時に既に前記記憶装置2に記憶されている音声データを優先的に選択する、再生時間が短い音声データを優先的に選択する、再生する曲数が少なくなるように音声データを選択する等がある。
前記出力モード管理部61は、前記コンテンツ選択部64によって選択された音声データを再生出力する。このとき、前記出力モード管理部61は、音声データM2を再生する場合は、メディアから前記記憶装置2にリッピングしながら、リッピングされて前記記憶装置2に記憶されている音声データを再生出力する。
上述の構成によれば、コンテンツ選択部64が、リッピング終了時にコンテンツの再生が終了するようにコンテンツを選択するので、リッピング終了がコンテンツ再生終了より早い場合に生じるリッピング処理の待機状態や、遅い場合に生じる次の再生開始までの何れのコンテンツも再生されてない状態を防止できる。
前記情報管理部6は、さらに、前記リッピング処理部62にリッピング処理の終了時にリッピング終了メッセージを出力する報知部65を備えるとともに、前記報知部65は車両の走行時にリッピング終了メッセージを出力しないように構成されている。
詳述すると、前記報知部65は、前記リッピング処理部62よりリッピング処理が終了した旨の信号を受け取ると、車両の走行状態を判断して、車両が停止中である場合は前記リッピング処理部62に対して終了メッセージを出力し、車両が走行中である場合は前記リッピング処理部62に対して終了メッセージを出力しない。前記リッピング処理部62は、前記報知部65より受け取った前記終了メッセージを図4(b)に示すように、前記表示部44に出力する。
ここで、車両の走行状態は、例えば、前記報知部65が、車両の速度メーターの値を取り込んで、その値が零であるか否かで車両が走行中であるか否か判断する。
なお、前記リッピング処理部62による、前記報知部65より受けとった終了メッセージの出力先は前記表示部44に限らず、例えば、前記音声処理部41を介して前記スピーカー42に音声メッセージとして出力する構成であってもよい。
車両の運転中はオーディオ装置を頻繁に操作することは危険が伴うので、本発明に係る状態管理装置を車載情報管理装置として車両に適用することは好適な適用例となる。
また、報知部65が車両走行時にリッピング終了メッセージを出力しないので、車両の運転者の意識が車両運転中にオーディオ装置に向けられることによる事故確率の上昇を防止することができる。
以下、情報管理部6による音声データのリッピング処理について、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
リッピング処理部62は、リッピングされるメディアが投入された旨の信号を受け取ると(SA1)、投入されたメディアのTOC情報と、前記記憶装置2に格納されているコンテンツ特定情報およびコンテンツ属性情報とを比較することにより、投入されたメディアに含まれる各楽曲、つまり音声データが既に記憶装置2に記憶されているか否かを判断する(SA2)。
ステップSA2において、当該メディアに含まれる全ての音声データが、既に前記記憶装置2に記憶されていると前記リッピング処理部62によって判断された場合は、出力モード管理部61によって当該メディアの再生が開始される(SA3)。ここで、メディアの再生とは、当該メディアからのデータの再生であっても、前記記憶装置2に記憶されている当該メディアの音声データと同一の音声データについてのデータの再生であってもよい。なお、前記情報管理部6は、当該メディアを再生する代わりに、当該メディアを投入する前のソースの選択状態を維持する構成であってもよい。
一方、ステップSA2において、当該メディアに含まれる音声データのうち少なくとも一曲が、未だ前記記憶装置2に記憶されていないと前記リッピング処理部62によって判断された場合は、コンテンツ選択部64が、前記リッピング処理部62によるリッピング処理中に再生出力すべき音声データを選択する(SA4)。
ステップSA4において、前記コンテンツ選択部64が、選択される音声データの合計再生時間がリッピング処理の合計時間と一致するように音声データを選択することができない場合は、前記コンテンツ選択部64は、投入メディアの全コンテンツについて収録番号が一番目のコンテンツから順番に再生することを選択し(SA5)、前記出力モード管理部61は選択されたコンテンツの再生を開始し、前記リッピング処理部62はリッピング処理を開始する(SA6)。
一方、ステップSA4において、前記コンテンツ選択部64が、選択される音声データの合計再生時間がリッピング処理の合計時間と一致するように音声データを選択することができた場合は(SA7)、前記出力モード管理部61は選択されたコンテンツを選択された順序で再生出力を開始し、前記リッピング処理部62はリッピング処理を開始する(SA8)。
前記リッピング処理部62によるリッピング処理が終了すると(SA9、SA10)、報知部65が車両の走行状態を判断して(SA11)、走行中でない場合に終了メッセージを出力する(SA12)。
以後、メディアが排出されるまでに(SA13)、車両が停止した場合は、前記報知部65によって終了メッセージが出力される(SA12)。
そして、メディアが排出された時点で(SA13)、前記出力モード管理部61による再生出力が終了している場合は(SA14)、ソース切替部611がソースの選択状態を自動的に切り替え(SA15),前記出力モード管理部61による再生出力が終了していない場合は(SA14)、前記ソース切替部611がソースの選択状態を維持しつつ(SA16)、出力制御部63が維持されたソースによる再生をフェードアウトさせて再生を停止させる(SA17)。
以下、別実施形態について説明する。上述の実施形態では、ソース切替部611は、コンテンツの再生出力が終了したときにソースの選択状態を自動的に切り替える構成について説明したが、前記ソース切替部611は、コンテンツの再生出力が終了したときにソースの選択設定表示を行ない、設定されたソースを選択する構成であってもよい。
詳述すると、ソース切替部611は、コンテンツの再生出力が終了したときに(図6におけるSA14)、自動的にソースの選択状態を切り替える代わりに、図7(a)に示すようなソース選択設定画面を表示部44に表示させて、車両の運転者等に次に再生出力させるソースを選択させ、これによってユーザが希望するソースを選択することができる。なお、図中、CDとDVDのソースが破線表示であるのは、これらのソースにメディアが投入されていないため選択不可能であることを示しており、メディアが投入された時点で選択可能となる。
上述の実施形態では、情報管理部6は出力制御部63を備えており、前記出力制御部63は再生出力中のコンテンツをフェードアウトする構成について説明したが、前記情報管理部6は、コンテンツ属性情報に基づいて再生出力中のコンテンツに関連するコンテンツを次に再生出力するコンテンツとして前記ライブラリから選択するコンテンツ選択部64を備えた構成であってもよい。つまり、上述の実施形態で説明したコンテンツ選択部64は、上述の実施形態で説明したリッピング処理の終了予測時刻に基づいてコンテンツを選択する機能に加えて、本機能を有することになる。
詳述すると、ソース切替部611は、メディアが排出された時点でコンテンツが再生出力中のときはソースの選択状態を維持するが(図6におけるステップSA16)、このとき、前記コンテンツ選択部64は、記憶装置2のコンテンツ属性情報領域23にアクセスして、再生出力中のコンテンツのコンテンツ属性情報を参照した上で、参照したコンテンツ属性情報に関連するコンテンツ属性情報を有しているコンテンツを検出する。
ここで、関連するコンテンツ属性情報とは、複数のコンテンツ属性情報において、それらの構成要素であるアーティスト名、アルバム名、及びジャンル等のうち少なくとも一つが同一である当該複数のコンテンツ属性情報のことである。
そして、前記コンテンツ選択部64は、検出したコンテンツのうち、最も関連性の高いコンテンツ属性情報、つまり、再生出力中のコンテンツのコンテンツ属性情報と同一の構成要素の数が最も多いコンテンツ属性情報を有するコンテンツを、次に再生出力するコンテンツとして前記ライブラリから選択して、再生出力中のコンテンツが終了したときに自動的に再生出力させる。
また、前記コンテンツ選択部64は、検出したコンテンツのうち、最も関連性の高いコンテンツ属性情報を有するコンテンツを、再生出力中のコンテンツが終了したときに自動的に再生出力させる代わりに、図7(b)に示すように、検出したコンテンツを一覧表形式で表示させて、車両の運転者等に次に再生出力させるコンテンツを選択させる構成であってもよい。なお、図7(b)では、車両の運転者等が選択スイッチ641を操作すると、操作した選択スイッチ641の右側に示されているコンテンツが次に再生出力される。
上述の構成によれば、次に再生されるコンテンツとして、ユーザが聞きたいコンテンツ、または、聞きたいであろうコンテンツを選択することができる。
上述の実施形態では、情報管理部6は、前記リッピング処理部62によるリッピング処理の終了予測時刻に基づいて、リッピング終了時にコンテンツの再生が終了するように前記ライブラリまたは前記メディアに記憶されたコンテンツから再生出力すべきコンテンツを選択するコンテンツ選択部64を備えている構成について説明したが、前記情報管理部6における前記リッピング処理部62は、再生出力されるコンテンツの終了予測時刻に基づいてリッピング速度を切り替えるような構成であってもよい。
以下に詳述する。なお、以下の説明では、リッピング開始と同時に投入メディアの一曲目が再生出力される構成、つまり前記コンテンツ選択部64が再生出力すべきコンテンツを選択しない構成であるものとする。
前記リッピング処理部62は、メディアに記憶されたコンテンツ(音声データ)のうち、未だ記憶装置2にライブラリとして記憶されていない音声データを、リッピング処理を実行する音声データとして選択する。
そして、前記リッピング処理部62は、投入メディアの一曲目が終了するまでの時間を終了予測時刻として、リッピング処理に要する合計時間が前記終了予測時刻と一致するようにリッピング速度を切り替える。
例えば、図8に示すように、前記車載オーディオ装置が、メディアに記憶されたM11〜M14よりなる四曲の音声データを、記憶装置2にリッピングする場合について以下に説明する。
まず、前記リッピング処理部62は、リッピング処理を実行する音声データを選択する。音声データM12は、図中破線で示すように、既に前記記憶装置2に記憶されているので、音声データM11、M13、及びM14がリッピングされる音声データとして選択される。
そして、前記リッピング処理部62は、終了予測時刻をメディアの一曲目、つまり音声データM11の演奏時間である4分として、リッピング合計時間が4分となるように、リッピング速度を切り替える。具体的には、等倍速でリッピング処理を実行した場合のリッピング合計時間が16分であることから、2倍速の場合のリッピング合計時間が8分、4倍速の場合のリッピング合計時間が4分となる。つまり、前記リッピング処理部62はリッピング速度を4倍速に切り替える。
上述した実施形態、即ち、前記コンテンツ選択部64がリッピング終了時にコンテンツの再生が終了するように前記ライブラリまたは前記メディアに記憶されたコンテンツから再生出力すべきコンテンツを選択する構成と同様に、上述の構成によれば、リッピング終了がコンテンツ再生終了より早い場合に必要となる待機処理や、遅い場合に生じる次の再生開始までの何れのコンテンツも再生されてない状態を防止できる。
なお、情報管理部6は、前記コンテンツ選択部64がリッピング終了時にコンテンツの再生が終了するように前記ライブラリまたは前記メディアに記憶されたコンテンツから再生出力すべきコンテンツを選択する構成と、前記リッピング処理部62がリッピング終了時にコンテンツの再生が終了するようにリッピング速度を切り替える構成を組み合わせた構成であってもよい。
つまり、前記コンテンツ選択部64は、選択される音声データの合計再生時間が、前記リッピング処理部62によって切り替えられたリッピング速度でのリッピング合計時間と一致するように、音声データを選択する。
上述の実施形態では、情報管理部6は、前記リッピング処理部62によるリッピング処理の終了予測時刻に基づいて、リッピング終了時にコンテンツの再生が終了するように前記ライブラリまたは前記メディアに記憶されたコンテンツから再生出力すべきコンテンツを選択するコンテンツ選択部64を備えている構成について説明したが、前記情報管理部6における前記出力モード管理部61は、再生出力されるコンテンツの終了予測時刻が前記リッピング処理部62によるリッピング処理の終了予測時刻よりも遅延するときに、リッピング処理の前のソース選択状態を維持するような構成であってもよい。
以下に詳述する。例えば、上述した実施形態では、コンテンツ選択部64が、合計再生時間とリッピング合計時間とが一致するような音声データを選択することができない場合に、出力モード管理部61は、リッピング処理を実行するメディアを一曲目から順番に再生出力するが、このような場合は、メディアの全曲が一曲目から再生されること、及び、再生出力よりもリッピング処理の方が速いことから、再生出力されるコンテンツの終了予測時刻が前記リッピング処理部62によるリッピング処理の終了予測時刻よりも遅延する。
上述のような場合に、前記出力モード管理部61は、メディアに記憶された音声データや記憶手段2に記憶された音声データを再生する代わりに、リッピング処理を開始する前に選択されていたソースから入力されるコンテンツを音声処理部41に出力するのである。なお、リッピング処理を開始する前に選択されていたソースが、メディアドライブや前記記憶手段2である場合は、これらのソースから入力されるコンテンツが音声処理部41に出力されることは言うまでもない。
上述の構成によれば、出力モード管理部61が、リッピング終了がコンテンツ再生終了より早い場合に、リッピング処理前のソースのコンテンツをバックグラウンドで再生させるので、リッピング処理が終了した場合にコンテンツ再生が途切れることを防止することができる。
また、リッピング処理中にリッピング処理前のソースのコンテンツの再生させることは、メディア投入の目的がコンテンツを聞くことではなくリッピングのためである場合、ユーザが最も聞きたいのはリッピング処理前に選択されているソースである可能性が高いので、好適な選択である。
上述の実施形態では、情報管理装置6において、ソース切替部611が、コンテンツの再生出力が終了したときに(図6におけるSA14)、図7(a)に示すようなソース選択設定画面を表示部44に表示させて、車両の運転者等に次に再生出力させるソースを選択させる構成、及び、コンテンツ選択部64が、前記ソース切替部611によってソース選択状態が維持された場合に(図6におけるステップSA16)、関連性の高いコンテンツ属性情報を有するコンテンツを検出し、図7(b)に示すように、検出したコンテンツを一覧表形式で表示させて、車両の運転者等に次に再生出力させるコンテンツを選択させる構成について説明したが、前記情報管理装置6は以下に示すような車両の運転者等の操作特性を記憶させる自動選択部を備えた構成であってもよい。
つまり、情報管理装置6は、リッピング処理部によるリッピング処理の終了後であって、メディアがメディアドライブから取り出されたときに、ソース切替部611またはコンテンツ選択部64の指示に基づいて操作された選択操作内容を記憶し、前記情報管理装置6の次回起動以降の動作時に当該操作内容に沿った動作を実行させる自動選択部を備えた構成であってもよい。
上述の実施形態におけるステップSA15でソースの選択状態を切り替えるとき、または、リッピング処理を開始する前に選択されていたソースに戻すとき、切り替え先のソースがラジオ受信部130またはテレビ受信部140であって、その受信状態が悪い場合、出力モード管理部61が受信チャンネルを変更する構成であってもよい。
上述の実施形態では、コンテンツとして音声データをリッピングする構成について説明したが、記憶装置2にリッピングするのは音声データに限らず、例えば、画像データであってもよい。
上述の実施形態では、情報管理装置を車載情報管理装置として車両に搭載された車載オーディオ装置に適用した構成について説明したが、前記情報管理装置を適用するのは車載オーディオ装置に限らず、据え置き型、携帯型、又は車両以外の他の乗物(電車、船舶、飛行機等)に搭載されたオーディオ装置に適用した構成であってもよい。
上述した実施形態は、本発明を実現する一実施例を説明するものであり、各部の具体的な回路構成は、本発明の作用効果を奏する限りにおいて、構築するシステムに応じて適宜変更設計することが可能である。