JP2008196563A - カム式ヒンジ機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】当接面にクリック感及び吸い込み力を増加させずに、回転摺動トルクのみを向上させ、カムの経時劣化を抑制することを目的とする。
【解決手段】シャフト3に軸設され、回動不能な固定カム4と、シャフト3の軸線方向に移動可能で且つ該シャフトに同期して回転する回転カム5と、前記固定カム4と回転カム5との当接面に圧接力を与える巻きばね6と、前記シャフトの他端に固着され且つ該シャフトに固着された止め金8と、該止め金8の軸方向内側に回動不能な第二のブラケット2を有し、前記固定カム4と回転カム5とによって第一の当接面を形成し、かかる当接面が回転角度によってトルクを変化させる凹凸部及び平坦面を有しており、かつ前記止め金8と前記第二のブラケット2との間に板ばね7を介して第二の当接面を形成し、かかる第二の当接面に前記第一の当接面と同じ位相に凹凸部を形成したカム式ヒンジ機構。
【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯電話、ビデオカメラ、ノート型パソコン、電子手帳、DVDモニター、リモコン等の小型電子機器の折り畳み部に使用されるカム式ヒンジ機構に関するものである。
従来、小型電子機器のヒンジ装置における摺動トルク発生機構は、巻きばねの端部に密接させた回転カム(又は固定カム)を固定カム(又は回転カム)に圧接してなる構造が一般的であった(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
図6は、上記した従来における小型電子機器のヒンジ機構を示す分解斜視図である。図6に示すように、かかるヒンジ機構は、抜け止め用のフランジ50が形成されたシャフト51にシャフトに同期して回転する回転カム52を外挿し、次に前記回転カム52に固定カム53を当接させるように外挿し、さらに前記回転カム52と固定カム53とが圧接するように巻きばね54を順に外挿する。シャフト51の他端はブラケット55に内挿された後止め金56によって係止される。かかる構造においては、摺動トルクは固定カム52と回転カム53との当接面で発生することになる。
回転カム52と固定カム53との当接面には、互いに嵌合する凸面と凹面が形成されており、凸面同士が当接する際には、巻きばね54により回転カムと固定カムの当接面に圧接力が付勢されて回転摺動トルクが発生する。かかる回転摺動トルクは、本ヒンジ機構に固着された部材の開閉動作を規制することになる。開閉動作が進行すると、回転カム52と固定カム53との凸面と凹面とが嵌合し、巻きばねが伸展することにより、クリック感を伴って回転カム52と固定カム53とが係合することになる。また図6に示す如く回転カムと固定カムの凸面と凹面とに傾斜角を設けることにより吸い込み力を生じさせることも一般的である。
ここで本ヒンジ機構の操作性や回転時のフィーリングの調節は、回転摺動トルクを調整することにより行われる。特に回転摺動トルクを強くするためには、回転カム52と固定カム53との圧接力を強くすることが考えられる。ヒンジ機構には、高精度のトルク値管理や数十万回に及ぶ耐久性維持、小型形状化、コストダウンなどが要求されることから、圧接力を強くするための最良の方法は巻きばね54のばねによる弾撥力を増大させることが考えられる。
しかし、巻きばねの弾撥力を増大させると回転カム52と固定カム53との圧接力は強くなるが、回転カム52と固定カム53との凸面と凹面とが嵌合する際の吸い込み力も強くなり、経時使用によりカムの当接面に摩耗損傷が生じることになる。特に回転カム52や固定カム53は樹脂により形成されているのが一般的であるから、かかる摩耗損傷は安定した摺動トルクの発生にとっては重大な問題となる。
さらにヒンジ部における小型化の要求により、回転カム52と固定カム53との当接面は微小化する傾向にあり、その微小面積で従来以上の高い面圧を受けなければならない。このような問題に対処するため、耐摩耗性の良い材質で、かつ寸法精度の高い比較的高価な部品が要求される。
一方、高価な部品を用いることなく、回転カムと固定カムとの圧接力を強くすることにより回転摺動トルクを向上させる方法では、吸い込み力も比例して大きくなることから、上述したようにヒンジ部品の耐摩耗性や、カムの経時劣化(摩耗損傷)が顕著に表れ、トルク値の低下や故障が生じるという問題点があった。
特開2003−304316号公報 特開2004−360758号公報
本発明は、高耐久性、小型化、軽量化の要求される小型電子機器のヒンジ装置において、カムの経時劣化を抑制し、かつ回転摺動トルクを増大させることを目的とする。
さらに本発明は、ブラケット、回転カム及び固定カムとの凸面と凹面とが嵌合する際のクリック感及び吸い込み力を阻害せずに、回転摺動トルクのみを向上させることを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために以下の構成を採用した。
(1)本発明に係るカム式ヒンジ機構は、開閉軸に軸設され回動不能な固定カムと、前記開閉軸に軸設され該開閉軸の軸線方向に移動可能で且つ該開閉軸に同期して回転する回転カムと、前記固定カムと回転カムとの当接面に圧接力を与える弾性材と、前記開閉軸の他端に固着され且つ該開閉軸に同期して回転する回転部材と、該回転部材の軸方向内側に回動不能な固定部材を有し、少なくとも前記固定カムと回転カムとによって第一の当接面を形成し、かかる当接面が回転角度によってトルクを変化させる凹凸部及び平坦面を有しており、かつ前記回転部材と前記固定部材との間に板ばねを介して第二の当接面を形成し、かかる第二の当接面に前記第一の当接面と同じ位相位置に凹凸部を形成したことを特徴とする。
ここで開閉軸とは、回転機構を有した機械要素によって選択される。例えば、1本のシャフト、板金を介した軸または中空軸等によって形成される。また弾性材とはカムに圧接力を与える部材であればいずれの機構を用いても良い。例えば、巻きばね又は板ばね等が挙げられる。
また固定部材とは開閉軸に対して回動不能に固定されている部材であって、例えばシャフトを軸止するブラケット等のことである。
さらに回転部材とは開閉軸に同期して回転する部材であって、例えば開閉軸の一端に取付けられる止め金等のことである。
かかる機構を有することによって、第一の当接面においては、回転摺動トルクに加えて、吸い込み力及びクリック感を付勢することができ、第二の当接面においては、第一の当接面と同期して、主に回転摺動トルクのみを付勢することが可能となる。
(2)前記開閉軸が1本のシャフトによって形成され、該シャフトの一端にシャフトに対して回動不能な固定カムを外挿し、前記シャフトに同期して回転する回転カムを固定カムと当接するように外挿し、前記シャフトに弾性材を配置して固定カムと回転カムによって第一の当接面を形成し、前記シャフトの他端を固定部材の軸孔に内挿し、端部を前記回転部材によって係止したことを特徴とする上記(1)記載のカム式ヒンジ機構である。
(3)前記第二の当接面において、前記固定部材と前記板ばねによって第二の当接面を形成し、前記固定部材の当接面に凹部を、前記板ばねの当接面に凸部を形成したことを特徴とする上記(1)又は(2)記載のカム式ヒンジ機構である。
(4)前記第一の当接面に形成される凹凸部が傾斜面を有しており、第二の当接面において第一の当接面の傾斜面を含む凹凸部と同じ位相位置に凹部が形成されたことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか一に記載のカム式ヒンジ機構である。
カムの当接面に形成される凹凸部に傾斜面を形成することによって、開閉時にいわゆる吸い込み力が生じることが知られている。第二の当接面において、かかる吸い込み力が発生する第一の当接面と同じ位相に凹部を形成することによって、第一の当接面で生じたクリック感及び吸い込み力を、第二の当接面によって生じる回転摺動トルクによって阻害しないようにすることが可能である。
(5)前記固定カムと同期して回転する前記シャフトの断面形状が、真円以外の断面形状に加工されていることを特徴とする上記(2)〜(4)のいずれか一に記載されたカム式ヒンジ機構である。
本発明は、高耐久性、小型化、軽量化の要求される小型電子機器のヒンジ装置において、カムの経時劣化を抑制し、かつ回転摺動トルクを向上させる効果を奏する。
さらに本発明は、ブラケット、回転カムと固定カムとの凸面と凹面とが嵌合する際のクリック感及び吸い込み力を阻害せず、回転摺動トルクのみを向上させる効果を奏する。
以下、図面に則して本発明に係る二軸開閉用ヒンジ構造を説明する。ただし、図における寸法・形状・配置等は正確なものではない。下記に記載された実施形態は例示であって、発明思想として同一のものは全て本発明の範囲に属する。
(実施形態)
図1は、本発明に係るカム式ヒンジ機構を説明するための分解平面図である。実施形態1におけるカム式ヒンジ機構は、二軸開閉用ヒンジ装置に関するものであるが、一軸開閉用ヒンジ装置であっても本発明の範囲である。
本実施形態1において、開閉軸は1本のシャフト3によって形成され、回転部材としては止め金8が用いられ、固定部材としてはブラケット2が使用されている。
図1に示すように、本発明に係るカム式ヒンジ機構は、第一のブラケット1及び第二のブラケット2によって1本のシャフト3を軸支している。また固定カム4は前記ブラケット1に固着されシャフト3に外挿されている。
さらにシャフト3の軸線方向に移動可能で且つシャフトに同期して回転する回転カム5が固定カム4に当接するようにシャフト3に外挿されている。またシャフト3には巻きばね6が回転カム5に当接して外挿され、シャフト3と同軸に配置された前記固定カム4と回転カム5との当接面に圧接力を付勢している。
ここでシャフト3に対して回転カム5を同期して回転させるために、シャフト3における回転カム5が外挿される部位の断面形状を小判状、四角、楕円等に形成するのが好ましい。また同時に回転カム5の軸孔形状をシャフト3の上記断面形状と同様に形成し、シャフト3の軸方向には移動可能とし、シャフト3に同期させて回転させることができる。
ここでシャフト3の断面形状の形成方法としては、樹脂成形、ダイキャスト、切削、冷間プレス等が採用できる。またシャフト3の材料としては、樹脂、金属などヒンジ特性によって適宜選択することが可能である。
そして、第二のブラケット2の外面側であって、シャフト3の他端には固定部材である止め金8が固着されている。止め金8の固着についてはEリング、カシメ等によってもよいし、止め金8の代わりにフランジやピン止めを用いてもよい。かかる止め金8と第二のブラケット2の外面との間には当接面に凸部9,9が形成された板ばね7が配置されている。図示しないが、第二のブラケット2には板ばね7に形成された凸部9,9に嵌合する凹部が形成されている。かかる板ばね7の作用によって本実施形態に係るカム式ヒンジ機構には回動摺動トルクが発生する。
また第一のブラケット1側に外挿されている固定カム4と回転カム5によって第一の当接面が形成されている。この第一の当接面には、固定カム4と回転カム5との回転角度によってトルクを変化させる凹凸部及び平坦面が形成されている。
図2は、本実施態様1に係るヒンジ機構を示す分解斜視図である。図2に示すように第一のブラケット1には固定カム4に形成された突起10を嵌入する孔11,11が形成されている。かかる孔11に固定カム4の突起が嵌入することによって固定カムはブラケット1に固着され、開閉軸に対し回動不能に固定される。
固定カム4の当接面側には凸部14及び平坦面13が形成されている。かかる固定カム4の凸部には傾斜面が形成されている。他方、固定カム4と当接する回転カム5の当接面には、前記固定カム4の凸部14及び平坦部13と嵌合する傾斜面を伴った凸部15及び平坦面が形成されている。なお凹凸部及び平坦面としては他の構造を採用してもよい。
さらに、シャフト3の他端においては、第二のブラケット2と凸部17が形成された板ばね7によって第二の当接面が形成されている。ここで板ばね7の2箇所に形成された把持片19は止め金8の側面2箇所に掛かり止めされるため、板ばね7と止め金8とは一体となって回動することになる。
第二の当接面に形成された凹部12,12及び平坦面16は、前記第一の当接面に形成された凸部14及び平坦面13と回転角度において同じ位相に形成されている。すなわち第二のブラケット2に形成された凹部12は、固定カム4の凸部14と回転角度において対応する位相に形成されている。
上記のカム式ヒンジ機構においては、第二のブラケット2と止め金8との間隙はシャフト3が回転しても一定である。板ばね7に形成されている凸部17が第二のブラケット2の凹部12に嵌合した状態でシャフト3が回動すると、板ばね7の凸部17が第二のブラケット2の凹部12より外れる。この際、シャフト3の回動につれて第二の当接面には板ばね7による弾撥力が付勢され、第二のブラケット2の平坦面16と板ばね7の凸部17等との間で回転摺動トルクが発生することになる。
シャフト3の他端には、固定カム4と回転カム5によって第一の当接面が形成されており、ここでも摺動トルクが生じている。第一の当接面における摺動トルクは巻きばね6の弾撥力によって付勢されている。第一の当接面と第二の当接面における凹凸部及び平坦部は回転角度において同じ位相に形成されていることから、第一の当接面と第二の当接面における摺動トルクは同期することになる。
本実施形態1におけるヒンジ機構では、シャフト3が90度回転した時点で、固定カム4の凹部13に回転カム5の凸部15が嵌合し、略同時に板ばね7の凸部17が第二のブラケット2の凹部12に嵌合することになる。巻きばね6及び板ばね7の弾撥力は略同時に各当接面において解放されるため、クリック感や吸い込み力を阻害することがない。
図3は、図1に示すカム式ヒンジ機構を組み立てた後の断面図である。本実施形態1に係るカム式ヒンジ機構は、巻きばね6、固定カム4及び回転カム5が外挿されたシャフト3を第一のブラケット1に内挿し、端部を止め金18などで固定した後、シャフト3の他端を第二のブラケット2に内挿し、板ばね7を外挿した後、止め金8で端部を固定することにより組み立てられる。
すなわち、本実施形態1に係るカム式ヒンジ機構は、第一のブラケット1及び第二のブラケット2によって1本のシャフト3を軸支し、回動不能な固定カム4が前記ブラケット1に固着するようにシャフト3に外挿されている。
さらにシャフト3の軸線方向に移動可能で且つシャフト3に同期して回転する回転カム5が固定カム4に当接するようにシャフト3に外挿されている。シャフト3には巻きばね6が外挿され、シャフト3と同軸に配置された前記固定カム4と回転カム5との当接面に圧接力を付勢している。
そして、第二のブラケット2の外方側で、シャフト3の他端は止め金8によって結着されている。かかる止め金8と第二のブラケット2の外面との間には凸部17が形成された板ばね7が挟設されている。第二のブラケット2には板ばね7に形成された凸部17に嵌合する凹部12が形成されている。かかる板ばね7の弾撥力によってカム式ヒンジ機構には回転摺動トルクが発生し、凹凸部が嵌合することによってクリック感が発生する。
また第一のブラケット1側には、シャフト3に外挿されている固定カム4と回転カム5によって第一の当接面が形成されている。この第一の当接面には、回転角度によってトルクを変化させる凹凸部及び平坦面が形成されている。
図3に示したように、固定カム4の当接面には凸部14が形成されている。また固定カム4には傾斜面を伴った凹部が形成されており、当接する回転カム5の当接面には前記凹部と嵌合する傾斜面を伴った凸部15が形成されている。なお凹凸部及び平坦面としては他の構造を採用してもよい。
さらに、第二のブラケット2と板ばね7によって第二の当接面が形成されている。第二の当接面に形成された凹凸部及び平坦面は、前記第一の当接面に形成された凹凸部及び平坦面と回転角度において対応する位相位置に形成されている。すなわち第二のブラケット2の板ばね7との当接面には第一の当接面と回転角度において対応する箇所に凹部及び平坦面が形成され、板ばね7の当接面には第一の当接面と回転角度において対応する位相位置に凸部17,17が形成されている。
図4は、本実施形態に係るカム式ヒンジ機構に用いられる板ばね7の一例を示す斜視図である。板ばね7の第二のブラケット2との当接面側には、2箇所に凸部17,17が形成されている。板ばね7の外周部には把持片34が形成されている。かかる把持片34は隣接する止め金に掛かり止めされるものであり、止め金はシャフトに固着されているため、板ばね7もシャフトに同期して回転することになる。
板ばね7の凸部17,17は、図示しない第二のブラケットの凹部に嵌合するものである。シャフトの回転に連動して板ばね7の凸部17,17は、第二のブラケットの凹部より外れる。この際、シャフトの回転につれて第二の当接面には板ばね7の弾撥力が付勢され、第二のブラケットの平坦面と板ばね7の凸部17等との間で回転摺動トルクが発生する。
図5は、本実施形態のカム式ヒンジ機構における第一の当接面及び第二の当接面を説明するための図である。図5(a)は第一の当接面における固定カム4と回転カム5の当接面側の状態を示す平面図であり、図5(b)は第二の当接面における第二のブラケット2と板ばね7の当接面側の状態を示す平面図である。なお第二のブラケット2は図2のブラケットとは形状が異なるが機能的には同じ部材を示すので同じ符号を用いている。
本実施形態において回転カム5と板ばね7とは、図示しないシャフトに同期して回転するように外挿される部材である。ここで板ばね7は把持片によって止め金8に掛かり止めされることによりシャフトに対して回動不能となっている。本実施形態においてシャフトの断面形状は小判状であるが、楕円形状などの他の形状であってもよい。
第一の当接面(a)において、固定カム4の当接面側には凸部14,14が形成されている。また凹部の底面には平坦面13,13が形成されている。さらに凸部14,14と平坦面13,13との間には傾斜面21,21,21,21が形成されている。なお凸部等の位置は貫通孔の上下に形成されているが、これらの凸部の数や位置は例示であって、貫通孔の左右などに形成しても良いし、1箇所や3箇所以上形成してもよい。
また回転カム5の当接面には、固定カム4の凹部13,13と嵌合する箇所に凸部15,15が形成されている。また凹部の底面には平坦面23,23が形成されている。さらに凸部15,15と平坦面23,23との間は傾斜面22,22,22,22が形成されている。固定カム4は回動不能なので、回転カム5がシャフトと同期して回転する際に回転カム5の凸部15,15は固定カム4の凸部14,14上を摺動することになる。回転カム5は図示しない弾性体によって固定カム4に圧接されているので、上記凸部において摺動トルクが発生することになる。
次に第二の当接面(b)において、第二のブラケット2の当接面側には凹部12,12が形成されている。凹部の位置は貫通孔の上下に形成されている。かかる凹部の数や位置は例示であって、貫通孔の左右などに形成しても良いし、1箇所や3箇所以上形成してもよい。重要なのは、第一の当接面における傾斜面が形成されている位相箇所から凹部が形成される点である。
上述の如く第一の当接面(a)において凸部同士が当接している際は、摺動トルクが発生している。その後シャフトが回動することにより、固定カム4の凸部14,14が回転カム5の傾斜面22,22,22,22に達する。固定カム4の凸部14,14が回転カム5の傾斜面22,22,22,22に達すると、第一の当接面(a)には、いわゆる吸い込み力が発生し、回転カム5の平坦面と固定カム4の凸部14,14とが巻きばねの弾撥力によって嵌合する。
また板ばね7の当接面には、第二のブラケット2の凹部12,12と嵌合する箇所に凸部17,17が形成されている。ここで凸部17,17は、第一の当接面における固定カム4の凸部14,14と同じ位相に設けられている。第二のブラケット2は回動不能なので、板ばね7がシャフトと同期して回転する際に板ばね7の凸部17,17は第二のブラケット2の平坦面16上を摺動することになる。板ばね7は第二のブラケット2と図示しない止め金の間に挟持され、板ばね自体の弾撥力によって第二のブラケット2に押し付けられているので、平坦面16において摺動トルクが発生する。
第一の当接面(a)の傾斜面21,22において吸い込み力が生じた際に、第二の当接面に摺動トルクが発生していると、摺動トルクが吸い込み力を阻害する力として作用する。そこで第一の当接面(a)において吸い込み力が生じる箇所、すなわち固定カム4及び回転カム5の傾斜面21,22の位相に相当する部分を含んで第二のブラケット2の当接面に凹部を形成する。このような構造によって第二のブラケットにおいて摺動トルクを解放することができ、結果的に第一の当接面で生じる吸い込み力を阻害しないことになる。
このようにして第一の当接面(a)と第二の当接面(b)とはシャフトの回転と同期して回転カムおよび板ばねが連動して回転することになるため、同じ回転角で凹凸部が嵌合し、同じ箇所で摺動トルクが発生することになる。摺動トルクは第一の当接面及び第二の当接面の二箇所で生じており、嵌合時のクリック感は第一の当接面と第二の当接面とに分散してバランス良く生じることになる。
このような構造によって、第一の当接面(a)における固定カムと回転カムとの当接面とで発生するクリック感及び吸い込み力は第二の当接面(b)の摺動トルクによって阻害されず、カム式ヒンジ全体において回転摺動トルクのみを向上させることができる。
本実施形態に係るカム式ヒンジ構造の一例を説明するための分解平面図である。 本実施形態に係るカム式ヒンジ構造の一例を示す分解斜視図である。 図1に示すカム式ヒンジを組み立てた後の断面図である。 本実施形態のカム式ヒンジに用いられる板ばね7の一例を示す斜視図である。 本実施形態に係るカム式ヒンジにおける第一の当接面及び第二の当接面を説明するための図である。(a)は第一の当接面を、(b)は第二の当接面を表す。 従来の小型電子機器のヒンジ装置を示す分解斜視図である。
符号の説明
1 第一のブラケット
2 第二のブラケット
3 シャフト
4 固定カム
5 回転カム
6 巻きばね
7 板ばね
8,18 止め金
13,16,23 平坦面
11,12 凹部
14,15,17 凸部
21,22 傾斜面

Claims (5)

  1. 開閉軸に軸設され回動不能な固定カムと、前記開閉軸に軸設され該開閉軸の軸線方向に移動可能で且つ該開閉軸に同期して回転する回転カムと、前記固定カムと回転カムとの当接面に圧接力を与える弾性材と、前記開閉軸の他端に固着され且つ該開閉軸に同期して回転する回転部材と、該回転部材の軸方向内側に回動不能な固定部材を有し、少なくとも前記固定カムと回転カムとによって第一の当接面を形成し、かかる当接面が回転角度によってトルクを変化させる凹凸部及び平坦面を有しており、かつ前記回転部材と前記固定部材との間に板ばねを介して第二の当接面を形成し、かかる第二の当接面に前記第一の当接面と同じ位相位置に凹凸部を形成したことを特徴とするカム式ヒンジ機構。
  2. 前記開閉軸が1本のシャフトによって形成され、該シャフトの一端にシャフトに対して回動不能な固定カムを外挿し、前記シャフトに同期して回転する回転カムを固定カムと当接するように外挿し、前記シャフトに弾性材を配置して固定カムと回転カムによって第一の当接面を形成し、前記シャフトの他端を固定部材の軸孔に内挿し、端部を前記回転部材によって係止したことを特徴とする請求項1記載のカム式ヒンジ機構。
  3. 前記第二の当接面において、前記固定部材と前記板ばねによって第二の当接面を形成し、前記固定部材の当接面に凹部を、前記板ばねの当接面に凸部を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のカム式ヒンジ機構。
  4. 前記第一の当接面に形成される凹凸部が傾斜面を有しており、第二の当接面において第一の当接面の傾斜面を含む凹凸部と同じ位相位置に凹部が形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一に記載のカム式ヒンジ機構。
  5. 前記回転カムと同期して回転する前記シャフトの断面形状が、真円以外の断面形状に加工されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一に記載されたカム式ヒンジ機構。
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