JP2008195109A - 圧縮着火式内燃機関の制御システム - Google Patents

圧縮着火式内燃機関の制御システム Download PDF

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Shigeki Nakayama
茂樹 中山
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卓 伊吹
Kiyoshi Fujiwara
清 藤原
Takashi Koyama
崇 小山
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Abstract

【課題】本発明は、所定量以上のEGRガスを気筒内へ導入することにより予混合燃焼運転を行う圧縮着火式内燃機関の制御システムにおいて、内燃機関をフューエルカット運転状態から予混合燃焼運転状態へ速やか且つ好適に移行させることを課題とする。
【解決手段】本発明は、機関運転条件がフューエルカット運転領域から予混合燃焼運転領域へ移行すると予想される場合は、機関運転条件がフューエルカット運転領域に属している間にフューエルカットを解除することにより、内燃機関が予混合燃焼運転を開始するまでに気筒内の酸素濃度が過早着火を抑制し得る濃度へ低下するようにした。更に、本発明は、フューエルカットが解除される時に自動変速機の変速比を増速側へ変更することにより、フューエルカット解除による燃費の悪化を最小限に抑えるようにした。
【選択図】図6

Description

本発明は、圧縮着火式内燃機関の制御システムに関し、特に予混合燃焼運転可能な圧縮着火式内燃機関の制御システムに関する。
車両などに搭載される内燃機関として、予混合燃焼運転と拡散燃焼運転を切り換え可能な圧縮着火式内燃機関が知られている。
圧縮着火式内燃機関が予混合燃焼運転される場合は、燃料(或いは予混合気)の過早着火を防止するために、拡散燃焼運転時より多量のEGRガスを気筒内へ導入させる必要がある。しかしながら、内燃機関が拡散燃焼運転状態やフューエルカット運転状態から予混合燃焼運転状態へ移行する時は、EGRガス量を即座に増加させることができない。
これに対し、予混合燃焼運転時又は拡散燃焼運転時にEGRガスを貯蔵しておき、貯蔵されたEGRガスを気筒内へ適宜供給する方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2005−325811号公報 特開平6−108899号公報 特開平3−138431号公報
ところで、上記した従来の技術は、既存の構成に加え、EGRガスを貯蔵しておくための特別な機構が必要となる。
本発明は、上記したような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、所定量以上のEGRガスを気筒内へ導入することにより予混合燃焼運転を行う圧縮着火式内燃機関の制御システムにおいて、内燃機関をフューエルカット運転状態から予混合燃焼運転状態へ速やか且つ好適に移行させることにある。
本発明は、上記した課題を解決するために、以下のような手段を採用した。すなわち、本発明は、所定量以上のEGRガスを気筒内へ導入することにより予混合燃焼運転を行う圧縮着火式内燃機関の制御システムにおいて、前記内燃機関の運転条件がフューエルカット運転領域から予混合燃焼運転領域へ移行すると予想される時は、移行前にフューエルカットが解除されるとともに変速機の変速比が変更されるようにした。
内燃機関のフューエルカット運転中は気筒内で燃料が燃焼されないため、内燃機関から排出されるガスは空気のみとなる。このため、EGRガスの循環経路(すなわち、内燃機関の気筒内を起点に排気通路、EGR通路、及び吸気通路を順次経て再び気筒内へ戻る経路。以後、この循環経路を「EGR循環経路」と称する)内のガスは、空気の濃度が高く且つ既燃ガス成分の濃度が低いガスとなる。更に、内燃機関から排出されたガスがEGR循環経路を経て再び内燃機関へ吸入されるまでには多少の時間(輸送遅れ期間)がかかる。
よって、内燃機関がフューエルカット運転状態から予混合燃焼運転状態へ移行した時点から前記輸送遅れ期間が終了する時点までは、気筒内へ導入されるガスの大部分が空気と
なる。その結果、内燃機関が予混合燃焼運転を開始した直後は、気筒内の酸素濃度が過剰に高くなる。気筒内の酸素濃度が過剰に高くなると、燃料噴射弁から噴射された燃料が予混合気を形成する前に過早着火して、振動や騒音の増大を招く可能性がある。
これに対し、本発明にかかる圧縮着火式内燃機関の制御システムは、内燃機関の運転条件(以下、「機関運転条件」と称する)がフューエルカット運転領域から予混合燃焼運転領域へ移行すると予想される時は、機関運転条件がフューエルカット運転領域に属している時点でフューエルカットが解除されるようにした。
この場合、機関運転条件が予混合燃焼運転領域へ移行する前のフューエルカット運転領域に属している時に燃料噴射が再開されることになる。これは、内燃機関が予混合燃焼運転を開始する前に気筒内で燃料の燃焼が再開されることを意味する。
従って、内燃機関が予混合燃焼運転を開始する時には、事前に気筒内で燃焼されたガス(既燃ガス)がEGR循環経路を経て気筒内へ到達するようになる。このため、内燃機関が予混合燃焼運転を開始する時には、気筒内の酸素濃度が過早着火を抑制し得る濃度まで低下しているようになる。その結果、内燃機関は、機関運転条件がフューエルカット運転領域から予混合燃焼運転領域へ移行した時に、過早着火を伴うことなく直ちに予混合燃焼運転を開始することができる。
ところで、機関運転条件がフューエルカット運転領域にある時に燃料噴射が再開されると、燃費の悪化やトルク変動等を生じる場合がある。これに対し、本発明にかかる圧縮着火式内燃機関の制御システムは、フューエルカット運転領域において燃料噴射を再開させる場合に、燃費の悪化又はトルク変動が抑制されるように変速機の変速比を変更する。
例えば、本発明にかかる圧縮着火式内燃機関の制御システムは、フューエルカットが解除される時に、変速機の変速比を増速側へ変速するようにしてもよい。
この場合、内燃機関の機関回転数が低下するため、吸入空気量が減少する。内燃機関の吸入空気量が減少すると、少量の既燃ガス成分によって気筒内の酸素濃度が大幅に低下するようになる。その結果、内燃機関において多量の燃料を燃焼させる必要がなくなるため、フューエルカット解除による燃費の悪化を最小限に抑えることができる。
一方、本発明にかかる圧縮着火式内燃機関の制御システムは、フューエルカットが解除される時に、変速機の変速比を減速側へ変速するようにしてもよい。
この場合、内燃機関の機関回転数が上昇するため、内燃機関に作用するフリクションロスが大きくなる。その結果、フューエルカット解除によるトルク上昇分がフリクションロスの増加によって相殺される。
また、自動変速機を備えた車両では、機関運転条件が減速フューエルカット運転領域にある時に車速がある程度まで低下すると、次回の加速運転に備えて変速比が自動的に減速側へ変更される場合がある。このような場合には、上記した変速比の変更タイミングに同期してフューエルカットが解除されるようにしてもよい。
この場合、変速比の変更に伴う減速トルクの増加がフューエルカットの解除(燃料噴射の再開)により相殺されるとともに、内燃機関が予混合燃焼運転を開始する前に既燃ガス成分を生成しておくことができる。
但し、予混合燃焼運転の開始までに気筒内の酸素濃度を十分に低下させるためには、既
燃ガス成分の濃度が高いEGRガスが必要となる。このようなEGRガスを生成するためには、燃料噴射量の増量が有効である。しかしながら、上記した変速比の変更時に多量の燃料噴射が行われると、フューエルカット解除によるトルク上昇分が減速トルクの増加分を上回る可能性がある。
そこで、上記した変速比の変更に同期してフューエルカットが解除される場合は、燃料噴射時期を上死点後へ遅角させることが好ましい。この場合、燃料噴射量の増量に起因したトルクの上昇量が少なくなる。その結果、内燃機関は、トルク変動や燃料の過早着火を伴うことなく予混合燃焼運転を開始することができる。
尚、ここでいう既燃ガス成分は、気筒内で燃料が燃焼した時に生成される二酸化炭素(CO)や水(HO)等である。
本発明によれば、気筒内へ所定量以上のEGRガス量を導入することにより予混合燃焼運転を行う圧縮着火式内燃機関の制御システムにおいて、内燃機関をフューエルカット運転状態から予混合燃焼運転状態へ速やか且つ好適に移行させることが可能となる。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。
<実施例1>
先ず、本発明の第1の実施例について図1〜図6に基づいて説明する。図1は、本発明を適用する車両のパワートレーンの概略構成を示す図である。
図1に示す内燃機関は、予混合燃焼運転と拡散燃焼運転を適宜切り換えることが可能な圧縮着火式内燃機関(ディーゼルエンジン)である。内燃機関1は、各気筒2内へ直接燃料を噴射可能な燃料噴射弁3と、各気筒2内へ空気を導く吸気通路4とを備えている。
吸気通路4の途中には、遠心過給器(ターボチャージャ)5のコンプレッサハウジング50とインタークーラ6が配置されている。コンプレッサハウジング50により過給された吸気は、インタークーラ6により冷却された後に各気筒2内へ導かれるようになっている。
各気筒2内へ導かれた吸気は、燃料噴射弁3から噴射された燃料とともに着火及び燃焼される。各気筒2内で燃焼されたガスは、排気通路7へ排出される。排気通路7へ排出された排気は、排気通路7の途中に配置されたタービンハウジング51及び排気浄化装置8を経由して大気中へ放出される。
排気浄化装置8としては、酸化能とNOx吸蔵能を有する吸蔵還元型NOx触媒、酸化能とPM捕集能を有するパティキュレートフィルタ、或いは、吸蔵還元型NOx触媒が担持されたパティキュレートフィルタ等を例示することができる。
前記した吸気通路4と排気通路7は、EGR通路9により相互に接続されている。EGR通路9の途中には、該EGR通路9の流路断面積を調節するEGR弁10と、該EGR通路9を流れる排気(EGRガス)を冷却するためのEGRクーラ11が配置されている。吸気通路4においてインタークーラ6より下流且つEGR通路9の接続部より上流の部位には吸気絞り弁12が配置されている。
また、内燃機関1には、自動変速機100が連結されている。自動変速機100は、機
関出力軸(クランクシャフト)から入力された回転エネルギを無段階に変速可能な変速機である(以下、自動変速機100を「無断変速機100」と記す)。
上記した燃料噴射弁3、EGR弁10、吸気絞り弁12、自動変速機100は、ECU13によって電気的に制御される。ECU13は、吸気通路4に配置されたエアフローメータ14の測定値、排気浄化装置8より下流の排気通路7に配置された空燃比センサ(A/Fセンサ)15の測定値、内燃機関1に取り付けられたクランクポジションセンサ16の測定値、アクセルポジションセンサ17の測定値、或いは車速センサ18の測定値などをパラメータとして、燃料噴射弁3、EGR弁10、吸気絞り弁12、無断変速機100を制御する。
例えば、ECU13は、内燃機関1の負荷(アクセル開度)Accp及び機関回転数Neから定まる機関運転条件が図2に示す予混合燃焼運転領域にある時には、内燃機関1を予混合燃焼運転させる。一方、機関運転条件が図2の拡散燃焼運転領域にある時は、ECU13は内燃機関1を拡散燃焼運転させる。
内燃機関1が予混合燃焼運転される場合は、ECU13は、図3に示すように、パイロット噴射量を零に設定(パイロット噴射を停止)するとともに主噴射時期を圧縮上死点より早い時期(圧縮行程の初期又は中期)に設定する。
一方、内燃機関1が拡散燃焼運転させられる場合には、ECU13は、図4に示すように、パイロット噴射量を零より多い量に設定(パイロット噴射を実行)するとともに主噴射時期を圧縮上死点近傍に設定する。
尚、内燃機関1が予混合燃焼運転される場合は、気筒2内の燃料が予混合気を形成する前に過早着火する可能性があるため、拡散燃焼運転時より多量のEGRガスを気筒2内へ導入して気筒2内の酸素濃度を下げる必要がある。
ところで、内燃機関1が減速運転される場合は、機関回転数が所定回転数以上であることを条件にフューエルカット運転される。内燃機関1がフューエルカット運転される時は気筒2内で燃料が燃焼されないため、EGR循環経路(内燃機関1の気筒2内を起点に排気通路7、EGR通路9、及び吸気通路4を順次経て再び気筒2内へ戻る経路)内のガスは空気濃度が高く且つ既燃ガス成分濃度が低いガスとなる。更に、フューエルカット運転終了後において、最初の燃焼気筒から排出された既燃ガス成分がEGR循環経路を介して内燃機関1の燃焼室へ到達するまでには輸送遅れを生じる。
従って、内燃機関1がフューエルカット運転後に予混合燃焼運転される場合において、フューエルカット運転終了時から上記輸送遅れが解消されるまでの期間は、気筒2内へ導入される既燃ガス成分量が極少或いは零となる。このため、内燃機関1がフューエルカット運転終了後に直ちに予混合燃焼運転されると、着火時期が変動(過早着火)して振動や騒音が増大する可能性がある。
そこで、本実施例における内燃機関の燃焼制御システムでは、ECU13が以下に示す制御を行うようにした。
すなわち、ECU13は、機関運転条件がフューエルカット運転領域から予混合燃焼運転領域へ移行する前(すなわち、機関運転条件がフューエルカット運転領域に属している時)に、フューエルカットを解除(燃料噴射弁3から燃料噴射を再開)する。
この場合、機関運転条件が予混合燃焼運転領域へ移行する前のフューエルカット運転領
域に属している時に燃料噴射が再開されることになる。これは、内燃機関1が予混合燃焼運転を開始する前に気筒2内で燃料の燃焼が再開され、該気筒2から既燃ガス成分が排出されることを意味する。
従って、内燃機関1が予混合燃焼運転を開始する時には、事前に気筒2内で生成された既燃ガス成分がEGR循環経路を経て再び気筒2内に到達するようになる。
ところで、内燃機関1の全ての気筒2は、フューエルカットが解除された時に一斉に燃焼を再開するわけではなく、燃料噴射順序に従って順次燃焼を再開する。このため、フューエルカットが解除されてから予混合燃焼運転が開始されるまでの期間が短い場合は、予混合燃焼運転が開始される時点で気筒2内の既燃ガス成分量が過早着火を抑制し得る量に対して過少となる可能性(言い換えれば、気筒2内の酸素濃度が過早着火を抑制し得る濃度に対して過剰に高くなる可能性)がある。
そこで、ECU13は、機関運転条件がフューエルカット運転領域に属している期間の全期間においてフューエルカットを解除してもよい。但し、機関運転条件がフューエルカット運転領域にある時に燃料噴射が行われると、燃費の悪化は免れない。このため、ECU13は、フューエルカットが解除される時に無断変速機100の変速比を増速側へ変更するようにした。
無断変速機100の変速比が増速側へ変更されると、図5に示すように、内燃機関1の機関回転数が低下する。内燃機関1の機関回転数が低下すると、気筒2内へ吸入されるガスの絶対量が減少する。
よって、少量のEGRガス(既燃ガス成分)が気筒2内へ導入されれば、該気筒2内の酸素濃度が過早着火を抑制し得る濃度まで低下するようになる。その結果、フューエルカットが解除された時に燃料噴射弁3から噴射される燃料量を少なくすることが可能となり、以て燃費の悪化を最小限に抑えることができる。
以下、本実施例の制御手順について図6に沿って説明する。図6は、内燃機関1がフューエルカット運転から予混合燃焼運転へ移行する時の制御ルーチンを示すフローチャートである。
図6の制御ルーチンにおいて、ECU13は、先ずS101においてフューエルカット制御実行条件が成立しているか否かを判別する。フューエルカット制御実行条件としては、一般に公知の条件が使用され、例えば、アクセル開度Accpが零である、機関回転数Neが一定回転数以上である、内燃機関1の冷却水温度が一定温度以上である、等の条件を例示することができる。
前記S101において否定判定された場合は、ECU13は、本ルーチンの実行を一旦終了する。一方、前記S101において肯定判定された場合は、ECU13は、S102へ進む。
S102では、ECU13は、現時点の機関回転数Ne及びアクセル開度が前述した図2の予混合燃焼運転領域に属しているか否かを判別する。S102において否定判定された場合は、ECU13は、S106へ進み、燃料噴射弁3からの燃料噴射を停止させるとともに、機関回転数の過剰な上昇を防止するために吸気絞り弁12及びEGR弁10を閉弁させる。
S107では、ECU13は、フューエルカット制御実行終了条件が成立したか否かを
判別する。フューエルカット制御実行終了条件は、上記したフューエルカット実行条件が不成立になることである。前記S107において否定判定された場合は、ECU13は、本ルーチンの実行を一旦終了する。一方、前記S107において肯定判定された場合は、ECU13は、S108へ進み、内燃機関1を拡散燃焼運転させる。すなわち、ECU13は、EGR弁10及び吸気絞り弁12を通常の開度に復帰させるとともに、前述した図4に示したタイミングで燃料噴射を再開させる。
また、前記S102において肯定判定された場合は、ECU13は、S103へ進み、EGR弁10を開弁状態に維持しつつ燃料噴射を継続することにより、既燃ガス成分の生成及びEGRガスの再循環を行う。その際、フューエルカット制御実行条件が成立する直前まで内燃機関1が予混合燃焼運転されていれば(すなわち、多量の既燃ガス成分がEGRガスによって気筒2内へ導入されていれば)、前述した図3に示したタイミングで燃料噴射が継続されてもよいが、フューエルカット制御実行条件が成立する直前まで内燃機関1が拡散燃焼運転されていれば(すなわち、気筒2内に導入されていた既燃ガス成分の量が過早着火を抑制し得る量より少なければ)、前述した図4に示したタイミングで燃料噴射が継続されてもよい。更に、ECU13は、S103において無断変速機(CVT)100の変速比を増速側へ変更する。
かかるS103の処理によれば、機関運転条件がフューエルカット運転領域に属していても気筒2内で既燃ガス成分が生成され続けるとともに該既燃ガス成分がEGR循環経路を介して気筒2内へ再循環され続けることになる。これは、気筒2内の酸素濃度が過早着火を抑制し得る濃度以下に抑えられることを意味する。
その結果、S104においてフューエルカット制御実行終了条件が成立した後、S105において内燃機関1が直ちに予混合燃焼運転を再開しても、過早着火を伴うことなく予混合燃焼を行うことが可能となる。更に、フューエルカットが解除される間は無断変速機100の変速比が増速側へ変更されるため、フューエルカットの解除による燃費の悪化が最小限に抑えられる。
以上述べた実施例によれば、内燃機関1がフューエルカット運転から予混合燃焼運転へ移行する時に、該内燃機関1は過早着火を伴うことなく速やかに予混合燃焼運転を開始することが可能となる。
尚、本実施例では、タービンハウジング51より上流の排気通路7からコンプレッサハウジング50より下流の吸気通路4へ排気を再循環させるEGR機構(高圧EGR機構)を備える内燃機関を例に挙げたが、タービンハウジング51より下流の排気通路7からコンプレッサハウジング50より上流の吸気通路4へ排気を再循環させるEGR機構(低圧EGR機構)を備える内燃機関にも好適であり、更に高圧EGR機構と低圧EGR機構の双方を具備する内燃機関にも好適である。
<実施例2>
次に、本発明にかかる圧縮着火式内燃機関の制御システムの第2の実施例について図7〜図8に基づいて説明する。ここでは前述した第1の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
前述した第1の実施例ではフューエルカット運転領域においてフューエルカットを解除する場合に、無断変速機100の変速比を増速側へ変更する例について述べたが、本実施例では無断変速機100の変速比を減速側へ変更する例について述べる。
機関運転条件がフューエルカット運転領域に属している時にフューエルカットが解除さ
れると、内燃機関1の発生トルクが少なからず増加する。このため、車両の減速走行時に内燃機関1のフューエルカットが解除されると、車両の減速トルクが減少して運転者に違和感を与える可能性がある。
そこで、本実施例では、ECU13は、車両が減速走行状態にあり且つ機関運転条件がフューエルカット運転領域に属している場合は、フューエルカットを解除すると同時に無断変速機100の変速比を減速側へ変更するようにした。
この場合は、図7に示すように、機関回転数Neが上昇するため、内燃機関1に作用するフリクションロスが大きくなる。その結果、フューエルカット解除によるトルク上昇分がフリクションロスの増加によって相殺される。
よって、内燃機関1がフューエルカット運転から予混合燃焼運転へ移行する場合に、過早着火の抑制に加え減速トルクの変動も抑制しつつ速やかな移行を実現することができる。
以下、本実施例の制御手順について図8に沿って説明する。図8は、内燃機関1がフューエルカット運転から予混合燃焼運転へ移行する時の制御ルーチンを示すフローチャートである。図8の制御ルーチンにおいて、前述した第1の実施例の制御ルーチン(図6を参照)と同様の処理については同一の符号が付されている。
図8の制御ルーチンにおいて、ECU13は、S102において肯定判定された場合に、S201へ進み、EGR弁10を開弁状態に維持しつつ燃料噴射を継続することにより、既燃ガス成分の生成及びEGRガスの再循環を行う。更に、ECU13は、S201において、無断変速機(CVT)100の変速比を減速側へ変更する。
かかるS201の処理によれば、機関運転条件がフューエルカット運転領域に属していても気筒2内で既燃ガス成分が生成され続けるとともに該既燃ガス成分がEGR循環経路を介して気筒2内へ再循環され続けることになる。更に、フューエルカットが解除される間は無断変速機100の変速比が減速側へ変更されるため、フューエルカットの解除によるトルクの上昇(減速トルクの低下)が相殺される。
以上述べた実施例によれば、内燃機関1がフューエルカット運転から予混合燃焼運転へ移行する時に、該内燃機関1は過早着火を伴うことなく速やかに予混合燃焼運転を開始することが可能になる上、車両の減速トルクが変動することも抑制される。
<実施例3>
次に、本発明にかかる圧縮着火式内燃機関の制御システムの第3の実施例について図9〜図10に基づいて説明する。ここでは、前述した第1の実施例と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
前述した第1の実施例では機関運転条件がフューエルカット運転領域に属している期間(フューエルカット制御実行条件が成立している期間)の全期間においてフューエルカットが解除される例について述べたが、本実施例では機関運転条件がフューエルカット運転領域から予混合燃焼運転領域へ移行する直前のみフューエルカットを解除する例について述べる。
自動変速機を備えた内燃機関では、機関運転条件が減速フューエルカット運転領域にある時に車速がある程度まで低下すると、次回の加速運転に備えて変速比が自動的に減速側へ変更される場合がある。
このような場合は、図9に示すように、上記した変速比の変更期間に同期してフューエルカットが解除されれば、減速トルクの変動(すなわち、減速トルクの増加)を抑制することができるとともに、内燃機関1が予混合燃焼運転を開始する前に既燃ガス成分を生成しておくことができる。
但し、上記した変速期間は短期間であるため、該変速期間に生成される既燃ガス成分量は予混合燃焼運転時の過早着火を抑制し得る量に対して過少となる可能性が高い。そこで、ECU13は、前記した変速期間の燃料噴射量を、減速トルクの変動相殺に必要な量より増加させるようにした。
この場合、前記変速期間において多量の既燃ガス成分を生成することが可能となるため、内燃機関1が予混合燃焼運転を開始する時点で気筒2内の既燃ガス成分量が過早着火を抑制し得る量に達する(言い換えれば、気筒2内の酸素濃度が過早着火を抑制し得る濃度に低下する)ようになる。
ところで、前記変速期間の燃料噴射量が減速トルクの変動相殺に必要な量よりも多くなると、内燃機関1の発生トルクが減速トルクを上回って車速を増加させてしまう可能性がある。これに対し、ECU13は、前記変速期間における燃料噴射時期を圧縮上死点より遅角させることにより内燃機関1の発生トルクが減速トルクより大きくならないようにした。
かかる実施例によれば、車両の減速トルクを変動させることなく内燃機関1を速やかフューエルカット運転から予混合燃焼運転へ移行させることが可能となる。
以下、本実施例の制御手順について図10に沿って説明する。図10は、内燃機関1がフューエルカット運転から予混合燃焼運転へ移行する時の制御ルーチンを示すフローチャートである。図10の制御ルーチンにおいて、前述した第1の実施例の制御ルーチン(図6を参照)と同様の処理については同一の符号が付されている。
図10の制御ルーチンにおいて、ECU13は、S102において肯定判定された場合に、S301へ進み、燃料噴射を停止する。更に、ECU13は、S301において吸気絞り弁12を閉弁させる一方、EGR弁10を開弁状態に維持する。この場合、気筒2内で既燃ガス成分は生成されないが、EGR循環経路内のガス流動は継続される。EGR循環経路内のガス流動が継続されると、気筒2内で燃料の燃焼が再開された時に既燃ガス成分が前記ガス流動によって速やかに気筒2内へ再循環するようになる。
S302では、ECU13は、車速センサ18の測定値が所定速度V1以下まで低下したか否かを判別する。S302で否定判定された場合は、ECU13は、車速センサ18の測定値が所定速度V1以下となるまで該S302の処理を繰り返し実行する。
S302において肯定判定された場合は、ECU13は、S303へ進む。S303では、ECU13は、以後の加速運転に備えて自動変速機(CVT)100の変速比を減速側へ変更するとともに、フューエルカットを解除する。その際、ECU13は、前述したように、燃料噴射時期を圧縮行程上死点より遅角させつつ燃料噴射量を減速トルクの変動相殺に必要な量よりも増加させる。
この場合、内燃機関1はトルク変動を発生することなく多量の既燃ガス成分を生成することができる。内燃機関1で生成された多量の既燃ガス成分は前述したEGR循環経路のガス流動によって速やかに内燃機関1の気筒2内へ再循環される。
その結果、S104においてフューエルカット制御実行終了条件が成立した後に、S105において内燃機関1が直ちに予混合燃焼運転を再開しても、過早着火を伴うことなく予混合燃焼を行うことが可能となる。
以上述べた実施例によれば、内燃機関1がフューエルカット運転から予混合燃焼運転へ移行する時に、該内燃機関1は過早着火を伴うことなく速やかに予混合燃焼運転を開始することが可能となる。
尚、内燃機関1が可変動弁機構を備えている場合には、ECU13は、前記S303の処理を実行する時に、排気弁の閉弁時期を進角させるようにしてもよい。この場合、気筒2内に残留する既燃ガス(内部EGRガス)の量が増加するため、EGRガスの輸送遅れが解消される。また、排気弁の閉弁時期が進角された場合は、内燃機関1のフリクションロスが増加するため、前記変速期間の燃料噴射量を更に増加させることも可能となる。
内燃機関1が可変動弁機構を備えている場合は、ECU13は、吸気弁の閉弁時期を進角させるとともに排気弁の閉弁時期を進角させるようにしてもよい。この場合、内部EGRガスの量を更に増加させることが可能となる。
内燃機関1が可変動弁機構を備えている場合は、ECU13は、吸気弁の閉弁時期の進角、および/または吸気弁の開弁時期の遅角を行うようにしてもよい。この場合、気筒2内へ吸入される空気量が減少するとともに実圧縮比が低下するため、EGRガス中の既燃ガス成分の濃度を高めることができる。
本発明を適用する車両のパワートレーンの概略構成を示す図である。 予混合燃焼運転と拡散燃焼運転を切り換えるためのマップを示す図である。 予混合燃焼運転時の燃料噴射タイミングを示すタイミングチャートである。 拡散燃焼運転時の燃料噴射タイミングを示すタイミングチャートである。 フューエルカット運転領域において変速比が増速側へ変更された場合の機関回転数を示す図である。 実施例1において内燃機関がフューエルカット運転から予混合燃焼運転へ移行する時の制御ルーチンを示すフローチャートである。 フューエルカット運転領域において変速比が減速側へ変更された場合の機関回転数を示す図である。 実施例2において内燃機関がフューエルカット運転から予混合燃焼運転へ移行する時の制御ルーチンを示すフローチャートである。 減速フューエルカット運転時の機関回転数と車速と燃料噴射量の変化を示す図である。 実施例3において内燃機関がフューエルカット運転から予混合燃焼運転へ移行する時の制御ルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・・・内燃機関
3・・・・・燃料噴射弁
4・・・・・吸気通路
7・・・・・排気通路
9・・・・・EGR通路
10・・・・EGR弁
11・・・・EGRクーラ
12・・・・吸気絞り弁
13・・・・ECU
14・・・・エアフローメータ
15・・・・A/Fセンサ
16・・・・クランクポジションセンサ
100・・・無断変速機

Claims (4)

  1. 所定量以上のEGRガスを気筒内へ導入することにより予混合燃焼運転を行う圧縮着火式内燃機関の制御システムにおいて、
    前記内燃機関の運転条件がフューエルカット運転領域から予混合燃焼運転領域へ移行すると予想される時は、移行前にフューエルカットが解除されるとともに変速機の変速比が増速側若しくは減速側へ変更されることを特徴とする圧縮着火式内燃機関の制御システム。
  2. 請求項1において、前記内燃機関の運転条件がフューエルカット運転領域にある時に燃料噴射弁が燃料噴射を行うとともに、前記変速機が変速比を増速側へ変更することを特徴とする圧縮着火式内燃機関の制御システム。
  3. 請求項1において、前記内燃機関の運転条件がフューエルカット運転領域にある時に燃料噴射弁が燃料噴射を行うとともに、前記変速機が変速比を減速側へ変更することを特徴とする圧縮着火式内燃機関の制御システム。
  4. 請求項1において、前記変速機は、前記内燃機関の運転条件が減速フューエルカット運転領域にある時に車速が所定値以下になると変速比を減速側へ変更し、
    燃料噴射弁は、前記変速機が変速比を減速側へ変更した時に、燃料噴射時期を上死点後へ遅角させつつ所定量以上の燃料を噴射することを特徴とする圧縮着火式内燃機関の制御システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011185170A (ja) * 2010-03-09 2011-09-22 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の制御装置
JP2015194109A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 マツダ株式会社 圧縮着火式エンジンの制御装置

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