JP2008193242A - レベル検出器、通信装置及びチューナ - Google Patents

レベル検出器、通信装置及びチューナ Download PDF

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Abstract

【課題】OFDM信号のように瞬間的な強度が多様に変動する信号に適しており、平均強度の検出結果が雑音の影響を受けにくい。
【解決手段】入力信号の強度が所定の基準値を上回っている時間に相当する幅を有するパルスを比較回路110に出力させる。そして、比較回路110からの出力パルスを積分回路130に積分させる。このとき、積分回路130による積分値は入力信号における基準値より大きい瞬時強度が出現する頻度に相当する。一方で、例えばOFDM信号の瞬時強度は正規分布に従う。したがって、積分回路130からの出力に基づいてOFDM信号の実効値が把握され、OFDM信号の平均強度が正確に把握され得る。
【選択図】図3

Description

本発明は、入力信号の強度を表示する信号を出力するレベル検出器、並びに、これを有している通信装置及びチューナに関する。
通信装置の受信回路や送信回路においては、受信信号や送信信号が最適なレベルになるように、アンプのゲインコントロールが必須となる。そのためには、信号の平均強度(レベル)を検出するレベル検出器が必要になる。例えば特許文献1のレベル検出回路は、受信信号の強度を表示するRSSI(Received Signal Strength Indicator、受信信号強度表示あるいは受信電界強度表示)信号を出力する。そして、特許文献1のレベル検出回路は、受信信号が包絡線的に変動する場合の検出誤差を小さくするため、以下のような構成を有している。
特許文献1のレベル検出回路を図10に示す。図10のレベル検出器900は、ダイオードを用いた検波回路や対数アンプ901において入力信号を検波する。ここで、対数アンプ901は信号強度のダイナミックレンジを圧縮する回路である。次に、ピークホールド回路902が、対数アンプ901が出力した信号の包絡線を求めるために、その信号強度のピーク値を保持する。ここで、このピークホールド回路902の充放電回路903において、ノイズが含まれること等によって信号に表れるピーク値が瞬間的である場合は、充放電回路903の充電に時間がかかるためこのピーク値が保持されない。一方、信号強度が緩やかな包絡線を有するように変動する場合には、充放電回路903の充放電が信号強度の変動に追従するため、ピークホールド回路902からの出力信号においてピーク値が変動する。そして、積分回路904がこの変動するピーク値を積分し、包絡線の平均値を算出する。レベル検出器900は、積分回路904からの出力信号を入力信号の強度として出力する。
以上の構成により、特許文献1のレベル検出回路は、受信信号の強度が包絡線的に変動した場合に検出回路の非線形性によって発生する検出誤差を小さくしている。
特開2000―134163号公報(第8頁、図1、図6)
レベル検出器900は、PSK(Phase Shift Keying、位相シフトキーイング)方式で変調された信号や、多重数が比較的少ないCDMA(Code Division Multiple Access、符号分割多重)等の方式でデジタル変調された信号を対象としたものである。PSK方式で変調された信号の包絡線は、フェージングの影響を受けなければ一定値を維持する。また、CDMA方式で変調された信号の包絡線は、その多重数によってある程度変動するが、レベル検出器900において充放電回路903の抵抗やコンデンサの回路特性に対応する時定数を最適化することで対応できる。
一方で、例えばOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、直交周波数分割多重)方式でデジタル変調された信号においては、その瞬間的な強度は正規分布に従う。つまり、OFDM方式の変調信号の強度はランダムに変動する。そして、小さい強度ほど出現する頻度は高くなる一方で、大きい強度が出現する頻度は小さい。より具体的には、この瞬時的な強度は、平均0、標準偏差(つまり実効値)σの正規分布特性(N(0,σ2))から求めることができる。例えば、信号強度が3.5σ以上となる出現頻度は0.03%である。なお、この3.5σは一般的に、OFDM信号をほとんどエラー無しで復調するために必要な、復調回路入力のダイナミックレンジの最低値とされている。ここで、0.03%とは長時間信号を観測したときに出現する頻度であって、比較的短時間で3.5σ以上の強度が現れたり、なかなか現れなかったりする。ただし、OFDM方式の変調信号において、その信号帯域が制限されているので、極端に急峻に強度が変動する波形にはならない。
このため、レベル検出器900を用いてこのOFDM信号の包絡線を求めると共にその包絡線の平均値を求めても、信号強度の平均値を正確には求められない。以下にその理由を述べる。
OFDM信号は帯域制限されているため、稀にしか出現しない3.5σ以上の大きな強度でも、そのピーク波形は急峻ではなく、その大きさを除くと、他の小さな強度の波形と区別できない。したがって、充放電回路903はこの稀にしか出現しない大きな強度を除くことができない。その結果、ピークホールド回路902はその大きな強度をその充放電回路903の放電特性に従って保持し続ける。そして、レベル検出器900の出力は、しばらく本来の平均強度とはかけ離れた値を出力することになる。したがって、稀にしか生じない大きな強度の影響が時間的に拡張される。一方で、充放電回路903の放電特性を早くすると、小さな強度の変動に対しても、ピークの保持が保たれないため、レベル検出器900の出力は、変動し続けるため、平均強度を求めることができなくなる。
つまり、レベル検出器900は、例えばOFDM方式による移動通信機器の受信回路には適していない。
一方で、ピークホールド回路902を用いず、検波回路(対数アンプ901)の出力を直接に積分回路904に入力して、信号強度の包絡線ではなく、信号強度の絶対値あるいは圧縮された信号強度の平均値を求めることも考えられる。しかしこの場合、信号に含まれる雑音成分もそのまま積分される。したがって、レベル検出器900に入力されるOFDM信号の平均強度が小さく、受信回路内で発生する雑音とのSN比が十分でないときには、積分結果に表れる雑音の影響が大きくなり、受信信号の平均強度を正確に表示できない。
本発明の目的は、OFDM信号のように瞬間的な強度が多様に変動する信号に適しており、雑音の影響が抑制されたレベル検出器、通信装置及びチューナを提供することにある。
本発明のレベル検出器は、入力端子と、前記入力端子からの入力信号の強度が第1の基準値を上回っている時間の長さに相当する幅を有する複数のパルスが時間的に連続した信号を生成する比較回路と、前記比較回路が生成した信号の強度を時間に関して積分した積分値に相当する強度の信号を出力する積分回路とを備えている。
また、別の観点において本発明のレベル検出器は、入力端子と、前記入力端子からの入力信号の強度が第2の基準値を下回っている時間の長さに相当する幅を有する複数のパルスが時間的に連続した信号を生成する比較回路と、前記比較回路が生成した信号の強度を時間に関して積分した積分値に相当する強度の信号を出力する積分回路とを備えている。
上記の構成において、入力信号の平均強度が大きくなるほど基準値を上回る(又は下回る)割合が多くなり、パルス頻度が増加するので、積分回路による積分値が大きくなる。一方、信号の平均強度が小さくなるほど基準値を上回る(又は下回る)割合が減り、パルス頻度が減少するので、積分回路による積分値が減少する。したがって、本発明のレベル検出器によると、例えばOFDM方式の変調信号などのように信号強度が多様に変動する場合であっても、入力信号の平均強度を適切に示す信号が出力される。
また、本発明においては、前記比較回路が生成した信号に含まれるパルスを時間的に拡張した信号を生成すると共に、生成した信号を前記積分回路へと出力するパルス幅拡張回路をさらに備えていることが好ましい。この構成は、OFDM信号において極めて大きい強度変動を検出する場合など、信号強度が稀にしか基準値を上回らない(又は下回らない)場合に適している。なんとならば、信号強度が稀にしか基準値を上回らない(又は下回らない)場合には、パルスの出現頻度が小さくなる。このため、比較回路からの信号をそのまま積分しても積分結果に反映されにくい。上記の構成によると、比較回路からの信号において幅の狭いパルスが、パルス幅拡張回路によって幅の広いパルスになる。そして、幅が広げられたパルスが積分されるので、積分結果にパルスの頻度をより確実に反映させることができる。また、信号より小さい雑音の強度が基準値を超える確率は信号の場合よりかなり小さくなるので、雑音の影響を抑制されたレベル検出器が実現する。
また、本発明においては、前記パルス幅拡張回路が、前記比較回路が生成した信号がアノード端子に入力されるダイオードと、前記ダイオードのカソード端子に一端が接続された抵抗と、前記ダイオードのカソード端子に一端が接続されたコンデンサとを有しており、前記コンデンサが蓄えた電圧が基準電圧値を上回っている時間の長さに相当する幅を有するパルスを前記積分回路へと出力してもよい。この構成によると、ダイオードのカソード端子を介してパルスが入力された際にコンデンサが充電され、パルスが入力されなくなった際にコンデンサの放電により電圧が徐々に低下する。そして、パルス幅拡張回路は、コンデンサが蓄えた電圧が所定の基準電圧値を上回っている時間の長さに相当する幅のパルスを出力する。これにより、比較回路からの信号に含まれるパルスよりも広い幅のパルスを出力することができる。
また、本発明においては、前記パルス幅拡張回路が、前記ダイオードのカソード端子に接続された第1の接続端子と、前記ダイオード及び抵抗と同一の回路特性を有する別のダイオード及び抵抗が接続された第2の接続端子とを有し、前記第1の接続端子における電圧が前記第2の接続端子における電圧を上回っている時間の長さに相当するパルスを前記積分回路へと出力するパルス拡張用比較回路を有しており、前記第2の接続端子に接続された前記ダイオード及び抵抗が、前記第1の接続端子に接続された前記ダイオード及び抵抗の回路特性及び温度変動の少なくともいずれかに起因して前記パルス幅拡張用比較回路から出力されるパルスの幅に発生する変動が小さくなるように前記第2の接続端子に接続されていることが好ましい。ダイオードの順方向に関する電圧は、ダイオード自身及び抵抗の温度の変動や製造ばらつきによって大きく変動することがある。これにより、コンデンサからの放電の時間が変動し、パルス幅拡張回路から出力されるパルス幅も変動するおそれもある。上記の構成によると、第1の接続端子に接続されたダイオード及び抵抗と同じ回路特性を有するダイオード及び抵抗が、パルス幅拡張回路から出力されるパルス幅の変動が小さくなるように第2の接続端子に接続されている。これによって、回路特性や温度変動に起因してパルス幅拡張回路が出力するパルスに発生する変動が小さくなる。
さらに別の観点において、本発明のレベル検出器は、入力端子と、前記入力端子からの入力信号の強度が第1の基準値を上回っている時間の長さに相当する幅を有する複数のパルスが時間的に連続した信号を生成する第1の比較回路と、前記入力端子からの入力信号の強度が前記第1の基準値より小さい第2の基準値を下回っている時間の長さに相当する幅を有する複数のパルスが時間的に連続した信号を生成する第2の比較回路と、前記第1の比較回路が生成した信号と前記第2の比較回路が生成した信号との論理和に相当する強度を有する信号を生成する合成回路と、前記合成回路が生成した信号に含まれるパルスを時間的に拡張した信号を生成するパルス幅拡張回路と、前記パルス幅拡張回路が生成した信号の強度を時間に関して積分した積分値に相当する強度の信号を出力する積分回路とを備えている。この構成によると、第1の基準値を上回る場合と、第1の基準値より小さい第2の基準値を下回る場合との両方の場合において合成回路がパルスを出力する。したがって、信号のDC電圧の変動などがあった場合に、第1及び第2の比較回路の一方においてパルスの発生頻度が上がり、他方においてパルス発生頻度が下がる。これによって、DC電圧の変動などがあった場合にパルスの発生頻度が変動することが抑制され、信号強度の検出誤差を抑制することができる。
また、さらに別の観点において本発明のレベル検出器は、n(n:2以上の自然数)個の入力信号に対応する第1〜第nの入力端子と、前記第1〜第nの入力端子からの入力信号の強度が第1の基準値を上回っている時間の長さに相当する幅を有する複数のパルスが時間的に連続した信号をそれぞれ生成する第1〜第nの比較回路と、前記第1〜第nの比較回路が生成した信号の論理和に相当する強度を有する信号を生成する合成回路と、前記合成回路が生成した信号に含まれるパルスを時間的に拡張した信号を生成するパルス幅拡張回路と、前記パルス幅拡張回路が生成した信号の強度を時間に関して積分した積分値に相当する強度の信号を出力する積分回路とを備えている。この構成は、複数の入力信号のうち一の入力信号でDC電圧が上がり、他の入力信号でDC電圧が下がった場合に有効である。例えば、例えば差動信号の成分間でDCオフセット電圧が発生した場合には、差動信号の一方のDC電圧が上がり、他方のDC電圧が下がる。しかし、上記の構成によると、第1〜第nの比較回路のうち、DC電圧の上がった信号が入力された比較回路においてパルスの発生頻度が上がり、DC電圧の下がった信号が入力された比較回路においてパルスの発生頻度が下がる。これによって、オフセット電圧によるパルス発生頻度の影響を除くことができる。
また、本発明においては、前記第1〜第nの入力端子からの信号が前記第1の基準値より小さい第2の基準値を下回っている時間の長さに相当する幅を有する複数のパルスが時間的に連続した信号をそれぞれ生成する第n+1〜第2nの比較回路をさらに備えており、前記合成回路が、前記第1〜第2nの比較回路からの信号の論理和に相当する強度を有する信号を生成することが好ましい。この構成は、一の入力信号でDC電圧が上がり、他の入力信号でDC電圧が下がると共に、全ての入力信号が一様なDC電圧の変動を含む場合にも、有効である。つまり、例えば全ての入力信号のDC電圧が上がった場合には、第1〜第nの比較回路においてパルスの発生頻度が上がるのに対して、第n+1〜第2nの比較回路においてパルスの発生頻度が下がるためである。
また、本発明のレベル検出器は、どのような種類の通信装置にも適用可能である。
例えば、チューナに適用した場合には、かかるチューナは、入力信号を増幅して出力する増幅回路と、前記増幅回路から出力された信号に選局処理を施す選局手段と、前記選局手段が選局処理を施した信号の強度が所定の基準値を上回っている時間の長さに相当する幅を有する複数のパルスを生成する比較回路と、前記比較回路が生成した信号の強度を時間に関して積分した積分値に相当する強度の信号を出力する積分回路と、前記積分回路から出力された信号の強度が所望値より大きいほど前記増幅回路の増幅率を増大させると共に、前記積分回路から出力された信号の強度が所望値より小さいほど前記増幅回路の増幅率を減少させる増幅制御手段とを備えていてもよい。この構成によると、本発明のレベル検出器を用いて増幅率が適切に自動調整される。
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な一実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態の受信装置1000の概略的な構成を示すブロック図である。
[第1の実施形態]
受信装置1000は、アンテナ部1001とチューナ部1100とADC(Analog to Digital Converter)回路804とOFDM復調回路805とを有している。チューナ部1100には、アンテナ部1001が受信したOFDM変調信号が入力される。チューナ部1100は、OFDM変調信号に選局処理を施す。選局処理後の信号はADC回路804へと入力される。ADC回路804は、選局処理が施された信号をアナログ信号からデジタル信号へと変換する。変換後の信号はOFDM復調回路805へと入力される。OFDM復調回路805は、デジタル信号に復調処理を施してデータ列信号に復調する。復調処理後のデータ列信号は、出力端子1002を介して受信装置1000の外部へと出力される。
チューナ部1100は、可変利得増幅(VGA;Variable Gain Amplifier)回路801とミキサ回路802とフィルタ回路803とレベル検出器100とを有している。アンテナ部1001からの受信信号は可変利得増幅回路801によって増幅され、ミキサ回路802に入力される。ミキサ回路802は可変利得増幅回路801からの信号に周波数変換を施す。周波数変換後の信号はフィルタ回路803に入力される。フィルタ回路803は、周波数変換が施された信号から所望の周波数帯域のOFDM信号を取り出す(選局手段)。例えば、図示していない制御装置からチャンネル指示信号がチューナ部1100に送信され、そのチャンネル指示信号が指示するチャンネルに相当する周波数帯域の信号をフィルタ回路803が取り出すように、受信装置1000が構成されていてもよい。
フィルタ回路803が周波数変換を施した信号は、ADC回路804に入力されると共に、レベル検出器100にも入力される。レベル検出器100は、フィルタ回路803からの信号の平均強度に相当する強度の信号を可変利得増幅回路801へと出力する。つまり、チューナ部1100には、「可変利得増幅回路801→ミキサ回路802→フィルタ回路803→レベル検出器100→可変利得増幅回路801」という関係のフィードバック回路が構築されている。そして、このフィードバック回路は、可変利得増幅回路801の利得を自動で調整してフィルタ回路803からの出力信号の強度を所定値の近傍に保持するように構成されている。以下、本フィードバック回路をAGC(Automatic Gain Control、自動利得制御)回路と呼称する。
AGC回路において、可変利得増幅回路801は、レベル検出器100からの信号に基づいて利得を自動で調節するように構成されている。可変利得増幅回路801は、レベル検出器100からの信号強度が増加すると利得を減少させ、信号強度が減少すると利得を増加させる。例えば、可変利得増幅回路801には、レベル検出器100からの信号強度に関する閾値が設定されている。そして、可変利得増幅回路801は、レベル検出器100からの信号強度がかかる閾値より小さいときに可変利得増幅回路801の利得を上げ、レベル検出器100からの信号強度が閾値より大きいときに利得を下げるように構成されていてもよい。AGC回路の特性の詳細については後述する。
図2は、レベル検出器100の構成を示すブロック図である。レベル検出器100は、比較回路110、パルス幅拡張回路120及び積分回路130を有している。比較回路110には、入力端子101を介してフィルタ回路803からの信号が入力される。また、積分回路130からの信号は、出力端子102を介して可変利得増幅回路801へと出力される。
図3は、比較回路110、パルス幅拡張回路120及び積分回路130のそれぞれのより詳細な回路構成を示す回路図である。これらの回路には、単一の直流電源(不図示)からVdd(>0)の大きさの電源電圧が供給されている。また、グランド接続によってグランド電圧である0[V]が供給されている。さらに、A点までの図示しない箇所において、DC電圧としてVdc(>0)の大きさの電圧が、入力端子101からの入力信号に加えられている(図4(a)参照)。単一電源において信号の振幅がつぶれないようにするためである。なお、以下において「E1」〜「E11」は直流電源E1〜E11の供給電圧値を、「R2」〜「R22」は抵抗R2〜R22の抵抗値を、「C2」及び「C3」はコンデンサC2及びC3の静電容量値をそれぞれ表すものとする。これらのいずれも正値である。
比較回路110は、コンパレータCMP1及び直流電源E1を有している。コンパレータCMP1の反転入力端子は直流電源E1の正側に接続されており、非反転入力端子は入力端子101に接続されている。直流電源E1の負側はグランド接続されている。E1は、受信信号のDC電圧であるVdcより大きいものに調整されている。コンパレータCMP1は反転入力端子の電圧と非反転入力端子の電圧とを比較し、後者の電圧が前者の電圧より大きいときに電源電圧と同じ大きさの電圧を出力する。一方で、前者の電圧が後者の電圧より大きいときにグランド電圧を出力する。したがって、コンパレータCMP1は、基準値であるE1(第1の基準値)より大きい強度の信号が入力端子101から入力された場合にだけ大きさ一定のVddの電圧を出力し、その他の場合にはグランド電圧を出力する。これによって、入力信号において電圧がE1を上回っている時間に相当するパルス幅を有するパルスが、比較回路110から出力される。
パルス幅拡張回路120は、ダイオードD2、コンデンサC2、抵抗R2及びインバータINV2を有している。ダイオードD2のアノード端子はコンパレータCMP1の出力端子に接続されている。コンデンサC2及び抵抗R2の一端は、いずれもダイオードD2のカソード端子に接続されている。コンデンサC2及び抵抗R2の他端は、いずれもグランド接続されている。インバータINV2の入力端子はダイオードD2のカソード端子に接続されている。
インバータINV2は、基準となる電圧値Vth(基準電圧値)より入力電圧が大きいときには0を、入力電圧が小さいときにはVddを出力するように構成されている。つまり、インバータINV2は、2値を比較する比較回路の一種である。ただし、インバータINV2は、コンパレータCMP1とは異なり、インバータINV2自身の回路構成とその素子パラメータでVthが決定されるように構成されている。また、インバータINV2の入力インピーダンスは抵抗R2に比べ非常に高いものに調整されている。つまり、コンデンサC2から抵抗R2を通じて放電される際に、インバータINV2が影響を与えにくいように調整されている。高インピーダンス入力のインバータの例としては、CMOSインバータがある。また、インバータINV2は、ダイオードD2の順方向に関する電圧をVfとするとき、0<Vth<Vdd−Vfが成立するように構成されている。
パルス幅拡張回路120に信号が入力されると、その信号はまずダイオードD2を通る。ダイオードD2のアノード端子に正の電圧が印加される場合には、ダイオードD2は導通状態となる。この状態では、カソード端子における電圧に対応する電荷がコンデンサC2により保持される。一方、アノード端子に負の電圧が印加された場合には、ダイオードD2は非導通状態となる。この状態では、コンデンサC2に蓄えられた電荷が抵抗R2を通して放電される。これによって、カソード端子における電圧が下がっていく。
積分回路130は、抵抗R3、コンデンサC3、オペアンプOPA3及び直流電源E3を有している。抵抗R3の一端はインバータINV2の出力端子に接続されており、他端はオペアンプOPA3の反転入力端子に接続されている。オペアンプOPA3の非反転入力端子は直流電源E3の正側に接続されている。直流電源E3の負側はグランド接続されている。コンデンサC3の一端はオペアンプOPA3の反転入力端子に、他端はオペアンプOPA3の出力端子に接続されている。積分回路130は一般的な反転入力積分回路である。つまり、パルス幅拡張回路120からの信号の強度を時間に関して積分する回路である。積分値は出力端子102へと出力される。
以下、レベル検出器100にOFDM信号が入力された場合にレベル検出器100から出力される信号強度と入力信号の平均強度との関係を、定量的に説明する。図4(a)〜図4(e)は、あるOFDM信号が入力された場合のレベル検出器100内の各点における電圧の大きさを示すグラフである。図4(a)〜図4(e)は、図3においてA点〜E点の電圧Va(t)〜Ve(t)(t:時間)のグラフにそれぞれ対応する。ここで、A点はレベル検出器100の入力、B点は比較回路110の出力、C点はパルス幅拡張回路120内のインバータINV2の入力、D点はパルス幅拡張回路120の出力、E点はレベル検出器100の出力である。図4(a)において、時刻t1〜t2及び時刻t4〜t5の期間にはいずれもVa(t)の値がE1を上回っており、時刻t7〜t8の期間にはVa(t)の値が後述のE11(<Vdc)を下回っている。これら以外の期間には、Va(t)はE11からE1までの間のいずれかの値を有しつつ変動している。
Va(t)で表される信号が入力されると、コンパレータCMP1はVb(t)で表される信号を出力する。つまり、Va(t)がE1を上回っている期間である時刻t1〜t2の期間、及び、時刻t3〜t4の期間において、Vddの大きさのパルスを出力する。そして、その他の期間には0を出力する。かかるパルスのパルス幅PWは常に一定値をとるわけではないが、おおよその値は算出可能である。つまり、基準電圧E1を超えるときの波形は急峻なものになるが、OFDM信号は周波数帯域が制限されているため、OFDM信号に含まれる信号成分の最大周波数をFmaxとするとおおよそ以下のように表される。
Figure 2008193242
次に、Vb(t)で表される信号がB点、つまりアノード端子側に入力されると、ダイオードD2は、時刻t1〜t2及び時刻t4〜t5の期間に導通状態となり、それ以外の期間に非導通状態となる。そしてカソード端子側、つまりC点における電圧は、導通状態において一定値V2=Vdd−Vf(>0)となる。これによって、電圧V2に対応する電荷がコンデンサC2により保持される。一方で、非導通状態においてはコンデンサC2に蓄えられた電荷が抵抗R2を通して放電される。したがって、C点の電圧は、時刻t2及びt5から徐々に減少し始める。ここで、放電期間である時刻t2〜t4及びt5〜の期間において図2のC点の電圧Vc(t)は、放電の開始時刻をtxとすると、以下のように表される。
Figure 2008193242
そして、C点からVc(t)で表される信号が入力されると、インバータINV2はVd(t)で表される信号を出力する。つまり、Vc(t)がVthを上回っている時刻t1〜t3及び時刻t5〜t6の期間には電圧0を、Vc(t)がVthを下回っているそれ以外の期間には電圧Vddを出力する。これによって図4(d)に示すように、Vb(t)に含まれるパルスの幅PW=t2−t1が、t3−t1まで拡張されている。また、Vb(t)に含まれるパルスの幅t5−t4が、t6−t4まで拡張されている。
なお、Vd(t)に含まれるパルスは、Vb(t)に含まれるパルスがV=Vthの軸に関して反転されると共に、そのパルス幅が拡張されたものとなっている。パルスを反転させない構成として、インバータINV2にさらに縦続接続させたもう1つのインバータをパルス幅拡張回路120が有していてもよい。
パルス幅の増加分PWa=t3−t2=t6−t5は、数式2において、t−tx=PWa、及び、Vc(t)=Vthを代入することで求められ、以下の式となる。
Figure 2008193242
ここでlogは自然対数である。この式より、PWaを大きくするには放電の時定数C2及びR2の少なくともいずれかを大きくすればよいことが分かる。
D点からVd(t)で表される信号が入力されると、積分回路130はVe(t)で表される信号を出力する。つまり、図4(e)のような鋸状波形を有する信号を出力する。ここで、Vd(t)において電圧がVddとなるパルスの幅及び0となるパルスの幅がいずれも時定数C3×R3より十分小さいとする。また、Vd(t)において時刻0〜tの期間に対する電圧が0となる期間の割合をPdとする。Pdは、時刻0〜tの期間において電圧が0となる平均確率に相当する。このとき、この積分回路出力Ve(t)は、以下のように表される。なお、積分回路130に電源を投入した時刻を0とする。
Figure 2008193242
Vd(t)において電圧が0となるパルスの幅はPW+PWaである。したがって、Vb(t)において時刻0〜tの期間に対して電圧がVddとなる期間の割合Pbは、パルス幅の割合から以下のように表される。なお、Pbは、Vb(t)において時刻0〜tの期間に電圧がVddとなる平均確率に相当する。
Figure 2008193242
そして、Va(t)において時刻0〜tの期間に対する電圧がE1を上回る期間の割合をPaとすると、Pa=Pbである。したがって、数式4及び5から、本発明のレベル検出器出力の電圧Ve(t)とPaとの関係は、以下のように表される。
Figure 2008193242
上記の数式6より、Paの増加及び減少はVe(t)の増加及び減少に対応していることが示される。Paは、上記のとおりレベル検出器100に入力される電圧がE1を上回る確率に相当する。レベル検出器100に入力される信号の強度(ここでは電圧)が大きくなると、Paが増加し、強度が小さくなると、Paが減少する。したがって、Ve(t)が増加したり減少したりすることは、レベル検出器100への入力信号の平均強度が増加したり減少したりすることを示していることとなる。
なお、OFDM信号において信号強度の分布は正規分布に従う。したがって、DC電圧がVdcであり、実効値がVevであるOFDM信号において、電圧がE1を上回る確率Paは、以下のように表される。
Figure 2008193242
したがって、ある実効値Vevの分布を有するOFDM信号が入力された場合に、Paを所定の値に設定するために必要なE1の設定値が、数式7から導出される。
以下、チューナ部1100におけるレベル検出器100を用いたAGC回路(図2、3参照)の特性についてさらに詳細に説明する。本AGC回路は、上記のとおり、レベル検出器100からの出力信号の強度が増加すると可変利得増幅回路801の利得が減少し、レベル検出器100からの出力信号の強度が減少すると可変利得増幅回路801の利得が増加するように制御する。数式6に示すように、レベル検出器100からの出力信号の強度Ve(t)が大きくなるほどフィルタ回路803からの出力信号の強度が大きい。したがって、可変利得増幅回路801は、フィルタ回路803からの出力信号の強度が増加するほど利得を減少させ、フィルタ回路803からの出力信号の強度が減少するほど利得を増加させることになる。AGC回路は、このような制御によってフィルタ回路803からの出力信号の強度を一定値の近傍に保持するように構成されている。以下、上記のようにフィルタ回路803からの出力信号の強度が一定値の近傍に保持された状態を定常状態と呼称する。
Figure 2008193242
かかる定常状態においてフィルタ回路803からのOFDM信号の実効値がVevであるとする。このとき、Paが比較的小さい値、例えば1%になるようには、数式7からE1=2.33Vev+Vdcを満たすようにE1を設定すればよい。また、数式8を満たすように、PWa=49PW、E3=Vdd/2と設定していたとする。一方、PWは数式1から導出される。ここで、Fmaxはフィルタ回路803における選局処理の周波数帯域の最大値である。以上と数式3とからC2、R2が導出される。つまり、Paを設定し、数式8を満たすようにPWa、E3を設定すると、パルス幅拡張回路120内の時定数C2及びR2をどのように設定すべきかが導出される。なお、AGC回路によって定常状態になるまでの時間は、積分回路130内のC3、R3で定まる時定数に依存する。
次に、E1の設定範囲について説明する。例えば、DC電圧Vdcは一定として、実効値VevがV0であるOFDM信号がレベル検出器100に入力されたとする。この条件でPaを、例えば10%に設定するには、数式7より、E1=1.28V0+Vdcが成立するようにE1を設定する必要がある。
この状態からOFDM信号の平均強度が上がり、実効値Vevが2V0になったとする。このとき、E1=1.28V0+Vdcと設定されたE1に対して、数式7よりPaは26%である。一方、実効値がV0/2になるとPaは0.5%になる。Paが高い場合は、B点でのパルスの密度が高くなり、パルス幅拡張回路120によって拡張されたパルス同士が重なり合う可能性が高くなる。この場合にはPdが不正確な値となってしまう。つまり、レベル検出器100の出力信号の強度Ve(t)がOFDM信号の平均強度を正確に反映しない。したがって、OFDM信号の実効値が取り得る範囲に基づいて、パルス幅拡張回路120によって拡張されたパルス同士がなるべく重なり合わないようにE1を設定することが好ましい。
一方で、図5のレベル検出器200のように、パルス幅拡張回路120を省略することも可能である。レベル検出器200において比較回路110の出力端子は、積分回路130の入力端子に直接に接続されている。この場合にはパルス幅が拡張されなくなるため、数式6においてPWa=0となり、積分回路130に入力される信号においてパルス同士が重なり合うことが抑制される。
しかし、レベル検出器200においてPaが小さくなるようにE1を設定すると、滅多に現れないB点のパルスを積分しても、積分結果に与える影響は小さいものとなってしまう。そこで、レベル検出器200に入力されるOFDM信号の実効値がV0/2〜2V0の間で変動する場合に、E1=0.5V0+Vdcと設定する。この場合にはPaは16〜40%となり、パルスの影響が積分結果に適切に表れるような範囲になる。したがって、上記のようにE1を適切に設定した上でパルス幅拡張回路120を省略すれば、積分入力のパルスが重なり合うこともなく正確なレベル検出を行える。
レベル検出器200において上記のようにE1を設定した場合に、雑音の影響を受けやすくなることがある。例えば、受信装置1000によるOFDM受信信号と雑音とのSN比が6dB(振幅比で信号の1/2)程度の場合がある。OFDM信号自体に雑音が含まれる場合も、受信装置1000内で雑音が発生する場合もあり、またそれらの両方の場合もある。特に、受信信号の平均強度が小さいときは、受信装置1000内の回路で発生する雑音が主体的になる。受信装置1000内の回路で発生する雑音も正規分布を示す(いわゆるガウス雑音である)場合が多い。そこで、実効値V0の信号に対しSN比が6dBであり、E1=0.5V0+Vdcと設定されているとするとき、雑音Van(t)がE1より大きくなる確率Paは16%となり、かなり大きくなる。この場合には、コンパレータCMP1からの出力信号において雑音に起因する余計なパルスが出現するので、積分回路130の積分結果が本来の受信信号の平均強度とは大きく異なってしまうこともある。
以上のように、レベル検出器100及び200において、OFDM信号の平均強度の変動範囲に応じてE1を適切に設定することにより、レベル検出器100及び200からの出力信号の強度が正確にOFDM信号の平均強度を表すように設定することができる。しかし、それでもパルス同士が重なり合ったり、雑音の影響が無視できなかったりする場合には、レベル検出器100及び200からの出力信号の強度が正確な平均強度を示さなくなる。
ところが、本実施形態のレベル検出器100及び200はAGC回路に適用されている。このため本実施形態においては、上記のような特性を有するレベル検出器100及び200の出力信号が、以下のように適切に応用されている。フィルタ回路803の出力信号からは所望の周波数帯域外に含まれる妨害波は除かれている。したがって、OFDM信号のうち所望の周波数帯域とかかる帯域に含まれる雑音成分とがレベル検出器100に入力される。このレベル検出器100は、雑音を無視して(無視の理由は後述する)、その入力信号が正規分布に従う。したがって、定常状態では、Paを比較的小さな値(例えば1%)に設定している場合には、比較回路110で発生するパルスの出願頻度は稀である。また、パルス幅拡張回路120によって拡張されたパルス同士が重なることも抑制される。この場合には、レベル検出器100の出力信号は数式6を満たし、フィルタ回路803からの出力信号の平均強度を正確に表すものとなる。
一方、定常状態になる前であって、フィルタ回路803からの出力信号の平均強度が大きい場合には、Paが比較的大きくなる。この場合には、パルス幅拡張回路120によって拡張されたパルス同士が重なることがある。このようにパルス同士が重なると、レベル検出器100の出力信号が示す平均強度は、フィルタ回路803から実際に出力される信号の平均強度よりも過小に評価されたものとなる。
しかし、過小に評価されるとはいえ、レベル検出器100の出力信号が示す平均強度は、依然として定常状態の平均強度より大きくなる。したがって、AGC回路は可変利得増幅回路801の利得を下げる方向に動作するため、定常状態に落ち着くまでの時間が多少長くはなるが、AGC回路の機能が維持される。つまり、AGC回路に必要な信号強度の表示は、必ずしも正確な値を表示するものでなくてもよく、少なくとも所望値に対する大小関係が表示されればよい。レベル検出器200において、雑音の影響が無視できない場合にも同様である。このように、本実施形態のようにAGC回路に適用されていることにより、レベル検出器100及び200が適切に応用されていることになる。
なお、所望の周波数帯域内に入った雑音については、その雑音がガウス雑音であり、SN比が6dBであったとすると、定常状態においては比較的小さいPa、例えば1%に対して、雑音のPaは1.6ppmと極端に小さくなる。したがって、比較回路110において発生した雑音に起因するパルスは、本来の信号強度に起因するパルスの頻度に比べてほとんど影響しない。つまり、レベル検出器100の出力信号には、雑音強度はほとんど表れない。また、雑音が正規分布を示さない場合においても、通常、雑音強度の最大値と実効値の比であるピーク係数は、正規分布のピーク係数(正規分布では最大値をどう定義するかでピーク係数は変わるが、最大値を数式7が1%となる値とすると2.33)より小さくなる。したがって、やはり雑音に起因したパルスは無視できる。ちなみに、正弦波のピーク係数は1.41である。
[第2の実施形態]
以下、第2の実施形態について図6に基づいて説明する。図6は、第2の実施形態に係るパルス幅拡張回路320の構成を示す回路図である。第2の実施形態は、第1の実施形態においてパルス幅拡張回路120をパルス幅拡張回路320に置き換えたものである。なお、以下の説明において第1の実施形態と異なる部分以外の説明は適宜省略する。また、第1の実施形態と同じ構成には同じ符号を付している。
パルス幅拡張回路320は、ダイオードD2、コンデンサC2、抵抗R2及びコンパレータCMP2を有している。ダイオードD2のアノード端子は入力端子321を介して比較回路110の出力端子に接続されている。コンデンサC2及び抵抗R2の一端は、いずれもダイオードD2のカソード端子に接続されている。コンデンサC2及び抵抗R2の他端は、いずれもグランド接続されている。コンパレータCMP2の反転入力端子はダイオードD2のカソード端子に接続されている。コンパレータCMP2の出力端子322は積分回路130の入力端子に接続されている。
また、パルス幅拡張回路320は、抵抗R21及びR22とダイオードD21とを有している。抵抗R21及びR22の一端は、いずれもコンパレータCMP2の非反転入力端子に接続されている。抵抗R21の他端はダイオードD21のカソード端子に接続されている。抵抗R22の他端はグランド接続されている。ダイオードD21のアノード端子には電圧Vddが常時供給されている。
ダイオードD21とダイオードD2とは同一の回路特性を有している。抵抗R21及びR22も抵抗値以外において抵抗R2と同一の回路特性を有しており、R2=R21+R22を満たしている。なお、ダイオードD2及びD21同士、及び、抵抗R2、R21及びR22同士をできるだけ接近して配置することが好ましい。そのため、本実施形態に係るレベル検出器を個別の部品で実現する場合には、ダイオードアレイ及び抵抗アレイを使用することが好ましい。また、本実施形態に係るレベル検出器をIC内で実現する場合には上記の条件は満たされる。
ところで、図2のパルス幅拡張回路120においてダイオードD2の順方向電圧Vfは、ダイオードD2に流れる電流、環境温度及び製造ばらつきにより変動することがある。また、インバータINV2においてVthも、環境温度及び製造ばらつきにより変動することがある。さらに、電源電圧Vddが環境温度などで変動したり、抵抗R2の値が環境温度及び製造ばらつきで変動したりすることもある。このような場合には、数式3で与えられるPWaが変動することになる。PWaが変動すると、数式6で与えられるレベル検出器の出力電圧Ve(t)に誤差が生じる。
これに対して上記の構成を有する第2の実施形態によると、ダイオード同士の環境温度は近似し、互いの特性も同一であるため、ダイオードD2及びD21に流れる順方向電流は互いに同じになる。したがって、順方向電圧も互いに同じVfになる。これによって、ダイオードD21は常に導通状態であり、そのカソード端子における電圧は、導通状態におけるダイオードD2のカソード端子の電圧V2(=Vdd−Vf)に等しくなる。
また、コンパレータCMP2の非反転入力端子に入力される電圧はVth=V2・R22/(R21+R22)となる。上記の通り抵抗同士は接近しており、互いの特性も同じである。したがって、抵抗同士の相対的な温度変動及びばらつき変動はかなり小さくなる。したがって、V2/Vthはほぼ一定になり、数式3からPWaはほぼ一定となる。このように本実施形態によると、PWaがC2及びR2のみに依存し、電源Vdd、ダイオードの順方向電圧Vf、及び、Vthの変動要因を除くことができる。
なお、C2、R2の変動については、これらがIC内にあるときは問題になる場合がある。IC内では製造ばらつきにより、C2×R2が最大で±40%程度変動する。そこで、この変動を第1の実施形態のケースに当てはめると、変動がないときにPWa=49PWであったものが、35PW〜69PWの範囲で変動する。しかし、かかるPWaの変動の範囲で数式8を用いてPaの変動を導出し、さらにPaの変動からVa(t)の実効値の変動を逆算すると、定常状態のフィルタ回路803からの出力信号における本来の実効値に対する変動は±6%以下に収まる。したがって、C2やR2が大きく変動しても、レベル検出器の出力に表れる変動は小さい。そして、レベル検出器の入力信号において6%程度の変動が許されるのであれば、C2及びR2のばらつき補正は不要である。一方、6%程度の変動が許されないのであれば、IC内でフィルタを実現するときに一般的に利用されるような既知の手法をさらに用いて、コンデンサ及び抵抗のばらつきを補正すればよい。
ところで、図10に示される従来のレベル検出器900において対数アンプ901は、その回路内で用いられているダイオードやトランジスタなどの半導体の非線形特性を利用しているため、温度変動に非常に弱い。このため、温度変動を補償する回路が別途必要になる。例えば特許文献1においては、サーミスタを用いた温度補償回路の例が記載されているが、サーミスタの温度特性と上記半導体の温度特性は完全には一致しないので、このサーミスタを用いた温度補償回路の温度補償は不完全である。これに対して第2の実施形態によると、特性の同じダイオードや抵抗を用いてばらつき変動を補正しているので、上記の温度補償回路に比べて適切な補正がなされ得る。
[第3の実施形態]
以下、第3の実施形態について図7に基づいて説明する。図7は、第3の実施形態に係る比較回路410の構成を示す回路図である。第3の実施形態は、第1の実施形態において比較回路110を比較回路410に置き換えたものである。なお、以下の説明において第1の実施形態と異なる部分以外の説明は適宜省略する。また、第1の実施形態と同じ構成には同じ符号を付している。
比較回路410には、入力端子411を介してフィルタ回路803からOFDM信号が入力される。比較回路410は、コンパレータCMP1及びCMP11と直流電源E1及びE11とオア回路OR1とを有している。コンパレータCMP1の非反転入力端子及びコンパレータCMP11の反転入力端子は、いずれも入力端子411に接続されている。コンパレータCMP1の反転入力端子は直流電源E1の正側に、コンパレータCMP11の非反転入力端子は直流電源E11の正側に接続されている。直流電源E1及びE11の負側は、いずれもグランド接続されている。コンパレータCMP1及びCMP11の出力端子は、いずれもオア回路OR1の入力端子に接続されている。オア回路OR1の出力端子412はパルス幅拡張回路120の入力端子と接続されている。
オア回路OR1は複数の入力端子を有しており、これらから入力される信号の論理和を取ることによりこれらの信号に含まれるパルスを合成して、1つのパルス信号を生成する。また、E11(第2の基準値)は、入力信号に変動がないときのDC電圧Vdc及びE1との関係が以下の数式9によって表されるように設定されている(図4(a)参照)。
Figure 2008193242
コンパレータCMP11は、入力信号においてVdcより低い電圧を有する部分がE11を下回る場合に一定値Vddを出力する。これによって、例えば図4(a)の時刻t7〜t8の期間に対応する電圧VddのパルスがコンパレータCMP11から出力される。一方で、コンパレータCMP1は、入力信号においてE1より大きい部分に相当するパルスを出力する。そして、オア回路OR1はコンパレータCMP1及びCMP11からのパルスの両方を合成して出力する。したがって、A点の信号において電圧がE1を上回る確率をPaとし、E11を下回る確率をPa’とすると、B点でVddの大きさのパルスが発生する確率Pbは、PaとPa’との和となる。つまり、本実施形態の比較回路410をレベル検出器に用いると、レベル検出器からの出力電圧を示す数式6において、PaがPa+Pa’に置き換わる。なお、Pa’は以下のように表される。
Figure 2008193242
ところで、種々の原因によってDC電圧Vdcが変動することがある。これにより、レベル検出器の入力信号がE1を上回る確率Paも変動する。したがって、E1を上回る期間に相当するパルスを積分した結果も変動し、レベル検出器からの出力信号がOFDM信号の平均強度を正確に示さなくなるおそれもある。
しかし、本実施形態によると、以下の通りDC電圧Vdcの変動による誤差が抑制される。数式9が成り立っていれば、数式7及び10からPa=Pa’が成り立つ。そこで、Pb=1%、つまり、Pa=Pa’=0.5%となるようE1、E11を設定しているとすると、E1=2.58Vev+Vdc、E11=−2.58Vev+Vdcとなる。なお、A点の電圧Va(t)の実効値をVevとする。
上記の状態からVdcがVevの10%分上昇すると、Va(t)において電圧がE1を上回る確率が上昇するのでコンパレータCMP1がパルスを発生する割合が増加する。具体的には、Pa=0.66%となる。その一方で、Va(t)において電圧がE11を下回る確率は低下するので、コンパレータCMP11がパルスを発生する割合が減少する。具体的には、Pa’=0.37%となる。したがって、Pa+Pa’=1.03%となる。つまり、VdcがVevの10%分上昇しても、Vdcが変動する前のPa+Pa’=1%を僅かに上回るだけになる。これに対して、第1の実施形態の場合に同じ条件でVdcがVevの10%分上昇すると、Pa=1.29%となり、Pa=1%から大きく変動することとなる。このように、本実施形態によると、コンパレータCMP1でのパルス増加をコンパレータCMP11のパルス減少で打ち消している。つまり、入力信号のDC電圧の変動に強いことがわかる。
[第4の実施形態]
以下、第4の実施形態について図8に基づいて説明する。図8は、第4の実施形態に係る比較回路510の構成を示す回路図である。第4の実施形態は、第1の実施形態において比較回路110を比較回路510に置き換えたものである。なお、以下の説明において第1の実施形態と異なる部分以外の説明は適宜省略する。また、第1の実施形態と同じ構成には同じ符号を付している。
第4の実施形態は、入力信号が差動信号である場合などのように、比較回路へ複数の信号が入力される場合に適用される。比較回路510には、入力端子511aを介して差動信号の正側信号が、入力端子511bを介して負側信号がそれぞれ入力される。比較回路510は、コンパレータCMP1及びCMP12と直流電源E1とオア回路OR1とを有している。コンパレータCMP1の非反転入力端子は入力端子511aに、コンパレータCMP12の非反転入力端子は入力端子511bに接続されている。コンパレータCMP1及びCMP12の反転入力端子は、いずれも直流電源E1の正側に接続されている。直流電源E1の負側はグランド接続されている。コンパレータCMP1及びCMP12の出力端子は、いずれもオア回路OR1の入力端子に接続されている。オア回路OR1の出力端子512はパルス幅拡張回路120の入力端子と接続されている。
コンパレータCMP1は、入力端子511aからの入力信号において電圧がE1を上回っている期間に相当するパルスを出力する。また、コンパレータCMP12も、入力端子511bからの入力信号において電圧がE1を上回っている期間に相当するパルスを出力する。オア回路OR1はコンパレータCMP1及びCMP12からのパルスの両方を合成して出力する。
ところで、差動信号の場合、その正負信号の一方を第3の実施形態の比較回路に入力する構成も考えられる。しかし、第3の実施形態の比較回路410を用いると、差動信号のコモンモードDC電圧の変動には対処できるが、差動信号のDCオフセット電圧によるDC電圧の変動には対処できない。差動信号にはDCオフセット電圧が発生することが多いため、第3の実施形態は差動信号の入力に対処できないおそれがある。
これに対して、第4の実施形態の比較回路510は、以下の通り、DCオフセット電圧が発生しやすい場合に特に適した構成を有している。比較回路510に入力される差動信号Vad(t)に対してDCオフセット電圧をVofとすると、差動信号の正側信号Vap(t)及び負側信号Vam(t)は以下のように表される。
Figure 2008193242
Vap(t)においてはDCオフセット電圧Vofが発生していない場合と比べて電圧がE1を上回る期間の割合が+Vof/2の分だけ大きくなる。したがって、コンパレータCMP1にVap(t)が入力されると、DCオフセット信号Vofが発生していない場合と比べてパルスの出現頻度が上昇する。一方で、Vam(t)においてはDCオフセット信号Vofが発生していない場合と比べて電圧がE1を上回る期間の割合が−Vof/2の分だけ小さくなる。したがって、コンパレータCMP1にVam(t)が入力されると、DCオフセット信号Vofが発生していない場合と比べてパルスの出現頻度が低下する。これによって、オア回路OR1から出力されるパルスの出現頻度は、Vofが発生していない場合に対する変動が抑制される。
[第5の実施形態]
以下、第5の実施形態について図9に基づいて説明する。図9は、第5の実施形態に係る比較回路610の構成を示す回路図である。第5の実施形態は、第1の実施形態において比較回路110を比較回路610に置き換えたものである。なお、以下の説明において第1の実施形態と異なる部分以外の説明は適宜省略する。また、第1の実施形態と同じ構成には同じ符号を付している。
第5の実施形態は、第4の実施形態と同様に、比較回路へ複数の信号が入力される場合に適用される。比較回路610には、入力端子611aを介して差動信号の正側信号が、入力端子611bを介して負側信号がそれぞれ入力される。比較回路610は、コンパレータCMP1、CMP11、CMP12及びCMP13と、直流電源E1及びE11と、オア回路OR11とを有している。コンパレータCMP1の非反転入力端子及びコンパレータCMP11の反転入力端子はいずれも入力端子611aに接続されている。コンパレータCMP12の非反転入力端子及びコンパレータCMP13の反転入力端子はいずれも入力端子611bに接続されている。コンパレータCMP1及びCMP12の反転入力端子は、いずれも直流電源E1の正側に接続されている。コンパレータCMP11及びCMP13の非反転入力端子は、いずれも直流電源E11の正側に接続されている。直流電源E1及びE11の負側はいずれもグランド接続されている。コンパレータCMP1〜CMP13の出力端子は、いずれもオア回路OR11の入力端子に接続されている。オア回路OR11の出力端子612はパルス幅拡張回路120の入力端子と接続されている。
コンパレータCMP1は、入力端子611aからの入力信号において電圧がE1を上回っている期間に相当するパルスを出力する。コンパレータCMP12は、入力端子611bからの入力信号において電圧がE1を上回っている期間に相当するパルスを出力する。コンパレータCMP11は、入力端子611aからの入力信号において電圧がE11を下回っている期間に相当するパルスを出力する。コンパレータCMP13は、入力端子611bからの入力信号において電圧がE11を下回っている期間に相当するパルスを出力する。オア回路OR11はコンパレータCMP1〜CMP13からのパルスを全て合成して出力する。
第4の実施形態はDCオフセット信号のみが発生しやすい場合に適したものである。これに対して、第5の実施形態は、以下の通り、コモンモードDC電圧の変動及びDCオフセット信号の両方に対処可能な構成を有している。比較回路610に入力される差動信号Vad(t)に対して、コモンモードDC電圧をVcdcとし、DCオフセット電圧をVofとすると、差動信号の正側信号Vap(t)及び負側信号Vam(t)は以下のように表される。
Figure 2008193242
Vap(t)が入力端子611aから、Vam(t)が入力端子611bから入力されると、比較回路610においてパルスの出現頻度の変動は以下のように打ち消される。つまり、コモンモードDC電圧Vcdcによるパルスの出現頻度の変動は、第3の実施形態と同様に、コンパレータCMP1及びCMP11同士と、コンパレータCMP12及びCMP13同士とにおいてそれぞれ打ち消される。また、DCオフセット電圧Vofによるパルスの出現頻度の変動は、第4の実施形態と同様に、コンパレータCMP1及びCMP12同士と、コンパレータCMP11及びCMP13同士とにおいてそれぞれ打ち消される。このように、第5の実施形態によると、コモンモードDC電圧及びDCオフセット電圧の両方のDC電圧変動に対してパルスの出現頻度の変動が抑制されたレベル検出器が実現する。
<変形例>
以上は、本発明の好適な実施の形態についての説明であるが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された内容の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
上述の実施形態において、積分回路130は、DCでゲインが無限大となる1次ローパスフィルタであることが理想的である。しかし、実際には、オペアンプOPA3のDCゲインは有限であり、積分回路130もDCでゲインは有限となる。このような場合でも、フィルタのカットオフ周波数が、入力信号に含まれるパルス周期の逆数より十分低ければ実質的な問題は生じない。したがって、フィルタのカットオフ周波数が入力信号に含まれるパルス周期の逆数より十分低くなるような構成であれば、積分回路130を他の構成のローパスフィルタに置き換えてもよい。つまり、この場合でもフィルタからの出力信号の強度は、入力信号の平均強度を表示することとなる。
また、上述の第1の実施形態においては、E1がVdcより大きいとしている。しかし、コンパレータCMP1の非反転入力端子に電源E1を、反転入力端子に入力信号を接続するとともに、E1<Vdcとする。そして、入力信号Va(t)がE1を下まわるときにコンパレータCMP1が電圧Vddのパルスを出力するように、比較回路が構成されていてもよい。要は、Vdcに対してVa(t)の正側信号か負側信号のどちらを見るかの違いであり、正側、負側で瞬間的な信号強度の出現頻度は変わらない。
上述の実施形態に関して、図3においては電源E1を電池の記号で表しているが、電池とは別の手段による電圧源を用いてもよい。また、入力信号の強度の取り得る値が広範にわたる場合、これに対応するために電源E1による供給電圧を可変にすることも可能である。
なお、上述の実施形態において「グランド接続」は必ずしもグランド電圧0[V]を供給するものでなくてもよい。例えば、受信装置1000の金属材料からなる筐体に接続されているのみであってもよい。
上述の第3〜第5の実施形態においては、差動信号が入力される場合の構成が示されている。しかし、差動信号の場合以外に平均強度を検出したい信号が複数あるときにも、これらの信号を入力としたコンパレータを追加し、その出力をオア回路に追加することにより、複数の信号の平均強度を検出することができる。例えば、受信装置1000がダイレクトコンバージョン方式を採用している場合、ミキサ回路802には直交ミキサが用いられ、これによりI(同相成分)及びQ(直交成分)の2成分のベースバンド信号が得られる。これら2成分のベースバンド信号がフィルタ回路803を通って、最終的に復調される。OFDM信号においては、これらの2成分の平均強度は本来ほぼ同じである。そこで、平均信号を得るために一方の成分だけをレベル検出器に入力することも可能であるが、第3〜第5の実施形態のように2成分ともレベル検出器の入力にすることもできる。これにより、ミキサ回路802及びフィルタ回路803において、IQ成分に対するゲインミスマッチが発生した場合のレベル検出誤差の偏在を除くことができる。
上述において、第3〜第5の実施形態は第1の実施形態の比較回路110を比較回路410〜610にそれぞれ置き換えたものである。しかし、第2の実施形態の比較回路110を比較回路410〜610にそれぞれ置き換えたものでもよい。
上述の第1〜第5の実施形態において説明したように、本実施形態のレベル検出器は、OFDM信号のように入力信号の瞬間強度が正規分布を示す場合に最適なものである。しかし、多重数の多いCDMA信号においても、その強度は正規分布を示すため、本実施形態のレベル検出器を適用可能である。また、強度が正規分布を示さなくても、瞬間強度が大きいほどその出現確率が減少する信号であれば、平均強度が上昇すれば信号において電圧が基準値E1を上回る確率が上昇する。したがってこのような信号においても、数式6が信号の平均強度を示すことには変わりない。つまり、このような信号に対しても本実施形態のレベル検出器を適用可能である。したがって、本実施形態のレベル検出器は、上述の実施形態における受信装置1000以外にも、AGC等で平均強度の検出を必要とする他の無線、有線受信機、送信機や、各種のオーディオ機器、音声機器などの回路に利用可能である。
本発明の一実施形態である第1の実施形態の受信装置の概略的な構成を示すブロック図である。 図1の受信装置が有するレベル検出器の構成を示すブロック図である。 図2の比較回路、パルス幅拡張回路及び積分回路のそれぞれのより詳細な回路構成を示す回路図である。 あるOFDM信号が図2のレベル検出器に入力された場合のレベル検出器内の各点における電圧の大きさを示すグラフである。 図2のレベル検出器の変形例を示すブロック図である。 第2の実施形態に係るパルス幅拡張回路の構成を示す回路図である。 第3の実施形態に係る比較回路の構成を示す回路図である。 第4の実施形態に係る比較回路の構成を示す回路図である。 第5の実施形態に係る比較回路の構成を示す回路図である。 従来のレベル検出器の構成を示す一部回路図を含むブロック図である。
符号の説明
CMP1、2、11、12、13 コンパレータ
D2、D21 ダイオード
E1、E3、E11 直流電源
INV2 インバータ
OPA3 オペアンプ
OR1、OR11 オア回路
PWa 増加分
PWa パルス幅
R2、R3、R21、R22 抵抗
100、200、900 レベル検出器
110、410、510、610 比較回路
120、320 パルス幅拡張回路
130 積分回路
801 可変利得増幅回路
902 ピークホールド回路
903 充放電回路
904 積分回路
1000 受信装置
1100 チューナ部

Claims (10)

  1. 信号の入力部と、
    前記入力部からの入力信号の強度が第1の基準値を上回っている時間の長さに相当する幅を有する複数のパルスが時間的に連続した信号を生成する比較回路と、
    前記比較回路が生成した信号の強度を時間に関して積分した積分値に相当する強度の信号を出力する積分回路とを備えていることを特徴とするレベル検出器。
  2. 信号の入力部と、
    前記入力部からの入力信号の強度が第2の基準値を下回っている時間の長さに相当する幅を有する複数のパルスが時間的に連続した信号を生成する比較回路と、
    前記比較回路が生成した信号の強度を時間に関して積分した積分値に相当する強度の信号を出力する積分回路とを備えていることを特徴とするレベル検出器。
  3. 前記比較回路が生成した信号に含まれるパルスを時間的に拡張した信号を生成すると共に、生成した信号を前記積分回路へと出力するパルス幅拡張回路をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のレベル検出器。
  4. 前記パルス幅拡張回路が、
    前記比較回路が生成した信号がアノード端子に入力されるダイオードと、
    前記ダイオードのカソード端子に一端が接続され、他端がグランド接続された抵抗と、
    前記ダイオードのカソード端子に一端が接続され、他端がグランド接続されたコンデンサとを有しており、
    前記コンデンサが蓄えた電圧が基準電圧値を上回っている時間の長さに相当する幅を有するパルスを前記積分回路へと出力することを特徴とする請求項3に記載のレベル検出器。
  5. 前記パルス幅拡張回路が、
    前記ダイオードのカソード端子に接続された第1の接続端子と、前記ダイオード及び抵抗と同一の回路特性を有する別のダイオード及び抵抗が接続された第2の接続端子とを有し、前記第1の接続端子における電圧が前記第2の接続端子における電圧を上回っている時間の長さに相当するパルスを前記積分回路へと出力するパルス拡張用比較回路を有しており、
    前記第2の接続端子に接続された前記ダイオード及び抵抗が、前記第1の接続端子に接続された前記ダイオード及び抵抗の回路特性及び温度変動の少なくともいずれかに起因して前記パルス幅拡張用比較回路から出力されるパルスの幅に発生する変動が小さくなるように前記第2の接続端子に接続されていることを特徴とする請求項4に記載のレベル検出器。
  6. 信号の入力部と、
    前記入力部からの入力信号の強度が第1の基準値を上回っている時間の長さに相当する幅を有する複数のパルスが時間的に連続した信号を生成する第1の比較回路と、
    前記入力部からの入力信号の強度が前記第1の基準値より小さい第2の基準値を下回っている時間の長さに相当する幅を有する複数のパルスが時間的に連続した信号を生成する第2の比較回路と、
    前記第1の比較回路が生成した信号と前記第2の比較回路が生成した信号との論理和に相当する強度を有する信号を生成する合成回路と、
    前記合成回路が生成した信号に含まれるパルスを時間的に拡張した信号を生成するパルス幅拡張回路と、
    前記パルス幅拡張回路が生成した信号の強度を時間に関して積分した積分値に相当する強度の信号を出力する積分回路とを備えていることを特徴とするレベル検出器。
  7. n(n:2以上の自然数)個の入力信号に対応する第1〜第nの信号の入力部と、
    前記第1〜第nの入力部からの入力信号の強度が第1の基準値を上回っている時間の長さに相当する幅を有する複数のパルスが時間的に連続した信号をそれぞれ生成する第1〜第nの比較回路と、
    前記第1〜第nの比較回路が生成した信号の論理和に相当する強度を有する信号を生成する合成回路と、
    前記合成回路が生成した信号に含まれるパルスを時間的に拡張した信号を生成するパルス幅拡張回路と、
    前記パルス幅拡張回路が生成した信号の強度を時間に関して積分した積分値に相当する強度の信号を出力する積分回路とを備えていることを特徴とするレベル検出器。
  8. 前記第1〜第nの入力部からの入力信号の強度が前記第1の基準値より小さい第2の基準値を下回っている時間の長さに相当する幅を有する複数のパルスが時間的に連続した信号をそれぞれ生成する第n+1〜第2nの比較回路をさらに備えており、
    前記合成回路が、前記第1〜第2nの比較回路からの信号の論理和に相当する強度を有する信号を生成することを特徴とする請求項7に記載のレベル検出器。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のレベル検出器を備えていることを特徴とする通信装置。
  10. 入力信号を増幅して出力する増幅回路と、
    前記増幅回路から出力された信号に選局処理を施す選局手段と、
    前記選局手段が選局処理を施した信号の強度が所定の基準値を上回っている時間の長さに相当する幅を有する複数のパルスを生成する比較回路と、
    前記比較回路が生成した信号の強度を時間に関して積分した積分値に相当する強度の信号を出力する積分回路と、
    前記積分回路から出力された信号の強度が所望値より大きいほど前記増幅回路の増幅率を増大させると共に、前記積分回路から出力された信号の強度が所望値より小さいほど前記増幅回路の増幅率を減少させる増幅制御手段とを備えていることを特徴とするチューナ。
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