JP2008191367A - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

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JP2008191367A JP2007025196A JP2007025196A JP2008191367A JP 2008191367 A JP2008191367 A JP 2008191367A JP 2007025196 A JP2007025196 A JP 2007025196A JP 2007025196 A JP2007025196 A JP 2007025196A JP 2008191367 A JP2008191367 A JP 2008191367A
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Abstract

【課題】脱ガス量が少ない硬化樹脂パターンを形成しうる感放射線性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】不飽和カルボン酸から導かれる構成単位(a1)、オキセタニル基を有する不飽和化合物から導かれる構成単位(a2)、および式(1)で表される化合物から導かれる構成単位(a3)を有する重合体(A)、キノンジアジド化合物(B)、フェノール性水酸基含有高分子化合物(C)および溶剤(D)を含有する感放射線性樹脂組成物。
Figure 2008191367

【選択図】なし

Description

本発明は、感放射線性樹脂組成物およびそれを用いて形成された硬化樹脂パターンおよび該硬化樹脂パターンを含む表示装置に関する。
感放射線性樹脂組成物は、例えば、有機EL表示素子の絶縁膜、薄膜トランジスタ(以下、TFTと記すことがある。)型液晶表示素子や有機EL表示素子に使用されるTFTの絶縁膜、反射型TFT基板に使用される拡散反射板、固体撮像素子(以下、CCDと記すことがある。)の保護膜などをはじめとする硬化樹脂パターンを形成するための材料として有用である(例えば、特許文献1、2など参照。)。硬化樹脂パターンには、より劣化の少ない有機EL表示素子を得るために、該硬化樹脂パターンからの脱ガスが少ないことが求められており、硬化樹脂パターンを形成し得る感放射線性樹脂組成物が求められている(例えば、特許文献1参照。)。
有機EL表示素子の絶縁膜としては、エポキシ基を含有するアルカリ可溶性樹脂を含む組成物が知られているが(特許文献2参照)、硬化樹脂パターンからの脱ガス量については、まだ改良の余地があることがわかった。
特開2003−233332 2頁右欄29行目−30行目 特開2002−182380
本発明の目的は、脱ガス量が少ない硬化樹脂パターンを形成しうる感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
そこで本発明者らは、前記の課題を解決するべく、感放射線性樹脂組成物について鋭意検討した結果、本発明に至った。
すなわち、本発明は、不飽和カルボン酸から導かれる構成単位(a1)、オキセタニル基を有する不飽和化合物から導かれる構成単位(a2)および式(1)で表される化合物から導かれる構成単位(a3)を含む樹脂(A)、キノンジアジド化合物(B)、フェノール性水酸基含有高分子化合物(C)ならびに溶剤(D)を含む感放射線性樹脂組成物を提供する。
Figure 2008191367
[式(1)中、Rは、炭素数1〜24の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基あるいは炭素数3〜12の環状脂肪族炭化水素基を表す。前記の、炭素数1〜24の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基上の水素原子は、炭素数3〜12の環状脂肪族炭化水素基および炭素数6〜12の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも1種の置換基で置換されていてもよい。また、前記の、炭素数3〜12の環状脂肪族炭化水素基上の水素原子は、炭素数1〜12の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜12の環状脂肪族炭化水素基および炭素数6〜12の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも1種の置換基で置換されていてもよい。]
また、本発明は、前記の感放射線性樹脂組成物により形成された硬化樹脂パターンを提供する。
本発明の感放射線性樹脂組成物を用いて硬化樹脂パターンを形成すると、脱ガスが少ないパターンを形成することができる。
本発明における、不飽和カルボン酸から導かれる構成単位(a1)、オキセタニル基を有する不飽和化合物から導かれる構成単位(a2)、および式(1)で表される化合物から導かれる構成単位(a3)を含む樹脂(A)のうち、前記の構成単位(a1)を導く不飽和カルボン酸としては、例えば、不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸などのような、分子中に1個または2個以上のカルボキシル基を有する不飽和カルボン酸などが挙げられ、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸などが挙げられる。
前記の構成単位(a2)を導くオキセタニル基を有する不飽和化合物(ただし、不飽和カルボン酸を除く。)としては、例えば、3−(メタ)アクリロイロキシメチルオキセタン、3−メチル−3−(メタ)アクリロイロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクリロイロキシメチルオキセタン、2−フェニル−3−(メタ)アクリロイロキシメチルオキセタン、2−トリフルオロメチル−3−(メタ)アクリロイロキシメチルオキセタン、2−ペンタフルオロエチル−3−(メタ)アクリロイロキシメチルオキセタン、3−メチル−3−(メタ)アクリロイロキシエチルオキセタン、3−メチル−3−(メタ)アクリロイロキシエチルオキセタン、2−フェニル−3−(メタ)アクリロイロキシエチルオキセタン、2−トリフルオロメチル−3−(メタ)アクリロイロキシエチルオキセタン、2−ペンタフルオロエチル−3−(メタ)アクリロイロキシエチルオキセタンなどが挙げられ、好ましくは、3−エチル−3−メタクリロイロキシメチルオキセタンが挙げられる。
樹脂(A)は、式(1)で表される化合物から導かれる構成単位(a3)を含む。
Figure 2008191367
[式(1)中、Rは、炭素数1〜24の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基あるいは炭素数3〜12の環状脂肪族炭化水素基を表す。前記の、炭素数1〜24の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基上の水素原子は、炭素数3〜12の環状脂肪族炭化水素基および炭素数6〜12の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも1種の置換基で置換されていてもよい。また、前記の、炭素数3〜12の環状脂肪族炭化水素基上の水素原子は、炭素数1〜12の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜12の環状脂肪族炭化水素基および炭素数6〜12の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも1種の置換基で置換されていてもよい。]
としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、アリル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基、n−イコシル基、シクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルデシル基、ビシクロヘプチルメチル基、ビシクロオクチルメチル基、ビシクロオクチルヘキシル基、イソボルニルメチル基、トリシクロデカニルメチル基、トリシクロデカニルプロピル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルオクチル基、ナフチルヘキシル基などが挙げられ、好ましくはn−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−デシル基、n−ドデシル基、シクロヘキシルメチル基、ビシクロヘプチルメチル基、ビシクロオクチルメチル基、イソボルニルメチル基、トリシクロデカニルメチル基、ベンジル基、フェニルエチル基が挙げられ、好ましくはメチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、フェニル基が挙げられ、より好ましくはシクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基が挙げられる。
式(1)で表される化合物から導かれる構成単位を有する樹脂を含むことによって、本発明の感放射線性樹脂組成物を用いて形成された硬化樹脂パターンの脱ガス量を減らすことができる。
式(1)で表される化合物としては、例えば、N−ブチルマレイミド、N−ペンチルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−ヘプチルマレイミド、N−オクチルマレイミド、N−デシルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、シクロペンチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−シクロヘキセニルマレイミド、N−シクロヘキシルメチルマレイミド、N−メチルシクロヘキシルマレイミド、N−ビシクロヘプチルマレイミド、N−ビシクロヘキシルメチルマレイミド、N−ビシクロオクチルマレイミド、N−ビシクロヘキシルメチルマレイミド、N−イソボルニルマレイミド、N−イソボルニルメチルマレイミド、N−トリシクロデカニルマレイミド、N−トリシクロデカニルメチルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−フェニルエチルマレイミドが挙げられ、より好ましくはN−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−ベンジルマレイミドが挙げられる。
このような構成単位は、それぞれ単独で、または2種以上を組合せて用いられることができる。
本発明における不飽和カルボン酸から導かれる構成単位(a1)、オキセタニル基を有する不飽和化合物から導かれる構成単位(a2)、および式(1)で表される化合物から導かれる構成単位(a3)を含む樹脂(A)において、(a1)の構成比率は、共重合体の構成単位の合計モル数に対し、好ましくは5〜50モル%、より好ましくは15〜40モル%の範囲で用いられ、(a2)の比率は、同じ基準で、好ましくは95〜5モル%、より好ましくは85〜15モル%である。さらに、共重合体がその他の構成単位を含む場合、その比率は、前記と同じ基準で、好ましくは0.1〜90モル%、より好ましくは5〜80モル%で用いられる。
本発明における(a1)(a2)および(a3)含む共重合体としては、例えば、3−エチル−3−メタクリロイロキシメチルオキセタン/メタクリル酸/N−メチルマレイミド共重合体、3−エチル−3−メタクリロイロキシメチルオキセタン/メタクリル酸/N−エチルマレイミド共重合体、3−エチル−3−メタクリロイロキシメチルオキセタン/メタクリル酸/N−ブチルマレイミド共重合体、3−エチル−3−メタクリロイロキシメチルオキセタン/フェニルマレイミド/メタクリル酸共重合体、3−エチル−3−メタクリロイロキシメチルオキセタン/シクロヘキシルマレイミド/メタクリル酸共重合体、3−エチル−3−メタクリロイロキシメチルオキセタン/メタクリル酸/ベンジルマレイミド共重合体、3−エチル−3−メタクリロイロキシメチルオキセタン/メタクリル酸/フェニルマレイミド/シクロヘキシルマレイミド共重合体などが挙げられる。
本発明における(a1)および(a2)を含む共重合体の、GPC法により求めたポリスチレン換算重量平均分子量は、好ましくは2,000〜100,000、より好ましくは2,000〜50,000、とりわけ好ましくは3,000〜20,000である。ポリスチレン換算重量平均分子量が前記の範囲にあると、現像時の残膜率を保持しながら高い現像速度を得られる傾向があり、好ましい。
本発明の感放射線性樹脂組成物における(a1)および(a2)を含む共重合体の含有量は、感放射線性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは50〜90質量%、より好ましくは60〜90質量%である。ここで、固形分とは、感放射線性樹脂組成物の溶剤成分を除いたものをいう。
本発明におけるキノンジアジド化合物(B)としては、例えば、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸アミド、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミド類などが挙げられる。
具体的には、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルなどのトリヒドロキシベンゾフェノン類の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル;
2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2’,4,3’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2’,4,3’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,2’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,2’−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシ−3’−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4’−テトラヒドロキシ−3’−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルなどのテトラヒドロキシベンゾフェノン類の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル;
2,3,4,2’,6’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,2’,6’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルなどのペンタヒドロキシベンゾフェノン類の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル;
2,4,6,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,4,6,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、3,4,5,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、3,4,5,3’,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルなどのヘキサヒドロキシベンゾフェノン類の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル;
ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2’−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2’−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルなどの(ポリヒドロキシフェニル)アルカン類の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルなどが挙げられる。
前記におけるキノンジアジド化合物(B)は、それぞれ単独でまたは2種以上を組合せて用いられる。本発明におけるキノンジアジド化合物(B)の含有量は、感放射線性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは2〜50質量%、より好ましくは5〜40質量%である。キノンジアジド化合物の含有量が前記の範囲にあると、未露光部と露光部の溶解速度差が高くなることにより、現像残膜率を高く保持できる傾向があり、好ましい。
本発明におけるフェノール性水酸基含有高分子化合物(C)としては、例えば、フェノール性水酸基含有化合物と、アルデヒド類とを縮重合して得られるノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ヒドロキシスチレン/メチルメタクリレート共重合体、ヒドロキシスチレン/シクロヘキシルメタクリレート共重合体、ヒドロキシスチレン/スチレン共重合体、ヒドロキシスチレン/アルコキシスチレン共重合体などのヒドロキシスチレンを重合した樹脂が挙げられる。
前記のフェノール性水酸基含有化合物としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−プロピルフェノール、m−プロピルフェノール、p−プロピルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2、5−キシレノール、2,6−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ピロガロール、4−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、3−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−5−メチルフェノール、2−メチルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、4−tert−ブチルカテコール、4−メトキシフェノール、3−メトキシフェノール、2−メトキシフェノール、2−メトキシカテコール、2−メトキシレゾルシノール、3−メトキシレゾルシノール、2,3−ジメトキシフェノール、2,5−ジメトキシフェノール、3,5−ジメトキシフェノール、3−エチルフェノール、2−エチルフェノール、4−エチルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノール、3,5−ジエチルフェノール、2,5−ジエチルフェノールなどが挙げられ、好ましくはm−クレゾール、p−クレゾール、3,5−キシレノール、2,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2−tert−ブチル−5−メチルフェノールが挙げられる。
ノボラック樹脂に使用されるアルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、n−プロパナール、n−ブタナール、イソプロパナール、イソブチルアルデヒド、3−メチル−n−ブタナール、トリメチルアセトアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、シクロヘキサンアルデヒド、シクロペンタンアルデヒド、フルフラール、フリルアクロレイン、ベンズアルデヒド、o−、m−またはp−トリルアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、2,4−、2,5−、3,4−または3,5−ジメチルベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、o−、m−またはp−ヒドロキシベンズアルデヒド、ケイ皮アルデヒド、o−、m−またはp−アニスアルデヒドなどが挙げられ、好ましくはホルムアルデヒドホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、n−プロパナール、n−ブタナール、イソプロパナール、イソブチルアルデヒド、3−メチル−n−ブタナール、ベンズアルデヒド、p−トリルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒドが挙げられる。
これらのアルデヒド類は、それぞれ単独で、または2種以上を組合せて用いることができる。
前記のフェノール性水酸基含有高分子化合物(C)は、それぞれ単独でまたは2種以上を組合せて用いられる。
本発明におけるフェノール性水酸基含有高分子化合物(C)の含有量は、感放射線性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは20〜75質量%、より好ましくは25〜60質量%である。フェノール性水酸基含有高分子化合物の含有量が前記の範囲にあると、未露光部と露光部の溶解速度差が高くなることにより、現像残膜率を高く保持できる傾向があり、好ましい。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、溶剤(D)を含有する。溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエチレングリコールモノアルキルエーテル類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルイソプロピルエーテルなどのジエチレングリコールジアルキルエーテル類;
メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどの芳香族炭化水素類;
メチルエチルケトン、アセトン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;
エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリンなどのアルコール類;
3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、2−ヒドロキシイソブタン酸メチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸イソアミルまたはピルビン酸メチルなどのエステル類;
γ−ブチロラクトンなどの環状エステル類などが挙げられる。好ましい溶剤としは、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、2−ヒドロキシイソブタン酸メチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−エトキシプロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
溶剤(D)は、それぞれ単独でまたは2種以上を組合せて用いられる。溶剤(D)の含有量は、感放射線性樹脂組成物に対して質量分率で、好ましくは50〜95質量%、より好ましくは60〜90質量%である。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、その他の成分として、重合開始剤(E)、架橋剤(F)、重合性モノマー(G)を含有することができる。
本発明において用いることができる重合開始剤(E)として、カチオン重合開始剤であるオニウム塩が挙げられる。オニウム塩はオニウムカチオンとルイス酸由来のアニオンとから構成される。
前記のオニウムカチオンとして具体的には、ジフェニルヨードニウム、ビス(p−トリル)ヨードニウム、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム、ビス(p−オクチルフェニル)ヨードニウム、ビス(p−オクタデシルフェニル)ヨードニウム、ビス(p−オクチルオキシフェニル)ヨードニウム、ビス(p−オクタデシルオキシフェニル)ヨードニウム、フェニル(p−オクタデシルオキシフェニル)ヨードニウム、(p−トリル)(p−イソプロピルフェニル)ヨードニウム、トリフェニルスルホニウム、トリス(p−トリル)スルホニウム、トリス(p−イソプロピルフェニル)スルホニウム、トリス(2,6−ジメチルフェニル)スルホニウム、トリス(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウム、トリス(p−シアノフェニル)スルホニウム、トリス(p−クロロフェニル)スルホニウム、ベンジルメチル(p−ヒドロキシフェニル)スルホニウム、ベンジルメチル(p−アセトキシフェニル)スルホニウム、メチル(p−ヒドロキシフェニル)(o−メチルフェニル)スルホニウム、ジメチル(トリス(トリクロロメチル)メチル)スルホニウムなどが挙げられ、好ましくは、ビス(p−トリル)ヨードニウム、(p−トリル)(p−イソプロピルフェニル)ヨードニウム、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム、トリフェニルスルホニウム、トリス(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウム、ベンジルメチル(p−ヒドロキシフェニル)スルホニウム、ベンジルメチル(p−アセトキシフェニル)スルホニウム、メチル(p−ヒドロキシフェニル)(o−メチルフェニル)スルホニウムが挙げられる。
前記のルイス酸由来のアニオンとしては、具体的には、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルシネート、ヘキサフルオロアンチモネート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロエタンスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロプロパンスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロブタンスルホニル)メチド、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロエタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロプロパンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロブタンスルホニル)イミドなどが挙げられ、好ましくはヘキサフルオロアンチモネート、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロエタンスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロプロパンスルホニル)メチド、トリス(パーフルオロブタンスルホニル)メチド、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロエタンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロプロパンスルホニル)イミド、ビス(パーフルオロブタンスルホニル)イミドが挙げられる。
前記のオニウムカチオンおよびルイス酸由来のアニオンは、任意に組合せることができる。
具体的に光カチオン重合開始剤(B)としては、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(p−トリル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(p−オクチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(p−オクタデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(p−オクチルオキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(p−オクタデシルオキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、フェニル(p−オクタデシルオキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、(p−トリル)(p−イソプロピルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、メチルナフチルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、エチルナフチルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリス(p−トリル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリス(p−イソプロピルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリス(2,6−ジメチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリス(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリス(p−シアノフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリス(p−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジメチルナフチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジエチルナフチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジメチル(トリス(トリクロロメチル)メチル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルシネート、ビス(p−トリル)ヨードニウムヘキサフルオロアルシネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルシネート、ビス(p−オクチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルシネート、ビス(p−オクタデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルシネート、ビス(p−オクチルオキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルシネート、ビス(p−オクタデシルオキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルシネート、フェニル(p−オクタデシルオキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルシネート、(p−トリル)(p−イソプロピルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルシネート、メチルナフチルヨードニウムヘキサフルオロアルシネート、エチルナフチルヨードニウムヘキサフルオロアルシネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルシネート、トリス(p−トリル)スルホニウムヘキサフルオロアルシネート、トリス(p−イソプロピルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアルシネート、トリス(2,6−ジメチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアルシネート、トリス(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアルシネート、トリス(p−シアノフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアルシネート、トリス(p−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアルシネート、ジメチルナフチルスルホニウムヘキサフルオロアルシネート、ジエチルナフチルスルホニウムヘキサフルオロアルシネート、ジメチル(トリス(トリクロロメチル)メチル)スルホニウムヘキサフルオロアルシネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(p−トリル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(p−オクチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(p−オクタデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(p−オクチルオキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(p−オクタデシルオキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、フェニル(p−オクタデシルオキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、(p−トリル)(p−イソプロピルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、メチルナフチルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、エチルナフチルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリス(p−トリル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリス(p−イソプロピルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリス(2,6−ジメチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリス(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリス(p−シアノフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリス(p−クロロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジメチルナフチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジエチルナフチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジルメチル(p−ヒドロキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジルメチル(p−アセトキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、メチル(p−ヒドロキシフェニル)(o−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネージメチル(トリス(トリクロロメチル)メチル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(p−トリル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(p−オクチルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(p−オクタデシルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(p−オクチルオキシフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(p−オクタデシルオキシフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェニル(p−オクタデシルオキシフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、(p−トリル)(p−イソプロピルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチルナフチルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、エチルナフチルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(p−トリル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(p−イソプロピルフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(2,6−ジメチルフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(p−シアノフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(p−クロロフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルナフチルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジエチルナフチルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチル(トリス(トリクロロメチル)メチル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどが挙げられ、好ましくはビス(p−トリル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、(p−トリル)(p−イソプロピルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリス(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジルメチル(p−ヒドロキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジルメチル(p−アセトキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、メチル(p−ヒドロキシフェニル)(o−メチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、ビス(p−トリル)ヨードニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、ビス(p−オクチルフェニル)ヨードニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、ビス(p−オクタデシルフェニル)ヨードニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、ビス(p−オクチルオキシフェニル)ヨードニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、ビス(p−オクタデシルオキシフェニル)ヨードニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、フェニル(p−オクタデシルオキシフェニル)ヨードニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、(p−トリル)(p−イソプロピルフェニル)ヨードニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、メチルナフチルヨードニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、エチルナフチルヨードニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリフェニルスルホニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(p−トリル)スルホニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(p−イソプロピルフェニル)スルホニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(2,6−ジメチルフェニル)スルホニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(p−シアノフェニル)スルホニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(p−クロロフェニル)スルホニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、ジメチルナフチルスルホニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、ジエチルナフチルスルホニウムトリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、ジフェニルヨードニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(p−トリル)ヨードニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(p−オクチルフェニル)ヨードニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(p−オクタデシルフェニル)ヨードニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(p−オクチルオキシフェニル)ヨードニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ビス(p−オクタデシルオキシフェニル)ヨードニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、フェニル(p−オクタデシルオキシフェニル)ヨードニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、(p−トリル)(p−イソプロピルフェニル)ヨードニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、メチルナフチルヨードニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、エチルナフチルヨードニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリフェニルスルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリス(p−トリル)スルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリス(p−イソプロピルフェニル)スルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリス(2,6−ジメチルフェニル)スルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリス(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリス(p−シアノフェニル)スルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリス(p−クロロフェニル)スルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ジメ

チルナフチルスルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、ジエチルナフチルスルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドが挙げられ、より好ましくはビス(p−トリル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、(p−トリル)(p−イソプロピルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリス(p−tert−ブチルフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネートが挙げられる。
重合開始剤(E)を用いる場合、その含有量は、感放射線性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜8質量%である。重合開始剤(E)の含有量が、前記の範囲にあると、熱硬化時の硬化速度を高めることで、熱硬化時の解像度低下を抑制し、さらに硬化膜の耐溶剤性が向上する傾向があり、好ましい。
本発明において用いることができる架橋剤(F)としては、メチロール化合物などが挙げられる。
前記のメチロール化合物としては、アルコキシメチル化メラミン樹脂、アルコキシメチル化尿素樹脂などのアルコキシメチル化アミノ樹脂などが挙げられる。ここで、アルコキシメチル化メラミン樹脂としては、メトキシメチル化メラミン樹脂、エトキシメチル化メラミン樹脂、プロポキシメチル化メラミン樹脂、ブトキシメチル化メラミン樹脂などが、アルコキシメチル化尿素樹脂としては、メトキシメチル化尿素樹脂、エトキシメチル化尿素樹脂、プロポキシメチル化尿素樹脂、ブトキシメチル化尿素樹脂などが挙げられる。前記の架橋剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組合せて用いられることができる。
架橋剤(F)を用いる場合、その含有量は、感放射線性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは0.01〜15質量%、より好ましくは1〜10質量%である。架橋剤の含有量が前記の範囲にあると、得られる膜の耐熱性が低下しない傾向があり好ましい。
本発明において用いることができる重合性モノマー(G)としては、例えば、加熱されることによってラジカル重合し得る重合性モノマー、カチオン重合し得る重合性モノマーなどが挙げられ、好ましくはカチオン重合し得る重合性モノマーが挙げられる。
前記のラジカル重合し得る重合性モノマーとしては、例えば、重合性炭素−炭素不飽和結合を有する化合物が挙げられ、単官能の重合性モノマーであってもよいし、2官能の重合性モノマーまたは3官能以上の重合性モノマーなど、多官能の重合性モノマーであってもよい。
単官能の重合性モノマーとしては、例えば、ノニルフェニルカルビトールアクリレート、ノニルフェニルカルビトールメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールメタアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、N−ビニルピロリドンなどが挙げられる。
2官能の重合性モノマーとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ビスフェノールAのビス(アクリロイロキシエチル)エーテル、3−メチルペンタンジオールジアクリレート、3−メチルペンタンジオールジメタクリレートなどが挙げられる。
また、3官能以上の重合性モノマーとしては、例えば、トリメチルロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートなどが挙げられる。前記の重合性モノマーの中でも、2官能または3官能以上の重合性モノマーが好ましく用いられる。具体的には、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどが好ましく、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートがより好ましい。また、2官能または3官能以上の重合性モノマーと、単官能の重合性モノマーとを組合せて用いてもよい。
カチオン重合し得る重合性モノマーとしては、例えば、ビニルエーテル基、プロペニルエーテル基、エポキシ基、オキセタニル基などのカチオン重合性の官能基を有する重合性モノマーが挙げられる。
ビニルエーテル基を含む化合物として、例えば、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテルなどが挙げられる。
プロペニルエーテル基を含む化合物として、4−(1−プロペニルオキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オンなどが挙げられる。
エポキシ基を含む化合物として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂などが挙げられる。
オキセタニル基を含む化合物として、ビス{3−(3−エチルオキセタニル)メチル}エーテル、1,4−ビス{3−(3−エチルオキセタニル)メトキシ}ベンゼン、1,4−ビス{3−(3−エチルオキセタニル)メトキシ}メチルベンゼン、1,4−ビス{3−(3−エチルオキセタニル)メトキシ}シクロヘキサン、1,4−ビス{3−(3−エチルオキセタニル)メトキシ}メチルシクロヘキサン、3−(3−エチルオキセタニル)メチル化ノボラック樹脂などが挙げられる。
前記の重合性モノマー(G)を用いる場合、これはそれぞれ単独でまたは2種以上を組合せて用いられる。重合性モノマー(G)の含有量は、感放射線性樹脂組成物の固形分に対して質量分率で、好ましくは0.1〜20質量%である。
また、本発明の硬化性樹脂組成物には、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤およびフッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を含有させてもよい。
前記のシリコーン系界面活性剤としては、商品名トーレシリコーンDC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同29SHPAや同SH30PA(トーレシリコーン(株)製);商品名ポリエーテル変性シリコンオイルSH8400(トーレシリコーン(株)製);商品名KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340やKP341(信越シリコーン(株)製);商品名TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452やTSF4460(ジーイー東芝シリコーン(株)製)などが挙げられる。
前記のフッ素系界面活性剤としては、フロラードFC430や同FC431(住友スリーエム(株)製)、メガファック(商品名)F142D、同F171、同F172、同F173、同F177、同F183や同R30(大日本インキ化学工業(株)製)、エフトップ(商品名)EF301、同EF303、同EF351や同EF352(新秋田化成(株)製)、サーフロン(商品名)S381、同S382、同SC101や同SC105(旭硝子(株)製)、商品名E1830、同E5844((株)ダイキンファインケミカル研究所製)、商品名BM−1000やBM−1100(BM Chemie社製)などが挙げられる。
フッ素原子を有するシリコーン系界面活性剤としては、メガファック(商品名)R08、同BL20、同F475、同F477や同F443(大日本インキ化学工業(株)製)などが挙げられる。
これらの界面活性剤は、単独で、または2種類以上を組合せて用いることができる。
さらに、本発明の硬化性樹脂組成物には、アクリル重合物系界面活性剤やビニル重合物系界面活性剤などの他の界面活性剤を併用してもよい。
アクリル重合物系界面活性剤としては、ディスパロン(商品名)OX−880、同OX−881、同OX−883、同OX−70、同OX−77、同OX−77HF、同OX−60、同OX−710、同OX−720、同OX−740、同OX−750、同OX−8040、同1970、同230、同L−1980−50、同L−1982−50、同L−1983−50、同L−1984−50、同L−1985−50、同LAP−10、同LAP−20、同LAP−30や同LHP−95(楠本化成(株)製);商品名BYK−352、BYK−354、BYK−355、BYK−356、BYK−357、BYK−358、BYK−359、BYK−361やBYK−390(ビックケミー・ジャパン社製);エフカー(商品名)LP3778(Efka Chemicals社製)などが挙げられる。
ビニル重合物系界面活性剤としては、ディスパロン(商品名)1922、同1927、同1950、同1951、同P−410、同P−410HF、同P−420、同P−425、同PD−7や同LHP−90(楠本化成(株)製)などが挙げられる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、必要に応じてさらに他の成分、例えば、酸化防止剤、溶解抑止剤、増感剤、紫外線吸収剤、光安定剤、接着性改良剤、電子供与体など、各種の添加物を含有することもできる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、例えば、樹脂(A)を溶剤(D)に溶解した溶液、キノンジアジド化合物(B)を溶剤(D)に溶解した溶液およびフェノール性水酸基含有高分子化合物(C)を溶剤(D)に溶解した溶液を混合することにより調製することができる。また、混合後、さらに溶剤(D)を加えてもよい。さらに、溶液を混合した後、濾過して固形物を取り除くことが好ましく、例えば、孔径3μm以下、好ましくは0.05μm以上2μm以下のフィルターを用いて濾過することが好ましい。前記の各成分に対して用いる溶剤は、同一でもよいし、相溶するものであれば、異なっていてもよい。
本発明の感放射線性樹脂組成物を用いて硬化樹脂パターンを形成する際は、マスクを介して前記の層に放射線を照射して露光した後、アルカリ水溶液で現像して、所定のパターンを形成後、加熱して、硬化樹脂パターンを得る。
基板としては、例えば、透明なガラス板やシリコンウエハなどが挙げられる。前記基板上には、TFTやCCDなどの回路、カラーフィルタなどが形成されていてもよい。
感放射線性樹脂組成物からなる層は、例えば、感放射線性樹脂組成物を基板の上に塗布する方法などによって形成することができる。
塗布は、例えば、スピンコート法、流延塗布法、ロール塗布法、スリットアンドスピンコート法、スリットコート法、ダイコート法、カーテンフローコート法などにより行なわれる。塗布後、加熱乾燥(プリベーク)、真空乾燥、または両者を併用するなどして、溶剤などの揮発成分を揮発させるなどによって、感放射線性樹脂組成物層が形成される。前記の感放射線性樹脂組成物層の厚みは、通常、1〜5μmである。
次いで、感放射線性樹脂組成物層に、マスクを介して放射線を照射する。マスクのパターンは、硬化樹脂パターンの目的とするパターンに応じて適宜選択される。放射線としては、例えば、g線、i線などの光線が用いられる。放射線の照射は、例えば、マスクアライナーやステッパなどを用いてなされることが好ましい。
放射線の照射後、感放射線性樹脂組成物層は現像される。現像は、露光後の感放射線性樹脂組成物層を、例えば、パドル法、浸漬法またはシャワー法などによって行うことができる。
現像液としては、通常、アルカリ水溶液が用いられる。アルカリ水溶液としては、アルカリ性化合物の水溶液が用いられ、アルカリ性化合物は無機アルカリ性化合物であっても、有機アルカリ性化合物であってもよい。
無機アルカリ性化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、アンモニアなどが挙げられる。
有機アルカリ性化合物としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、エタノールアミンなどが挙げられる。前記のアルカリ性化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を組合せて用いられる。現像液は、現像液100質量部あたりアルカリ性化合物を、通常、0.01〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部含有する。
現像液は、界面活性剤を含有していてもよい。界面活性剤としては、例えば、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤などが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルなどのポリオキシエチレン誘導体、オキシエチレン/オキシプロピレンブロック共重合体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンなどが挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、例えば、ステアリルアミン塩酸塩などのアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドなどの第四級アンモニウム塩などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、オレイルアルコール硫酸エステルナトリウムなどの高級アルコール硫酸エステル塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウムなどのあるキル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルアリールスルホン酸塩などが挙げられる。これらの界面活性剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組合せて用いられる。
また、現像液は、有機溶剤を含有していてもよい。前記の有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノールなどの水溶性の有機溶剤などが挙げられる。
現像によって、感放射線性樹脂組成物層のうちの、先の露光において放射線が照射された放射線照射領域が現像液に溶解し、放射線が照射されなかった放射線未照射領域が現像液に溶解することなく残って、樹脂パターンが形成される。
アルカリ現像後、通常、水洗し、乾燥する。乾燥後、さらに、得られた樹脂パターンの全面または一部に、放射線を照射してもよい。当該放射線の光源は、330〜380nmの波長の放射線を含む光源を用いることが好ましい。
このようにして形成された樹脂パターンは、得られる硬化樹脂パターンの耐熱性、耐溶剤性などが向上する点で、さらに加熱処理(ポストベーク)されることが、好ましい。加熱は、基板をホットプレート、クリーンオーブンなどの加熱装置で加熱する方法により行なわれる。加熱温度は、通常、150〜270℃、好ましくは180〜250℃である。加熱時間は、通常、5〜120分、好ましくは15〜90分である。加熱することによって、パターンが硬化して、硬化樹脂パターンが形成される。
このようにして形成された硬化樹脂パターンは、例えば、TFT基板、有機EL素子の絶縁膜、CCDの保護膜など撮像素子や液晶表示素子などの表示装置を構成する硬化樹脂パターンとして有用である。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
合成例1
撹拌機、冷却管および温度計を装着した500mLの四つ口フラスコに、下記モノマーおよび乳酸エチル134gアゾビスイソブチロニトリル1.4gを仕込み、窒素気流下、内温を85〜95℃に保ちながら、3時間撹拌して反応させ、重合体A1の溶液(固形分濃度30質量%)を得た。得られた重合体A1のポリスチレン換算重量平均分子量は、7,800であった。
メタクリル酸 7.8g
N−シクロヘキシルマレイミド 22.7g
3−エチル−3−メタクリロイロキシメチルオキセタン 26.7g
なお、上記のポリスチレン換算重量平均分子量の測定条件は以下の通りである。
装置;HLC-8120GPC(東ソー(株)製)
カラム;TSK−GELG2000HXL、TSK−GELG4000HXL直列
カラム温度;40℃
移動相溶媒;テトラヒドロフラン
流速;1.0mL/min
注入量;50μL
検出器;RI
測定試料濃度;0.6質量%(溶媒;テトラヒドロフラン)
校正用標準物質;TSK STANDARD POLYSTYRENE F−40、F−4、F−1、A−2500、A−500(東ソー(株)製)
合成例2
下記の試薬を、還流冷却管、温度計、攪拌機および滴下ロートを備えた四ツ口フラスコに入れ溶解させた。この混合物を90℃まで加熱し、37%ホルマリン209.8gを1時間かけて滴下し、その後還流温度で8時間(反応時間)加熱した。
m−クレゾール 486.6g
氷酢酸(酸触媒1) 223.0g
10%シュウ酸水(酸触媒2) 82.1g
メチルイソブチルケトン〔以後、MIBKと記載する。〕(反応溶媒) 453.6g
得られた反応混合物を水洗、脱水した。得られた樹脂をMIBKを用いて溶液中の固形分が15%となるように希釈し、得られた希釈溶液のうちその500gにn−ヘプタンを384.5g加え、60℃に保温しながら攪拌し、静置後、分液した。得られた樹脂溶液に、乳酸エチル400gを加えて濃縮し、ノボラック樹脂溶液B1(固形分濃度35質量%)を得た。
比較合成例1
撹拌機、冷却管および温度計を装着した500mLの四つ口フラスコに、下記モノマーおよびジエチレングリコールジメチルエーテル134gアゾビスブチロニトリル2.1gを仕込み、窒素気流下、内温を80℃に保ちながら、3.5時間撹拌して反応させ、重合体C1の溶液(固形分濃度30質量%)を得た。得られた重合体C1のポリスチレン換算重量平均分子量は、21,000であった。
メタクリル酸グリシジル 26.8g
メタクリル酸 10.7g
ブタジエン 4.0g
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート 22.5g
実施例1
下記の各成分を23℃で混合した後、孔径1.0μmのポリテトラフルオロエチレン製カートリッジフィルターを通して加圧濾過して、感放射線性樹脂組成物1を濾液として得た。
重合体A1の溶液 166質量部(固形分50質量部)
樹脂B1の溶液 143質量部(固形分50質量部)
式(2)で表される化合物(キノンジアジド化合物) 14質量部
乳酸エチル(溶剤) 179質量部
Figure 2008191367
[式(2)中、Qは、式(2−1)で表される置換基を表す。]
4インチシリコンウエハ(2)上に、上記で得た感放射線性樹脂組成物1をスピンコートし、ホットプレート上において100℃で2分間加熱処理(プリベーク)して感放射線性樹脂組成物層(1)を膜厚が1.3μmになるように形成した(図1(a))。なお膜厚は膜厚計(ラムダエース;大日本スクリーン製)で測定した。
その後、この感放射線性樹脂組成物層(1)に、i線ステッパ(NSR−1755i7A;ニコン(株)製、NA=0.5)を用いて、マスク(3)を介して放射線(4)を照射して、露光した(図1(b))。マスク(3)としては、線幅3μmのコンタクトホールパターンを樹脂パターン(5)に間隔9μmで形成するためのマスクを用いた。
露光後、23℃のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(100質量部中にテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを2.38質量部含有する)に60秒間現像したのち、超純水で洗浄し、乾燥した。現像後のパターンにおいて、コンタクトホールの直径が3μmとなるマスク露光での露光量を実効感度とすると、実効感度は160mJ/cmであった。クリーンオーブン中250℃で30分間加熱して、硬化樹脂パターン(6)を形成した(図1(c))。
得られた硬化樹脂パターン(6)の厚み(T1)を、膜厚計を用いて測定したところ、1.1μmであった。
該硬化樹脂パターンの250℃(大気中)での重量減少を示差熱熱重量同時測定装置(TG/DTA6200R;セイコーインスツルメンツ社製)で測定したところ、5%/時間と小さく、脱ガスは少なかった。
実施例2
実施例1の組成物にKBM−403(シランカップリング剤;γ−グリシドキシプロピル−トリメトキシシラン;信越化学工業(株)製)を2質量部加える以外は、実施例1と同様にして感放射線性樹脂組成物2を得た。得られた感放射線性樹脂組成物2を用いて、実施例1と同様に、実験を行い、膜厚1.1μmの硬化感放射線性樹脂組成物層を得た。該層の250℃(大気中)での重量減少は5%/時間と小さく、脱ガスは少なかった。
比較例1
下記の各成分について実施例1と同様の操作を行い、感放射線性樹脂組成物H1を濾液として得た。
重合体C1の溶液 333質量部(固形分100質量部)
1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン(1.0モル)と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド(1.9モル)との縮合物[1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル] 30質量部
プロピレングリコールメチルエーテルアセテート 70質量部
得られた感放射線性樹脂組成物H1を用いて、実施例1と同様に、実験を行い、膜厚1.0μmの硬化感放射線性樹脂組成物層H1を得た。該層の250℃(大気中)での重量減少は15%/時間と大きく、脱ガスは多かった。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、TFT基板、液晶表示装置などの表示装置を構成する硬化樹脂パターンならびにCCDの保護膜など撮像装置を構成する硬化樹脂パターンとしても有用である。
本発明の感放射線性樹脂組成物を用いて透明硬化樹脂パターンを形成する工程を示す模式図である。
符号の説明
1:感放射線性樹脂組成物層 11:未照射領域
12:照射領域
2:基板
3:マスク
4:放射線
5:樹脂パターン
6:硬化樹脂パターン

Claims (7)

  1. 不飽和カルボン酸から導かれる構成単位(a1)、オキセタニル基を有する不飽和化合物から導かれる構成単位(a2)、および式(1)で表される化合物から導かれる構成単位(a3)を有する重合体(A)、キノンジアジド化合物(B)、フェノール性水酸基含有高分子化合物(C)および溶剤(D)を含有する感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2008191367
    [式(1)中、Rは、炭素数1〜24の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基あるいは炭素数3〜12の環状脂肪族炭化水素基を表す。
    前記の、炭素数1〜24の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基上の水素原子は、炭素数3〜12の環状脂肪族炭化水素基および炭素数6〜12の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも1種の置換基で置換されていてもよい。また、前記の、炭素数3〜12の環状脂肪族炭化水素基上の水素原子は、炭素数1〜12の直鎖または分岐状の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜12の環状脂肪族炭化水素基および炭素数6〜12の芳香族炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも1種の置換基で置換されていてもよい。]
  2. フェノール性水酸基含有高分子化合物(C)がノボラック樹脂である請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  3. 重合体(A)とフェノール性水酸基含有高分子化合物(C)との含有量の合計を100質量部としたとき、重合体(A)の含有量が20質量部以上80質量部以下であり、キノンジアジド化合物(B)の含有量が5質量部以上50質量部以下である請求項1または2に記載の感放射線性樹脂組成物。
  4. 重合開始剤(E)を含有する請求項1〜3に記載の感放射線性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の感放射線性樹脂組成物により形成された硬化樹脂パターン。
  6. 請求項5に記載の硬化樹脂パターンからなる有機EL表示素子の絶縁膜。
  7. 基板上に、請求項1〜4のいずれかに記載の感放射線性樹脂組成物を塗布し、溶剤を除去後、マスクを介して放射線を照射して露光した後、アルカリ水溶液で現像して所定のパターンを形成後、加熱する硬化樹脂パターンの製造方法。
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CN105874882A (zh) * 2014-02-28 2016-08-17 Jsr株式会社 显示或照明装置及绝缘膜的形成方法

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