JP2008190375A - ベーンロータリ型圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮機の均圧起動時において、給油通路途中に潤滑油が充満している場合でもベーン背圧室の圧力低下抑制しベーンチャタリングをなくすこと。
【解決手段】ロータ2内にオイル溜まり空間21を設け、オイル溜まり空間21と給油溝20を連通する連通路22を設ける構成とすることにより、ベーン背圧室17より大きな容積であるオイル溜まり空間21空間を確保することになるため、ベーン後退部の容積縮小による余剰潤滑油をロータ内部のオイル溜まり部に連通する連通路を通して、短距離かつ容積拡大により潤滑油の粘性及び慣性による流れの抵抗を小さくし、またロータの回転による給油溝内の流れの抵抗の影響を小さくしつつ供給することが可能となとなるので、ベーン背圧室17の圧力低下を抑制することが可能になり、ベーンチャタリングをほとんどなくすことができる。
【選択図】図1
【解決手段】ロータ2内にオイル溜まり空間21を設け、オイル溜まり空間21と給油溝20を連通する連通路22を設ける構成とすることにより、ベーン背圧室17より大きな容積であるオイル溜まり空間21空間を確保することになるため、ベーン後退部の容積縮小による余剰潤滑油をロータ内部のオイル溜まり部に連通する連通路を通して、短距離かつ容積拡大により潤滑油の粘性及び慣性による流れの抵抗を小さくし、またロータの回転による給油溝内の流れの抵抗の影響を小さくしつつ供給することが可能となとなるので、ベーン背圧室17の圧力低下を抑制することが可能になり、ベーンチャタリングをほとんどなくすことができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、流体(以下ガス冷媒と呼ぶ)の圧縮、吐出を行う圧縮機に関するもので、特に自動車用空調装置などに用いられるベーンロータリ型圧縮機に関するものである。
従来、この種のベーンロータリ型圧縮機においては、ロータの回転に伴ってベーンがその先端をシリンダ内壁に接して回転摺動運転をするように、ベーン背部に高圧の油を圧力差により供給する構成が広く用いられている(例えば特許文献1参照)。
図3、図4は、特許文献1に記載された従来のベーンロータリ型圧縮機を示すもので、圧縮機の高低圧差がないか、または高低圧差が小さい場合に圧縮機を始動した場合でも、始動直後に生じるベーン背圧室内の圧力低下をガス供給通路からのガス冷媒の供給によって防止し、定常運転時においては、ガス供給通路を遮断することによって、潤滑油をベーン背圧室へ供給するよう選択できるベーン背圧制御を備えている。
特開平11−125190号公報
しかしながら、上記従来の構成では、圧縮機停止後の均圧起動直後にガス冷媒が供給され、続いてオイル供給がなされるが、特に給油通路途中に潤滑油が充満している時に圧縮機を起動すると、潤滑油の水頭、粘性及び慣性による流れ始めの抵抗が大きいことなどのため、結果としてベーンの伸張没入の際生ずるベーン背圧室の容積変動に対し潤滑油量の供給量が不足する場合があり、始動時にガス冷媒を供給してべーンの背圧を上げてベーンを押し出すようにしているが、ガス供給開閉弁は瞬時に閉じるので、十分なガス量を供給できず圧縮機始動時の回転数が低い場合に、ベーン背圧室の圧力低下を生じ、ベーンがシリンダ内壁から遊離し再びシリンダに衝突するベーンのチャタリング(以降ベーンチャタリングと言う)がたまに発生すると言う課題があった。
本発明は、均圧起動時のベーンチャタリングがない低騒音・高信頼性・高耐久性で商品性の高い圧縮機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のベーンロータリ型圧縮機は、ロータ内にオイル溜まり空間を設け、オイル溜まり空間と給油溝を連通する連通路を設けたものである。
これによって、ベーン後退部の容積縮小による余剰潤滑油をロータ内部のオイル溜まり部に連通する連通路を通して、短距離かつ容積拡大により潤滑油の粘性及び慣性よる流れの抵抗を小さくし、またロータの回転による給油溝内の流れの抵抗の影響を小さくしつつ供給することが可能となる。また、潤滑油内に溶け込んだ冷媒成分の発泡によるガス冷媒も増加し、ベーンが伸張してもベーン背圧室の圧力低下が抑制され、ベーンチャタリングが発生する背圧限界より低くならないため、ベーンチャタリングをなくすことができる。
本発明のベーンロータリ型圧縮機は、均圧起動時のベーンチャタリングをなくし、またクラッチの着脱音のベーンチャタリング音がマスキングされ、騒音に対するユーザーの高い品質要求及び信頼性・耐久性向上し顧客を満足することができる。
第1の発明は、ロータ内にオイル溜まり空間を設け、オイル溜まり空間と前記給油溝を連通する連通路を設けることにより、均圧起動時におけるベーン後退部の容積縮小による余剰潤滑油をロータ内部のオイル溜まり部に連通する連通路を通して、短距離かつ容積拡大により潤滑油の粘性及び慣性よる流れの抵抗を小さくし、またロータの回転による給油溝内の流れの抵抗の影響を小さくしつつ供給することが可能となる。また、潤滑油内に溶け込んだ冷媒成分の発泡によるガス冷媒も増加し、ベーンが伸張してもベーン背圧室の圧力低下が抑制され、ベーンチャタリングが発生する背圧限界より低くならないため、ベーンチャタリング時間を短くすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1、図2は、本発明の第1の実施の形態におけるベーンロータリ型圧縮機の断面図であり、下記構成により有機的に関連して構成されている。
図1、図2は、本発明の第1の実施の形態におけるベーンロータリ型圧縮機の断面図であり、下記構成により有機的に関連して構成されている。
シリンダ1は、円筒内壁を有し、ロータ2はその外周の一部がシリンダ1内壁と微少隙間を形成している。ロータ2には複数のベーン溝3が設けられ、ベーン溝3内には複数のベーン4が摺動自在に挿入されている。駆動軸5は、摩擦圧接でロータ2と一体的に形成し、回転自在に軸支されている。また、ロータ2内には、オイル溜り空間21を具備している。前部側板6及び及び後部側板7は、それぞれシリンダ1の両端を閉塞して内部に作動室8を形成している。吸入口9は、低圧側の作動室8に連通し、吐出弁11は吐出口10に配設し、吐出口10は高圧側の作動室8に連通している。高圧ケース12は、高圧通路13に連通する高圧室14を形成して圧縮された高圧流体中の潤滑油を分離捕捉するために突起形状のセパレータ15部を設けている。ベーン背圧付与装置16は、給油通路18を連通遮断する給油開閉手段であり後部側板7に配設され、高圧室14下方の貯油部14aの潤滑油をベーン背圧室17に供給している。給油通路18は、高圧室14下方の油溜り部とベーン背圧室17とを連通し、給油溝20は後部側板7に設けられベーン背圧室17と給油通路18を連通遮断する。オイル溜まり空間21は、ロータ2内の連通路22により給油溝20と連通している。
以上のように構成されたベーンロータリ型圧縮機について以下その動作を説明する。 図1〜図2において、車両のエンジンなどの駆動源より動力伝達を受けて駆動軸5及びロータ2が時計方向に回転すると、これに伴い冷媒ガスが吸入口9より作動室8内に流入する。ロータ2の回転に伴い圧縮された冷媒ガスは、吐出口10より吐出弁11を押し上げて高圧通路13より高圧室14内に流入し、セパレータ15などの突起によって潤滑油が分離捕捉される。ベーン背圧室17へ供給される潤滑油は、高圧室14下方の貯油部14aに蓄えられた潤滑油が、給油通路18を介して供給される。ベーン背圧室17に供給された高圧潤滑油は、ベーン4の押圧として供されロータ2と前部側板6及び後部側板7との隙間を通って作動室8内へ流入される。そして、圧縮機停止後ある時間が経過して高圧側と低圧側の圧力差がほぼ均圧になる。
次に、この状態で圧縮機を始動した場合には、瞬時にガス冷媒がベーン背圧付与装置16、供給通路18を介してベーン背圧室17に供給される。そしてロータの回転により圧縮工程に残っているベーン後退部のベーン背圧室17の余剰潤滑油は、ロータの回転による給油溝20の流れの抵抗とベーン後退によるベーン背圧室17の圧力上昇により、ベーン後退部直後の連通路22よりオイル溜まり空間21に流れ込み、ベーン伸張部近傍の連通路22よりベーン伸張部のベーン背圧室17に速やかに供給される。また、ベーン伸張
によりオイル溜まり空間21内の潤滑油に溶け込んだ冷媒成分が発泡し発生したガス冷媒が合わせてベーン伸張部のベーン背圧室17の背圧低下を防止する。
によりオイル溜まり空間21内の潤滑油に溶け込んだ冷媒成分が発泡し発生したガス冷媒が合わせてベーン伸張部のベーン背圧室17の背圧低下を防止する。
以上のように、本実施の形態においては、ロータ内にオイル溜まり空間を設け、オイル溜まり空間と前記給油溝を連通する連通路を設けることにより、均圧起動時におけるベーン後退部の容積縮小による余剰潤滑油をロータ内部のオイル溜まり部に連通する連通路を通して、短距離かつ容積拡大により潤滑油の粘性及び慣性よる流れの抵抗を小さくし、またロータの回転による給油溝内の流れの抵抗の影響を小さくしつつ供給することが可能となる。また、潤滑油内に溶け込んだ冷媒成分の発泡によるガス冷媒も増加し、ベーンが伸張してもベーン背圧室の圧力低下が抑制され、ベーンチャタリングが発生する背圧限界より低くならないため、ベーンチャタリングをほとんどなくすることができる。
以上のように、本発明にかかるベーンロータリ型圧縮機は、圧縮機停止後高圧側と低圧側の圧力差が均圧状態の時も、ベーン背圧室への潤滑油供給がスムーズに行うことが可能となりベーンチャタリングがなくなり騒音の低減や信頼・耐久性が向上することになるため、その他の形式の圧縮機構を持った圧縮機にも適用できる。
1 シリンダ
2 ロータ
3 ベーン溝
4 ベーン
5 駆動軸
6 前部側板
7 後部側板
8 作動室
9 吸入口
10 吐出口
11 吐出弁
12 高圧ケース
13 高圧通路
14 高圧室
14a 貯油部
15 セパレータ
16 ベーン背圧付与装置
17 ベーン背圧室
18 給油通路
20 給油溝
21 オイル溜まり空間
22 連通路
2 ロータ
3 ベーン溝
4 ベーン
5 駆動軸
6 前部側板
7 後部側板
8 作動室
9 吸入口
10 吐出口
11 吐出弁
12 高圧ケース
13 高圧通路
14 高圧室
14a 貯油部
15 セパレータ
16 ベーン背圧付与装置
17 ベーン背圧室
18 給油通路
20 給油溝
21 オイル溜まり空間
22 連通路
Claims (1)
- 筒状内壁を有するシリンダと、前記シリンダの内部に配設されるとともに、その外周の一部がシリンダ内壁と微小隙間を形成するロータと、前記ロータと一体に形成され回転力を伝達する駆動軸と、前記ロータに設けられた複数のベーン溝内に摺動自在に挿入されたベーンと、前記シリンダの両端を閉塞して内部に作動室を形成する前部側板及び後部側板と、下方部に油溜まり部を有する高圧ケースと、前記ベーン溝とベーン端部とで形成されるベーン背圧室と、前記ベーン背圧室に連通する給油溝と、前記給油溝と前記油溜まり部とを連通する給油通路と、前記給油通路を連通遮断する給油開閉手段と、前記ベーン背圧室と前記油溜まり部を除く高圧室に連通するガス供給通路と、前記ガス供給通路に備えたガス供給開閉手段を備えるベーンロータリ型圧縮機において、前記ロータ内にオイル溜まり空間を設け、前記オイル溜まり空間と前記給油溝を連通する連通路を設けたことを特徴とするベーンロータリ型圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007023945A JP2008190375A (ja) | 2007-02-02 | 2007-02-02 | ベーンロータリ型圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007023945A JP2008190375A (ja) | 2007-02-02 | 2007-02-02 | ベーンロータリ型圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008190375A true JP2008190375A (ja) | 2008-08-21 |
Family
ID=39750706
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007023945A Pending JP2008190375A (ja) | 2007-02-02 | 2007-02-02 | ベーンロータリ型圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008190375A (ja) |
-
2007
- 2007-02-02 JP JP2007023945A patent/JP2008190375A/ja active Pending
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