JP3692236B2 - 気体圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カークーラーなどのエアコンシステムに用いられる気体圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の気体圧縮機は、図8および図9に示すように、ケーシング1の開口端をフロントヘッド2が塞ぎ、ケーシング1内に電磁クラッチ11に連結された圧縮機本体3が収納されている。
【0003】
圧縮機本体3はフロントサイドブロック5とリアサイドブロック6間に内周略楕円筒状のシリンダ7を有し、この両サイドブロック5,6とシリンダ7によって形成されるシリンダ室8内にはロータ9がロータ軸10により回転可能に横架され、ロータ軸10はフロントサイドブロック5およびリアサイドブロック6の軸受部5a,6aにより支持されている。
【0004】
ロータ9には、径方向に放射状に延びるスリット状のベーン溝4が複数形成され、このベーン溝4にはベーン13が出没自在に装着されており、ベーン13は、ロータ9の回転時には遠心力とベーン溝4の底部の油圧とによりシリンダ7の内壁側に付勢されている。
【0005】
フロントおよびリアサイドブロック5,6、シリンダ7、ロータ9、ベーン13により仕切られたシリンダ室8の小室は、圧縮室14と称され、ロータ9の回転により容量の大小変化を繰り返し、低圧冷媒ガスが圧縮される。
【0006】
圧縮機本体3の上流側には吸入室15が設けられ、この吸入室15にはケーシング1に開口された吸入口16を介して低圧冷媒ガスが吸入される。
【0007】
圧縮機本体3の下流側には吐出室18が設けられ、圧縮後の高圧冷媒ガスはシリンダ7に穿設された複数の吐出孔7aおよびリアサイドブロック6に形成された吐出連絡路23を通過して吐出室18に吐出される。
【0008】
リアサイドブロック6にはオイル通路21が形成され、吐出室18下部の油貯溜室20に貯溜された潤滑油Aがオイル通路21を通過して軸受部5a,6aなどの摺動部に圧送供給される。
【0009】
1つの吐出孔7aに連通する吐出連絡路23およびオイル通路21には、高圧冷媒ガスの吐出噴流力により吐出連絡路23およびオイル通路21内を摺動し、吐出連絡路23およびオイル通路21を開閉する開閉弁(図示略す)が設けられている。なお、図中、22はシリンダ7に装着され、吐出孔7aを開閉する吐出弁である。
【0010】
このような圧縮機本体3においては、ロータ9が回転して圧縮室14の容量が変化すると、その容量変化により低圧冷媒ガスがケーシング1外部の図示しないエアコンシステムより吸入口16を介して吸入室15、圧縮室14に順次吸入され、圧縮室14で圧縮される。
【0011】
圧縮後の高圧冷媒ガスの吐出噴流力は吐出弁22および開閉弁を開き、高圧冷媒ガスは、圧縮室14から吐出孔7a、ガス通路23、油分離器17、吐出室18を順次通過し、吐出口19よりケーシング1外部のエアコンシステムに送出される。
【0012】
このとき、油貯溜室20に貯溜された潤滑油Aは、オイル通路21を介して軸受部5a,6aなどの摺動部に圧送供給される。
【0013】
また、油分離器17では高圧冷媒ガスから潤滑油Aを分離し、分離された潤滑油Aは吐出室18下部の油貯溜室20に貯溜される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記提案の如き気体圧縮機では、ロータ9の回転数が低く設定されたり、可変容量型において圧縮室14の容量が小容量に設定された場合に高圧冷媒ガスの吐出噴流力が小さくなり、吐出連絡路23およびオイル通路21の開閉弁が開かないことがある。
【0015】
このため、高圧冷媒ガスの吐出室18への吐出および潤滑油Aの摺動部への供給が行なわれず、気体圧縮機の出力低下、圧縮機構成部品の破損やベーン背圧の不足により異音が発生するという問題点がある。
【0016】
そこで、開閉弁の開閉力を弱く設定すると、開閉弁の摺動抵抗により開閉弁が閉じなくなり、圧縮機の起動時にオイル圧縮が行なわれる。
【0017】
このため、起動時にショック(振動)が発生したり、起動トルク増大により圧縮機構成部品が破損するという問題点がある。
【0018】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、低回転時および小容量時において、開閉弁を確実に開閉することができる気体圧縮機を提供することにある。
【0019】
本発明の上記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明は、低圧冷媒ガスが導入される吸入室と、
上記吸入室の低圧冷媒ガスを吸気し圧縮するための圧縮室を備えてなる圧縮機本体と、
上記圧縮機本体から圧縮後の高圧冷媒ガスが吐出される吐出孔と、
上記吐出孔から吐出された高圧冷媒ガスが吐出される吐出室と、
上記吐出孔と上記吐出室を連通する複数の吐出連絡路と、
上記吐出室の圧力が作用する油貯溜室と、
上記油貯溜室に流入口を開口し、流出口を上記圧縮機本体の摺動部に開口してなるオイル通路とを備え、
上記吸入室あるいは上記圧縮室と上記吐出室との高低圧差により、上記油貯溜室から上記オイル通路を介して上記圧縮機本体の摺動部に潤滑油を供給する、
気体圧縮機において、
上記オイル通路および上記複数の吐出連絡路の内の1つの吐出連絡路である第1の吐出連絡路に設けられ、上記圧縮機本体の圧縮動作開始後は、上記第1の吐出連絡路から吐出された高圧冷媒ガスの吐出噴流により上記オイル通路を開とし、圧縮動作停止後は、第1の付勢手段の付勢力により上記オイル通路を閉とする第1の開閉弁と、
上記複数の吐出連絡路の内の上記第1の吐出連絡路以外の吐出連絡路である第2の吐出連絡路にそれぞれ設けられ、上記圧縮機本体の圧縮動作開始後は、上記第2の吐出連絡路から吐出された高圧冷媒ガスの吐出噴流により上記第2の吐出連絡路を開とし、圧縮動作停止後は、上記第1の付勢手段の付勢力より大きい付勢力の第2の付勢手段により上記第2の吐出連絡路を閉とする第2の開閉弁と、
を具備したことを特徴としている。
【0021】
また、本発明は、低圧冷媒ガスが導入される吸入室と、
上記吸入室の低圧冷媒ガスを吸気し圧縮するための圧縮室を備えてなる圧縮機本体と、
上記圧縮機本体から圧縮後の高圧冷媒ガスが吐出される吐出孔と、
上記吐出孔から吐出された高圧冷媒ガスが吐出される吐出室と、
上記吐出孔と上記吐出室を連通する複数の吐出連絡路と、
上記吐出室の圧力が作用する油貯溜室と、
上記吸入室に一端を開口し、他端を上記吐出室に開口してなる連通路と、
上記油貯溜室に流入口を開口し、流出口を上記圧縮機本体の摺動部に開口してなるオイル通路とを備え、
上記吸入室あるいは上記圧縮室と上記吐出室との高低圧差により、上記油貯溜室から上記オイル通路を介して上記圧縮機本体の摺動部に潤滑油を供給する、
気体圧縮機において、
上記連通路および上記複数の吐出連絡路の内の1つの吐出連絡路である第1の吐出連絡路に設けられ、上記圧縮機本体の圧縮動作開始後は、上記第1の吐出連絡路から吐出された高圧冷媒ガスの吐出噴流により上記連通路を閉とし、圧縮動作停止後は、第1の付勢手段の付勢力により上記連通路を開とする第1の開閉弁と、
上記複数の吐出連絡路の内の上記第1の吐出連絡路以外の吐出連絡路である第2の吐出連絡路にそれぞれ設けられ、上記圧縮機本体の圧縮動作開始後は、上記第2の吐出連絡路から吐出された高圧冷媒ガスの吐出噴流により上記第2の吐出連絡路を開とし、圧縮動作停止後は、上記第1の付勢手段の付勢力より大きい付勢力の第2の付勢手段により上記第2の吐出連絡路を閉とする第2の開閉弁と、
を具備したことを特徴としている。
【0022】
また、本発明は、低圧冷媒ガスが導入される吸入室と、
上記吸入室の低圧冷媒ガスを吸気し圧縮するための圧縮室を備えてなる圧縮機本体と、
上記圧縮機本体から圧縮後の高圧冷媒ガスが吐出される吐出孔と、
上記吐出孔から吐出された高圧冷媒ガスが吐出される吐出室と、
上記吐出孔と上記吐出室を連通する複数の吐出連絡路と、
上記吐出室の圧力が作用する油貯溜室と、
上記吸入室に一端を開口し、他端を上記吐出室に開口してなる連通路と、
上記油貯溜室に流入口を開口し、流出口を上記圧縮機本体の摺動部に開口してなるオイル通路とを備え、
上記吸入室あるいは上記圧縮室と上記吐出室との高低圧差により、上記油貯溜室から上記オイル通路を介して上記圧縮機本体の摺動部に潤滑油を供給する、
気体圧縮機において、
上記オイル通路および上記連通路ならびに上記複数の吐出連絡路の内の1つの吐出連絡路である第1の吐出連絡路に設けられ、上記圧縮機本体の圧縮動作開始後は、上記第1の吐出連絡路から吐出された高圧冷媒ガスの吐出噴流により上記オイル通路を開、上記連通路を閉とし、圧縮動作停止後は、第1の付勢手段の付勢力により上記オイル通路を閉、上記連通路を開とする第1の開閉弁と、
上記複数の吐出連絡路の内の上記第1の吐出連絡路以外の吐出連絡路である第2の吐出連絡路にそれぞれ設けられ、上記圧縮機本体の圧縮動作開始後は、上記第2の吐出連絡路から吐出された高圧冷媒ガスの吐出噴流により上記第2の吐出連絡路を開とし、圧縮動作停止後は、上記第1の付勢手段の付勢力より大きい付勢力の第2の付勢手段により上記第2の吐出連絡路を閉とする第2の開閉弁と、
を具備したことを特徴としている。
【0023】
従って、本発明によれば、圧縮機本体の圧縮動作開始後は、第1の開閉弁によりオイル通路が開かれ、連通路が閉じられる。
【0024】
このとき、ロータの回転数が低く設定されたり、可変容量型において圧縮室の容量が小容量に設定され、高圧冷媒ガスの吐出噴流力が小さい場合でも、第2の開閉弁が第1の開閉弁の開閉力より大きいので、第2の吐出連絡路は第2の開閉弁により閉じられ、第1の開閉弁に全ての吐出孔より吐出される高圧冷媒ガスの吐出噴流力が作用することにより、第1の開閉弁が作動し、オイル通路が開かれ、連通路が閉じられる。
【0025】
これにより、高圧冷媒ガスは第1の吐出連絡路を通過して吐出室に吐出されると共に、潤滑油はオイル通路を通過して圧縮機本体の摺動部に供給される。
【0026】
また、高圧冷媒ガスの吐出噴流力が大きい場合には、第2の吐出連絡路が第2の開閉弁により開かれ、高圧冷媒ガスは第1および第2の吐出連絡路を通過して吐出室に吐出されると共に、潤滑油はオイル通路を通過して圧縮機本体の摺動部に供給される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。ここで、図1は、本発明の一実施の形態に係る気体圧縮機のオイル通路および吐出連絡路を開閉する開閉弁の断面図、図2は、本発明の一実施の形態に係る気体圧縮機の吐出連絡路を開閉する開閉弁の断面図、図3は、本発明の一実施の形態に係る気体圧縮機のオイル通路および吐出連絡路を開閉する開閉弁の原理図、図4(a)は、本発明の他の実施の形態に係る気体圧縮機の圧縮動作開始後の吸入室と吐出室間の連通路および吐出連絡路を開閉する開閉弁の断面図、図4(b)は、本発明の他の実施の形態に係る気体圧縮機の圧縮動作停止後の吸入室と吐出室間の連通路および吐出連絡路を開閉する開閉弁の断面図、図5は、本発明の他の実施の形態に係る気体圧縮機の吸入室と吐出室間の連通路および吐出連絡路を開閉する開閉弁の原理図、図6(a)は、本発明の他の実施の形態に係る気体圧縮機の圧縮動作開始後のオイル通路、吸入室と吐出室間の連通路および吐出連絡路を開閉する開閉弁の断面図、図6(b)は、本発明の他の実施の形態に係る気体圧縮機の圧縮動作停止後のオイル通路、吸入室と吐出室間の連通路および吐出連絡路を開閉する開閉弁の断面図、図7は、本発明の他の実施の形態に係る気体圧縮機のオイル通路、吸入室と吐出室間の連通路および吐出連絡路を開閉する開閉弁の原理図である。
【0028】
なお、本実施の形態の気体圧縮機の基本構成、すなわち圧縮機本体3、油貯溜室20および油分離器17を有し、圧縮機本体3は吸入室15の低圧冷媒ガスを吸収し圧縮するための圧縮室14を備え、油貯溜室20には圧縮機本体3の摺動部に供給される潤滑油Aが貯溜され、ロータ9が回転して圧縮室14の容量が変化すると、その容量変化により吸入室15の低圧冷媒ガスを吸気圧縮し、このとき、吸入室15の低圧冷媒ガスは、ケーシング1外部のエアコンシステムより吸入口16を介して導入され、圧縮後の高圧冷媒ガスは、圧縮室14から吐出室18に吐出され、吐出口19よりケーシング1外部のエアコンシステムに送出され、油分離器17では高圧冷媒ガスから潤滑油Aを分離し、分離された潤滑油Aは油貯溜室20に溜まることは従来例と同様なため、これと同一機能を奏するものは同じ符号を付し、その詳細説明を割愛する。
【0029】
本実施の形態の気体圧縮機には、図1〜図3に示すように、複数の吐出孔7aを吐出室18に連通する複数の吐出連絡路23と、1つの吐出連絡路23に連通し、圧縮機本体3の摺動部に潤滑油Aを供給するオイル通路21と、1つの吐出連絡路23およびオイル通路21を高圧冷媒ガスの吐出噴流力により開閉する第1の開閉弁24と、第1の開閉弁24より開閉力が大きく、他の吐出連絡路23を高圧冷媒ガスの吐出噴流力により開閉する第2の開閉弁25とが配設されている。
【0030】
第1の開閉弁24は、1つの吐出連絡路23内を上下に摺動し、この吐出連絡路23を開閉するカップ状の弁体24aを有し、このカップ状の弁体24aは弁ばね24bにより一方向に付勢されている。
【0031】
従って、圧縮機本体3の圧縮動作開始後は、高圧冷媒ガスの吐出噴流力により弁体24aが押し上げられることにより、吐出連絡路23が開かれ、圧縮機本体3の圧縮動作停止後には、吐出連絡路23は閉じられる。
【0032】
弁体24aの周部にはリング状の溝24cが刻設され、この溝24cは弁体24aの摺動に伴ってオイル通路21の解放端に連通することにより、オイル通路21を開き、潤滑油Aを圧縮機本体3の摺動部に供給するようになっており、圧縮動作停止後にオイル通路21は閉じられる。
【0033】
第2の開閉弁25は、他の吐出連絡路23内を上下に摺動するカップ状の弁体25aを有し、このカップ状の弁体25aは弁ばね25bにより一方向に付勢され、弁体25aの摺動により吐出連絡路23の開閉を行なうようになっており、圧縮機本体3の圧縮動作開始後は、高圧冷媒ガスの吐出噴流力により弁体25aが押し上げられることにより、吐出連絡路23が開かれ、圧縮動作停止後には吐出連絡路23は閉じられる。
【0034】
従って、圧縮動作開始後、高圧冷媒ガスの吐出噴流力が小さい場合においては、他の吐出連絡路23は第2の開閉弁25により閉じているので、高圧冷媒ガスの吐出噴流力は1つの吐出連絡路23に導入され、この高圧冷媒ガスの吐出噴流力により第1の開閉弁24が開かれると共に、オイル通路21の解放端に溝24cが連通しオイル通路21が開かれる。
【0035】
これにより、高圧冷媒ガスは1つの吐出連絡路23を通過して吐出室18に吐出され、潤滑油Aはオイル通路21を通過して圧縮機本体3の摺動部に供給される。
【0036】
高圧冷媒ガスの吐出噴流力が大きい場合には、当該吐出噴流力により第1の開閉弁24および第2の開閉弁25は同時に開かれ、高圧冷媒ガスは全ての吐出連絡路23を通過して吐出室18に吐出され、潤滑油Aはオイル通路21を通過して圧縮機本体3の摺動部に供給される。
【0037】
また、他の実施の形態として、図4および図5に示すように、気体圧縮機において、1つの吐出連絡路23および吸入室15と吐出室18間を連通する連通路26に高圧冷媒ガスの吐出噴流力により開閉する第1の開閉弁24を設けてもよい。
【0038】
これによれば、圧縮機本体3の圧縮動作開始後は、弁体24aが高圧冷媒ガスの吐出噴流力により押し上げられることにより、第1の開閉弁24により連通路26が閉じられ、1つの吐出連絡路23が開かれる。
【0039】
このとき、ロータ9の回転数が低く設定されたり、可変容量型において圧縮室14の容量が小容量に設定され、高圧冷媒ガスの吐出噴流力が小さい場合でも、第2の開閉弁25が第1の開閉弁24の開閉力より大きいため、他の吐出連絡路23は第2の開閉弁25により閉じられ、第1の開閉弁24に全ての吐出孔7aより吐出される高圧冷媒ガスの吐出噴流力が作用するので、弁体24aの上昇により連通路26が閉じられ、吸入室15と吐出室18との高低圧差により、潤滑油Aがオイル通路21を通過して圧縮機本体3の摺動部に供給されると共に、1つの吐出連絡路23が開かれ、高圧冷媒ガスは1つの吐出連絡路23を通過して吐出室18に吐出される(図4(a)参照)。
【0040】
高圧冷媒ガスの吐出噴流力が大きい場合には、全ての吐出連絡路23が第1および第2の開閉弁24,25により同時に開かれ、高圧冷媒ガスは全ての吐出連絡路23を通過して吐出室18に吐出されると共に、潤滑油Aはオイル通路21を通過して圧縮機本体3の摺動部に供給される。
【0041】
圧縮機本体3の圧縮動作停止後は、弁ばね24bにより弁体24aが下降し、連通路26の解放端に溝24cが連通し連通路26が開かれる。これにより、吸入室15と吐出室18との高低圧差がなくなり、潤滑油Aは圧縮機本体3の摺動部に供給されなくなる。そして、全ての吐出連絡路23は第1および第2の開閉弁24,25により閉じられる(図4(b)参照)。
【0042】
また、他の実施の形態として、図6および図7に示すように、気体圧縮機において、オイル通路21、連通路26および1つの吐出連絡路23に高圧冷媒ガスの吐出噴流力により開閉する第1の開閉弁24を設けてもよい。
【0043】
これによれば、圧縮機本体3の圧縮動作開始後は、第1の開閉弁24の弁体24aが上昇し、溝24cがオイル通路21の解放端に連通しオイル通路21が開かれると共に、連通路26が閉じられ、1つの吐出連絡路23が開かれる。
【0044】
このとき、ロータ9の回転数が低く設定されたり、可変容量型において圧縮室14の容量が小容量に設定され、高圧冷媒ガスの吐出噴流力が小さい場合でも、第2の開閉弁25が第1の開閉弁24の開閉力より大きいため、他の吐出連絡路23は第2の開閉弁25により閉じられ、第1の開閉弁24に全ての吐出孔7aより吐出される高圧冷媒ガスの吐出噴流力が作用するので、弁体24aが上昇し、オイル通路21が開かれ、連通路26が閉じられると共に、1つの吐出連絡路23が開かれる。
【0045】
これにより、高圧冷媒ガスは1つの吐出連絡路23を通過して吐出室18に吐出されると共に、潤滑油Aはオイル通路21を通過して圧縮機本体3の摺動部に供給される(図6(a)参照)。
【0046】
高圧冷媒ガスの吐出噴流力が大きい場合には、全ての吐出連絡路23が第1および第2の開閉弁24,25により開かれ、高圧冷媒ガスは全ての吐出連絡路23を通過して吐出室18に吐出されると共に、潤滑油Aはオイル通路21を通過して圧縮機本体3の摺動部に供給される。
【0047】
圧縮機本体3の圧縮動作停止後は、弁ばね24bにより弁体24aが下降し、連通路26の解放端に溝24cが連通し連通路26が開かれ、オイル通路21および全ての吐出連絡路23は第1および第2の開閉弁24,25により閉じられる(図6(b)参照)。
【0048】
このように、本実施の形態によれば、1つの吐出連絡路23、連通路26およびオイル通路21を開閉する第1の開閉弁24と、第1の開閉弁24より開閉力が大きく、他の吐出連絡路23を開閉する第2の開閉弁25とを有するので、高圧冷媒ガスの吐出噴流力が小さい場合には、複数の吐出孔7aより吐出される高圧冷媒ガスの吐出噴流力により第1の開閉弁24が開かれ、高圧冷媒ガスの吐出噴流力が大きい場合には、第1および第2の開閉弁24,25が開かれる。
【0049】
従って、第1の開閉弁24の弁ばね24bのばね力を若干強めに設定できるので、第1の開閉弁24の開閉が確実に行なわれ、高圧冷媒ガスの吐出および潤滑油Aの供給が確実になる。よって、圧縮機構成部品の破損やベーン背圧の不足により異音が発生するという問題点を解決することができる。
【0050】
また、高圧冷媒ガスの吐出噴流力が大きい場合には、第2の開閉弁25が開き、高圧冷媒ガスは複数の吐出連絡路23を通過して吐出室18に吐出されるので、気体圧縮機の回転数の増加や可変容量型における圧縮室14の容量増加があっても気体圧縮機の出力低下を防止することができる。
【0051】
なお、本実施の形態では、第1の開閉弁24により1つの吐出連絡路23の開閉も行なわれる構成としたが、1つの吐出連絡路23は、必ずしも閉じる必要はなく、圧縮機本体3の圧縮動作の有無に関わらず、常に吐出室18までを連通状態としてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本発明の気体圧縮機は、1つの吐出連絡路、連通路およびオイル通路を開閉する第1の開閉弁と、第1の開閉弁より開閉力が大きく、他の吐出連絡路を開閉する第2の開閉弁とを具備したので、第1の開閉弁の開閉力を若干強めに設定できることにより、第1の開閉弁の開閉が確実に行なわれ、高圧冷媒ガスの吐出および潤滑油の供給を確実に行なうことができる。
【0053】
従って、圧縮機構成部品の破損を防止することができ、ベーン背圧の不足による異音発生を防止することができ、起動時にオイル圧縮が行なわれ、ショック(振動)や起動トルク増大による圧縮機構成部品の破損を防止することができる。
【0054】
また、高圧冷媒ガスの吐出噴流力が大きい場合には、第2の開閉弁が開き、高圧冷媒ガスが複数の吐出連絡路を通して吐出室に吐出されるので、気体圧縮機の回転数の増加や可変容量型における圧縮室の容量増加時の気体圧縮機の出力低下を防止することができ、エアコンシステムにおける冷房効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す気体圧縮機のオイル通路および吐出連絡路を開閉する開閉弁の断面図。
【図2】本発明の一実施の形態を示す気体圧縮機の吐出連絡路を開閉する開閉弁の断面図。
【図3】本発明の一実施の形態を示す気体圧縮機のオイル通路および吐出連絡路を開閉する開閉弁の原理図。
【図4】(a)は、本発明の他の実施の形態を示す気体圧縮機の圧縮動作開始後の吸入室と吐出室間の連通路および吐出連絡路を開閉する開閉弁の断面図、(b)は、本発明の他の実施の形態を示す気体圧縮機の圧縮動作停止後の吸入室と吐出室間の連通路および吐出連絡路を開閉する開閉弁の断面図。
【図5】本発明の他の実施の形態を示す気体圧縮機の吸入室と吐出室間の連通路および吐出連絡路を開閉する開閉弁の原理図。
【図6】(a)は、本発明の他の実施の形態を示す気体圧縮機の圧縮動作開始後のオイル通路、吸入室と吐出室間の連通路および吐出連絡路を開閉する開閉弁の断面図、(b)は、本発明の他の実施の形態を示す気体圧縮機の圧縮動作停止後のオイル通路、吸入室と吐出室間の連通路および吐出連絡路を開閉する開閉弁の断面図。
【図7】本発明の他の実施の形態を示す気体圧縮機のオイル通路、吸入室と吐出室間の連通路および吐出連絡路を開閉する開閉弁の原理図。
【図8】従来の気体圧縮機の断面図。
【図9】図8のX−X断面図。
【符号の説明】
1 ケーシング
2 フロントヘッド
3 圧縮機本体
4 ベーン溝
5 フロントサイドブロック
5a,6a 軸受部
6 リアサイドブロック
7 シリンダ
7a 吐出孔
8 シリンダ室
9 ロータ
10 ロータ軸
13 ベーン
14 圧縮室
15 吸入室
16 吸入口
17 油分離器
18 吐出室
19 吐出口
20 油貯溜室
21 オイル通路
22 吐出弁
23 吐出連絡路
24 第1の開閉弁
25 第2の開閉弁
24a,25a 弁体
24b,25b 弁ばね
24c 溝
26 連通路
A 潤滑油

Claims (3)

  1. 低圧冷媒ガスが導入される吸入室と、
    上記吸入室の低圧冷媒ガスを吸気し圧縮するための圧縮室を備えてなる圧縮機本体と、
    上記圧縮機本体から圧縮後の高圧冷媒ガスが吐出される吐出孔と、
    上記吐出孔から吐出された高圧冷媒ガスが吐出される吐出室と、
    上記吐出孔と上記吐出室を連通する複数の吐出連絡路と、
    上記吐出室の圧力が作用する油貯溜室と、
    上記油貯溜室に流入口を開口し、流出口を上記圧縮機本体の摺動部に開口してなるオイル通路とを備え、
    上記吸入室あるいは上記圧縮室と上記吐出室との高低圧差により、上記油貯溜室から上記オイル通路を介して上記圧縮機本体の摺動部に潤滑油を供給する、
    気体圧縮機において、
    上記オイル通路および上記複数の吐出連絡路の内の1つの吐出連絡路である第1の吐出連絡路に設けられ、上記圧縮機本体の圧縮動作開始後は、上記第1の吐出連絡路から吐出された高圧冷媒ガスの吐出噴流により上記オイル通路を開とし、圧縮動作停止後は、第1の付勢手段の付勢力により上記オイル通路を閉とする第1の開閉弁と、
    上記複数の吐出連絡路の内の上記第1の吐出連絡路以外の吐出連絡路である第2の吐出連絡路にそれぞれ設けられ、上記圧縮機本体の圧縮動作開始後は、上記第2の吐出連絡路から吐出された高圧冷媒ガスの吐出噴流により上記第2の吐出連絡路を開とし、圧縮動作停止後は、上記第1の付勢手段の付勢力より大きい付勢力の第2の付勢手段により上記第2の吐出連絡路を閉とする第2の開閉弁と、
    を具備したことを特徴とする気体圧縮機。
  2. 低圧冷媒ガスが導入される吸入室と、
    上記吸入室の低圧冷媒ガスを吸気し圧縮するための圧縮室を備えてなる圧縮機本体と、
    上記圧縮機本体から圧縮後の高圧冷媒ガスが吐出される吐出孔と、
    上記吐出孔から吐出された高圧冷媒ガスが吐出される吐出室と、
    上記吐出孔と上記吐出室を連通する複数の吐出連絡路と、
    上記吐出室の圧力が作用する油貯溜室と、
    上記吸入室に一端を開口し、他端を上記吐出室に開口してなる連通路と、
    上記油貯溜室に流入口を開口し、流出口を上記圧縮機本体の摺動部に開口してなるオイル通路とを備え、
    上記吸入室あるいは上記圧縮室と上記吐出室との高低圧差により、上記油貯溜室から上記オイル通路を介して上記圧縮機本体の摺動部に潤滑油を供給する、
    気体圧縮機において、
    上記連通路および上記複数の吐出連絡路の内の1つの吐出連絡路である第1の吐出連絡路に設けられ、上記圧縮機本体の圧縮動作開始後は、上記第1の吐出連絡路から吐出された高圧冷媒ガスの吐出噴流により上記連通路を閉とし、圧縮動作停止後は、第1の付勢手段の付勢力により上記連通路を開とする第1の開閉弁と、
    上記複数の吐出連絡路の内の上記第1の吐出連絡路以外の吐出連絡路である第2の吐出連絡路にそれぞれ設けられ、上記圧縮機本体の圧縮動作開始後は、上記第2の吐出連絡路から吐出された高圧冷媒ガスの吐出噴流により上記第2の吐出連絡路を開とし、圧縮動作停止後は、上記第1の付勢手段の付勢力より大きい付勢力の第2の付勢手段により上記第2の吐出連絡路を閉とする第2の開閉弁と、
    を具備したことを特徴とする気体圧縮機。
  3. 低圧冷媒ガスが導入される吸入室と、
    上記吸入室の低圧冷媒ガスを吸気し圧縮するための圧縮室を備えてなる圧縮機本体と、
    上記圧縮機本体から圧縮後の高圧冷媒ガスが吐出される吐出孔と、
    上記吐出孔から吐出された高圧冷媒ガスが吐出される吐出室と、
    上記吐出孔と上記吐出室を連通する複数の吐出連絡路と、
    上記吐出室の圧力が作用する油貯溜室と、
    上記吸入室に一端を開口し、他端を上記吐出室に開口してなる連通路と、
    上記油貯溜室に流入口を開口し、流出口を上記圧縮機本体の摺動部に開口してなるオイル通路とを備え、
    上記吸入室あるいは上記圧縮室と上記吐出室との高低圧差により、上記油貯溜室から上記オイル通路を介して上記圧縮機本体の摺動部に潤滑油を供給する、
    気体圧縮機において、
    上記オイル通路および上記連通路ならびに上記複数の吐出連絡路の内の1つの吐出連絡路である第1の吐出連絡路に設けられ、上記圧縮機本体の圧縮動作開始後は、上記第1の吐出連絡路から吐出された高圧冷媒ガスの吐出噴流により上記オイル通路を開、上記連通路を閉とし、圧縮動作停止後は、第1の付勢手段の付勢力により上記オイル通路を閉、上記連通路を開とする第1の開閉弁と、
    上記複数の吐出連絡路の内の上記第1の吐出連絡路以外の吐出連絡路である第2の吐出連絡路にそれぞれ設けられ、上記圧縮機本体の圧縮動作開始後は、上記第2の吐出連絡路から吐出された高圧冷媒ガスの吐出噴流により上記第2の吐出連絡路を開とし、圧縮動作停止後は、上記第1の付勢手段の付勢力より大きい付勢力の第2の付勢手段により上記第2の吐出連絡路を閉とする第2の開閉弁と、
    を具備したことを特徴とする気体圧縮機。
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