JP2008189247A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】専用の送風ファン不要の静電微粒子水発生装置を備える車両用空調装置を提供する。
【解決手段】熱交換器を有する空調ユニット2と、この空調ユニット2に空気を送る送風機3と、空調ユニット2を経た空気を車室内に導入するダクト4と、静電微粒子水発生装置6と、を備える車両用空調装置1である。
そして、空調ユニット2の上流部23には、空調ユニット2の下流部24と連通する生成路51a,51bと、車室内と連通する放熱路52a,52bと、が接続されて、生成路51a,51aの内部には、静電微粒子水発生装置6の静電微粒子水を生成する静電微粒子水生成部64が設置されるとともに、放熱路52a,52bの内部には、静電微粒子水生成部64に空気中の水分を供給する熱電変換素子65の放熱フィン66が設置される。
【選択図】図1
【解決手段】熱交換器を有する空調ユニット2と、この空調ユニット2に空気を送る送風機3と、空調ユニット2を経た空気を車室内に導入するダクト4と、静電微粒子水発生装置6と、を備える車両用空調装置1である。
そして、空調ユニット2の上流部23には、空調ユニット2の下流部24と連通する生成路51a,51bと、車室内と連通する放熱路52a,52bと、が接続されて、生成路51a,51aの内部には、静電微粒子水発生装置6の静電微粒子水を生成する静電微粒子水生成部64が設置されるとともに、放熱路52a,52bの内部には、静電微粒子水生成部64に空気中の水分を供給する熱電変換素子65の放熱フィン66が設置される。
【選択図】図1
Description
本発明は、静電微粒子水発生装置を備える車両用空調装置に関するものである。
従来、静電微粒子水発生装置は、正負電極に電圧を加えることによって、ナノイオンミストと称される微細な(1〜数十(nm)程度の粒径)静電微粒子水を生成できる。
この場合、特許文献1に示されるように、発生した静電微粒子水を放出するために、専用の送風ファンを設けることが一般的である。
また、特許文献1では、静電微粒子水発生装置に水を供給する際に、水タンクを設けて継続的に水を補給し続ける手間を省くために、熱電変換素子であるペルチェ素子で電極を冷却することで結露する結露水を用いることが行われている。
この冷却の際には、放熱フィンを用いて熱を放出するが、この放熱フィンにも送風ファンを用いて送風する必要がある。
特開2005−131549号公報
しかしながら、上記した特許文献1の送風ファンを用いる方式では、所定の風量を得るために大型の送風ファンを用いる必要があり、構造が複雑化されるとともに、装置全体が大型化されてしまうという問題があった。
特に、車両用空調装置に用いる場合には、静電微粒子水発生装置を設けるスペースに限りがあるため、装置の小型化を図る必要性は大きい。
そこで、本発明は、専用の送風ファン不要の静電微粒子水発生装置を備える車両用空調装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の車両用空調装置は、熱交換器を有する空調ユニットと、該空調ユニットに空気を送る送風機と、前記空調ユニットを経た空気を車室内に導入するダクトと、静電微粒子水発生装置と、を備える車両用空調装置であって、前記空調ユニットの上流部には、前記空調ユニットの下流部と連通する生成路と、車室内と連通する放熱路と、が接続されて、前記生成路の内部には、前記静電微粒子水発生装置の静電微粒子水を生成する静電微粒子水生成部が設置されるとともに、前記放熱路の内部には、前記静電微粒子水生成部に空気中の水分を供給する熱電変換素子の放熱フィンが設置されることを特徴とする。
また、前記生成路及び前記放熱路は、前記空調ユニットの外部に設けることができる。
さらに、前記生成路は、前記空調ユニットの内部に設けることができる。
また、前記放熱路は、前記空調ユニットの内部に設けることができる。
そして、熱交換器を有する空調ユニットと、該空調ユニットに空気を送る送風機と、前記空調ユニットを経た空気を車室内に導入するダクトと、静電微粒子水発生装置と、車室内の温度を検出するセンサーが設置されたアスピレータ通路部と、を備える車両用空調装置であって、前記空調ユニットの上流部には、前記空調ユニットの下流部と連通する生成路が接続されて、該生成路には、前記静電微粒子水発生装置の静電微粒子水を生成する静電微粒子水生成部が設置されるとともに、前記アスピレータ通路部には、前記静電微粒子水生成部に空気中の水分を供給する熱電変換素子の放熱フィンが設置されることを特徴とする。
このように構成された本発明の車両用空調装置は、空調ユニットの上流部と下流部とを連通する生成路に静電微粒子水生成部が設けられるとともに、空調ユニットの上流部と車室内とを連通する放熱路に熱電変換素子の放熱フィンが設けられる。
したがって、特別に送風ファンを設けることなく、静電微粒子水を放出することができる。
また、送風のための経路を生成路と放熱路とに分けることで、静電微粒子水生成部における熱交換を効率よく行うことができる。
さらに、生成路及び放熱路を空調ユニットの外部に設けることで、空調ユニットの内部構造を特に変更することなく、静電微粒子水を放出することができる。
そして、生成路を空調ユニットの内部に設けて、空調ユニット内の風を静電微粒子水生成部に直接当てることで、空調ユニットからの吐出風を少なくできる。
さらに、放熱路を空調ユニットの内部に設けて、空調ユニット内の風を放熱フィンに直接当てることで、空調ユニットからの吐出風をより少なくできる。
また、空調ユニットの上流部と下流部とを連通する生成路には、静電微粒子水生成部が設置されるとともに、温度検出用に設置されているアスピレータ通路部には、放熱フィンが設置されることで、特別に放熱路を設けずに放熱フィンに送風することができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、図2を用いて、本実施の形態の車両用空調装置1の全体構成について説明する。
図2に示すように、本実施の形態の車両用空調装置1は、送風機3と、送風機3から送風された空気を加熱、冷却する熱交換器を備えた空調ユニット2と、空調ユニット2で加熱、冷却された空気を車室内に放出するサイドベントダクト41,41及びセンタベントダクト42,42と、を備えている。
この送風機3は、車室内外の空気を導入する内外気導入部(図示せず)と、空気をろ過するフィルタ(図示せず)と、送風羽(図示せず)と、を備えており、いわゆるシロッコファンタイプのものであるため、送風する際に高い静圧を確保できることに加えて、高い静圧が作用した際にも一定の送風量を確保できるという特徴がある。
また、空調ユニット2の内部には、図1に示すように、熱交換器としてエバポレータ22やヒータ25を備えており、送風機3から送風された空気を冷却、加熱し、ミックスチャンバー21で混合することで空気を最適な温度に調整して車室内に送風することができる。
さらに、図2に示すように、サイドベントダクト41,41、センタベントダクト42,42は、空調ユニット2で最適な温度に調整された空気を効率よく車室内に導入することができるように、空調ユニット2の空気吹出し口と車室内とを接続するものであり、所定の断面積を有するとともに内面が滑らかに形成される。
そして、図1及び図2に示すように、本実施の形態の車両用空調装置1では、空調ユニット2内の上流部23に、この空調ユニット2内の下流部24に連通する生成路51a,51bと、車室内と連通する放熱路52a,52bと、が接続されている。
この生成路51a,51bは、図2に示すように、例えば内径φ16mmのホースなどによって形成されるもので、その中間部に後述する静電微粒子水発生装置6の静電微粒子水生成部64が設置されている。
すなわち、生成路51aの一端は、空調ユニット2内の上流部23に設けた取付け孔に接続されるとともに、他端は、静電微粒子水発生装置6の空気取入口611に接続されている(図3参照)。
また、生成路51bの一端は、静電微粒子水発生装置6の空気放出口612に接続されるとともに、他端は、空調ユニット2内の下流部24に設けた取付け孔に接続されている(図3参照)。
なお、空調ユニット2内の下流部24として、例えば、図1に示すように、ミックスチャンバー21近傍に接続することで、車室内に放出される空気全体に、静電微粒子水を混合することができる。
同様に、放熱路52a,52bは、図1及び図2に示すように、例えば内径φ16mmのホースなどによって形成されるもので、その中間部に静電微粒子水生成部64に空気中の水分を供給する熱電変換素子としてのペルチェ素子65の放熱フィン66が設置されている。
すなわち、放熱路52aの一端は、空調ユニット2内の上流部23に設けた取付け孔に接続されるとともに、他端は、静電微粒子水発生装置6の空気取入口613に接続されている(図3参照)。
また、放熱路52bの一端は、静電微粒子水発生装置6の空気放出口614に接続されるとともに、他端は、車室内のインストルメントパネルなどに設けられた空気放出口に接続される(図3参照)。
なお、本発明に用いる静電微粒子水発生装置6から放出される静電微粒子水は時間経過による減衰が比較的に少ないため、この放熱路52bは車室内のいずれの場所に接続されても、静電微粒子水を車室内全体に拡散することができる。
また、これらの生成路51a,51bや放熱路52a,52bは、車両用空調装置1の組立てや取り扱いが容易になるように、樹脂などによって空調ユニット2と一体に形成されるものであってもよい。
そして、図3(a),(b)に示すように、本実施の形態の車両用空調装置1に用いる静電微粒子水発生装置6は、浅い長尺箱状の下側ケース60aと、この下側ケース60aに嵌合する浅い長尺箱状の上側ケース60bと、下側ケース60aの内部に配設されて制御用の回路を収納する回路収納部63と、同様に下側ケース60bの内部に配設されて静電微粒子水を生成する静電微粒子水生成部64と、を備えている。
この下側ケース60aは樹脂などによって形成されて、静電微粒子水生成部64の近傍に、空調ユニット2の上流部23に接続された放熱路52aに連結される円筒状の空気取入口613と、車室内に接続された放熱路52bに連結される円筒状の空気放出口614と、を備えている。
同様に、上側ケース60bは樹脂などによって形成されて、空調ユニット2の上流部23に接続された生成路51aに連結される円筒状の空気取入口611と、空調ユニット2の下流部24に接続された生成路51bに連結される円筒状の空気放出口612と、を備えている。
また、図5(a),(b)に示したように、下側ケース60a内には、隔壁71,71,72によって、周囲と隔てられた放熱室73が設けられて、後述する放熱フィン66で熱せられた空気が、周囲の空気と混合されないように構成される。
そして、図4及び図5に示すように、静電微粒子水生成部64は、樹脂などによって形成されて本体を構成する筒部69と、筒部69の下部に筒部69と一体に設けられた下側ケース60aに対する取付け部62と、筒部69の側面に設けられた空気取入れ用の細孔69a,・・・と、筒部69の内部の負極67と、負極67に突設された水搬送部67bと、筒部69の上端に載置された正極68と、を備えている。
この筒部69は、樹脂などによって円筒状に形成されるとともに、側面には適当な間隔をもって、周方向に連続して細孔69a,・・・が設けられることで、空気取入口611から取入れた空気を適度な風速、適度な風量で取入れることができるように形成される。
また、負極67は、アルミニウムなどの金属によって円盤状に形成されて、外周面が筒部69の内周面に嵌合されている。
また、水搬送部67bは、結露した水が毛細管現象によって先端に移動するように、セラミックなどの多孔質の材料を用いて円錐状に形成されて、負極67の中央に突設されており、周囲を包囲する筒部69から絶縁されるように充分な距離を保っている。
さらに、正極68は、図4に示すように、金属などによって板状に形成されて、同心円状に孔が設けられた円環状に加工されている。
そして、図5に示すように、本実施の形態の車両用空調装置1に用いる静電微粒子水発生装置6は、負極67の背面に接して、熱電変換素子としてのペルチェ素子65が設けられるとともに、このペルチェ素子65の背面には放熱フィン66が取付けられている。
このペルチェ素子65は、2種類の金属を接合して板状に形成されるもので、2種類の金属の接合部に電流を流すと、片方の金属からもう片方へ熱が移動するというペルチェ効果を利用した板状の半導体素子であり、本実施の形態では、負極67に接する側が吸熱部となり、放熱フィン66に接する側が放熱部となるように形成される。。
また、放熱フィン66は、アルミなどの金属によって形成されるもので、図5(a)に示したように、板状の基部の片側に、複数の薄板状の羽が略平行に突設されるため、表面積が大きくなり、効率よく熱交換が行えるように形成される。
そして、この放熱フィン66は、薄板状の羽のそれぞれに均等に送風されるように、羽の面が空気の流れる方向と平行になるようにして、前述した放熱室73の隔壁72に設けた取付け孔から突出されている。
次に、本実施の形態の車両用空調装置1の作用について、まず、生成路51a,51bを通じて静電微粒子水が放出される過程を説明し、次に、放熱路52a,52bを通じて放熱フィン66によってペルチェ素子65が放熱する過程を説明する。
まず、生成路51a,51bを通じた、静電微粒子水の放出過程について説明する。
このように構成された本実施の形態の車両用空調装置1は、図1及び図5に示すように、空調ユニット2の上流部23と下流部24とを連通する生成路51a,51bの内部に静電微粒子水生成部64が設置される。
したがって、静電微粒子水生成部64に対して、専用の送風ファンを設けることなく、静電微粒子水の発生に充分な風量及び風速を得ることができる。
すなわち、生成路51aは、空調ユニット2の内部の、送風機3に近接して静圧の高い上流部23に接続されているとともに、生成路51bは、相対的に静圧の低い空調ユニット2の下流部24に接続されているため、両地点間を結ぶ生成路51a,51b内の圧力勾配が大きくなる。
この圧力勾配によって、空調ユニット2の上流部23の空気は生成路51aに流入し、静電微粒子水発生装置6に流入する。
この際、生成路51aに流出した空気は、図3及び図5(a)に示すように、静電微粒子水発生装置6の空気取入口611に流入する。
次に、図5(a),(b)に示すように、空気取入口611から流入した空気は、筒部69に設けられた細孔69a,・・・を通じて静電微粒子水生成部64に流入する。
この際、生成路51aや空気取入口611よりも断面積が小さい細孔69a,・・・を通ることによって、さらに風速を上げることができる。
そして、風速を上げて静電微粒子水生成部64に流入した空気は、筒部69の内部を通過して、筒部69の上縁に載置された正極68の周辺を通過することとなるが、この際、水搬送部67bと正極68の間で霧状に噴射された静電微粒子水を含有する。
この通過の風速が速いことで、通過する空気が滞留したり逆流したりすることがないため、水搬送部67bから霧状に噴射された静電微粒子水を効率よく誘引することができる。
ここで、静電微粒子水の発生機構を概略説明する。
まず、ペルチェ素子65に通電されることによって、ペルチェ素子65の負極67に向いた面が冷却され、このペルチェ素子65に接している負極67が冷却されて、負極67の表面に結露水が形成される。
この際、後述するように放熱フィン66に送風して冷却することで、この放熱フィン66の前面側に接するペルチェ素子65の放熱面を通じて、ペルチェ素子65の放熱が促進されるため、効率よく熱交換を行うことができる。
次に、この結露水は、負極67に突設された水搬送部67bの根元部から先端部まで、毛細管現象によって搬送される。
そして、水搬送部67bの先端部まで搬送された結露水は、負極67と正極68との間に印加される高電圧によって、水搬送部67bの鋭利な先端部から正極68に向かって噴射されて静電微粒子水となる。
以上のようにして静電微粒子水を含有することとなった空気は、空気放出口612から、生成路51bに放出され、生成路51bを通じて、空調ユニット2の下流部24に放出される。
さらに、図1に示すように、静電微粒子水を含有した空気は、空調ユニット2の下流部24としてのミックスチャンバー21において、温度を調整された空気と混合された後に、ダクト4を通じて車室内に導入されることで、車室内を除菌、消臭することとなる。
次に、放熱路52a,52bを通じた、放熱フィン66の放熱過程について説明する。
本実施の形態の車両用空調装置1は、図1及び図5に示すように、空調ユニット2の上流部23と車室内とを連通する放熱路52a,52bの内部に、静電微粒子水生成部64に空気中の水分を結露させて供給する熱電変換素子65の放熱フィン66が設置される。
したがって、放熱フィン66に対して、専用の送風ファンを設けることなく、ペルチェ素子65の放熱及び冷却に充分な風量及び風速を得ることができる。
すなわち、放熱路52aは、空調ユニット2の内部の送風機3に接続されて静圧の高い上流部23に接続されているとともに、放熱路52bは、静圧の低い車室内に接続されているため、両地点間を結ぶ放熱路52a,52b内の圧力勾配が大きくなる。
この圧力勾配によって、空調ユニット2の上流部23の空気は放熱路52aに流入し、静電微粒子水発生装置6に流入する。
この際、放熱路52aに流出した空気は、図3及び図5(b)に示すように、静電微粒子水発生装置6の空気取入口613に流入する。
次に、図5(a),(b)に示すように、空気取入口613から流入した空気は、隔壁71,71,72によって周囲と仕切られた放熱室73に流入する。
そして、放熱室73に流入した空気は、放熱室73内に突出された放熱フィン66の羽と羽の間隙を通過しつつ、放熱フィン66から熱を得た後に、空気放出口614から放熱路52bへ流出する。
この際、前記したペルチェ素子65は、前面側の負極67を冷却するのと同時に、背面側の放熱フィン66から放熱しており、この際の放熱によって、通過する空気を暖めることとなる。
さらに、放熱フィン66によって暖められた空気は、放熱路52bを通じて車室内に導入される。
上記したように、本実施の形態の車両用空調装置1では、専用の送風ファンを設けることなく、放熱フィン66を用いた放熱に充分な風量及び風速を得ることができる。
すなわち、送風機3に直接接続されることで静圧の高い空調ユニット2の上流部23に、放熱路52aが接続されるため、車室内との圧力勾配によって、風量及び風速を大きくすることができる。
この際、放熱室73を通過する空気は、放熱フィン66から熱を得ることで、逆に放熱フィン66を冷却して、ペルチェ素子65における熱変換の効率を高めている。
そして、放熱室73と、前記した静電微粒子水生成部64側とは、隔壁72によって仕切られているため、放熱フィン66によって放熱されて暖められた暖気と負極67の前面で冷却された冷気とが混合することがない。
したがって、結露水を生成する際に負極67の前面で冷却された空気が、放熱フィン66側に侵入することを防止できるため、放熱フィン66を通じた放熱を効率よく行うことができる。
逆に、放熱フィン66を通じた放熱によって暖められた空気が、負極67側に侵入することを防止できるため、負極67の前面における冷却を効率よく行うことができる。
そして、このように暖気と冷気とが混合しないことで、少ない送風量で放熱と冷却ができるため、生成路51a,51b及び放熱路52a,52bを通じて空調ユニット2から吐出される空気の量を減少させることができる。
また、生成路51a,51bと、放熱路52a,52bとは、別の経路として独立して設けられて、静電微粒子水生成部64と放熱フィン66に対する最適な風量や風速を管路ごとに独立に設定できることで、これらの管路の断面を最適な断面とすることができる。
また、送風機3に接続した空調ユニット2の上流部23の静圧は大きいため、車両用空調装置1の作動モードがいずれの場合であっても、所定の風量及び風速を得ることができる。
例えば、車両用空調装置1の作動モードがHi,Mid,Lowの3段階に構成される場合では、作動モードがLowの場合でも、静電微粒子水Mの発生に充分な風量及び風速を得ることができる。
さらに、生成路51bを通過した空気は空調ユニット2内に戻り、ダクト4を通じて車室内に放出されるため、静電微粒子水を車室内に効率よく放出できる。
そして、本実施の形態に用いる車両用空調装置1では、生成路51a,51b及び放熱路52a,52bが、空調ユニット2の外部に空調ユニット2とは別に設けられるため、空調ユニット2の内部構造を特に変更することなく、静電微粒子水を放出することができる。
また、生成路51a,51b及び放熱路52a,52bを空調ユニット2の外部に設けることで、装置を配置する際の自由度が高く、車両用空調装置1のように設置スペースに限りがある場合でも設置が可能となる。
以下、図6を用いて、前記実施の形態とは別の形態の車両用空調装置1Aについて説明する。
なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一符号を付して説明する。
この実施例では、前記実施の形態のように生成路51a,51bが、空調ユニット2の外部に設けられるのではなく、空調ユニット2の内部に設けられる場合について説明する。
本実施例の車両用空調装置1Aは、図6に示すように、空調ユニット2の外部に放熱路52a,52bが設けられるとともに、空調ユニット2の内部に生成路51aが設けられている。
この生成路51aは、樹脂などによって空調ユニット2と一体に形成されるもので、空調ユニット2の内側面に沿うように、所定の断面積を有するパイプ状に形成されて、その一端を空調ユニット2の上流側に向けて開口するとともに、他端が静電微粒子水発生装置6に接続されている。
そして、静電微粒子水生成部64から放出された静電微粒子水は、空気放出口614から直に、空調ユニット2の下流部24としてのミックスチャンバー21に放出される。
したがって、空調ユニット2からの空気の吐出量を少なくすることができるため、空調ユニット2内の圧力低下を低減できる。
すなわち、生成路51aの一端に設けた開口は、上流側に向けられているため、空調ユニット2内部の風向をそのまま維持しつつ、生成路51aに空気を導入できる。
この場合、空調ユニット2内の空気が持つ運動量をそのまま利用して、静電微粒子水生成部64に送風することができるため、少量の吐出風で効率よく静電微粒子水を生成することができる。
以下、図7を用いて、前記実施の形態及び実施例1とは別の形態の車両用空調装置1Bについて説明する。
なお、前記実施の形態及び実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一符号を付して説明する。
この実施例では、前記実施の形態及び実施例1のように放熱路52a,52bが、空調ユニット2の外部に設けられるのではなく、空調ユニット2の内部に設けられる場合について説明する。
本実施例の車両用空調装置1Bは、図7に示すように、空調ユニット2の内部に放熱路52a,52b及び生成路51aが設けられている。
この放熱路52a,52bは、樹脂などによって空調ユニット2と一体に形成されるもので、空調ユニット2の内側面に沿うように、所定の断面積を有するパイプ状に形成されて、その一端を空調ユニット2の上流側に向けて開口するとともに、途中にペルチェ素子65の放熱用の放熱フィン66が設置されている。
同様に、生成路51aは、樹脂などによって空調ユニット2と一体に形成されるもので、空調ユニット2の内側面に沿うように、所定の断面積を有するパイプ状に形成されて、その一端を空調ユニット2の上流側に向けて開口するとともに、他端が静電微粒子水発生装置6に接続されている。
そして、静電微粒子水生成部64から放出された静電微粒子水は、空気放出口614から直に、空調ユニット2の下流部24としてのミックスチャンバー21に放出される。
したがって、空調ユニット2からの空気の吐出量を少なくすることができるため、空調ユニット2内の圧力低下を低減できる。
すなわち、放熱路52a,52b及び生成路51aの一端に設けた開口は、上流側に向けられているため、空調ユニット2内部の風向をそのまま維持しつつ、放熱路52a,52b及び生成路51aに空気を導入できる。
この場合、空調ユニット2内の空気が持つ運動量をそのまま利用して、静電微粒子水生成部64及び放熱フィン66に送風することができるため、少量の吐出風で効率よく静電微粒子水を生成することができる。
以下、図8を用いて、前記実施の形態及び実施例1,2とは別の形態の車両用空調装置1Cについて説明する。
なお、前記実施の形態及び実施例1,2で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一符号を付して説明する。
この実施例では、前記実施の形態及び実施例1,2のように放熱路52a,52bを設けて、この放熱路52a,52bの内部に放熱フィン66を設置するのではなく、温度検出用のアスピレータ通路部80の内部に放熱フィン66を設置する場合について説明する。
本実施例の車両用空調装置1Cは、図8に示すように、空調ユニット2にアスピレータ通路部80が接続されている。
このアスピレータ通路部80は、温度調整を自動で行う空調装置に必要なもので、ベルヌーイの定理を用いて車室内の空気を空気導入通路81に導入し、この空気導入路81の内部に設置された温度検出用センサー(図示せず)によって車室内の温度を検出するものである。
また、アスピレータ通路部80は、樹脂などによってパイプ状に形成されるもので、例えばインストルメントパネルのステアリングの脇などに設けた空気取入れ口から、車室内の空気を空気導入路81に導入する。
そして、本実施例の車両用空調装置1Cでは、アスピレータ通路部80の内部に、静電微粒子水生成部64に空気中の水分を供給する熱電変換素子としてのペルチェ素子65の放熱フィン66が、設置されている。
したがって、専用の放熱路を設けることなく、放熱フィン66に送風して放熱させることができる。
つまり、車室内の温度検出用にあらかじめ設置されているアスピレータ通路部80の内部の空気の流れを利用して、放熱フィン66に送風することができる。
このように、専用の放熱路を設けないことで、ペルチェ素子65の放熱用に空調ユニット2から空気を吐出させることがないため、空調ユニット2の圧力低下を低減できる。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態及び実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、空調ユニット2の上流部としてエバポレータ22よりも上流側に生成路51a及び放熱路52aを接続する場合を説明したが、これに限定されるものではなく、エバポレータ22よりも下流側に接続するものであってもよい。
また、前記実施の形態及び実施例1,2,3では、生成路51bは、空調ユニット2の下流部24としてのミックスチャンバー21に接続される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、温風通路などに接続されるものであってもよい。
さらに、前記実施の形態及び実施例1,2では、放熱路52bは、車室内に直接に接続される場合を説明したが、これに限定されるものではなく、ダクト4に接続されるものであってもよい。
1,1A,1B,1C 車両用空調装置
2 空調ユニット
22 エバポレータ
23 上流部
24 下流部
25 ヒータ
3 送風機
4 ダクト
51a,51b 生成路
52a,52b 放熱路
6 静電微粒子水発生装置
64 静電微粒子水生成部
65 ペルチェ素子(熱電変換素子)
66 放熱フィン
80 アスピレータ通路部
2 空調ユニット
22 エバポレータ
23 上流部
24 下流部
25 ヒータ
3 送風機
4 ダクト
51a,51b 生成路
52a,52b 放熱路
6 静電微粒子水発生装置
64 静電微粒子水生成部
65 ペルチェ素子(熱電変換素子)
66 放熱フィン
80 アスピレータ通路部
Claims (5)
- 熱交換器を有する空調ユニットと、該空調ユニットに空気を送る送風機と、前記空調ユニットを経た空気を車室内に導入するダクトと、静電微粒子水発生装置と、を備える車両用空調装置であって、
前記空調ユニットの上流部には、前記空調ユニットの下流部と連通する生成路と、車室内と連通する放熱路と、が接続されて、
前記生成路の内部には、前記静電微粒子水発生装置の静電微粒子水を生成する静電微粒子水生成部が設置されるとともに、
前記放熱路の内部には、前記静電微粒子水生成部に空気中の水分を供給する熱電変換素子の放熱フィンが設置されることを特徴とする車両用空調装置。 - 前記生成路及び前記放熱路は、前記空調ユニットの外部に設けられることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記生成路は、前記空調ユニットの内部に設けられることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記放熱路は、前記空調ユニットの内部に設けられることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の車両用空調装置。
- 熱交換器を有する空調ユニットと、該空調ユニットに空気を送る送風機と、前記空調ユニットを経た空気を車室内に導入するダクトと、静電微粒子水発生装置と、車室内の温度を検出するセンサーが設置されたアスピレータ通路部と、を備える車両用空調装置であって、
前記空調ユニットの上流部には、前記空調ユニットの下流部と連通する生成路が接続されて、
該生成路には、前記静電微粒子水発生装置の静電微粒子水を生成する静電微粒子水生成部が設置されるとともに、
前記アスピレータ通路部には、前記静電微粒子水生成部に空気中の水分を供給する熱電変換素子の放熱フィンが設置されることを特徴とする車両用空調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007028135A JP2008189247A (ja) | 2007-02-07 | 2007-02-07 | 車両用空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007028135A JP2008189247A (ja) | 2007-02-07 | 2007-02-07 | 車両用空調装置 |
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JP2008189247A true JP2008189247A (ja) | 2008-08-21 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP2008189247A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016170862A1 (ja) * | 2015-04-24 | 2016-10-27 | 株式会社デンソー | 車両用空調装置 |
WO2020084911A1 (ja) * | 2018-10-24 | 2020-04-30 | 株式会社デンソー | 車両用粉塵計測装置 |
-
2007
- 2007-02-07 JP JP2007028135A patent/JP2008189247A/ja active Pending
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JP7017136B2 (ja) | 2018-10-24 | 2022-02-08 | 株式会社デンソー | 車両用粉塵計測装置 |
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