JP2008186764A - 色素増感型太陽電池モジュール及びその製造方法 - Google Patents

色素増感型太陽電池モジュール及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のセルからなるモジュール全体の防湿構造、特にモジュールからリード材を取り出す構造に工夫を凝らして簡単な構造で防湿性を高めると共に厚みを薄くし、セル及びモジュールの電圧出力の低下防止を図り性能を安定させ、かつ、フレキシブル性を有する色素増感型太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】上下2枚の基材とセル間の仕切りによって区画された複数のセルを電気的に直列接続してなるセル集積体3を、ポリオレフィン系樹脂が最内層に積層された少なくとも1枚以上のフレキシブルな防湿フィルム4,5にて挟み電気的に直列接続してモジュール10を構成し、防湿フィルム4,5の周縁の少なくとも2箇所に金属薄板からなるリード材1の貫通している貫通部を設け、該貫通部を含めて前記防湿フィルム4,5の周縁の全周を、真空加熱による熱シールにより封止する。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の色素増感型太陽電池セル(以下、セルと略称する場合もある。)を電気的に直列接続してなる色素増感型太陽電池モジュール(以下、モジュールと略称する場合もある。)及びその製造方法に関する。さらに詳細には、可撓性の基材上に形成された複数の色素増感型太陽電池セルを電気的に直列接続してなりフレキシブル性を有するモジュールに関し、モジュールの防湿性を向上させることによって出力性能の安定化が図られた色素増感型太陽電池モジュール及びその製造方法を提供するものである。
なお、本明細書において、色素増感型太陽電池モジュールは、複数のセルを列状に配置して電気的に直列接続してなるものである。
従来型のシリコン太陽電池と異なり、色素増感型太陽電池はシリコン(Si)などの高価な半導体を用いておらず、比較的安価に製造することができることから、将来の利用が拡大するものと有望視されている。
色素増感型太陽電池の基本構成単位であるセルは、透明基材に設けた透明導電電極(上部電極)と、電解質層と、発色剤層(分光増感色素)と、金属酸化物半導体層と、基材に設けた対電極(下部電極)とから構成されている(例えば特許文献1参照)。
一方、単一の太陽電池セルで得られる起電力は限られていることから、実用的な電圧を取り出すには複数個のセルを電気的に直列接続してモジュールを形成する必要がある。
色素増感型太陽電池において高い電圧を取り出すには、場合によって、さらに複数個のモジュールを電気的に直列接続する必要がある。
従来型のシリコン太陽電池の場合には、発電層がシリコン等の固体半導体から構成されるので単一セルの面積を比較的に大きくすることができ、複数のセルを平面的に配置して配線接続することにより、簡単にモジュールを組み立てることができた。
しかし、一般的に、色素増感型太陽電池の場合には発電層に電解液を使用するので、電解質の漏洩を防止するため、セル及びモジュールの封止が必要となると共に、単一セルの面積を大きくすることが性能的に困難であるため、短冊状の幅の狭いセルを連結して密集させたモジュールとする必要があり、従来型の太陽電池に比べて細密化した複雑なモジュール構造となってしまう。
いわば、色素増感型太陽電池のモジュールは、従来型のシリコン太陽電池におけるセルに近い機能と役割を担っている。
現在、色素増感型太陽電池を開発している企業各社においては、複数のセルからなるモジュールの構造をどのようにするかを検討している状況である。
本出願人は、複数の色素増感型太陽電池セルを電気的に直列接続してなるセルの配線接続構造およびこれを利用した色素増感型太陽電池セルに関し、特に、内部構造を簡単にして安価に製造できるようにしたものを既に提案している(特許文献2を参照)。
本発明は、この提案を更に発展させて、複数の色素増感型太陽電池セルを組み合わせてなる色素増感型太陽電池モジュールの出力性能の安定化に関するものである。
ところで、色素増感型太陽電池においては、セルの電極が大気中の水分を吸湿することによって経時的にセルの出力電圧が低下して、セルの性能が劣化する現象が生じるという問題を抱えている。
このため、安定したセル電圧の出力を図るには、色素増感型太陽電池セルおよびモジュールを大気中の水分から遮断して防湿することが必要とされている。
しかし、色素増感型太陽電池のセルおよびモジュールにおいて、大気中の水分を吸湿するのを完全に防止するような完璧な防湿性を持たせるには、封止材の幅寸法を充分に広くする必要があるが、封止材の幅寸法を充分に広くすると、今度は色素増感型太陽電池の単位面積当たりの外部光に対する受光効率が低下してしまうという問題があった。
このため、色素増感型太陽電池セル、さらには、複数の色素増感型太陽電池セルを組み合わせてなる色素増感型太陽電池モジュールについての効果的な防湿構造が求められていた。
本発明は、複数のセルからなるモジュール全体の防湿構造、特にリード材の取り出し構造に工夫を凝らして防湿性を高める共に厚みを薄くし、セル及びモジュールの電圧出力の低下防止を図り性能を安定させ、かつ、フレキシブル性を有する色素増感型太陽電池モジュール及びその製造方法を提供することを目的としている。
従来型のシリコン太陽電池のセルからリード材を取り出す方法に関しては、各種の提案がなされている(例えば、特許文献3〜6を参照)。
特許文献3には、セルの両端に位置する正負の電極に、セルの封止工程において加わる温度に耐えうる耐熱性を有するフィルムにより被覆されたリード材の一端を接続し、スリットの設けられた接着層とカバーフィルムを被せると共に、該リード材の他端を前記スリットに通し、その後、前記接着層を溶融固化させることを特徴とする太陽電池セルの製造方法が開示されている。
特許文献4には、可撓性の基板の上に形成された複数の太陽電池素子が、少なくとも2枚以上の保護フィルムに挟まれて被覆封止されている太陽電池セルをおいて、絶縁シートで封止された接続電極から外部配線を取り出していることが開示されている。
特許文献5には、太陽電池セルが2枚のガラス板に挿入され、耐透水性に優れたEVAのシール層に埋設され、セルの電極に接続された円形の断面形状を有する被覆リード材が、EVAのシール層から突出させていることが開示されている。
特許文献6には、フレキシブルな電気絶縁性フィルム基板上に形成された薄膜太陽電池に関するものであって、図8では、太陽電池素子および主配線の端子部がEVAなどの充填材で封止されていて、外側を防湿フィルムで覆っていることが開示されている。
特開平1−220380号公報 特開2006−244954号公報 特開平9−326497号公報 特開平10−326904号公報 特開2000−082834号公報 特開2001−077395号公報
しかしながら、特許文献3では、被覆したリード材は、カバーフィルム中に設けられている金属箔がリード材と短絡するのを防ぐためであって、太陽電池セルの気密性を高めるためではない。また、図6に示されているように、セルの面に対して垂直の方向にリード材が立ち上っていることから、セルの厚みが増すことは避けられない。
特許文献4では、電極部を封止することにより保護フィルムの内部は機密性を保っているが電極部の配置スペースが必要であり、また、外部リード材は、電極に取り付けられ端子金具に接続されていて、太陽電池セルの面に対して垂直方向に配線されていることからセル全体の厚みを薄くできないという問題があった。
特許文献5では、可撓性の樹脂フィルムは使用されておらず、また、被覆リード材の断面形状が円形であることから、リード材の厚み及びセル全体の厚みを薄くすることはできない。
特許文献6では、防湿フィルムのみで主配線の端子部を封止しないで、EVAなどの充填材を用いて太陽電池素子および主配線の端子部を封止しているので、セル全体を薄くすることができないという問題があった。
このように、従来型のシリコン太陽電池に用いられているセルからリード材を取り出す方法を採用したのでは、色素増感型太陽電池モジュールからリード材を取り出す構造が複雑で部材が厚くなり、モジュールのフレキシブル性が損なわれるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、複数のセルからなるモジュール全体の防湿構造、特にモジュールからリード材を取り出す構造に工夫を凝らして防湿性を高める共に厚みを薄くし、セル及びモジュールの電圧出力の低下防止を図り性能を安定させ、かつ、フレキシブル性を有する色素増感型太陽電池モジュール及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するためのものであって、複数の色素増感型太陽電池セルが電気的に直列接続され、被覆封止されてなる色素増感型太陽電池モジュールであって、前記セルは、透明基材の表面に上部電極と色素を含有させた酸化物半導体層とがこの順に積層された半導体電極、電解質、および当該上部電極と対をなす下部電極からなるものであり、前記モジュールは、上下2枚の基材とセル間の仕切りによって区画された複数のセルを電気的に直列接続してなるセル集積体を有し、少なくとも1枚以上の可撓性の樹脂フィルムによって前記セル集積体が挟まれており、前記可撓性の樹脂フィルムは、ポリオレフィン系樹脂が最内層に積層された防湿フィルムであり、前記防湿フィルムの周縁は、前記セル集積体の外形よりもはみ出しており、前記防湿フィルムが重ね合わさって2枚となっている周縁の少なくとも2箇所には、モジュールの内外を電気的に接続する金属薄板からなるリード材の貫通している貫通部があり、前記貫通部を含めて、前記防湿フィルムの周縁の全周が、真空加熱による熱シールにより封止されてなることを特徴とする色素増感型太陽電池モジュールを提供する。
前記リード材の表面には、熱シールに供されるシール部材が部分的に積層されており、前記貫通部においては前記シール部材を挟む前記2枚の防湿フィルムが熱シールにより封止されてなることが好ましい。
さらに、配置された複数のセルの間を隔絶する仕切りが、2枚の重ね合わさった前記防湿フィルムを熱シールして形成されていることが好ましい。
前記防湿フィルムは、最内層に積層されたポリオレフィン系樹脂層の上に、防湿性を有するガスバリア層、ハードコート層、反射防止層、防汚層、紫外線吸収層の少なくとも1層以上が積層されてなることが好ましい。
前記シール部材の材質は、ポリオレフィン系樹脂であることが好ましい。
また、前記シール部材は、前記リード材の横幅方向に、片側ずつ0.5〜15mmの長さで前記リード材の横幅からはみ出していることが好ましい。
熱シール処理する横方向の寸法幅は、3〜15mmであることが好ましい。
また、前記防湿フィルムの最内層に積層されたポリオレフィン系樹脂と、前記シール部材を構成するポリオレフィン系樹脂とが、両方ともポリプロピレン系樹脂であるか、または両方ともポリエチレン系樹脂であることが好ましい。
前記リード材の材質は、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼、金属メッキされた銅からなる群の中から選択された1種であることが好ましい。
前記リード材の表面には、長さ方向の全長あるいは所定長さに渡って表面処理層が形成され、前記表面処理層の上に前記シール部材が部分的に積層されていることが好ましい。
前記リード材の表面処理層は、リード材の材質がアルミニウムであればアルマイト処理層であり、リード材の材質がニッケル、ステンレス鋼または金属メッキされた銅のいずれかであれば電解研磨処理層または化学研磨処理層であることが好ましい。
また、本発明は、複数の色素増感型太陽電池セルが電気的に直列接続され、被覆封止されてなる色素増感型太陽電池モジュールの製造方法であって、
(1)可撓性の基材上に形成された複数の色素増感型太陽電池セルが電気的に直列接続してなるフレキシブル性を有するセル集積体を準備する工程と、
(2)少なくとも1枚以上の可撓性の樹脂フィルムであって、ポリオレフィン系樹脂が最内層に積層された防湿フィルムを用いて、前記セル集積体を挟み込む工程と、
(3)前記防湿フィルムの周縁を、セル集積体の外形よりもはみ出させ、前記防湿フィルムが重ね合わさって2枚となっている周縁の少なくとも2箇所には、モジュールの内外を電気的に接続する金属薄板からなるリード材を挿入する工程と、
(4)1枚の防湿フィルムを用いて半分に折り畳んだ場合は折り目を除く3方の周縁の全周を、あるいは、2枚の防湿フィルムを用いて重ね合わせた場合は4方の周縁の全周を、前記リード材の挿入された箇所を含めて、真空排気しながら熱シールして封止する工程と、を含むことを特徴とする色素増感型太陽電池モジュールの製造方法を提供する。
本発明は、上記の課題を解決するためのものであって、上記に記載の色素増感型太陽電池モジュール及びその製造方法を提供するものである。
本発明によれば、複数のセルからなるモジュール全体の防湿構造、特にリード材の取り出し構造に工夫を凝らして、簡単な構造であってもリード材の取り出し構造の機密性を向上させて防湿性を高める共に厚みを薄くし、セル及びモジュールの電圧出力の低下防止を図り性能を安定させ、かつ、フレキシブル性を有する色素増感型太陽電池モジュール及びその製造方法を提供することができる。
モジュールのリード材の取り出し構造を簡単にすることにより、製造コストを低減することが可能である。
また、色素増感型太陽電池モジュール全体の厚みが薄くてフレキシブル性を損なわないので、本発明の色素増感型太陽電池モジュールを個人向けの可搬式太陽電池電源として用いると手提げバッグなどへの収納が容易となり使い易くなる。
以下、最良の形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
図1および図2は、本発明の色素増感型太陽電池モジュール及びモジュールからリード材を取り出す貫通部の構造の第1形態例を示す図面である。
図1は色素増感型太陽電池モジュールからリード材を取り出す貫通部の構造を示す図面であり、図1(a)は図2(a)の一点鎖線で囲む円(C)部分の平面図、図1(b)は図1(a)のA−A線に沿う断面図、図1(c)は図1(a)のB−B線に沿う断面図である。図2は色素増感型太陽電池モジュールの一例を示す図面であり、図2(a)は平面図、図2(b)は図2(a)のD−D線に沿う断面図である。
図3〜図5は、色素増感型太陽電池のセル集積体の1例を示す平面図及び断面図である。図3は、色素増感型太陽電池のセル集積体の1例を示す平面図であり、図4は、図3のE−E線に沿う断面図であり、図5は、図3のF−F線に沿う部分拡大断面図である。
なお、図1および図2においては、上部側の防湿フィルム4が透明性を有するものとして、モジュール内部のリード材1、セル集積体3、セル集積体3からリード材1,1間の接続配線2を実線で描いてある。また、図1(a)および図2(a)では、ヒートシール部分の箇所を明確にするため、ヒートシール部分6に斜線(ハッチング)を付した。
図1に示すように、色素増感型太陽電池モジュール10は、金属薄板からなるリード材1の表面には、長さ方向の所定長さに渡って表面処理層7が形成され、この表面処理層の上にはシール部材8が部分的に積層されている。
色素増感型太陽電池モジュール10の可撓性を有する上部側の防湿フィルム4と、下部側の防湿フィルム5にて、金属薄板からなるリード材1を被覆しているシール部材8が熱シールにて封止されている。
なお、モジュールが、1枚の防湿フィルムを用いて半分に折り畳んで形成される場合には、折り目を除いてモジュールの3方の周縁の全周を、あるいは、2枚の防湿フィルムを用いて重ね合わせて形成される場合には、モジュールの4方の周縁の全周を、モジュールからリード材が貫通している貫通部を含めて真空排気しながら熱シールして封止される。
図2に示すように、この色素増感型太陽電池モジュール10は、可撓性を有する上部側の防湿フィルム4と、下部側の防湿フィルム5の間に挟まれた、セル集積体3を、周縁の熱シール部6にて封止してなるものである。色素増感型太陽電池モジュール10のセル集積体3からの接続配線2により電気的に接続されたリード材1,1により、色素増感型太陽電池モジュール10の防湿フィルム4,5の周縁を封止してなる袋体の内外が接続配線されている。
図3は色素増感型太陽電池のセル集積体の1例を示す平面図であり、図4は図3のE−E線に沿う断面図であり、図5は図3のF−F線に沿う部分拡大断面図である。
なお、図3は、上部基材32が透明性を有するものとして、発電層14および集電体16を実線で描いてある。
図3,図4に示すように、この色素増感型太陽電池のセル集積体3は、複数のセル11,11,…を直列に接続してなるものであり、透明性を有する上部基材32と、上部基材32の内面に設けられた上部電極12と、下部基材33と、下部基材33の内面に設けられた下部電極13と、上部基材32と下部基材33との間に設けられた発電層14とを具備する。図4,図5に示すように、セル11(色素増感型太陽電池セル)は、上部電極12と発電層14と下部電極13とがこの順に積層された部分によって構成される。
上部基材32としては、可視領域で透明性を有し、一般に全光線透過率が90%以上のものが好ましい。中でも、フレキシブル性を有する樹脂フィルムは、色素増感型太陽電池のセル集積体3の取扱い性が優れている点で、好適に用いられる。
上部基材32に使用される透明樹脂フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等からなる厚さ50〜300μmの単層フィルム又は前記透明樹脂からなる複数層の複合フィルムが挙げられる。
図5に示すように、上部電極12は、上部基材32の内面(図5の下側の面)に設けられている。上部電極12は、セル11ごとに区画された透明導電膜15と、各区画の透明導電膜15に接続された集電体16とから構成されている。
集電体16は、透明導電膜15から集電するものであって、発電層14の電解質18に接触しないように発電層14を覆わない位置に配設され、セル11を取り囲む封止材24と透明導電膜15との間に挟まれている。
透明導電膜15は、セル11,11,…ごとに電気的に分離するため、隙間15aが設けられている。透明導電膜15としては、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム(In)、酸化スズ(SnO)、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、亜鉛をドープした酸化インジウム(IZO)、アンチモンをドープした酸化スズ(ATO)、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)、アルミニウムをドープした酸化亜鉛(AZO)等が好ましいが、膜の導電性、透明性、エッチングによるパターニングが容易なことからITOが特に好ましい。
透明導電膜15の形成は、加熱蒸着法、スパッタ法、CVD法、プラズマCVD法、イオンプレーティング法、ゾル−ゲル法、ウェットコーティング法等、公知の薄膜形成方法によって行うことができる。透明導電膜15の厚さは、200nm以下、好ましくは100nm以下である。
集電体16は、透明導電膜15よりも導電性の良い材料から構成することが好ましく、具体例としては、金、銀、銅、白金、ニッケル、アルミニウム、鉄等の金属、前記金属を1種以上含む合金、カーボンなどが挙げられる。
集電体16は、加熱蒸着法、スパッタ法、CVD法、導電性ペーストを用いた印刷法等によって透明導電膜15上に設けられる。導電性ペーストとしては、金、銀、銅、白金、ニッケルなどの電気伝導度の高い金属微粉末を混入させたものが用いられる。
集電体16は、厚さが15μm以下、好ましくは7μm以下であって、線幅が60μm以下、好ましくは40μm以下、より好ましくは25μm以下である。集電体16の厚さが15μmを超えると、透明な上部基材32に対して斜めに入射する光が遮られるため好ましくない。また、集電体16の線幅が60μmを超えると、開口率が低くなったり、金属線が見えやすくなり好ましくない。集電体16の線幅を細線化することで、光の回折、散乱等により、線幅が大きい場合に比して電極基板の全光線透過率が向上し、太陽電池の発電効率を向上させることができる。
図4,図5に示すように、発電層14は、分光増感色素が担持された金属酸化物半導体膜17と、電解質18(特に電解液)とからなる。金属酸化物半導体膜17は上部電極12の透明導電膜15上に膜状に形成されている。電解質18は、上部電極12と下部電極13との間に封入されており、金属酸化物半導体膜17と下部電極13との間の空隙を充填するのみならず、金属酸化物半導体膜17の内部にも浸透している。
前記金属酸化物半導体膜17としては、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化マグネシウム(MgO)等の公知の1種以上の金属酸化物半導体からなる多孔質の膜を用いることができる。金属酸化物半導体としては、安定性や安全性の点から、アナタース型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、無定形酸化チタン、メタチタン酸、オルソチタン酸等の各種の酸化チタン又は水酸化チタン、含水酸化チタンの微粒子からなるものが好ましい。この金属酸化物半導体膜17の膜厚としては、一般的には10nm以上であり、100nm〜1μmが好ましい。
前記分光増感色素は、金属酸化物半導体膜17を構成する金属酸化物半導体の表面に、単分子膜として吸着されるものである。この分光増感色素は、可視光領域及び/又は赤外光領域に吸収を持つものであり、種々の金属錯体や有機色素を1種以上用いることができる。例えば、分光増感色素の分子中にカルボキシル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、スルホン基、カルボキシアルキル基の官能基を有するものが、金属酸化物半導体膜17への吸着が速いため、好ましい。また、分光増感の効果や耐久性に優れている観点から、金属錯体が好ましい。この金属錯体としては、銅フタロシアニン、チタニルフタロシアニン等の金属フタロシアニン、クロロフィル、ヘミンや、公知のルテニウム、オスミウム、鉄、亜鉛等の錯体を用いることができる。
また、有機色素としては、メタルフリーフタロシアニン、シアニン系色素、メロシアニン系色素、キサンテン系色素、トリフェニルメタン色素を用いることができる。
また、上部電極12と下部電極13との間に封入する電解質18としては、I/I 系や、Br/Br 系、キノン/ハイドロキノン系等のレドックス電解質を含む電解液が挙げられる。このような電解液は、エタノールやアセトニトリルなどの溶媒にヨウ化リチウムやヨウ素などを溶解させるなど、従来公知の方法によって得ることができる。また、電解質18は、液体電解質又はこれを高分子物質中に含有させた固体高分子電解質であってもよい。
図3〜図5に示すように、封止材24は、電解質18が外部に漏洩しないように、2枚の基材32,33間で外周部を液密に封止する外枠部25と、外枠部25の内部をセル11,11,…ごとに隔離する隔壁部26とを有して格子状に形成されている。また、封止材24は、図5に示すように、集電体16が電解質18と接触しないように、集電体16(図5で、透明導電膜15の下側に配設される。)の表面を覆う役割も果たす。
下部基材33は、下部電極13を支持する基材であり、材質には特に制限はないが、色素増感型太陽電池のセル集積体3の取扱い性の点では、フレキシブル性を有する樹脂フィルムが好適に用いられる。
下部基材33に使用される樹脂フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等からなる厚さ50〜300μmの単層フィルム又は前記透明樹脂からなる複数層の複合フィルムが挙げられる。
図5に示すように、下部電極13は、下部基材33の内面(図5の上側の面)に設けられている。下部電極13は、金属等の良導体、金属酸化物半導体等の半導体、カーボンなどから形成することができるが、電解質18中に含有されるヨウ素化合物に対する耐ヨウ素性の観点から、白金またはカーボンが好適に使用される。下部電極13をセル11,11,…ごとに分離するため、下部電極13には隙間13aが設けられている(図5参照)。
下部電極13の形成は、加熱蒸着法、スパッタ法、CVD法、導電性ペーストを用いた印刷法(例えばスクリーン印刷)等によって行う。導電性ペーストとしては、導電性粒子を配合したものが用いられる。
本形態例の色素増感型太陽電池のセル集積体3においては、セル間の配線接続構造21は、2枚の基材32,33間で隣接した2つのセル11,11において、図3,図4に示すように、一つのセル11の上部電極12および他のセル11の下部電極13がセル11の外部に延出して端子部22,23を形成し、これら端子部22,23同士の接続によって、隣接セルの上部電極12と下部電極13との電気的接続がなされている。これにより、セル同士の直列配線の接続構造を簡略化することができる。
(防湿フィルム)
前記防湿フィルムには、最内層にポリオレフィン系樹脂が積層されていることが好ましい。防湿フィルムの最内層に使用されるポリオレフィン系樹脂は、ポリプロピレン系樹脂またはポリエチレン系樹脂のいずれかであることが好ましい。
上記ポリオレフィン系樹脂には、例えば無延伸ポリプロピレン(CPP)等のポリプロピレンや低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリエチレン、及びこれらにカルボキシル基が導入されたもの(アイオノマーや酸変性ポリオレフィン等)が使用可能である。
また、最内層に積層されたポリオレフィン系樹脂層の上には、防湿性を有するガスバリア層、ハードコート層、反射防止層、防汚層、紫外線吸収層の少なくとも1層以上が積層されていることが好ましい。
本防湿フィルムは、ハードコート層を設けたことによりフィルムの傷付を防止し、さらに反射防止層により外部光の反射を低下させることが出来る。最外層に防汚層を設けることにより、モジュール表面の汚れを防止することが出来る。また、紫外線吸収層を設けることにより、モジュールを構成する樹脂の耐久性を高めることが可能となる。
紫外線吸収層を設ける場合は、ハードコート層や、フィルムを積層する際に使用される粘着剤層に紫外線吸収剤を混合してもよく、あるいは、オレフィン系樹脂が最内層に積層された防湿フィルム内に紫外線吸収剤を練り込んでもよい。
本発明における防湿フィルムの構成としては、単層フィルムでもよく、積層フィルムでもよい。単層フィルムによる防湿フィルムの場合は、少なくとも最内層にポリオレフィン系樹脂を用い、その上に酸化アルミニウム、酸化珪素などの金属酸化物の蒸着膜をコーティングして透明蒸着膜からなるガスバリア層を形成したものが好ましい。
積層フィルムの場合は、少なくとも最内層にポリオレフィン系樹脂を用い、防湿性を有するフィルムを積層するか、防湿性を有するガスバリア層を積層したフィルムを積層してもよい。
光入射側となる、上部側の防湿フィルム4は、ポリオレフィン系樹脂が最内層に積層されており、さらに防湿性を有するガスバリア層が積層されていて、可視領域で透明性を有し、一般に全光線透過率が90%以上のものが好ましい。
この場合のガスバリア層として使用される防湿性を有する樹脂フィルムは、透明で、かつ水分透過率の小さいプラスチックフィルムが用いられ、ふっ素系全般、ポリメチルメタクリレート、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートあるいはポリフェニレンサルファイド等のフィルムが挙げられる。
また、光入射側と反対面の、下部側の防湿フィルム5は、ポリオレフィン系樹脂が最内層に積層されており、さらに防湿性を有するガスバリア層が積層されているが、必ずしも透明である必要はない。
この場合のガスバリア層として使用される防湿性を有するフィルムは、たとえば、上記フィルムの他に、アルミニウム等の金属箔をプラスチックフィルムでサンドイッチしたものを用いることもできる。このような金属箔をラミネートしたフィルムによれば、プラスチックフィルム自体は若干水分透過率の大きいものでも、プラスチックフィルムでサンドイッチされた金属箔により、侵入してくる水分を遮断することができる。
これまで、防湿性を有するフィルムとして、OPP(2軸延伸PPフィルム)、ONY(2軸延伸ナイロンフィルム)、PETフィルムなどの基材フィルムにポリ塩化ビニリデン(PVDC)をコートしたフィルムが、最も汎用的に使用されてきた。しかし、含塩素材料であるため焼却時のダイオキシン発生が環境問題となってきているため、代わりとして、金属酸化物を蒸着した透明蒸着フィルムや共押出ナイロン多層フィルム等を用いるのが好ましい。
アルミナ蒸着フィルムは、フィルム基材の上に酸化アルミを蒸着したもので、透明な蒸着層により酸素と水蒸気の透過を抑制し、高いバリア性を持つフィルムである。
さらに、焼却処理時に有毒ガスを発生させず、かつ焼却残渣も殆ど出ないため、環境適性に優れている。フィルム基材としては、主として、PETフィルムを用いるが、2軸延伸ナイロンフィルムを用いてもよい。
シリカ蒸着フィルムは、基材フィルムに酸化ケイ素(SiO)を蒸着コーティング加工したフィルムで、アルミ箔並のバリア性を有する高機能フィルムである。アルミナ蒸着フィルム同様、焼却による有害ガス発生や残渣が殆ど無いなど環境対応型フィルムといえる。基材フィルムとしては、主にPETフィルムを用いるが、シール強度、耐衝撃性、耐ピンホール性などに優れる2軸延伸ナイロンフィルムを用いてもよい。
ONY系共押出フィルムは、ナイロンとバリア性樹脂を共押出し共延伸したフィルムで、環境問題より「脱塩素」が要求されるPVDCコートフィルム、PVDC押出フィルムの代替品として用いられる。高バリア性、高強度に加え、高い印刷性や優れた耐熱性があり、シリカ蒸着フィルム同様に汎用されている。
リード材1を用いて、モジュールの内外を電気的に接続する貫通部を形成するに際しては、少なくとも1枚以上の最内層にオレフィン系樹脂が積層された防湿フィルム4,5の間に、色素増感型太陽電池モジュールを挟み、リード材1の一部に施された表面処理層7をシール部材8で被覆し、熱シールにより封止される。
特に、シール部材8と防湿フィルム4,5の最内層に積層された樹脂とが、いずれもオレフィン系樹脂、特にポリプロピレン系樹脂またはポリエチレン系樹脂を含有している場合には、接着強度が更に向上する。すなわち、本実施形態によれば、リード材1と防湿フィルム4,5との接着部の気密性が維持され、防湿性が向上するので、色素増感型太陽電池モジュールの出力低下の低減を図ることができる。
上記ハードコート層は、例えば、基材上にハードコート組成物をマイクログラビアコーター等で塗工し、紫外線硬化させることによって形成することができる。上記ハードコート層の膜厚は2〜20μmとなるように塗工膜厚を調節することが好ましい。さらに、基材とハードコート層との密着性を高めるために、基材の表面にコロナ放電処理が施されてもよい。
上記ハードコート組成物として、好ましくは多官能アクリレートとシリカ粒子及び/又はポリシロキサンとを混合したものが挙げられる。
上記多官能アクリレートとしては、例えば、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記シリカ粒子としては、汎用のものが使用できるが、粒径が小さくなるとハードコート組成物の粘度が高くなるため塗工が困難になり、粒径が大きくなると塗工後のヘイズ値が下がり透明性が低下するので、粒径0.1〜1μmが好ましい。
反射防止層は、色素増感型太陽電池モジュールの外側から入射する外光の可視光線の反射を防ぐためのものであって、最表面に低屈折率層を設けることが必須である。単層の場合は、防湿フィルムの最内層に積層されたポリオレフィン系樹脂に比べて屈折率の低い物質、例えばポリシロキサン構造を有するフッ素含有有機化合物等の薄膜を形成する。
低屈折率層の屈折率は、1.20〜1.55であることが好ましく、1.30〜1.55であることがさらに好ましい。低屈折率層の厚さは、80〜200nmであることが好ましい。また多層からなる場合は、最内層に積層されたポリオレフィン系樹脂に比べて高屈折率の物質、例えば酸化チタンの蒸着薄膜と、最内層に積層されたポリオレフィン系樹脂に比べて低屈折率の物質、例えば酸化ケイ素の薄膜を交互に積層する。このような金属酸化物薄膜の形成方法は特に限定されず、スパッタリング法、真空蒸着法、湿式塗布法により、酸化ジルコニウム、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、酸化ケイ素等の薄膜を形成することができる。
上記の反射防止層の表面に、更に防汚層を形成することができる。防汚層は、モジュールの表面にごみや汚れが付着するのを防ぐためのものであって、特に指紋汚れなどの人体からの油汚れに対する拭き取り性に優れたものとして、撥水性、撥油性を有する素材からなる層である。このような性能を持つものとしては、例えば、公知のフッ素を含有する低表面エネルギーの化合物が好ましく、具体的にはフッ化炭化水素基を含有するシリコン化合物、フッ化炭化水素基含有ポリマーが挙げられる。
防汚層の厚さは、できる限り薄い方が望ましく、1〜50nm程度の厚さが好ましい。防汚層の厚さが50nmより厚いと、成膜不良が生じて好ましくない。防汚層の形成方法としては、リバースコート法、ダイコート法、グラビアコート法、CVD法等の従来公知の方法が使用できる。
紫外線吸収層を設ける場合は、ハードコート層や、フィルムを積層する際に使用される粘着剤層に紫外線吸収剤を混合してもよく、あるいは、最内層にオレフィン系樹脂が積層された防湿フィルム内に紫外線吸収剤を練り込んでもよい。
前記紫外線吸収剤は、具体的には、2,4−ジヒドロキシ−ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルフォベンゾフェノン、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジターシャルブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、フェニルサリシレイト、p−オクチルフェニルサリシレイト、p−ターシャルブチルフェニルサリシレート等の有機系紫外線吸収剤、酸化セシウム、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機系紫外線吸収剤を用いることができる。なかでも紫外線吸収効率が高いベンゾフェノン系化合物が好適に用いられる。また紫外線吸収剤は、1種単独または複数種を添加して用いることができる。
これらの紫外線吸収剤は、450nm以下、望ましくは430nm以下に吸収波長領域を持つことが望ましい。450nm以上に吸収波長領域を持つと、可視光域を吸収することになり、色素増感型太陽電池モジュール内の発電層に到達する有効な可視光線の光量が少なくなる。
紫外線吸収剤をフィルム形成剤に添加する量は、0.05〜10重量部、望ましくは0.1〜8重量部がよい。0.05重量部未満では紫外線吸収量が小さいので添加した効果が小さい。10重量部を超えると紫外線吸収剤の析出、しみ出し、べとつきや、フィルムの着色などの問題が生じる。またこれらの紫外線吸収剤の450nm以下、望ましくは430nm以下の紫外線透過率は、透過率60%以下、更には40%以下が望ましい。透過率が60%を超えると、紫外線吸収層を設置した効果が小さい。
(リード材の材質、寸法)
リード材の材質は、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼、金属メッキされた銅からなる群の中から選択された1種である。
一般的には、リード材の材質は、導電性の点から、銅、あるいはアルミニウムを用いることが多いが、本発明の色素増感型太陽電池モジュールのリード材においては、モジュールの内部に収納するセル集積体を構成するセルの内部に腐食性の電解液を使用していることから、万一、モジュールの内部に電解液が漏洩した場合を想定すると、リード材の材質は、なるべく耐食性のより優れたニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキまたはクロムメッキされた銅を用いるのがより好ましい。
リード材の寸法は、可撓性を有する必要があることからなるべく厚みが薄い方が望ましく、横幅寸法2.0〜20mm、厚み0.01〜1.5mmであることが好ましい。さらに好ましくは、横幅寸法2.0〜12mm、厚み0.01〜0.5mmである。
(リード材の表面処理)
図1に示すように、リード材1の表面の一部は、表面処理層7が形成されていることが好ましい。なお、リード材1の表面処理層7は、リード材の材質がアルミニウムであればアルマイト処理層であり、リード材1の材質がニッケル、ステンレス鋼または金属メッキされた銅のいずれかであれば電解研磨処理層または化学研磨処理層であることが好ましい。リード材1に表面処理層7を形成することで、表面の平滑性が増して、リード材1とリード材1の一部分を被覆するシール部材8との密着性を向上させることができる。
リード材の材質がアルミニウムであれば、アルマイト処理(陽極酸化被膜処理)等の表面処理を施すと耐食性が向上するので好ましい。この表面処理層は、上記水和酸化物層表面の陽極酸化により形成される化成処理層であってもよいし、アルミニウムの陽極酸化またはクロメート処理により形成された化成処理層としてもよい。アルミニウムの表面に自然に生成する酸化皮膜は非常に薄いものであるが、人工的に厚くて強固な酸化皮膜をつくる電気化学的表面処理は、アルマイト処理(陽極酸化被膜処理)にて行う。
実際には、電解液(酸液)の中で、アルミニウムを陽極として弱い直流、交流または、交直流の電流を流して電気分解すると、アルミニウムの表面に酸化皮膜が形成される。この電解分解が、“アルミニウムのアルマイト処理(陽極酸化被膜処理)”と言われる。表面処理層7の形成に先立ち、リード材1を構成するアルミニウム薄板の表面に形成された酸化皮膜を除去する除去処理を施すことが望ましい。
リード材の材質がニッケル、ステンレス鋼または金属メッキされた銅のいずれかであれば電解研磨処理層を形成するのが好ましい。
電解研磨は、金属表面の微細な凹凸の凸部を凹部よりも先に溶解させ、平滑な光沢面を得るものである。電解液中に浸した電極と電解研摩対象物に電圧を印加する方法により、陽極(+極)側の電解研摩対象物を研磨する。電解研摩対象物の表面に形成される粘性液層の働きによって、ミクロ凸部での加工速度がミクロ凹部よりも大きくなるために表面粗さが次第に改善され、平滑な処理面が得られる。したがって、電解処理液には、粘性の高い硫酸、燐酸、クロム酸、硝酸などが使われる。このため、電解処理後には、水洗処理を充分に行ない、電解処理液を洗い流さないと研摩面が荒れてしまう。電解処理液を洗浄するための水洗後は、更にアルカリでの中和処理を行い、最後に仕上げの水洗処理を行うのが良い。
さらに、リード材の材質がニッケル、ステンレス鋼または金属メッキされた銅のいずれかであれば化学研磨処理層を形成するのも好ましい方法である。化学研磨処理の方法は、強酸、強アルカリなどの薬品、例えば過酸化水素と硫酸を主成分とする金属表面処理剤を用いて金属を化学的に溶解する方法である。一般に、化学研摩処理を行うと、金属の表面が平滑にされると共に、酸化皮膜などの皮膜層を生じて耐食性が向上するので好ましい。化学研摩処理の場合、電気を使用しないで化学研摩処理剤の液体中に金属を浸漬させるだけで処理が行えるため、複雑な形状、線、箔なども容易に化学研磨処理ができる特徴を有する。
(シール部材)
図1,図2に示すように、金属薄板からなるリード材1の上には、合成樹脂からなるシール部材8が部分的に積層され、このシール部材8が、色素増感型太陽電池もモジュール10を構成する重なり合う2枚の防湿フィルム4,5にて熱シールにより封止されている。
シール部材8の材質は、ポリプロピレン系樹脂またはポリエチレン系樹脂のいずれかであることが好ましい。シール部材8の寸法は、金属薄板からなるリード材1の横幅方向に、片側ずつ0.5〜15mmの長さでリード材1の横幅からのはみ出し代を有していることが好ましい。シール部材8が一定のはみ出し代を有する方が、防湿フィルム4,5とシール部材8との熱シールが安定して行なうことができる。シール部材8のはみ出し代が0.5mmより狭い場合は、リード材1の横幅方向の端部と防湿フィルムとの間に隙間が生じやすい。また、シール部材8のはみ出し代が15mmより広い場合は、シール部材8が折れ曲がり易くなり作業性が低下するので好ましくない。
シール部材8は、厚み0.03〜0.3mmのポリプロピレン系樹脂またはポリエチレン系樹脂のいずれかの薄板またはフィルムを用いるのが好ましい。また、防湿フィルム4,5の最内層に積層されたポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン系樹脂である場合には、シール部材8の材質もポリプロピレン系樹脂とし、防湿フィルム4,5の最内層に積層されたポリオレフィン系樹脂がポリエチレン系樹脂である場合には、シール部材8の材質もポリエチレン系樹脂とすることが好ましい。
(シール部材を積層する時、リード材に施す下地処理)
リード材1にシール部材8を積層するに当たっては、リード材1とシール部材8との密着力を向上させるため、リード材1の表面に部分的に形成された表面処理層7の上に、接着剤、ヒートシール剤、接着性樹脂等を用いて、樹脂被膜を形成する下地処理を施すのが好ましい。この樹脂被膜としては、特に、酸変性ポリオレフィン系接着剤やエポキシ系接着剤等を使用するのが好ましい。上記酸変性ポリオレフィン系接着剤は、エチレンやプロピレンを主鎖に持つ重合体や、エチレンやプロピレンと他のモノマーとの共重合体をカルボン酸等により酸変性させ、必要に応じ溶剤に分散させてなるもので、具体的には、ポリエチレンやポリプロピレンを無水マレイン酸等で変性させたフィルム(商品名アドマーフィルム)や、これら酸変性ポリオレフィンを高沸点脂肪族炭化水素に分散させてなる接着剤が使用可能である。
このような接着剤は、例えば金属箔と樹脂層との熱接着に使用されるヒートシール用フィルムやヒートシール剤として公知のもので、医薬品用包装材であるPTP(プレススルーパック)用のヒートシール剤としても使用されている。一方、エポキシ系接着剤を使用する場合、クロム化合物が添加されたエポキシ系塗料を接着剤として用いると、良好な接着性が得られる。なお、これら接着剤の塗工量は、通常、乾燥重量で0.1〜5g/m程度が適当である。
更に、表面処理層と下地処理層との接着には、ドライラミネートや押出ラミネート、または表面処理層への接着剤コーティング後の熱接着等あらゆる公知の方法が使用可能である。表面処理層側を向く面を無水マレイン酸等で変性させた樹脂層を表面処理層に直接熱接着し、下地処理層としてもよい。
一方、下地処理層の一部を合成樹脂からなるシール部材8で被覆する方法には、例えばフィルム状の樹脂を直接熱接着するサーマルラミネートや、溶融した樹脂を直接積層する押出ラミネート等がある。特に、オレフィン系樹脂を溶融押出しして樹脂層を形成しつつ加熱状態で圧着し、下地処理層に接着すると高い接着強度が得られる。
また、接着性向上のためには、下地処理層とシール部材8(及び後述するモジュールの上部側、下部側の防湿フィルムの最内層に積層された樹脂)が、同種のオレフィン系樹脂を含有していることが望ましい。上記オレフィン系樹脂には、例えばポリプロピレンやLDPE、LLDPE等のポリエチレン、及びこれらにカルボキシル基が導入されたもの(アイオノマーや酸変性ポリオレフィン等)が使用可能であるが、耐熱性及び熱シール時の安定性や接着強度等を考慮すると、下地処理層とシール部材8(及びモジュールの上部側、下部側の防湿フィルムの最内層に積層された樹脂)とが、いずれもポリプロピレン系樹脂を含有していることが特に望ましい。
リード材1を用いて、モジュールの内外を電気的に接続する貫通部を形成するに際しては、少なくとも1枚以上の最内層にオレフィン系樹脂が積層された防湿フィルム4,5の間に、セル集積体3を挟み、リード材1の一部に施された表面処理層および/または下地処理層の上にシール部材8を被覆し、防湿フィルム4,5の最内層に積層されたオレフィン系樹脂およびシール部材8による熱シールにより封止される。
本出願人は、複数の色素増感型太陽電池セルを電気的に直列接続してなるセルの配線接続構造およびこれを利用した色素増感型太陽電池セルに関し、特に、内部構造を簡単にして安価に製造できるようにしたものを既に提案している(特許文献2を参照)が、この場合、セルの厚みは、0.3〜2.0mm程度であって、フレキシブル性を有するものを製作することが可能であった。したがって、これらのフレキシブル性を有するセルを複数で用い、厚み30〜200μm程度の防湿フィルムを用いて封止された色素増感型太陽電池モジュール全体の厚みは、0.4〜2.5mm程度に抑えられ、フレキシブル性を維持させることが可能である。
一方、下地処理層とシール部材8及びシール部材8と防湿フィルム4、5の最内層とは、いずれも樹脂同士の熱シールにより強固に接着される。特に、下地処理層とシール部材8及び防湿フィルム4,5の最内層に積層された樹脂とが、いずれもオレフィン系樹脂、特にポリプロピレン系樹脂またはポリエチレン系樹脂を含有している場合には、この接着強度が更に向上する。すなわち、本実施形態によれば、リード材1と防湿フィルム4,5との接着部の気密性が維持され、色素増感型太陽電池セルの出力低下を防止することができる。
しかも、このようにリード材1には部分的に予めシール部材8を積層しておくことにより、防湿フィルム4,5の熱シールに際し、この部分に十分な厚さの樹脂層が存在することとなる。その結果、図1(c)に示すように、リード材1を囲むシール部材8の樹脂がリード材1の側方にも回り込みやすくなってリード材1に対するシール性が向上するので、防湿フィルム4,5の最内層に積層される樹脂が薄くても、確実な熱シールが可能となる。更に、防湿フィルム4,5の最内層に積層される樹脂の選定に際しても、リード材1の周囲が下地処理層及びシール部材8により覆われているので、格別な注意を払うことなく、広範な選択肢からの選択が可能となる。
また、表面処理層7の形成によりリード材1と下地処理層とが強固に接着されているため、リード材1と下地処理層との界面からの水分の透過が防止され、かつ下地処理層と防湿フィルム4,5の最内層に積層された樹脂とが、両者が含有する樹脂同士により接着される。
本形態例の構成によれば、極めて簡単な構造をしたシール部材8を用いてリード材1の一部分を被覆し、さらに、このシール部材8に対して、色素増感型太陽電池モジュールを構成する防湿フィルム4,5を用いて熱シールにより封止するので、リード材1の取り出し構造を簡単にできる。このため、モジュール全体の厚みを薄くしてフレキシブル性を損なわないようにすることができる。
モジュールからリード材1を取り出す構造を簡単にすることにより、製造コストを低減することが可能である。
本発明により、複数のセルからなるモジュール全体の防湿構造、特にモジュールからリード材を取り出す構造に工夫を凝らして防湿性を高める共に、厚みを薄くし、セル及びセルの電圧出力の低下防止を図り性能を安定させ、かつ、フレキシブル性を有する色素増感型太陽電池モジュール及びその製造方法を提供することができる。
以上、本発明を好適な実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の形態例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば、色素増感型太陽電池モジュールからのリード材取り出しは、同じ方向から2本取り出しているが、特にこれに限定される必要はない。
例えば、左右の異なる方向に1本ずつリード材を取り出してもよい。これ以外にも、左右に2本ずつのリード材を取り出す構成を採用することも可能である。
本発明を用いると、色素増感型太陽電池モジュールからリード材を取り出す構造が簡単になるので、モジュール全体の厚みを薄くしてフレキシブル性を損なわないようにすることが可能となり、個人向けの可搬式太陽電池電源として用いると手提げバッグなどへの収納が容易となり使い易くなる。
色素増感型太陽電池モジュールからリード材を取り出す貫通部の構造を示す図面であり、(a)は図2(a)の一点鎖線で囲む円(C)部分の平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図、(c)は(a)のB−B線に沿う断面図である。 色素増感型太陽電池モジュールの一例を示す図面であり、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D線に沿う断面図である。 色素増感型太陽電池のセル集積体の1例を示す平面図である。 図3のE−E線に沿う断面図である。 図3のF−F線に沿う部分拡大断面図である。
符号の説明
1…リード材、2…セル集積体からリード材間の接続配線、3…複数のセルを電気的に直列接続してなるセル集積体、4…モジュールの上部側の防湿フィルム、5…モジュールの下部側の防湿フィルム、6…モジュールの熱シール部、7…リード材の表面処理した部分、8…シール部材、10…モジュール(色素増感型太陽電池モジュール)、11…セル、12…上部電極、13…下部電極、14…発電層、15…透明導電膜、16…集電体、17…分光増感色素が担持された金属酸化物半導体膜、18…電解質、21…セル間の配線接続構造、22,23…端子部、24…封止材、25…外枠部、26…隔壁部、32…上部基材、33…下部基材。

Claims (9)

  1. 複数の色素増感型太陽電池セルが電気的に直列接続され、被覆封止されてなる色素増感型太陽電池モジュールであって、
    前記セルは、透明基材の表面に上部電極と色素を含有させた酸化物半導体層とがこの順に積層された半導体電極、電解質、および当該上部電極と対をなす下部電極からなるものであり、
    前記モジュールは、上下2枚の基材とセル間の仕切りによって区画された複数のセルを電気的に直列接続してなるセル集積体を有し、少なくとも1枚以上の可撓性の樹脂フィルムによって前記セル集積体が挟まれており、前記可撓性の樹脂フィルムは、ポリオレフィン系樹脂が最内層に積層された防湿フィルムであり、前記防湿フィルムの周縁は、前記セル集積体の外形よりもはみ出しており、前記防湿フィルムが重ね合わさって2枚となっている周縁の少なくとも2箇所には、モジュールの内外を電気的に接続する金属薄板からなるリード材の貫通している貫通部があり、前記貫通部を含めて、前記防湿フィルムの周縁の全周が、真空加熱による熱シールにより封止されてなることを特徴とする色素増感型太陽電池モジュール。
  2. 前記リード材の表面には、熱シールに供されるシール部材が部分的に積層されており、前記貫通部においては前記シール部材を挟む前記2枚の防湿フィルムが熱シールにより封止されてなることを特徴とする請求項1に記載の色素増感型太陽電池モジュール。
  3. 前記防湿フィルムは、最内層に積層されたポリオレフィン系樹脂層の上に、防湿性を有するガスバリア層、ハードコート層、反射防止層、防汚層、紫外線吸収層の少なくとも1層以上が積層されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の色素増感型太陽電池モジュール。
  4. 前記シール部材の材質は、ポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の色素増感型太陽電池モジュール。
  5. 前記防湿フィルムの最内層に積層されたポリオレフィン系樹脂と、前記シール部材を構成するポリオレフィン系樹脂とが、両方ともポリプロピレン系樹脂であるか、または両方ともポリエチレン系樹脂であることを特徴とする請求項4に記載の色素増感型太陽電池モジュール。
  6. 前記リード材の材質は、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼、金属メッキされた銅からなる群の中から選択された1種であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の色素増感型太陽電池モジュール。
  7. 前記リード材の表面には、長さ方向の全長あるいは所定長さに渡って表面処理層が形成され、前記表面処理層の上に前記シール部材が部分的に積層されていることを特徴とする請求項2、4、5のいずれかに記載の色素増感型太陽電池モジュール。
  8. 前記リード材の表面処理層は、リード材の材質がアルミニウムであればアルマイト処理層であり、リード材の材質がニッケル、ステンレス鋼または金属メッキされた銅のいずれかであれば電解研磨処理層または化学研磨処理層であることを特徴とする請求項7に記載の色素増感型太陽電池モジュール。
  9. 複数の色素増感型太陽電池セルが電気的に直列接続され、被覆封止されてなる色素増感型太陽電池モジュールの製造方法であって、
    (1)可撓性の基材上に形成された複数の色素増感型太陽電池セルが電気的に直列接続してなるフレキシブル性を有するセル集積体を準備する工程と、
    (2)少なくとも1枚以上の可撓性の樹脂フィルムであって、ポリオレフィン系樹脂が最内層に積層された防湿フィルムを用いて、前記セル集積体を挟み込む工程と、
    (3)前記防湿フィルムの周縁を、セル集積体の外形よりもはみ出させ、前記防湿フィルムが重ね合わさって2枚となっている周縁の少なくとも2箇所には、モジュールの内外を電気的に接続する金属薄板からなるリード材を挿入する工程と、
    (4)1枚の防湿フィルムを用いて半分に折り畳んだ場合は折り目を除く3方の周縁の全周を、あるいは、2枚の防湿フィルムを用いて重ね合わせた場合は4方の周縁の全周を、前記リード材の挿入された箇所を含めて、真空排気しながら熱シールして封止する工程と、を含むことを特徴とする色素増感型太陽電池モジュールの製造方法。
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