JP2008186717A - 色素増感型光電変換素子及び色素増感型太陽電池 - Google Patents

色素増感型光電変換素子及び色素増感型太陽電池 Download PDF

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Fumitaka Mochizuki
文貴 望月
友子 ▲崎▼村
Tomoko Sakimura
Hideya Miwa
英也 三輪
Akihiko Itami
明彦 伊丹
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Abstract

【課題】熱や光に対して高い耐久性を有し、また光励起電子の生成効率の高い、色素増感型太陽電池を提供する。
【解決手段】半導体層が下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする色素増感型光電変換素子。
Figure 2008186717

(式中、Ar1、Ar3、Ar4はアルキル基、アリール基または複素環基を表し、それぞれ置換基を有してもよい。Ar2はアルキレン基、アリーレン基または複素環基を表し、それぞれ置換基を有してもよい。また、Ar2、Ar3は連結基を介して互いに結合して環状構造を形成してもよい。)
【選択図】なし

Description

本発明は、色素増感型光電変換素子及び色素増感型太陽電池に関する。
近年、無限で有害物質を発生しない太陽光の利用が精力的に検討されている。このクリーンエネルギー源である太陽光利用として現在実用化されているものは、住宅用の単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン及びテルル化カドミウムやセレン化インジウム銅等の無機系太陽電池が挙げられる。
しかしながら、これらの無機系太陽電池の欠点としては、例えば、シリコン系では、非常に純度の高いものが要求され、当然精製の工程は複雑でプロセス数が多く、製造コストが高いことが挙げられる。
一方で、有機材料を使う光電変換素子を備えた有機太陽電池も多く提案されている。有機太陽電池としては、p型有機半導体と仕事関数の小さい金属を接合させるショットキー型光電変換素子、p型有機半導体とn型無機半導体、あるいはp型有機半導体と電子受容性有機化合物を接合させるヘテロ接合型光電変換素子等があり、利用される有機半導体は、クロロフィル、ペリレン等の合成色素や顔料、ポリアセチレン等の導電性高分子材料、またはそれらの複合材料等である。
これらを真空蒸着法、キャスト法、またはディッピング法等により、薄膜化し電池材料が構成されている。有機材料は低コスト、大面積化が容易等の長所もあるが、変換効率は1%以下と低いものが多く、また耐久性も悪いという問題もあった。
こうした状況の中で、良好な特性を示す色素増感型太陽電池がスイスのグレッツェル博士らによって報告された(例えば、非特許文献1参照)。
提案された電池は色素増感型太陽電池であり、増感色素としてルテニウム錯体で分光増感された酸化チタン多孔質薄膜を作用電極とする湿式色素増感型太陽電池である。色素増感型太陽電池における増感色素としてルテニウム(RU)錯体が広く使われているが、ルテニウム自体が希少かつ高価な金属であるため、安価に製造できる有機色素を用いた色素増感型太陽電池の開発が進行している。例えば、増感色素にトリフェニルアミン構造を有する化合物を用いると、光電効果が高い素子が形成されることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、これらの色素は酸化チタン等の半導体への吸着が低かったり、高い増感効果を得るには至っておらず、また、耐久性にも問題があることが分かった。増感色素は、発電時に光酸化反応を繰り返すことにより電流を発生させており、光や酸化反応に強い色素が求められている。
特開2005−123033号公報 B.O′Regan and M.Gratzel,Nature,353,737(1991)
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、熱や光に対して高い耐久性を有し、また光励起電子の生成効率の高い、色素増感型光電変換素子及び該色素増感型光電変換素子を用いた色素増感型太陽電池を提供することにある。
本発明の上記課題は、以下の構成により達成される。
1.二つの対向する電極間に、少なくとも半導体層が設けられている色素増感型光電変換素子において、該半導体層が下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする色素増感型光電変換素子。
Figure 2008186717
(式中、Ar1、Ar3、Ar4はアルキル基、アリール基または複素環基を表し、それぞれ置換基を有してもよい。Ar2はアルキレン基、アリーレン基または複素環基を表し、それぞれ置換基を有してもよい。また、Ar2、Ar3は連結基を介して互いに結合して環状構造を形成してもよい。)
2.前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で表されることを特徴とする前記1に記載の色素増感型光電変換素子。
Figure 2008186717
(式中、nは1または2を表し、Ar5は同一または異なってもよいアリ−ル基または複素環基を表し、それぞれ置換基を有してもよい。R1、R2はアルキル基、アラルキル基またはアリ−ル基を表し、それぞれ置換基を有してもよい。m1、m2は0または1を表す。R3、R4は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはアリ−ル基を表し、アルキル基、アルコキシ基、アリ−ル基はそれぞれ置換基を有してもよい。Qは炭素原子、酸素原子または硫黄原子を表す。)
3.前記一般式(1)または(2)で表される化合物が、下記一般式(a)または(b)で表される置換基を有することを特徴とする前記1または2に記載の色素増感型光電変換素子。
Figure 2008186717
(式中、Zは少なくとも一つ以上の酸性基を有する、Cと共に5員環、6員環またはアルキレン鎖により結合して環状構造を形成する基を表す。Xは電子求引性基を有する、メチン鎖、5員環または6員環を表し、Yはアルキレン鎖により連結されていてもよい酸性基を表す。R5、R6は水素原子、ハロゲン原子、アラルキル基またはアリ−ル基を表し、アラルキル基、アリ−ル基はそれぞれ置換基を有してもよい。)
4.前記一般式(a)または一般式(b)の酸性基が、カルボキシル基であることを特徴とする前記3に記載の色素増感型光電変換素子。
5.前記1〜4のいずれか1項に記載の色素増感型光電変換素子を備えたことを特徴とする色素増感型太陽電池。
本発明によれば、熱や光に対して高い耐久性を有し、また光励起電子の生成効率の高い、色素増感型光電変換素子及び該色素増感型光電変換素子を用いた色素増感型太陽電池を提供することができる。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、半導体層に、強酸化剤であるオゾンへの高耐久性を示す前記一般式(1)で表されるトリアリールアミン化合物に複数の吸着基を導入したものを新規の増感色素の母格として選定することで、熱や光に対して高い耐久性を有し、また光励起電子の生成効率の高い、色素増感型光電変換素子(以下、光電変換素子ともいう)が得られることを見出した。また、これを用いて、高い光電変換率を有する色素増感型太陽電池を提供することができた。
このような効果が発現される理由としては、通常色素分子の吸着基は酸化チタン等の半導体に強く吸着するが、吸着基が複数導入された場合には半導体粒子と吸着しないフリーの吸着基の間で分子間相互作用が生まれ、色素が凝集体を形成して安定化する。この作用により、単分子で吸着する場合と比較して耐久性を向上させることができるものと考えられる。光励起電子の移動効率を上げるために、トリアリールアミン母格と酸性基の間を、電子吸引性のπ共役系で連結することも有効である。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔一般式(1)で表される化合物〕
本発明に係る一般式(1)で表される化合物について説明する。
一般式(1)において、Ar1、Ar3、Ar4はアルキル基、アリール基または複素環基を表し、それぞれ置換基を有してもよい。
Ar1、Ar3、Ar4で表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ter−ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等が挙げられる。
Ar1、Ar3、Ar4で表されるアリール基としては、例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ビフェニリル基等が挙げられる。
Ar1、Ar3、Ar4で表される複素環基としては、例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等が挙げられる。
これらのアルキル基、アリール基、複素環基は、さらに置換基を有してもよい。置換基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ter−ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、2−ブテニル基、1,3−ブタジエニル基、2−ペンテニル基、イソプロペニル基等)、アルキニル基(例えば、エチニル基、プロパルギル基等)、芳香族炭化水素基(芳香族炭素環基、アリール基等ともいい、例えば、フェニル基、p−クロロフェニル基、メシチル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基、アズレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、フェナントリル基、インデニル基、ピレニル基、ビフェニリル基等)、芳香族複素環基(例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、ジアザカルバゾリル基(前記カルボリニル基のカルボリン環を構成する任意の炭素原子の一つが窒素原子で置き換わったものを示す)、フタラジニル基等)、複素環基(例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基、オキサゾリジル基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、シクロアルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、オクチルカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニル基、ドデシルカルボニル基、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基、ピリジルカルボニル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、ドデシルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基等)、アミド基(例えば、メチルカルボニルアミノ基、エチルカルボニルアミノ基、ジメチルカルボニルアミノ基、プロピルカルボニルアミノ基、ペンチルカルボニルアミノ基、シクロヘキシルカルボニルアミノ基、2−エチルヘキシルカルボニルアミノ基、オクチルカルボニルアミノ基、ドデシルカルボニルアミノ基、フェニルカルボニルアミノ基、ナフチルカルボニルアミノ基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、ナフチルアミノカルボニル基、2−ピリジルアミノカルボニル基等)、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、スルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ドデシルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、ナフチルスルフィニル基、2−ピリジルスルフィニル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ドデシルスルホニル基等)、アリールスルホニル基またはヘテロアリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基、2−ピリジルスルホニル基等)、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、アニリノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、フッ化炭化水素基(例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ペンタフルオロフェニル基等)、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シリル基(例えば、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、フェニルジエチルシリル基等)、ホスホノ基等が挙げられる。
これらの置換基は、上記の置換基によってさらに置換されていてもよい。また、これらの置換基は複数が互いに結合して環を形成していてもよい。
Ar2はアルキレン基、アリーレン基または複素環基を表し、それぞれ置換基を有してもよい。
Ar2で表されるアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、プロピレン基、エチルエチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、シクロヘキシレン基(例えば、1,6−シクロヘキサンジイル基等)、シクロペンチレン基(例えば、1,5−シクロペンタンジイル基等)等が挙げられる。
Ar2で表されるアリーレン基としては、例えば、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、ナフタセンジイル基、ピレンジイル基、ナフチルナフタレンジイル基、ビフェニルジイル基(例えば、[1,1′−ビフェニル]−4,4′−ジイル基、3,3′−ビフェニルジイル基、3,6−ビフェニルジイル基等)、テルフェニルジイル基、クアテルフェニルジイル基、キンクフェニルジイル基、セキシフェニルジイル基、セプチフェニルジイル基、オクチフェニルジイル基、ノビフェニルジイル基、デシフェニルジイル基等が挙げられる。
Ar2で表される複素環基としては、例えば、ピロリジニレン基、イミダゾリジニレン基、モルホリニレン基、オキサゾリジニレン基等が挙げられる。
これらのアルキレン基、アリーレン基、複素環基は、さらにAr1、Ar3、Ar4で表されるアルキル基、アリール基、複素環基の置換基として挙げた置換基で置換してもよい。
Ar2、Ar3は連結基を介して互いに結合して環状構造を形成してもよい。
形成される環構造としては、脂肪族環、芳香族環のいずれでもよく、炭化水素環であっても複素環であってもよい。
〔一般式(2)で表される化合物〕
本発明に係る一般式(2)で表される化合物について説明する。
nは1または2を表す。
Ar5は同一または異なってもよいアリ−ル基または複素環基を表し、それぞれ置換基を有してもよい。アリ−ル基、複素環基、置換基は、一般式(1)で表される化合物におけるアリ−ル基、複素環基、置換基と同義である。
1、R2はアルキル基、アラルキル基またはアリ−ル基を表し、それぞれ置換基を有してもよい。アルキル基、アリ−ル基、置換基は、一般式(1)で表される化合物におけるアルキル基、アリ−ル基、置換基と同義である。
1、R2で表されるアラルキル基としては、Ar2で表されるアルキレン基とし挙げたアリ−ル基を介して結合した一般式(1)で表される化合物におけるアリ−ル基が挙げられる。
m1、m2は0または1を表す。
3、R4は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはアリ−ル基を表し、アルキル基、アルコキシ基、アリ−ル基はそれぞれ置換基を有してもよい。ハロゲン原子は、例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等が挙げられる。アルキル基、アルコキシ基、アリ−ル基、置換基は、一般式(1)で表される化合物におけるアルキル基、アルコキシ基、アリ−ル基、置換基と同義である。
Qは炭素原子、酸素原子または硫黄原子を表す。
〔一般式(a)または(b)で表される置換基〕
前記一般式(1)または(2)で表される化合物は、前記一般式(a)または(b)で表される置換基を有することが好ましい。
一般式(a)において、Zは少なくとも一つ以上の酸性基を有する、Cと共に5員環、6員環またはアルキレン鎖により結合して環状構造を形成する基を表す。
一般式(a)のZが有する酸性基としては、カルボキシ基、スルホ基、スルフィニル基、ホスホリル基、ホスフィニル基、ホスホノ基等が挙げられる。
一般式(a)のZで表される、Cと共に形成される5員環としては、シクロペンタジエン環、ピロリジン環、ピラゾリジン環、イミダゾリジン環、イソオキサゾリジン環、イソチアゾリジン環、フラン環、チオフェン環、セレノフェン環、テルロフェン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、イソオキサゾール環、イソチアゾール環等が挙げられる。また、これらの環はさらに置換基を有していてもよいし、縮合環を形成してもよい。
一般式(a)のZで表される、Cと共に形成される6員環としては、ベンゼン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、セレノモルホリン環、テルロモルホリン環、ピラン環、チオピラン環、セレノピラン環、テルロピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環等が挙げられる。
一般式(a)のZで表される環状構造としては、脂肪族環、芳香族環のいずれでもよく、炭化水素環であっても複素環であってもよい。
一般式(a)において、R5は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基またはアリ−ル基を表し、アルキル基、アラルキル基、アリ−ル基はそれぞれ置換基を有してもよい。ハロゲン原子、アルキル基、アリ−ル基、置換基は、一般式(2)で表される化合物におけるハロゲン原子、アルキル基、アリ−ル基、置換基と同義である。
一般式(b)のYが有する酸性基としては、一般式(a)が有する酸性基として挙げたものと同義である。
一般式(b)において、R6は一般式(a)のR5と同義である。
(電子吸引性基)
一般式(b)のXで表される電子求引性基とは、下記のハメットのσp値が正の値を示す置換基のことであり、そのような置換基は、水素原子と比べて結合原子側から電子を吸引しやすい特性を有する。
〈ハメットのσp値〉
本発明に係るハメットのσp値とは、ハメットの置換基定数σpを指す。ハメットのσpの値は、Hammett等によって安息香酸エチルの加水分解に及ぼす置換基の電子的効果から求められた置換基定数であり、「薬物の構造活性相関」(南江堂:1979年)、「Substituent Constants for Correlation Analysis in chemistry and biology」(C.Hansch and A.Leo,John Wiley&Sons,New York,1979年)等に記載の基を引用することができる。
一般式(b)のXで表される電子吸引性基としては、シアノ基(0.66)、カルバモイル基(0.36)、メトキシカルボニル基(0.45)、エトキシカルボニル基(0.45)、2−ベンゾオキサゾリル基(0.33)、2−ベンゾチアゾリル基(0.29)、1−フェニル−2−ベンゾイミダゾリル基(0.21)、クロロ原子(0.23)、フッ素原子(0.06)、ニトロ基(0.78)、テトラゾリル基(0.50)、フェニルベンゾイル基(0.43)、メチルスルホニル基(0.72)等が挙げられる。なお、()内の値は下記のハメットのσp値を示す。
一般式(b)のXで表される5員環、6員環としては、一般式(a)のCとZで形成する5員環、6員環として挙げたものと同義である。
前記一般式(a)または一般式(b)の酸性基が、カルボキシル基であることが好ましい。
以下、本発明に係る一般式(1)、一般式(2)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2008186717
Figure 2008186717
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Figure 2008186717
Figure 2008186717
Figure 2008186717
Figure 2008186717
Figure 2008186717
これらのトリアリールアミン系化合物は、特開昭61−295558号公報の記載を参照して合成できる。
以下に化合物の合成例を示す。
(例示化合物D−1の合成)
下記トリフェニルアミン化合物に6当量のオキシ塩化リンならびに8当量のN,N′−ジメチルホルムアミドを加え、窒素雰囲気下にて8時間60℃で加熱することにより、ジホルミル体を得た。ジホルミル体を、2.4当量のシアノ酢酸ならびに4.8当量の酢酸アンモニウムの酢酸溶液を120℃で30分加熱還流した。加熱を停止すると直ぐに固化した。室温まで冷却後、水50mlを加えて攪拌し、結晶を濾取した。結晶をビーカーに移し、水100mlで2回洗浄し、次いで2−プロパノール(50ml)で2回洗浄し、例示化合物D−1を得た。
例示化合物D−1の構造は、1H−NMR、13C−NMR等を用いて確認した。
Figure 2008186717
他の例示化合物も同様にして合成できる。
本発明に係る一般式(1)、一般式(2)で表される化合物は、本発明の色素増感型光電変換素子の半導体層に含有される半導体の増感処理に用いられる。半導体としては、金属化合物半導体が好ましく用いられる。金属化合物半導体については、後に詳細に説明する。
一般式(1)、一般式(2)で表される化合物は、本発明の色素増感型光電変換素子や色素増感型太陽電池に用いた場合、光電変換時において光酸化反応を繰り返すことにより電流を発生させる。
一般式(1)、一般式(2)で表される化合物は、少なくとも1つ以上の電子吸引性基を有するメチン鎖、または少なくともCと共に5員環または6員環を形成する置換基、及び/またはアルキレン鎖またはアルキル鎖により連結された置換基に一つ以上の酸性基を有する置換基を有することが好ましい。上記、Cと共に5員環または6員環を形成する置換基、及び/またはアルキレン鎖またはアルキル鎖により連結された置換基は、それ全体として、電子吸引性の機能を有することが好ましい。上記の電子吸引性基、酸性基を有する部分構造を有する化合物が好ましい理由は、該電子吸引性基や該酸性基が、酸化チタン等の金属化合物半導体電極との間に、キレート結合が生成可能な構造であるためと推定している。同様の理由で、一般式(1)、一般式(2)で表される化合物は、少なくとも2個のカルボキシル基を有することが好ましい。
一般式(1)、一般式(2)で表される化合物は、後述する金属化合物半導体表面に吸着または該半導体中に含まれることにより増感し、本発明に記載の効果である、高い光電変換効率を示すことが可能となる。
ここで、金属化合物半導体に、一般式(1)、一般式(2)で表される化合物を含むとは、半導体表面への吸着、半導体が多孔質等のポーラスな構造を有する場合には、半導体の多孔質構造に前記増感色素を充填する等の種々の態様が挙げられる。
また、半導体層1m2当たりの、一般式(1)、一般式(2)で表される化合物の含有量は0.01〜100ミリモルの範囲が好ましく、さらに好ましくは0.1〜50ミリモルであり、特に好ましくは0.5〜20ミリモルである。
本発明に係る一般式(1)、一般式(2)で表される化合物を用いて増感処理を行う場合、前記化合物を単独で用いてもよいし、複数を併用してもよく、また他の化合物(例えば、米国特許第4,684,537号明細書、同4,927,721号明細書、同5,084,365号明細書、同5,350,644号明細書、同5,463,057号明細書、同5,525,440号明細書、特開平7−249790号公報、特開2000−150007号公報等に記載の化合物)と混合して用いることもできる。
特に、本発明の色素増感型光電変換素子の用途が、後述する色素増感型太陽電池である場合には、光電変換の波長域をできるだけ広くして太陽光を有効に利用できるように吸収波長の異なる二種類以上の色素を混合して用いることが好ましい。
金属化合物半導体に本発明に係る一般式(1)、一般式(2)で表される化合物を含ませるには、前記化合物を適切な溶媒(エタノール等)に溶解し、その溶液中によく乾燥した半導体を長時間浸漬する方法が一般的である。
本発明に係る一般式(1)、一般式(2)で表される化合物を複数種類併用したり、その他、従来公知の増感色素を併用して増感処理する際には、各々の化合物の混合溶液を調製して用いてもよいし、それぞれの化合物について溶液を用意して、各溶液に順に浸漬して調製することもできる。
各化合物について別々の溶液を用意し、各溶液に順に浸漬して調製する場合は、半導体に前記化合物や増感色素等を含ませる順序がどのようであっても本発明に記載の効果を得ることができる。また、前記化合物を単独で吸着させた半導体(微粒子状が好ましい)を混合する等により作製してもよい。
吸着処理は半導体が粒子状の時に行ってもよいし、導電性支持体上に半導体層を形成した後に行ってもよい。吸着処理に用いる化合物を溶解した溶液はそれを常温で用いてもよいし、該化合物が分解せず溶液が沸騰しない温度範囲で加熱して用いてもよい。
後述する色素増感型光電変換素子の製造のように、半導体粒子の塗布後に前記化合物の吸着を実施してもよい。
半導体粒子と本発明に係る前記化合物とを同時に塗布することにより、前記化合物の吸着を実施してもよい。また、未吸着の化合物は洗浄によって除去することができる。
本発明に係る金属化合物半導体の増感処理の詳細については、後述する色素増感型光電変換素子のところで具体的に説明する。
また、空隙率の高い金属酸化物半導体の場合には、空隙に水分、水蒸気等により水が半導体薄膜上、並びに半導体薄膜内部の空隙に吸着する前に、前記化合物や増感色素等の吸着処理を完了することが好ましい。
〔色素増感型光電変換素子〕
次に本発明の色素増感型光電変換素子について説明する。
本発明の色素増感型光電変換素子の形態としては、導電性支持体上に、半導体に色素を含ませてなる電極(光電極)と、電解質層を介してこの対向位置に電極(対向電極)を配置してなるものが挙げられる。
以下、半導体、光電極、電解質、対向電極について順次説明する。
(半導体)
光電極に用いられる半導体としては、金属化合物半導体が好ましい。金属化合物半導体としては、シリコン、ゲルマニウムのような単体、周期表(元素周期表ともいう)の第3〜第5族、第13〜第15族系の元素を有する化合物、金属のカルコゲニド(例えば、酸化物、硫化物、セレン化物等)、金属窒化物等を使用することができる。
好ましい金属のカルコゲニドとして、チタン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、またはタンタルの酸化物、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモンまたはビスマスの硫化物、カドミウムまたは鉛のセレン化物、カドミウムのテルル化物等が挙げられる。
他の化合物半導体としては、亜鉛、ガリウム、インジウム、カドミウム等のリン化物、ガリウム−ヒ素または銅−インジウムのセレン化物、銅−インジウムの硫化物、チタンの窒化物等が挙げられる。
具体例としては、TiO2、SnO2、Fe23、WO3、ZnO、Nb25、CdS、ZnS、PbS、Bi23、CdSe、CdTe、GaP、InP、GaAs、CuInS2、CuInSe2、Ti34等が挙げられるが、好ましくは、TiO2、ZnO、SnO2、Fe23、WO3、Nb25、CdS、PbSであり、さらに好ましいのは、TiO2またはNb25である。
上記の中でも特に好ましいのは、TiO2である。
光電極に用いる金属化合物半導体は、上述した複数の半導体を併用して用いてもよい。例えば、上述した金属酸化物もしくは金属硫化物の数種類を併用することもできるし、また酸化チタン半導体に20質量%の窒化チタン(Ti34)を混合して使用してもよい。また、J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,15(1999)記載の酸化亜鉛/酸化錫複合としてもよい。このとき、半導体として金属酸化物もしくは金属硫化物以外に成分を加える場合、追加成分の金属酸化物もしくは金属硫化物半導体に対する質量比は30%以下であることが好ましい。
また、本発明に係るる金属化合物半導体は、有機塩基を用いて表面処理してもよい。前記有機塩基としては、ジアリールアミン、トリアリールアミン、ピリジン、4−t−ブチルピリジン、ポリビニルピリジン、キノリン、ピペリジン、アミジン等が挙げられるが、中でもピリジン、4−t−ブチルピリジン、ポリビニルピリジンが好ましい。
上記の有機塩基が液体の場合は、そのまま固体の場合は有機溶媒に溶解した溶液を準備し、本発明に係る金属化合物半導体を液体アミンまたはアミン溶液に浸漬することで、表面処理を実施できる。
(導電性支持体)
本発明の色素増感型光電変換素子や本発明の色素増感型太陽電池に用いられる導電性支持体には、金属板のような導電性材料や、ガラス板やプラスチックフイルムのような非導電性材料に導電性物質を設けた構造のものを用いることができる。導電性支持体に用いられる材料の例としては金属(例えば白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム)あるいは導電性金属酸化物(例えばインジウム−スズ複合酸化物、酸化スズにフッ素をドープしたもの)や炭素を挙げることができる。導電性支持体の厚さは特に制約されないが、0.3〜5mmが好ましい。
また導電性支持体は実質的に透明であることが好ましく、実質的に透明であるとは光の透過率が10%以上であることを意味し、50%以上であることがさらに好ましく、80%以上であることが最も好ましい。透明な導電性支持体を得るためには、ガラス板またはプラスチックフイルムの表面に、導電性金属酸化物からなる導電性層を設けることが好ましい。透明な導電性支持体を用いる場合、光は支持体側から入射させることが好ましい。
導電性支持体は表面抵抗は、50Ω/cm2以下であることが好ましく、10Ω/cm2以下であることがさらに好ましい。
(光電極の作製)
本発明に係る、半導体に色素を含ませてなる電極(光電極)の作製方法について説明する。
光電極の金属化合物半導体が粒子状の場合には、金属化合物半導体を導電性支持体に塗布あるいは吹き付けて、光電極を作製するのがよい。また、金属化合物半導体が膜状の場合には、金属化合物半導体を導電性支持体上に貼合して光電極を作製することが好ましい。
本発明に係る光電極の好ましい態様としては、上記導電性支持体上に上記金属化合物半導体の粒子を用いて焼成により形成する方法が挙げられる。
本発明に係る金属化合物半導体が焼成により作製される場合には、増感色素を用いての該半導体の増感(吸着、多孔質層への充填等)処理は、焼成後に実施することが好ましい。焼成後、半導体に水が吸着する前に素早く化合物の吸着処理を実施することが特に好ましい。
以下、本発明に好ましく用いられる、光電極を金属化合物半導体微粉末を用いて焼成により形成する方法について詳細に説明する。
(半導体微粉末含有塗布液の調製)
まず、金属化合物半導体の微粉末を含む塗布液を調製する。この半導体微粉末はその1次粒子径が微細な程好ましく、その1次粒子径は1〜5000nmが好ましく、さらに好ましくは2〜50nmである。半導体微粉末を含む塗布液は、半導体微粉末を溶媒中に分散させることによって調製することができる。溶媒中に分散された半導体微粉末は、その1次粒子状で分散する。溶媒としては半導体微粉末を分散し得るものであればよく、特に制約されない。
前記溶媒としては、水、有機溶媒、水と有機溶媒との混合液が包含される。有機溶媒としては、メタノールやエタノール等のアルコール、メチルエチルケトン、アセトン、アセチルアセトン等のケトン、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素等が用いられる。塗布液中には、必要に応じ、界面活性剤や粘度調節剤(ポリエチレングリコール等の多価アルコール等)を加えることができる。溶媒中の半導体微粉末濃度の範囲は0.1〜70質量%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜30質量%である。
(半導体微粉末含有塗布液の塗布と形成された半導体層の焼成処理)
上記のようにして得られた半導体微粉末含有塗布液を、導電性支持体上に塗布または吹きつけ、乾燥等を行った後、空気中または不活性ガス中で焼成して、導電性支持体上に半導体層(半導体膜)が形成される。
導電性支持体上に塗布液を塗布、乾燥して得られる皮膜は、半導体粒子の集合体からなるもので、その微粒子の粒径は使用した半導体微粉末の1次粒子径に対応するものである。
このようにして導電性支持体等の導電層上に形成された半導体粒子層は、導電性支持体との結合力や微粒子相互の結合力が弱く、機械的強度の弱いものであることから、機械的強度を高め、基板に強く固着した半導体層とするため前記半導体粒子層の焼成処理が行われる。
本発明においては、この半導体層はどのような構造を有していてもよいが、多孔質構造膜(空隙を有する、ポーラスな層ともいう)であることが好ましい。
ここで、本発明に係る半導体層の空隙率は10体積%以下が好ましく、さらに好ましくは8体積%以下であり、特に好ましくは0.01〜5体積%である。
なお、半導体層の空隙率は誘電体の厚み方向に貫通性のある空隙率を意味し、水銀ポロシメーター(島津ポアライザー9220型)等の市販の装置を用いて測定することができる。
多孔質構造を有する焼成物膜になった半導体層の膜厚は、少なくとも10nm以上が好ましく、さらに好ましくは100〜10000nmである。
焼成処理時、焼成物膜の実表面積を適切に調製し、上記の空隙率を有する焼成物膜を得る観点から、焼成温度は1000℃より低いことが好ましく、さらに好ましくは200〜800℃の範囲であり、特に好ましくは300〜800℃の範囲である。
また、見かけ表面積に対する実表面積の比は、半導体粒子の粒径及び比表面積や焼成温度等によりコントロールすることができる。また、加熱処理後、半導体粒子の表面積を増大させたり、半導体粒子近傍の純度を高め、色素から半導体粒子への電子注入効率を高める目的で、例えば、四塩化チタン水溶液を用いた化学メッキや三塩化チタン水溶液を用いた電気化学的メッキ処理を行ってもよい。
(金属化合物半導体の増感処理)
金属化合物半導体の増感処理は、前述のように本発明の増感色素を適切な溶媒に溶解し、その溶液に前記半導体を焼成した基板を浸漬することによって行われる。その際には半導体層(半導体膜ともいう)を焼成により形成させた基板を、予め減圧処理したり加熱処理したりして膜中の気泡を除去し、本発明の増感色素が半導体層(半導体膜)内部深くに進入できるようにしておくことが好ましく、半導体層(半導体膜)が多孔質構造膜である場合には特に好ましい。
本発明の増感色素を溶解するのに用いる溶媒は、前記化合物を溶解することができ、かつ半導体を溶解したり半導体と反応したりすることのないものであれば格別の制限はないが、溶媒に溶解している水分及び気体が半導体膜に進入して、前記化合物の吸着等の増感処理を妨げることを防ぐために、予め脱気及び蒸留精製しておくことが好ましい。
前記化合物の溶解において、好ましく用いられる溶媒はメタノール、エタノール、n−プロパノール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、1,1,2−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素溶媒であり、特に好ましくはメタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、塩化メチレンである。
(増感処理の温度、時間)
金属化合物半導体を焼成した基板を本発明の増感色素を含む溶液に浸漬する時間は、半導体層(半導体膜)に前記化合物が深く進入して吸着等を充分に進行させ、半導体を十分に増感させ、かつ溶液中での前記化合物の分解等により生成して分解物が化合物の吸着を妨害することを抑制する観点から、25℃条件下では3〜48時間が好ましく、さらに好ましくは4〜24時間である。この効果は、特に半導体膜が多孔質構造膜である場合において顕著である。ただし、浸漬時間については25℃条件での値であり、温度条件を変化させて場合には、上記の限りではない。
浸漬しておくに当たり本発明の増感色素を含む溶液は、前記色素が分解しないかぎりにおいて、沸騰しない温度にまで加熱して用いてもよい。好ましい温度範囲は10〜100℃であり、さらに好ましくは25〜80℃であるが、前記の通り溶媒が前記温度範囲で沸騰する場合はこれらに限定されない。
(電解質層)
本発明に係る電解質層について説明する。
電解質層にはレドックス電解質が好ましく用いられる。ここで、レドックス電解質としては、I-/I3 -系や、Br-/Br3 -系、キノン/ハイドロキノン系等が挙げられる。このようなレドックス電解質は従来公知の方法によって得ることができ、例えば、I-/I3 -系の電解質は、ヨウ素のアンモニウム塩とヨウ素を混合することによって得ることができる。電解質層はこれらレドックス電解質の分散物で構成され、それら分散物は溶液である場合に液体電解質、常温において固体である高分子中に分散させた場合に固体高分子電解質、ゲル状物質に分散された場合にゲル電解質と呼ばれる。
電解質層として液体電解質が用いられる場合、その溶媒としては電気化学的に不活性なものが用いられ、例えば、アセトニトリル、炭酸プロピレン、エチレンカーボネート等が用いられる。固体高分子電解質の例としては特開2001−160427号公報記載の電解質が、ゲル電解質の例としては「表面科学」21巻、第5号288〜293頁に記載の電解質が挙げられる。
(対向電極)
本発明に用いられる対向電極について説明する。
対向電極は導電性を有するものであればよく、任意の導電性材料が用いられるが、I3 -イオン等の酸化や他のレドックスイオンの還元反応を充分な速さで行わせる触媒能を持ったものの使用が好ましい。このようなものとしては、白金電極、導電材料表面に白金めっきや白金蒸着を施したもの、ロジウム金属、ルテニウム金属、酸化ルテニウム、カーボン等が挙げられる。
(色素増感型太陽電池)
本発明の色素増感型太陽電池について説明する。
本発明の色素増感型太陽電池は、本発明の色素増感型光電変換素子の一態様として、太陽光に最適の設計並びに回路設計が行われ、太陽光を光源として用いたときに最適な光電変換が行われるような構造を有する。
即ち、色素増感された金属化合物半導体に太陽光が照射されうる構造となっている。本発明の色素増感型太陽電池を構成する際には、前記光電極、電解質層及び対向電極をケース内に収納して封止するか、あるいはそれら全体を樹脂封止することが好ましい。
本発明の色素増感型太陽電池に太陽光または太陽光と同等の電磁波を照射すると、金属化合物半導体に吸着された本発明に係る一般式(1)、一般式(2)で表される化合物(増感色素分子として作用する)は照射された光もしくは電磁波を吸収して励起する。
励起によって発生した電子は金属化合物半導体に移動し、次いで導電性支持体を経由して対向電極に移動して、電解質層のレドックス電解質を還元する。
一方、半導体に電子を移動させた本発明に係る一般式(1)、一般式(2)で表される化合物(増感色素分子として作用する)は酸化体となっているが、対向電極から電解質層のレドックス電解質を経由して電子が供給されることにより、還元されて元の状態に戻り、同時に電解質層のレドックス電解質は酸化されて、再び対向電極から供給される電子により還元されうる状態に戻る。
上記のようにして、電子が流れ、本発明の色素増感型光電変換素子を用いた、本発明の色素増感型太陽電池を構成することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
〔液体電解質型色素増感型光電変換素子〕
(色素増感型光電変換素子SC−11の作製)
市販の酸化チタンペースト(粒径18nm)をフッ素ドープ酸化スズ(FTO)導電性ガラス基板へドクターブレード法により塗布した。60℃で10分間加熱してペーストを乾燥させた後、500℃で30分間焼成を行い、厚さ5μmの酸化チタン薄膜を得た。
次に、例示化合物D−1をエタノールに溶解させ、3×10-4mol/Lの溶液を調製した。酸化チタンを塗布焼結させたFTOガラス基板を、この溶液に室温で16時間浸漬させて、色素の吸着処理を行なった後、クロロホルムで洗浄、真空乾燥し、光電変換電極とした。
電解液にはヨウ化リチウム0.4mol/L、ヨウ素0.05mol/L、4−(t−ブチル)ピリジン0.5mol/Lを含む3−メチルプロピオニトリル溶液を用いた。
対極に白金板を用い、先に作製した光電変換電極ならびに電解液とクランプセルで組み立てることにより色素増感型光電変換素子SC−11を得た。
(色素増感型光電変換素子SC−12〜SC−19の作製)
色素増感型光電変換素子SC−11の作製において、例示化合物D−1を表1記載の色素に変更した以外は同様にして、それぞれ色素増感型光電変換素子SC−12〜SC−19を得た。
Figure 2008186717
(色素増感型光電変換素子の評価)
得られた色素増感型光電変換素子について、ソーラーシミュレータ(ワコム電創株式会社製、商品名;「WXS−85−H型」)を用い、AMフィルター(AM−1.5)を通したキセノンランプから100mW/cm2の疑似太陽光を照射することにより、変換効率を以下の手順で求めた。
完成直後の色素増感型光電変換素子について、I−Vテスターを用いて、室温にて電流−電圧特性を測定し、短絡電流(Jsc)、開放電圧(Voc)、及び形状因子(F.F.)を求め、これらから光電変換効率A1(η(%))を求めた。
さらに、擬似太陽光に100時間曝露させた後での変換効率A2を求めた。耐光性(変換効率安定性)はA2/A1(%)で算出した。
なお、変換効率(η(%))は下記式に基づいて算出した。
η=100×(Voc×Jsc×F.F.)/P
ここで、Pは入射光強度(mW/cm-2)、Vocは開放電圧(V)、Jscは短絡電流密度(mA・cm-2)、F.F.は形状因子を示す。
評価の結果を表1に示す。
Figure 2008186717
表より、本発明に係る増感色素を用いた色素増感型光電変換素子SC−11〜SC−17は、比較のR−1(Ru錯体色素)及びR−2(トリフェニルアミン色素)を用いた色素増感型光電変換素子SC−18、19を大幅に上回る耐光性を有することが分かった。
色素増感型光電変換素子SC−18は、本発明の色素増感型光電変換素子SC−11〜SC−17と比較して、酸化チタン電極への十分な色素吸着が見られず、変換効率は大幅に低下した。
さらに、各色素増感型光電変換素子を樹脂で封入した後、ロード線を取り付けて、色素増感型太陽電池として組み立て、上記と同様の評価を行った結果、本発明の試料は長期に渡り良好な性能を示すことが分かった。
実施例2
〔固体電解質型色素増感型光電変換素子〕
(色素増感型光電変換素子SC−21の作製)
フッ素ドープ酸化スズ(FTO)ガラス基板に、アルコキシチタン溶液(松本交商:TA−25、IPA希釈)をスピンコート法にて塗布した。室温で30分放置後、450℃で30分間焼成を行い、短絡防止層とした。続いて、市販の酸化チタンペースト(粒径18nm)を上記基板へドクターブレード法により塗布した後、60℃で10分間加熱処理後、500℃で30分間焼成を行った。
次に、例示化合物D−1をエタノールに溶解させ、3×10-4mol/Lの溶液を調製した。酸化チタンを塗布焼結させたFTOガラス基板を、この溶液に室温で16時間浸漬させて、色素の吸着処理を行なった後、クロロホルムで洗浄、真空乾燥し、光電変換電極とした。
次に、トルエンに、ホール輸送剤として下記spiro−MeO TADを0.17mol/L、ホールドーピング剤としてN(PhBr)3SbCl6を033mmol/L、Li[(CF3SO22N]を15mmol/L溶解し、色素吸着後の上記光電変換電極上にスピンコートし、ホール移動層を形成した。さらに真空蒸着法により金を30nm蒸着した対極を用い、色素増感型光電変換素子SC−21を得た。
Figure 2008186717
(色素増感型光電変換素子SC−22の作製)
色素増感型光電変換素子SC−21の作製において、例示化合物D−1を前記比較色素R−1に変更した以外は同様にして、色素増感型光電変換素子SC−22を得た。
(色素増感型光電変換素子の評価)
得られた色素増感型光電変換素子について、実施例1と同様に評価した。
評価の結果を表2に示す。
Figure 2008186717
表より、本発明に係る増感色素を用いた固体電解質型の色素増感型光電変換素子SC−21は、比較のトリフェニルアミンを用いた固体電解質型の色素増感型光電変換素子SC−22を大幅に上回る耐光性を有することが分かった。
さらに、各色素増感型光電変換素子を樹脂で封入した後、ロード線を取り付けて、色素増感型太陽電池として組み立て、上記と同様の評価を行った結果、本発明の試料は長期に渡り良好な性能を示すことが分かった。

Claims (5)

  1. 二つの対向する電極間に、少なくとも半導体層が設けられている色素増感型光電変換素子において、該半導体層が下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする色素増感型光電変換素子。
    Figure 2008186717
    (式中、Ar1、Ar3、Ar4はアルキル基、アリール基または複素環基を表し、それぞれ置換基を有してもよい。Ar2はアルキレン基、アリーレン基または複素環基を表し、それぞれ置換基を有してもよい。また、Ar2、Ar3は連結基を介して互いに結合して環状構造を形成してもよい。)
  2. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項1に記載の色素増感型光電変換素子。
    Figure 2008186717
    (式中、nは1または2を表し、Ar5は同一または異なってもよいアリ−ル基または複素環基を表し、それぞれ置換基を有してもよい。R1、R2はアルキル基、アラルキル基またはアリ−ル基を表し、それぞれ置換基を有してもよい。m1、m2は0または1を表す。R3、R4は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはアリ−ル基を表し、アルキル基、アルコキシ基、アリ−ル基はそれぞれ置換基を有してもよい。Qは炭素原子、酸素原子または硫黄原子を表す。)
  3. 前記一般式(1)または(2)で表される化合物が、下記一般式(a)または(b)で表される置換基を有することを特徴とする請求項1または2に記載の色素増感型光電変換素子。
    Figure 2008186717
    (式中、Zは少なくとも一つ以上の酸性基を有する、Cと共に5員環、6員環またはアルキレン鎖により結合して環状構造を形成する基を表す。Xは電子求引性基を有する、メチン鎖、5員環または6員環を表し、Yはアルキレン鎖により連結されていてもよい酸性基を表す。R5、R6は水素原子、ハロゲン原子、アラルキル基またはアリ−ル基を表し、アラルキル基、アリ−ル基はそれぞれ置換基を有してもよい。)
  4. 前記一般式(a)または一般式(b)の酸性基が、カルボキシル基であることを特徴とする請求項3に記載の色素増感型光電変換素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の色素増感型光電変換素子を備えたことを特徴とする色素増感型太陽電池。
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