JP2008185983A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】製造時にトナー中に残存する重合開始剤の分解物と未反応重合性単量体の残留量を低減させ、定着時に臭気の発生が少なく、且つ印刷時に常温常質及び高温高湿環境下においても印字耐久性、保存時の高温保存性(耐ブロッキング性)に優れた静電荷像現像用トナーを提供する。
【解決手段】重合性単量体及び着色剤を含有する重合性単量体組成物を、水系分散媒体中で重合開始剤の存在下に重合することにより得られる着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、上記重合開始剤が、有機過酸化物であり、上記静電荷像現像用トナー中に残存するエーテル成分の残留量が、500ppm未満であり、上記外添剤が、無機層状粘土化合物微粒子を含有し、上記無機層状粘土化合物微粒子は、層間に4級アンモニウムイオンがインターカレーションされていることを特徴とする静電荷像現像用トナーである。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において静電潜像を現像するために用いられる静電荷像現像用トナーに関し、更に詳細には、定着時に臭気の発生が少なく周囲の環境を悪化させず、印字耐久性に優れた静電荷像現像用トナーに関する。
なお、以下において「静電荷像現像用トナー」のことを単に「トナー」と称することがある。
電子写真装置、静電記録装置、静電印刷装置等の画像形成装置は、感光体上に形成される静電潜像を、静電荷像現像用トナーで現像することで所望の画像を形成する方法が広く実施され、複写機、プリンター、ファクシミリ、及びこれらの複合機等に適用されている。
例えば、電子写真法を用いた電子写真装置は、一般には光導電性物質からなる感光体の表面を種々の手段で一様に帯電させた後、当該感光体上に静電潜像を形成し、次いで当該静電潜像を、トナーを用いて現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加熱等の方法で定着し、複写物を得るものである。
従来、トナーは、重合性単量体を重合して得られた結着樹脂、及び着色剤等を溶融混練した後、粉砕、分級して得られる粉砕法によるトナー(粉砕トナー)が、一般に用いられてきた。しかし、粉砕法では、特に小粒径のトナーを製造する場合、収率の低下や、粉砕に多くのエネルギーを消費する等の問題があり、これらを解決するため、重合法によるトナー(重合トナー)が提案されている。
重合トナーは、小粒径化、形状均一化、粒径分布を狭くすることができ、粉砕トナーと比較して、印字性能が優れている。
重合トナーの製造方法としては、懸濁重合法、乳化凝集法、分散重合法等が挙げられる。例えば、懸濁重合法では、先ず、重合性単量体、着色剤、必要に応じてその他の添加物を混合して重合性単量体組成物を調製し、分散安定化剤を有する水系分散媒体中に分散させ、高速攪拌機等を用い、重合性単量体組成物の液滴形成を行なう。次に、液滴形成された重合性単量体組成物を重合開始剤の存在下で重合を行ない、洗浄、濾過、脱水、乾燥を経て、着色樹脂粒子が得られ、着色樹脂粒子と無機微粒子等の外添剤を混合し、重合トナーとしている。さらに必要に応じて、キャリアと混合し、2成分現像剤としてもよい。
上記重合トナーの製造工程において、必要に応じて加えられる添加物の中には、重合性単量体の重合反応を阻害する作用を有するものもあり、未反応の重合性単量体が、トナー中に残存することが問題になっている。また、上記未反応の重合性単量体以外にも、重合開始剤を用いて重合を行なうことにより、重合開始剤の分解物が副生され、それがトナー中に残存することが問題になっている。
上記未反応の重合性単量体、及び重合開始剤の分解物がトナー中に残存すると、定着時の加熱により、未反応の重合性単量体、及び重合開始剤の分解物由来の揮発性物質が揮発し、臭気が発生し、周囲の環境を悪化させる。さらに、トナーの保存時には、トナー同士が融着し易くなりブロッキングが起こり、トナーの保存性が低下し、トナーの印字性能にも悪影響を及ぼす。
上記の問題に対して、定着時に臭気の発生を少なくするための試みがなされてきた。
例えば、特許文献1では、懸濁重合後の着色樹脂粒子を含む分散液を、減圧ストリッピング処理(未反応の重合性単量体の除去)する工程を含むトナーの製造方法が提案されており、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂社製、商品名:パーブチルO)が開示されている。
特許文献2では、懸濁重合後の着色樹脂粒子を含む分散液を、特定の攪拌条件下で減圧ストリッピング処理(未反応の重合性単量体の除去)する工程を含むトナーの製造方法が提案されており、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−イソブチレート(日本油脂社製、商品名:パーブチルIB)が開示されている。
特許文献3では、重合開始剤を用いてスチレンと(メタ)アクリル酸エステルとを共重合することにより得られるトナー用樹脂の製造方法が提案されており、重合開始剤としてジシンナモイルペルオキシド、及び炭素数4〜8の第3級アルキルペルオキシシンナメートからなる群が開示されている。
特許文献1及び2に開示されているトナーは、未反応の重合性単量体由来の臭気に着目し、減圧ストリッピング処理を行うことにより、トナー中に残存する未反応の重合性単量体の残留量を低減させる試みがなされているが、重合開始剤の分解物由来の臭気について着目しておらず、臭気の問題解決は不十分である。また、特許文献3に開示されているトナーは、粉砕法により得られる粉砕トナーであり、製造工程に高温での混練工程を有するためにトナー中に残存する未反応の重合性単量体の残留量は比較的少なく、未反応の重合性単量体由来の臭気の発生は少ないものと考えられる。しかしながら、用いた重合開始剤の分解物を低減させるための試みはなされておらず、臭気の問題解決は不十分である。また、残留する重合開始剤の分解物は臭気だけでなく、トナーの流動性や帯電性能にも影響を及ぼすことがあり、トナーの印字耐久性が低下する原因でもあった。
上記の定着時に発生する臭気の問題に加え、近年、高温高湿地域での使用が増大しており、使用環境として厳しい高温高湿下において多枚数の連続印字を行なう場合でも印字性能が低下しない、印字耐久性に優れたトナーが求められている。また、高温下においてトナーを放置(保存)する場合でもトナー同士の融着が起り難い、高温保存性に優れたトナーが求められている。
上記の要請に対して、着色樹脂粒子の表面に、外添剤として着色樹脂粒子よりも粒径の小さい無機微粒子及び/又は有機微粒子を付着添加(外添)することにより、トナー粒子の流動性及び帯電性を維持させ、印字耐久性を改善する試みがなされてきた。
例えば、特許文献4では、平均粒径2〜6μmの着色樹脂粒子の表面に、外添剤として、粒径範囲の異なる2種の無機微粒子(平均粒径5μm以上20μm未満のシリカ微粒子、及び平均粒径20μm以上40μm以下の酸化チタン微粒子)を付着添加(外添)してなるトナーが開示されている。
特許文献5では、着色樹脂粒子の表面に、外添剤として、シラン改質クレー(シラン系カップリング剤で改質したカオリンクレー)を付着添加(外添)してなるトナーが開示されている。
特許文献6では、着色樹脂粒子の表面に、外添剤として、シランカップリング剤又はシリコーンオイルで疎水化処理され、焼成されたカオリンクレーを付着添加(外添)してなるトナーが開示されている。
特許文献4〜6に開示されているトナーは、トナーの流動性及び帯電性をある程度は維持でき、印字耐久性は、ある程度改善されたトナーが得られると考えられるものの、近年の高い要求レベル(特に高温高湿環境下での印字耐久性)にまでは到達しておらず、さらなる検討が必要と考えられる。
特開2000−321809号公報 特開2001−117272号公報 特開2000−3076号公報 特開平3-100661号公報 特開昭54-28630号公報 特開平5-158276号公報
本発明の第一の目的は、製造時にトナー中に残存する重合開始剤の分解物(主にエーテル成分)の残留量を低減させ、定着時に臭気の発生が少なく周囲の環境を悪化させず、且つ、印刷時に常温常湿環境下のみならず、高温高湿環境下においても印字耐久性に優れた静電荷像現像用トナーを提供することにある。
また、本発明の第二の目的としては、上記第一の目的を達成し好ましくはさらに、製造時にトナー中に残存する未反応の重合性単量体(主にスチレン)の残留量を低減させ、定着時に臭気の発生が少なく周囲の環境を悪化させず、保存時に高温保存性(耐ブロッキング性)に優れ、且つ、印刷時に常温常湿環境下のみならず、高温高湿環境下においても印字耐久性に優れた静電荷像現像用トナーを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討したところ、特定の重合開始剤の存在下で重合を行なって着色樹脂粒子を得ることにより、トナー中に残存する重合開始剤の分解物(主にエーテル成分)、及び未反応の重合性単量体(主にスチレン)の残留量を、特定量未満に低減させることにより、定着時に臭気の発生を少なくすることができ、保存時に高温保存性(耐ブロッキング性)に優れ、また、上記特定の重合開始剤を用いて得られた着色樹脂粒子の表面に、特定の外添剤を付着添加(外添)することにより、トナーの流動性、及び帯電安定性を高いレベルで維持でき、印刷時に常温常湿環境下のみならず、高温高湿環境下においても印字耐久性を向上させることができることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに到った。
すなわち本発明の静電荷像現像用トナーは、重合性単量体及び着色剤を含有する重合性単量体組成物を、水系分散媒体中で重合開始剤の存在下に重合することにより得られる着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、
上記重合開始剤が、有機過酸化物であり、上記静電荷像現像用トナー中に残存するエーテル成分の残留量が、500ppm未満であり、
上記外添剤が、無機層状粘土化合物微粒子を含有し、上記無機層状粘土化合物微粒子は、層間に4級アンモニウムイオンがインターカレーションされていることを特徴とする静電荷像現像用トナーである。
上記の如き本発明の静電荷像現像用トナーによれば、トナー中に残存する重合開始剤の分解物(主にエーテル成分)、及び未反応の重合性単量体(主にスチレン)の残留量を低減させることができるため、定着時に臭気の発生が少なく周囲の環境を悪化させず、保存時に高温保存性(耐ブロッキング性)に優れ、且つ、印刷時に常温常湿環境下のみならず、高温高湿環境下においても印字耐久性に優れた静電荷像現像用トナーが提供される。
本発明の静電荷像現像用トナーは、重合性単量体及び着色剤を含有する重合性単量体組成物を、水系分散媒体中で重合開始剤の存在下に重合することにより得られる着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、
上記重合開始剤が、有機過酸化物であり、上記静電荷像現像用トナー中に残存するエーテル成分の残留量が、500ppm未満であり、
上記外添剤が、無機層状粘土化合物微粒子を含有し、上記無機層状粘土化合物微粒子は、層間に4級アンモニウムイオンがインターカレーションされていることを特徴とするものである。
以下、本発明の静電荷像現像用トナー、及びその製造方法について説明する。
(1)重合性単量体組成物の調製工程
先ず、重合性単量体、着色剤、さらに必要に応じて帯電制御剤やその他の添加物を混合し、重合性単量体組成物の調製を行なう。重合性単量体組成物を調製する際の混合には、例えば、メディア式分散機を用いて行なう。
本発明において重合性単量体とは、重合可能な化合物をいう。重合性単量体の主成分として、モノビニル単量体を使用することが好ましい。モノビニル単量体としては、例えば、スチレン;ビニルトルエン、及びα−メチルスチレン等のスチレン誘導体;アクリル酸、及びメタクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、及びアクリル酸ジメチルアミノエチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、及びメタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド化合物;エチレン、プロピレン、及びブチレン等のオレフィン;等が挙げられる。これらのモノビニル単量体は、単独で用いてもよいし、複数組み合わせて用いてもよい。これらのうち、モノビニル単量体として、スチレン、スチレン誘導体、及びアクリル酸もしくはメタクリル酸の誘導体が、好適に用いられる。
重合性単量体の一部として、ホットオフセット改善のために、上記モノビニル単量体と共に、任意の架橋性の重合性単量体を用いることが好ましい。架橋性の重合性単量体とは、2つ以上の重合可能な官能基を持つモノマーのことをいう。架橋性の重合性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の、芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジメタクリレート、及びジエチレングリコールジメタクリレート等の、ポリアルコールの不飽和カルボン酸ポリエステル;N,N−ジビニルアニリン、及びジビニルエーテル等の、その他のジビニル化合物;トリメチロールプロパントリメタクリレート、及びジメチロールプロパンテトラアクリレート等の3個以上のビニル基を有する化合物;等を挙げることができる。これらの架橋性の重合性単量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明では、架橋性の重合性単量体を、モノビニル単量体100重量部に対して、通常0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜2重量部の割合で用いることが望ましい。
また、重合性単量体の一部として、マクロモノマーを用いると、トナーの保存性と低温定着性とのバランスが良好になるため、上記モノビニル単量体と共に、任意のマクロモノマーを用いることが好ましい。マクロモノマーとは、分子鎖の末端に重合可能な炭素−炭素不飽和結合を有するもので、数平均分子量が、通常1,000〜30,000の反応性の、オリゴマーまたはポリマーのことをいう。マクロモノマーは、モノビニル単量体を重合して得られる重合体のTg(ガラス転移温度)よりも、高いTgを有する重合体を与えるものが好ましい。
本発明では、マクロモノマーを、モノビニル単量体100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.03〜5重量部、さらに好ましくは0.05〜1重量部の割合で用いることが望ましい。
本発明では、着色剤を用いるが、カラートナー(通常、ブラックトナー、シアントナー、イエロートナー、マゼンタトナーの4種類のトナーが用いられる。)を製造する場合、ブラック着色剤、シアン着色剤、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤をそれぞれ用いることができる。
本発明において、ブラック着色剤としては、カーボンブラック、チタンブラック、並びに酸化鉄亜鉛、及び酸化鉄ニッケル等の磁性粉等の顔料を用いることができる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン顔料、その誘導体、及びアントラキノン顔料等の化合物が用いられる。具体的には、C.I.Pigment Blue2、3、6、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、17:1、及び60等が挙げられ、重合時の安定性がよく、得られるトナーは着色力があることから、C.I.Pigment Blue15、15:1、15:2、15:3、15:4、及び17:1等の銅フタロシアンニン顔料が好ましく、C.I.Pigment Blue15:3がさらに好ましい。
イエロー着色剤としては、例えば、モノアゾ顔料、及びジスアゾ顔料等のアゾ顔料、縮合多環顔料等の化合物が用いられる。具体的には、C.I.Pigment Yellow3、12、13、14、15、17、62、65、73、74、83、93、97、120、138、155、180、181、185、及び186等が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、モノアゾ顔料、及びジスアゾ顔料等のアゾ顔料、縮合多環顔料等の化合物が用いられる。具体的には、C.I.Pigment Red31、48、57:1、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、149、150、163、170、184、185、187、202、206、207、209、251、及びC.I.Pigment Violet19等が挙げられる。重合時の安定性がよく、得られるトナーは着色力があることから、C.I.Pigment Red31、48、57:1、58、60、63、64、68、112、114、146、150、163、170、185、187、206、及び207等のモノアゾ顔料が同様に好ましい。
本発明では、それぞれの着色剤は、単独もしくは2種以上を組み合わせて用いても良く、モノビニル単量体100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部の割合で用いることが望ましい。
その他の添加物として、帯電制御剤を用いることが好ましい。帯電制御剤としては、各種の正帯電性または負帯電性の帯電制御剤を用いることができる。例えば、カルボキシル基または含窒素基を有する有機化合物の金属錯体、含金属染料、及びニグロシン等の樹脂でない帯電制御剤;4級アンモニウム塩基含有共重合体、スルホン酸基又はスルホン酸塩構造含有共重合体、及びカルボキシル基又はカルボン酸塩構造含有共重合体等の帯電制御樹脂;等を用いることができる。中でも、トナーの印字耐久性が良好になることから、帯電制御剤は、帯電制御樹脂を含むことが好ましい。帯電制御剤のうち、樹脂でない帯電制御剤と、帯電制御樹脂を併用しても良いし、帯電制御樹脂を単独で用いても良い。帯電制御樹脂を単独で用いることがより好ましい。帯電制御樹脂として、4級アンモニウム塩基含有共重合体を用いることが、さらに好ましい。
本発明では、帯電制御剤を、モノビニル単量体100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.03〜8重量部の割合で用いることが望ましい。
その他の添加物として、定着時におけるトナーの定着ロールからの離型性を改善できるので、離型剤を添加することが好ましい。離型剤としては、一般にトナーの離型剤として用いられるものであれば、特に制限無く用いることができる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、及び低分子量ポリブチレン等のポリオレフィンワックス;キャンデリラ、カルナウバ、ライス、木ロウ、及びホホバ等の天然ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、及びペトロラクタム等の石油ワックス;モンタン、セレシン、及びオゾケライト等の鉱物ワックス;フィッシャートロプシュワックス等の合成ワックス;ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラパルミテート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、及びペンタエリスリトールテトララウレート等のペンタエリスリトールエステルやジペンタエリスリトールヘキサミリステート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミテート、及びジペンタエリスリトールヘキサラウレート等のジペンタエリスリトールエステル等の多価アルコールエステル化合物;等が挙げられる。中でもトナーの低温定着性を向上させ、印字耐久性を悪化させないことから、多価アルコールエステル化合物が好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明では、離型剤を、モノビニル単量体100重量部に対して、通常0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部の割合で用いることが望ましい。
その他の添加物として、分子量調整剤を用いることが好ましい。分子量調整剤としては、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、及び2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプタン−4−チオール等のメルカプタン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、N、N'−ジメチル−N、N'−ジフェニルチウラムジスルフィド、N、N'−ジオクタデシル−N、N'−ジイソプロピルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類;等が挙げられる。分子量調整剤は、重合開始前または重合途中に添加することができる。
本発明では、分子量調整剤を、モノビニル単量体100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の割合で用いることが望ましい。
(2)懸濁液を得る懸濁工程(液滴形成工程)
上記(1)重合性単量体組成物の調製工程により得られた重合性単量体組成物を、分散安定化剤を含有する水系分散媒体中に分散させ、本発明で特定した重合開始剤を添加し、重合性単量体組成物の液滴形成を行なう。
なお、本発明で特定した重合開始剤を添加した後の段階で、必要に応じて上述した分子量調整剤、及び架橋性の重合性単量体を添加してもよい。
本発明で特定した重合開始剤を添加する時機は、特に限定されるものではなく、重合性単量体組成物中に予め添加させて液滴形成を行なってもよいが、本発明においては、上述のように重合性単量体組成物を、分散安定化剤を含有する水系分散媒体中へ分散させた後、液滴形成を行なう前に、本発明で特定した重合開始剤を添加させて液滴形成を行なうことが好ましい。
液滴形成の方法は特に限定されないが、例えば、インライン型乳化分散機として、マイルダーMDN303V(:商品名、太平洋機工社製)、エバラマイルダー(:商品名、荏原製作所社製)等、及び高速乳化・分散機として、T.K.ホモミクサー MARK II型(:商品名、特殊機化工業社製)、キャビトロンCD1000(:商品名、太平洋機工社製)等の強攪拌が可能な装置を用いて液滴形成を行なうことができる。
本発明で特定した重合開始剤は、有機過酸化物である。
本発明において重合開始剤として用いる有機過酸化物は、過酸化水素(H−O−O−H)の誘導体であり、過酸化水素の水素原子1個又は2個を、有機原子団で置換した構造を有する。また、有機過酸化物の過酸化結合(O−O)は、他の結合、例えば、「C−H」、「C−C」、「C−O」結合等に比べ結合エネルギーが小さいため、加熱などにより、過酸化結合(O−O)が容易に分解(開裂)して、有機過酸化物の酸素ラジカル(O・)が生成する。生成した有機過酸化物の酸素ラジカル(O・)は、重合性単量体に作用し、重合反応を進行させることができる。
重合開始剤である有機過酸化物は、過酸化結合(O−O)が分解(開裂)することにより、重合性単量体に作用し、重合反応を進行させる効果を有する一方で、重合開始剤の分解物(主にエーテル成分)を副生し、トナー中に残存して臭気の原因となる。
ここで、重合開始剤の分解物の主成分である「エーテル成分」とは、臭気の発生原因となる揮発性のエーテル成分のことをいい、具体的には、重合開始剤の分解物の1分子中に1つのエーテル結合を有するモノエーテルの成分のことをいい、重合開始剤の分解物の1分子中に複数のエーテル結合を有するポリエーテルの成分は含まない。
上記有機過酸化物を化学構造で分類すると、ハイドロパーオキサイド化合物(下記式2)、ジアルキルパーオキサイド化合物(下記式3)、パーオキシエステル化合物(下記式1、別名アルキルパーエステル化合物)、ジアシルパーオキサイド化合物(下記式4)、パーオキシジカーボネート化合物(下記式5)、パーオキシケタール化合物(下記式6)、ケトンパーオキサイド化合物(下記式7)の7種類に分類される。
Figure 2008185983
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上記式2〜7中、R、R’、R’’は、アルキル基、又はその他の有機基であり、同一であっても異なっていてもよい。
上記7種の有機過酸化物の中でも、本発明で用いる重合開始剤は、トナー中に残存する重合開始剤の分解物(主にエーテル成分)、及び未反応の重合性単量体(主にスチレン)の残留量を低減させる効果が非常に高いことから、下記式1で表されるパーオキシエステル化合物であることが好ましい。
Figure 2008185983
(上記式1中、R及びRは、アルキル基である。)
本発明において重合開始剤として好ましく用いられるパーオキシエステル化合物の具体例には、t−ブチルパーオキシ−2−エチルブタノエート(アクゾノーベル社製、商品名:トリゴノックス27(下記式8)、分子量:188、純度:98%、1時間半減期温度:94℃)、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂社製、商品名:パーブチルO(下記式9)、分子量:216、純度:97%、1時間半減期温度:92℃)、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂社製、商品名:パーヘキシルO(下記式10)、分子量:244、純度:90%、1時間半減期温度:90℃)、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日本油脂社製、商品名:パーオクタO(下記式11)、分子量:272、純度:90%、1時間半減期温度:84℃)、t−ブチルパーオキシ−ピバレート(日本油脂社製、商品名:パーブチルPV(下記式12)、分子量:174、純度:70%、1時間半減期温度:73℃)、t−ヘキシルパーオキシ−ピバレート(日本油脂社製、商品名:パーヘキシルPV(下記式13)、分子量:202、純度:70%、1時間半減期温度:71℃)等が挙げられる。
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Figure 2008185983
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本発明において重合開始剤としてパーオキシエステル化合物を用いたときに、副生する重合開始剤の分解物として推定される構造は、例えば、トリゴノックス27(上記式8)を用いた場合には、下記式14で表される重合開始剤の分解物が推定される。また、パーブチルO(上記式9)を用いた場合には、下記式15で表される重合開始剤の分解物が推定される。
Figure 2008185983
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さらに、上記式1で表されるパーオキシエステル化合物のR及びRの炭素数は、6以下であることが好ましく、より好適には5以下であることが好ましい。
上記式1で表されるパーオキシエステル化合物のR及びRの炭素数が、上記範囲を超える場合には、重合開始剤の分解物の沸点が高くなってトナーから除去することが困難になる場合がある。
本発明において重合開始剤として好ましく用いられる、上記式1で表されるR及びRの炭素数が6以下のパーオキシエステル化合物の具体例には、上記t−ブチルパーオキシ−2−エチルブタノエート(上記式8)、上記t−ブチルパーオキシ−ピバレート(上記式12)、上記t−ヘキシルパーオキシ−ピバレート(上記式13)等が挙げられる。
本発明において重合開始剤として用いる有機過酸化物の分子量は、205以下であることが好ましい。
本発明において重合開始剤として用いる有機過酸化物の分子量が、上記範囲にある場合には、副生する重合開始剤の分解物(主にエーテル成分)の分子量も比較的小さいため、重合開始剤の分解物が残存する着色樹脂粒子について、後述のストリッピング処理を行なうことにより重合開始剤の分解物を容易に除去することができる。
また、本発明において重合開始剤として用いる有機過酸化物の分子量が、上記範囲を超える場合には、副生する重合開始剤の分解物(主にエーテル成分)の分子量も比較的大きいため、重合開始剤の分解物が残存する着色樹脂粒子について、後述のストリッピング処理を行なったとしても重合開始剤の分解物を取り除くことが困難になる場合がある。
本発明において重合開始剤として用いる有機過酸化物の純度は、90%以上であることが好ましく、好適には95%以上であることが好ましく、さらに好適には97%以上であることが好ましい。
本発明において重合開始剤として用いる有機過酸化物の純度が、上記範囲未満である場合には、重合開始剤を製造した際に混入する不純物や重合開始剤の希釈剤等がトナー中に残留し、印字性能を低下させることがある。また、重合速度が低下することがある。
本発明において重合開始剤として用いる有機過酸化物の1時間半減期温度は、70〜95℃であることが好ましく、より好適には75〜95℃であることが好ましい。
ここで、「有機過酸化物の半減期」とは、重合開始剤である有機過酸化物の濃度が初期濃度の半分に減少するまでの時間をいう。また、「1時間半減期温度」とは、半減期が1時間となる温度をいい、有機過酸化物の過酸化結合(O−O)が開裂することにより、生成するラジカルの起こり易さを示す指標となる。
本発明において重合開始剤として用いる有機過酸化物の1時間半減期温度が、上記範囲未満である場合には、重合速度が大きくなり、反応を制御し難くなることがあり、逆に上記範囲を超える場合には、重合速度が遅くなり、重合時間を長くしなければならないことがある。
本発明において重合開始剤として用いる有機過酸化物の添加量は、モノビニル単量体100重量部に対して0.1〜15重量部であることが好ましく、より好適には0.5〜10重量部であり、さらに好適には1〜7重量部であることが好ましい。
本発明において重合開始剤として用いる有機過酸化物の添加量が、上記範囲にある場合には、後述の重合反応が好適に行われ、得られる着色樹脂粒子中に残存する、重合開始剤の分解物(主にエーテル成分)、及び未反応の重合性単量体(主にスチレン)の残留量を低減させることができる。
本発明において、水系分散媒体は、水単独でもよいが、低級アルコール及び低級ケトン等の水に溶解可能な溶剤を併用することもできる。
上記水系分散媒体には、分散安定化剤を含有させることが好ましい。
分散安定化剤としては、例えば、硫酸バリウム、及び硫酸カルシウム等の硫酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩;リン酸カルシウム等のリン酸塩;酸化アルミニウム、及び酸化チタン等の金属酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及び水酸化第二鉄等の金属水酸化物;等の金属化合物や、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、及びゼラチン等の水溶性高分子;アニオン性界面活性剤;ノニオン性界面活性剤;両性界面活性剤;等の有機化合物が挙げられる。上記分散安定化剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記分散安定化剤の中でも、金属化合物、特に難水溶性の金属水酸化物のコロイドを含有する分散安定化剤は、着色樹脂粒子の粒径分布を狭くすることができ、洗浄後の分散安定化剤残存量が少ないので、得られる重合トナーは、画像を鮮明に再現することができ、特に、高温高湿下の画像品質を悪化させないので好ましい。
(3)重合工程
上記(2)懸濁液を得る工程(液滴形成工程)により得られた、所望の懸濁液(重合性単量体組成物の液滴を含有する水系分散媒体)を、本発明で特定した上述の重合開始剤の存在下において、昇温し、重合を開始させ、好適に重合反応を行なう。
本発明における重合温度は、50℃以上であることが好ましく、より好適には60〜95℃であることが好ましい。また、本発明における重合時間は、1〜20時間であることが好ましく、より好適には2〜15時間であることが好ましい。
なお、重合性単量体組成物の液滴を安定に分散させた状態で重合を行うために、本重合工程においても上記(2)懸濁液を得る工程(液滴形成工程)に引き続き、攪拌による分散処理を行ないながら重合反応を進行させてもよい。
本発明において、重合工程により得られる着色樹脂粒子をコア層とし、その外側にコア層と異なるシェル層を作ることで得られる、所謂コアシェル型(または、「カプセル型」ともいう。)の着色樹脂粒子とすることが好ましい。
コアシェル型の着色樹脂粒子は、低軟化点の物質よりなるコア層を、それより高い軟化点を有する物質で被覆することにより、トナーの定着温度の低温化と保存時の凝集防止とのバランスを取ることができる。
上記コアシェル型の着色樹脂粒子を製造する方法としては、特に制限はなく従来公知の方法によって製造することができる。in situ重合法や相分離法が、製造効率の観点から好ましい。
in situ重合法によるコアシェル型の着色樹脂粒子の製造法を以下に説明する。
着色樹脂粒子が分散している水系分散媒体中に、シェル層を形成するための重合性単量体(シェル用重合性単量体)とシェル用重合開始剤を添加し、重合を行なうことでコアシェル型の着色樹脂粒子を得ることができる。
シェル用重合性単量体としては、前述の重合性単量体と同様のものを用いることができる。その中でも、スチレン、メチルメタクリレート等のTgが80℃を超える重合体が得られる単量体を、単独であるいは2種以上組み合わせて使用することが好ましい。
シェル用重合性単量体の重合に用いるシェル用重合開始剤としては、過硫酸カリウム、及び過硫酸アンモニウム等の過硫酸金属塩;2,2’−アゾビス(2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)、及び2,2’−アゾビス−(2−メチル−N−(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)等の水溶性のアゾ化合物;等の重合開始剤を挙げることができる。
本発明において用いるシェル用重合開始剤の添加量は、シェル用重合性単量体100重量部に対して0.1〜30重量部であることが好ましく、より好適には1〜20重量部であることが好ましい。
シェル層の重合温度は、50℃以上であることが好ましく、より好適には60〜95℃である。また、シェル層の重合時間は、1〜20時間であることが好ましく、より好適には2〜15時間である。
(4)ストリッピング処理工程
上記(3)重合工程において、本発明で特定した重合開始剤を用いることにより、重合反応が好適に行なわれ、得られる着色樹脂粒子中に残存する重合開始剤の分解物(主にエーテル成分)、及び未反応の重合性単量体(主にスチレン)の残留量を低減させることができる。
本発明においては、さらに、上記(3)重合工程により得られる着色樹脂粒子の水分散液について、得られる着色樹脂粒子中に重合開始剤の分解物(主にエーテル成分)、及び未反応の重合性単量体(主にスチレン)が、少量でも残存しているとき、臭気の原因となる揮発性物質(主にエーテル成分、及びスチレン)を効率良く除去するために、ストリッピング処理を行なうことが好ましい。
以下、本発明で行なうストリッピング処理について説明する。
図1に示すように、ストリッピング処理システムは、外部に、ガス循環ライン(7、10、12、13)を備え、このガス循環ラインは、ブロワー6、凝縮器8、凝縮タンク9、及び揮発性物質除去装置11を有している。ストリッピング処理システムの蒸発器1は、内部の着色樹脂粒子の水分散液4を攪拌するための撹拌翼を備えた攪拌機3を有している。なお、蒸発器1は、重合工程で用いた容器(反応器)と共通であってもよいし、異なっていてもよい。また、蒸発器1の外部には、加熱を行なうためのジャケット2を有していてもよい。
先ず、上記(3)重合工程により得られる着色樹脂粒子の水分散液について、着色樹脂粒子の固形分濃度が、10〜30重量%になるようにイオン交換水を用いて希釈を行ない、固形分濃度を調整した着色樹脂粒子の水分散液4を蒸発器1に供給し、必要に応じて蒸発器1に消泡剤を添加し、ストリッピング処理を行ない、撹拌翼を備えた攪拌機3で撹拌しながら加熱を行ない、着色樹脂粒子中に残存する揮発性物質(主にエーテル成分、及びスチレン)を除去することができる。
ストリッピング処理を行なう方法としては、着色樹脂粒子の水分散液4に気体を吹き込む方法、着色樹脂粒子の水分散液4に飽和蒸気を吹き込む方法、着色樹脂粒子の水分散液4を減圧する方法等が挙げられるが、本発明においては着色樹脂粒子の水分散液4に気体を吹き込む方法が好ましい。吹き込む気体としては、窒素、二酸化炭素等の不活性ガス、空気等を用いることができ、これらの中でも窒素が好ましい。
気体の吹き込み方は、蒸発器1の気相部(着色樹脂粒子の水分散液4の液面上)に吹き込んでもよいが、着色樹脂粒子の水分散液4の液中に吹き込んでもよい。
ストリッピング処理を行なうと、着色樹脂粒子の水分散液4の液面上に発泡が生じ易くなる場合がある。この発泡による泡が過剰になると、着色樹脂粒子の水分散液4が蒸発器1から溢れ、ガス循環ライン7に進入し循環ラインを汚染してしまうことがあるため、発泡を抑制する効果を有する消泡剤を用いることが好ましい。消泡剤としては、例えば、油脂系消泡剤、鉱油系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、ポリアルキレングリコール型非イオン界面活性剤等が挙げられる。
消泡剤の添加量は、着色樹脂粒子100重量部に対して0.01〜1重量部であることが好ましく、より好適には0.05〜0.5重量部であることが好ましい。
ストリッピング処理システムを用いて、着色樹脂粒子中に残存する揮発性物質(主にエーテル成分、及びスチレン)を除去するために、ストリッピング処理を行なう温度は、着色樹脂粒子を構成する結着樹脂のガラス転移温度(Tg)℃以上且つ(Tg+75)℃未満であることが好ましく、より好適には(Tg+10)℃以上且つ(Tg+65)℃未満であることが好ましい。
また、ストリッピング処理を行なう時間は、ストリッピング処理システムの規模(処理能力)、並びに着色樹脂粒子中に残存する揮発性物質(主にエーテル成分、及びスチレン)の残留量によって、適宜定めることができ、ストリッピング処理を行なう時間は、0.5〜40時間であることが好ましく、より好適には1〜20時間であることが好ましい。
ストリッピング処理システムにおいて、ストリッピング処理を行なう温度及び時間が、上記範囲にある場合には、着色樹脂粒子中に残存する揮発性物質(主にエーテル成分、及びスチレン)を効率良く除去させることができる。
(5)洗浄、濾過、脱水、及び乾燥工程
上記(4)ストリッピング処理工程後に得られた着色樹脂粒子の水分散液は、常法に従い、洗浄、濾過、脱水、及び乾燥の一連の操作を、必要に応じて数回繰り返し行なわれることが好ましい。
先ず、着色樹脂粒子の水分散液中に残存する分散安定化剤を除去するために、着色樹脂粒子の水分散液に、酸又はアルカリを添加し洗浄を行なう。
使用した分散安定化剤が、酸に可溶な無機化合物である場合、着色樹脂粒子水分散液へ酸を添加し、一方、使用した分散安定化剤が、アルカリに可溶な無機化合物である場合、着色樹脂粒子水分散液へアルカリを添加する。
分散安定化剤として、酸に可溶な無機化合物を使用した場合、着色樹脂粒子水分散液へ酸を添加し、pHを6.5以下に調整することが好ましい。より好適にはpH6以下に調整することが好ましい。添加する酸としては、硫酸、塩酸、硝酸等の無機酸、及び蟻酸、酢酸等の有機酸を用いることができるが、分散安定化剤の除去効率が大きいことや製造設備への負担が小さいことから、特に硫酸が好適である。
上記酸又はアルカリ洗浄後、イオン交換水等の洗浄水を用いて洗浄処理(洗浄・濾過・脱水)を行ない、次いで乾燥処理を行なう。
洗浄処理の方法としては、種々の公知の方法を用いることができ、特に限定されず、例えば、遠心濾過法、加圧濾過法、真空濾過法など種々の方法によって、ピーラーセントリフュージ、サイホンピーラーセントリフュージ等の洗浄装置を用いて洗浄処理(洗浄・濾過・脱水)を行なうことができる。
また、乾燥処理の方法としては、種々の公知の方法を用いることができ、特に限定されず、例えば、真空乾燥、気流乾燥、スプレードライヤーなど種々の方法を用いて乾燥処理を行なうことができる。
(6)着色樹脂粒子
上記(5)洗浄、濾過、脱水、及び乾燥工程により得られた着色樹脂粒子は、本発明で特定した重合開始剤を用い、さらにストリッピング処理を行なうことにより、着色樹脂粒子中に残存する重合開始剤の分解物(主にエーテル成分)、及び未反応の重合性単量体(主にスチレン)の残留量は、非常に少なく、次工程(7)外添工程を経て得られるトナーを用いて印刷する際に揮発性物質(主にエーテル成分、及びスチレン)由来の臭気の発生を非常に少なくすることができる。
以下、トナーを構成する着色樹脂粒子について述べる。なお、以下で述べる着色樹脂粒子は、コアシェル型のものとそうでないもの両方を含む。
本発明の着色樹脂粒子の体積平均粒径Dvは、3〜15μmであることが好ましく、より好適には4〜12μmであることが好ましい。
本発明の着色樹脂粒子の体積平均粒径Dvが、上記範囲未満である場合には、トナーの流動性が低下し、転写性が悪化し、カスレが発生し、印字濃度が低下する場合がある。一方、本発明の着色樹脂粒子の体積平均粒径Dvが、上記範囲を超える場合には、得られる画像の解像度が低下する場合がある。
本発明の着色樹脂粒子の粒径が5μm以下の個数%は、25%以下であることが好ましく、より好適には18%以下であることが好ましい。
本発明の着色樹脂粒子の粒径が5μm以下の個数%が、上記範囲を超える場合には、トナーの流動性が低下し、転写性が悪化し、カスレが発生し、印字濃度が低下する場合がある。
本発明の着色樹脂粒子の体積平均粒径Dvと個数平均粒径Dpとの比である粒径分布Dv/Dpは、1.0〜1.3であることが好ましく、より好適には1.0〜1.2であることが好ましい。
本発明の着色樹脂粒子の粒径分布Dv/Dpが、上記範囲を超える場合には、トナーの流動性が低下し、転写性が悪化し、カスレが発生し、印字濃度が低下する場合がある。
上記着色樹脂粒子の体積平均粒径Dv、及び個数平均粒径Dpは、例えば、粒径測定機(ベックマン・コールター社製、商品名:マルチサイザー)等を用いて測定することができる。
本発明の着色樹脂粒子の平均円形度は、0.960〜0.995であることが好ましく、より好適には0.970〜0.995であることが好ましい。
本発明において、円形度は、粒子像と同じ投影面積を有する円の周囲長を、粒子の投影像の周囲長で除した値として定義される。また、本発明における平均円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、着色樹脂粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、平均円形度は着色樹脂粒子が完全な球形の場合に1を示し、着色樹脂粒子の表面形状が複雑になるほど小さな値となる。平均円形度は、0.6μm以上の円相当径の粒子群について測定された各粒子の円形度(Ci)をn個の粒子について下記計算式1よりそれぞれ求め、次いで、下記計算式2より平均円形度(Ca)を求める。
計算式1:
円形度(Ci)=粒子の投影面積に等しい円の周囲長/粒子投影像の周囲長
Figure 2008185983
上記計算式2において、fiは、円形度(Ci)の粒子の頻度である。
上記円形度及び平均円形度は、シスメックス社製フロー式粒子像分析装置「FPIA−2000」、「FPIA−2100」、「FPIA−3000」等を用いて測定することができる。
着色樹脂粒子の平均円形度が上記範囲を超える場合、着色樹脂粒子がクリーニングブレードと感光体の間をすり抜け易くなり、感光体上でのフィルミングや、印字のカブリ等のクリーニング不良が発生し易い。また、上記範囲未満の場合、印字の細線再現性が悪くなる虞がある。
(7)外添工程
上記(6)特定の重合開始剤を用いて得られる着色樹脂粒子は、外添剤として特定の無機層状粘土化合物微粒子を用いて、高速攪拌機で混合攪拌され、着色樹脂粒子の表面に、無機層状粘土化合物微粒子を付着添加(外添)することにより、トナーの流動性、及び帯電安定性を高いレベルで維持させることができるため、印刷時に常温常湿環境下のみならず、高温高湿環境下においても印字耐久性を向上させることができる。
本発明で得られる着色樹脂粒子は、上記のように着色樹脂粒子及び外添剤を混合攪拌することにより、1成分トナーとしてもよいし、着色樹脂粒子及び外添剤、さらにフェライト、鉄粉等のキャリア粒子を混合攪拌することにより、2成分現像剤としてもよい。
上記混合攪拌に用いる高速撹拌機としては、例えば、ヘンシェルミキサー(:商品名、三井鉱山社製)、スーパーミキサー(:商品名、川田製作所社製)、Qミキサー(:商品名、三井鉱山社製)、メカノフュージョンシステム(:商品名、細川ミクロン社製)、メカノミル(:商品名、岡田精工社製)等が挙げられる。
本発明で特定する無機層状粘土化合物微粒子は、層間に4級アンモニウムイオンがインターカレーションされている。
上記無機層状粘土化合物微粒子としては、例えば、カオリナイト、ディッカイト、ハロイサイト、リザーサイト等のカオリン族;モンモリロナイト、ハイデライト、ノントロナイト、ヘクトライト、サポナイト等のスメクタイト族;金雲母、黒雲母、白雲母、パラゴナイト、セリサイト等の雲母(マイカ)族;クリノクロア、シャモサイト、ペナンタイト、ドンバサイト等の緑泥石族;タルク、ウィレムサイト、ケロライト、パイロフィライト等のタルク−パイロフィライト群;等が挙げられる。
これらの中でも、無機層状粘土化合物微粒子として、モンモリロナイト、ハイデライト、ノントロナイト、ヘクトライト、サポナイト等のスメクタイト族が好ましく用いられ、より好適には、モンモリロナイトを主成分とする粘土であるベントナイトがより好ましい。
上記のような無機層状粘土化合物においては、その層間には、通常、アルカリ金属やアルカリ土類金属のカチオンが存在している。これらのカチオンは、層の部分との結合が弱く、他のカチオンを含む溶液と接触すると、カチオンの交換反応が起こることが知られている。このような層間に異種のイオン又は分子を取り込ませる反応は、「インターカレーション」といわれる。
本発明においてインターカレーションを行う方法としては、無機層状粘土化合物を低級アルコールや水等の水系媒体に分散し、そこへ4級アンモニウム塩を添加したのち、攪拌下に、加熱する方法が挙げられる。この攪拌は、例えば、インライン型乳化分散機(荏原製作所社製、商品名:マイルダー)、高速乳化分散機(特殊機化工業製、商品名:T.K.ホモミクサー MARK II型)等の強攪拌が可能な装置を用いることが好ましい。
本発明におけるインターカレーションに用いる4級アンモニウム塩を構成するカチオンとしては、テトラアルキルアンモニウムカチオン、ベンジル基とアルキル基とを有するアンモニウムカチオン、ピリジニウムカチオン等が挙げられる。また、4級アンモニウム塩を構成するアニオンとしては、水酸化イオン、ハロゲンイオン(フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン)、硝酸イオン、亜硝酸イオン、メトサルフェートイオン等が挙げられ、塩素イオンが好ましい。
上記テトラアルキルアンモニウムカチオンとしては、炭素数1〜22のアルキル基からなるアンモニウムカチオン等が使用できる。これらからなる4級アンモニウム塩として、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルジオクチルアンモニウムブロマイド、トリメチルステアリルアンモニウムブロマイド、ジメチルジステアリルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、ステアラミドエチルジエチルメチルアンモニウムメトサルフェート、及びラウリルアミドエチルジエチルメチルアンモニウムメトサルフェート等が挙げられる。
上記ベンジル基とアルキル基とを有するアンモニウムカチオンとしては、ベンジル基と炭素数1〜22のアルキル基とを有するアンモニウムカチオン等が使用でき、これらからなる4級アンモニウム塩としては、例えば、ベンジルラウリルジメチルアンモニウムクロライド(塩化ベンザルコニウム)、及びベンジルジメチルオクチルアンモニウムメトサルフェート等が挙げられる。
上記ピリジニウムカチオンとしては、炭素数8〜22のアルキル基を有するピリジニウムカチオン等が使用でき、これらからなる4級アンモニウム塩としては、例えば、N−セチルピリジニウムクロライド、N−オレイルピリジニウムクロライド、N−ラウリルピリジニウムクロライド、及びN−ラウリルピリジニウムメトサルフェート等が挙げられる。
本発明で用いる無機層状粘土化合物微粒子は、疎水化処理されていてもよい。疎水化処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、シリコーンオイル、脂肪酸、及び脂肪酸金属塩等を使用することができる。これらの中でも、シランカップリング剤、及びシリコーンオイルが好ましい。
上記シランカップリング剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン等のジシラザン;環状シラザン;トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、及びビニルトリアセトキシシラン等のアルキルシラン化合物、並びにγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びN−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン化合物;等が挙げられる。シリコーンオイルとしては、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、及びアミノ変性シリコーンオイル等が挙げられる。疎水化処理剤は、上記のうち、1種あるいは2種以上含有してもよく、シリコーンオイル、またはシランカップリング剤を用いると、得られるトナーは、高画質が得られるものとなるのでより好ましい。
本発明で用いる無機層状粘土化合物微粒子を疎水化処理する方法としては、一般的な方法を用いることができ、乾式法、湿式法が挙げられる。
具体的には、無機層状粘土化合物微粒子を高速で撹拌しながら、上記疎水化処理剤を滴下または噴霧する方法、及び上記疎水化処理剤を有機溶媒に溶解し、疎水化処理剤を含有する有機溶媒を撹拌しながら無機層状粘土化合物微粒子を添加する方法等が挙げられる。
本発明で用いる無機層状粘土化合物微粒子の個数平均一次粒径は、0.1〜10μmであることが好ましく、より好適には0.2〜0.8μmであることが好ましく、さらに好適には0.3〜0.7μmであることが好ましい。
また、本発明で用いる無機層状粘土化合物微粒子の個数平均一次粒径が、上記範囲未満である場合には、流動性が低下してカスレが発生したり、細線再現性が低下したりする場合がある。一方、本発明で用いる無機層状粘土化合物微粒子の個数平均一次粒径が、上記範囲を超える場合には、白筋が発生する場合がある。
本発明で用いる無機層状粘土化合物微粒子の添加量は、着色樹脂粒子100重量部に対して、0.05〜2重量部であることが好ましく、より好適には0.05〜1重量部であることが好ましく、さらに好適には0.1〜0.5重量部であることが好ましい。
本発明で用いる無機層状粘土化合物微粒子の添加量が、上記範囲未満である場合には、印字耐久性が低下する場合がある。一方、本発明で用いる無機層状粘土化合物微粒子の添加量が、上記範囲を超える場合には、カスレや白筋が発生する場合がある。
本発明において、外添剤として特定の無機層状粘土化合物微粒子を用い、さらに、外添剤として個数平均一次粒径が5〜18nmのシリカ微粒子(以下、「シリカ微粒子(A)」と称す。)、及び外添剤として個数平均一次粒径が20〜200nmのシリカ微粒子(以下、「シリカ微粒子(B)」と称す。)を用いて、着色樹脂粒子の表面に、付着添加(外添)することが好ましい。
上記シリカ微粒子(A)、及びシリカ微粒子(B)は、共に疎水化処理されていることが好ましく、疎水化処理剤、及び疎水化処理の方法は、無機層状粘土化合物微粒子の場合と同様に行うことができる。
本発明で用いるシリカ微粒子(A)の添加量は、着色樹脂粒子100重量部に対して、0.1〜3重量部であることが好ましく、より好適には0.3〜1.5重量部であることが好ましい。
また、上記シリカ微粒子(B)の添加量は、着色樹脂粒子100重量部に対して、0.1〜3重量部であることが好ましく、より好適には0.3〜1.5重量部であることが好ましい。
(8)トナー
上記(1)〜(7)工程を経て得られたトナーは、特定の重合開始剤を用いて好適に重合反応を行ない、さらに好ましくはストリッピング処理を行なうことにより得られるため、トナー中に残存する重合開始剤の分解物(主にエーテル成分)、及び未反応の重合性単量体(主にスチレン)の残留量を特定量未満に低減させることができる。
本発明においてトナー中に残存するエーテル成分の残留量は、500ppm未満であり、より好適には200ppm未満であることが好ましく、さらに好適には50ppm未満であることが好ましい。
トナー中に残存するエーテル成分の残留量が、上記範囲にある場合には、定着時に発生する重合開始剤の分解物(主にエーテル成分)由来の臭気を非常に少なくすることができ、周囲の環境を悪化させない。
本発明においてトナー中に残存するスチレンの残留量は、50ppm未満であることが好ましく、より好適には30ppm未満であることが好ましく、さらに好適には20ppm未満であることが好ましい。
トナー中に残存するスチレンの残留量が、上記範囲にある場合には、定着時に発生する未反応の重合性単量体(主にスチレン)由来の臭気を非常に少なくすることができ、周囲の環境を悪化させず、保存時にトナー粒子同士の融着が起こり難く高温保存性(耐ブロッキング性)に優れる。
本発明のトナーは、特定の重合開始剤を用いて好適に重合反応を行ない、好ましくはストリッピング処理を行なうことにより得られるため、トナー中に残存して定着時に発生する臭気の原因となっていた重合開始剤の分解物(主にエーテル成分)、及び未反応の重合性単量体(主にスチレン)の残留量を特定量未満に低減させることができ、周囲の環境を悪化させず、環境に配慮したトナーである。
また、本発明のトナーは、外添剤として特定の無機層状粘土化合物微粒子を用いて、着色樹脂粒子の表面に、付着添加(外添)することにより得られるため、トナーの流動性、及び帯電安定性を高いレベルで維持させることができ、保存時に高温保存性(耐ブロッキング性)に優れ、印刷時に常温常湿環境下のみならず、高温高湿環境下において多枚数の連続印字を行なってもカブリ等による画質の劣化が起こり難い(印字耐久性に優れる)ことから、トナーの保存環境及び使用環境の多様化の要請、並びに印字コストの低減化の要請に応えるトナーである。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、部及び%は、特に断りのない限り重量基準である。
本実施例及び比較例において行った試験方法は以下のとおりである。
(1)個数平均一次粒径
外添剤の個数平均一次粒径は、各粒子の電子顕微鏡写真を撮影し、その写真を画像処理解析装置(ニレコ社製、商品名:ルーゼックスIID)により、フレーム面積に対する粒子の面積率:最大2%、トータル処理粒子数:100個の条件で粒子の投影面積に対応する円相当径を算出し、その算術平均の値を求めた。
(2)エーテル成分、及びスチレンの残留量
トナー3gを1mg単位まで精秤した。精秤したトナー3.0gに酢酸エチル27gを加えて15分間撹拌した後、メタノール13gを加えて、更にl0分間撹拌した。このようにして得られた溶液を静置して、不溶分を沈殿させた。この溶液の上澄み液を測定用試料として採取し、2μlをガスクロマトグラフに注入して、エーテル成分、及びスチレンの残留量を定量した。
ガスクロマトグラフによる測定条件は、カラム(Agilent社製、商品名:DB−5);内径0.25mm×長さ30mを用い、カラム温度;40℃で3分間保持後、130℃まで10℃/分で昇温し、さらに230℃まで20℃/分で昇温させ、インジェクション温度;200℃、FID検出側温度;250℃とした。定量用標準試料として、各成分の酢酸エチル/メタノール溶液を用いた。
(3)高温保存性評価
トナー20gを容器に入れて、密閉した後、温度を60℃にした恒温水槽の中に容器を沈め、5時間経過した後に取り出した。取り出した容器からトナーを42メッシュの篩いの上にできるだけ振動を与えないように移し、粉体測定機(ホソカワミクロン社製、商品名:パウダーテスターPT−R)にセットした。篩いの振幅を1.0mmに設定して、30秒間振動した後、篩い上に残ったトナーの重量を測定し、これを凝集したトナーの重量とした。測定したトナーの重量(20g)に対する、篩い上に残ったトナーの重量(凝集したトナーの重量に相当)の割合(重量%)から、トナーの高温保存性(%)を算出した。
トナーの高温保存性(%)は、数値が小さい程、凝集したトナーが少なく高温保存性が良いことを示す。
(4)耐久印字試験(N/N環境、H/H環境)
市販の非磁性一成分現像方式プリンター(22枚機)を用い、印字用紙をセットし、現像装置にトナーを入れた。温度23℃、湿度50%の常温常湿(N/N)環境下で、一昼夜放置した後、同環境下にて、1%印字濃度で連続印字を行い、1000枚毎にカブリ値を測定した。
カブリ値が1以上になった枚数(カブリ発生枚数)をカウントし、耐久印字試験は、20,000枚まで行ない、途中でカブリが発生した場合には、その時点で耐久印字試験を中止した。
カブリ値は以下のようにして測定した。
1000枚毎に白ベタ印字(印字濃度0%)を行い、白ベタ印字の途中でプリンターを停止させ、現像後の感光体上における非画像部のトナーを、粘着テープ(住友スリーエム社製、製品名:スコッチメンディングテープ810−3−18)に付着させた後、剥ぎ取り、それを印字用紙に貼り付けた。次に、その粘着テープを貼り付けた印字用紙の白色度(B)を、白色度計(日本電色社製、商品名:SE−2000)で測定し、同様にして、未使用の粘着テープだけを印字用紙に貼り付け、その白色度(A)を測定し、この白色度の差(B−A)をカブリ値とした。この値が小さい方が、カブリが少なく良好であることを示す。
また、同様の耐久印字試験を、温度28℃、湿度80%の高温高湿(H/H)環境下においても行なった。
(5)臭気評価
トナーの臭気評価は、10人のモニターをランダムに選択し、上記の耐久印字試験(N/N環境)において、1,000枚印刷時のプリンター排気部の臭気を以下のように評価した。
評価A:10人中9人以上が、臭気が不快と感じなかった。
評価B:10人中6〜8人が、臭気が不快と感じなかった。
評価C:10人中5人以上が、臭気が不快と感じた。
(無機層状粘土化合物微粒子の製造例)
個数平均一次粒径0.5μmのベントナイト150部を、イオン交換水1,500部に入れて分散させた後、ジメチルジステアリルアンモニウムクロライド(4級アンモニウム塩)15部を添加した。次いで、得られた分散液を、80℃に加温した後、高速乳化分散機(特殊機化工業製、商品名:T.K.ホモミクサー MARK II型)により1時間撹拌した。濾別により得られた固形分を、脱イオン水で繰り返し洗浄した後、脱水し、真空乾燥機により、60℃、24時間乾燥しジメチルジステアリルアンモニウムが層間にインターカレーションされた無機層状粘土化合物微粒子を得た。
(実施例1)
モノビニル単量体としてスチレン75部及びn−ブチルアクリレート25部(得られる共重合体の計算Tg=44℃)、シアン着色剤として銅フタロシアンニン顔料(C.I.Pigment Blue15:3)5部、帯電制御剤(スチレン/アクリル樹脂、藤倉化成社製、商品名:FCA−207P)1部、ポリメタクリル酸エステルマクロモノマー(東亜合成化学工業社製、商品名:AA6、Tg=94℃)0.25部を、攪拌装置で攪拌、混合した後、さらにメディア式分散機により、均一に分散させた。ここに、離型剤としてジペンタエリスリトールヘキサミリステート(スチレンに対する溶解度:10g以上/100g、吸熱ピーク;65℃、分子量:1514)5部を添加、混合、溶解して、重合性単量体組成物を得た。
他方、イオン交換水250部に塩化マグネシウム(水溶性多価金属塩)8.6部を溶解した水溶液に、イオン交換水50部に水酸化ナトリウム(水酸化アルカリ金属)4.8部を溶解した水溶液を、撹拌下で徐々に添加して、水酸化マグネシウムコロイド(難水溶性の金属水酸化物コロイド)分散液を調製した。
なお、得られた水酸化マグネシウムコロイドの粒径分布を、粒径分布測定器(島津製作所社製、商品名:SALD)を用いて測定したところ、粒径は、D50(個数粒径分布の50%累積値)が0.36μm、D90(個数粒径分布の90%累積値)が0.80μmであった。
上記により得られた水酸化マグネシウムコロイド分散液に、室温下で、上記重合性単量体組成物を投入し、液滴が安定するまで撹拌し、そこに重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルブタノエート(下記式8)(アクゾノーベル社製、商品名:トリゴノックス27、純度98%、分子量:188、1時間半減期温度:94℃)5部、分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン1.2部、架橋性の重合性単量体としてジビニルベンゼン0.5部を添加後、インライン型乳化分散機(荏原製作所社製、商品名:エバラマイルダー)を用いて15,000rpmの回転数で10分間高剪断攪拌して重合性単量体組成物の液滴形成を行なった。
Figure 2008185983
上記により得られた重合性単量体組成物の液滴が分散した懸濁液(重合性単量体組成物分散液)を、攪拌翼を装着した反応器内に投入し、90℃に昇温し、重合反応を開始させた。重合転化率が95%に達したときに、シェル用重合性単量体としてメチルメタアクリレート1部と、イオン交換水10部に溶解したシェル用重合開始剤である2,2'−アゾビス−(2−メチル−N−(1,1−ビス(ヒドロキシメチル)2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)(和光純薬工業社製、商品名:VA−086)0.1部を添加し、90℃で3時間反応を継続した後、反応を停止し、pH9.5のコアシェル構造を有する着色樹脂粒子の水分散液を得た。
上記により得られた着色樹脂粒子の水分散液は、気体を吹き込む方法により、図1に示すストリッピング処理システムにおいて、以下のようにストリッピング処理を行なった。
先ず、着色樹脂粒子の水分散液4をイオン交換水で固形分濃度20%に希釈した後、蒸発器1に供給し、消泡剤(サンノプコ社製、商品名:SNデフォーマー180)0.1部を蒸発器1に加えた。蒸発器1内に窒素ガスを吹き込み、蒸発器内の気相部を窒素ガスで置換した。
次いで、着色樹脂粒子の水分散液4を、撹拌翼を備えた攪拌機3で撹拌しながら80℃になるまで加熱した後、ブロワー6を起動して、窒素ガスの流量が0.6m/(hr・kg)となるように調節して、着色樹脂粒子の水分散液中にガス吹き込み口が直管形伏の気体吹き込み管5から窒素ガスを吹き込んで、着色樹脂粒子から揮発性物質を除去した。
ストリッピング処理後の窒素ガスは、ガス循環ライン7を通って、凝縮器8、凝縮タンク9に順次導き凝集させ、凝縮後の窒素ガスは、ガス循環ライン10を通って揮発性物質除去装置(活性炭を充填した吸着塔)11に導き、窒素ガス中に含まれる揮発性物質が除去された。揮発性物質が除去された窒素ガスは、ガス循環ライン12を通って、ブロワー6からガス循環ライン13を通して、蒸発器1内に再び吹き込まれた。
ストリッピング処理は、着色樹脂粒子の水分散液の温度80℃、蒸発器1内の圧力101kPa、窒素ガス流量0.6m/(hr・kg)で6時間行なった。6時間の処理後、着色樹脂粒子の水分散液を室温まで冷却した。
この後、得られた着色樹脂粒子の水分散液は、室温で攪拌しながら硫酸を添加しpHが6.5以下にする酸洗浄を行ない、濾過により水を分離した後、イオン交換水500部を再び加えて再スラリー化する水洗浄を行った。その後、さらに、脱水と水洗浄を、数回繰り返し行って、濾過分離した後、真空乾燥機の容器内に入れ、圧力30torr、温度50℃で一昼夜真空乾燥した。
なお、得られた着色樹脂粒子の体積平均粒径Dvは9.5μmであり、粒径分布Dv/Dpは1.16であった。また、シェル用重合性単量体とコア粒子(シェルを形成する前の着色樹脂粒子)の粒径から算定したシェルの厚さは0.03μm、球形度Sc/Srは1.2であった。
上記により得られた着色樹脂粒子100部に、疎水化処理されたシリカ微粒子(キャボット社製、商品名:TG820F、個数平均一次粒径:12nm)0.8部と、疎水化処理されたシリカ微粒子(日本アエロジル社製、商品名:NA50Y、個数平均一次粒径:30nm)1.0部と、無機層状粘土化合物微粒子(個数平均一次粒径:0.5μm)0.2部を添加し、高速撹拌機(三井鉱山社製、商品名:ヘンシェルミキサー)を用いて混合して非磁性一成分の実施例1のトナーを作製し、試験に供した。
(実施例2)
重合開始剤の種類を、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(下記式9)(日本油脂社製、商品名:パーブチルO、分子量:216、純度:97%、1時間半減期温度:92℃)に変更し、ストリッピング温度を85℃、ストリッピング時間を10時間に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実施例2のトナーを作製し、試験に供した。
Figure 2008185983
(比較例1)
外添剤として無機層状粘土化合物微粒子を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして比較例1のトナーを作製し、試験に供した。
(比較例2)
外添剤として無機層状粘土化合物微粒子を添加しなかったこと以外は、実施例2と同様にして比較例2のトナーを作製し、試験に供した。
(比較例3)
重合開始剤の種類を、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(下記式11)(日本油脂社製、商品名:パーオクタO、純度:90%、分子量:272、1時間半減期温度:84℃)に変更し、重合開始剤の添加量を、6部に変更したこと以外は、比較例1と同様にして比較例3のトナーを作製し、試験に供した。
Figure 2008185983
(結果)
各実施例及び比較例で作製したトナーの試験結果を、表1に示す。
Figure 2008185983
(結果のまとめ)
表1に記載されている試験結果より、以下のことが分かる。
比較例1のトナーは、実施例1と同様に本発明で特定した重合開始剤(トリゴノックス27)を用いたことに起因し、トナー中に残存するエーテル成分、及びスチレンの残留量を低減できたため、臭気の発生を少なくでき、高温保存性は良好であったが、外添剤として本発明で特定する無機層状粘土化合物微粒子を用いなかったことに起因し、常温常湿・高温高湿環境下での印字耐久性に劣ったトナーであった。
また、比較例2のトナーは、実施例2と同様に本発明で特定した重合開始剤(パーブチルO)を用い、ストリッピング処理を比較例1よりも高温度及び長時間行なったことに起因し、トナー中に残存するエーテル成分、及びスチレンの残留量を比較例1のトナーには劣るが比較的低減できたため、臭気の発生が比較的少なく、高温保存性は比較的良好であったが、外添剤として本発明で特定する無機層状粘土化合物微粒子を用いなかったことに起因し、常温常湿・高温高湿環境下での印字耐久性に劣ったトナーであった。
また、比較例3のトナーは、実施例1及び2で用いた重合開始剤(トリゴノックス27及びパーブチルO)に比べて、分子量が大きく且つ純度が低い重合開始剤(パーオクタO)を用いたことに起因し、トナー中に残存するエーテル成分、及びスチレンの残留量を低減させることができず、臭気の発生が多く、高温保存性にも劣り、さらに外添剤として本発明で特定する無機層状粘土化合物微粒子を用いなかったことに起因し、常温常湿・高温高湿環境下での印字耐久性にも劣ったトナーであった。
これに対して、実施例1のトナーは、重合開始剤として本発明で特定した重合開始剤(トリゴノックス27)を用いたことに起因し、トナー中に残存するエーテル成分、及びスチレンの残留量を低減できたため、臭気の発生を少なくでき、高温保存性も良好であり、外添剤として本発明で特定する無機層状粘土化合物微粒子を用いたことに起因し、常温常湿・高温高湿環境下での印字耐久性に優れたトナーであった。
また、実施例2のトナーは、重合開始剤として本発明で特定した重合開始剤(パーブチルO)を用い、ストリッピング処理を実施例1よりも高温度及び長時間行なったことに起因し、トナー中に残存するエーテル成分、及びスチレンの残留量を低減できたため、臭気の発生を少なくでき、高温保存性も良好であり、外添剤として本発明で特定する無機層状粘土化合物微粒子を用いたことに起因し、常温常湿・高温高湿環境下での印字耐久性に優れたトナーであった。
本発明の実施例で採用している、ストリッピング処理工程で用いるシステムを示す図である。
符号の説明
1:蒸発器
2:ジャケット
3:攪拌翼を備えた攪拌機
4:着色樹脂粒子の水分散液
5:気体吹き込み管
6:ブロワー
7:ガス循環ライン
8:凝縮器
9:凝縮タンク
10:ガス循環ライン
11:揮発性物質除去装置
12:ガス循環ライン
13:ガス循環ライン
14:非接触型泡レベル計

Claims (6)

  1. 重合性単量体及び着色剤を含有する重合性単量体組成物を、水系分散媒体中で重合開始剤の存在下に重合することにより得られる着色樹脂粒子、並びに外添剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、
    上記重合開始剤が、有機過酸化物であり、上記静電荷像現像用トナー中に残存するエーテル成分の残留量が、500ppm未満であり、
    上記外添剤が、無機層状粘土化合物微粒子を含有し、上記無機層状粘土化合物微粒子は、層間に4級アンモニウムイオンがインターカレーションされていることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 前記静電荷像現像用トナー中に残存するスチレンの残留量が、50ppm未満であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記有機過酸化物の分子量が、205以下であり、且つ前記有機過酸化物の純度が、90%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記有機過酸化物が、下記式1で表されるパーオキシエステル化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
    Figure 2008185983
    (上記式1中、R及びRは、アルキル基である。)
  5. 上記式1中、R及びRが、炭素数6以下のアルキル基であることを特徴とする請求項4に記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 前記無機層状粘土化合物微粒子の個数平均一次粒径が、0.1〜10μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
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