JP2008185562A - 同心度測定器及びこれを用いた同心度測定方法 - Google Patents

同心度測定器及びこれを用いた同心度測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の任意形状を有する部位が同心状に一体化された同心状部材において、前記部位間の同心度を迅速に測定し得る安価で簡便な同心度測定器を提供する。
【解決手段】複数の部位が同心状に一体化された同心状部材20における前記部位間の同心度測定器1であって、前記同心状部材20を構成する部位のうちの何れか一つの部位22を測定基準部位として載置するホルダー2と、その他の同心度測定対象となる測定対象部位21の外形に接触させる測定針3と、前記測定対象部位21に前記測定針3の先端を接触させた際、前記ホルダー2に載置された前記測定基準部位22の軸心Cと、前記測定対象部位21に接触した状態の測定針3先端とのなす寸法L0に対応した相対的寸法Lを測定する寸法測定手段とを備えた。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数の部位が同心状に一体化された同心状部材において、前記部位間の同心度を測定する同心度測定器に関する。
断面が円形、円筒形、多角形または異形等の任意形状を有する複数の部位が同心状に一体化された同心状部材を生産したり、部品として利用したりする際、前記部位同士の同心度を迅速に検査することが必要となる場合が多々ある。このような部材としては、例えば、異なる外径を有する複数の円形断面部位を軸心方向に同心状に加工された軸部材や、異なる外形を有する部位を嵌合された嵌合部材等がある。
一方、円筒形部材における外径と内径の同心度を測定(検査)する従来例に係る同心度測定装置としては、例えば、回転される円筒ワークの一端から内径部内に光を入射させて前記円筒ワークの他端から撮像し、この撮像信号をデジタル化して撮像された前記内径部縁の触れ幅を検出することにより前記外径部と内径部との同心度を測定(検査)する装置が提案されている(特許文献1参照)。
また、同様の円筒形部材の他の従来例に係る同心度検査方法について、図8を用いて説明する。図8は、他の従来例に係る筒状体の同心度検査方法で外径部を示す図である。この従来例に係る同心度検査方法は、筒状体33を光透過する製品固定部31上に設置して下方の光源32から光を照射し、前記筒状体33の同心度測定箇所の端面部からCCDカメラ30で筒状体33を映し出すものである。
そして同時に、その画像の外径円周をこのイメージ信号を画像処理することによって求め、次いで、前記外径円周に外接する真円の中心位置を求め、また前記筒状体33の貫通孔の内径の円周に内接する真円の中心位置を求め、両中心位置の差を同心度とするものである(特許文献2参照)。
しかしながら、これら従来例に係る同心度測定装置や方法は、円筒形部材の外径部と内径部の同心度を測定(検査)することを目的とするものであって、断面が円形、円筒形、多角形または異形等の任意形状を有する複数の部位が同心状に一体化された同心状部材の同心度を測定(検査)する本発明の目的とは異なる。
更に、従来例に係る真円度測定方法および装置について、図9を参照しながら以下説明する。図9は、従来技術に係るワーク軸心の算出方法と形状誤差算出の流れ図である。
この従来例に係る真円度測定方法(装置)は、回転機構を有し、検出器によって被測定物の円周方向の半径の変化または円周方向及び軸方向の半径の変化を測定する真円度測定機において、被測定物の高さの異なる複数の測定位置における形状を測定し、測定データとして記憶する工程(手段)201と、複数の該測定データにおいて、中心位置の算出を選択する工程(手段)204と、複数の該中心位置を用いて、ワーク軸心を算出する工程(手段)206とを備えたものである(特許文献2参照)。
特開平5−280957号公報 特開2005−283300号公報 特開2001−91244号公報
従って、前記真円度測定方法(装置)によれば、ワーク軸心の決定によって、異なる外径部位を有する被測定物であっても、これら部位間の同心度を正確に算出可能である。しかしながら、このような真円度測定装置は高価な装置であり、かつ、円形以外の形状を有する部位間の同心度は測定出来ない。また、迅速さが求められる生産現場において、簡単に製品検査に適用出来るものではない。
従って、本発明の目的は、複数の任意形状を有する部位が同心状に一体化された同心状部材において、前記部位間の同心度を迅速に測定し得る安価で簡便な同心度測定器及びこれを用いた同心度測定方法を提供するものである。
本発明の請求項1に係る同心度測定器が採用した手段は、複数の部位が同心状に一体化された同心状部材における前記部位間の同心度測定器であって、前記部位の何れか一つを載置するホルダーと、その他の部位の外形に接触させる測定針と、前記ホルダーに載置された同心状部材のその他の部位に前記測定針の先端を接触させた際、前記ホルダーに載置された何れか一つの前記部位の軸心と、その他の前記部位に接触した状態の測定針先端との相対的寸法を測定する寸法測定手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る同心度測定器が採用した手段は、請求項1に記載の同心度測定器において、前記寸法測定手段がノギスであって、前記ホルダーがこのノギスの外側測定用スライドジョーに固定される一方、前記測定針が前記ノギスの外側測定用先端ジョーに固定されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係る同心度測定器が採用した手段は、請求項1または2に記載の同心度測定器において、前記測定針が、前記同心状部材の軸心方向にスライド可能に構成されたことを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る同心度測定器が採用した手段は、請求項1乃至3のうちの何れか一つの項に記載の同心度測定器において、前記ノギスがデジタルノギスであることを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係る同心度測定器が採用した手段は、請求項1乃至4のうちの何れか一つの項に記載の同心度測定器において、前記同心状部材が、口金とこの口金に接合されたパイプまたは/及びホースとからなることを特徴とするものである。
本発明の請求項6に係る同心度測定方法が採用した手段は、複数の部位が同心状に一体化された同心状部材における前記部位間の同心度測定方法であって、前記請求項1乃至5記載の同心度測定器を用いて、先ず、前記同心状部材の部位のうち測定基準部位となる何れか一つの部位を前記ホルダーに載置する。
そして次に、前記同心状部材の同心度測定対象部位とする他の部位の円周上複数個所に前記測定針の先端を接触させて、前記寸法測定手段によって前記複数個所の相対的寸法を測定し、測定されたこれら複数の相対的寸法の最大値と最小値との差を求め、この差をもって前記測定基準部位と同心度測定対象部位間の同心度とすることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る同心度測定器は、複数の部位が同心状に一体化された同心状部材における前記部位間の同心度測定器であって、前記部位の何れか一つを載置するホルダーと、その他の部位の外形に接触させる測定針と、前記ホルダーに載置された同心状部材のその他の部位に前記測定針の先端を接触させた際、前記ホルダーに載置された何れか一つの前記部位の軸心と、その他の前記部位に接触した状態の測定針先端との相対的寸法を測定する寸法測定手段とを備えたものである。
従って、この上記同心度測定器によれば、複数の部位が同心状に一体化された同心状部材において、前記部位間の同心度を迅速に測定し得る安価で簡便な構成からなる同心度測定器を提供出来る。
また、本発明の請求項2に係る同心度測定器によれば、前記寸法測定手段がノギスであって、前記ホルダーがこのノギスの外側測定用スライドジョーに固定される一方、前記測定針が前記ノギスの外側測定用先端ジョーに固定されたものであるから、市販のノギスを利用して本発明に係る同心度測定器を簡単な構成で安価に製作し得る。
更に、本発明の請求項3に係る同心度測定器によれば、前記測定針が、前記同心状部材の軸心方向にスライド可能に構成されたものであるから、複数の部位が同心状に一体化された同心状部材において、前記部位の何れか一つをホルダーに載置したままで、その他複数の部位間の同心度を迅速に測定し得る。
また更に、本発明の請求項4に係る同心度測定器によれば、前記ノギスがデジタルノギスであるので、同心度の寸法測定が瞬時に行える。
本発明の請求項5に係る同心度測定器によれば、前記同心状部材が、口金とこの口金に接合されたパイプまたは/及びホースとからなるので、前記接合工程における口金とパイプまたは/及びホース間の同心度検査を迅速かつ低コストに行なえる。
一方、本発明の請求項6に係る同心度測定方法によれば、複数の部位が同心状に一体化された同心状部材における前記部位間の同心度測定方法であって、前記請求項1乃至6記載の同心度測定器を用いて、先ず、前記同心状部材の部位のうち測定基準部位となる何れか一つの部位を前記ホルダーに載置する。
次いで、前記同心状部材の同心度測定対象部位とする他の部位の円周上複数個所に前記測定針の先端を接触させて、前記寸法測定手段によって前記複数個所の相対的寸法を測定し、測定されたこれら複数の相対的寸法の最大値と最小値との差を求め、この差をもって前記測定基準部位と同心度測定対象部位間の同心度とするものであるから、前記相対的寸法の測定のみによって測定したい部位間の同心度を簡便、かつ迅速に測定出来る。
以下、本発明の実施の形態1について、図1〜4を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態1に係り、同心度測定器によりパイプと口金を接合されたパイプ接合口金の同心度を測定する状態を正面視した正面図、図2は図1のX−X矢視を一部断面で示した側面図、図3は口金にパイプを接合されたパイプ接合口金の接合構造を示す部分断面図、図4はホルダーに載置された何れか一つの部位の軸心とその他の部位に接触した状態の測定針先端との相対的寸法の概念を説明するための説明図である。
本発明の実施の形態1に係る同心度測定器1は、後述する如くパイプ22を口金21に加締によって同心状に接合されたパイプ接合口金20において、前記口金21の加締部24aとパイプ22の同心度を測定するための同心度測定器の一実施例である。
即ち、この同心度測定器1は、図1及び図2に示す如く、前記パイプ22を測定基準部位として載置するホルダー2と、このホルダー2に載置されたパイプ接合口金20の加締部24aを測定対象部位として接触させる測定針3と、前記ホルダー2に載置されたパイプ接合口金20のパイプ22の軸心Cと前記測定針3先端(即ち、加締部24a)とのなす寸法に対応した相対的寸法を測定するノギス4とからなる。
そして、同心度測定器1の前記ホルダー2は、前記パイプ接合口金20のパイプ22の外径に一致させた円周状溝が形成されると共に、前記円周溝の溝方向が前記パイプ22の軸心C方向に一致するよう、ノギス4を構成するスライダー5aと一体化された外側測定用スライドジョー5に、六角穴付小ネジ8aにより固定されている。
一方、前記測定針3は、ノギス4を構成する外側測定用先端ジョー6に、この外側測定用先端ジョー6の長手方向では、前記ホルダー2に形成された円周状溝の最底部の位置に一致させると共に、前記パイプ22の軸心C方向では、前記パイプ接合口金20のパイプ22を前記ホルダー2に載置したとき、前記測定針3が口金21の加締部24aに一致するよう、前記ホルダー2と対向する向きに六角穴付小ネジ8bにより固定されている。
前記ノギス4は市販品を用いることが出来るが、デジタル式表示部7の付いたデジタルノギスであるのが好ましい。デジタルノギスは測定値を数値表示するので瞬時に測定値を読み取ることが出来、測定の作業効率が向上するからである。
前記パイプ接合口金20は、例えば図3に示す如く、パイプ22と底部24を有する円筒部25から構成された口金21とを加締によって接合したものである。即ち、先ず、前記口金21の底部24に前記円筒部25と同心に設けられた開孔部24bより、外周にリング状凹溝23a,23bを設けられたパイプ22を差し込む。
その後、前記口金21の前記底部24b外周に位置する加締部24aを、8分割された加締爪を有する加締機によって、求心方向に加締めて前記口金21とパイプ22とを接合し、前記パイプ22の管端をニップル23として形成したものである。ここで、前記リング状凹溝23a,23bは、後述する本発明の実施の形態2において説明するホース接合のため必要なものである。
この様にして加締られたパイプ接合口金20の加締部24aは、8分割された加締爪と接触して円周状に圧接される一方、前記加締爪の非接触部は圧接によって口金21母材が塑性流動して盛り上がるため、目視によって見分けることが出来る。従って、前記パイプ22と口金21との同心度は、測定基準部位となる前記パイプ22と、加締爪によって加締められた口金21外周の測定対象となる8箇所の加締部24aとの同心度を測定することが肝要である。
次に、前記図1〜3を参照しながら、本発明の実施の形態1に係る同心度測定器を用いて、前記パイプ接合口金20のパイプ22と口金21の加締部21aとの同心度測定方法について手順を追って説明する。
・ 先ず、同心度測定器1を垂直方向に立てた状態で、口金21側が測定針3側になるように、パイプ接合口金20のパイプ22部を前記ホルダー2の円周状溝に合わせて載置する。
・ そして、前記口金21の8箇所の前記加締部21aの一つが円周上、同心度測定器1の測定針3位置に来るように、パイプ接合口金20を周方向に回転させて位置決めする。
・ 前記パイプ22をホルダー2の円周状溝2aに密着状態にしたままで、スライダー5aを上方向にスライドさせ、測定針3の先端が口金21の加締部24aに接触すると、デジタル表示部7の数値を読み取って前記パイプ22の軸心Cと加締部24aとの相対的寸法とする。
・ 更に、前記口金21の他の7箇所の加締部21aが同心度測定器1の測定針3位置に来るように、パイプ接合口金20を少しずつ周方向に回転させながら、前記パイプ22の軸心Cと加締部21aとの相対的寸法を順次測定する。
・ そして、これら8箇所の測定値(相対的寸法)の最大値と最小値の差をもって、前記パイプ22と口金21の加締部24aとの同心度とするのである。
ここで、前記ホルダーに載置された何れか一つの前記部材の軸心とその他の前記部位に接触した状態の測定針先端との「相対的寸法」の概念について、以下図4を参照しながら説明する。図4において、パイプ接合口金20のパイプ22と口金21の加締部24aとの同心度は、本来前記パイプ22の軸心Cと加締部24a間の寸法L0を、8箇所の加締部24aについて夫々測定して求められるべきものである。
しかしながら、前記パイプ22の軸心C位置を簡単に測定することは困難である。そこで、本発明に係る同心度測定器及びこれを用いた測定方法おいては、この「相対的寸法」を測定することによって、前記同心度と同義な値が得られることを以下説明する。
本発明の実施の形態1に係る同心度測定器及びこれを用いた測定方法は、図4に示した状態におけるデジタルノギスが測定した表示値は、外側測定用スライドジョー5の上端と外側測定用先端ジョー6の下端間の寸法Lの測定値を示しているのであって、前記パイプ22の軸心Cと測定針3先端(加締部24a上部)間の寸法L0を示している訳ではない。従って、本発明においては、前記寸法Lを「相対的寸法」と称する。
そこで今、本発明の実施の形態1において説明した同心度測定方法に従って、
パイプ接合口金20のパイプ22と口金21の8箇所の加締部24aとの同心度を測定したときのデジタルノギスの表示値、即ち、「相対的寸法」Lの内、最大値をLmax、最小値をLminとし、夫々に対応した実際の同心度寸法L0の最大値をL0max、最小値をL0minとすれば、次式(1),(2)が成立する。
Lmax=L0max+(L1+L2) (1)
Lmin=L0min+(L1+L2) (1)
そして、前式(1)と(2)の差を求めれば、(L1+L2)は同一値と見做して、左辺と右辺を入れ替えると次式(3)が求められる。
L0max−L0min=Lmax−Lmin (3)
即ち、外側測定用スライドジョー5の上端と外側測定用先端ジョー6の下端間の寸法L、即ち、「相対的寸法」の最大値と最小値の差(Lmax−Lmin)を求めれば、上述した本発明に係る同心度測定方法の同心度、(L0max−L0min)を求めるのと同義となるのである。
従って、前記「相対的寸法」Lの測定概念はこの様な意味を有している。そして、前式(3)より、「相対的寸法」の最大値と最小値の差(Lmax−Lmin)が0に近づく程、同心度が高いことを意味している。
また、上記の説明から良く理解される様に、前記寸法L1及びL2は、如何なる寸法であっても、前記「相対的寸法」を測定する間変更しない限り、この「相対的寸法」を測定することによって同心度測定と同義となるので、寸法上何らの制約は無い。
以上の通り、本発明の実施の形態1に係る同心度測定器によれば、パイプと口金を接合されたパイプ接合口金のパイプを載置するホルダーと、前記口金の加締部に接触させる測定針と、前記ホルダーに載置されたパイプに前記測定針の先端を接触させた際、前記ホルダーと前記測定針先端との相対的寸法を測定するデジタルノギスとからなるので、前記パイプ接合口金を構成するパイプと口金の同心度を迅速に測定し得る。
また、本発明の実施の形態1に係る同心度測定方法によれば、本発明の同心度測定器を用いて、前記パイプ接合口金の部位のうち測定基準となるパイプを前記ホルダーに載置すると共に、同心度測定対象とする口金の加締部の円周上8個所に前記測定針の先端を接触させて、前記デジタルノギスによって前記複数個所の相対的寸法を測定し、測定されたこれら複数の相対的寸法の最大値と最小値との差を求め、この差をもって前記測定基準とした部位と同心度測定対象とした部位間の同心度とするものであるので、前記相対的寸法の測定によって測定したい部位間の同心度を簡便、かつ迅速に測定出来る。
デジタルノギスにはゼロ点を補正する機能が付与されており、最初に加締部24aを測定した時にゼロ点補正を行っておくと、残りの7箇所の加締部24aを測定する際は、前記ノギスに表示される値で最大値と最小値との差を求めれば済むので、相対的寸法が大きくなっても計算の手間が余り増えないという利点もある。
つまり、通常、測定値のばらつきは±0.3mm程度であるので、ゼロ点補正を行った場合、例えば、最大値0.3、最小値−0.2とすれば、0.3−(−0.2)=0.3+0.2=0.5と簡単に計算出来る。ところが、ゼロ点補正しない場合は、例えば、最大値19.1、最小値18.6とすれば、19.1−18.6=0.5と二桁以上の数値で引き算する必要がある。
次に、本発明の実施の形態2について、図5〜7を参照しながら説明する。図5は本発明の実施の形態2に係り、同心度測定器によりパイプとホースを口金に接合されたパイプ・ホース接合口金の同心度を測定する状態を正面視した正面図、図6は図5のY−Y矢視を一部断面で示した側面図、図7はパイプとホースを口金に接合されたパイプ・ホース接合口金の接合構造を示す部分断面図である。
但し、本発明の実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、測定針と同心状部材の構成に相違があり、これ以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1の測定針3が、ノギス4の外側測定用先端ジョー6への固定金具と一体的に構成されているのに対し、本実施の形態2の測定針3は、所定長のスライド部材3aの先端に形成されると共に、このスライド部材3aが、測定針固定金具9に同心状部材(パイプ・ホース接合口金)30のパイプ22の軸心C方向に形成された凹状溝9aに嵌め込まれ、前記軸心C方向にスライド可能に構成されている。
一方、上記実施の形態1の測定対象である同心状部材が、パイプ22と口金21とを接合したパイプ接合口金20であったのに対し、本実施の形態2の同心状部材は、図7に示す如く、前記パイプ接合口金20のニップル23に更にホース26を差し込み、下記の如く加締めて接続されている。
即ち、ホース26を差し込まれたニップル23の外周に設けられたリング状凹溝23a,23bの、前記パイプ接合口金20の軸方向位置に相当する前記口金21の加締部25a,25bを、実施の形態1と同様、8個に分割された加締爪を有する加締機によって求心方向に加締めて前記パイプ接合口金20とホース26とを接合し、パイプ・ホース接合口金30として形成したものである。
前記加締部25a,25bにおける夫々8箇所の加締爪接触部は円周状に圧接され、加締爪の被接触部は前記加締爪間で口金21の母材が盛り上がっているため、目視によって見分けることが出来る。従って、前記パイプ22と口金21及びホース26との同心度は、測定基準部位となる前記パイプ22と加締爪によって加締められた口金21の夫々8箇所の加締部25a,25b及びホース26との同心度を測定することが肝要である。
次に、前図4〜6を参照しながら、本発明の実施の形態2に係る同心度測定器を用いて、前記パイプ・ホース接合口金30のパイプ22と口金21の加締部25a,25bとの同心度測定方法について手順を追って説明する。
・ 先ず、同心度測定器1を垂直方向に立てた状態で、口金21側が測定針3側に来るように、パイプ・ホース接合口金30のパイプ22を前記ホルダー2の円周状溝に載置する。
・ そして、前記測定針3のスライド部3aを、前記測定針3が前記口金21の加締部25a位置に来るまでパイプ22の軸心C方向にスライドさせる一方、前記口金21の円周上8箇所の加締部25aの一つが同心度測定器1の測定針3位置に来るように、パイプ・ホース接合口金30を周方向に回転させて位置決めする。
・ 次いで、前記パイプ22をホルダー2の円周状溝に密着状態にしたままで、ノギス4のスライダー5aを上方向にスライドさせ、測定針3の先端が口金21の加締部25aの一つに接触させて、前記パイプ22の軸心Cと口金21の加締部25aとの相対的寸法を測定する。
・ 次に、前記口金21の他の7箇所の加締部25aが同心度測定器1の測定針3位置に来るように、パイプ・ホース接合口金30を少しずつ周方向に回転させながら、前記パイプ22の軸心Cと加締部25aとの相対的寸法を順次測定する。そして、これら測定された8箇所の相対的寸法の最大値と最小値の差をもって前記パイプ22の軸心Cと加締部25aとの同心度とするのである。
・ 次いで、前記測定針3のスライド部3aを、前記測定針3が口金21の他の加締部25b位置に来るまでパイプ22の軸心C方向にスライドさせる一方、前記口金21の8箇所の加締部25bの一つが同心度測定器1の測定針3位置に来るように、パイプ・ホース接合口金30を周方向に回転させて位置決めして、前項(3),(4)と同様に、パイプ22の軸心Cと口金21の加締部25bとの相対的寸法を測定し同心度を求める。
本発明の実施の形態に係る同心度測定器及びこれを用いた測定方法は、パイプと口金とを同心状に接合されたパイプ接合口金や、パイプ及びホースと口金とを同心状に接合されたパイプ・ホース接合口金からなる同心状部材の同心度を測定する一実施例で示した。
しかしながら、本発明に係る同心度測定器及びこれを用いた測定方法の測定対象は、このような同心状部材に限定されるものではなく、断面が円形、円筒形、多角形または異形等の任意形状を有する複数の部位が同心状に一体化された同心状部材であれば良い。また、このような同心状部材を測定対象とする本発明に係る同心度測定器の前記ホルダーや測定針の形状は、対象とする部位に合わせて形成出来ることは言うまでも無い。
以上、本発明に係る同心度測定器は、複数の部位が同心状に一体化された同心状部材における前記部位間の同心度測定器であって、前記部位の何れか一つを載置するホルダーと、その他の部位の外形に接触させる測定針と、前記ホルダーに載置された何れか一つの前記部位の軸心と、その他の前記部位に接触した状態の測定針先端との相対的寸法を測定する寸法測定手段とを備えた簡便なものであるから、同心状部材の任意形状を有する部位間の同心度測定器を、安価に提供し得る。
また、本発明に係る同心度測定方法によれば、複数の部位が同心状に一体化された同心状部材における前記部位間の同心度測定方法であって、測定基準となる何れか一つの部位を前記ホルダーに載置すると共に、同心度測定対象とする他の部位の円周上複数個所に前記測定針の先端を接触させて、前記寸法測定手段によって前記複数個所の相対的寸法を測定するものである。
そして、測定されたこれら複数の相対的寸法の最大値と最小値との差を求め、この差をもって前記測定基準とした部位と同心度測定対象とした部位間の同心度とするものであるから、前記相対的寸法の測定だけで測定したい部位間の同心度を簡便、かつ迅速に測定出来る。
本発明の実施の形態1に係り、同心度測定器によりパイプと口金を接合されたパイプ接合口金の同心度を測定する状態を正面視した正面図である。 図1のX−X矢視を一部断面で示した側面図である。 口金にパイプを接合されたパイプ接合口金の接合構造を示す部分断面図である。 ホルダーに載置された何れか一つの部位の軸心とその他の部位に接触した状態の測定針先端との相対的寸法の概念を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態2に係り、同心度測定器によりパイプとホースを口金に接合されたパイプ・ホース接合口金の同心度を測定する状態を正面視した正面図である。 図5のY−Y矢視を一部断面で示した側面図である。 パイプとホースを口金に接合されたパイプ・ホース接合口金の接合構造を示す部分断面図である。 従来技術に係るワーク軸心の算出方法と形状誤差算出の流れ図である。 従来技術に係るワーク軸心の算出方法と形状誤差算出の流れ図である。
符号の説明
C:パイプ接合口金のパイプ軸心
1:同心度測定器, 2:ホルダー,
3:測定針, 3a:スライド部,
4:(ノギス)デジタルノギス,
5:外側測定用スライドジョー, 5a:スライダー,
6:外側測定用先端ジョー, 7:デジタル表示部,
8a,8b:六角穴付小ネジ,
9:測定針固定部, 9a:凹状溝,
20:パイプ付口金, 21:口金, 22:パイプ,
23:ニップル, 23a,23b:リング状凹溝,
24:底部, 24a:加締部, 24b:開孔部,
25:円筒部, 25a,25b:加締部
26:ホース, 30:パイプ・ホース付口金

Claims (6)

  1. 複数の部位が同心状に一体化された同心状部材における前記部位間の同心度測定器であって、前記同心状部材を構成する部位のうちの何れか一つの部位を測定基準部位として載置するホルダーと、その他の同心度測定対象となる測定対象部位の外形に接触させる測定針と、前記ホルダーに載置された同心状部材の前記測定対象部位に前記測定針の先端を接触させた際、前記ホルダーに載置された前記測定基準部位の軸心と、前記測定対象部位に接触した状態の測定針先端とのなす寸法に対応した相対的寸法を測定する寸法測定手段とを備えたことを特徴とする同心度測定器。
  2. 前記寸法測定手段がノギスであって、前記ホルダーがこのノギスの外側測定用スライドジョーに固定される一方、前記測定針が前記ノギスの外側測定用先端ジョーに固定されたことを特徴とする請求項1に記載の同心度測定器。
  3. 前記測定針が、前記同心状部材の軸心方向にスライド可能に構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の同心度測定器。
  4. 前記ノギスがデジタルノギスであることを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか一つの項に記載の同心度測定器。
  5. 前記同心状部材が、口金とこの口金に接合されたパイプまたは/及びホースとからなることを特徴とする請求項1乃至4のうちの何れか一つの項に記載の同心度測定器。
  6. 複数の部位が同心状に一体化された同心状部材における前記部位間の同心度測定方法であって、前記請求項1乃至5のうちの何れか一つの項に記載の同心度測定器を用いて、前記同心状部材の部位のうちの何れか一つの部位を測定基準部位として前記ホルダーに載置すると共に、前記同心状部材の同心度測定対象部位とする他の部位の円周上複数個所に前記測定針の先端を接触させて、前記寸法測定手段によって前記複数個所の相対的寸法を測定し、測定されたこれら複数の相対的寸法の最大値と最小値との差を求め、この差をもって前記測定基準部位と測定対象部位間の同心度とすることを特徴とする同心度測定方法。
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