JP2008185540A - 物品検査装置 - Google Patents

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英治 谷口
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Abstract

【課題】検査管理データを蓄積する記憶装置のオーバーフローを防止できると共に生産管理者などの人間を介さず自動で検査管理データを整理することができる物品検査装置を提供すること。
【解決手段】搬送路上の被検査物Wを検査する検査手段20と、検査手段20によって検査された被検査物Wの検査結果を含むデータによって構成される検査管理データを記憶装置40に蓄積するデータ記憶手段31と、検査管理データの有効期限を表す有効期限情報および検査管理データの削除を含む処置を表す処置種別情報を記憶装置40から取得する情報取得手段32と、情報取得手段32によって取得された有効期限情報を用いて有効期限が経過したか否か判定する有効期限判定手段33と、有効期限判定手段33によって有効期限が経過したと判定された場合情報取得手段32によって取得された処置種別情報に基づいて検査管理データを処理するデータ整理手段34を備えて構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、被検査物について品質の検査を行う物品検査装置に関する。
従来、物品検査装置としては、例えば搬送される被検査物にX線を照射して、そのX線透過量から被検査物中の異物を検出するX線異物検出装置、搬送される被検査物によって磁界が変化することにより被検査中の金属を検出する金属検出装置、搬送される被検査物の質量を測定し、基準範囲内にあるかどうかを判定する重量選別装置などがある。
物品検査装置では、検査した製品が出荷した後に問題が発生した場合、製品の生産時の検査工程に遡って原因が究明できるように、検査工程における検査データが生産記録として記憶装置または交換可能な記憶装置などに記録されている。例えば、小規模の物品検査システムであれば、物品検査装置の内部に記憶装置が組み込まれ、小規模でない規模の物品検査システムであれば、記憶装置が物品検査装置に外付けされる。
従来のX線異物検出装置としては、例えば、被検査物の検査毎に、被検査物のバーコードを含む被検査物の外観画像と、被検査物の検査に伴い作成されるX線画像とを単一画像ファイルに結合した合成検査画像を検査データとして作成し、作成された合成検査画像を被検査物のバーコードに対応するファイル名で記録するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
なお、上述した記憶装置には容量の制限があるため、生産管理者などが検査データを削除する必要がある。ここで、検査データが有効となる有効期限は、製品の生産期間が終了した時や製品の市場流通が終了する時期などであり、検査データの有効期限が経過すると、生産管理者などが有効期限が経過した検査データを記憶装置から削除することもある。
特開2006−208098号公報
しかしながら、従来の物品検査装置では、新たな検査データを記憶装置に蓄積する際に記憶容量を超えるすなわちオーバーフローする場合、古い検査データに上書きまたは削除するなどしており、検査データの有効期限や検査データの重要度などの内容に関わらず古い検査データを消去してしまうという課題が残されている。
小規模の物品検査システムにおいて、小さい記憶容量の記憶装置を使用するために検査データの内容に関わらず古い検査データを頻繁に消去してしまうことはよくあるが、小規模でない規模の物品検査システムにおいては、大きい記憶容量の記憶装置を使用するために検査データを頻繁に消去することはない。しかし、生産管理者などの人間が生産記録となる検査データを削除することもあるため、重要な検査データが誤って削除されたり、検査データを削除し忘れて記憶装置がオーバーフローしてしまうという課題もある。
本発明は、従来の課題を解決するためになされたもので、記憶しておくべきデータを誤って消去するといった誤操作なく、記憶装置のオーバーフローを防止できる物品検査装置を提供することを目的とする。
本発明の物品検査装置は、被検査物を所定の検査条件で順次検査する検査手段と、前記検査条件、前記検査手段の検査結果および前記検査手段の状態の少なくともいずれかを含む複数の検査管理データを記憶装置(40)に蓄積するデータ記憶手段(31)と、を備えた物品検査装置において、前記検査管理データは、それぞれ有効期限を表す有効期限情報を、さらに含み、前記検査管理データに含まれる前記有効期限情報に基づいて前記検査管理データのデータサイズを削減するデータ整理手段(34)を備えた構成を有している。
この構成により、検査管理データに含まれる有効期限を表す有効期限情報に基づいて、人手を介さずに自動でデータを整理してデータサイズを削減できるので、記憶しておくべきデータを誤って消去するといった誤操作なく、記憶装置のオーバーフローを防止できる。なお、「削減」にはデータサイズを0とすること(消去)も含む。
また、本発明の物品検査装置は、前記検査管理データは、前記有効期限を経過したときの処置の内容を表す処置種別情報を、さらに含み、前記データ整理手段は、前記検査管理データに含まれる前記有効期限情報および処置種別情報に基づいて前記検査管理データのデータサイズを削減する構成を有している。
この構成により、有効期限を経過した検査管理データについて、その検査管理データに含まれる処置種別情報に基づいてデータを整理できるから、それぞれの検査管理データに対して異なる内容(例えば、消去、データ項目削減、バックアップ等)でデータを整理することができる。
また、本発明の物品検査装置は、前記データ整理手段は、前記検査管理データに含まれる前記有効期限情報および前記処置種別情報を取得する情報取得手段(32)と、前記情報取得手段によって取得されたそれぞれの前記有効期限情報を用いて有効期限が経過したか否かを判定する有効期限判定手段(33)と、を備え、前記有効期限判定手段によって有効期限が経過したと判定された前記検査管理データを前記処置種別情報に基づいて前記検査管理データのデータサイズを削減する構成を有している。
この構成により、検査管理データに含まれる有効期限を表す有効期限情報および処置を表す処置種別情報に基づいて、人手を介さずに、有効期限が経過したデータをあらかじめ定めた処理の内容で確実に整理することができる。
また、本発明の物品検査装置は、前記処置種別情報が前記各検査管理データの種別に対応した内容に設定される構成を有している。
この構成により、検査管理データについて、処置種別情報が各検査管理データの種別に対応した内容に設定されるので、検査手段の検査条件、検査結果、検査手段の状態といった種別に対応した処置の内容にしたがってデータの整理ができる。
また、本発明の物品検査装置は、前記処置種別情報が前記被検査物の品種に対応して設定される構成を有している。
この構成により、検査管理データについて、処置種別情報が各被検査物の品種に対応した内容に設定されるので、各被検査物の種類に対応した処置の内容にしたがってデータの整理ができる。
また、本発明の物品検査装置は、前記処置種別情報が前記各検査管理データの重要度に対応した内容に設定される構成を有している。
この構成により、検査管理データについて、処置種別情報が各検査管理データの重要度に対応した内容に設定されるので、検査管理データが同じ種別であったり、被検査物の品種が同じであっても、それぞれの重要度に応じた処置の内容で個別にデータの整理ができる。
また、本発明の物品検査装置は、前記検査管理データが前記検査手段の状態として、所定の警告状態を表すアラームデータを含み、前記処置種別情報は、前記各アラームデータの重要度に応じた内容である構成を有している。
この構成により、検査手段の警告状態を表すアラームデータについて、異なる重要度ごとに処置種別情報が設定されるので、装置の性能低下や検査結果の信頼性低下につながるか否かといった重要度に応じた処置の内容でデータの整理ができる。
また、本発明の物品検査装置は、前記有効期限情報が前記被検査物の消費期限に基づいて設定される構成を有している。
この構成により、特に、被検査物が食品であるときに、適切な有効期限を設定することができる。
請求項1に係る物品検査装置によれば、検査管理データに含まれる有効期限を表す有効期限情報に基づいて、人手を介さずに自動でデータを整理してデータサイズを削減できるので、記憶しておくべきデータを誤って消去するといった誤操作なく、記憶装置のオーバーフローを防止できる。
請求項2に係る物品検査装置によれば、有効期限を経過した検査管理データについて、その検査管理データに含まれる処置種別情報に基づいてデータを整理できるから、それぞれの検査管理データに対して異なる内容(例えば、消去、データ項目削減、バックアップ等)でデータを整理することができる。
請求項3に係る物品検査装置によれば、有効期限が経過したと判定された検査管理データを前記処置種別情報に基づいて検査管理データのデータサイズを削減するため、検査管理データに含まれる有効期限を表す有効期限情報および処置を表す処置種別情報に基づいて、人手を介さずに、有効期限が経過したデータをあらかじめ定めた処理の内容で確実に整理することができる。
請求項4に係る物品検査装置によれば、検査管理データについて、処置種別情報が各検査管理データの種別に対応した内容に設定されるので、検査手段の検査条件、検査結果、検査手段の状態といった種別に対応した処置の内容にしたがってデータの整理ができる。
請求項5に係る物品検査装置によれば、検査管理データについて、処置種別情報が各被検査物の品種に対応した内容に設定されるので、各被検査物の種類に対応した処置の内容にしたがってデータの整理ができる。
請求項6に係る物品検査装置によれば、検査管理データについて、処置種別情報が各検査管理データの重要度に対応した内容に設定されるので、検査管理データが同じ種別であったり、被検査物の品種が同じであっても、それぞれの重要度に応じた処置の内容で個別にデータの整理ができる。
請求項7に係る物品検査装置によれば、検査手段の警告状態を表すアラームデータについて、異なる重要度ごとに処置種別情報が設定されるので、装置の性能低下や検査結果の信頼性低下につながるか否かといった重要度に応じた処置の内容でデータの整理ができる。
請求項8に係る物品検査装置によれば、有効期限情報が被検査物の消費期限に基づいて設定されるため、特に、被検査物が食品であるときに、適切な有効期限を設定することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る物品検査装置について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る物品検査装置の外観を示した図である。なお、本発明の実施の形態では、図1に示した物品検査装置10を重量選別装置として説明している。
物品検査装置10は、ユニット11、ユニット11の外側に設けられている表示部12および操作部13、コンベア14、搬入センサ15、荷重センサ16、および排除部17などを備えて構成される。また、ユニット11の内部には、CPUなどのプロセッサやメモリなどが設けられている。
コンベア14は、例えば、ベルトコンベアであり、荷重センサ16を通過するように被検査物Wを搬入するようになっている。例えば、図1では、コンベア14は、コンベア14A〜コンベア14Dの4つあり、被検査物Wは、コンベア14Aからコンベア14Dまで搬送される。なお、被検査物Wは、例えば、生肉、魚、加工食品、または医薬品などである。
搬入センサ15は、例えば、投光器15Aおよび受光器15Bによって構成されている。受光器15Bは、投光器15Aからの光を検知しており、被検査物Wが投光器15Aからの光を遮光して受光器15Bが光を検知できなくなることで、被検査物Wが所定位置まで搬送されたかを検知するようになっている。
荷重センサ16は、搬入センサ15が被検査物Wの存在を検知すると作動し、被検査物Wの質量を検知するようになっている、例えば、荷重センサ16は、図1に示したようにコンベア14Cに設けられ、コンベア14Bとコンベア14Cとの間にある搬入センサ15が被検査物Wの存在を検知すると、被検査物Wの質量を検知するようになっている。
排除部17は、搬送路から被検査物を排除するものであり、例えば、図1に示したようにコンベア14Dから押し出す部材で構成される。
図2は、本発明の実施の形態に係る物品検査装置の構成を表すブロック図である。
物品検査装置10は、検査手段20、選別情報設定手段27、点検結果設定手段28、異常検知手段29、データ記憶手段31、データ整理手段34、および、フラッシュメモリやハードディスクなどの記憶装置40などによって構成される。なお、物品検査装置10を構成する各手段の一部または全部は、CPUによって実行されるプログラムのモジュールで構成されていてもよい。なお、物品検査装置10内部には、記憶装置40が固定化されている。
検査手段20は、例えば図2に示したように、荷重センサ16、質量検出部24、および判定部25によって構成される。荷重センサ16は、図1で説明したように被検査物Wの質量を検知したときの信号を質量検出部24に出力するようになっている。
質量検出部24は、搬入センサ15によって被検査物Wの搬入の開始が検知されてから所定時間T1が経過したときに、荷重センサ16が出力している信号に基づいて被検査物Wの質量を測定する。なお、所定時間T1は、被検査物Wがコンベア14Cに搬入がされてからコンベア14Cに完全に乗り移り、さらに荷重センサ16から出力される信号が安定するまでに必要な時間である。
判定部25は、質量検出部24によって検出された被検査物Wの質量が、後述する選別情報設定手段27によって予め設定される上限値Gaと下限値Gbの許容範囲内にあるか否かを判定し、判定結果を排除部17に出力または表示部12に表示すると共に、判定結果を生産時の検査結果を表すデータ(以下、生産検査データという。)としてデータ記憶手段31に出力するようになっている。なお、排除部17は、判定部25によって出力された判定結果が不良と判定された物品をコンベア14D上から排除する。
生産検査データには、例えば、被検査物Wの質量値、品質の良否などの情報が設定される項目がある。なお、1つの生産検査データが1つの被検査物Wがに対応する。また、判定部25は、生産検査データに基づいて統計をとったデータである検査統計データをデータ記憶手段31に出力するようにしてもよい。検査統計データには、例えば、総数、検査した個数、品質NGの個数、被検査物Wの質量値の平均、被検査物Wの質量値の標準偏差などの情報が設定される項目がある。
選別情報設定手段27は、操作部13の操作等によって、被検査物Wの品質の良否の選別に必要な情報、例えば、被検査物Wに対する許容範囲の上限値Gaと下限値Gb、および各コンベア14の速度Vと長さLc等を設定させる。
また、選別情報設定手段27は、設定した情報(パラメータ)に基づいてパラメータ変更の来歴(以下、パラメータ変更来歴データという。)をデータ記憶手段31に出力するようにしてもよい。パラメータ変更来歴データには、例えば、上限値Gaと下限値Gbおよび各コンベア14の速度Vと長さLc等の情報が設定される項目がある。
点検結果設定手段28は、操作部13を介して操作者から入力された物品検査装置10の点検項目の結果の来歴(以下、点検来歴データという。)をデータ記憶手段31に出力するようになっている。
点検来歴データには、例えば、荷重センサ16などの秤の精度が正しいか否かを表す点検結果である精度確認、物品検査装置10の品質良否の正しいか否かを表す点検結果である判定選別確認、物品検査装置10の稼動中に抽出された任意の被検査物Wの質量を人為的に測定したものと同じ被検査物Wを物品検査装置10が測定した質量とが同じか否かを表す稼動中確認、等の情報が設定される種類がある。
異常検知手段29は、物品検査装置10の故障に関する状況、例えば、CPUの故障、CPUと他の電子回路との通信異常、搬入センサ15の故障、荷重センサ16の故障、過度に重いまたは軽い被検査物Wの存在、または、質量を測定するためのコンベア14Cに2個以上被検査物Wが乗った状態である2個乗り、などを検知するようになっている。
また、異常検知手段29は、物品検査装置10の故障に関する状況を検知した場合にアラーム音を鳴動させたり故障の内容を表示部12に表示すると共に、検査の不具合に関する内容の来歴(以下、アラーム来歴データという。)をデータ記憶手段31に出力するようになっている。
アラーム来歴データには、例えば、CPUの故障、通信異常、搬入センサ15または荷重センサ16などの部材の故障や、過重や過軽の被検査物Wの存在または2個乗りの状態などの物品を検査しているときの不具合、等の情報が設定される項目がある。
データ記憶手段31は、検査手段20によって検査された被検査物の検査結果を含むデータや検査結果に関する統計のデータによって構成される検査管理データを記憶装置40に蓄積するようになっている。
例えば、検査管理データには、上述した、生産検査データ、検査統計データ、パラメータ変更来歴データ、アラーム来歴データ、および点検来歴データがある。この他、物品検査装置10の操作の来歴(以下、操作来歴データという。)などがある。
記憶装置40に検査管理データを蓄積する方法には、例えば、記憶装置40にある1つのホルダーまたは1つのディレクトリの配下にデータを蓄積するための要求毎に順次蓄積するやり方や、蓄積する日時毎にホルダーまたはディレクトリを記憶装置40に作成しておき、データを蓄積する際、蓄積する日時に対応するホルダーまたはディレクトリの配下にデータを蓄積するなどのやり方がある。
ここで、検査管理データの1つである生産検査データの一例を図3に示す。生産検査データには、検査管理データに共通である検査管理データ種別コード、有効期限、および処置種別に加えて、生産検査データの個別の情報である、被検査物Wの品種を表す品種番号や、上述した被検査物Wの質量値、品質の良否などの情報がある。
なお、検査管理データ種別コードは、検査管理データの種別を表すものであり、有効期限は、検査管理データを保持する期限であり、処置種別は、有効期限を経過したときの検査管理データに対する処置の内容を表すものである。
例えば、検査管理データの種別としては、生産検査データ、検査統計データ、操作来歴データ、パラメータ変更来歴データ、物品検査装置10の故障に関する状況のアラーム来歴データ、検査の不具合に関する内容のアラーム来歴データ、点検来歴データがある。
また、処置種別には、「検査管理データを記憶装置40から削除する」、「検査管理データを圧縮する」、または「検査管理データを他の記憶装置にバックアップする」、などの処置がある。圧縮については、標準化されている公知のデータ圧縮技術でデータサイズを小さくしたり、テキスト形式のデータをバイナリ形式に変換したり、検査管理データにある項目において不要な項目のデータを削除する。
なお、処置種別情報は、検査管理データを蓄積するときに、検査管理データの種別、被検査物の品種、検査手段の状態や、それぞれの重要度に対応する処置種別があらかじめ設定された処置種別対応テーブルにしたがって自動的に設定されるようにしてもよい。
また、検査管理データの1つである検査統計データの一例を図4に示す。検査統計データには、検査管理データに共通である検査管理データ種別コード、有効期限、および処置種別に加えて、個別の情報である総数、検査した個数、品質NGの個数、被検査物Wの質量値の平均、被検査物Wの質量値の標準偏差などの情報がある。
また、検査管理データの1つである操作来歴データの一例を図5に示す。操作来歴データには、検査管理データに共通である検査管理データ種別コード、有効期限、および処置種別に加えて、操作のイベントと操作のイベントを受け付けた時刻とを対応付けたイベント情報が順次設定される。操作のイベントには、物品検査装置10の運転、停止、または電源ON、被検査物Wの品種の切り替え、秤の感度の校正、メモリの挿入などがある。
また、検査管理データの1つであるパラメータ変更来歴データの一例を図5に示す。パラメータ変更来歴データには、検査管理データに共通である検査管理データ種別コード、有効期限、および処置種別に加えて、変更したパラメータとパラメータの変更内容と変更日時とを対応付けた変更情報が順次設定される。
また、検査管理データの1つである物品検査装置10の故障に関する状況のアラーム来歴データの一例を図5に示す。故障に関する状況のアラーム来歴データには、検査管理データに共通である検査管理データ種別コード、有効期限、および処置種別に加えて、故障の内容と故障日時とを対応付けた故障アラーム情報が順次設定される。故障の内容には、CPUの故障、通信異常、搬入センサ15または荷重センサ16などの部材の故障などがある。
また、検査管理データの1つである検査の不具合に関する内容のアラーム来歴データの一例を図5に示す。検査の不具合に関する内容のアラーム来歴データには、検査管理データに共通である検査管理データ種別コード、有効期限、および処置種別に加えて、検査の不具合の内容と不具合日時とを対応付けた不具合アラーム情報が順次設定される。検査の不具合の内容には、過重や過軽の被検査物Wの存在または2個乗りの状態などがある。
また、検査管理データの1つである点検来歴データの一例を図6に示す。点検来歴データには、精度確認来歴データ、判定選別確認来歴データ、稼動中確認来歴データの3種類の点検内容がある。また、検査管理データ種別コード、有効期限、処置種別、点検の種類、および点検の結果は、3種類の点検来歴データに共通であり、点検の結果の詳細を表す詳細結果については、3種類の点検の内容に応じてそれぞれ異なるデータが設定される。
なお、有効期限には、被検査物Wの消費期限に基づいた期限が設定されるようにしてもよい。例えば、判定部25は、被検査物Wの消費期限を予め認識しており、生産検査データをデータ記憶手段31に出力する際、被検査物Wの消費期限に基づいた期限を、生産検査データの有効期限に設定する。また、消費期限の日時と有効期限の日時とを同じに設定してもよく、消費期限から所定日時経過した期限を自動的に算出して有効期限に設定してもよい。消費期限より自動的に算出したものを有効期限に設定してもよい。
検査管理データに共通にある処置種別情報は、検査管理データの種別に対応して設定されるようにしてもよい。ここで、検査管理データの種別と処置種別との対応関係を図7に示す。なお、このような対応関係が予めメモリなどに記憶されている。
判定部25、選別情報設定手段27、点検結果設定手段28、異常検知手段29の各手段は、検査管理データに共通にある処置種別情報を設定する際、図7に示したように検査管理データの種別に対応した処置種別を処置種別情報に設定する。例えば、判定部25は、生産検査データの処置種別情報を、図7に示した対応関係に基づいて「削除」に設定する。また、項目と重要度の対応関係は、例えば、検査管理データを圧縮する際など、検査管理データにある項目において不要な項目のデータを削除するときの重要度である。
また、処置種別情報には、被検査物Wの品種に対応した処置を表す情報が設定されていてもよい。例えば、被検査物Wが食品や薬品であれば、処置種別情報を「バックアップ」に設定する。
データ整理手段34は、情報取得手段32および有効期限判定手段33によって構成されている。
情報取得手段32は、記憶装置40から検査管理データを抽出し、抽出した検査管理データの有効期限を表す有効期限情報、および、検査管理データの削除を含む処置を表す処置種別情報を取得するようになっている。
有効期限判定手段33は、情報取得手段32によって取得された有効期限情報を用いて有効期限が経過したか否か判定するようになっている。有効期限判定手段33は、有効期限情報が例えば2006年1月1日などの日時であれば、現在の日時から有効期限が経過したか否か判定するようにしてもよい。また、有効期限情報が例えば1ヶ月間などの期間であれば、有効期限判定手段33は、現在の日時と検査管理データの蓄積日時とから有効期限が経過したか否か判定するようにしてもよい。
また、データ整理手段34は、有効期限判定手段33によって有効期限が経過したと判定された場合、情報取得手段32によって取得された処置種別情報に基づいて検査管理データを整理するようになっている。
また、データ整理手段34は、図7に示した2つのアラーム来歴データについて、処置種別情報の内容に関わらず、アラーム来歴データを構成する項目となるアラームデータの重要度に基づいて、アラーム来歴データ内のアラームデータを削除したり、バックアップするようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態に係る物品検査装置の構成について説明したが、以下に物品検査装置10の動作について図面を参照しながら説明する。図8および図9は、本発明の実施の形態に係る物品検査装置の動作の一例を表したフローチャートである。
図8は、検査管理データを蓄積するときのフローチャートである。まず、物品検査装置10の運転中に、判定部25、選別情報設定手段27、点検結果設定手段28、または、異常検知手段29の各手段が要求する検査管理データの蓄積要求を、データ記憶手段31は待っている(ステップS1)。蓄積要求があった場合、データ記憶手段31は、蓄積要求された検査管理データを記憶装置40に蓄積する(ステップS2)。
引き続き、ステップS1とステップS2が繰返される。なお、データ記憶手段31は、記憶装置40にある1つのホルダーまたは1つのディレクトリの配下に検査管理データを蓄積するものとする。また、蓄積する検査管理データの内容としては、図3〜図6に示した通りである。
図9は、検査管理データを整理するときのフローチャートである。なお、図9に示した物品検査装置10の動作は、所定の契機で行われる。なお、所定の契機は、物品検査装置10の稼動の終了時や開始時、または、所定の時刻、例えば毎日12:00など定期的な時刻などである。
まず、記憶装置40に記憶されている全ての検査管理データを処置したか否かが、データ整理手段34によって判定され(ステップS11)、全ての検査管理データのうち処置すべき検査管理データがある場合、情報取得手段32は、未処置の検査管理データを1つ抽出し、抽出した検査管理データの有効期限を表す有効期限情報および処置種別情報を取得する(ステップS12)。
有効期限判定手段33は、情報取得手段32によって取得された有効期限情報を用いて有効期限が経過したか否か判定し(ステップS13)、有効期限が経過してないと判定された場合、ステップS11へ戻る。
有効期限が経過していたと判定された場合、データ整理手段34は、情報取得手段32によって取得された処置種別情報の処置種別が削除か否か判定する(ステップS14)。処置種別が削除であった場合、データ整理手段34は、ステップS12で抽出された検査管理データを削除する(ステップS15)。
処置種別が削除でない場合、データ整理手段34は、情報取得手段32によって取得された処置種別情報の処置種別が圧縮か否か判定する(ステップS16)。処置種別が圧縮であった場合、データ整理手段34は、ステップS12で抽出された検査管理データを圧縮する(ステップS17)。
処置種別が削除でも圧縮でもない場合、データ整理手段34は、情報取得手段32によって取得された処置種別情報の処置種別がバックアップか否か判定する(ステップS18)。処置種別がバックアップであった場合、データ整理手段34は、ステップS2で抽出された検査管理データをバックアップするために、この検査管理データをチェックしてバックアップする旨のメッセージを表示部12に表示させる(ステップS19)。
なお、このメッセージの表示で、操作者は、記憶装置40と異なる他の記憶装置の記憶媒体が物品検査装置10で使用可能な状態であることを確認できたり、他の記憶媒体を準備することができる。
ステップS12からステップS19までの動作は、記憶装置40に記憶されている全ての検査管理データを処置するまで行われ、ステップS11で全ての検査管理データを処置した場合、データ整理手段34は、ステップS19でチェックした検査管理データを、記憶装置40と異なる他の記憶装置に転送してバックアップする(ステップS20)。他の記憶装置としては、例えば、物品検査装置10の外部にある記憶装置や、物品検査装置10に接続されるホストコンピュータの記憶装置などがある。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る物品検査装置は、検査管理データの有効期限を表す有効期限が経過したと判定された場合、処置種別情報に基づいて検査管理データに対し削除、圧縮、バックアップなどの処理を行うため、検査管理データを蓄積する記憶装置40のオーバーフローを防止できると共に、生産管理者などの人間を介さず自動で検査管理データを整理することができる。
なお、本発明の実施の形態では、物品検査装置を重量選別装置として説明したが、本発明は、X線異物検出装置または金属検出装置などにも適用可能である。
以上のように、本発明は、検査管理データを蓄積する記憶装置のオーバーフローを防止できると共に、生産管理者などの人間を介さず自動で検査管理データを整理することができるという効果を有し、被検査物について品質の検査を行うX線異物検出装置、金属検出装置、重量選別装置等として有用である。
本発明の実施の形態に係る物品検査装置の外観を示した図 本発明の実施の形態に係る物品検査装置の構成を表すブロック図 検査管理データの1つである生産検査データの一例を示す図 検査管理データの1つである検査統計データの一例を示す図 検査管理データの1つであるパラメータ変更来歴データの一例を示す図 検査管理データの1つである点検来歴データの一例を示す図 検査管理データの種別と処置種別との対応関係を示す図 検査管理データを蓄積するときのフローチャート 検査管理データを整理するときのフローチャート
符号の説明
10 物品検査装置
11 ユニット
12 表示部
13 操作部
14 コンベア
15 搬入センサ
16 荷重センサ
17 排除部
20 検査手段
24 質量検出部
25 判定部
27 選別情報設定手段
28 点検結果設定手段
29 異常検知手段
31 データ記憶手段
32 情報取得手段
33 有効期限判定手段
34 データ整理手段
40 記憶装置

Claims (8)

  1. 被検査物を所定の検査条件で順次検査する検査手段(20)と、
    前記検査条件、前記検査手段の検査結果および前記検査手段の状態の少なくともいずれかを含む複数の検査管理データを記憶装置(40)に蓄積するデータ記憶手段(31)と、
    を備えた物品検査装置において、
    前記検査管理データは、それぞれ有効期限を表す有効期限情報を、さらに含み、
    前記検査管理データに含まれる前記有効期限情報に基づいて前記検査管理データのデータサイズを削減するデータ整理手段(34)を備えたことを特徴とする物品検査装置。
  2. 前記検査管理データは、前記有効期限を経過したときの処置の内容を表す処置種別情報を、さらに含み、
    前記データ整理手段は、前記検査管理データに含まれる前記有効期限情報および処置種別情報に基づいて前記検査管理データのデータサイズを削減することを特徴とする請求項1に記載の物品検査装置。
  3. 前記データ整理手段は、
    前記検査管理データに含まれる前記有効期限情報および前記処置種別情報を取得する情報取得手段(32)と、前記情報取得手段によって取得されたそれぞれの前記有効期限情報を用いて有効期限が経過したか否かを判定する有効期限判定手段(33)と、を備え、前記有効期限判定手段によって有効期限が経過したと判定された前記検査管理データを前記処置種別情報に基づいて前記検査管理データのデータサイズを削減することを特徴とする請求項2に記載の物品検査装置。
  4. 前記処置種別情報は、
    前記各検査管理データの種別に対応した内容に設定されることを特徴とする請求項2から請求項3のいずれかに記載の物品検査装置。
  5. 前記処置種別情報は、
    前記被検査物の品種に対応して設定されることを特徴とする請求項2から請求項3のいずれかに記載の物品検査装置。
  6. 前記処置種別情報は、
    前記各検査管理データの重要度に対応した内容に設定されることを特徴とする請求項2から請求項3のいずれかに記載の物品検査装置。
  7. 前記検査管理データは、前記検査手段の状態として、所定の警告状態を表すアラームデータを含み、
    前記処置種別情報は、前記各アラームデータの重要度に応じた内容であることを特徴とする請求項2から請求項6のいずれかに記載の物品検査装置。
  8. 前記有効期限情報は、
    前記被検査物の消費期限に基づいて設定されることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の物品検査装置。
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