JP2008184256A - エレベータのかご内安全装置 - Google Patents

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Giichi Aoki
儀一 青木
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Abstract

【課題】不必要に戸開状態を延長し、またはアナウンスを発報することなく、かご内に子供が閉じ込められることを防止するエレベータのかご内安全装置を提供する。
【解決手段】エレベータのかご内安全装置は、エレベータのかご内空間を水平に横切る複数の光ビームを平行に投光する投光ユニット31,33および光ビームを受光するよう投光ユニットに対向する位置に設けられ、受光量の変化を検出する受光ユニット32,34を有する第1の光電装置と第2の光電装置とを備え、第1の光電装置は、小学生低学年の全国平均身長よりも十分低い高さ位置で投光し、第2の光電装置は、平均身長よりも高くて通常の大人の身長よりも低く、且つ第1の光電装置よりも高い位置で投光する。
【選択図】図2

Description

この発明は、エレベータのかご内に幼児などが閉じ込められるのを防止するエレベータのかご内安全装置に関する。
かごの内部の操作ボタンに手の届かない幼児や車椅子の身障者が乗り込んできたときの閉じ込め事故を防ぐために、かごの出入口の上下に乗客の身長の大小を検出する光検出器を取り付ける。この光検出器の出力を光検出装置に入力し、この光検出装置の出力を判定検出装置に入力して幼児又は身障者の乗り込みを判定する。判定検出装置の出力をドア制御装置に出力してドアを開けるとともに、タイマから所定の時間経過したことを示す信号が判定検出装置に入力されると、警報装置を動作させる(例えば、特許文献1参照)。
また、幼児の身長(小学校低学年の全国平均身長)よりも十分低い高さ位置でかごの出入口を光束が水平に横切るよう配設した投光器と、受光器とからなる第1の光電装置と、平均身長よりも高くて通常の大人の身長よりも低く、かつ第1の光電装置の位置よりも十分高い高さ位置でかごの出入口を光束が水平に横切るように配設した投光器と、受光器とからなる第2の光電装置と、第1の光電装置が動作し、かつ第2の光電装置が不動作のときに作動状態となる検出回路と、この検出回路が作動状態となるとドアを開状態とし、かつ降りることを促す放送手段を備えたエレベータのかご内安全装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平6−16372号公報 特開平11−335046号公報
しかし、従来のエレベータのかご内安全装置では、エレベータの出入口に光電装置を設けているため、かごから子供が降車したか、かごに乗車したか判断ができないという問題がある。例えば、親子がエレベータに乗っていて、親が先に降車し、その後遅れて子供が降車した場合でも検出してしまう。そのため、かごからこのように子供が降車した場合には、不必要に戸開状態を延長したり、アナウンスを発報したりするため運行効率が悪くなる恐れがある。
この発明の目的は、不必要に戸開状態を延長し、またはアナウンスを発報することなく、かご内に子供が閉じ込められることを防止するエレベータのかご内安全装置を提供することである。
この発明に係わるエレベータのかご内安全装置は、エレベータのかご内空間を水平に横切る複数の光ビームを平行に投光する投光ユニットおよび上記光ビームを受光するよう上記投光ユニットに対向する位置に設けられ、受光量の変化を検出する受光ユニットを有する第1の光電装置と第2の光電装置とを備え、上記第1の光電装置は、小学生低学年の全国平均身長よりも十分低い高さ位置で投光し、上記第2の光電装置は、上記平均身長よりも高くて通常の大人の身長よりも低く、且つ上記第1の光電装置よりも高い位置で投光する。
この発明に係わるエレベータのかご内安全装置の効果は、エレベータが全閉状態になり待機するとき、第1の光電装置と第2の光電装置を起動してかご内の子供の存在を確認し、子供が存在したとき一旦エレベータ扉を開くことにより子供がかごから退避することができるので、不必要に戸開状態を延長し、またはアナウンスを発報することなく子供の閉じ込めを防止できることである。
図1は、この発明の実施の形態に係わるエレベータのかご内安全装置の構成図である。図2は、この発明の実施の形態に係わる第1の光電装置と第2の光電装置が配置されたかご内の様子を示す図である。図3は、この発明の実施の形態に係わるブザーと乗場表示灯が設置された乗場側の様子を示す図である。
この発明の実施の形態に係わるエレベータ1は、昇降路2内を昇降するかご3、乗場に配置された乗場釦4、かご3内に配置された行先釦5、かご3を昇降するかご昇降機構6、かご扉8および乗場扉9を開閉する扉開閉機構10およびエレベータ1を制御するエレベータ制御装置7を備える。
この発明の実施の形態に係わるエレベータのかご内安全装置は、第1の光電装置12、第2の光電装置13、第1の光電装置12および第2の光電装置13の光束に従ってかご3内の子供または不審者の存在を確認し対応する確認対応装置14、子供の存在を知らせるためのブザー15、不審者の存在を知らせる乗場表示灯16を備える。
第1の光電装置12は、図2に示すように、エレベータのかご3内空間を水平に横切る複数の光ビームを平行に投光する投光ユニット31、投光ユニット31が投光する光ビームを受光するよう投光ユニット31に対向する位置に設けられ、受光量の変化を検出する受光ユニット32を有する。
また、第1の光電装置12は、小学生低学年の全国平均身長よりも十分低い高さ位置で投光するように配置されている。
第1の光電装置12の投光ユニット31から投光される複数の光ビームは、かご3の奥行き方向に出入口から奥行壁に亘って通っているので、人が存在すると、光ビームの少なくとも1本が遮られ、受光ユニット32が受光する光束が遮られた本数分減少する。そして、受光ユニット32から受光した光束に従った振幅の信号が出力される。
また、第1の光電装置12の投光ユニット31から投光される光ビームは、小学生低学年の全国平均身長よりも十分低い高さを通るので、子供であれ大人であれ存在すれば遮られる。
第2の光電装置13は、エレベータのかご3内空間を水平に横切る複数の光ビームを平行に投光する投光ユニット33、投光ユニット33が投光する光ビームを受光するよう投光ユニット33に対向する位置に設けられ、受光量の変化を検出する受光ユニット34を有する。なお、第2の光電装置13の投光ユニット33は、第1の光電装置12の投光ユニット31が配置された側面壁に対向する側面壁に配置されており、光ビームの通る方向は対向している。
また、第2の光電装置13は、小学生低学年の全国平均身長よりも高くて通常の大人の身長よりも低い位置で投光するように配置されている。
第2の光電装置13の投光ユニット33から投光される複数の光ビームも、かご3の奥行き方向に出入口から奥行き壁に亘って通っているので、人が存在すると、光ビームの少なくとも1本が遮られ、受光ユニット34が受光する光束が遮られた本数分減少する。そして、受光ユニット34から受光した光束に従った振幅の信号が出力される。
なお、第2の光電装置13の投光ユニット33から投光される光ビームは、小学生低学年の全国平均身長よりも高くて通常の大人の身長よりも低い位置を通るので、身長の低い子供が存在しても遮られず大人が存在すれば遮られる。
ブザー15は、図3に示すように、乗場扉9の横に設置されている。また、乗場表示灯16も、乗場扉9の横に設置されている。
確認対応装置14は、エレベータ1が全閉状態になってからの経過時間が所定の第1の時間以上になったとき第1の光電装置12と第2の光電装置13を有効にする光電装置制御手段21、第1の光電装置12の光束が所定の第1の閾値未満のとき人が存在すると判定する第1存在判定手段22、第2の光電装置13の光束が所定の第2の閾値以上か否かを判断し、子供または不審者を判定する第2存在判定手段23、不審者が存在すると判定されたとき乗場表示灯16を点灯する不審者対応手段24、子供が存在すると判定されたとき子供をかご3から退避することを助ける子供対応手段25を有する。
第1の閾値は、第1の光電装置12の1本のビームが遮蔽されたときの光束と1本も遮られないときの光束の中間の光束の値である。同様に、第2の閾値は、第2の光電装置13の1本のビームが遮蔽されたときの光束と1本も遮られないときの光束の中間の光束の値である。また、第2の時間は、子供が十分にかご3内から退避できる時間である。
図4は、この発明の実施の形態に係わる確認処理ルーティンの手順を示すフローチャートである。
次に、この発明の実施の形態に係わるエレベータのかご内安全装置による確認処理ルーティンを図4を参照して説明する。
この確認処理ルーティンは、エレベータ1が全閉状態で待機する度に開始される。そして、全閉状態のエレベータ1の待機は、以下のようにして始まる。すなわち、乗客が乗っているかご3が上方よりかご3内の行先釦5により登録された主階床に降りてくる。そして、かご3が主階床に到着し戸開すると、かご3内の乗客がかご3より降車しかご3内が無人状態になる。次に、乗場呼びがないときのかご3は、戸開を開始してから所定の時間経過した時点で、かご扉8および乗場扉9が戸閉を開始しエレベータ1は全閉状態で待機することになる。
ステップS1において、エレベータ1が全閉状態になってからの経過時間が所定の第1の時間以上か否かを判断し、経過時間が第1の時間未満の場合ステップS1を繰り返し、経過時間が第1の時間以上の場合ステップS2に進む。
ステップS2において、第1の光電装置12と第2の光電装置13を有効とする。
ステップS3において、第1の光電装置12の光束aが所定の第1の閾値以上か否かを判断し、光束aが第1の閾値以上の場合全閉の待機状態を維持して確認処理ルーティンを終了する。一方、光束aが第1の閾値未満の場合ステップS4に進む。
ステップS4において、第2の光電装置13の光束bが所定の第2の閾値以上か否かを判断し、光束bが第2の閾値以上の場合ステップS5に進み、光束bが第2の閾値未満の場合ステップS10に進む。
ステップS5において、かご扉8と乗場扉9を戸開する。
ステップS6において、エレベータ1を全開状態で待機する。
ステップS7において、ブザー15を鳴動する。
ステップS8において、エレベータ1が全開状態になってからの経過時間が所定の第2の時間以上か否かを判断し、経過時間が第2の時間未満の場合ステップS6に戻り、経過時間が第2の時間以上の場合ステップS9に進む。
ステップS9において、かご扉8と乗場扉9を戸閉しエレベータ1を全閉状態に戻して確認処理ルーティンを終了する。
ステップS10において、乗場表示灯16を点灯して確認処理ルーティンを終了する。
このようにエレベータが全閉状態になり待機するとき、第1の光電装置と第2の光電装置を起動してかご内の子供の存在を確認し、子供が存在したとき一旦エレベータ扉を開くことにより子供がかごから退避することができるので、不必要に戸開状態を延長し、またはアナウンスを発報することなく子供の閉じ込めを防止できる。
また、行先階を登録せずにかご内に潜む大人が存在するときその大人は不審者と判定し乗場表示灯を点灯して通報することができるので、防犯効果を高めることができる。
また、第1の光電装置と第2の光電装置の光ビームが対向しているので、誤動作を防止することができる。
この発明の実施の形態に係わるエレベータのかご内安全装置の構成図である。 この発明の実施の形態に係わる第1の光電装置と第2の光電装置が配置されたかご内の様子を示す図である。 この発明の実施の形態に係わるブザーと乗場表示灯が設置された乗場側の様子を示す図である。 この発明の実施の形態に係わる確認処理ルーティンの手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エレベータ、2 昇降路、3 かご、4 乗場釦、5 行先釦、6 かご昇降機構、7 エレベータ制御装置、8 かご扉、9 乗場扉、10 扉開閉機構、12 第1の光電装置、13 第2の光電装置、14 確認対応装置、15 ブザー、16 乗場表示灯、21 光電装置制御手段、22 第1存在判定手段、23 第2存在判定手段、24 不審者対応手段、25 子供対応手段、31、33 投光ユニット、32、34 受光ユニット。

Claims (4)

  1. エレベータのかご内空間を水平に横切る複数の光ビームを平行に投光する投光ユニットおよび上記光ビームを受光するよう上記投光ユニットに対向する位置に設けられ、受光量の変化を検出する受光ユニットを有する第1の光電装置と第2の光電装置とを備え、
    上記第1の光電装置は、小学生低学年の全国平均身長よりも十分低い高さ位置で投光し、
    上記第2の光電装置は、上記平均身長よりも高くて通常の大人の身長よりも低く、且つ上記第1の光電装置よりも高い位置で投光することを特徴とするエレベータのかご内安全装置。
  2. 上記第1の光電装置での受光量が所定の第1の閾値未満であり、且つ上記第2の光電装置の受光量が所定の第2の閾値以上であるとき子供がかご内に存在すると判定することを特徴とする請求項1に記載のエレベータのかご内安全装置。
  3. 上記第1の光電装置での受光量が所定の第1の閾値未満であり、且つ上記第2の光電装置の受光量が所定の第2の閾値未満であるとき不審者がかご内に存在すると判定することを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータのかご内安全装置。
  4. 上記第1の光電装置から投光される光ビームは上記第2の光電装置から投光される光ビームに対して対向していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のエレベータのかご内安全装置。
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