JP2008184144A - 車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】収納可能で、しかも、収納及び取り出しの作業性が容易な車両用シートを得る。
【解決手段】左シート20の右側方に設けられる中央シート90をコンソールボックス150の中央シート収納部170内に収容する際には、開放状態の蓋体172上及び下壁部152上をシートクッション92の下面を構成するクッションベース106に設けられたローラ182が転動する。さらにこの状態では、クッションベース106に設けられた突起部178が蓋体172のガイド溝176や下壁部152のガイド溝174に入り込んで案内される。これにより、コンソールボックス150の中央シート収容部170内に折り畳み状態の中央シート90を円滑で且つ簡単に移動させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両室内で着座用として設けられた車両用シートに関する。
下記特許文献1に開示された車両用シートの二列目シートは、中央シートのシートベースが車体の床部(車体フロア)に対して着脱可能とされている。この中央シートを収納する際には、シートベースが床部から取り外される。次いで、シートベース上のシートクッションがシートベースから取り外され、シートバックがシートベースの表面(上面)側に折り畳まれる。この状態で、二列目シートの前方で床下の収納用の凹部にシートクッションとシートバックが折り畳まれたシートベースとが左右に並べられた状態で収納される。
一方、下記特許文献2に開示された車両シートの二列目シートを構成する中央シートの収納は、シートベースを車体の床部(車体フロア)から取り外すまでは特許文献1と同様である。但し、特許文献2に開示された中央シートでは、シートベースからシートクッションが取り外されず、シートクッションの表面(上面)側にシートバックが折り畳まれ、この状態で二列目シートの前方で床下の収納用の凹部にシートベースが収納される。
特開2004−262424公報 特開2004−243876公報
以上の各特許文献に開示された構成は、何れも床下に形成された収納用の凹部に床部から取り外された中央シートを折り畳んで収納する。このため、凹部に中央シートを収納する際には、凹部上で折り畳まれた中央シートを支えながら凹部内へ中央シートを収納しなくてはならない。また、凹部に収納された中央シートを取り出す際には凹部内の中央シートを持ち上げなくてはならない。
このような中央シートの収納作業や取り出し作業は中央シートの重みが中央シートを持つ手に作用するため作業が困難である。特に、特許文献1に開示された構成では、収納する際にシートベースからシートクッションを取り外し、二列目シートに中央シートを設ける際にはシートベースにシートクッションを装着しなくてはならず、更に作業が煩雑になる。
本発明は、収納可能で、しかも、収納及び取り出しの作業性が容易な車両用シートを得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係る車両用シートは、シートバックの厚さ方向にシートクッションの厚さ方向が沿うように前記シートクッションに対して前記シートバックの折り畳みが可能なシート本体と、車両の床面上に設けられ、前記床面に載置された前記シート本体に対して前記床面に沿って対向し、前記床面に沿って接近移動する折り畳み状態の前記シート本体を収容可能な収容部と、前記シート本体に係合して、前記収容部の内側へ前記シート本体を案内するガイド手段と、を備えている。
請求項1に記載の車両用シートでは、シート本体のシートバックがシート本体のシートクッションの厚さ方向に沿うようにシートバックがシートクッションに対して折り畳まれる。この状態で、シート本体が車両の床部に載置されると、この床部上の収納部が床面に沿ってシート本体に対向する。この状態で、床面に沿ってシート本体を接近させると、収納部にシート本体が収容される。
また、収納部へのシート本体の収納状態で床面に沿うようにシート本体を収納部から離間させるように移動させると、収納部からシート本体が取り出される。
このように、本発明に係る車両用シートでは、シート本体を収納部に収納したり、収納部からシート本体を取り出したりするにあたり、シート本体や収納部を上下方向に支持しなくてもよく、シート本体を床面に沿って移動させるだけでよい。このため、シート本体の収納や取り出しの作業性が容易になる。
また、上記のように、収納部にシート本体を収容する際には、ガイド手段がシート本体に係合する。この状態では、概ねシート本体を収納部に収容させる向きにシート本体を移動させると、シート本体はガイド手段によって収納部の内側に案内される。これにより、例えば、シート本体を収納部に収納させるにあたり、収納部の壁部にシート本体が干渉されたりすることがなく、円滑にシート本体を収納部に収容できる。
請求項2に記載の本発明に係る車両用シートは、請求項1に記載の本発明において、前記シートクッションの下面に形成された被ガイド部に係合可能に前記収納部に形成され、前記収納部の内側への前記シート本体の収納移動方向及び当該移動方向とは反対の取り出し移動方向に対して交差する方向への前記被ガイド部の移動を制限し、前記収納移動方向及び前記取り出し移動方向へ前記被ガイド部を案内するガイド部を含めて前記ガイド手段を構成したことを特徴としている。
請求項2に記載の車両用シートでは、シート本体を構成するシートクッションの下面に被ガイド部が形成され、収納部に形成されたガイド部がこの被ガイド部に係合すると、収納部の内側へのシート本体の収納移動方向及びこの移動方向とは反対である取り出し移動方向に対して交差する向きへの被ガイド部の移動がガイド部により制限される。これにより、収納部にシート本体を収納したり、シート本体を収納部から取り出したりするにあたり、不要な向きにシート本体が動くことはなく、円滑にシート本体を動かすことができる。
請求項3に記載の本発明に係る車両用シートは、シートバックの厚さ方向にシートクッションの厚さ方向が沿うように前記シートクッションに対して前記シートバックの折り畳みが可能なシート本体と、車両の床面上に設けられ、前記床面に載置された前記シート本体に対して前記床面に沿って対向し、前記床面に沿って接近移動する折り畳み状態の前記シート本体を収容可能な収容部と、前記収納部の内側部分のうち前記シートクッションの下面に対向する部位及び前記シートクッションの少なくとも何れかの一方に設けられ、前記収納部の内側への前記シート本体の移動の際に生じる前記収納部と前記シート本体との間の抵抗を軽減させる抵抗軽減手段と、を備えている。
請求項3に記載の車両用シートでは、シート本体のシートバックがシート本体のシートクッションの厚さ方向に沿うようにシートバックがシートクッションに対して折り畳まれる。この状態で、シート本体が車両の床部に載置されると、この床部上の収納部が床面に沿ってシート本体に対向する。この状態で、床面に沿ってシート本体を接近させると、収納部にシート本体が収容される。
また、収納部へのシート本体の収納状態で床面に沿うようにシート本体を収納部から離間させるように移動させると、収納部からシート本体が取り出される。
このように、本発明に係る車両用シートでは、シート本体を収納部に収納したり、収納部からシート本体を取り出したりするにあたり、シート本体や収納部を上下方向に支持しなくてもよく、シート本体を床面に沿って移動させるだけでよい。このため、シート本体の収納や取り出しの作業性が容易になる。
また、収納部の内側部分のうちシートクッションの下面と対向する部位及びシートクッションの何れか一方には抵抗軽減手段が設けられ、収納部にシート本体が収納される際には、シート本体と収納部との間の抵抗(摩擦抵抗)が、抵抗軽減手段により軽減される。これにより、円滑にシート本体を動かして収納部にシート本体を収容できる。
請求項4に記載の本発明に係る車両用シートは、請求項3に記載の本発明において、前記何れかの一方に設けられ、前記何れかの他方との摩擦で転動する転動体を含めて抵抗軽減手段を構成したことを特徴としている。
請求項4に記載の車両用シートでは、収納部の内側部分のうちシートクッションの下面に対向する部位及びシートクッションの何れかの一方には転動体が設けられ、収納部にシート本体を収納するに際して転動体が前記何れかの他方に接すると、前記何れかの他方との摩擦で転動体が転動する。このため、シートクッションの下面に収納部の内側部分が接した状態でシートクッションを移動させる構成に比べて摩擦抵抗が小さくなる。これにより、円滑にシート本体を動かして収納部にシート本体を収容できる。
請求項5に記載の本発明に係る車両用シートは、請求項3に記載の本発明において、前記収納部の内側部分のうち前記シートクッションの下面に対向する部位及び前記シートクッションの下面の何れかの一方に設けられ、前記何れかの他方に対して点接触又は前記収納部に前記シート本体を収容する際の前記シート本体の移動方向に沿って長手となるように線接触する接触部を含めて抵抗軽減手段を構成したことを特徴としている。
請求項5に記載の車両用シートでは、収納部の内側部分のうちシートクッションの下面に対向する部位及びシートクッションの下面何れかの一方には接触部が設けられ、収納部にシート本体を収納するに際には接触部が前記何れかの他方に対して点接触又はシート本体を収容する際のシート本体の移動方向に沿って長手となるように線接触する。このため、収納部の内側部分のうちシートクッションの下面と、この下面に対向する部位とが面接触する構成に比べて抵抗を小さくできる。
以上説明したように、請求項1に記載の本発明に係る車両用シートは、収納部にシート本体を容易で且つ円滑に収納でき、また、収納部からシート本体を容易で且つ円滑に取り出すことができる。
請求項2に記載の本発明に係る車両用シートは、不要な向きへのシート本体の移動を制限でき、これにより、シート本体を円滑に収納でき、また、収納部からシート本体を円滑に取り出すことができる。
請求項3に記載の本発明に係る車両用シートは、シート本体と収納部との間の抵抗(摩擦抵抗)が抵抗軽減手段により軽減されるため、円滑にシート本体を動かして収納部にシート本体を収容できる。
請求項4に記載の本発明に係る車両用シートは、転動体が転動することで、シートクッションの下面が収納部に接した状態で動く場合よりも摩擦抵抗が小さくなるため、円滑にシート本体を動かして収納部にシート本体を収容できる。
請求項5に記載の本発明に係る車両用シートは、シートクッションの下面が収納部に面接触する構成に比べて抵抗が小さくなるため、円滑にシート本体を動かして収納部にシート本体を収容できる。
<第1の実施の形態の構成>
(車両用シート10の位置関係の説明)
図1には本発明の第1の実施の形態に係る車両用シート10を適用した車両12の室内が概略的な平面図により示されている。
この図に示されるように、車両用シート10は第1列目シートとしての運転席14を備えている。本実施の形態において運転席14は車両12の左右方向中央よりも右側に配置されている。この運転席14の左側には運転席14と共に車両12の第1列目シートを構成する助手席16が設けられている。本実施の形態において助手席16は車両12の左右方向中央よりも左側に配置されており、助手席16は運転席14に対して車両12の左右方向に離間して配置されている。
このような運転席14や助手席16により構成された第1列目シートの後方には、第2列目シートとしての車両用シート10が設けられ、更に、この車両用シート10の後方には第3列目シートとしての最後部座席18が設けられる。
(車両用シート10の構成)
図2には車両用シート10の構成が斜視図により示されている。なお、図1を除く各図では、車両12や運転席14、最後部座席18に関する図示は省略している。
車両用シート10は、車両12の左右方向中央よりも左側に設けられた主シートとしての左側シート20を備えている。左側シート20は上表面が座面を構成するシートクッション22と、背凭れを構成するシートバック24と、左側シート20に着座した乗員の後頭部に対応したヘッドレスト26とを含めて構成されている。図7に示されるように、シートクッション22に対応して車両12の床部としてのフロア28上には左右一対のガイドレール30が設けられている。これらのガイドレール30は前後一対の脚部32を備えている。脚部32はフロア28に一体的に固定されている。
また、ガイドレール30は車両12の前後方向に沿ったレール本体34を備えている。レール本体34の長手方向前端側は、対を成す脚部32のうち前側の脚部32に一体的に固定されており、レール本体34の長手方向後端側は対を成す脚部32のうち後ろ側の脚部32に一体的に固定されている。左右のレール本体34の各々には、シートクッション22を構成するスライダ36が設けられている。これらのスライダ36は、レール本体34に案内されて車両12の前後方向にスライド可能であると共に、図示しないロック手段により前後へのスライドが規制された状態でロックされる。
スライダ36の各々には脚片38の下端部が一体的に固定されている。これらの脚片38の上端部にはシートクッションフレーム40が一体的に固定されている。シートクッションフレーム40は鋼管材やステンレスパイプを平面視で概ね車両12の後方側へ向けて開口した凹形状に曲げ成形することで形成された本体部分を備えている。このシートクッションフレーム40の本体部分の開口方向中間部はパイプ材又は板材を折り曲げることで形成された連結部により連結され、本体部分の開口側が閉じられており、シートクッションフレーム40の全体的な剛性が確保又は向上されている。このシートクッションフレーム40を全体的に覆うようにウレタン樹脂等により形成された図示しないパッド部がシートクッションフレーム40に設けられ、更に布や皮、合成皮革等により形成された表皮部42(図2参照)がパッド部を覆っている。
一方、図7に示されるように、シートバック24はシートバックフレーム44を備えている。シートバックフレーム44は左右一対のサイドフレーム46を備えている。これらのサイドフレーム46は左側シート20の幅方向に沿って厚さ方向の板状に形成され、左側シート20の幅方向に互いに対向するように配置されている。これらのサイドフレーム46の下端側にはロアフレーム48が設けられている。ロアフレーム48は左右両側のサイドフレーム46の対向方向に長手とされた鋼管材やステンレスパイプ等のパイプ材をその長手方向中間部にて適宜に折り曲げることで形成されている。
ロアフレーム48の長手方向一端は一方のサイドフレーム46に固定され、ロアフレーム48の長手方向他端は他方のサイドフレーム46に固定されている。これにより、両サイドフレーム46の下端側がロアフレーム48によって一体的に連結されている。また、両サイドフレーム46の上端側にはアッパパイプ50が設けられている。アッパパイプ50は断面円形のパイプ材を左側シート20の下方側へ向けて開口するように略凹字形状(又は略U字形状)に湾曲することで形成されている。
このアッパパイプ50の長手方向一端は一方のサイドフレーム46の上端に繋がっており、アッパパイプ50の長手方向他端はサイドフレーム46の上端に繋がっている。これにより、両サイドフレーム46の上端がアッパパイプ50によって一体的に連結されている。以上の構成のシートバックフレーム44は、ウレタン樹脂等により形成された図示しないパッド部により被覆され、更に、パッド部は布や皮等により形成された表皮部52(図2参照)によって被覆される。さらに、シートバックフレーム44を覆うパッド部はアッパパイプ50よりも上側でヘッドレスト26のパッド部をも構成しており、表皮部52はシートバックフレーム44よりも上側ではヘッドレスト26の表皮を形成している。
また、図7に示されるように、上記のスライダ36の後端部近傍には、左右両側のスライダ36を繋ぐように連結シャフト54が設けられている。シートバックフレーム44の両サイドフレーム46は下端側が連結シャフト54に連結されており、左側シート20の幅方向を軸方向として連結シャフト54を軸にシートバックフレーム44が回動可能とされている。さらに、左右何れか一方のスライダ36の後端部近傍には、図示しないリクライニング機構が設けられており、上記の連結シャフト54に連結されている。このリクライニング機構によるロック状態では連結シャフト54を軸とするシートバックフレーム44の回動が規制され、リクライニング機構によるロック状態を解除した場合に連結シャフト54を軸にシートバックフレーム44が回動できる構成になっている。
さらに、車両12の左右方向中央側では脚片38やスライダ36に保持手段としての中央シートベース60が設けられている。中央シートベース60はフレーム62を備えている。フレーム62は鋼管材やステンレスパイプ等のパイプ材を平面視で矩形の枠状に成形することで形成されている。このフレーム62の左右方向中間部には、フレーム62の前端と後端を繋ぐように板状のプレート64が設けられている。このプレート64は前端がフレーム62の前端に一体的に固定されて、後端がフレーム62の後端に一体的に固定されている。
この中央シートベース60のフレーム62には連結ロッド66及び連結ブラケット68が設けられている。連結ロッド66はフレーム62の前端側におけるフレーム62の左端部に設けられており、右側の脚片38の上端部に一体的に連結されている。これに対し、連結ブラケット68はフレーム62の後端側におけるフレーム62の左端部に設けられており、右側のスライダ36の後端部近傍でスライダ36に一体的に連結されている。これらの連結ロッド66及び連結ブラケット68により、中央シートベース60は車両12のフロア28の床面よりも上方側で左側シート20に支持される。
一方、図1に示されるように、車両用シート10は車両12の左右方向中央よりも右側に設けられた右側シート80を備えている。この右側シート80は基本的に左側シート20と同じ構成であるが、右側シート80は中央シートベース60を備えておらず、このため、右側シート80は連結ロッド66や連結ブラケット68も備えていない。なお、本実施の形態では、左側シート20に中央シートベース60を設けた構成であるが、左側シート20に中央シートベース60を設けずに、代わりに右側シート80を主シートとして右側シート80に中央シートベース60を設ける構成としてもよい。
図1に示されるように、上記の左側シート20と右側シート80との間にはシート本体としての中央シート90が設けられている。図2に示されるように、中央シート90は上表面が座面を構成するシートクッション92と、背凭れを構成するシートバック94と、中央シート90に着座した乗員の後頭部に対応したヘッドレスト96とを含めて構成されている。図7に示されるように、シートクッション92は、全体的に鋼管材やステンレスパイプを曲げ成形することで形成されたシートクッションフレーム98を備えている。
シートクッションフレーム98は各々が車両12の前後方向に沿って長手とされて左右で対をなすサイドパイプ100と、これらのサイドパイプ100の前端部を繋ぐように形成されたフロントパイプ102とを含めて構成されており、全体的には平面視で車両12の後方側へ向けて開口した凹形状に形成されている。このシートクッションフレーム98の全体を覆うようにウレタン樹脂等により形成された図示しないパッド部がシートクッションフレーム98に設けられる。さらに、このパッド部の厚さ方向中間部よりも少なくとも上側が布や皮、合成皮革等により形成された表皮部104(図2参照)により覆われ、パッド部の厚さ方向中間部よりも下側が硬質の合成樹脂材により形成されたクッションベース106により覆われる。
また、図7に示されるように、各サイドパイプ100の後端部にはブラケット108が一体的に取り付けられている。ブラケット108は側面視で略L字形状に屈曲しており、サイドパイプ100の後端部への連結部分とは反対側は屈曲部分から上方へ延びている。このブラケット108の上側にはシートバック94のシートバックフレーム110が設けられている。シートバックフレーム110は全体的に鋼管材やステンレスパイプを曲げ成形することで形成されている。このシートバックフレーム110は図7に示される状態で概ね車両12の上下方向に長手とされると共に左右で対をなすサイドパイプ112を備えている。
これらのサイドパイプ112の長手方向一端はロアパイプ114により繋がれており、シートバックフレーム110は全体的にサイドパイプ112の長手方向に沿ってロアパイプ114とは反対側へ向けて開口した凹形状に形成されている。サイドパイプ112のロアパイプ114とは反対側はアッパフレーム116により繋がれている。以上の構成のシートクッションフレーム98は、ウレタン樹脂等により形成された図示しないパッド部により被覆され、更に、パッド部は布や皮等により形成された表皮部118(図2参照)によって被覆される。
また、アッパフレーム116には図示しないヘッドレストブラケットがシートバック94の幅方向(車両12の左右方向)を軸方向とする軸周りにシートバックフレーム110に対して回動可能に連結されている。また、このヘッドレストブラケット又はシートバックフレーム110には図示しないロック機構が設けられている。ロック機構はロック状態でシートバックフレーム110に対するヘッドレストブラケットの回動を規制して、ヘッドレストブラケットを保持する。
このロック機構によるヘッドレストブラケットのロック状態を解除した場合にシートバックフレーム110に対してヘッドレストブラケットを回動させることができるようになっている。このヘッドレストブラケットはウレタン樹脂等により形成された図示しないパッド部により被覆され、更に、パッド部は布や皮等により形成された表皮部120(図2参照)によって被覆される。
また、図7に示されるように、上述したシートバックフレーム110を構成する両サイドパイプ112のロアパイプ114側には連結片122の一端が一体的に固定されている。連結片122の他端はロアパイプ114よりも更にサイドパイプ112の長手方向一端側へ延びている。左側のサイドパイプ112に固定された連結片122の他端は、シートバック94の幅方向(車両12の左右方向)を軸方向とする軸周りに回動可能に左側のブラケット108の他端に連結されている。また、右側のサイドパイプ112に固定された連結片122の他端は、シートバック94の幅方向(車両12の左右方向)を軸方向とする軸周りに回動可能に右側のブラケット108の他端に連結されている。
これにより、シートバックフレーム110はシートクッションフレーム98に対してシートバック94の幅方向を軸方向とする軸周りに回動可能とされており、図2に示されるように、シートバック94の厚さ方向一方の側の面が概ね車両12の前方を向く通常使用状態から、図5に示されるように、シートバック94の厚さ方向がシートクッションフレーム98の厚さ方向に沿う折り畳み状態にすることができるようになっている。さらに、左右のブラケット108及び左右の連結片122の少なくとも何れか1つには付勢手段が設けられており、上記の通常使用状態から折り畳み状態へのシートバックフレーム110の回動方向へブラケット108に対しサイドパイプ112を付勢している。
また、図7に示されるように、上記のシートクッションフレーム98を構成する両サイドパイプ100の前端部近傍では、サイドパイプ100に規制ピン124が設けられている。規制ピン124はサイドパイプ100からシートクッションフレーム98(シートクッション92)の幅方向外側へ突出するようにサイドパイプ100に一体的に固定されており、シートクッションフレーム98がパッド部や表皮部104又はクッションベース106に被覆された状態でも規制ピン124の先端側が表皮部104又はクッションベース106からシートクッション92の幅方向外方へ突出している。
これらの規制ピン124に対応して中央シートベース60には規制プレート126が設けられている。規制プレート126は厚さ方向が中央シート90の幅方向に沿った略板状に形成されている。この規制プレート126には切欠部128が形成されている。切欠部128は規制プレート126の幅方向(車両12の前後方向)に沿った規制プレート126の前端(車両12の前方側の規制プレート126の端部)にて開口しており、規制ピン124を切欠部128の開口部から切欠部128の内側に入り込ませることができるようになっている。
さらに、切欠部128の内側に規制ピン124に入り込ませた状態では、中央シート90の前後方向(ひいては、車両12の前後方向)に規制ピン124が移動しようとすると、切欠部128の内壁が規制ピン124に当接して規制ピン124の移動を規制する。また、両サイドパイプ100のうち、右側のサイドパイプ100の後端部には規制片130が設けられている。この規制片130に対応して中央シート90には規制部132が設けられている。規制部132は台座134を備えている。この台座134からは上方へ向けて規制ピン136が突出形成されている。
規制ピン124が切欠部128の内側に入り込んで切欠部128の下部に当接して規制プレート126に規制ピン124が支えられた状態で、規制片130を規制ピン136が貫通して規制片130を下側から台座134が支えるように、台座134や規制ピン136の形状や寸法等が設定されている。このように、規制片130を規制ピン136が貫通することで、中央シート90の前後方向及び左右方向(ひいては、車両12の前後方向及び左右方向)への規制片130の移動を規制ピン136が規制する。また、両サイドパイプ100のうち、左側のサイドパイプ100の後端部からは中央シートベース60の左右方向左方へ向けて(すなわち、左側シート20側へ向けて)にはストライカピン138が突出形成されている。
このストライカピン138に対応して連結ブラケット68には連結手段としてのシートクッション側ラッチ140が設けられている。シートクッション側ラッチ140は上方からストライカピン138の係合が可能に設けられ、上方からストライカピン138がシートクッション側ラッチ140に係合するとシートクッション側ラッチ140のラッチ片が連動して移動し、シートクッション側ラッチ140からストライカピン138が抜け出ることを規制する。
また、シートクッション側ラッチ140には図示しない解除レバーが連結されており、ラッチ片によるストライカピン138の規制状態で解除レバーを操作するとラッチ片が移動し、ラッチ片によるストライカピン138の移動規制が解除される。規制部132の規制ピン136に規制片130が支えられ、規制プレート126に規制ピン124が支えられて、更に、シートクッション側ラッチ140にストライカピン138が保持された状態では、プレート64にシートバック94のクッションベース106が載置される。
一方、シートバック94を構成するアッパフレーム116の左側端部にはブラケット142が設けられている。ブラケット142はシートバック94の厚さ方向に互いに対向する一対の壁部144を備えている。この両壁部144の間にはシャフトが配置されている。このシャフトにはブラケット142の側へ向けて開口した凹形状の被連結部としてのストライカ146が壁部144の対向方向を軸方向とする軸周りに回動可能に軸支されており、軸周り一方にストライカ146を回動させると、シートバック94を構成するパッド部に形成された凹部(図示省略)内にストライカ146が収容されて、パッド部にストライカ146が埋設される。
このストライカ146に対応して右側のサイドフレーム46の上端部近傍には、連結手段としてのシートバック側ラッチ148が設けられている。シートバック側ラッチ148はシートバック24及びシートバック94の双方の厚さ方向が概ね車両12の前後方向を向く通常使用状態で前方からストライカ146が係合可能とされている。前方からストライカ146がシートバック側ラッチ148に係合するとシートバック側ラッチ148のラッチ片が連動して移動し、シートバック側ラッチ148からストライカ146が抜け出ることを規制する。
上記のように、左右のブラケット108及び左右の連結片122の少なくとも何れか1つに設けられた付勢手段によって通常使用状態から折り畳み状態へのシートバックフレーム110の回動方向へブラケット108に対しサイドパイプ112が付勢されているが、このように、シートバック側ラッチ148にストライカ146が保持された状態では、付勢手段によるサイドパイプ112の回動が規制され、これにより、シートバック94は通常使用状態で保持される。
一方、図1に示されるように、上記の中央シート90の前方側で且つ運転席14と助手席16との間の車両12のフロア28上には収納部としてのコンソールボックス150が設けられている。図3及び図6に示されるように、コンソールボックス150は平面視略矩形状の下壁部152を備えている。車両12の前後方向に沿った下壁部152の前端部からは前壁部154が立設されており、車両12の左右方向に沿った下壁部152の左右両端部からは側壁部156が立設されている。この側壁部156の前後方向中間部よりも後方側には側面視で略矩形の上方延出部158が形成されており、側壁部156は全体的に側面視で前後方向中間部よりも後方側が前方側よりも上方に延出された階段形状に形成されている。
この側壁部156の前後方向中間部よりも前方側の部分における上端部及び前壁部154の上端部に対応して中壁部160が設けられている。中壁部160は上方延出部158が形成された部分も通過して側壁部156の後端部に達している。すなわち、上方延出部158よりも下側でコンソールボックス150は車両12の後方側へ向けて開口した箱形状とされている。また、上方延出部158の前端部には前壁部162が形成され、上方延出部158の後端部には後壁部164が形成されており、上方延出部158が形成された部分、すなわち、側壁部156の上下方向中間部よりも上方側でコンソールボックス150は上方へ向けて開口した箱形状とされている。
上方延出部158、前壁部162、及び後壁部164にて囲まれた空間は、例えば、小物入れとされており、後壁部164の上端部に沿って設けられたヒンジを軸に回動可能に設けられた蓋体166により上方延出部158、前壁部162、及び後壁部164にて囲まれた空間を開閉できる構成になっている。
一方、上方延出部158よりも下側で下壁部152、前壁部154、側壁部156、及び中壁部160に囲まれた空間は、中央シート収容部170とされており、折り畳み状態の中央シート90を中央シート収容部170の後端の開口部から中央シート収容部170の内側へ入り込ませて中央シート90を収納することができるようになっている。また、中央シート収容部170の後端の開口部に対応してコンソールボックス150には蓋体172が設けられている。蓋体172は、下壁部152の後端部に沿って設けられたヒンジを介して車両12の左右方向を軸方向とする軸周りに回動可能に下壁部152に取り付けられており、回動することで中央シート収容部170の後方の開口端を開閉できる構成になっている。
また、図3に示されるように、下壁部152にはガイド部としてガイド手段としての一対のガイド溝174が形成されている。これらのガイド溝174は下壁部152の上面にて開口していると共に、中央シート収容部170の後端の開口部から前壁部154への向きに沿って長手方向とされ、しかも、一方のガイド溝174に対して他方のガイド溝174が平行になるように形成されている。さらに、これらのガイド溝174は後方側の下壁部152の端部においても開口している。
さらに、上記の蓋体172のうち、中央シート収容部170の後部開口端を閉止した状態で中央シート収容部170の内側を向く面には、ガイド溝176が形成されている。蓋体172が中央シート収容部170の後部開口端を開放し、且つ、ガイド溝176が形成された面が車両12の上方側を向いた状態で、ガイド溝176はガイド溝174の長手方向と同じ方向に長手となるように形成されている。また、これらのガイド溝176の長手方向に対して直交した向きでのガイド溝176の開口幅寸法はガイド溝174の開口幅寸法に略等しく、しかも、一方のガイド溝176に対する他方のガイド溝176の間隔は、一方のガイド溝174に対する他方のガイド溝174の間隔に等しく設定されている。
さらに、下壁部152に対する蓋体172の回動中心側では、蓋体172の端部でガイド溝176が開口しており、蓋体172の回動中心側における一方のガイド溝176の開口端と、下壁部152の後端における一方のガイド溝174の開口端とがガイド溝174、176の長手方向に互いに対向し、蓋体172の回動中心側における他方のガイド溝176の開口端と、下壁部152の後端における他方のガイド溝174の開口端とがガイド溝174、176の長手方向に互いに対向している。
また、下壁部152のガイド溝174が形成されていない方の面からガイド溝174の底部までの寸法と、蓋体172のガイド溝176が形成されていない方の面からガイド溝176の底部までの寸法とは略等しく設定されており、蓋体172のガイド溝176が形成されていない方の面がフロア28に接するまで蓋体172が回動した状態では、ガイド溝176の底部とガイド溝174の底部とが概ね等しい高さになる(すなわち、ガイド溝176の底部とガイド溝174の底部との間に段差が生じない)。さらに、蓋体172の回動中心とは反対側ではガイド溝176が漸次浅くなっており、最終的にガイド溝176の底部は、蓋体172のガイド溝176が形成された側の表面に直接繋がっている。
一方、これらのガイド溝174、176に対応してクッションベース106の下面には、被ガイド部としての一対の突起部178が形成されている。突起部178は中央シート90の前後方向に沿って長手のブロック状に形成されている。また、中央シート90の左右方向に沿った突起部178の幅寸法は上記のガイド溝174、176の開口幅寸法よりも僅かに小さく、一方の突起部178は一方のガイド溝174、176に入り込むことができ、しかも、一方のガイド溝174、176に一方の突起部178が入り込んだ状態で、他方の突起部178が他方のガイド溝174、176に入り込むことができるようになっている。
さらに、クッションベース106の下面において両突起部178の間の所定位置には、中央シート90の左右方向に互いに対向する一対のブラケット180が設けられている。これらのブラケット180には転動体として抵抗軽減手段を構成するローラ182が中央シート90の左右方向を軸方向とする軸周りに回転自在に軸支されている。このローラ182の外周面のうち、クッションベース106の下面とは反対側(すなわち、ローラ182の外周面のうち最も下側に位置する部分)は、上記の突起部178の下端部よりも上側に位置しており、蓋体172のガイド溝176が形成された側の面や、下壁部152のガイド溝174が形成された側の面にローラ182が乗り上がった状態では、上記の突起部178がガイド溝176やガイド溝174に入り込むことができるようになっている。
また、両ガイド溝174の間では上記の下壁部152に収容孔184が形成されている。この収容孔184は、中央シート収容部170に中央シート90が完全に収容された状態でローラ182やブラケット180が入り込むように形成位置が設定されており、この収容孔184にローラ182やブラケット180が入り込むことで、車両12の前後方向への不用意な中央シート90の移動が制限される構成になっている。
<第1の実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
図2に示されるように、本車両用シート10を構成する左側シート20は通常使用状態で、その右側の中央シートベース60上に中央シート90が配置される。これにより、左側シート20と右側シート80との間が中央シート90に埋められ、あたかも車両12の左右方向に座面が長い所謂ベンチシートのような形態になる。左側シート20の右側に配置された中央シート90は、図8に示されるように、規制ピン124が規制プレート126の切欠部128の内側に入り込み、規制片130を規制部132の規制ピン136が貫通している。
これにより、中央シート90は車両12の前後方向、左右方向、及び上下方向への左側シート20に対する相対変位が規制されている。さらに、この状態で、ストライカピン138がシートクッション側ラッチ140に係合していると共に、ストライカ146がシートバック側ラッチ148に係合し、これにより、中央シート90が左側シート20に機械的に連結されている。この状態では、レール本体34に案内されて左側シート20が前後にスライドすれば、左側シート20に伴われて中央シート90が前後にスライドし、また、連結シャフト54周りにシートバック24が回動すればシートバック94がシートバック24に伴われて回動する。
このような通常使用状態で、中央シート90を取り外す際には、先ず、図4に示されるように、ヘッドレスト96が前方に倒される。次いで、シートバック側ラッチ148によるストライカ146の規制状態を解除し、この状態でシートバック94が前方に倒される。これにより、図9に示されるように、ストライカ146がシートバック側ラッチ148から抜け出ると共に、図5に示されるように、シートバック94が折り畳み状態になり、シートバック94の厚さ方向がシートクッション92の厚さ方向に沿う。この状態で、シートクッション側ラッチ140によるストライカピン138の規制状態を解除し、規制片130から規制ピン136を抜け出させると共に、切欠部128から規制ピン124を抜け出させる。
この状態では左側シート20の右側方から中央シート90を移動させることができる。このような中央シート90の取り外し作業に前後して、図3に示されるように、蓋体172が回動させられ中央シート収容部170の後端開口部が開放させられる。この状態で車両12の前後方向に中央シート収容部170と左側シート20から取り外された折り畳み状態の中央シート90とが対向するようにフロア28上に中央シート90が載置される。次いで、この状態で中央シート収容部170の内側へ中央シート90が押し込まれ、図6に示されるように、中央シート90が中央シート収容部170に収容される。
ここで、上記の中央シート90の取り外し作業は、最終的に切欠部128から規制ピン124を抜け出させるが、切欠部128は前端(車両12の前方側の規制プレート126の端部)にて開口しているため、切欠部128から規制ピン124を抜け出させる際の最終的な規制ピン124の移動方向、ひいては、この際の中央シート90の移動方向は車両12の前方となり、中央シート90の取り外し作業後に中央シート収容部170に中央シート90を収容する際のフロア28上での中央シート90の移動方向と同じになる。このため、中央シート90の収納作業の作業性を向上させることができる。
また、コンソールボックス150の中央シート収容部170に中央シート90を収容するにあたっては、上記のように蓋体172が回動させられ中央シート収容部170の後端開口部が開放させられる。ここで、蓋体172は下壁部152の後端部に沿って設けられたヒンジにより回動可能とされており、中央シート収容部170の後端開口部を開放した状態で蓋体172はフロア28に接し、蓋体172上に中央シート90が乗せられた状態で中央シート収容部170に中央シート90が押し込まれる。このように、開放状態の蓋体172は中央シート90が載置されるシート載置部として下壁部152から延長された状態になるため、更に中央シート90の収納作業の作業性を向上させることができる。
次いで、この状態で、中央シート収容部170の内側へ向けて中央シート90を押圧すると、フロア28上をローラ182が転動し、蓋体172上にローラ182が乗り上がる。この状態で更に中央シート収容部170の内側へ中央シート90を押圧すると、ローラ182が蓋体172のガイド溝176が形成された側の面を転動しつつ、一方の突起部178が一方のガイド溝176に入り込むと共に、他方の突起部178が他方のガイド溝176に入り込む。この状態では中央シート収容部170の内側への向き(すなわち、車両12の前後方向前方)に対して左右方向に傾斜した向きへ中央シート90を押圧すると、ガイド溝176の内壁が突起部178に干渉し、これにより、中央シート収容部170の内側への向きに対して左右方向に傾斜した向きへの中央シート90の変位が制限される。
この状態で、更に中央シート90を押圧して中央シート90の前端側での突起部178の端部がガイド溝176から抜け出ると、突起部178の端部は引き続きガイド溝174に入り込む。したがって、この状態でも中央シート収容部170の内側への向きに対して左右方向に傾斜した向きへの中央シート90の変位がガイド溝174の内壁により制限される。この状態で、下壁部152上をローラ182が転動しつつ中央シート90が中央シート収容部170の内側へ入り込むことで、最終的には図6に示されるように、中央シート90が中央シート収容部170に収容される。
このように、本実施の形態では、左側シート20から取り外されて折り畳まれた中央シート90はフロア28上を車両12の前方側へ押されて移動することで中央シート収容部170に収容される。また、中央シート収容部170に収容された中央シート90を取り出す際には、中央シート90を車両12の後方側へ引っ張ることで中央シート収容部170から取り出される。このように、中央シート90の収納及び取り出しにあたって中央シート90はフロア28上を移動するため、中央シート90の荷重は主にフロア28に支えられ、作業者自身が中央シート90荷重をあまり支持しなくてもよい。したがって、中央シート90の収納及び取り出しの作業が簡単である。
さらに、本実施の形態では、中央シート90を中央シート収容部170の内側へ向けて押圧すると、フロア28上や蓋体172上、更には、下壁部152上をローラ182が転動するため、クッションベース106の下面がフロア28や蓋体172、下壁部152に接する構成よりも摩擦抵抗が小さい。このため、容易に中央シート90を移動させることができる。しかも、蓋体172上や下壁部152上に中央シート90が乗り上がるとガイド溝174、ガイド溝176が突起部178を中央シート収容部170の内側へ確実に案内するため、中央シート90を中央シート収容部170へ収容する際の収容作業が容易である。
また、本実施の形態では、上記のように、中央シート90は通常使用状態でフロア28の床面よりも上方に設けられた中央シートベース60上に設けられる。このため、左側シート20の側方に中央シート90を配置するにあたり、シートクッション92をフロア28上に直接載置する構成に比べてシートクッション92を薄くすることができる。また、シートクッション92に脚部等を設けてフロア28上に載置する構成に比べた場合でも、本実施の形態では、このような脚部を設けない分だけシートクッション92の厚さ方向に沿ったシートクッション92の全体的な寸法を小さくできる。
中央シート90の折り畳み状態では、シートバック94はその厚さ方向がシートクッション92の厚さ方向に沿うように折り畳まれる構成であるため、シートクッション92の厚さ寸法を小さくできることで、折り畳み状態の中央シート90の厚さ寸法を小さくできる。このため、中央シート90を小型化、軽量化でき、中央シート90の収納作業や取り出し作業を更に容易にできる。
また、このように、中央シート90を小型化(薄型化)、軽量化できることで、折り畳み状態の中央シート90を収納するコンソールボックス150を小型化でき、その分、運転席14や助手席16を大きくする等、車両12の室内という極めて限られた空間を有効に活用することができる。また、コンソールボックス150に折り畳み状態の中央シート90を収納する構成ではなく、上方に開口した凹部(例えば、特許文献1に開示された凹部74や特許文献2に開示された凹部35)をフロア28に形成し、この凹部に折り畳み状態の中央シート90を収納する構成とした場合でも、上記のように、中央シート90を薄型化できることで、中央シート90を収納する際にシートクッション92のパッド部を取り外したりしなくても、中央シート90の収納状態で凹部からシートバック94がはみ出ることがなく、中央シート90の収納作業や取り出し作業の作業性を向上させることができ、しかも、中央シート90の収納状態での車両12の室内の見栄えをよくできる。
また、左側シート20に中央シート90を連結するためのシートクッション側ラッチ140やシートバック側ラッチ148は左側シート20に設けられる構成であり、これらのシートクッション側ラッチ140やシートバック側ラッチ148に係合するストライカピン138やストライカ146が中央シート90に設けられる構成である。このため、シートクッション側ラッチ140やシートバック側ラッチ148のような機械的な装置本体を中央シート90に設ける構成に比べて中央シート90を軽量化でき、更に、中央シート90の収納作業や取り出し作業を更に容易にできる。
さらに、上記のように、ストライカ146は回動させることで、シートバック94のパッド部に埋設されるため、中央シート収容部170に中央シート90を収容するにあたり、ストライカ146を回動させてシートバック94のパッド部に埋設すると、中央シート90を収納する際に、シートバック94(ひいては、中央シート90)からその幅方向外方へ突出するような突出部位を少なくでき、折り畳み状態の中央シート90を更にコンパクトにすることができる。
さらに、本実施の形態では、中央シート収容部170が車両12の後方側へ向けて開口した構成である。このため、上方からゴミやチリ、埃等の異物が落下しても、中央シート収容部170の後端の開口から異物が入り込んでくることはなく、しかも、中央シート90の収納作業や取り出し作業以外では蓋体172により中央シート収容部170の開口は閉止されるため、中央シート収容部170内への異物の侵入を効果的に防止又は抑制できる。
なお、本実施の形態では、下壁部152にガイド溝174を形成すると共に蓋体172にガイド溝176を形成し、これらに対応してクッションベース106の下面に突起部178を形成した構成であったが、クッションベース106の下面に前後方向に長手のガイド溝を形成し、下壁部152や蓋体172にこのガイド溝の内壁に干渉可能な突起部を形成する構成としてもよい。
<第2の実施の形態の構成>
次に、本発明のその他の実施の形態について説明する。なお、前記第1の実施の形態を含めて説明している実施の形態よりも前出の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
図10には本発明の第2の実施の形態に係る車両用シート210の構成が車両12の前方側から見た断面図(正面断面図)によって示されている。この図に示されるように、本車両用シート210では、ガイド溝174の底部に接触部として抵抗軽減手段を構成する摺接突部212が形成されている。摺接突部212はガイド溝174の開口幅方向略中央にてガイド溝174の長手方向に沿って略一様に形成されている。摺接突部212の先端部は円弧状に湾曲しており、このため、ガイド溝174に入り込んだ突起部178は摺接突部212の先端に線接触する。また、詳細な図示は省略するが、ガイド溝176の底部にもガイド溝174と同様に摺接突部212が形成されている。
<第2の実施の形態の作用、効果>
このように、本車両用シート210では、ガイド溝174やガイド溝176の底部に突起部178が面接触せず、ガイド溝174やガイド溝176の底部に形成された摺接突部212に突起部178が線接触する。このため、ガイド溝174やガイド溝176の底部に突起部178が面接触する構成に比べて、摩擦抵抗が小さくなる。これにより、中央シート90の収納作業や取り出し作業を円滑にできる。
<第3の実施の形態の構成>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図11には本実施の形態に係る車両用シート260の構成が車両12の左方から見た断面図(側面断面図)によって示されている。この図に示されるように、本車両用シート260では、下壁部152に複数の凹部262が形成されており、これらの凹部262の内側には転動体並びに接触部として抵抗軽減手段を構成する球形状のボールローラ264が収容されている。これらのボールローラ264は外周一部が下壁部152の上面よりも突出しており、下壁部152上に中央シート90が位置した状態では、クッションベース106の下面が下壁部152の上面に当接せずに、ボールローラ264に接することになる。
<第3の実施の形態の作用、効果>
すなわち、本実施の形態では、下壁部152上に中央シート90が位置した状態で中央シート90を中央シート収容部170の内側へ押圧すると、クッションベース106の下面とボールローラ264との摩擦によりボールローラ264は凹部262に収容された状態で転動する。このため、下壁部152の上面にクッションベース106が面接触した状態よりも摩擦抵抗が小さく、しかも、クッションベース106の下面はボールローラ264の外周部に対して点接触するため、クッションベース106の下面はボールローラ264の外周部の摩擦抵抗も充分に小さくなる。このため、中央シート90の収納作業や取り出し作業を円滑にできる。
本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートを採用した車両室内を概略的に示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートの要部を示す後方からの斜視図である。 収納部の蓋体の開放状態を示す図2に対応した後方からの斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートのシート本体のヘッドレストが折り畳まれた状態を示す前方からの斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートのシート本体のシートバックが折り畳まれた状態を示す前方からの斜視図である。 折り畳み状態のシート本体を収納部に収納した状態を示す側面断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートを構成するシート本体及び主シートの内部構造を示す分解斜視図である。 シート本体を主シートに連結した状態を示す図7に対応した斜視図である。 シートバックを折り畳んだ状態を示す図7に対応した斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用シートの要部を示す前方からの断面図(正面断面図)である。 本発明の第3の実施の形態に係る車両用シートの要部を示す左方からの断面図(側面断面図)である。
符号の説明
10 車両用シート
28 フロア(床面)
90 中央シート(シート本体)
92 シートクッション
94 シートバック
150 コンソールボックス(収容部)
174 ガイド溝(ガイド部、ガイド手段)
178 突起部(被ガイド部)
182 ローラ(転動体、抵抗軽減手段)
210 車両用シート
212 摺接突部(接触部、抵抗軽減手段)
260 車両用シート
264 ボールローラ(接触部、転動体、抵抗軽減手段)

Claims (5)

  1. シートバックの厚さ方向にシートクッションの厚さ方向が沿うように前記シートクッションに対して前記シートバックの折り畳みが可能なシート本体と、
    車両の床面上に設けられ、前記床面に載置された前記シート本体に対して前記床面に沿って対向し、前記床面に沿って接近移動する折り畳み状態の前記シート本体を収容可能な収容部と、
    前記シート本体に係合して、前記収容部の内側へ前記シート本体を案内するガイド手段と、
    を備える車両用シート。
  2. 前記シートクッションの下面に形成された被ガイド部に係合可能に前記収納部に形成され、前記収納部の内側への前記シート本体の収納移動方向及び当該移動方向とは反対の取り出し移動方向に対して交差する方向への前記被ガイド部の移動を制限し、前記収納移動方向及び前記取り出し移動方向へ前記被ガイド部を案内するガイド部を含めて前記ガイド手段を構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
  3. シートバックの厚さ方向にシートクッションの厚さ方向が沿うように前記シートクッションに対して前記シートバックの折り畳みが可能なシート本体と、
    車両の床面上に設けられ、前記床面に載置された前記シート本体に対して前記床面に沿って対向し、前記床面に沿って接近移動する折り畳み状態の前記シート本体を収容可能な収容部と、
    前記収納部の内側部分のうち前記シートクッションの下面に対向する部位及び前記シートクッションの少なくとも何れかの一方に設けられ、前記収納部の内側への前記シート本体の移動の際に生じる前記収納部と前記シート本体との間の抵抗を軽減させる抵抗軽減手段と、
    を備える車両用シート。
  4. 前記何れかの一方に設けられ、前記何れかの他方との摩擦で転動する転動体を含めて抵抗軽減手段を構成したことを特徴とする請求項3に記載の車両用シート。
  5. 前記収納部の内側部分のうち前記シートクッションの下面に対向する部位及び前記シートクッションの下面の何れかの一方に設けられ、前記何れかの他方に対して点接触又は前記収納部に前記シート本体を収容する際の前記シート本体の移動方向に沿って長手となるように線接触する接触部を含めて抵抗軽減手段を構成したことを特徴とする請求項3に記載の車両用シート。
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