JP2008184097A - 車両用シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両のフロアF上に配設された左サイドシート10と、これと幅方向に隣接するセンターシート30と、を備えた車両用シートである。センターシート30は、左サイドシート10から幅方向に張り出し状に延設された支持台40の上に着脱可能に設置されている。支持台40とセンターシート30との着脱構造は、支持台40の幅方向の端部位置とセンターシート30との間に設けられている。
【選択図】図1
Description
ここで、下記特許文献1には、シート自体を幅方向に分割した構成としてその分割されたパーツ同士を互いにヒンジ連結し、その一方を他方側に折り返すことによって設置スペースを部分的に空けられるようにする技術が開示されている。この開示では、シートクッションの幅方向に分割された一方が他方の上側に起こし上げられる構成となっており、シートバックの幅方向に分割された一方が他方の前側に折り返されるようになっている。
先ず、第1の発明は、車両のフロア上に配設された第1のシートと、これと幅方向に隣接する第2のシートと、を備えた車両用シートである。第2のシートは、第1のシートから幅方向に張り出し状に延設された支持台の上に着脱可能に設置されている。支持台と第2のシートとの着脱構造は、支持台の幅方向の端部位置と第2のシートとの間に設けられている。
この第1の発明によれば、第2のシートは、支持台に装着された状態では、第1のシートと移動を共にする。また、第2のシートを支持台から離脱させることにより、第1のシートの構成はそのままに、第2のシートの設置されていたスペースが空けられる。これにより、支持台を、上記スペースを人が通り抜ける際の踏み台として利用したり、その後部側シートに着座する者の足置きとして利用できるようになる。詳しくは、支持台に設けられた第2のシートに対する着脱構造は、支持台の幅方向の端部位置に設けられている。したがって、上記踏み台や足置きとしての利用時には、支持台に設けられた着脱構造が邪魔となることがなくその利用スペースが広く空けられる。
この第2の発明によれば、第2のシートは、その幅方向の両端部が支持台に対して着脱可能に支持される。
この第3の発明によれば、センターシートとして配設された第2のシートを支持台から離脱させることにより、左右両側のサイドシートの間に形成されたスペースを人が通り抜けできるようになる。
この第4の発明によれば、支持台に設けられた第2のシートに対する着脱構造は、支持台の幅方向の両端部位置に設けられており、この左右に隣接する2つのサイドシートの間のスペースにおける幅方向の両端部に位置する。
この第5の発明によれば、支持台に設けられた第2のシートに対する着脱構造を構成する構成部品は、カバーの内側に埋もれているため、カバーから突出しなくなる。
この第6の発明によれば、第2のシートを支持台から離脱させた状態では、この空いたスペースを人が通り抜けるなどして支持台のカバーと接触したりカバーを押圧したりしても、第2のシートに対する着脱構造がカバーによって覆われた状態が維持される。
先ず、第1の発明によれば、第2のシートを第1のシートに設けられた支持台に対して着脱可能に構成し、この支持台の端部位置に第2のシートに対する着脱構造を設けたことにより、第2のシートの設置されていたスペースを幅方向により広く空けることができると共に、これに隣接する第1のシートへの着座使用が損なわれないようにすることができる。
更に、第2の発明によれば、支持台の両端部位置に第2のシートに対する着脱構造を設けたことにより、第2のシートを両端支持によって安定して支持することができる。
更に、第3の発明によれば、左右両側のサイドシートの間にセンターシートを着脱可能に配設したことにより、センターシートを取り外した状態ではこの両サイドシートの間のスペースを人がスムーズに通り抜けられるようになる。
更に、第4の発明によれば、支持台に設けられた第2のシートに対する着脱構造を、この左右に隣接する2つのサイドシートの間のスペースの幅方向の両端部に位置させたことにより、第2のシートの設置されていたスペースを幅方向により広く空けることができる。
更に、第5の発明によれば、支持台に設けられた着脱構造の構成部品の周囲をカバーによって覆ったことにより、支持台の表面形状を面一状に形成することができる。これにより、支持台上の空いたスペースを踏み台や足置きとして利用する際に、着脱構造に足を引掛け難くすることができる。
更に、第6の発明によれば、カバーを樹脂部材によって形成したことにより、支持台を踏み台や足置きとして利用する際に足を引掛け難くする構成を比較的軽量に形成することができる。
ここで、図1には、本実施例の車両用シートの概略構成が斜視図によって表されている。同図に示されるように、車両のフロアF上には、その幅方向に間隔を空けて左右に2つのサイドシート10,20がそれぞれ配設されている。なお、以下の説明では、便宜上、車両の左側に配設されたサイドシート10を左サイドシート10と称し、車両の右側に配設されたサイドシート20を右サイドシート20と称して説明することがある。この左サイドシート10は図1の紙面右手前側に示されており、右サイドシート20は紙面左奥側に示されている。
これらサイドシート10,20は、図示は省略されているが、車両の前後方向に配設された3列のシートのうちの2列目のシートとして配設されている。そして、このサイドシート10,20の間のスペースSには、着脱可能なセンターシート30が設置されている。ここで、左サイドシート10が本発明の第1のシートに相当し、センターシート30が本発明の第2のシートに相当する。このセンターシート30は、各サイドシート10,20よりも横幅が狭く形成されており、上述したスペースS内に設けられた受け皿状の支持台40に対して適時着脱して使用することのできる補助的役割のシートとして構成されている。
ここで、図1に戻って、前述した各サイドシート10,20の間のスペースSは、人が車両の前後方向に通り抜け(ウォークスルー)できる幅(例えば400mm)に設定されている。したがって、センターシート30が支持台40から取り外された状態では、この設置されていたスペースSを、人が通り抜けするためのスペースとして使用したり、3列目シートに着座する乗員が足を投げ出すことのできるスペースとして使用したりすることができる。そして、このとき、支持台40は、人が通り抜けする際の踏み台として機能したり、足を投げ出した際の足置きとして機能したりする。
以下、支持台40の組付け構造や、センターシート30の着脱構造等、各部の構成について詳しく説明する。
すなわち、左サイドシート10は、背凭れ部となるシートバック11と、着座部となるシートクッション12と、を有する。ここで、シートクッション12のセンターシート30に近い縁側近傍の部位には、シートベルトを装着するためのバックル10Bが着座面から露呈した状態で設けられている。このバックル10Bは、その根元側の部分がシートクッション12の内部に埋め込まれてシートクッション12の骨格部に固定されている。
ここで、図3には、左サイドシート10全体の骨組み構造が斜視図によって表されている。同図に示されるように、左サイドシート10の骨格部は、シートバック11の骨格部を成す門型形状のバックフレーム11Fと、このバックフレーム11Fの両脚部分に連結されたシートクッション12の骨格を成すクッションフレーム12Fと、から構成されている。このバックフレーム11Fとクッションフレーム12Fとの連結は、バックフレーム11Fの両脚部分とクッションフレーム12Fとの各間の位置に設けられたリクライニング装置10Rによって行われている。なお、リクライニング装置10Rの構成は、従来公知のものであるため、詳細な説明は省略する。
上述したクッションフレーム12Fは、シートクッション12の幅方向の両側部に並べて配設されており、それぞれシートクッション12の側部形状に沿って前後方向に長尺状に形成されている。詳しくは、クッションフレーム12Fは、鋼板から成る前後方向に長尺な板状部材が断面角筒状に折り曲げられると共に、その折り曲げられた開先同士が互いに溶着されて成る閉断面形状に形成されている。これにより、クッションフレーム12Fが曲げや捩れに強い構成となっており、シートクッション12がこのクッションフレーム12Fによって下方側から安定して支持されるようになっている。
ここで、各アッパレール51は、ロアレール52との間に設けられたスライドロック装置53によって、常時はロアレール52に対するスライド移動がロックされた状態として保持されている。このスライドロック装置53のロック状態は、シートクッション12の前部位置に配設された各スライドロック装置53を繋ぐ操作レバー50Aの引上げ操作を行うことによって解除される。したがって、操作レバー50Aの引上げ操作によってスライドロック装置53のロック状態を解除することにより、図5に示されるように、左サイドシート10全体をフロアFに対して前後方向にスライド移動させることができる。そして、左サイドシート10のスライド移動をさせた後に操作レバー50Aの引上げ操作をやめれば、スライドロック装置53が再びロック状態に戻される。これにより、左サイドシート10をその調整したスライド位置にロックすることができる。
なお、図1に示される右サイドシート20の基本的構成も、上述した左サイドシート10の基本的構成と実質的に同じとなっている。すなわち、右サイドシート20も、シートバック21とシートクッション22とを有し、シートクッション22のセンターシート30に近い縁側近傍の部位にはシートベルトを装着するためのバックル20Bが着座面から露呈した状態で設けられている。そして、右サイドシート20も、フロアFとの間に設けられたスライドレール50によって、車両前後方向へのスライド位置の調整が行えるようになっている。
また、センターシート30は、シートバック31とシートクッション32とを有する。これらシートバック31やシートクッション32は、前述した各サイドシート10,20のそれよりも横幅が狭く形成されている。このセンターシート30は、図2に示されるように、シートクッション32の下面側に配置形成された着脱構造を支持台40の幅方向の両端部位置に配置形成された対応する着脱構造にそれぞれ係着させることによって、支持台40の上に離脱可能に装着されるようになっている。なお、センターシート30の支持台40への着脱構造については、後に詳しく説明する。このセンターシート30のシートバック31は、シートクッション32が支持台40の上に装着された状態で、その背凭れ角度を後方側に向けて起こし上げていくことにより、左サイドシート10のシートバック11に設けられた図示しないロック装置に係合ロックされるようになっている。これにより、センターシート30のシートバック31は、左サイドシート10のシートバック11に凭れ掛かるようにしてその背凭れ角度が保持されている。
詳しくは、2本の支持フレーム41,42は、それぞれ、支持台40の前側の枠部と後側の枠部とを構成するように前後方向に並べて配設されている。そして、前側に配設された支持フレーム41の紙面右側の端部は、クッションフレーム12Fの断面角筒状の両側板部を構成する第1側板部F1と第2側板部F2とに板厚方向に貫かれて挿通されている。これにより、前側の支持フレーム41は、クッションフレーム12Fの第1側板部F1と第2側板部F2とによって軸長方向の2点で支持された状態としてクッションフレーム12Fに一体的に固定されている。
一方、後側の支持フレーム42は、そのクッションフレーム12Fへの挿通方向の2枚目の板部となる第2側板部F2に対しては、板厚方向に貫いて挿通することのできない構成となっている。すなわち、第2側板部F2の板厚方向に貫かれた位置には、障害となる前述したバックル10Bの根元側部分がクッションフレーム12Fに固定された状態として設けられている。これにより、後側の支持フレーム42は、第2側板部F2に板厚方向に貫いて挿通することができなくなっており、第1側板部F1までしか挿通させられないようになっている。しかし、この挿通位置における第1側板部F1の挿通前の位置には、鋼板から成る支持ブラケットFbがクッションフレーム12Fと一体的に配設されている。この支持ブラケットFbは、第1側板部F1や第2側板部F2と板面を向かい合わるようにして互いに幅方向に並んで配設されている。この支持ブラケットFbは、後述するセンターシート30を支持台40に着脱可能に係合ロックさせるために設けられたロック装置46をクッションフレーム12Fに固定するための機能部品として設けられている。そして、後側の支持フレーム42は、この板状の支持ブラケットFbと第1側板部F1とに板厚方向に貫いて挿通されている。これにより、後側の支持フレーム42も、その軸長方向の2点で支持された状態としてクッションフレーム12Fに一体的に固定されている。
そして、図2に示されるように、上記骨組み構造を成す支持台40は、その上面側全体が樹脂製のカバー47によって覆われており、内部の骨組み構造が外側からは見えないようになっている。この樹脂製のカバー47は、支持台40の上にセンターシート30を設置したり踏み台や足置きとして使用したりする際に、外部からの押圧力を受けても大きく変形したり割れたりすることのない剛性を有した構成となっている。
すなわち、図2に示されるように、センターシート30のシートクッション32の下面側には、支持台40への着脱構造として機能する係止ピン32A,32B、嵌合孔32H及びストライカ32Sがそれぞれ配設されている。この係止ピン32A,32Bは、図3に示されるように、シートクッション32の骨格を成すクッションフレーム32Fの下部前方側位置に設けられた幅方向に延設されたピン部材の各端部形状によって構成されている。また、嵌合孔32Hは、クッションフレーム32Fの下部後方側位置で、幅方向に張り出し状に設けられた板状のブラケットに貫通形成されている。また、ストライカ32Sは、クッションフレーム32Fの下部後方側位置で、嵌合孔32Hが貫通形成された板状のブラケットとは反対側の幅方向に張り出して設けられている。これらピン部材、板状のブラケット及びストライカ32Sは、それぞれクッションフレーム32Fに一体的に固定されている。なお、図3では、紙面の都合上、センターシート30のシートバック31の骨格を成すバックフレーム31Fは、下半部分のみが表されている。
一方、図2に戻って、支持台40の上面側には、上述したセンターシート30に設けられた各着脱構造に対応する係止凹部43A,45A、嵌合ピン43B及びロック装置46がそれぞれ配設されている。この一方の係止凹部43Aは、図4に示されるように、補強フレーム43の前端部位置に配設されており、その凹状の開口部分を前方に向けた配置構成とされている。また、もう一方の係止凹部45Aは、左サイドシート10のクッションフレーム12Fに一体的に固定された起立板45の上端部位置に配設されており、その凹状の開口部分を前方に向けた配置構成とされている。この起立板45は、左サイドシート10のクッションフレーム12Fから前側の支持フレーム41の上方側位置まで延設された構成となっている。また、嵌合ピン43Bは、補強フレーム43の後端部位置でこれと一体的に設けられており、補強フレーム43から上方側に突出するかたちで配設されている。また、ロック装置46は、左サイドシート10のクッションフレーム12Fに一体的に固定された支持ブラケットFbに一体的に固定されている。この支持ブラケットFbは、前述した後側の支持フレーム42が挿通される構成のものであり、クッションフレーム12Fの第1側板部F1や第2側板部F2と板面を向かい合わるようにして互いに幅方向に並んで配設されている。
この紙面向かって左側に形成された右側壁部47Rは、図4において前述した補強フレーム43を覆い隠すかたちで形成されている。詳しくは、右側壁部47Rは、着脱構造の構成部品である係止凹部43Aや嵌合ピン43Bの配設された部位が肉抜きされた形状として形成されている。これにより、係止凹部43Aは、右側壁部47Rによってその周囲が覆われてはいるが、外部に対しては露呈した状態として、外観視でカバー47の内部に埋もれた構成とされている。詳しくは、右側壁部47Rの肉抜き開口形状は、係止凹部43Aの凹状の開口部分がその前方側と紙面右方側とに露呈するように肉抜きされた形状とされている。
また、紙面向かって右側に形成された左側壁部47Lは、図4において前述した起立板45やロック装置46を覆い隠すかたちで形成されている。詳しくは、左側壁部47Lは、着脱構造の構成部品である係止凹部45Aやロック装置46の配設された部位が肉抜きされた形状として形成されている。これにより、係止凹部45Aやロック装置46は、左側壁部47Lによってその周囲が覆われてはいるが、外部に対しては露呈した状態として、外観視でカバー47の内部に埋もれた構成とされている。詳しくは、左側壁部47Lの肉抜き開口形状は、係止凹部45Aの凹状の開口部分がその前方側と紙面左方側とに露呈するように、そして、ロック装置46がその上方側と紙面左方側とに露呈するようにそれぞれ肉抜きされた形状とされている。
ここで、左側壁部47Lにおけるロック装置46の配設された肉抜き開口部位には、T字状の切込みGcの形成された可撓性面状のゴムひれ47Gが設けられている。これにより、ロック装置46がゴムひれ47Gに被覆されて外観視では見えないようになっている。
先ず、図2を参照して、センターシート30を支持台40に装着する方法について説明する。なお、この場合には、センターシート30は、シートバック31をシートクッション32側に前倒しした折畳みの姿勢状態として支持台40に装着されるのが好ましい。
すなわち、先ず、折畳み姿勢状態とされたセンターシート30のシートクッション32の下面を下向きにして、センターシート30をその後方側の尻部を持ち上げた姿勢状態として支持台40の上を滑らせるようにして後方側にスライド移動させる。これにより、センターシート30のシートクッション32の下部前方側位置に設けられた一対の係止ピン32A,32Bが、支持台40の前方側位置に設けられた各係止凹部43A,45Aの凹状内部に入り込んでいく。
そして、各係止ピン32A,32Bが各係止凹部43A,45Aの内部に完全に入り込んでセンターシート30の後方側へのスライド移動が規制された状態となったら、次に、この係止された各係止ピン32A,32Bをヒンジ中心としてセンターシート30の後方側の尻部を落とし込むように操作する。これにより、センターシート30のシートクッション32の下部後方側位置に設けられた嵌合孔32Hが支持台40の嵌合ピン43Bを内部に受け入れると共に、ストライカ32Sがゴムひれ47Gの切込みGcから内部に入り込んでロック装置46に係合ロックされる。これにより、センターシート30は、支持台40に対して前後、左右、上下の各移動が規制された状態として支持台40に装着された状態となる。
次に、センターシート30を支持台40から離脱させる方法について説明する。ここで、前述したロック装置46の係合ロック状態は、左サイドシート10に設けられた図示しない解除レバーの解除操作を行うことによって解除されるようになっている。したがって、先ず、この解除レバーの解除操作を行って、ストライカ32Sの係合ロック状態を解除し、その後にセンターシート30の後方側の尻部を持ち上げる。そして、そのまま、センターシート30を前方にスライド移動させるように操作すれば、各係止ピン32A,32Bは各係止凹部43A,45Aから前方に抜き出される。これにより、センターシート30が支持台40から離脱された状態となる。
なお、本実施例の使用方法については、上述したセンターシート30の着脱操作方法によって説明されているため、説明を省略する。
更に、左右両側のサイドシート10,20の間にセンターシート30を着脱可能に配設したことにより、センターシート30を取り外した状態ではこの両サイドシート10,20の間のスペースSを人がスムーズに通り抜けられるようになる。
更に、支持台40に設けられたセンターシート30に対する着脱構造を、この左右に隣接する2つのサイドシート10,20の間のスペースSの幅方向の両端部に位置させたことにより、センターシート30を両端支持によって安定して支持することができると共に、センターシート30の設置されていたスペースSを幅方向により広く空けることができる。
更に、支持台40に設けられた着脱構造の構成部品の周囲をカバー47によって覆ったことにより、支持台40の表面形状を面一状に形成することができる。これにより、支持台40上の空いたスペースSを移動したりこのスペースSに足を投げ出したりする際に、着脱構造に足を引掛け難くすることができる。
更に、カバー47を樹脂部材によって形成したことにより、支持台40を踏み台や足置きとして利用する際に足を引掛け難くする構成を比較的軽量に形成することができる。
例えば、支持台の設けられる第1のシートを右サイドシートに構成してもよい。また、上記実施例では、3つのシートが幅方向に並設された車両を示したが、幅方向に2つのシートが並設された車両にも適用することができる。この場合には、一方のシートが第1のシートとして構成され、もう一方のシートが第2のシートとして着脱可能に構成されるものとなる。
また、支持台の第2のシートに対する着脱構造が、支持台の幅方向の両端部位置に設けられた構成を示したが、幅方向の一方の端部位置にのみ設けられた構成であっても構わない。但し、この場合には、第2のシートの支持状態が片持ち状態となるため、安定性が悪くなる。
また、支持台の骨組み構造を成す支持フレームは、前後方向に3本以上並べて配設されてもよい。また、補強板等の補強部材も上記実施例で示した数以上に配設されていてもよい。また、各支持フレームを支持する支持点の数は、3点以上であってもよい。しかし、このように支持フレームや補強部材の数を増やしたり、或いは支持フレームの支持点の数を増やすために支持部品を増設したりすることにより、シート全体の重量が増大してしまうため、留意が必要である。
また、支持フレームの挿通を阻害する障害部品として、シートベルトを装着するために使用されるバックルを例示したが、他の機能部品が障害となり得ることは言うまでもない。また、これに関連して、支持フレームの支持点を確保するものとして配設される機能部品としてロック装置をクッションフレームに固定するための支持ブラケットを示したが、支持フレームの挿通軸線上の位置にクッションフレームと一体的とされた他の機能部品が配設されている場合には、この機能部品を支持フレームの支持点を確保するための構成として割り当てることができる。
また、支持台と第2シートとの着脱構造である嵌合ピンと嵌合孔との凹凸の嵌合構造は、凹凸が逆転した配置構成となっていてもよい。この場合には、嵌合ピンが支持台から突出する構成とは違って、支持台に配設される全ての着脱構造が外観視でカバーの内側に埋もれるかたちで配設されるため、好適である。なお、支持台に設けられる各着脱構造は、左右に入れ替えて配置されていても良いことは言うまでもない。
10B バックル
10R リクライニング装置
11 シートバック
11F バックフレーム
12 シートクッション
12F クッションフレーム
F1 第1側板部
F2 第2側板部
Fb 支持ブラケット
20 サイドシート
20B バックル
21 シートバック
22 シートクッション
30 センターシート(第2のシート)
31 シートバック
31F バックフレーム
32 シートクッション
32F クッションフレーム
32A 係止ピン
32B 係止ピン
32H 嵌合孔
32S ストライカ
40 支持台
41 支持フレーム
42 支持フレーム
43 補強フレーム
43A 係止凹部
43B 嵌合ピン
44 補強板
45 起立板
45A 係止凹部
46 ロック装置
47 カバー
47A 座板部
47R 右側壁部
47L 左側壁部
47G ゴムひれ
Gc 切込み
50 スライドレール
50A 操作レバー
51 アッパレール
52 ロアレール
53 スライドロック装置
F フロア
S スペース
Claims (6)
- 車両のフロア上に配設された第1のシートと、これと幅方向に隣接する第2のシートと、を備えた車両用シートであって、
前記第2のシートは、第1のシートから幅方向に張り出し状に延設された支持台の上に着脱可能に設置されており、
該支持台と前記第2のシートとの着脱構造は、該支持台の幅方向の端部位置と第2のシートとの間に設けられていることを特徴とする車両用シート。 - 請求項1に記載の車両用シートであって、
前記支持台と第2のシートとの着脱構造は、該支持台の幅方向の両端部位置と第2のシートとの間に設けられていることを特徴とする車両用シート。 - 請求項1又は請求項2に記載の車両用シートであって、
前記車両のフロア上にはその幅方向に間隔を空けて左右に2つのサイドシートがそれぞれ配設されており、この2つのサイドシートの間のスペースは人が通り抜けできる幅に設定されており、
前記第1のシートは前記左右の一方のサイドシートとして構成されており、前記第2のシートは第1のシートに隣接して左右のサイドシートの間に配設されていることを特徴とする車両用シート。 - 請求項3に記載の車両用シートであって、
前記支持台に設けられた第2のシートに対する着脱構造の配設位置は、該支持台の幅方向の両端部位置であると同時に、2つのサイドシートの間のスペースにおける幅方向の両端部位置となっていることを特徴とする車両用シート。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両用シートであって、
前記支持台は、前記第2のシートに対する着脱構造の周囲がカバーによって覆われた構成となっており、該第2のシートに対する着脱構造を構成する構成部品が外観視でカバーの内側に埋もれていることを特徴とする車両用シート。 - 請求項5に記載の車両用シートであって、
前記カバーは、前記第2のシートに対する着脱構造の周囲を覆った形状状態を維持可能な剛性を有した樹脂部材によって形成されていることを特徴とする車両用シート。
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