JP2008183937A - 動力発生源制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一層、ハイブリッド車両の燃費を向上させることができる動力発生源制御装置を提供する。
【解決手段】走行中に車軸が要求する要求駆動パワーから実発電電費および実アシスト電費を設定する(S1302、S1303)。また、車両の現在位置から、予定走行経路を複数の区間に分割して設定した発電電費閾値およびアシスト電費閾値を選択する(S1304)。そして、これら実発電電費、実アシスト電費、発電電費閾値、アシスト電費閾値から、発電走行による電費改善量とアシスト走行による電費改善量を算出して、2つの改善量のうち値の大きいものに基づいて、電源系が要求すべき電力授受量を決定する(S1305)。このようにして決定した電力授受量に基づいてエンジン、モータジェネレータを制御することにより、発電走行、アシスト走行のタイミングがより適切となる。従って、従来よりもハイブリッド車両の燃費を向上させすることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、ハイブリッド車両に用いられ、動力発生源を制御する動力発生源制御装置に関する。
車両の駆動軸を駆動するための動力を発生させる動力発生源として、内燃機関および回転電機を備えるとともに、前記回転電機を回転駆動させるためにその回転電機に電力を供給する蓄電装置とを備えたハイブリッド車両が知られている。
ハイブリッド車両は、2種類の動力発生源を備えているので、それら2種類の動力発生源において発生させる動力を適切に分配することにより、燃費を向上させることができる。そのため、2種類の動力発生源の動力分配をどのように決定するかが問題となる。この動力分配を決定する方法として、ナビゲーション装置において設定された走行経路を利用する方法が知られている(たとえば特許文献1)。
特許文献1では、まず、走行経路と道路の混雑状況に関する情報とから、駆動・制動力のパターンを予測した予測走行パターンを作成する。次いで、作成した予測走行パターンから、モータの駆動に必要なバッテリの放電電力量とそれによる燃料減少量との比率と、モータの発電によるバッテリの充電電力量とそれに必要な燃料増加量との比率とを算出する。そして、その2つの比率から予測走行パターン全体で最も燃料消費量が少なくなるように、走行経路を細かく分割した各区間に対してエンジンとモータの動力配分を決定し、この動力配分に基づいてバッテリの充電率目標値を各区間に対して設定している。そして、実際に走行経路を走行する際には、この決定した充電率目標値を満足するようにバッテリの充放電を行う。
特許第3610879号公報
上述のように、特許文献1では、予測走行パターンに基づいて作成した充電率目標値を満足するように、走行経路を実際に走行する際のバッテリの充放電制御を行っている。しかし、実際に走行するときの走行パターンが、予測した通りになるとは限らない。そのため、特許文献1の技術では、たとえば、発電効率がよいと予測したタイミングで発電したが実際には発電効率が悪いタイミングであったなど、バッテリの充電タイミングおよび放電タイミングが最適ではないことも生じる。その結果、特許文献1の技術は、燃費を十分に向上させることができなかった。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、一層、ハイブリッド車両の燃費を向上させることができる動力発生源制御装置を提供することにある。
その目的を達成するための請求項1記載の発明は、車両の駆動軸を駆動するための動力を発生させる動力発生源として、内燃機関および回転電機を備えるとともに、前記回転電機との間で電力の授受を行う蓄電装置を備えたハイブリッド車両に用いられ、前記動力発生源を制御する動力発生源制御装置であって、
前記車両の予定走行経路およびその予定走行経路を走行する時の予測駆動パワーを設定する予定走行経路情報設定手段と、
その設定された予定走行経路を複数の第1区間に分割する経路分割定手段と、
前記複数の第1区間に対して、発電走行したときの発電による燃料増加量の指標となる発電電費をそれぞれ算出する発電電費算出手段と、
前記複数の第1区間に対して、アシスト走行したときの前記回転電機のアシストによる燃料減少量の指標となるアシスト電費をそれぞれ算出するアシスト電費算出手段と、
各第1区間に対して算出した前記発電電費に基づいて発電電費の基準となる発電電費基準値を設定するとともに、各第1区間に対して算出した前記アシスト電費に基づいてアシスト電費の基準となるアシスト電費基準値を設定する基準値設定手段と、
前記車両の走行中に車軸が要求する要求駆動パワーを実要求駆動パワーとして逐次設定する実要求駆動パワー設定手段と、
その設定した実要求駆動パワーを満たすように発電走行した場合の発電電費を実発電電費として算出する実発電電費算出手段と、
前記実要求駆動パワーを満たすようにアシスト走行した場合のアシスト電費を実アシスト電費として算出する実アシスト電費算出手段と、
前記実発電電費と前記発電電費基準値とから発電走行による電費改善量を決定するとともに、前記実アシスト電費と前記アシスト電費基準値とからアシスト走行による電費改善量を決定し、その2つの電費改善量に基づいて、前記内燃機関に発生させる駆動パワーを制御するとともに、前記回転電機を電動または発電制御する制御手段とを含むことを特徴とする。
この請求項1記載の発明では、車両の走行中に実際に車軸が要求する実要求駆動パワーを逐次設定しており、その実要求駆動パワーに基づいて、発電走行時の燃料増加量の指標となる実発電電費とアシスト走行時の燃料減少量の指標となる実アシスト電費とを逐次設定している。このように、車両走行中の実際に必要な駆動パワーに基づいて実発電電費と実アシスト電費とを算出している。そして、実発電電費と発電電費基準値とから発電走行による電費改善量を決定するととともに、実アシスト電費とアシスト電費基準値とからアシスト走行による電費改善量を決定している。
ここで、上記発電電費基準値およびアシスト電費基準値が不適切な値であると、電費改善量が異なる結果となってしまうが、発電電費基準値およびアシスト電費基準値は、予測駆動パワーに基づいて算出した発電電費およびアシスト電費に基づいて設定している。そのため、発電電費基準値およびアシスト電費基準値は適切な値となる。そして、このように適切な値となっている発電電費基準値およびアシスト電費基準値と、実発電電費および実アシスト電費とに基づいて発電走行による電費改善量およびアシスト走行による電費改善量を決定して、その2つの電費改善量に基づいて内燃機関および回転電機を制御している。その結果、発電走行、アシスト走行のタイミングがより適切となるので、従来よりもハイブリッド車両の燃費を向上させることができる。
請求項2記載の発明は、請求項1の動力発生源制御装置において、前記基準値設定手段は、前記予定走行経路を前記第1区間よりも長い第2区間毎に分割し、各第2区間に含まれる第1区間に対して算出した前記発電電費に基づいて、その第2区間の発電電費基準値を設定するとともに、各第2区間に含まれる第1区間に対して算出した前記アシスト電費に基づいてその第2区間のアシスト電費基準値を設定することを特徴とする。
このようにすれば、発電電費およびアシスト電費が変動する単位である第1区間よりも長い第2区間を単位として、発電電費基準値およびアシスト電費基準値が変動することになる。そして、この第2区間を単位として設定された発電電費基準値およびアシスト電費基準値を実発電電費および実アシスト電費と比較することで、内燃機関および回転電機を制御する指標となる2つの電費改善量を決定している。そのため、各第1区間に対して予測した予測駆動パワーと、車両がその第1区間を走行しているときに実要求駆動パワーとの間にずれが生じたとしても、そのことが2つの電費改善量に与える影響が低減されることになる。そのため、たとえば、実際には、発電走行することによる電費改善量が少ないにも関わらず発電走行をしてしまうなど、電費改善量の少ない走行を少なくすることができるので、より燃費を向上させることができる。
請求項3記載の発明は、請求項2の動力発生源制御装置において、前記予定走行経路における停止−加速−減速−停止を1サイクルとして、その1サイクルを1つの第2区間に設定することを特徴とする。
第2区間が短すぎると、ある予測駆動パワーを設定した区間と、その予測駆動パワーに対応する駆動パワーを実際に要求する区間とのずれが大きい場合に、そのずれが2つの電費改善量に与える影響をあまり低減できない。一方で、第2区間が長すぎると、適切な発電電費基準値およびアシスト電費基準値を設定することができない。そのため、請求項3に示す1サイクルを1つの第2区間に設定することが好ましいのである。
請求項4記載の発明は、請求項2または3の動力発生源制御装置において、前記基準値設定手段は、各第2区間に含まれる第1区間に対して算出した前記発電電費のうちで最大値をその第2区間の発電電費基準値に設定し、各第2区間に含まれる第1区間に対して算出した前記アシスト電費のうちで最小値をその第2区間のアシスト電費基準値に設定することを特徴とする。
各第2区間に含まれる第1区間に対して算出した発電電費の最大値は、その第2区間内で最も電費改善効果が少ないときの発電電費を意味する。請求項4のように、この最大値をその第2区間の発電電費基準値(すなわちゼロ点)として発電走行による電費改善量を決定すれば、その電費改善量を適切に決定することができる。また、各第2区間に含まれる第1区間に対して算出したアシスト電費の最小値は、その第2区間内で最も電費改善効果が少ないときのアシスト電費を意味する。請求項4のように、この最小値をその第2区間のアシスト電費基準値(すなわちゼロ点)としてアシスト走行による電費改善量を決定すれば、その電費改善量を適切に決定することができる。
請求項5記載の発明は、請求項2乃至4のいずれかの動力発生源制御装置において、前記予定走行経路の目的地における前記蓄電装置の目標残存エネルギを設定する目標残存エネルギ設定手段をさらに備え、前記基準値設定手段は、前記発電電費算出手段が算出した各第1区間の発電電費および前記アシスト電費算出手段が算出した各第1区間のアシスト電費に基づいて、前記目的地における残存エネルギが前記目標残存エネルギとなるように、発電電費が小さい順に発電走行区間およびその区間の前記電力授受量を設定するとともにアシスト電費が大きい順にアシスト走行区間およびその区間の電力授受量のスケジュールを作成し、その作成したスケジュールの各電力授受量に対応する前記発電電費および前記アシスト電費に基づいて、前記第2区間の発電電費基準値およびアシスト電費基準値を設定することを特徴とする。
このようにすれば、目的地に到着したときの蓄電装置の残存エネルギを調整することが可能となる。
請求項6記載の発明は、請求項5の動力発生源制御装置において、前記基準値設定手段は、前記目的地における残存エネルギが前記目標残存エネルギとなるように作成した電力授受量のスケジュールとそのスケジュール作成時点における前記蓄電装置の残存エネルギとに基づいて、各第1区間の残存エネルギを予測し、予測した各第1区間の残存エネルギが所定の上限残存エネルギおよび下限残存エネルギを越えている場合には、各第1区間の残存エネルギがその上限残存エネルギおよび下限残存エネルギを越えないように電力授受量のスケジュールを修正することを特徴とする。このようにすれば、走行中も蓄電装置の残存エネルギを適切な範囲に維持することができる。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかの動力発生源制御装置において、
前記蓄電装置と、その蓄電装置から電力供給を受けて動作する電気負荷とを電源系とし、
前記発電電費算出手段は、各第1区間に対して、発電走行において前記回転電機から前記電源系へ供給する電力量をその電源系の受け入れ可能電力量以下で複数設定するとともに、設定した複数の電力量に対応して前記発電電費を複数設定し、
前記アシスト電費算出手段は、各第1区間に対して、アシスト走行において前記電源系から前記回転電機へ供給する電力量を、前記電源系の最大供給可能電力量以下、且つ、回転電機の最大必要電力量以下で複数設定するとともに、設定した複数の電力量に対応して前記アシスト電費を複数設定し、
前記基準値設定手段は、前記複数の発電電費のうちの最小値および複数のアシスト電費のうちの最大値に基づいて前記基準値を設定することを特徴とする。
このように、電源系の出入り口における電力授受量に基づいて基準値を設定していることになるので、回転電機の数に影響されずに基準値を設定することができる。従って、回転電機が複数となった場合にも基準値設定処理を簡素化できる。
請求項8記載の発明は、請求項5または6の動力発生源制御装置において、前記車両の外部から電力を取得して前記蓄電装置を充電する充電器と、前記予定走行経路の目的地においてその充電器によって充電することができるエネルギの予測値である予測充電エネルギを決定する充電エネルギ予測手段とをさらに備え、前記目標残存エネルギ設定手段は、前記予測充電エネルギに基づいて前記目標残存エネルギを設定することを特徴とする。
充電器を備える場合には、車両内部で発電して蓄電装置を充電するよりも、充電器を用いて車両の外部からの電力によって蓄電装置を充電するほうが低コストである。そのため、請求項8のように、充電エネルギ予測手段によって、充電器を用いて目的地で充電することができる予測充電エネルギを決定し、その予測充電エネルギを考慮して目的地に到着するときの目標残存エネルギを設定することにより、車両運用コストを低減することができる。また、予測充電エネルギが十分に大きい場合には、充電器を用いることにより、次回の車両使用時までに蓄電装置を満充電とすることができるので、蓄電装置の残存エネルギと燃料タンク内の燃料量とによって定まる航続距離を延ばすこともできる。
請求項9記載の発明は、請求項8の動力発生源制御装置において、前記目的地に到着する到着予想時刻を決定する到着予想時刻決定手段と、次回の車両使用開始時刻を決定する使用開始時刻決定手段とをさらに備え、前記充電エネルギ予測手段は、前記到着予想時刻と次回の車両使用開始時刻とから算出できる充電可能時間に基づいて、前記予測充電エネルギを決定することを特徴とする。このようにすれば、予測充電エネルギを精度よく設定することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、ハイブリッド制御ECU24およびナビゲーション装置29によって構成される動力発生源制御装置を備えたハイブリッド車両1の要部構成を示す図である。
図1に示すように、ハイブリッド車両1は、エンジン4と2つのモータジェネレータ(すなわち回転電機)MG1、MG2とを動力発生源として備えたシリーズパラレル式のハイブリッド車両である。
エンジン4は、燃料としてガソリンまたは軽油を用いる内燃機関である。このエンジン4の出力軸は、遊星歯車装置12のプラネタリギアに連結されている。遊星歯車装置12のサンギアには第1モータジェネレータMG1の出力軸が連結され、遊星歯車装置12のリングギアには減速機13の入力軸が連結されている。上記減速機13の入力軸には、第2モータジェネレータMG2の出力軸も連結されている。減速機13は一対の常時噛み合い歯車を有しており、減速機13の出力軸の回転がデファレンシャルギア14を介して車軸(すなわち駆動軸)15に伝達される。この構成により、遊星歯車装置12は動力分割機構として機能し、エンジン4からの動力と第2モータジェネレータMG2からの動力とを統合して減速機13の入力軸に入力することができるとともに、エンジン4からの動力を減速機13の入力軸と第1モータジェネレータMG1とに分割することもできる。
第1モータジェネレータMG1および第2モータジェネレータMG2は、それぞれ、第1インバータ8および第2インバータ10に接続されており、それら第1、第2インバータ8、10は、電力授受ライン18によって高圧系バッテリ6と電気的に接続されている。第1、第2モータジェネレータMG1、MG2は、高圧系バッテリ6からの電力が供給されるとモータとして機能して動力を発生させる。一方、エンジン4からの動力によって回転させられると発電機として機能して電力を発生させる。
請求項の蓄電装置に相当する高圧系高圧系バッテリ6は、複数の二次電池が直列接続されて高電圧を出力するように構成されており、二次電池としては、たとえば、ニッケル水素二次電池を用いる。この高圧系バッテリ6は、電力授受ライン18によってインバータ8、10と接続されていることに加えて、系内電力供給ライン19によって車両1に備えられている種々の電気負荷16とも接続されている。
この電気負荷16には、高圧系バッテリ6から直接電力供給を受ける高圧系電気負荷16aと、DCDCコンバータ17を介して系内電力供給ライン19に接続されている低圧系電気負荷16bとがある。
低圧系電気負荷16bはたとえばライトなどであり、鉛蓄電池などが用いられる低圧系バッテリ21とも電気的に接続されている。この低圧系バッテリ21と低圧系電気負荷16bは、一つの高圧系電気負荷と考えることもできる。なお、本実施形態では、高圧系バッテリ6と高圧系電気負荷16aとを総称して高圧電源系といい、低圧系バッテリ21と低圧系電気負荷16bとを総称して低圧電源系といい、高圧電源系および低圧電源系を総称して電源系という。
電力検出部28は、電源系内において消費される電力を検出するために、系内電力供給ライン19の電流および電圧を検出する。また、バッテリECU22は高圧系バッテリ6の残存エネルギを表す信号をハイブリッド制御ECU24へ逐次供給する。
ナビゲーション装置29は、地図データベースを記憶した記憶装置および制御装置(いずれも図示せず)を備えて、通常の経路案内機能、すなわち、出発地から目的地までの予定走行経路を設定し、設定した予定走行経路と車両の現在位置とに基づいて経路案内を行う。また、無線通信機を内蔵して、その無線通信機により車外と通信して、渋滞情報などの交通情報や、その他、必要な情報を取得する機能も備えている。さらに、制御装置は、設定した予定走行経路を細かな第1区間に分割して、各第1区間に対して、地図データベース、外部から取得した交通情報などに基づいて、電源系とモータジェネレータMGとの間の要求電力授受量BPwrefを算出する機能を備えている。この機能に関しては後に詳述する。
ハイブリッド制御ECU24には、車速Vを表す信号、アクセル開度ACを表す信号、ブレーキのオンオフ状態を表すブレーキ信号Sb、シフト位置を表すシフト位置信号Psが供給される。また、MGECU20、バッテリECU22、エンジンECU26、ナビゲーション装置29との間で相互に信号の送受信を行う。そして、供給される種々の信号に基づいてエンジン4の目標トルクTerefおよびモータジェネレータMG1、MG2の目標トルクTmg1, Tmg2を決定して、その決定した目標トルクTをエンジンECU26およびMGECU20へ出力する。MGECU20は、ハイブリッド制御ECU24から供給される目標トルクをTmg1, Tmg2をモータジェネレータMG1、MG2が出力するようにインバータ8、10を制御する。エンジンECU26は、ハイブリッド制御ECU24から供給される目標トルクTerefをエンジン4が出力するようにエンジン4を制御する。
図2は、ハイブリッド制御ECU24が実行する運転制御ルーチンを示す図である。この運転制御ルーチンは所定周期で繰り返し実行するようになっている。図2において、まず、実要求駆動パワー設定手段に相当するステップS201では、車軸15が要求する要求駆動パワーSPwを設定する。この要求駆動パワーSPwは請求項の実要求駆動パワーに相当するものである。この要求駆動パワーSPwは、ハイブリッド制御ECU24に供給されるアクセル開度ACと車速Vとから、予め記憶された三次元マップを参照することにより設定する。
続くステップS202では、ナビゲーション装置29から要求電力授受量BPwrefを取得する。この要求電力授受量BPwrefは、電源系とモータジェネレータMG側との間の電力授受量、すなわち、電力授受ライン18を流れる電力量であり、電源系が要求する場合(電源系がモータジェネレータMGから電力供給を受ける場合)を正の値とする。ナビゲーション装置29が要求電力授受量BPwrefを決定する処理は、後に詳述する。
続くステップS203では、車両の動力伝達経路で失われる動力損失SPwlossを、車速VとステップS201で設定した要求駆動パワーSPwとから、予め記憶された三次元マップを参照することにより設定する。
続くステップS204では、エンジンの目標回転速度Nerefと目標トルクTerefを設定する。これら目標回転速度Neref、目標トルクTerefを設定するために、まず、車軸15の駆動パワーがステップS201で設定した要求駆動パワーSPwとなり、電源系との間の電力授受量WmgがステップS202で設定した要求電力授受量BPwrefとなるようなエンジン4、モータジェネレータMG1、MG2の動作範囲を、ステップS203で設定した動力損失SPwlossおよびモータジェネレータMG1,MG2における機械-電気変換損失を考慮した公知の計算式を用いて設定する。そして、設定した動作範囲内でエンジン4の燃費消費率が最小の動作点における回転速度Ne、トルクTeを、目標回転速度Neref、目標トルクTerefに設定する。
ステップ205では、ステップS204で設定した目標回転速度NerefとなるようにモータジェネレータMG1の目標トルクTmg1を設定し、ステップS206では、エンジントルクがステップS204で設定した目標トルクTeref、モータジェネレータMG1のトルクがステップS205で設定した目標トルクTmg1であるとして、車軸15の駆動パワーがステップS201で設定した要求駆動パワーSPwとなるようにモータジェネレータMG2の目標トルクTmg2を設定する。
そして、ステップS207では、ステップS204〜206で設定した目標トルクTeref、Tmg1、Tmg2を対応するECU26、20に出力する。
前述のように、上記ステップS202にてハイブリッド制御ECU24が取得する要求電力授受量BPwrefは、ナビゲーション装置29内の制御装置が決定する。次に、この要求電力授受量BPwrefを決定する処理について説明する。
図3は、ナビゲーション装置29内の制御装置が実行する要求電力授受量決定処理のうち、走行前に実行する処理を示すフローチャートである。この図3に示す処理は、要求電力授受量BPwrefを決定するための基準値なる2つの閾値、すなわち発電電費閾値Dg_limおよびアシスト電費閾値Da_limを設定する処理である。
図3において、まず、ステップS301では、出発地から目的地までの予定走行経路を設定する。出発地は、ユーザによって設定された場合にはその設定地とし、それ以外は現在地とする。目的地は、ユーザによって設定された地点とされるが、ユーザによって目的地が設定されない場合であっても、現在地、日時などから目的地が推定できる場合には、その推定した地点を目的地に設定する。
続くステップS302では、ステップS301で設定した予定走行経路を細かな第1区間毎に分割する。本実施形態では、1秒間を分割時間として1分割時間に走行する区間を第1区間に設定する。そのために、上記ステップS302では、まず、予定走行経路の全区間の予測車速を設定する。この予測車速は、種々の方法によって設定することができる。たとえば、過去の走行履歴に基づいて設定してもよいし、外部のサーバから、他車が各道路を走行したときの平均的な走行速度が取得できる場合にはそれに基づいて設定してもよい。また、各道路の制限速度を予定走行速度としてもよい。また、予定走行経路全体を均一な速度で走行するとしてもよい。
続く、ステップS303では各分割時間の道路勾配を設定する。この道路勾配は、道路地図データに道路勾配情報が格納されている場合にはその情報を利用する。また、外部サーバから道路勾配情報を取得してもよい。
続くステップS304では各分割時間の走行負荷Pを予測する。各分割時間の走行負荷Pを予測するには、まず、各分割時間において車両が発生すべき車両駆動力Rを下記式1から算出し、その車両駆動力Rを式2によって走行負荷Pに変換する。この走行負荷Pは車軸15に必要なパワーと考えることもできることから、この走行負荷Pが請求項の予測駆動パワーに相当する。また、このステップS304と予定走行経路を設定するステップS301が予定走行経路情報設定手段に相当する処理である。
(式1) R=W×acc+μr×W+μ1×A×V×V+W×g×sinθ
式1において、W:車両総重量、acc:車両加速度、μr:転がり抵抗係数、μ1:空気抵抗係数、A:前面投影面積、V:車両速度、g:重力加速度、θ:道路勾配であり、W、μr、μ1、A、gは予め記憶された一定値である。VはステップS302で予測した値を用い、Accは車速を微分して求める。θはステップS303で設定された値である。
(式2) P=R×r×ω
式2において、rは車輪半径、ωは車輪角速度である。rは予め記憶された一定値であり、ωは、式1で用いたVから算出する。
続くステップS305では、予定走行経路全体で車両の電気負荷が消費する総消費エネルギload_enrgを予測する。この電気負荷総消費エネルギload_enrgを予測するには、まず、各分割時間に対して電源系内の電気負荷の消費電力を予測する。そして、全区間の消費電力を加算する。各分割時間の消費電力は、たとえば、現在の消費電力が継続されるとしてもよいし、過去の履歴から予測してもよい。また、時刻、気温などの情報に基づいてライト、エアコンの動作を予測して、その予測結果に基づいて各区間の消費電力を予測してもよい。
続くステップS306では、目的地での目標残存エネルギを設定する。本実施形態では、この目標残存エネルギを現時点での残存エネルギとする。そして、発電電費算出手段に相当するステップS307にて各分割時間での発電電費Dgを算出し、アシスト電費算出手段に相当するステップS308にて各分割時間でのアシスト電費Daを算出し、ステップS309にて、各分割時間に対して要求電力授受量BPwrefのスケジューリングを行う。図9に、ステップS302で設定した予測車速(図9(a))と、ステップS309にて行ったスケジューリング結果(図9(b))とを同一の時間軸上に示す。なお、これらステップS307、S308、S309の処理は、それぞれ、図4、図5、図6に基づいて後述する。
ステップS310では、予定走行経路を第2区間Tに分割する。この第2区間Tは、第1区間よりも長い区間であればよいが、本実施形態では、予定走行経路をステップS302で設定した各第1区間の車速に基づいて各第1区間において車両が停止、加速、減速のいずれであるかを決定し、車両の停止−加速−減速−停止の1サイクルを1つの第2区間Tとして設定する。図10(a)、図11(a)は同一の図であり、ステップS302で設定した予測車速に対して第2区間Tを設定した図である。図10(a)、図11(a)の例では、予定走行経路がT1〜T7までの7区間に分割されている。
続くステップS311では、ステップS310で設定した各第2区間Tに対して、それぞれ、発電電費Dgの基準となる発電電費閾値Dg_limおよびアシスト電費Daの基準となるアシスト電費閾値Da_limを設定する。なお、ステップS309乃至S311が基準値設定手段に相当する処理である。
図10(b)はステップS310で設定した発電電費閾値Dg_limの一例を示す図であり、図11(b)はステップS310で設定したアシスト電費閾値Da_limの一例を示す図である。図10(b)に示す発電電費閾値Dg_limは、ステップS308でスケジューリングした発電電費Dgの各第2区間内での最大値であり、図11(b)に示すアシスト電費閾値Da_limは、ステップS308でスケジューリングしたアシスト電費Daの各第2区間内での最小値である。
次に、上記ステップS307の処理内容を図4に基づいて説明する。図4において、まず、ステップS401では、各分割時間に対して、基本エンジン動作点候補(Ne0[i]、Te0[i])を算出する。この基本エンジン動作点候補(Ne0[i]、Te0[i])は、電源系との間の電力授受量Wmgをゼロと仮定したとき、すなわち、電力授受ライン18を流れる電流をゼロと仮定したときに、ステップS304で設定した走行負荷Pをエンジン4のみで出力する場合のエンジン動作点(すなわち、エンジン回転速度NeとエンジントルクTe)の候補である。なお、ここでの[i]は、1〜n1の間の自然数であり、n1は予め一定数に設定されていてもよいし、可能な候補を全て算出してもよい。
また、この基本エンジン動作点候補の算出においては、モータジェネレータMG1、MG2におけるエネルギー変換効率や、動力伝達経路における機械的損失も考慮する。これら変換効率および機械的損失は予め実験に基づいて設定された値を用いる。また、算出することに代えて、走行負荷Pから基本エンジン動作点候補(Ne0[i]、Te0[i])が定まるマップを予め記憶しておき、そのマップから基本エンジン動作点候補(Ne0[i]、Te0[i])を決定するようにしてもよい。
続くステップS402では、ステップS401で算出した各基本エンジン動作点候補(Ne0[i]、Te0[i])について、単位時間当たりの燃料消費量を算出する。この燃料消費量の算出においては、エンジン動作点と燃料消費量との間の予め記憶したマップを用いる。そして、算出した燃料消費量のうちの最小値を、基本燃料消費量Fg0として格納する。この処理も各分割時間に対して行う。
続くステップS403では、各分割時間に対して、電源系の受け入れ可能な電力量の最大値(以下、最大受け入れ可能電力量という)を決定する。この最大受け入れ可能電力量は、ステップS305で予測した各分割時間における電源系内の消費電力と、高圧系バッテリ6の充電可能電力との和である。ここで、高圧系バッテリ6の充電可能電力は、高圧系バッテリ6の充電電力に対する端子電圧の関係と上限電圧とに基づいて定まる値であり、本実施形態では予め記憶した一定値を用いる。
続くステップS404では、ステップS403で決定した最大受け入れ可能電力量以下において、モータジェネレータMGをエンジン4からの動力によって回転駆動させて発電し、電源系に供給する電力量Wmg[i]を決定する。ここで、[i]は、1〜n2の間の自然数であり、n2は、予め設定された一定数である。さらに、このステップS404では、各電力量Wmg[i]を発電するようにモータジェネレータMG1またはMG2を駆動させつつ、ステップ304で設定した走行負荷Pも満たすようなエンジン4の動作点候補(Neg[i]、Teg[i])を、ステップS401と同様にして算出する。以下、このエンジン動作点候補を発電エンジン動作点候補という。なお、一つの電力量Wmg[i]に対して複数の発電エンジン動作点候補が存在する場合には、ステップS402と同様の手法により、各発電エンジン動作点候補の燃料消費量を求め、燃料消費量が最小のものを電力量Wmg[i]に対応する発電エンジン動作点候補(Neg[i]、Teg[i])とする。
続くステップS405では、ステップS404で算出した各発電エンジン動作点候補(Neg[i]、Teg[i])について、単位時間当たりの燃料消費量(以下、発電時燃料消費量という)Fg[i]を算出する。ステップS302と同様に、この発電時燃料消費量Fg[i]の算出には、エンジン動作点と燃料消費量との間の予め記憶したマップを用いる。このステップS405の処理も各分割時間に対して行う。
続くステップS406では、ステップS405で算出した発電時燃料消費量Fg[i](i=1~n2)に対して、その発電時燃料消費量Fg[i]に対応する電力量Wmg[i]とステップS402で設定した基本燃料消費量Fg0とを用いて、以下の式3から、発電電費Dg[i] (i=1~n2)をそれぞれ算出する。この処理も各分割時間に対して行う。
(式3) Dg[i] = (Fg[i] - Fg0 / Wmg[i])
式3の右辺から分かるように、発電電費Dg[i]は、モータジェネレータMG1またはMG2が発電する電力量Wmg[i]に対する、増加した燃料消費量の比である。そのため、発電電費Dg[i]の絶対値が小さいほど、同じ電力をより少ない燃料増加量で発電することができ、効率よく燃料消費量を低減できることになる。
ところで、発電する電力量によって、エンジンの動作点が変化したり、モータジェネレータMGの発電効率が変化する等の理由により、上記発電電費Dgは電力量Wmgをパラメータとして変化する。図12の右象限は、発電電費Dgと、モータジェネレータMGから電源系に供給する電力量Wmgとの関係を例示する図である。ただし、回生制動時は、電力量Wmg[i]を発電することによって燃料消費量が増加しないので、発電電費Dg[i]はゼロとなる。なお、同図の左象限は、後述するアシスト電費Daと、電源系からモータジェネレータMGに供給する電力量Wmgとの関係を例示する図である。
次に、上記ステップS308の処理内容を図5に基づいて説明する。図5は、図3のステップS307の発電電費算出処理を具体的に説明するフローチャートである。まず、ステップS501では、各分割時間に対して、電源系からモータジェネレータMG側へ供給可能な最大電力量(以下、最大供給可能電力量という)を決定する。この最大供給可能電力は、高圧系バッテリ6の放電可能電力から、ステップS305で予測した各分割時間における電源系内の消費電力を引いた値である。ここで、高圧系バッテリ6の放電可能電力は、高圧系バッテリ6の放電電力に対する端子電圧の関係と下限電圧とに基づいて定まる値であり、本実施形態では予め記憶した一定値を用いる。
続くステップS502では、各分割時間に対して、図3のステップS304で設定した走行負荷PをモータジェネレータMG2のみで出力するとした場合にそのモータジェネレータMG2に電源系から供給する必要がある電力量を、最大必要電力量として算出する。
続くステップS503では、各分割時間に対して、ステップS501で決定した最大供給可能電力量以下、且つ、ステップS502で算出した最大必要電力量以下において、電源系からモータジェネレータMGへ供給する電力量Wmg[i]を決定する。なお、電源系からモータジェネレータMGへ電力を供給する場合の電力量を負とする。ここで、[i]は、1〜n3の間の自然数であり、n3は予め設定された一定数であってもよいし、電力量Wmgを0〜最大必要電力量まで所定間隔で設定することによって定まる数でもよい。
さらに、このステップS503では、各分割時間に対して、各電力量Wmg[i]をモータジェネレータMGに供給してモータジェネレータMGを回転駆動させ、それによって生じる動力を車軸15に伝達したと仮定して、残りの走行負荷Pをエンジン4において発生させるとしたときのエンジン動作点候補(Nea[i]、Tea[i])を、図4のステップS401と同様にして算出する。以下、このエンジン動作点候補をアシストエンジン動作点候補という。なお、ステップS503で決定した一つの電力量Wmg[i]に対して複数のアシストエンジン動作点候補が存在する場合には、図4のステップS402と同様の手法により、各アシストエンジン動作点候補の燃料消費量を求め、燃料消費量が最小のものを電力量Wmg[i]に対応するアシストエンジン動作点候補(Nea[i]、Tea[i])とする。
続くステップS504では、ステップS503で算出した各アシストエンジン動作点候補(Nea[i]、Tea[i])について、単位時間当たりの燃料消費量(以下、アシスト時燃料消費量という)Fa[i]を算出する。ステップS402と同様に、このアシスト時燃料消費量Fa[i]の算出には、エンジン動作点と燃料消費量との間の予め記憶したマップを用いる。このステップS504の処理も各分割時間に対して行う。
続くステップS505では、ステップS504で算出したアシスト時燃料消費量Fa[i] (i=1~n3)に対して、そのアシスト時燃料消費量Fa[i]に対応するアシスト電力量Wmg[i]とステップS402で設定した基本燃料消費量Fg0とを用いて、以下の式4から、アシスト電費Da[i] (i=1~n3)をそれぞれ算出する。
(式4) Da[i] = (Fa[i] - Fg0 / Wmg[i])
式4の右辺から分かるように、アシスト電費Da[i]は、電源系から供給する電力量Wmg[i]に対する、低減される燃料消費量の比である。そのため、アシスト電費Da[i]が大きいほど、同じ投入電力でより多くの燃料消費量が低減できることになり、効率よく燃料消費量を低減できることになる。なお、前述のように、電源系からモータジェネレータMGに電力が供給される場合は負の値としている。そのため、式4において分母、分子とも負の値となるので、アシスト電費Da[i]は正の値である。
モータジェネレータMGの駆動効率が、モータジェネレータMGに供給される電力量によって変化する等の理由により、図12の左象限に示すように、このアシスト電費Daも電力量Wmgをパラメータとして変化する。
次に、図6に基づいてステップS309の処理を具体的に説明する。図6において、まず、ステップS601では、まず、図4のステップS406で算出した発電電費Dg[i]のうちで最小のもの(以下、最小発電電費という)を、各分割時間に対してそれぞれ決定する。そして、その決定した各分割時間の最小発電電費を小さい順にソートする。
続くステップS602では、まず、図5のステップS505で算出したアシスト電費Da[i]のうちで最大のもの(以下、最大アシスト電費という)を、各分割時間に対してそれぞれ決定する。そして、その決定した各分割時間の最大発電電費を大きい順にソートする。
続くステップS603およびS604では、上記ステップS601、602でソートした最小発電電費、最大アシスト電費を用いて電力授受のスケジューリングを行う。まず、ステップS603において、回生電力のスケジューリングを行う。
図7は、ステップS603の処理内容を詳しく示すフローチャートである。図7において、まず、ステップS701では、全分割時間から回生を行う時刻を検索する。回生を行う区間は最小発電電費Dgがゼロとなる区間である。
続くステップS702では、ステップS701で検索した各回生区間に対して回生エネルギを決定し、さらに、全ての回生エネルギを加算することにより、総回生エネルギregen_energを算出する。各回生区間の回生エネルギは、ステップS304にて予測した各分割時間の走行負荷(負の値となる)に基づいて回生可能な最大エネルギを決定し、それをその区間の回生エネルギとする。
続くステップ703では、ステップS702で算出した総回生エネルギregen_enrgがステップS305で予測した電気負荷総消費エネルギload_enrgよりも大きいか否を判断する。この判断が肯定判断となる場合には、回生エネルギのみで電気負荷によって消費されるエネルギを全て賄うことができることになる。この場合にはステップ704にて、regen_enrgの値を、ステップS702で算出した総回生エネルギregen_enrgからステップS305で予測した電気負荷総消費エネルギload_enrgを差し引いた値に更新する。この更新後のregen_enrgは、回生によって得られるエネルギのうち、電気負荷における消費エネルギを賄った後に残るエネルギである。
ステップS706では、ステップS704にて更新したregen_enrgを、ステップS602におけるソート結果に基づいて、最大アシスト電費が高い区間から順に分配する。各区間に分配する電力量は、図12に例示した関係に基づいて定まる各区間における最大アシスト電費時の電力量とする。このステップS706における分配処理は、regen_enrgが少なくなって、電力量が分配されていない区間のうちで最大アシスト電費が最も高い区間に対して電力が分配できなくなるまで行う。ここで電力が分配された区間は電力授受量が確定したことになる。
そして、電力が分配処理が終了したら、ステップS707にて、高圧系バッテリ6に要求する要求エネルギdemand_enrgをゼロとして本サブルーチンを終了し、図6のステップS604へ進む。
ステップS703が否定判断となる場合には、回生エネルギのみでは電気負荷によって消費されるエネルギを全て賄うことができないことになる。この場合にはステップ705にて、要求エネルギdemand_enrgの値を、ステップS305で予測した電気負荷総消費エネルギload_enrgからステップS702で算出した総回生エネルギregen_enrgを差し引いた値として、本サブルーチンを終了し、図6のステップS604へ進む。
図6のステップS604における回生電力以外のスケジューリング処理は図8に示してある。次に、この図8に基づいてステップS604の処理を説明する。図8において、まず、ステップS801では、電力授受量が未確定の分割時間のうちで、最大アシスト電費が最も大きい時間(以下、この時間を時間taという)を抽出する。
続くステップS802では、ステップS801で抽出した時間taにおいての最大アシスト電費時の電力量Wmgを図12の関係を用いて決定し、決定した電力量Wmgをdemand_enrgに加算する。
続くステップS803では、電力授受量が未確定の分割時間のうちで、最小発電電費が最も小さい時間(以下、この時間を時間tgという)を抽出する。そして、続くステップS804では、時間taでの最大アシスト電費が時間tgでの最小発電電費よりも大きいか否かを判断する。
このステップS804が肯定判断となる場合には、時間tgにおいて発電した電力量を用いて時間taでアシスト走行することにより、燃費が向上することになる。この場合には、ステップS805に進んで、図12の関係を用いることにより、ステップS803で抽出した時間tgにおける電力授受量を、その時間tgにおいての最小発電電費時の電力量Wmgに確定するとともに、その電力量Wmgをleft_enrgに加算する。
続くステップS806では、left_enrgがdemand_enrgよりも大きいか否かを判断する。この判断が否定判断である場合には、直前のステップS803抽出した時間tgにおいて発電しても、時間taにおいてモータジェネレータMGを駆動させるための電力を賄えないことになる。そこで、ステップS803へ戻り、再度、電力授受量が未確定の分割時間のうちで、最小発電電費が最も小さい時間tgを抽出し、新たに抽出した時間tgにおける最小発電電費を用いてステップS804を再度判断する。
ステップS804が否定判断となる場合には、時間tgで発電した電力を用いて時間taでアシスト走行しても燃費が向上しないことになる。この場合には、ステップS810へ進んで、目的地にて図3のステップS306で設定した目標残存エネルギとなるように、スケジューリングを修正する。
スケジューリングの修正方法は、スケジューリングした電力量の積分値とステップ305で予測した電気負荷総消費エネルギload_enrgから、予定走行経路を走行する前後での残存エネルギの変化量を算出する。その変化量に応じて発電が負である場合、すなわち、残存エネルギが減少する場合には、発電走行する時間を追加するか、アシスト走行する時間を減らすか、その両方を行う。一方、残存エネルギの変化量が正である場合、すなわち、残存エネルギが増加する場合には、発電走行する時間を減らすか、アシスト走行する時間を追加するか、その両方を行う。発電走行する時間の追加、削除、アシスト走行する時間の追加、削除は、最小発電電費、最大アシスト電費に基づいて、燃費向上の効果が少ない時間から順に行う。なお、各時間の電力授受量Wmgは、図12に基づいて定まる最小発電電費または最大アシスト電費時の電力量とする。
ステップS806が肯定判断となる場合には、1つまたは複数の時間tgにおいて発電した電力を用いて時間taでアシスト走行することにより、燃費がさらに向上することになる。そこで、ステップS807へ進んで、時間taにおいて電源系からモータジェネレータMG側へ供給する電力量Wmgを、直前のステップS802で算出したdemand_enrgに確定する。
そして、ステップS808では、ステップS805にて算出したleft_enrgから上記ステップS807で確定したdemand_enrgを差し引いた値を新たなleft_enrgとし、ステップS809では、demand_enrgをゼロにリセットする。その後、ステップS801へ戻り、アシスト走行を行う時間taの候補を抽出する。そして、前述のステップS802以降の処理を繰り返す。
このようにして回生電力以外のスケジューリングを行ったら、図6に戻ってステップS605を実行する。ステップS605では、スケジューリング通りに発電、アシストを行った場合に、高圧系バッテリ6の残存エネルギが上下限を越えないようにスケジューリングを修正する。そのために、まず、スケジューリングした電力量を積分することにより、高圧系バッテリ6の残存エネルギを各分割時間について算出する。そして、残存エネルギが上下限を越えている場合には、その分割時間におけるモータジェネレータMG側と電源系との間の電力授受量を少なくして、その時間における残存エネルギが上下限内に入るようにする。また、それとともに、少なくした分だけ反対方向の電力授受量も少なくする。反対方向の電力授受量を少なくする時間は、発電する時間の電力授受量を少なくするのであれば、最も発電電費Dgの高い時間とし、アシスト走行する時間の電力授受量を少なくするのであれば、最もアシスト電費Daの小さい時間とする。図9(b)は、このようにして決定した電力授受量のスケジューリングを示すタイムチャートである。このようにして電力授受量のスケジューリングを決定したら、図3に戻って、前述したステップS310、S310を実行することにより、各第2区間Tに対して、発電電費閾値Dg_limおよびアシスト電費閾値Da_limを設定する。
以上が、ナビゲーション装置29内の制御装置が行前に実行する処理である。次に、この制御装置が走行中に実行する処理を説明する。図13は、ナビゲーション装置29内の制御装置が実行する要求電力授受量決定処理のうち、走行中に実行する処理を示すフローチャートである。なお、この図13に示す処理を実行中は、ハイブリッド制御ECU24にて前述の図2の運転制御ルーチンが実行されている。
図13において、まず、ステップ1301では、その時点における基本燃料消費量Fg0を設定する。この処理は、ステップS304で設定した走行負荷Pに代えて、図2のステップS201で設定した要求駆動パワーSPwを用いることが異なる以外は、図4のS401およびS402と同じ処理である。
続いて、実発電電費算出手段に相当するステップ1302にて実発電電費Dg[i]を設定し、実アシスト電費算出手段に相当するステップS1303にて実アシスト電費Da[i]を設定する。これらステップS1302、S1303の処理は、電源系内の消費電力として、電力検出部28によって検出された系内電力供給ライン19の電流および電圧に基づいて算出した消費電力を用いること、および、ステップS304で設定した走行負荷Pに代えて、図2のステップS201で設定した要求駆動パワーSPwを用いることが異なる以外は、図4のステップS403乃至S406及び図5と同じ処理である。
続くステップS1304では、車両1の現在位置を取得して、その現在位置が図3のステップS310で設定した複数の第2区間Tのうちのどの区間であるかを判断する。その結果に基づいて、ステップS311で第2区間毎に設定した発電電費閾値Dg_limおよびアシスト電費閾値Da_limから、現在位置における発電電費閾値Dg_limおよびアシスト電費閾値Da_limを選択する。
続くステップS1305では要求電力授受量BPwrefを決定する。このステップS1305の処理を図14に基づいて説明する。
まず、ステップS1401では、ステップS1304で設定した発電電費閾値Dg_limからステップS1302で設定した各発電電費Dg[i]を引くことにより、その発電電費Dg[i]に対する電費の改善量すなわち発電時改善量Kgを算出する。
続くステップS1402では、ステップS1303で設定した各アシスト電費Da[i]からステップS1304で設定したアシスト電費閾値Da_limを引くことにより、そのアシスト電費Da[i]に対する電費の改善量すなわちアシスト時改善量Kaを算出する。
続くステップS1403では、ステップS1401およびステップS1402で算出した全ての改善量Kの中で、正の値であって且つ最大のものを選択し、その選択した最大の改善量Kに対応する電費Dを決定するとともに、その電費Dの算出に用いた電力量Wmgを要求電力授受量BPwrefに決定する。なお、全ての改善量Kの中で正の値がない場合、要求電力授受量BPwrefはゼロに設定する。
上記ステップS1401乃至S1403の処理の具体例を図15に基づいて説明する。実発電電費、発電電費閾値、実アシスト電費、アシスト電費閾値が図15のようになっている場合、アシスト時改善量Kaの最大値は、アシスト電費Daが左端(電動走行時)のときの値である。一方、発電時改善量Kgの最大値は、発電電費Dgが最小値のときの値である。両最大値を比較すると、発電時改善量Kgの最大値の方が大きいので、最小の発電電費Dgに対応する電力量Wmgを要求電力授受量BPwrefに決定することになる。
このようにして要求電力授受量BPwrefを決定したら、図13に戻ってステップS1306を実行する。そのステップS1306では、ステップS1305で決定した要求電力授受量BPwrefをハイブリッド制御ECU24へ送信する。
要求電力授受量BPwrefを取得したハイブリッド制御ECU24は、その要求電力授受量BPwrefを用いて前述の図2のステップS203以下を実行してエンジンECU26、MGECU20へエンジン4、モータジェネレータMG1,MG2を制御するための信号を出力することになる。
以上、説明した本実施形態によれば、走行中に実際に設定した実発電電費Dgと、走行経路から予測した発電電費閾値Dg_limとから発電時改善量Kgを決定するととともに、走行中に実アシスト電費Daと走行経路から予測したアシスト電費閾値Da_limとからアシスト時改善量Kaを決定している。そして、この2つの燃費改善量Kに基づいてエンジン4およびモータジェネレータMG1,MG2を制御しているので、発電走行、アシスト走行のタイミングがより適切となる。従って、従来よりもハイブリッド車両の燃費を向上させることができる。
しかも、上記発電電費閾値Dg_limおよびアシスト電費閾値Da_limは、発電電費Dgおよびアシスト電費Daが変動する単位である第1区間よりも長い第2区間を単位として設定している。そのため、各第1区間に対して予測した予測駆動パワー(走行負荷P)と、車両1がその第1区間を走行しているときの実際の要求駆動パワーSPwとの間にずれが生じたとしても、そのことが2つの電費改善量Kに与える影響が低減されることになる。そのため、たとえば、実際には、発電走行することによる電費改善量が少ないにも関わらず発電走行をしてしまうなど、電費改善量の少ない走行を少なくすることができるので、より燃費を向上させることができる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。図16は、第2実施形態の動力発生源制御装置を備えた車両1の要部構成を示す図である。この第2実施形態では、充電器30を備えており、この充電器30とハイブリッド制御ECU24およびナビゲーション装置29によって動力発生源制御装置が構成される。
充電器30は住宅用コンセントに接続できるコネクタ30aを備えているとともに、電源系と電気的に接続されている。このコネクタ30aを住宅用コンセントに差し込むことにより、電力会社から配線によって住宅に供給されている電力を電源系に供給して、高圧系バッテリ6を充電することができる。
この第2実施形態においてもエンジンECU24は第1実施形態と同じ処理を実行する。また、ナビゲーション装置29内の制御装置も、図3のステップS306に代えて図17に示す処理を実行して目標残存エネルギを設定する以外は、第1実施形態と同じ処理を実行する。
そこで、次に、図17に示す目標残存エネルギ設定処理について説明する。図17において、まず、ステップS1701では、予定走行経路を設定する際に用いた目的地が、ナビゲーション装置29に予め自宅として登録されている地点であるか否かを判断する。この判断が肯定判断である場合には、ステップS1702以下を実行して、自宅に到着後、充電器30を使用して高圧系バッテリ6を充電できることを考慮して目的地(すなわち自宅)に到着する時点の目標残存エネルギを設定する。
ステップS1702では、ナビゲーション装置29内の記憶装置に記憶されている地図データ等を利用して、公知の手法により、予定走行経路を走行するのに要する走行所要時間を算出し、その走行所要時間を現在時刻に加算することにより、自宅に到着する到着予想時刻を算出する。
続くステップS1703では、自宅へ到着後、次回、車両を使用開始する使用開始時刻を取得する。この使用開始時刻はユーザが設定した時刻を取得してもよいし、過去の車両使用開始時刻からナビゲーション装置29が推定する機能を設けておき、その機能によって推定した時刻を取得してもよい。また、ユーザが使用開始時刻を設定する場合、都度、次回の使用開始時刻を設定してもよいし、毎日の出勤時刻などを予め設定しておいてもよい。
続くステップS1704では、ステップS1703で取得した使用開始時刻からステップS1702で算出した到着予想時刻を引くことにより、充電可能時間を予測する。さらに、予測した充電可能時間から予測充電エネルギを算出する。
そして、ステップS1705では、高圧系バッテリ6の現在の残存エネルギから、上記ステップS1704で算出した予測充電エネルギを引いた値を目標残存エネルギに設定する。
これに対して、前述のステップS1701の判断が否定判断である場合には、ステップS1706にて、第1実施形態の場合と同様に、高圧系バッテリ6の現在の残存エネルギをそのまま目標残存エネルギに設定する。
この第2実施形態のように、充電器30を備え、充電器30を用いて自宅で充電することができる予測充電エネルギを決定し、その予測充電エネルギを考慮して自宅に到着するときの目標残存エネルギを設定することにより、車両運用コストを低減することができる。
また、充電器30を用いることにより、次回の車両使用時までに高圧系バッテリ6を満充電とすることができるので、高圧系バッテリ6の残存エネルギと燃料タンク内の燃料量とによって定まる航続距離を延ばすこともできる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
ハイブリッド制御ECU24およびナビゲーション装置29によって構成される第1実施形態の動力発生源制御装置を備えたハイブリッド車両1の要部構成を示す図である。 図1のハイブリッド制御ECU24が実行する運転制御ルーチンを示す図である。 ナビゲーション装置29内の制御装置が実行する要求電力授受量決定処理のうち、走行前に実行する処理を示すフローチャートである。 図3のステップS307の処理を詳しく示すフローチャートである。 図3のステップS308の処理を詳しく示すフローチャートである。 図3のステップS309の処理を詳しく示すフローチャートである。 図6のステップS603の処理を詳しく示すフローチャートである。 図6のステップS604の処理を詳しく示すフローチャートである。 ステップS302で設定した予測車速(図9(a))と、ステップS309にて行ったスケジューリング結果(図9(b))とを示す図である。 (a)は、ステップS302で設定した予測車速に対して第2区間Tを設定した図、(b)は、ステップS310で設定した発電電費閾値Dg_limの一例を示す図である。 (a)は、ステップS302で設定した予測車速に対して第2区間Tを設定した図、(b)は、ステップS310で設定したアシスト電費閾値Da_limの一例を示す図である。 電費Dと、モータジェネレータMGと電源系との間の電力授受量Wmgとの関係を例示する図である。 ナビゲーション装置29内の制御装置が実行する要求電力授受量決定処理のうち、走行中に実行する処理を示すフローチャートである。 図13のステップS1305の処理を詳しく示すフローチャートである。 図14のステップS1401乃至S1403の処理の具体例を説明する図である。 第2実施形態の動力発生源制御装置を備えた車両1の要部構成を示す図である。 第2実施形態における目標残存エネルギ設定処理を詳しく示すフローチャートである。
符号の説明
1:ハイブリッド車両、 4:エンジン(動力発生源)、 6:高圧系バッテリ(蓄電装置)、 8:第1インバータ、 10:第2インバータ、 12:遊星歯車装置、 13:減速機、 14:デファレンシャルギア、 15:車軸、 16:電気負荷、 17:DCDCコンバータ、 18:電力授受ライン、 19:系内電力供給ライン、 20:MGECU、 21:低圧系バッテリ、 22:バッテリECU、 24:ハイブリッド制御ECU、 26:エンジンECU、 28:電力検出部、 29:ナビゲーション装置、 30:充電器、 31a:充電コネクタ、 MG:モータジェネレータ(回転電機、動力発生源)、 S201:実要求駆動パワー設定手段、 S301、S304:予定走行経路情報設定手段、 S307:発電電費算出手段、 S308:アシスト電費算出手段、 S309〜S311:基準値設定手段、 S1302:実発電電費算出手段、 S1303:実アシスト電費算出手段

Claims (9)

  1. 車両の駆動軸を駆動するための動力を発生させる動力発生源として、内燃機関および回転電機を備えるとともに、前記回転電機との間で電力の授受を行う蓄電装置を備えたハイブリッド車両に用いられ、前記動力発生源を制御する動力発生源制御装置であって、
    前記車両の予定走行経路およびその予定走行経路を走行する時の予測駆動パワーを設定する予定走行経路情報設定手段と、
    その設定された予定走行経路を複数の第1区間に分割する経路分割定手段と、
    前記複数の第1区間に対して、発電走行したときの発電による燃料増加量の指標となる発電電費をそれぞれ算出する発電電費算出手段と、
    前記複数の第1区間に対して、アシスト走行したときの前記回転電機のアシストによる燃料減少量の指標となるアシスト電費をそれぞれ算出するアシスト電費算出手段と、
    各第1区間に対して算出した前記発電電費に基づいて発電電費の基準となる発電電費基準値を設定するとともに、各第1区間に対して算出した前記アシスト電費に基づいてアシスト電費の基準となるアシスト電費基準値を設定する基準値設定手段と、
    前記車両の走行中に車軸が要求する要求駆動パワーを実要求駆動パワーとして逐次設定する実要求駆動パワー設定手段と、
    その設定した実要求駆動パワーを満たすように発電走行した場合の発電電費を実発電電費として算出する実発電電費算出手段と、
    前記実要求駆動パワーを満たすようにアシスト走行した場合のアシスト電費を実アシスト電費として算出する実アシスト電費算出手段と、
    前記実発電電費と前記発電電費基準値とから発電走行による電費改善量を決定するとともに、前記実アシスト電費と前記アシスト電費基準値とからアシスト走行による電費改善量を決定し、その2つの電費改善量に基づいて、前記内燃機関に発生させる駆動パワーを制御するとともに、前記回転電機を電動または発電制御する制御手段と
    を含むことを特徴とする動力発生源制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記基準値設定手段は、前記予定走行経路を前記第1区間よりも長い第2区間毎に分割し、各第2区間に含まれる第1区間に対して算出した前記発電電費に基づいて、その第2区間の発電電費基準値を設定するとともに、各第2区間に含まれる第1区間に対して算出した前記アシスト電費に基づいてその第2区間のアシスト電費基準値を設定することを特徴とする動力発生源制御装置。
  3. 請求項2において、
    前記予定走行経路における停止−加速−減速−停止を1サイクルとして、その1サイクルを1つの第2区間に設定することを特徴とする動力発生源制御装置。
  4. 請求項2または3において、
    前記基準値設定手段は、各第2区間に含まれる第1区間に対して算出した前記発電電費のうちで最大値をその第2区間の発電電費基準値に設定し、各第2区間に含まれる第1区間に対して算出した前記アシスト電費のうちで最小値をその第2区間のアシスト電費基準値に設定することを特徴とする動力発生源制御装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれかにおいて、
    前記予定走行経路の目的地における前記蓄電装置の目標残存エネルギを設定する目標残存エネルギ設定手段をさらに備え、
    前記基準値設定手段は、
    前記発電電費算出手段が算出した各第1区間の発電電費および前記アシスト電費算出手段が算出した各第1区間のアシスト電費に基づいて、前記目的地における残存エネルギが前記目標残存エネルギとなるように、発電電費が小さい順に発電走行区間およびその区間の前記電力授受量を設定するとともにアシスト電費が大きい順にアシスト走行区間およびその区間の電力授受量のスケジュールを作成し、
    その作成したスケジュールの各電力授受量に対応する前記発電電費および前記アシスト電費に基づいて、前記第2区間の発電電費基準値およびアシスト電費基準値を設定することを特徴とする動力発生源制御装置。
  6. 請求項5において、
    前記基準値設定手段は、前記目的地における残存エネルギが前記目標残存エネルギとなるように作成した電力授受量のスケジュールとそのスケジュール作成時点における前記蓄電装置の残存エネルギとに基づいて、各第1区間の残存エネルギを予測し、予測した各第1区間の残存エネルギが所定の上限残存エネルギおよび下限残存エネルギを越えている場合には、各第1区間の残存エネルギがその上限残存エネルギおよび下限残存エネルギを越えないように電力授受量のスケジュールを修正することを特徴とする動力発生源制御装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    前記蓄電装置と、その蓄電装置から電力供給を受けて動作する電気負荷とを電源系とし、
    前記発電電費算出手段は、各第1区間に対して、発電走行において前記回転電機から前記電源系へ供給する電力量をその電源系の受け入れ可能電力量以下で複数設定するとともに、設定した複数の電力量に対応して前記発電電費を複数設定し、
    前記アシスト電費算出手段は、各第1区間に対して、アシスト走行において前記電源系から前記回転電機へ供給する電力量を、前記電源系の最大供給可能電力量以下、且つ、回転電機の最大必要電力量以下で複数設定するとともに、設定した複数の電力量に対応して前記アシスト電費を複数設定し、
    前記基準値設定手段は、前記複数の発電電費のうちの最小値および複数のアシスト電費のうちの最大値に基づいて前記基準値を設定することを特徴とする動力発生源制御装置。
  8. 請求項5または6において、前記車両の外部から電力を取得して前記蓄電装置を充電する充電器と、
    前記予定走行経路の目的地においてその充電器によって充電することができるエネルギの予測値である予測充電エネルギを決定する充電エネルギ予測手段とをさらに備え、
    前記目標残存エネルギ設定手段は、前記予測充電エネルギに基づいて前記目標残存エネルギを設定することを特徴とする動力発生源制御装置。
  9. 請求項8において、
    前記目的地に到着する到着予想時刻を決定する到着予想時刻決定手段と、
    次回の車両使用開始時刻を決定する使用開始時刻決定手段とをさらに備え、
    前記充電エネルギ予測手段は、前記到着予想時刻と次回の車両使用開始時刻とから算出できる充電可能時間に基づいて、前記予測充電エネルギを決定することを特徴とする動力発生源制御装置。
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