次に、本発明に係る遊技媒体貸出装置の実施形態として、遊技媒体として遊技球を貸し出す球貸装置に適用した例を添付図面に基づき詳細に説明するが、遊技媒体としてコイン形状の遊技メダルを貸し出すメダル貸出装置にも適用可能である。図1は、遊技媒体である遊技球の貸出機能を備えたCRタイプの遊技機10と、これに対応して接続された遊技媒体貸出装置(いわゆるCRユニット)20の前面側斜視図であり、図2は裏面側斜視図である。
遊技機10は、遊技球を用いた弾球遊技を行うための種々の機能を備えるもので、その適所には、遊技者が遊技球の貸出を要求するために操作する貸出ボタン10aと、この貸出ボタンが操作可能な状態である場合に点灯表示される貸出可能ランプ10bを設けてある。遊技機10の裏面側には、弾球遊技の主たる制御を行う主制御装置、表示制御や音制御といった演出面の動作制御を行う副制御装置、遊技球の発射動作を制御する発射制御装置、賞としての遊技球や貸出用の遊技球を排出する遊技球排出装置、この遊技球排出装置に対する遊技球の排出制御を行う排出制御装置11等を設けてある。
第1実施形態に係る遊技媒体貸出装置20は、遊技機10の一側方に設置されるもので、遊技球の貸出制御を統括的に行う遊技媒体貸出制御装置21を備える。この遊技媒体貸出制御装置21は、紙幣投入口20aから紙幣が投入されると投入金額に応じたプリペイド媒体(例えば、ICを内蔵した硬貨形状のプリペイドコイン)を発行したり、コイン投入口20bから投入されたプリペイドコインの残価値の範囲内で遊技者が選択した金額(遊技機10の貸出ボタン10aの操作による貸出要求)に応じた遊技媒体貸出信号を遊技機10へ送信したり、カード挿入口20cから挿入された会員カードを受け付け、遊技者が貸出ボタン10aを操作して選択した球数(あるいは金額、度数)に応じた遊技媒体貸出信号を遊技機10へ送信する。また、遊技媒体貸出装置20自体の状態(例えば、自身の利用可能状態や異常停止状態など)を利用可能ランプ20dにより表示すると共に、遊技媒体貸出装置20が遊技媒体貸出要求を受けられる状態にある場合は、前記遊技機10に設けた貸出可能ランプ10bを点灯表示させ、遊技者にその旨を報らせる。
また、遊技媒体貸出装置20の遊技媒体貸出制御装置21は、接続ケーブル30を介して遊技機10と接続される。例えば、図3に示すように、遊技媒体貸出装置20の貸出装置インターフェース基板22のコネクタと、遊技機10の遊技媒体貸出装置接続端子板12のコネクタに、夫々接続ケーブル30のコネクタを接続することで、所定のプロトコルに従って相互に信号の授受を行い、互いの正常稼働が確認できると、遊技機10と遊技媒体貸出装置20が協働して行う遊技媒体貸出動作が実行可能となる。
そして、接続ケーブル30を介して遊技機10から遊技媒体貸出装置20へは、遊技機接続状態確認信号(PSI),遊技機準備状態信号(PRDY),遊技機貸出完了信号(EXS)が送信されると共に、遊技媒体貸出装置20から遊技機10へは、貸出装置準備状態信号(BRDY),貸出装置貸出要求信号(BRQ)が送信され、これら以外の各種信号を含めて、100円を最小球貸単位とする現行の金額固定モードの球貸システムと互換性がある。
これに加えて、本実施形態の遊技媒体貸出装置20においては、余剰の信号線を使って、遊技機10からの遊技機動作モード信号を受信すると共に、遊技機10へ動作モード確認信号を送信できるものとした(図3においては、破線で示す)。なお、後述するように、遊技機10から送信する遊技機動作モード信号や遊技媒体貸出装置20から送信する動作モード確認信号は、各々専用の信号線路を介して送信する場合に限らず、既にある信号の時系列パターンを変えることで、遊技機動作モード信号や動作モード確認信号として互いに認識できる構成としても良い。
一方、遊技媒体貸出装置20の遊技媒体貸出制御装置21には、自らが実行可能な遊技媒体の貸出動作として設定された自己の動作モードを記憶する自己動作モード記憶手段21a、遊技媒体の貸出動作手順における適正な判定基準時間を複数の動作モード(例えば、モード1〜モードN)と各々関連付けらた複数のタイムテーブル(例えば、第1タイムテーブル〜第Nタイムテーブル)を記憶するタイムテーブル記憶手段21b、遊技機10からの入力信号(例えば、遊技機動作モード信号)に基づいて、遊技機10の動作モード(例えば、動作モード1〜動作モードNの何れか)を判定する遊技機動作モード判定手段21c、自己動作モード記憶手段21aが記憶する自己の動作モードと、遊技機動作モード判定手段21cにより判定した動作モードとが対応することに基づき、この動作モードに対応するタイムテーブル(第1タイムテーブル〜第Nタイムテーブルの何れか)を用いて遊技媒体の貸出動作を行う貸出制御手段21d、遊技媒体貸出装置20の外部と通信を行う外部通信手段21e、遊技機からの入力信号に基づいて、当該遊技機10が一時的な貸出禁止状態にあることを判定する貸出禁止状態判定手段21f等を備える。
さらに、図3の概略構成図では省略したが、遊技媒体貸出制御装置21には、投入された紙幣やプリペイドコインや会員カードを取り扱うための機能も有しており、遊技媒体貸出制御装置21が行う遊技媒体貸出制御においては、少なくとも、現行の金額固定モードで設定されている最小単位(100円で1度数)よりも細かい端数を取り扱うことができる機能を備えるものとする。すなわち、本実施形態に係る遊技媒体貸出装置20は、遊技媒体である遊技球1個もしくは遊技メダル1枚を最小単位(或いは、遊技球数個もしくは遊技メダル数枚を最小単位)として遊技媒体の貸出を行える遊技媒体数指定モードでの遊技媒体貸出システムに適用できるものであるから、遊技者が借り受けた遊技媒体数によっては、100円に満たない端数(十円単位或いは一円単位の端数)となった釣り銭を遊技客に出さなければならなくなったり、1度数に満たない端数が残ったプリペイド媒体の精算をしなければならなくなる可能性があるためである。この端数精算を如何様に行うかは特に限定されるものではなく、当該遊技店内において端数相当の残金を精算できる精算カードを発行しても良いし、遊技客が所有する電子財布へ電子マネーで払い込むようにしても良い。
また、上述した遊技媒体貸出装置20と接続される遊技機10は、遊技媒体貸出制御装置21のタイムテーブル記憶手段21bに記憶されているモード1〜モードNの何れかに該当していれば、遊技機動作モード判定手段21cによって遊技機動作モードを判定できるものとし、自己動作モード記憶手段21aに記憶されている動作モードに対応していない動作モードの遊技機10が接続された場合(例えば、金額固定モードに対応した遊技機10が遊技媒体数指定モードに対応した遊技媒体貸出装置20に接続された場合)には、遊技媒体貸出制御装置21の自己動作モードに対応させて選択したタイムテーブルを参照して貸出制御手段21dが行う遊技媒体貸出制御は、接続ケーブル30を介して接続された遊技機10に対応できないので、モード不整合としてエラー表示(例えば、利用可能ランプ20dを明滅させたり、警告音を出力する)等を行い、遊技媒体貸出動作は実行しないようにする。また、遊技媒体貸出装置20から遊技機10に対する貸出可能ランプ10bの点灯表示制御も行われないため、貸出可能ランプ10bが消灯することで、貸出ボタン10aを操作できないことも遊技者に報知される。
なお、自己動作モード記憶手段21aに記憶する自己動作モードは、予めタイムテーブルが用意されているモード1〜モードNの何れか1つに限定して対応させた設定にする必要はなく、複数のモード(例えば、モード1とモード2の両方)に対応するEXtraモードのような設定内容でも構わない。このように、複数の遊技機動作モードに対応可能な遊技媒体貸出装置20とすれば、金額固定モード(例えば、モード1)に対応した遊技機10が接続された場合には、遊技機動作モード判定手段21cによって遊技機10がモード1で動作していると判定され、タイムテーブル記憶手段21bがモード1に対応させて記憶している第1タイムテーブルを参照して貸出制御手段21dが遊技媒体貸出制御を行う金額固定モード対応の遊技媒体貸出装置20として動作し、一方、遊技媒体数指定モード(例えば、モード2)に対応した遊技機10が接続された場合には、遊技機動作モード判定手段21cによって遊技機10がモード2で動作していると判定され、タイムテーブル記憶手段21bがモード2に対応させて記憶している第2タイムテーブルを参照して貸出制御手段21dが遊技媒体貸出制御を行う遊技媒体数指定モード対応の遊技媒体貸出制御装置20として動作するので、遊技店での煩雑な設定操作を行う必要が無く、極めて利便性の高いものとなる。
ここで、自己動作モード記憶手段21aに自己動作モードを設定する方法は特に限定されるものではなく、遊技媒体貸出装置20の裏面側等に設けた設定スイッチを介して遊技店員が個別に設定するようにしても良いし、無線のリモコン等で動作モード設定信号を複数台へ一括して送ったり、外部通信手段21aを介して接続されるネットワーク上の管理コンピュータ等から選択的に設定するようにしたりしても良い。或いは、遊技店内のネットワークを介して接続されている遊技媒体貸出装置20の何れか1台から他の他の遊技媒体貸出装置20へ設定信号を送信することで、ネットワーク上にある全ての遊技媒体貸出装置20の動作モードを一括変更できるようにしても良い。
次に、遊技機10と遊技媒体貸出装置20とが相互に動作モードを確認し、適正な遊技媒体貸出動作が可能となる一連の処理を、図4に基づき詳述する。この図4では、遊技機10の起動処理と遊技媒体貸出装置20の起動処理とを並記することで、相互に行う信号の送受信の時系列な流れを分かり易くした。また、本実施形態の遊技媒体貸出装置20は、金額固定モードのモード1と遊技媒体数指定モードのモード2に両対応する動作モードに設定されており、接続された遊技機10の動作モードがモード1もしくはモード2の何れかであれば、そのモードに応じた遊技媒体貸出制御を実現できる。
先ず、遊技機10は、電源投入により、遊技媒体貸出装置20で基準電圧VL(例えば、DC18V)を生成するための電源供給を開始し(ステップS101)、自己診断を行い(ステップS102)、診断結果に異常があるか否かを判定する(ステップS103)。このステップS103の判定で異常がなければ、遊技媒体貸出装置20が正常に稼働することで生成される基準電圧VLが供給されるのを待つ(ステップS104)。もし、ステップS103で異常有りと判定された場合には、エラー表示等を行って異常停止し(ステップS105)、遊技媒体貸出処理を行うことはない。
一方、遊技媒体貸出装置20は、電源投入により、自己診断および自己の動作モード確認を行い(ステップS201)、このステップS202の判定で異常がなければ、貸出装置準備状態信号(BRDY)および貸出装置貸出要求信号(BRQ)をOFFにし(ステップS203)、遊技機10へ基準電圧VLを出力し(ステップS204)、遊技機10から遊技機接続確認信号(PSI)が入力されるのを待つ。もし、ステップS202で異常有りと判定された場合には、エラー表示等を行って異常停止し(ステップS206)、遊技媒体貸出処理を行うことはない。
上記のようにして、遊技媒体貸出装置20から基準電圧VLを受信した遊技機10は、遊技媒体貸出装置20へ遊技機接続確認信号を出力し(ステップS106)、遊技媒体貸出装置20からの動作モード確認フェーズ開始の通知を待つ(ステップS107)。遊技機10より遊技機接続確認信号を受けた遊技媒体貸出装置20は、動作モード確認フェーズ開始を通知し(ステップS207)、遊技機10の動作モードを確認するための入力信号パターンの確認を開始する(ステップS208)。
ここで、遊技媒体貸出装置20が相互に行う動作モード確認フェーズにおいては、遊技機10からの入力信号パターン(ある信号線の電位レベル、ある信号の時系列変化パターン等)によって遊技媒体貸出装置20が遊技機動作モードを判定し、判定結果である動作モードを確認するための動作モード確認信号を遊技機10へ出力し、遊技機10においても、遊技媒体貸出装置20が判定した遊技機動作モードの適否を判定し、相互に正しい動作モードと判定した場合に限って、遊技機10と遊技媒体貸出装置20とが協働した遊技媒体貸出動作が実現され、システムとしての信頼性を高めた。
例えば、遊技機10が遊技媒体数指定モードに対応する遊技機動作モードに設定されていれば、ステップS108において、遊技機10は遊技機動作モード対応パターンとして遊技機動作モード信号線より遊技機動作モード信号を送出する(常態と異なる電位レベルに変化させる)。これを受けた遊技媒体貸出装置20は、遊技機動作モード信号を受けることで応答有りと判定し(ステップS209)、入力信号パターンが既知(遊技機動作モード信号線の信号電位がモード2を示すもの)であるか否かを判定し(ステップS210)、入力信号パターンが既知であると判定すれば、検知した入力信号パターン(モード2)に対応する出力信号を送出し(ステップS211)、検知パターンに対応した遊技機動作モード(例えば、モード2)の遊技機10が接続されていると確定する。
このステップS210で行う入力信号パターンの判定は、前述した構成図の如く、遊技機動作モード信号線の電位レベルがONパターン(例えば、Lレベル反転)かOFFパターン(例えば、Hレベル維持)の何れに該当するかを判定するものに限らず、例えば、遊技機準備状態信号(PRDY)がOFFを維持した状態で遊技機接続確認信号(PSI)がOFF→ON→OFFを所定時間内に3回繰り返すことをモード2対応の入力信号パターンとするように、複数の信号線における時系列変化パターンから判定するようにしても良い。そのほか、遊技媒体貸出装置20側で判定可能な信号パターンを既知情報として記憶させることができ、尚かつ、所定の有効時間内に遊技機動作モードの判定を行うことができれば、遊技機動作モードの判定に用いる信号パターンは任意に設定して構わない。
同様に、ステップS211で遊技媒体貸出装置20が遊技機10へ送信する動作モード確認信号も、前述した構成図の如く、動作モード確認信号線の電位レベルをONパターン(例えば、Lレベル反転)とするかOFFパターン(例えば、Hレベル維持)とするものに限らず、例えば、貸出装置準備状態信号(BRDY)がOFFを維持した状態で貸出装置貸出要求信号(BRQ)により遊技機動作モード信号と同一のパターン(OFF→ON→OFFを所定時間内に3回繰り返すパターン)を送信することで、遊技機10が自己の動作モードと一致しているか否かを判定するようにしても良い。そのほか、遊技機10側で判定可能な信号パターンを既知情報として記憶させることができ、尚かつ、所定の有効時間内に動作モード確認を行うことができれば、動作モード確認に用いる信号パターンは任意に設定して構わない。
なお、上記ステップS210で既知の入力信号パターンでないと判定された場合(例えば、遊技機動作モード信号線ではない他の信号線からの入力であった場合や、入力信号の時系列変化パターンが既知のものでなかった場合)には、遊技機10はモード2での遊技媒体貸出動作に対応するものではないと判定できるので、ステップS206へ移行して異常停止となる。例えば、遊技媒体数指定モードには、遊技球を1個宛て(或いは遊技メダル1枚宛て)指定できるモード2と、複数(例えば、5個)の遊技球や遊技メダルを指定できるモード3を設定し、モード2の遊技機動作モード対応パターンは、遊技機動作モード信号線の電位を一定レベルに固定する信号パターンに、モード3の遊技機動作モード対応パターンは、遊技機動作モード信号線の電位レベルをパルス状に変化させる信号パターンに各々設定した場合、自己動作モードがモード3に対応していない遊技球貸出装置20においては、遊技機10からの入力信号パターン(パルス状の遊技機動作モード信号)は未知となるので、遊技機10が遊技媒体数指定モードに対応した機種であっても、これに対応したタイムテーブルを参照できない遊技媒体貸出装置20には、遊技媒体貸出動作を実行させないのである。
一方、遊技機動作モード確認フェーズ開始した後、遊技機10から応答がないとステップS209で判定された場合には、動作モード確認フェーズの実行機能を備えていない、従来の金額指定モードに対応した遊技機10が接続されているものと考えられるので、当該遊技機10とのコネクションを確立するように貸出装置貸出要求信号(BRQ)をOFFにすることで接続確認応答を行い(ステップS213)、従来互換の遊技機動作モード(例えば、モード1)の遊技機10が接続されていると確定する。
そして、上記ステップS212もしくはステップS214で確定した遊技機10の遊技機動作モードが自己動作モードに対応しているか否かを判定し(ステップS215)、対応していれば、遊技機10からの遊技機準備状態信号(PRDY)がONになるのを待つ(ステップS216)。なお、ステップS215で遊技機10の遊技機動作モードが自己動作モードに対応していないと判定された場合(例えば、遊技媒体貸出装置20がモード1もしくはモード2の何れか一方のモードでした動作しない設定になっていた場合)には、ステップS206へ移行して異常停止となる。
上記ステップS211で遊技媒体貸出装置20が出力した動作モード確認信号を遊技機10が受けると(ステップS109)、この動作モード確認信号に基づいて判定される遊技機動作モード(遊技媒体貸出装置20が判定した遊技機10の遊技機動作モード)と実際の遊技機動作モード(自らに設定されている遊技機動作モード)とが整合しているか否かを判定し(ステップS110)、整合していると判定された場合には、遊技媒体貸出処理が実行可能であることを示す遊技機準備状態信号をONにして遊技媒体貸出装置20へ出力する(ステップS111)。
なお、上記ステップS110において、遊技媒体貸出装置20により判定された遊技機動作モードが誤っていると判定された場合には、ステップS105へ移行して異常停止となる。すなわち、遊技媒体貸出装置20が判定した遊技機動作モードの正誤を遊技機10において追確認することにより、遊技媒体としての信頼性を一層高めることができるのである。しかしながら、遊技媒体貸出装置20において遊技機動作モードの誤判定が生ずる可能性は極めて低いので、遊技機動作モードを遊技機10で追確認する処理(遊技機10が行うステップS109,110、遊技媒体貸出処理が行うステップS211)は省略しても構わない。
上記のようにして、遊技媒体貸出処理が可能な準備の整った遊技機10から遊技機準備状態信号を受けた遊技媒体貸出装置20は、貸出スタンバイ表示(例えば、利用可能ランプ20dを点灯表示)を行って(ステップS217)、遊技者からの貸出要求に応じて遊技媒体貸出処理を行い(ステップS218)、また、遊技機10の接続断が検知されたか否かを判定し(ステップS219)、遊技機10との接続断が生じていると判定された場合には、ステップS201へ移行して、遊技機10に対する動作モード確認処理を改めて行う。同様に、遊技機10も、遊技媒体貸出装置20からの貸出要求に応じて遊技媒体貸出処理を行い(ステップS112)、また、遊技媒体貸出装置20の接続断が検知されたか否かを判定し(ステップS113)、遊技媒体貸出装置20との接続断が生じていると判定された場合には、ステップS102へ移行して、遊技媒体貸出装置20との動作モード確認処理を改めて行う。
上述したように、遊技機10と遊技媒体貸出装置20の動作モード確認が完了した後、遊技媒体貸出装置20が行う遊技媒体貸出処理においては、一連の動作モード確認処理を経て確定した遊技機動作モードに対応するタイムテーブルを用いる。例えば、遊技機動作モードがモード1であると確定した場合には、25個の遊技球を一括して払い出すために第1タイムテーブルを用い(図5(a)を参照)、遊技機動作モードがモード2であると確定した場合には、遊技球を1個宛て払い出すために第2タイムテーブルを用いる(図5(b)を参照)。なお、これらのタイムテーブルは、任意の基準時間tを使って示した一例であって、各タイマにより監視する監視内容や監視期間は特に限定されるものではない。
第1タイムテーブルを用いて行う遊技媒体貸出処理に際して、遊技機10と遊技媒体貸出装置20との間で授受される信号のタイミングチャートを図6(a)に示す。遊技機準備状態信号(以下、PRDY)がON(負論理でLレベル)になり、遊技機10での遊技媒体貸出要求を受付が可能になった後、遊技者による遊技媒体貸出要求に基づいて遊技媒体貸出装置20が貸出装置準備状態信号(以下、BRDY)をON(負論理でLレベル)にすると、これがノイズ等によるレベル変化でない真正の貸出要求であることをタイマT0にて計時し、貸出装置貸出要求信号(以下、BRQ)をON(負論理でLレベル)にする。BRQをONにした後、遊技機10からの応答をタイマT1にて計時し、遊技機貸出完了信号(以下、EXS)がON(負論理でLレベル)になることで貸出要求に対する遊技機10の応答を確認すると、これがノイズ等によるレベル変化でない真正の貸出指示であることをタイマT2にて計時し、BRQをOFFにする。そして、固定金額分(百円分)の遊技媒体が払い出される時間をタイマT3にて計時し、遊技媒体の払出完了によりEXSがOFFになることで、1回分の遊技媒体払出が完了したことを遊技媒体貸出装置20側で判定する。
遊技者が指定した遊技媒体の貸出要求が数百円分であった場合には、引き続き固定金額分の遊技媒体貸出要求を遊技機10に対して行うこととり、次要求を行うための次要求確認タイミングをタイマT4にて計時し、BRQをONにする。この次要求としてBRQをONにした後、遊技機10からの応答をタイマT5にて計時し、EXSがONになることで貸出要求に対する遊技機10の応答を確認すると、これがノイズ等によるレベル変化でない真正の貸出指示であることをタイマT2にて計時し、BRQをOFFにする。そして、次要求分の遊技媒体が払い出される時間をタイマT3にて計時し、遊技媒体の払出完了によりEXSがOFFになることで、追加分の遊技媒体払出が完了したことを遊技媒体貸出装置20側で判定する。指定された金額分の遊技媒体が全て払い出されたら、貸出完了監視時間をタイマTEにて計時し、BRDYをOFFにする。
一方、第2タイムテーブルを用いて行う遊技媒体貸出処理に際して、遊技機10と遊技媒体貸出装置20との間で授受される信号のタイミングチャートを図6(b)に示す。遊技機準備状態信号(以下、PRDY)がON(負論理でLレベル)になり、遊技機10での遊技媒体貸出要求を受付が可能になった後、遊技者による遊技媒体貸出要求に基づいて遊技媒体貸出装置20が貸出装置準備状態信号(以下、BRDY)をON(負論理でLレベル)にすると、これがノイズ等によるレベル変化でない真正の貸出要求であることをタイマT0にて計時し、貸出装置貸出要求信号(以下、BRQ)をON(負論理でLレベル)にする。BRQをONにした後、遊技機10からの応答をタイマT1にて計時し、遊技機貸出完了信号(以下、EXS)がON(負論理でLレベル)になることで貸出要求に対する遊技機10の応答を確認すると、これがノイズ等によるレベル変化でない真正の貸出指示であることをタイマT2にて計時し、BRQをOFFにする。そして、指定数分(1個または1枚分)の遊技媒体が払い出される時間をタイマT3にて計時し、遊技媒体の払出完了によりEXSがOFFになることで、1個または1枚分の遊技媒体払出が完了したことを遊技媒体貸出装置20側で判定する。
遊技者が指定した遊技媒体の貸出要求が複数分(25個または25枚分)であった場合には、引き続き1個または1枚分の遊技媒体貸出要求を遊技機10に対して行うこととり、次要求を行うための次要求確認タイミングをタイマT4にて計時し、BRQをONにする。この次要求としてBRQをONにした後、遊技機10からの応答をタイマT5にて計時し、EXSがONになることで貸出要求に対する遊技機10の応答を確認すると、これがノイズ等によるレベル変化でない真正の貸出指示であることをタイマT2にて計時し、BRQをOFFにする。以下、同様の処理にて遊技媒体の払出を繰り返し、25個または25枚目の遊技媒体が払い出される時間をタイマT3にて計時し、遊技媒体の払出完了によりEXSがOFFになることで、25個又は25枚目の遊技媒体払出が完了したことを遊技媒体貸出装置20側で判定する。指定数分の遊技媒体が全て払い出されたら、貸出完了監視時間をタイマTEにて計時し、BRDYをOFFにする。
なお、遊技媒体数指定モードにおいては、一度の貸出要求で指定できる枚数に制限を加えておかないと、遊技者の貸出操作ミスで意図しない大量の遊技媒体数が指定されてしまう可能性があるので、遊技媒体数指定モードにおいては最大払出数に制限を設け、この最大払出数よりも更に遊技媒体を借り受けたい場合には、遊技者が改めて貸出操作を行うようにすることが望ましい。そこで、本構成例の遊技媒体数指定モードでは、25個または25枚を最大払出数とし、さらに次の遊技媒体貸出要求がある場合には、貸出インターバル時間をタイマTDにて計時し、貸出インターバル時間の経過後に次の遊技媒体貸出要求を行うものとした。このタイマTDにより計時するインターバル時間を設けることで、遊技機10が行う一回の連続した遊技媒体払出動作による払出総数、即ち最大払出数に制限をかければ、例えば、大量の遊技媒体不正払出を意図した何らかの攻撃を遊技媒体貸出装置20が受けた時に、このインターバル時間が無いことを不正な払出要求であるとして遊技機10側で検知できるので、不正要求検知に基づいてエラーを発生させ、それ以上の遊技媒体払出動作を停止させれば、不正による被害を最小限に食い止めることができる。
上述したモード1での遊技媒体貸出処理におけるタイマT0〜T5による監視内容と、モード2での遊技媒体貸出処理におけるタイマT0〜T5による監視内容とは、ほぼ同一であるが、各タイマに設定する設定値が大きく異なっている。具体的には、第2タイムテーブルのタイマT0〜T5に各々設定された設定時間の最長値(基準時間tの倍数値)は、第1タイムテーブルのタイマT0〜T5に各々設定された設定時間の最短値(基準時間tの倍数値)よりも短いのである。すなわち、前述したような動作モード確認フェーズを経て確定したはずの遊技機動作モードが誤っていた場合でも、遊技媒体貸出処理において用いるタイムテーブルが実際の遊技機10の動作に対応していなければ、必ず遊技媒体貸出装置20側でタイマエラーを生じ、遊技媒体貸出動作が実行されることはないので、遊技媒体貸出システムとしての信頼性を更に高めることができる。
以上、本発明に係る遊技媒体貸出装置20の一実施形態を説明したが、接続された遊技機10の遊技機動作モードを判定するための手法や遊技機10と行う遊技媒体貸出処理の手順は、これに限定されるものではない。
図7に示すのは、遊技機動作モード信号線を有する接続ケーブル30を用いて、遊技機10から遊技媒体貸出装置20へ遊技機動作モード信号を供給する場合のシステム構成図である。本構成例においては、遊技機10が遊技媒体数指定モード対応であった場合には、動作モード送信用フォトカプラ13を備え、遊技媒体貸出装置20は、動作モード受信用フォトカプラ23によって遊技機動作モード信号を受信する。具体的には、遊技媒体貸出装置20の動作モード受信用フォトカプラ23のフォトダイオードには基準電圧VLが順方向に印加され、接続ケーブル30の遊技機動作モード信号線を介して遊技機10の動作モード信号送信用フォトカプラ13のフォトトランジスタのコレクタに接続されているので、動作モード送信用フォトカプラ13のフォトダイオードに順方向電流を流すと、動作モード送信用フォトカプラ13のフォトトランジスタがONとなり、動作モード受信用フォトカプラ23のフォトダイオードに順方向電流が流れ、動作モード受信用フォトカプラ23のフォトトランジスタがONとなるので、遊技機動作モード信号を遊技媒体貸出装置20で受信できるのである。なお、遊技機動作モード信号を遊技媒体貸出装置20で受信するとき、動作モード信号線の信号電位はLレベルである。
図8に示すのは、上述した動作モード信号から遊技機動作モードがモード2であると遊技媒体貸出装置20で判断して、遊技媒体を1個宛て払い出すように遊技機10と協働して行われる遊技媒体貸出処理判のタイミングチャートである。このように、遊技機動作モード信号のON(電位レベルL)であることに基づいて遊技機10がモード2に対応し定ると判定した遊技媒体貸出装置20は、第2タイムテーブルを参照して遊技媒体を1個または1枚づつ払い出す遊技媒体貸出処理を実行するのである。
上述した図8のタイミングチャートにおいては、図5(b)の第2タイムテーブルを用いるものとし、遊技媒体貸出装置20から遊技機10へ遊技媒体貸出要求を1個または1枚づつ行う手順を示したが、これに限らず、払い出す遊技媒体数分の遊技媒体貸出要求を一括して行い、その後に遊技機10で遊技媒体の払出動作を一括して行うようにしても構わない。例えば、図9のタイミングチャートにおいては、遊技媒体貸出装置20から遊技機10へのBRQを5個分纏めて送信し、これを受けた遊技機10は、遊技媒体を1個または1枚払い出す毎にEXSをONにしてゆく。なお、遊技媒体貸出装置20では、EXSがONになることで遊技機10による遊技媒体の払出が開始されると、BRQをONにして5個または5枚分の遊技媒体が払い出されるまで待ち、最後の遊技媒体が払い出されてEXSがOFFに戻った後に立ち下がりタイムアウトと判定できる期間が経過するとBRQをOFFに戻すものとした。
更に、遊技機動作モード信号は、遊技機動作モード信号線を介して遊技機10から遊技媒体貸出装置20へ送信する信号パターンに限定されるものではない。例えば、PRDYの時系列な変化態様によって遊技機動作モード信号を遊技機10から遊技媒体貸出装置20へ送信するようにしても構わない。例えば、図10に示すように、PRDYが短時間にON/OFFを繰り返すパルス状であるときに、遊技媒体貸出装置20は、この遊技機10の動作モードがモード2であると判定して、図5(b)の第2タイムテーブルを参照し、遊技媒体貸出装置20から遊技機10へ遊技媒体貸出要求を1個または1枚づつ行うのである。なお、PRDYを遊技機動作モード信号として兼用する場合、遊技媒体貸出装置20では、PRDYのパルス周期が所定の時間範囲内で繰り返されていることによりPRDYがONであると判断し、PRDYが常時ONになるとモード1に対応する遊技機10のPRDYがONであると判断する。無論、PRDYがOFFの場合は、モードの如何を問わず遊技機10の遊技媒体貸出機能が正常に利用できないことを意味する。また、遊技機動作モード信号と兼用する信号はPRDYに限定されるものではなく、例えば、遊技機接続確認信号(PSI)の時系列な変化態様(ON/OFFの周期的な繰返し)によって遊技機動作モード信号を遊技機10から遊技媒体貸出装置20へ送信するようにしても構わない。
更に、遊技機動作モード信号と兼用することでパルス波形としたPRDYやPSIを用いる場合には、その適正なON/OFF周期をタイムテーブルに含ませておき、遊技機10から入力されるPRDYやPSIの入力時系列パターンが、参照中のタイムテーブルにおけるON/OFF判定タイムアウトの未了範囲で繰り返されるON/OFFの繰返しパターン、すなわち、本来の周期よりも短い周期で繰り返される状態を検出した場合には、これを遊技機10が一時的な貸出禁止状態にあると判定するようにしても良い。この一時的な貸出禁止状態であることを検出した場合には、遊技媒体貸出装置20は、遊技機10に対する貸出装置準備状態信号(BRDY)、貸出装置貸出要求信号(BRQ)の出力を一時的に停止することで、遊技機10の貸出禁止状態が解除されるのを待つ。このとき、遊技媒体貸出装置20では、貸出不可状態にある旨を可視表示したり、追加の紙幣投入を禁止したりしても良い。
また、PRDYの時系列な変化態様によって遊技機動作モード信号を遊技機10から遊技媒体貸出装置20へ送信する場合、このPRDYのON/OFFによる立ち上がり若しくは立ち下がりタイミングを遊技機10と遊技媒体貸出装置20の双方で利用することにより、遊技媒体の貸出要求および払出完了の確認タイミングとしても良い。例えば、図11に示すように、BRQがONになった後、PRDYの立ち上がりタイミング毎に貸出遊技媒体数を計数して、貸出遊技媒体数を遊技機10が認識できるものとすれば、払出遊技媒体数の送信処理を簡略化できる。なお、遊技機10で行う遊技媒体の払出周期とPRDYのON/OFF周期がほぼ一致していれば、遊技媒体の払出完了をPRDYの立ち上がり若しくは立ち下がりタイミングで遊技媒体貸出装置20へ確認させるような制御とすることもできる。
また、PRDYの時系列な変化態様によって遊技機動作モード信号を遊技機10から遊技媒体貸出装置20へ送信する場合、このPRDYのON/OFFによる立ち上がり若しくは立ち下がりタイミングに同期させてBRQやEXSをON/OFFさせることにより、遊技媒体貸出装置20から遊技機10へ貸出要求を行ったり、遊技機10から遊技媒体か次第装置20へ払出完了を通知したりする制御でも良い(図12を参照)。
上述した遊技媒体貸出装置20は、遊技機10が出力する動作モード信号によって遊技機動作モードを判定するものとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、遊技機10からの出力される信号を加工して遊技媒体貸出装置20へ供給することにより、遊技機動作モードを遊技媒体貸出装置で判定できるようにしても構わない。
図13に示すのは、合成器31を有する接続ケーブル30′を用いて遊技機10と遊技媒体貸出装置20を接続した遊技媒体貸出システムの概略構成図である。この合成器31は、遊技機10からの遊技機動作モード信号を遊技機準備状態信号が入力され、両信号に基づき所定の加工を行い、動作モード合成遊技機準備状態信号を遊技媒体貸出装置20へ送出する。
図14(a)は、合成器31の構成例を示すもので、2入力のNAND回路31aの一方に遊技機準備状態信号が反転入力され、他方にはNOT回路31bを介して発振回路31cの発振クロックが入力される。このNOT回路31bは、遊技機動作モード信号が反転入力によって動作が制御される。すなわち、遊技機準備状態信号が非アクティブ(Hレベル)であれば、動作モード合成遊技機準備状態信号はHレベルとなり、遊技機10は非アクティブであると判定できる(図14(b)を参照)。
そして、遊技機準備状態信号がアクティブ(Lレベル)になると、NAND回路31aからはNOT回路31bの入力が反転出力されることとなり、遊技機動作モードがモード1(Hレベル)であれば、発振回路31cからの発振クロックは通過せず、NOT回路31bの出力がHレベルに保持されることから、NAND回路31bの出力である動作モード合成遊技機準備状態信号はLレベルとなり、遊技機10がモード1アクティブであると判定できる。
一方、動作モード信号がモード2(Lレベル)に変わると、発振回路31cからの発振クロックが出力され、その反転クロックがNAND回路31aの出力となる。すなわち、NAND回路31aの出力である動作モード構成遊技機準備状態信号はON/OFFを一定周期で繰り返すパルス波となり、遊技機10がモード2アクティブであると判定できる。なお、モード2アクティブか否かの確認には、動作モード構成遊技機準備状態信号のパルスが繰り返されていることをタイマにて確認する必要があるため、モード1アクティブからモード2アクティブへ移行したと判定できない遷移状態が介在することとなる。
また、モード2アクティブから遊技機準備状態信号が非アクティブに変わると、動作モード合成遊技機準備状態信号は非アクティブとなるが、モード2アクティブからの移行に際しては、動作モード構成遊技機準備状態信号のパルスが繰り返されていないことをタイマにて確認する必要があるため、モード2アクティブから非アクティブへ移行したと判定できない遷移状態が介在することとなる。
図15に示すのは、分解器32を有する接続ケーブル30″を用いて遊技機10と遊技媒体貸出装置20を接続した遊技媒体貸出システムの概略構成図である。この分解器32は、遊技機10からの動作モード合成遊技機準備状態信号が入力され、これを遊技機動作モード信号と遊技機準備状態信号に分解して遊技媒体貸出装置20へ送出する。なお、遊技機10が送出する動作モード合成遊技機準備状態信号は、非アクティブ時にはHレベル、モード1アクティブ時にはLレベル、モード2アクティブ時には周期Tのクロック波形である。
図16(a)は、分解器32の構成例を示すもので、単安定マルチバイブレータ構成のワンショット回路32aのA端子に、NOT回路32bより動作モード合成遊技機準備状態信号の反転波形が入力され、ワンショット回路32aのQ出力は2入力のNOR回路32cに、ワンショット回路32aの反転Q出力は2入力のAND回路32dに各々入力される。NOT回路32bの出力は、第1遅延素子32eを介してNOR回路32cに入力され、このNOR回路32cの出力が遊技機準備状態信号となる。また、NOR回路32cの出力は第2遅延素子32fを介してAND回路32dに入力され、このAND回路32dの出力が動作モード信号となる。この分解器32による信号分離の過程を図16(b)に示す。
なお、上述した分解器32により信号分離を適正な信号分離を行うために、モード2アクティブ時における動作モード合成遊技機準備状態信号のクロック周期T、第1遅延素子32eの遅延時間D1、ワンショット回路32aの時定数τ、第2遅延素子32fの遅延時間D2は、「1/2T<D1<T<τ<D2」が成立するように設定しておく。遊技機準備状態信号をワンショット回路32aの時定数τより若干長いD2だけ遅延させた信号とワンショット回路32aの反転Q出力とのANDをとることによって、遊技機準備状態信号が非アクティブからアクティブ(H→L)に変化したときにワンショット回路32aの反転Q出力を一定時間マスクし、適正な動作モード信号を得ることができる。また、遅延素子32eの遅延時間D1は、モード2アクティブ時における動作モード合成遊技機準備状態信号のクロック周期Tの1/2以上に設定することで、遊技機準備状態信号の安定した出力を確保できる。
図17に示すのは、遊技機接続確認信号(PSI)を遊技機動作モード信号として兼用する遊技媒体貸出システムの概略構成であり、例えば、遊技機10から遊技媒体貸出制御装置20へ出力する動作モード兼用遊技機接続確認信号は、非アクティブ時にはHレベル、モード1アクティブ時にはLレベル、モード2アクティブ時には周期Tのクロック波形である。これを受けた遊技媒体貸出制御装置20においては、上述した分離器32と同様な構成の信号分離回路により遊技機貸出モード信号と遊技機接続確認信号に分離するものである。
以上、本発明に係る遊技媒体貸出装置の実施形態を添付図面に基づいて説明したが、本発明の包摂範囲は、これらの実施形態に限定されるものではなく、公知既存の手法を適宜転用することで実現しても構わない。