JP2008182090A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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康明 篭利
Isao Miyashita
功 宮下
Akira Kanai
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Abstract

【課題】バイポーラトランジスタの製造歩留まりを向上する。
【解決手段】半導体基板Subの主面上に、バイポーラトランジスタのコレクタを構成するコレクタ層CL、ベースを構成するベース層BLおよびキャップSi層BCL、およびエミッタを構成するエミッタ層ELが設けられている。このうち、ベース層BLとしてSiGe層を選択性エピタキシャル成長によって形成した後、キャップSi層BCLとしてSi層を非選択性エピタキシャル成長によって形成する。
【選択図】図20

Description

本発明は、半導体装置の製造技術に関し、特に、バイポーラトランジスタの製造に適用して有効な技術に関するものである。
例えば、無線LAN(Local Area Network)用PA(Power Amplifier)、LNA(Low noise Amplifier)、コードレス電話などの通信分野に適用されるバイポーラトランジスタには高周波特性(高速性能)が要求されている。
バイポーラトランジスタのベース(ベース領域、ベース層)となる半導体層の形成には、選択性エピタキシャル成長(SEG;Selective Epitaxial Growth)あるいは非選択性エピタキシャル成長(NSEG;Non-Selective Epitaxial Growth、あるいはBlanket)を用いる技術がある。
非選択性エピタキシャル成長は、均一な膜厚のベース層を形成することができるものである。このためベース層のバラツキが下地面内で少なくなり、トランジスタ特性を安定化させ、特性バラツキの少ないバイポーラトランジスタを得ることができるのである。
一方、選択性エピタキシャル成長は、ベース層を選択的に形成することによってベース層とエミッタ層との接合面積を小さくすることができるものである。このため接合容量(キャパシタンス)も小さくなり、選択性エピタキシャル成長は、非選択性エピタキシャル成長より高周波特性が向上したバイポーラトランジスタを得ることができるのである。
このようにベース層を形成するにあたり選択性エピタキシャル成長あるいは非選択性エピタキシャル成長のどちらか一方を選択して、例えば、高周波特性あるいは特性バラツキの低いバイポーラトランジスタを得ることが主流である。
なお、本発明者らは、発明した結果に基づき、ベース(ベース領域、ベース層)の形成方法として選択性エピタキシャル成長後に非選択性エピタキシャル成長を用いる観点で先行技術調査を行った。その結果、特許文献1(特開平11−214401号公報)は、全体としてエミッタ抵抗の低減を主題とするものであり、ベース層形成に選択性エピタキシャル成長を用い、その後エミッタ層形成に非選択性エピタキシャル成長を用いる記載がされている。しかしながら、ベース層形成にあたり選択性エピタキシャル成長を用いた後に非選択性エピタキシャル成長を用いる記載はない。また、特許文献2(WO 03/088362)、および特許文献3(特開2004−266029号公報)には、ベース層形成に選択性エピタキシャル成長を用いる記載がされているが、ベース層形成にあたり選択性エピタキシャル成長を用いた後に非選択性エピタキシャル成長を用いる記載はない。
特開平11−214401号公報(例えば、段落[0029]) WO 03/088362(例えば、第12頁) 特開2004−266029号公報(例えば、段落[0038])
本発明者らは、バイポーラトランジスタの高速性能を向上するために、例えば、npn型のヘテロ接合バイポーラトランジスタ(以下、HBT;Hetero-junction Bipolar Transistor)を検討している。本発明者らが検討しているHBTは、シリコンゲルマニウム(SiGe)層とシリコン(Si)層のような異種の半導体層の接合を、それぞれベースとエミッタの接合に用いている。ベースを構成するSiGe層とエミッタを構成するSi層のように異なった半導体材料を用いたHBTは、エミッタ/ベース界面の障壁により、ホールのエミッタ領域への漏れを抑えられるので電流増幅率hFE(あるいはβ)を低下させずにコレクタ電流を増加することができる。なお、電流増幅率hFEは、エミッタ接地増幅回路での直流電流増幅率である。
本発明者らが検討しているnpn型のHBTの構成は、概略すると半導体基板上に、コレクタ(コレクタ領域)を構成するSi層からなるコレクタ層、ベース(ベース領域)を構成するSiGe層からなるベース層、ベースを構成するSi層からなるキャップシリコン(キャップSi)層、およびエミッタ(エミッタ領域)を構成するSi層からなるエミッタ層を順に設けているものである。
ここで、キャップSi層を用いる理由について説明する。バイポーラトランジスタにおいて、ベース層およびキャップSi層からなるベースは、薄膜化されることで電子の走行時間が短くなりトランジスタの応答速度の増大、すなわち高周波特性が向上する。このようにベース層(キャップSi層を含む)の厚さは高周波特性を向上する上で重要であり、キャップSi層はそのための調整代となっている。また、キャップSi層を用いない場合、SiGe層が露出したままの状態では、後工程でGe(ゲルマニウム)、或いはSiGe:C(シリコンゲルマ:カーボン)に含まれるC(カーボン)が汚染源となることが考えられる。このため本発明者らはキャップSi層を用いている。
ベースを構成するベース層およびキャップSi層に対して、本発明者らは、高周波特性が優れたHBTを得るために、選択性エピタキシャル成長を用いている。ここで、キャップSi層は、例えばLP−CVD(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)法によって、SiHClガスを所定の流量で供給してなる選択性エピタキシャル成長技術を用いている。なお、SiHClガスの代わりに、SiH、Si、Siも適用できるが、HClなどの塩素(Cl)原子を含むガスが必要となる。
しかしながら、トランジスタ特性のウエハ面内均一性を左右するパラメータとしての、キャップSi層の膜厚の均一性が低下する場合が生じた。この場合、例えば、ウエハから取得できる所望の範囲のトランジスタ特性(例えば電流増幅率hFE)を有するバイポーラトランジスタの取得数が減少してしまう。
本発明の目的は、バイポーラトランジスタの製造歩留まりを向上させることのできる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明の半導体装置の製造方法は、バイポーラトランジスタのベースをSiGe層およびキャップSi層から構成し、SiGe層を選択性エピタキシャル成長で形成し、その上のキャップSi層を非選択性エピタキシャル成長で形成するものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
本発明の半導体装置の製造技術によれば、バイポーラトランジスタの製造歩留まりを向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、本願において、シリコンゲルマニウム(SiGe)層とは、シリコンゲルマニウムを主成分とするものをいい、例えばSiGeの一部の原子を炭素(C)で置換したSiGe:Cを含むものである。また、本願において、シリコン(Si)層とは、シリコンを主成分とするものをいう。
本実施の形態の半導体装置は、例えば、無線LAN用PA、LNA、コードレス電話などの通信分野に適用される半導体装置である。ここでは、npn型のヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)を有する半導体装置の製造方法を例示するが、pnp型のHBTを有する半導体装置の製造方法に適用することもできる。
図1〜図20は本実施の形態による半導体装置の製造工程中における要部断面図、図21は図20の半導体装置の要部平面図である。すなわち、図1〜図20は製造工程中における図21のA−A’線の断面を示す。
まず、図1に示すように、例えばp型の単結晶シリコン基板からなる半導体基板(平面略円形状の半導体ウエハ)Subを準備した後、その主面(素子形成面)を酸化(いわゆる表面酸化)することによって酸化シリコン膜OF1を形成し、例えばCVD法によって酸化シリコン膜OF1上に窒化シリコン膜NF1を形成する。なお、半導体基板としては、SOI(Silicon On Insulator)基板を用いても良い。例えば、HBTとMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)とを同一のSOI基板に形成したシステムLSIの場合、HBTが形成される素子領域(HBT形成領域)をSOI基板の絶縁層に達する深さの絶縁分離溝で区画することによって、HBTが基板から電気的に分離することができる。
続いて、図2に示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いてHBT形成領域の窒化シリコン膜NF1を除去した後、n型の不純物(例えば、アンチモン(Sb))をHBT形成領域にイオン注入することによって、n型のイオン打ち込み層IL1を形成し、熱拡散する。
続いて、残存している窒化シリコン膜NF1を除去した後、図3に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いてp型の不純物(例えば、フッ化ボロン(BF))を所定の領域にイオン注入することによって、p型のイオン打ち込み層IL2を形成し、熱拡散する。このp型のイオン打ち込み層IL2は、基板コンタクトとなる。
続いて、酸化シリコン膜OF1を除去した後、図4に示すように、半導体基板上にn型の半導体層(Si層)からなるコレクタ層CLを形成する。具体的には、p型の単結晶シリコン基板を下地とし、n型の不純物(例えば、リン(P))をドープしてn型の半導体層(Si層)をエピタキシャル成長する。このn型の半導体層(Si層)からなるコレクタ層CLが、HBTのコレクタを構成するものである。
続いて、図5に示すように、半導体基板の主面を酸化(いわゆる表面酸化)することによってコレクタ層CL上に酸化シリコン膜OF2を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてp型の不純物(例えば、フッ化ボロン(BF))を所定の領域にイオン注入することによって、p型のイオン打ち込み層IL3を形成し、熱拡散する。このp型のイオン打ち込み層IL3は、基板コンタクトとなり、p型のイオン打ち込み層IL2と接触される。次いで、例えばCVD法によって酸化シリコン膜OF2上に窒化シリコン膜NF2を形成する。
続いて、図6に示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、素子分離形成領域の窒化シリコン膜NF2を除去し、n型の半導体層からなるコレクタ層CL上に素子分離領域DSを形成する。素子分離領域DSは、例えばLOCOS(Local Oxidization of Silicon)法によって形成された酸化シリコン膜からなる。この素子分離領域DSによって活性領域の平面的な範囲が規定されている。なお、素子分離領域DSは、コレクタ層CLに掘られた溝内に、例えば酸化シリコン膜を埋め込むことで形成されたSGI(Shallow Groove Isolation)でもよい。
続いて、窒化シリコン膜NF2を除去し、半導体基板の主面を酸化した後、図7に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いてn型の不純物(例えば、リン(P))を所定の領域にイオン注入することによって、n型のイオン打ち込み層IL4を形成する。このn型のイオン打ち込み層IL4は、コレクタコンタクトとなる。次いで、フォトリソグラフィ技術を用いてp型の不純物(例えば、フッ化ボロン(BF))をイオン打ち込み層IL3の領域にイオン注入することによって、p型のイオン打ち込み層IL5を形成する。その後、アニールすることによって、イオン打ち込み層IL4、IL5を拡散、活性化する。
続いて、図8に示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、HBT形成領域のコレクタ層CL上の酸化シリコン膜OF2を除去した後、TEOS(Si(OC254;Tetra-Ethyl-Ortho-Silicate)ガスを用いたCVD法によって酸化シリコン膜からなる絶縁膜IF1を活性領域のコレクタ層CL上および素子分離領域DS上に形成する。
次いで、絶縁膜IF1上にp型の半導体層(Si層)からなる外部ベース層OBLを形成した後、CVD法によって外部ベース層OBL上に窒化シリコン膜NF3を形成し、更に、TEOSガスを用いたCVD法によって窒化シリコン膜NF3上に酸化シリコン膜OF3を形成する。このp型の多結晶Si層からなる外部ベース層OBLは、引き出されて、外部と電気的に接続されるための外部ベース(引き出し配線)を構成するものである。
例えば、外部ベース層OBLは、まず、絶縁膜IF1上にイントリンシック多結晶からなるSi層をCVD法によって形成し、その表面を酸化(酸化シリコン膜形成)した後、p型の不純物(例えば、ボロン(B))をイオン注入することによって、イントリンシック多結晶Si層の上部にp型のイオン打ち込み層を形成し、上記酸化によって形成された酸化シリコン膜を除去する。その後の酸化シリコン膜OF3を形成した後、アニールすることによって、p型のイオン打ち込み層がイントリンシック多結晶Si層全体に拡散し、p型の多結晶Si層からなる外部ベース層OBLが形成される。
後述するが本実施の形態におけるHBTの実効的なベース部分が選択性エピタキシャル成長したSiGe層からなるベース層BLで形成され、このベース層BLが多結晶Si層からなる外部ベース層OBLで接続される。すなわち、ベース層BLと別工程で形成される外部ベース層OBLから構成される多結晶Si層のキャリア濃度、膜厚の最適化により、外部ベース層OBLの寄生容量、寄生抵抗を低減することができる。
続いて、図9に示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて活性形成領域の一部の酸化シリコン膜OF3、窒化シリコン膜NF3および外部ベース層OBLを順に除去し、絶縁膜IF1が露出するように開口部OP1を形成する。次いで、露出した絶縁膜IF1を含む開口部OP1の内壁上および残存した酸化シリコン膜OF3上に窒化シリコン膜からなる絶縁膜IF2をCVD法によって形成する。
続いて、絶縁膜IF2をエッチバックすることによって、図10に示すように、前記窒化シリコン膜の一部を除去し、絶縁膜IF1上であって開口部OP1の内壁に窒化シリコン膜からなる側壁スペーサSSを形成する。
続いて、図11に示すように、例えばフッ酸(HF)によるウエットエッチング処理を施して、開口部OP1から酸化シリコン膜からなる絶縁膜IF1の一部を除去し、半導体層(Si層)からなるコレクタ層CLが露出するように開口部OP1より大きな平面寸法の開口部OP2を形成する。すなわち、開口部OP2は開口部OP1に連通され、開口部OP2内からはコレクタ層CLの表面の一部が露出されている。
このエッチング処理では、絶縁膜IF1のエッチングが外部ベース層OBLの下側一部にも及ぶように、すなわち、アンダーカットになるように、オーバエッチング処理を施すものである。このため、外部ベース層OBLの端部は開口部OP2の外周端から開口部OP2の中心に向かって庇のように突き出して延在しており、その突き出し部において半導体基板に対向する面で外部ベース層OBLを構成する多結晶Si層が露出されている。
また、酸化シリコン膜OF3は、前記ウエットエッチング処理により全て除去される。ただし、本実施の形態では、この段階において外部ベース層OBLの上面に窒化シリコン膜NF3が形成されている上、開口部OP1内における外部ベース層OBLおよび窒化シリコン膜NF3の側面に、その全体を被覆するように窒化シリコン膜からなる側壁スペーサSSが形成されている。ここでは、側壁スペーサSSは、その上部が窒化シリコン膜NNF3の上面よりも突出された状態で開口部OP1内の窒化シリコン膜NF3の側面に重なるように形成されている。このように外部ベース層OBLの上面および開口部OP1内側面が窒化シリコン膜NF3および側壁スペーサSSによりしっかりと覆われているので、前記ウエットエッチング処理を充分に行うことができる。このため、半導体層(Si層)からなるコレクタ層CLのシリコン(Si)の表面をより良好に露出させることができる。
続いて、図12に示すように、Si層からなるコレクタ層CL上にSiGe層(半導体層)からなるベース層BLを選択性エピタキシャル成長する。このベース層BLは、HBTのベースを構成するものである。このとき、多結晶Si層からなる外部ベース層OBLと接触するようにSiGe層からなるベース層BLが開口部OP2に形成される。ベース層BLを構成するSiGe層は、例えば、20〜30nm程度の膜厚で、半導体基板側から順にi(イントリンシック)−SiGe層、p−SiGe:C層、p−SiGe:C層、p−SiGe層から構成される。
選択性エピタキシャル成長を行うには、塩素(Cl)原子を含むガスを用いるため、チャンバ内に塩素原子が存在する雰囲気が必要である。また、塩素原子はチャンバ内でエッチャントの役割を果たす。このため、コレクタ層CLの単結晶面でエピタキシャル成長が進み、マスク膜(例えば、窒化シリコン膜NF3、側壁スペーサSS)上では、堆積されない。すなわち、選択性を保持するために、エッチャントである塩素原子を含むガスをエピタキシャル成長中に流す必要がある。塩素原子を含むガスを用いたエピタキシャル成長では、塩素がSi単結晶面に吸着しやすくなり、Si界面で塩素終端となる。この塩素が解離したSiteにSi原子およびGe原子が吸着し、エピタキシャル成長が進行する。
このように選択性エピタキシャル成長では、単結晶(Si層からなるコレクタ層CL)上には単結晶エピタキシャル成長膜の半導体層(SiGe層からなるベース層BL)が形成し、マスク膜(窒化シリコン膜NF3)上には、堆積物が形成されない。
具体的に、ベース層BLの製造工程について以下に説明する。図22には、ベース層BLを構成するSiGe層の濃度プロファイルの一例が示されている。
ベース層BLは、ウエハ状態の半導体基板をエピタキシャル成長装置のチャンバ(室)内に収容した後、水素ガスなどのような還元性ガス雰囲気中においてランプアニール法等により短時間アニールを施した後、SiGe層を例えばLP(Low Pressure)−CVD法により半導体基板のコレクタ層CL上に選択性エピタキシャル成長させてなるものである。なお、LP−CVD法の他には、RP(Reduced Pressure)−CVD法、UHV(Ultra High Vacuum)−CVD法、あるいはMOCVD(Metal Organic CVD)法を用いても良い。
まず、i−SiGe層が、ジクロロシラン(DSC、SiHCl)ガス、GeHガス、およびHClガスをそれぞれ所定の流量で供給されてなる。例えば、HClガス流量を調整し、半導体基板(コレクタ層CL)上では、SiGe層を堆積し、マスク膜(例えば、窒化シリコン膜NF3、側壁スペーサSS)では、エッチングが優位になるようにする。このi−SiGe層のGe濃度は、例えば15〜30原子%の範囲内の高Ge濃度とする。なお、Si系のプリカーサーとして、SiHClガスの代わりに、SiH、Si、Siも適用できるが、GeClあるいはHClなどの塩素(Cl)原子を含むガスが必要となる。また、Ge系のプリカーサーとして、GeHガスの代わりに、GeCl、Geなども適用できる。さらに、SiとGe同時のプリカーサーとして、ゲルミルシラン((HGe)SiH4−x)も適用できるが、塩素原子を含む他のプリカーサーあるいはHClが必要となる。
次いで、p−SiGe:C層が、p型の不純物となるボロン(B)の供給源であるBガスおよび炭素(C)の供給源のモノメチルシラン(CHSiH)ガスと共に、ジクロロシランガス、GeHガス、およびHClガスをそれぞれ所定の流量で供給されてなる。このp−SiGe:C層のGe濃度は、例えば15〜30原子%の範囲内の高Ge濃度とする。また、炭素(C)の濃度は、例えば1×1019cm−3〜5×1019cm−3の範囲内とする。また、ボロン(B)の濃度は、例えば3×1019cm−3〜8×1019cm−3の範囲内とする。
次いで、p−SiGe:C層が、p型の不純物となるボロン(B)の供給源であるBガスおよび炭素(C)の供給源のCHSiHガスと共に、ジクロロシランガス、GeHガス、およびHClガスをそれぞれ所定の流量で供給されてなる。このp−SiGe:C層のGe濃度は、例えば15〜30原子%の範囲内の高Ge濃度とする。また、炭素(C)の濃度は、例えば1×1019cm−3〜5×1019cm−3の範囲内とする。また、ボロン(B)の濃度は、例えば1×1018cm−3〜8×1018cm−3の範囲内とする。
次いで、p−SiGe層が、p型の不純物となるボロン(B)の供給源であるBガスと共に、ジクロロシランガス、GeHガス、およびHClガスをそれぞれ所定の流量で供給されてなる。このp−SiGe層のGe濃度は、例えば5〜10原子%の範囲内の低Ge濃度とする。また、ボロン(B)の濃度は、例えば1×1018cm−3〜8×1018cm−3の範囲内とする。
ベース層BLの不純物がその上下に位置するエミッタ層ELやコレクタ層CLに拡散した場合、実効ベース長が増加し、トランジスタ特性が劣化してしまう。しかしながら、ベース層BLを構成するSiGeの一部の原子を炭素(C)で置換することによって、ベース層BLの不純物がその上下に位置するエミッタ層ELやコレクタ層CLに拡散するのを抑制することができる。これにより、ベース層BLの薄膜化が図れ、高周波特性を向上することができる。
図22に示したように、ベース層BLを構成するSiGe層は、半導体基板側から順にi−SiGe層(高Ge濃度)、p−SiGe:C層(高Ge濃度)、p−SiGe:C層(高Ge濃度)、p−SiGe層(低Ge濃度)から構成される。なお、SiGe層は、図22に示した構成に限らず、例えば図23〜図25に示すような構成であっても良い。
一方、この選択性エピタキシャル成長時において、多結晶Si層からなる外部ベース層OBLの突き出し部で露出している面には、多結晶SiGe層が形成される。多結晶Si層からの半導体層の成長は、通常単結晶Si層からの半導体層の成長開始より遅いため、多結晶SiGe層は、半導体基板側から成長した層より薄くなる。このように、多結晶Si層からなる外部ベース層OBLの突き出し部の裏面から下方向に成長する多結晶SiGe層を、p−SiGe:C層と接触させることで自己整合(Self-align)的にベース層BLと外部ベース層OBLとの接続を図ることができる。
ここで、非選択性エピタキシャル成長を用いてベース層BLを形成した場合について説明する。この場合、図8で説明した絶縁膜IF1を形成した後、絶縁膜IF1に開口部を形成し、その開口部内および絶縁膜IF1上に、選択性エピタキシャル成長によってSiGe層からなるベース層BLおよび外部ベース層OBLを同時に形成することとなる。すなわち、非選択性エピタキシャル成長では、絶縁膜IF1上のSiGe層からなる外部ベース層OBLはベース層BLまでの引き出し配線として用いられるが、高周波特性に優れたHBTを得るために、ベース層BLの膜厚を薄くした場合、外部ベース層OBLの膜厚が薄くなり、外部ベース抵抗を低くすることができないという問題がある。この点、本実施の形態では、多結晶Si層からなる外部ベース層OBLをSiGe層からなるベース層BLとは別工程で形成し、膜厚を確保するとともに、前述の通り、自己整合的にベース層BLと外部ベース層OBLとの接続を図ることができるので、外部ベースの低抵抗化を図ることができる。
続いて、図13に示すように、SiGe層からなるベース層BL上にSi層(半導体層)からなるキャップSi層BCLを非選択性エピタキシャル成長する。このキャップSi層BCLは、ベース層BLと同様にHBTのベースを構成するものである。本実施の形態ではキャップSi層BCLを構成するSi層は、例えば5〜30nm程度の膜厚で、p型のSi層から構成される。図22には、キャップSi層BCLを構成するSi層の濃度プロファイルの一例が示されている。
また、このキャップSi層BCLを形成の際、マスク膜となる窒化シリコン膜NF3上には、多結晶シリコン膜PS1が形成される。このように非選択性エピタキシャル成長では、単結晶(SiGe層からなるベース層BL)上には単結晶エピタキシャル成長膜の半導体層(キャップSi層BCL)が形成し、マスク膜(窒化シリコン膜NF3)上には、単結晶エピタキシャル成長膜と同じ成分の多結晶の半導体層(多結晶シリコン膜PS1)が形成される。
具体的には、キャップSi層BCLを例えばLP−CVD法によって、p型の不純物となるボロン(B)の供給源であるBガスと共に、塩素原子を含まないガス、例えばSiHガスを所定の流量で供給し、ベース層BL上に非選択性エピタキシャル成長させる。キャップSi層BCL中のボロン(B)の濃度は、例えば1×1018cm−3〜8×1018cm−3程度とする。なお、LP−CVD法の他には、RP−CVD法、UHV−CVD法、あるいはMOCVD法を用いても良い。また、SiHガスの他には、Siガス、あるいはSiガスを用いても良い。
このように、塩素原子を含まないガスを用いてキャップSi層BCLを形成することで、Si界面が水素終端となり、エピタキシャル成長の活性化エネルギーを下げることができる。活性化エネルギーが下がるため、温度分布に対するエピタキシャル成長レート(成長速度)の感度が下がる。すなわち、CVD装置などが持つウエハ面内の温度分布のエピタキシャル成長レートへの依存性が低下する。そのため、ウエハ面内でのキャップSi層の膜厚分布の均一性が選択性エピタキシャル成長時と比較して向上する。その結果、in−siteのSiGe:C中のp型不純物(例えばボロン)とエミッタ層ELから拡散するn型不純物の接合位置がウエハ面内で、より均一になる。また、ウエハ面内でのトランジスタ特性(例えば電流増幅率hFE)のバラツキは、本発明者らが検討したキャップSi層を選択性エピタキシャル成長で形成した場合と比較して低減することができる。
また、ベース層BL上にキャップSi層BCLを用いることで、キャップSi層BCLがHBTのベース長の調整代となり、高周波特性を向上するのに役立つ。図26には、マスク開口率に対するウエハ面内のキャップSi層BCLの膜厚バラツキが示されている。ベース長の調整代としては、ウエハ面内の膜厚バラツキが少ない方が良い。図26からわかるように、選択性エピタキシャル成長(SEG)より非選択性エピタキシャル成長(NSEG)の方が小さい。本実施の形態では、キャップSi層BCLを非選択性エピタキシャル成長で行っているので、選択性エピタキシャル成長より、膜厚のバラツキを低減することができる。また、キャップSi層BCLの膜厚バラツキが低減することで、トランジスタ特性(例えば電流増幅率hFE)のバラツキも低減することができる。
また、キャップSi層を用いない場合、SiGe層が露出したままの状態では、後工程でゲルマニウム(Ge)、或いはSiGe:C中のカーボンが汚染源となることが考えられるが、本実施の形態では、キャップSi層BCLをSiGe層からなるベース層BL上に配置しているので、これを防止することができる。
続いて、図14に示すように、TEOSガスを用いたCVD法によって酸化シリコン膜OF4を半導体基板の主面上に形成し、CVD法によって多結晶シリコン膜PS2を酸化シリコン膜OF4上に形成する。
続いて、図15に示すように、多結晶シリコン膜PS2および酸化シリコン膜OF4をエッチバックし、例えば側壁スペーサSS周辺で生じている段差部を埋め込むようにする(図15参照)。また、このエッチバックによりキャップSi層BCLの一部を露出する。次いで、CVD法によってn型不純物(例えば、リン(P))をドープしたn型の多結晶シリコン層(半導体層)からなるエミッタ層ELをキャップSi層BCL上に形成する。このようにエミッタ層ELは、キャップSi層BCL上に自己整合的に形成され、寄生容量および寄生抵抗を少なくすることができる。このため、高周波特性の向上が容易である。
続いて、図16に示すように、レジストパターンFR1をエッチングマスクとしたドライエッチング技術により、エミッタ層ELの一部を除去する。なお、このエミッタ層ELの底面は、キャップSi層BCLと接触している。
続いて、レジストパターンFR1をアッシングにより除去した後、図17に示すように、レジストパターンFR2をエッチングマスクとしたドライエッチング技術により窒化シリコン膜NF3および外部ベース層OBLの一部を除去する。本実施の形態では、外部ベース層OBLの上面上および開口部OP1側の側面上にそれぞれ窒化シリコン膜NF3および窒化シリコン膜からなる側壁スペーサSSにより覆われているので、外部ベース層OBLとエミッタ層ELとの間の絶縁耐圧を十分に確保することができ、それら電極間の短絡不良を防止することが可能となっている。
続いて、レジストパターンFR2をアッシングにより除去した後、図18に示すように、レジストパターンFR3をエッチングマスクとしたドライエッチング技術により、後工程でコンタクトが形成される領域の窒化シリコン膜NF3、酸化シリコン膜OF2、および絶縁膜IF1を除去する。これにより、外部ベース層OBL、イオン打ち込み層IL4、およびイオン打ち込み層IL5の上面が露出する。
続いて、レジストパターンFR3をアッシングにより除去した後、図19に示すように、シリサイド技術によって、後工程でコンタクトが形成される領域の外部ベース層OBL、エミッタ層EL、イオン打ち込み層IL4、およびイオン打ち込み層IL5の上面にニッケルシリサイド(NiSi)膜NSFを形成する。
具体的には、まず、スパッタ法によって半導体基板の主面上にニッケル(Ni)膜を形成する。次いで、半導体基板をアニールすることによって、外部ベース層OBLを構成する多結晶Si層、エミッタ層ELを構成する多結晶Si層、イオン打ち込み層IL4を構成するSi層、およびイオン打ち込み層IL5を構成するSi層と、前記Ni膜を反応(シリサイド化)させる。次いで、未反応の前記Ni膜を除去することによって、後工程でコンタクトが形成される領域の外部ベース層OBL、エミッタ層EL、イオン打ち込み層IL4、およびイオン打ち込み層IL5の上面にNiSi膜NSFが形成される。なお、ここで使用されるNiの代わりにCo(コバルト)を用いることもできる。
続いて、図20に示すように、CVD法によって半導体基板の主面上に酸化シリコン膜からなる層間膜LIFを形成した後、これをCMP(Chemical Mechanical Polishing)法によって平坦化する。次いで、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて層間膜LIFに、外部ベース層OBL、エミッタ層EL、イオン打ち込み層IL4、およびイオン打ち込み層IL5が露出するようにコンタクトホールCNTを形成する。次いで、半導体基板の主面上に、例えばタングステン(W)をCVD法によって堆積した後、これをCMP法またはエッチバック法によって削ることにより、コンタクトホールCNT内にタングステンからなるプラグCPを形成する。
次いで、半導体基板の主面上に、例えばチタンタングステン(TiW)等のようなバリア性導体膜、アルミニウム(Al)−シリコン(Si)−銅(Cu)合金等のようなアルミニウム系の相対的に厚い主導体膜およびチタンタングステン等のようなバリア性導体膜をスパッタリング法等によって下層から順に堆積する。その後、積層導体膜をリソグラフィ技術およびドライエッチング技術を用いてパターニングすることにより、外部ベース層OBLと電気的に接続されたベース電極BE、エミッタ層ELと電気的に接続されたエミッタ電極EE、イオン打ち込み層IL4と電気的に接続されたコレクタ電極CE、およびイオン打ち込み層IL5と電気的に接続された基板電極SEを形成する。
以上の工程により、HBTを備えた半導体装置が完成する(図20、図21参照)。なお、HBTの外周には、図21に示すように、絶縁膜が埋め込まれた断面形状がU字状の溝UDが形成される。この溝UDは、寄生容量を低減するものである。
ここで、選択性エピタキシャル成長(SEG)、および非選択性エピタキシャル成長(NSEG)を用いたそれぞれの場合におけるキャップSi層の膜厚バラツキとトランジスタ特性バラツキの関係について以下に説明する。
キャップSi層を非選択性エピタキシャル成長で形成するに関しては、前述した本実施の形態で説明したとおりであり、塩素原子を含まないガスを用いる。一方、キャップSi層を選択性エピタキシャル成長で形成するに関しては、本発明者らが検討した通りであり、例えばLP−CVD法によって、塩素原子を含むガス、例えばジクロロシラン(SiHCl)ガスを所定の流量で供給する。
図27より、選択性エピタキシャル成長(SEG)を用いた場合、および非選択性エピタキシャル成長(NSEG)を用いた場合の活性化エネルギー(Ea)は一定エピタキシャル成長条件下において、それぞれ、3.6eV程度、および2.3eV程度となる。すなわち、選択性エピタキシャル成長の活性化エネルギー≫非選択性エピタキシャル成長の活性化エネルギーの関係となる。活性化エネルギーが高いということは、エピタキシャル成長レートの温度依存性が大きいことになる。すなわち、ウエハ面内(サセプタ内)で温度バラツキ(温度ムラ)が大きい場合、膜厚均一性が劣化しやすい。
このような違いは、図28に示すように、シリコン(Si)表面での終端が、選択性エピタキシャル成長(SEG)では塩素(Cl)終端であり、非選択性エピタキシャル成長(NSEG)では水素(H)終端であることが影響するものと考えられる。Si−Clの結合エネルギーよりSi−Hの結合エネルギーが高いので、選択性エピタキシャル成長の活性化エネルギーが非選択性エピタキシャル成長の活性化エネルギーより高いものと考えられる。選択性エピタキシャル成長では、選択性確保のために塩素原子を含むガスを用いることが必要であり、下地の単結晶面にはSi−Cl結合の生成が生じ、一方、非選択性エピタキシャル成長では塩素原子を含まないガスを用いることができるので、Si−H結合が生じるものと考えられる。
Si(シリコン)のエピタキシャル成長レート(GR)を温度(T)の変数とした場合、GR=A×exp(−Ea/kT)となる。なお、Aは定数、Eaは活性化エネルギー、kはボルツマン常数である。
ここで、エピタキシャル成長装置の温度分布で仮にウエハの中心と周辺でΔT=2℃、キャップSi層をウエハ中心温度(基板温度)700℃で形成する場合、選択性エピタキシャル成長では、エピタキシャル成長レート比、GR(702℃)/GR(700℃)≒1.092となり、非選択性エピタキシャル成長では、GR(702℃)/GR(700℃)≒1.058となる。このため、活性化エネルギーの違いにより、選択性エピタキシャル成長で9%程度、非選択性エピタキシャル成長で6%程度のウエハ中心と周辺の膜厚差が生じる。例えば、キャップSi層を外周で300Å(30nm)に仕上げた場合、ウエハの中心部では選択性エピタキシャル成長で約27Å、非選択性エピタキシャル成長で約18Å薄くなる計算になる。
このように、キャップSi層を選択性エピタキシャル成長で形成する場合、選択性保持のためにエッチャントである塩素(Cl)原子を含むガスを用いる必要があるため、均一性向上に限界があると考えられる。本実施の形態では、キャップSi層を非選択性エピタキシャル成長で形成しているので、選択性エピタキシャル成長で形成する場合より膜厚のバラツキを低減することができる。
図29に、キャップSi層の膜厚に対する電流増幅率hFEの関係の例を示す。図29に示すように、キャップSi層の膜厚が薄いほど、電流増幅率hFEが高いことがわかる。前述したように、キャップSi層を外周で30nm(300Å)に仕上げた場合、選択性エピタキシャル成長では中心部が約27Å薄くなるので、図29から電流増幅率hFEは300〜430の範囲となるのに対し、非選択性エピタキシャル成長では中心部が約18Å薄くなるので、電流増幅率hFEは300〜380の範囲となり、非選択性エピタキシャル成長の方が、約40%増幅率のレンジが小さいことが判る。
図30に、ウエハ面内における電流増幅率hFEバラツキを示す。図30に示すように、選択性エピタキシャル成長(SEG)の場合、1σ%(σを平均値で割った値)が9%であり、ウエハの中心部を100とすると外周部が106〜124の範囲となる。一方、非選択性エピタキシャル成長(NSEG)の場合、1σ%が4%であり、ウエハの中心部を100とすると外周部が104〜110の範囲となる。これからも、選択性エピタキシャル成長に対し、非選択性エピタキシャル成長の方が、電流増幅率hFEバラツキを低減することができることが判る。
また、図29からも判るように、高電流増幅率hFEの為には、キャップSi層の膜厚を薄くする必要があり、より一層のキャップSi層の膜厚均一性が要求される。これに対し、本実施の形態で示すように、キャップSi層を非選択性エピタキシャル成長で形成することで実現することができる。
本実施の形態によれば、ベースを構成するSiGe層を選択性エピタキシャル成長することによって、優れた高周波特性を得ることができ、さらに、そのSiGe層上のキャップSi層を非選択性エピタキシャル成長することによって、ウエハ面内のキャップSi層の膜厚のバラツキを低減することができる。これにより、ウエハ面内のトランジスタ特性(例えば電流増幅率hFE)のバラツキを低減することができる。したがって、バイポーラトランジスタを備えた半導体装置の製造歩留まりを向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態では、ベース層にSiGe層を用いたバイポーラトランジスタ(HBT)に適用した場合について説明したが、ベース層にSi層を用いたバイポーラトランジスタに対しても適用することができる。すなわち、ベース層のSi層を選択性エピタキシャル成長で形成し、キャップSi層を非選択性エピタキシャル成長で形成した場合も同様にバイポーラトランジスタの製造歩留まりを向上することができる。
本発明は、半導体装置を製造する製造業に幅広く利用されるものである。
本発明の実施の形態における半導体装置の製造工程中の要部断面図である。 図1に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図2に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図3に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図4に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図5に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図6に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図7に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図8に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図9に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図10に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図11に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図12に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図13に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図14に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図15に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図16に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図17に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図18に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図19に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 本発明の実施の形態における半導体装置の要部平面図である。 本実施の形態におけるHBTのベース領域のプロファイルの一例である。 本実施の形態におけるHBTのベース領域のプロファイルの他の一例である。 本実施の形態におけるHBTのベース領域のプロファイルの他の一例である。 本実施の形態におけるHBTのベース領域のプロファイルの他の一例である。 マスク開口率に対するウエハ面内のキャップSi層の膜厚バラツキを説明するための図である。 選択性エピタキシャル成長(SEG)および非選択性エピタキシャル成長(NSEG)をそれぞれ用いた場合における、成長速度の温度依存性を示す図である。 塩素終端および水素終端を説明するための図である。 キャップSi層の膜厚に対する電流増幅率hFEの関係を示す図である。 ウエハ面内における電流増幅率hFEバラツキを示す図である。
符号の説明
BCL キャップSi層
BL ベース層
CL コレクタ層
CNT コンタクトホール
CP プラグ
DS 素子分離領域
EL エミッタ層
FR1、FR2、FR3 レジストパターン
IF1、IF2 絶縁膜
IL1、IL2、IL3、IL4、IL5 イオン打ち込み層
LIF 層間膜
NF1、NF2、NF3、NF4 窒化シリコン膜
NSF NiSi膜
OBL 外部ベース層
OF1、OF2、OF3、OF4、OF5 酸化シリコン膜
OP1、OP2 開口部
PS1、PS2 多結晶シリコン膜
SE 基板電極
SS 側壁スペーサ
Sub 半導体基板

Claims (6)

  1. 以下の工程を含むバイポーラトランジスタを備えた半導体装置の製造方法:
    (a)半導体基板を準備する工程、
    (b)前記半導体基板上に前記バイポーラトランジスタのコレクタ層を形成する工程、
    (c)前記コレクタ層に素子分離領域を形成する工程、
    (d)前記コレクタ層上および前記素子分離領域上に第1絶縁膜を形成する工程、
    (e)前記第1絶縁膜上に前記バイポーラトランジスタの外部ベース層を形成する工程、
    (f)前記外部ベース層の一部を除去し、前記第1絶縁膜を露出する工程、
    (g)前記第1絶縁膜上に第2絶縁膜を形成する工程、
    (h)前記第2絶縁膜の一部を除去し、前記第1絶縁膜上に前記第2絶縁膜からなる側壁スペーサを形成する工程、
    (i)前記第1絶縁膜の一部を除去する工程、
    (j)前記コレクタ層上にシリコンゲルマニウム層を選択性エピタキシャル成長する工程、
    (k)前記シリコンゲルマニウム層上にキャップシリコン層を非選択性エピタキシャル成長する工程、
    (l)前記キャップシリコン層上に前記バイポーラトランジスタのエミッタ層を形成する工程。
  2. 以下の工程を含むバイポーラトランジスタを備えた半導体装置の製造方法:
    (a)半導体基板を準備する工程、
    (b)前記半導体基板上に第1導電型の第1半導体層を形成する工程、
    (c)前記第1半導体層に素子分離領域を形成する工程、
    (d)前記第1半導体層上および前記素子分離領域上に第1絶縁膜を形成する工程、
    (e)前記第1絶縁膜上に第2導電型の第2半導体層を形成する工程、
    (f)前記第2半導体層の一部を除去し、前記第1絶縁膜を露出する工程、
    (g)前記第1絶縁膜上に第2絶縁膜を形成する工程、
    (h)前記第2絶縁膜の一部を除去し、前記第1絶縁膜上に前記第2絶縁膜からなる側壁スペーサを形成する工程、
    (i)前記第1絶縁膜の一部を除去する工程、
    (j)前記第1半導体層上にシリコンゲルマニウム層を選択性エピタキシャル成長する工程、
    (k)前記シリコンゲルマニウム層上にキャップシリコン層を非選択性エピタキシャル成長する工程、
    (l)前記キャップシリコン層上に前記第1導電型の第3半導体層を形成する工程。
  3. 以下の工程を含むバイポーラトランジスタを備えた半導体装置の製造方法:
    (a)半導体基板上に前記バイポーラトランジスタのコレクタを構成する第1シリコン層を形成する工程、
    (b)前記第1シリコン層上にベースを構成する半導体層を、塩素原子を含むガスを用いてエピタキシャル成長する工程、
    (c)前記半導体層上に前記バイポーラトランジスタのベースを構成する第2シリコン層を、塩素原子を含まないガスを用いてエピタキシャル成長する工程、
    (d)前記第2シリコン層上にエミッタを構成する第3シリコン層を形成する工程。
  4. 請求項3記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(a)と前記工程(b)との間に、更に、
    (e)前記第1シリコン層上に絶縁膜を形成する工程、
    (f)前記絶縁膜上に外部ベースを構成する第4シリコン層を形成する工程、
    (g)前記第4シリコン層の一部を除去し、前記絶縁膜が露出するように第1開口部を形成する工程、
    (h)前記第1開口部から前記絶縁膜の一部を除去し、前記第1シリコン層が露出するように前記第1開口部より大きい第2開口部を形成する工程、
    を含み、
    前記工程(b)では、前記第4シリコン層と接触するように前記半導体層を前記第2開口部に形成する。
  5. 請求項3記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(b)では、シリコンゲルマニウム層からなる前記半導体層を形成する。
  6. 請求項3記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(b)では、シリコン層からなる前記半導体層を形成する。
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KR20210053188A (ko) * 2019-10-31 2021-05-11 타이완 세미콘덕터 매뉴팩쳐링 컴퍼니 리미티드 다층 베이스 유전체 막을 포함하는 bjt
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