JP2008181771A - 色変換器、これを用いた植物育成装置及び植物育成方法 - Google Patents

色変換器、これを用いた植物育成装置及び植物育成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008181771A
JP2008181771A JP2007014556A JP2007014556A JP2008181771A JP 2008181771 A JP2008181771 A JP 2008181771A JP 2007014556 A JP2007014556 A JP 2007014556A JP 2007014556 A JP2007014556 A JP 2007014556A JP 2008181771 A JP2008181771 A JP 2008181771A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
color converter
phosphor
component
wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007014556A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4840776B2 (ja
Inventor
Naoto Hirosaki
尚登 広崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute for Materials Science
Original Assignee
National Institute for Materials Science
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute for Materials Science filed Critical National Institute for Materials Science
Priority to JP2007014556A priority Critical patent/JP4840776B2/ja
Publication of JP2008181771A publication Critical patent/JP2008181771A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4840776B2 publication Critical patent/JP4840776B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01GHORTICULTURE; CULTIVATION OF VEGETABLES, FLOWERS, RICE, FRUIT, VINES, HOPS OR SEAWEED; FORESTRY; WATERING
    • A01G7/00Botany in general
    • A01G7/04Electric or magnetic or acoustic treatment of plants for promoting growth
    • A01G7/045Electric or magnetic or acoustic treatment of plants for promoting growth with electric lighting

Abstract


【課題】 投入光の色の成分を変換および調整可能な色変換器を提供すること。
【解決手段】 本発明による色変換器は、表面または内部に蛍光体を有する透光体または反射体を備え、透光体または反射体は、短波長成分を有する投入光を受光し、蛍光体は、短波長成分を吸収し、短波長成分を長波長成分に変換し、放出することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、投入光の波長を変換して発光する色変換器、これを用いた植物育成装置及び植物育成方法に関する。
野菜、果物、花木などの植物の育成は屋外で行うのが一般的であるが、植物に適した環境を整えるために、温室やビニールハウスを用いた人工的な育成も行われている。この場合、植物に適した光の波長や量を制御する目的で、太陽光に替えて人工的な光が用いられることもある。人工的な光としては、白熱電球、蛍光ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプなどの光源が用いられてきた。さらに、エネルギー効率に優れる発光ダイオード(LED)を用いた植物栽培方法が知られている(例えば、特許文献1)。LEDを用いた照明として、赤色発光ダイオードと青色発光ダイオードとを併せて用いることにより、育成を促進する手法が知られている(例えば、特許文献2、特許文献3)。
特開2001−28947号公報 特開2002−27831号公報 特開2004−113160号公報
人工光源である白熱電球はエネルギー効率が悪く、投入電力の多くは熱となって温度が上昇する問題があった。蛍光ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプは、光合成に必要な赤色(波長6.0×10nmから7.0×10nm)と青色(波長4.5×10nmから5.0×10nm)とのバランスが悪いため、植物の健全な育成に問題があった。赤色LEDと青色LEDとを組み合わせた人工光源では赤色と青色とのバランスの制御は容易であるが、他の光源に比べ素子を得るのが困難である問題があった。さらに、太陽光を用いた植物育成においても青色光と赤色光以外の緑色成分(波長5.0×10nmから5.8×10nm)とは、植物には吸収されないため照射光のかなりの部分は育成には寄与していなかった。
このような事情により、植物育成に有用な光を効率よく得ることが困難であった。
本発明の目的は、このような困難な事情を打破し、投入光の色の成分を適正なものに変換および調整可能な色変換器を提供することである。
本発明の別の目的は、植物育成用の光として、赤色成分と青色成分とをバランス良く含む光を生成する実用性の高い植物育成装置およびその方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために、太陽光あるいは安価な人工光源に含まれる短波長成分の光を蛍光体に用い、赤色を主体とする長波長成分に変換することにより、赤色成分と青色成分との比を制御できることを見出し、色変換器と、植物育成装置と、植物育成方法とに関する発明を完成させるに至った。
発明1の色変換器は、投入光の短波長成分を吸収して長波長成分に変換して発光する蛍光体よりなることを特徴とする。
発明2は、発明1の色変換器において、前記蛍光体は透光体の表面、内部又は裏面に保持され、前記投入光が透光体を透過する間に波長変換されることを特徴とする。
発明3は、発明2の色変換器において、前記透光体は、ガラス、ファイバ、レンズ、プリズム、樹脂、高分子フィルムおよび液体からなる群から選択されることを特徴とする。
発明4は、発明1の色変換器において、前記蛍光体は反射体の表面又は内面に保持され、前記投入光が前記反射体に反射される間に波長変換されることを特徴とする。
発明5は、発明4の色変換器において、前記反射体は、鏡、凹面鏡、凸面鏡および拡散反射物からなる群から選択されることを特徴とする。
発明6は、発明1から5のいずれかの色変換器において、前記投入光は、長波長成分をさらに有することを特徴とする。
発明7は、発明6の色変換器において、前記短波長成分の光は、4.5×10nm以上5.8×10nm未満の波長の可視光であり、前記長波長成分の光は、5.8×10nm以上7.0×10nm未満の波長の可視光であることを特徴とする。
発明8は、発明1から7いずれかの色変換器おいて、前記蛍光体は、Eu、SiおよびNの元素を含むことを特徴とする。
発明9は、発明8の色変換器において、前記蛍光体は、酸素をさらに含むことを特徴とする。
発明10は、発明1から7いずれかの色変換器おいて、前記蛍光体は、Euを賦活したα型サイアロン、Euを賦活したMAlSiNまたはMSi(ただし、Mは、Mg、Ca、SrおよびBaからなる群から少なくとも1種選択される元素)、および、これらの固溶体からなる群から選択されることを特徴とする。
発明11は、発明10の色変換器おいて、前記蛍光体は、前記MがCaであるEuを賦活したCaAlSiNまたはこの固溶体であることを特徴とする。
発明12は、発明1から11のいずれかの色変換器おいて、前記投入光は、白熱電球、蛍光ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプおよびLEDランプからなる群から選択される人工光源からの光であることを特徴とする。
発明13は、発明1から11のいずれかの色変換器おいて、前記投入光は、太陽光であることを特徴とする。
発明14は、発明1から13のいずれかの色変換器を用いた植物育成装置であって、前記色変換器が投入光を受けるように、かつ、前記色変換器からの変換光が植物の育成場所を照射するように、前記色変換器が配置されてなることを特徴とする。
発明15は、発明14の植物育成装置であって、前記変換光における波長4.0×10nmから5.0×10nmの波長の青色光成分の光量子束(PPF(B))と、波長6.0×10nmから7.0×10nmの波長の赤色成分の光量子束(PPF(R))との比(PPF(B)/PPF(R))を所望の範囲になるように前記色変換器の蛍光体の量および/または種類が調整されてなることを特徴とする。
発明16は、発明14又は15の植物育成装置であって、前記色変換器が人工光源からの光を投入光とする色変換器を用い、その光源が前記色変換器を照射するように配置されてなることを特徴とする。
発明17は、植物を育成する方法であって、長短両波長成分を有する投入光を蛍光体に投入するステップと、前記蛍光体によって変換された変換光を育成植物に照射するステップとを包含し、前記変換光は、前記蛍光体が前記短波長成分を吸収し、前記長波長成分に変換、放出する光を含むことを特徴とする植物育成方法。
発明18は、発明17の方法において、前記照射するステップは、前記変換光における波長4.0×10nmから5.0×10nmの波長の青色光成分の光量子束(PPF(B))と、波長6.0×10nmから7.0×10nmの波長の赤色成分の光量子束(PPF(R))との比(PPF(B)/PPF(R))を所望の範囲になるように調整することを特徴とする。
本発明による色変換器は、表面または内部に蛍光体を有する透光体または反射体を備える。透光体または反射体は、短波長成分を有する投入光を受光し、蛍光体は、短波長成分を吸収し、長波長成分に変換し、放出する。これにより、投入光の色を変換することができる。蛍光体の量および種類を適宜選択することにより、変換・放出される長波長成分を調整することもできる。さらに、投入光に長波長成分が含まれる場合には、投入光における短波長成分を減少させるとともに投入光における長波長成分を増大させることができる。
本発明による植物育成装置は、短波長成分および長波長成分を有する投入光を発する光源と、表面または内部に蛍光体を有する透光体または反射体を備え、投入光を変換光に変換し、植物に照射する色変換器とを含む。光源として太陽光あるいは安価な人工光源を用いることができるので、コストを低減することができる。このような光源からの投入光に含まれる青色や緑色成分の光を赤色光に変換して赤色成分を富化することにより、青色と赤色との成分の割合を制御した変換光を生成できるので、植物の育成を促進できる。
本発明による植物育成方法は、短波長成分および長波長成分を有する投入光を蛍光体に投入するステップと、蛍光体によって変換された変換光を植物に照射するステップとを包含する。投入光に含まれる青色や緑色成分の光を赤色光に変換して赤色成分を富化することにより、青色と赤色の成分の割合を制御した変換光が植物に照射されるため、植物の育成を促進できる。
以下、本発明の実施の形態について詳しく説明する。同様の要素には同様の参照番号を付し、その説明を省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明による色変換器の模式図である。
本明細書においては、色変換器とは、あるスペクトルを持つ光を当てた場合にそのスペクトルの形状を変化させる機能を持つ光学素子を意図する。この働きにより色変換器から取り出される光は、そのスペクトル形状および色が投入光とは異なる。
図1(A)および(B)に示される本発明の色変換器100、100’は、表面または内部に蛍光体110を有する透光体120を備える。色変換器100、100’は、投入光130を受光し、変換光140に変換する。後述するように、色変換器100、100’は、投入光における短波長成分(本明細書では、青色成分または緑色成分とも言う)を減少させるとともに投入光における長波長成分(本明細書では、赤色成分または黄色成分とも言う)を増大させる作用を持つ。即ち、太陽光や人工光源に含まれる光のうち、光合成への寄与が少ない緑色成分や過剰に含まれる青色成分の光を蛍光体で赤色に変換することにより、赤色成分に富む光に変換する作用を持つ。写真撮影などに使われるカラーフィルターは、特定の波長成分を減少させるが、波長成分を増加させる働きはないため、本発明の色変換器はカラーフィルターとは異なる。
透光体120は、蛍光体110を保持する働き、および、投入光130を受光し、蛍光体110に当てる働きをする。蛍光体110は、通常、粉末あるいは膜の形態であるので、これを保持することが好ましい。透光体120は、投入光130の損失を少なくするために、光透過率が高いほうが好ましい。
本発明の透光体120は、ガラス、光ファイバ、レンズ、プリズム、樹脂、高分子フィルムおよび液体からなる群から選択される。ガラスやアクリル樹脂は光透過率が高いので望ましい。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどの高分子フィルムは、安価なので温室などの大規模育成装置に適している。光源と照射物とが離れている場合は、光ファイバを用いるとよい。光源の光を集光、屈折あるいは拡散させる場合は、レンズやプリズムを用いるとよい。蛍光体110を分散させた液体を2枚のガラス板などの間に入れたてもよい。この場合、蛍光体110の濃度を変えることができるので、色変換の程度を制御する場合に適している。
本発明の一つの形態として、透光体の替わりに反射体(図示せず)を用いることができる。反射体もまた、透光体120と同様に蛍光体110を保持する働き、および、投入光130を受光し、蛍光体110に当てる働きを有する。反射体の表面に蛍光体110を塗布すると、色変換された変換光140が投入光130とは異なる方向へ照射される。植物の設置場所と投入光130との位置関係で照射方向を変える場合、反射体を用いるとよい。
本発明の反射体は、鏡、凹面鏡、凸面鏡および拡散反射物からなる群から選択される。正反射させる場合は平面鏡を用いるとよい。集光させる場合は凹面鏡を、拡散させる場合は凸面鏡または拡散反射物を用いるとよい。また、鏡が太陽の方向を追随するようにコンピュータ制御する方法を併用すれば、効率よく太陽光を植物に照射することができる。
本発明の蛍光体110は、短波長成分の光を吸収し、短波長成分の光を長波長成分の光に変換、放出する機能を有する。詳細には、蛍光体110は、4.5×10nmから5.5×10nmの短波長成分の可視光で励起され、励起光よりも長波長成分の光を放出する蛍光体を用いる。望ましくは、4.5×10nm以上5.8×10nm未満の短波長成分の青色光または緑色光成分で励起され、5.8×10nm以上7.0×10nm未満の長波長成分の黄色光または赤色光を放出する蛍光体を用いるとよい。太陽光や可視光照明器具を光源として用い、その赤色成分を富化することを目的としており、上記の励起発光特性が望ましい。
本発明の蛍光体110は、Eu、SiおよびNの元素を含む窒化物または酸窒化物蛍光体である。このような蛍光体は、Euを賦活したα型サイアロン、Euを賦活したMAlSiNまたはMSi(ただし、MはMg、Ca、SrおよびBaからなる群から少なくとも1種選択される元素)、および、これらの固溶体結晶からなる群から選択される。これらの蛍光体は、青色および緑色の光(励起光)を吸収し、励起光より長波長の光を発光する。Euを賦活したα型サイアロンは、青色の光を吸収し、5.6×10nmから6.0×10nmに発光のピーク波長を持つ蛍光体である。Euを賦活したCaAlSiNは、青色および緑色を吸収し、6.5×10nm近辺に発光のピーク波長を持つ蛍光体である。Euを賦活したSrAlSiNおよびEuを賦活したBaAlSiNも、青色および緑色を吸収し、橙色や赤色を発光する蛍光体である。Euを賦活したCaSi、Euを賦活したSrSi、Euを賦活したBaSiおよびこれらの固溶体は、青色および緑色を吸収して、6.0×10nmから6.8×10nmの間の波長に発光ピークを持つ蛍光体である。
上記の蛍光体の中で、緑色の吸収に優れるEuを賦活したCaAlSiNを用いると赤色富化効率に優れるので特に良い。選択される蛍光体110の種類および量によっても、赤色富化効率を制御できる。このような制御は、例えば、投入光130と変換光140とのスペクトル形状を比較して行われる。
本発明で用いられる投入光130は、少なくとも5.8×10nm未満の短波長成分を有する。これにより、色変換器100、100’の蛍光体110において、短波長成分から長波長成分に変換できる。これにより投入光の色変換を達成する。より好ましくは、投入光130は、5.8×10nm未満の短波長成分と、5.8×10nm以上の長波長成分とを含む。これにより、色変換器100、100’の蛍光体110において、短波長成分は長波長成分に変換され、投入光の長波長成分はそのまま色変換器100、100’を透過し得るので、全体として長波長成分を増大させることができる。
特に、投入光130として、4.5×10nm以上7.0×10nm以下の波長成分の可視光は、植物の育成に適している。より好ましくは、投入光130は、4.5×10nm以上5.8×10nm未満の短波長成分と、5.8×10nm以上7.0×10nm以下の長波長成分との両方の成分を含有する光が良い。このような投入光130を本発明の色変換器100、100’に投入すると、4.5×10nm以上5.8×10nm未満の短波長成分が、5.8×10nm以上7.0×10nm以下の長波長成分に変換されて、赤色成分に富む光となる。
本発明で用いられる投入光130は、白熱電球、蛍光ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプおよびLEDランプからなる群から選択される人工光源からの光である。これらの光源は、4.5×10nmから7.0×10nmの波長成分の可視光を含有しており、比較的安価に入手することができるため好ましい。
投入光130は、人工光源からの光の他に、太陽光であり得る。太陽光は人工的なエネルギーを消費することなく入手できる光源であり、経済性に優れる。太陽光は3.8×10nm以上7.8×10nm以下の範囲の可視光を万遍なく含んでいるが、光合成に有効な赤色成分の光の量は限られている。本発明の色変換器100、100’を用いることにより、外部から人工的なエネルギーを付加することなく、太陽光の短波長成分を赤色成分に変換することにより、赤色成分に富む光とすることができる。なお、本明細書では、太陽光は太陽光由来の光も含むものとする。太陽光由来の光とは、太陽光を直接用いるのではなく、例えば、太陽光をフィルタリングした光等の太陽光を加工した光である。
また、投入光130は、上述の人工光源からの光と、太陽光との組み合わせであってもよい。
本発明の色変換器100、100’は、植物育成に最適であるものとして説明してきたが、これに限定されない。色変換器100、100’は、投入光130を色変換する任意の用途に使用され得る。例えば、ステンドグラスに用いると鮮やかな発色の装飾が得られる。また、室内照明やディスプレイ用のカラーフィルターとして用いると特定の色を強調した光が得られ、装飾性にすぐれた光となる。
(第2の実施の形態)
図2は、本発明による植物育成装置の模式図である。
植物育成装置200は、短波長成分と長波長成分とを有する投入光210を発する光源220と、色変換器100、100’とを含む。色変換器100、100’は、投入光210を変換光230に変換し、植物240に照射する。色変換器100、100’は、実施の形態1で詳述した色変換器と同一である。
投入光210は、5.8×10nm未満の短波長成分と、5.8×10nm以上の長波長成分とを有する。さらに、投入光210は、5.8×10nm以上7.0×10nm以下の光である。この範囲の光が、植物の育成に適している。これにより、実施の形態1で説明した蛍光体110が、短波長成分を長波長成分に変換するので、投入光210における短波長成分が減少し、かつ、長波長成分を富化した変換光230を植物240に照射できる。より好ましくは、短波長成分の光は、4.5×10nm以上5.8×10nm未満の波長の可視光であり、長波長成分の光は、5.8×10nm以上7.0×10nm以下の可視光である。このような投入光210の場合に、植物の育成効率を向上させることができる。
このような投入光210を発する光源220は、白熱電球、蛍光ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプおよびLEDランプからなる群から選択される人工光源を含む。これらの人工光源から発生される投入光210は、いずれも4.5×10nm以上7.0×10nm以下の波長成分の可視光であり、比較的安価に入手できるため好ましい。
光源220はまた、これら人工光源以外に、または、これら人工光源に加えて、太陽光を含み得る。太陽光もまた、3.8×10nm〜7.8×10nmの範囲の可視光を万遍なく含み、短波長成分と長波長成分とを有しているが、植物の光合成に有効な赤色成分の光の量は限られる。光源220として、外部からの人工的なエネルギーを付加することなく、このような太陽光を用いることができるので、経済性に優れる。例えば、天候が悪く、太陽光の照射が不十分な場合には、人工光源による投入光210を併用し、天候が良く、太陽光の照射が十分な場合には、太陽光のみを採用してもよい。
色変換器100、100’は、実施の形態1と同様であり、表面または内部に蛍光体110を有する透光体または反射体120を備える。蛍光体110および透光体または反射体120は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
色変換器100、110’に用いられる蛍光体150の量および/または種類は、好ましくは、変換光230における波長4.5×10nm〜5.0×10nmの波長の青色成分の光量子束(PPF(B))と、波長6.0×10nm〜7.0×10nmの波長の赤色成分の光量子束(PPF(R))との比(PPF(B)/PPF(R))が、所望の範囲の値となるように調整され得る。特に、0.05以上0.4以下の間の値となるように調整されれば、植物の育成効率がよい。
上述したように、本発明による植物育成装置200は、短波長成分と長波長成分とを有する透入光210を発する光源220と、色変換器100、100’とを備える。これにより、投入光210における短波長成分は、色変換器100、100’における蛍光体110によって長波長成分に変換され、投入光210における長波長成分は、色変換器100、100’を透過する。その結果、色変換器100、100’から出射される変換光230は、投入光210に含まれる長波長成分に加えて、変換された長波長成分を有するため、赤色成分が富化され得る。このような変換光230を植物育成に用いるので、植物の育成が促進され得る。さらに、投入光210を発する光源220は、新規の人工光源を開発することなく従来の既存の人工光源を用いることができるので、経済的である。また光源220には、太陽光を用いることができるので、経済的かつ環境に優しい。
植物育成装置200は、色変換器100、100’の透光体または反射体120が、太陽等の可動する光源220の方向を追随するようにコンピュータ制御部(図示せず)を設けてもよい。また、投入光210と変換光230との色成分の変化は、それぞれのスペクトルの形状の変化として観察できるので、分光器(図示せず)を設け、所望のPPF(B)/PPF(R)値となるように制御してもよい。
(第3の実施の形態)
次に本発明の植物育成方法を説明する。
図3は、本発明の植物育成方法のフローチャートである。ステップごとに説明する。
ステップS310:投入光を蛍光体に投入する。これにより、蛍光体は投入光の波長成分が変換された変換光を生成する。投入光は、5.8×10nm未満の短波長成分と、5.8×10nm以上の長波長成分とを有し、特に、4.5×10nm〜7.0×10nmの波長成分の可視光を含む。この範囲の光が、植物の育成に適している。これにより、後述する蛍光体が短波長成分を長波長成分に変換するので、投入光における短波長成分が減少し、かつ、長波長成分を富化した変換光を植物に照射する。より好ましくは、短波長成分の光は、4.5×10nm以上5.8×10nm未満の波長の可視光であり、長波長成分の光は、5.8×10nm以上7.0×10nm以下の可視光である。このような投入光の場合に、植物の育成効率を向上させることができる。
なお、このような投入光は、図2を参照して説明した光源220(図2)を用いて得られる。特に、太陽光を用いる方法は、経済性に優れるため好ましい。この場合、太陽光に含まれる赤色成分が富化することにより、植物の育成が促進される。また、太陽光と人工光源による光とを併用する方法では、天候が悪く太陽光の照射が不十分な時は人工光源を併用し、天候が良い場合は太陽光だけで育成することができる。
投入光が投入される蛍光体は、投入光に含まれる短波長成分を長波長成分に変換するので、投入光における短波長成分を低減するとともに、投入光における長波長成分を増大するように機能する。さらに詳細には、蛍光体は、投入光のうち光合成への寄与が少ない緑色成分および過剰に含まれる青色成分の光を赤色成分に変換することにより、赤色成分に富む変換光を生成する作用を持つ。これによって、植物育成に効果的な長波長成分に富む変換光が生成され得る。このような蛍光体には、図1を参照して説明した蛍光体110(図1)が用いられ得る。
ステップS320:変換光を植物に照射する。変換光は、長波長成分が富化されているので、このような変換光を植物に照射することによって、植物の育成が促進される。変換光の照射は、変換光におけるPPF(B)/PPF(R)の値が、所望の範囲の値となるように調整され得る。特に、0.05以上0.4以下となるように行われれば、植物の育成効率がよい。
次に本発明を以下に示す実施例によってさらに詳しく説明するが、これはあくまでも本発明を容易に理解するための一助として開示したものであって、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1〜23>
先ず、赤色蛍光体を作製した。原料粉末は、平均粒径0.5μm、酸素含有量0.93重量%、α型含有量92%の窒化ケイ素粉末、比表面積3.3m/g、酸素含有量0.79重量%の窒化アルミニウム粉末、窒化カルシウム粉末、純度99.9%の酸化ユーロピウム粉末を用いた。組成式Eu0.025Ca0.975AlSiNで示される化合物を得るべく、窒化ケイ素粉末と窒化アルミニウム粉末と窒化カルシウム粉末と酸化ユーロピウム粉末とを、各々33.319重量%、29.209重量%、34.34重量%、3.14重量%となるように秤量し、メノウ乳棒と乳鉢とで10分間混合を行なった。なお、粉末の秤量、混合、成形の各工程は全て、水分1ppm以下酸素1ppm以下の窒素雰囲気を保持することができるグローブボックス中で操作を行った。この混合粉末を窒化ホウ素製のるつぼに入れて黒鉛抵抗加熱方式の電気炉にセットした。焼成の操作は、まず、拡散ポンプにより焼成雰囲気を真空とし、室温から8×10℃まで毎時5×10℃の速度で加熱し、8×10℃で純度が99.999体積%の窒素を導入して圧力を1MPaとし、毎時5×10℃で18×10℃まで昇温し、18×10℃で2時間保持して行った。
合成した試料をメノウの乳鉢を用いて粉砕し、CuのKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、CaAlSiN相であると判定された。この粉末に、波長365nmの光を発するランプで照射した結果、赤色に発光することを確認した。この粉末の発光スペクトルおよび励起スペクトルを、蛍光分光光度計を用いて測定した結果、励起および発光スペクトルのピーク波長は448nmに励起スペクトルのピークがあり448nmの励起による発光スペクトルにおいて、663nmの赤色光にピークがある蛍光体であることが分かった(図4)。なお、図中325nm付近のシャープなピークは、測定上生じるピークであり実際の発光ではない。
製造した蛍光体を用いて、太陽光中の赤色成分を増加させる色変換器を作製した。先ず、信越化学工業製LEDポッティング用シリコーン樹脂約10gに対して表1に示す量の蛍光体を添加して、攪拌および脱泡を行い、均一な混合物を得た。次に、幅28mm長さ48mm厚さ1.3mmのガラス板(ソーダライムガラス)にこの混合物を塗布したものをオーブンに入れ、大気中、0.9×10℃で30分間加熱することにより硬化させた。硬化後の樹脂の厚さは約5mmであった。
製造した色変換器を通過した太陽光のスペクトルを次の様に測定した。大塚電子製マルチチャンネル分光器MCPD−7000を用い、光ファイバの先端の光入力部を色変換器のガラス面に置き、色変換器を通った太陽光が分光器に取り込まれる様に設置した。図5に実施例23の色変換器を通った光のスペクトルを示す。比較のために色変換器を通さない太陽光のスペクトルも同時に示す。色変換器を通すことにより、太陽光の3.0×10nm〜5.8×10nmの波長成分の光が減少し、6.0×10nm以上の波長成分の光の量が増加した。このように、蛍光体を含有する樹脂を通すことにより、短波長成分の光が減少し長波長成分の光が増加した。
図6に実施例8、13、18の色変換器を通った光のスペクトルを示す。比較のために色変換器を通さない太陽光のスペクトルも同時に示す。色変換器を通すことにより、太陽光の3.0×10nm〜5.8×10nmの波長成分の光が減少し、6.0×10nm以上の波長成分の光の量が増加した。
表1に実施例1〜23で作製した色変換器を通った光の青色成分、赤色成分、および青色成分と赤色成分の比(B/R)を示す。ここで、青色成分とは、上記のマルチチャンネル分光器で計測された4.0×10nm〜5.0×10nmの波長成分のフォトン数(単位は10の25乗個)であり、赤色成分とは、上記のマルチチャンネル分光器で計測された6.0×10nm〜7.0×10nmの波長成分のフォトン数(単位は10の25乗個)である。なお、比較のために同一条件で測定した太陽光の値は、青色成分は2.72、赤色成分は1.94であった。蛍光体の添加量が増加するに従って、青色成分は減少し、赤色成分が増加することが確認された。これに伴い、B/R比は太陽光の1.4から実施例23の0.06まで低下した。この様に、蛍光体の量を変えることにより、青色成分と赤色成分およびB/R比を変化させることができるので、それぞれの植物に適した条件を選択すると良い。
<実施例24>
先ず、黄色蛍光体を作製した。原料粉末は、平均粒径0.5μm、酸素含有量0.93重量%、α型含有量92%の窒化ケイ素粉末、比表面積3.3m/g、酸素含有量0.79%の窒化アルミニウム粉末、炭酸カルシウム粉末、純度99.9%の酸化ユーロピウム粉末を用いた。組成式Eu0.06Ca0.94SiAl15で示される化合物を得るべく、窒化ケイ素粉末と窒化アルミニウム粉末と炭酸カルシウム粉末と酸化ユーロピウム粉末とを、各々64.897重量%、18.965重量%、14.51重量%、1.628重量%となるように秤量し、窒化ケイ素製乳棒と乳鉢とで10分間混合を行なった。この混合粉末を窒化ホウ素製のるつぼに入れて黒鉛抵抗加熱方式の電気炉にセットした。焼成の操作は、まず、拡散ポンプにより焼成雰囲気を真空とし、室温から8×10℃まで毎時5×10℃の速度で加熱し、8×10℃で純度が99.999体積%の窒素を導入して圧力を1MPaとし、毎時5×10℃で17×10℃まで昇温し、17×10℃で4時間保持して行った。
合成した試料をメノウの乳鉢を用いて粉砕し、CuのKα線を用いた粉末X線回折測定を行った結果、αサイアロン相であると判定された。この粉末に、波長365nmの光を発するランプで照射した結果、黄色に発光することを確認した。この粉末の発光スペクトルおよび励起スペクトルを、蛍光分光光度計を用いて測定した結果、励起および発光スペクトルのピーク波長は372nmに励起スペクトルのピークがあり372nmの励起による発光スペクトルにおいて、5.8×10nmの黄色光にピークがある蛍光体であることが分かった(図7)。なお、図中2.9×10nmおよび6.3×10nm付近のシャープなピークは測定上生じるものであり、実際の蛍光ではない。
製造した蛍光体を用いて、太陽光中の赤色成分を増加させる色変換器を作製した。先ず、信越化学工業製LEDポッティング用シリコーン樹脂約10gに対して蛍光体を20質量%添加して、攪拌および脱泡を行い、均一な混合物を得た。次に、型に流し入れて、大気中、0.9×10℃で30分間加熱することにより硬化させた。硬化後の樹脂の厚さは約10mmであった。このようにして、樹脂に蛍光体が分散した色変換器を作製した。
製造した色変換器を通過した太陽光のスペクトルを実施例23と同様の手法で測定した。図8に色変換器を通った光のスペクトルを示す。比較のために色変換器を通さない太陽光のスペクトルも同時に示す。色変換器を通すことにより、太陽光の3.0×10nm〜5.5×10nmの波長成分の光が減少し、5.5×10nm以上の波長成分の光の量が増加した。このように、蛍光体を含有する樹脂を通すことにより、短波長成分の光が減少し長波長成分の光が増加した。
<実施例25>
色変換器を具備する植物育成装置の設計例および植物の育成方法について説明する。図9は太陽光を光源とする植物育成装置を用いて植物を育成する様子を示す模式図である。植物11、12、13が支持台14に置かれている。支持台14はガラス16、17、18により取り囲まれており、温室を形成している。ガラス16、17、18の内側には、Euを賦活したCaAlSiN蛍光体を樹脂に分散させたもの(色変換器)18、19、20が塗布してある。屋外に置かれた温室は、昼間太陽光が当たり、太陽光21はガラスを通った後に色変換器18、19、20を通過する。蛍光体は太陽光中の青色および緑色の成分を吸収して赤色成分の光に変換する。これにより、赤色成分が富化した光22が植物11、12、13に照射される。赤色成分に富む光は、光合成を活性化させて植物の育成を促進する。
<実施例26>
別の植物育成装置の設計例および植物の育成方法について説明する。図10は人工光を光源とする植物育成装置を用いて植物を育成する様子を示す模式図である。植物11、12、13が支持台24に置かれている。支持台24は光を透過するプラスチックで作られている。支持台24の上部に蓋23があり、蓋23は、Euを賦活したCaAlSiN蛍光体を樹脂に分散させたものでできている。即ち、蓋は、色変換器である。温室の上部に設置されたメタルハライドランプ25の光は色変換器23を通過する。蛍光体は人工光源中の青色および緑色の成分を吸収して赤色成分の光に変換する。これにより、赤色成分が富化した光26が植物11、12、13に照射される。赤色成分に富む光は、光合成を活性化させて植物の育成を促進する。
<実施例27>
さらに別の植物育成装置の設計例および植物の育成方法について説明する。図11は太陽光を光源とする別の植物育成装置を用いて植物を育成する様子を示す模式図である。植物11、12、13が支持台27に置かれている。支持台27には支柱28が接続されており、支柱28の上部には平面鏡30が設置してある。平面鏡30と支柱28とは、3次元の任意の角度に固定できる接続部29を介して接続されており、接続部29は手動により任意の方向に平面鏡30を設置できる。さらに、コンピュータ制御(図示せず)により平面鏡30が常に太陽の方向を向くように制御することもできる。平面鏡30の表面には実施例23で用いた赤色蛍光体をシリコーン樹脂に分散させた樹脂層31が塗布してある。蛍光体は太陽光中の青色および緑色の成分を吸収して赤色成分の光に変換する。これにより、赤色成分が富化した光33が植物11、12、13に照射される。赤色成分に富む光は、光合成を活性化させて植物の育成を促進する。
本発明の色変換器は、投入光中の短波長成分の光を赤色の長波長成分に変換する。特に、投入光が短波長成分および長波長成分を有する場合には、投入光中の赤色成分を富化した光が生成されるので、植物の育成に好適である。本発明は、園芸植物、果樹、野菜、穀物などの収穫増収効果があるため、幅広い農業の発展に寄与することが期待できる。
本発明による色変換器の模式図。 本発明による植物育成装置の模式図。 本発明の植物育成方法のフローチャート。 Euを賦活したCaAlSiN赤色蛍光体の励起スペクトルと発光スペクトル。 実施例23の色変換器透過後のスペクトル。 実施例8、13、18の4の色変換器透過後のスペクトル。 Euを賦活したαサイアロン黄色蛍光体の励起スペクトルと発光スペクトル。 実施例24の色変換器透過後のスペクトル。 太陽光を光源とする植物育成装置を用いて植物を育成する様子を示す模式図。 人工光を光源とする植物育成装置を用いて植物を育成する様子を示す模式図。 太陽光を光源とする別の植物育成装置を用いて植物を育成する様子を示す模式図。
符号の説明
11、12、13、240 植物。
14、24、27 支持台。
15、16、17 ガラス板。
18、19、20、23、100、100’ 色変換器。
21、32 太陽光。
22、26、33 色変換器で赤色成分が富化された光。
25 人工光源。
28 支持棒。
29 方向可変接続部。
30 平面鏡。
31 蛍光体を含む樹脂層。
120 透光体
130、210 投入光
140、230 変換光
200 植物育成装置
220 光源

Claims (18)

  1. 投入光の波長を変換して発光する色変換器であって、
    投入光の短波長成分を吸収して長波長成分に変換して発光する蛍光体よりなることを特徴とする色変換器。
  2. 請求項1に記載の色変換器において、前記蛍光体は透光体の表面、内部又は裏面に保持され、前記投入光が透光体を透過する間に波長変換されることを特徴とする色変換器。
  3. 前記透光体は、ガラス、ファイバ、レンズ、プリズム、樹脂、高分子フィルムおよび液体からなる群から選択されることを特徴とする請求項2に記載の色変換器
  4. 請求項1に記載の色変換器において、前記蛍光体は反射体の表面又は内面に保持され、前記投入光が前記反射体に反射される間に波長変換されることを特徴とする色変換器。
  5. 前記反射体は、鏡、凹面鏡、凸面鏡および拡散反射物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項4に記載の色変換器。
  6. 前記投入光は、長波長成分をさらに有することを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の色変換器。
  7. 前記短波長成分の光は、4.5×10nm以上5.8×10nm未満の波長の可視光であり、
    前記長波長成分の光は、5.8×10nm以上7.0×10nm未満の波長の可視光であることを特徴とする、請求項6に記載の色変換器。
  8. 前記蛍光体は、Eu、SiおよびNの元素を含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の色変換器。
  9. 前記蛍光体は、酸素をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の色変換器。
  10. 前記蛍光体は、Euを賦活したα型サイアロン、Euを賦活したMAlSiNまたはMSi(ただし、Mは、Mg、Ca、SrおよびBaからなる群から少なくとも1種選択される元素)、および、これらの固溶体からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の色変換器。
  11. 前記蛍光体は、前記MがCaであるEuを賦活したCaAlSiNまたはこの固溶体であることを特徴とする、請求項10に記載の色変換器。
  12. 前記投入光は、白熱電球、蛍光ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプおよびLEDランプからなる群から選択される人工光源からの光であることを特徴とする、請求項1に記載の色変換器。
  13. 前記投入光は、太陽光であることを特徴とする、請求項1に記載の色変換器。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の色変換器を用いた植物育成装置であって、前記色変換器が投入光を受けるように、かつ、前記色変換器からの変換光が植物の育成場所を照射するように、前記色変換器が配置されてなることを特徴とする植物育成装置。
  15. 前記変換光における波長4.0×10nmから5.0×10nmの波長の青色光成分の光量子束(PPF(B))と、波長6.0×10nmから7.0×10nmの波長の赤色成分の光量子束(PPF(R))との比(PPF(B)/PPF(R))を所望の範囲になるように前記色変換器の蛍光体の量および/または種類が調整されてなることを特徴とする、請求項14に記載の植物育成装置。
  16. 請求項14又は15に記載の植物育成装置であって、前記色変換器が人工光源からの光を投入光とする色変換器を用い、その光源が前記色変換器を照射するように配置されてなることを特徴とする植物育成装置。
  17. 植物を育成する方法であって、
    長短両波長成分を有する投入光を蛍光体に投入するステップと、
    前記蛍光体によって変換された変換光を育成植物に照射するステップと
    を包含し、
    前記変換光は、前記蛍光体が前記短波長成分を吸収し、前記長波長成分に変換、放出する光を含むことを特徴とする植物育成方法。
  18. 前記照射するステップは、前記変換光における波長4.0×10nmから5.0×10nmの波長の青色光成分の光量子束(PPF(B))と、波長6.0×10nmから7.0×10nmの波長の赤色成分の光量子束(PPF(R))との比(PPF(B)/PPF(R))を所望の範囲になるように調整することを特徴とする、請求項17に記載の方法。
JP2007014556A 2007-01-25 2007-01-25 色変換器、これを用いた植物育成装置及び植物育成方法 Active JP4840776B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007014556A JP4840776B2 (ja) 2007-01-25 2007-01-25 色変換器、これを用いた植物育成装置及び植物育成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007014556A JP4840776B2 (ja) 2007-01-25 2007-01-25 色変換器、これを用いた植物育成装置及び植物育成方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011118216A Division JP5339385B2 (ja) 2011-05-26 2011-05-26 色変換器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008181771A true JP2008181771A (ja) 2008-08-07
JP4840776B2 JP4840776B2 (ja) 2011-12-21

Family

ID=39725497

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007014556A Active JP4840776B2 (ja) 2007-01-25 2007-01-25 色変換器、これを用いた植物育成装置及び植物育成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4840776B2 (ja)

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009077652A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Institute Of Physical & Chemical Research 果実の成熟を促進する方法
JP2011028253A (ja) * 2009-06-30 2011-02-10 Kiso Micro Kk 光改質用光学部材およびその製造方法、植物の育成方法、ならびに植物育成用装置
JP2011155948A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Seiwa Electric Mfg Co Ltd 植物育成用発光装置
JP2011169990A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Fujifilm Corp 導光フィルム及び該導光フィルムを用いた植物育成方法
WO2012070435A1 (ja) * 2010-11-25 2012-05-31 シャープ株式会社 発光装置、並びに植物栽培用led光源及び植物工場
JP2013106550A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Sharp Corp 植物育成用照明装置
US8785007B2 (en) 2009-09-18 2014-07-22 Adeka Corporation Pendant-type polymeric compound, color conversion film using pendant-type polymeric compound, and multicolor emission organic EL device
JP2015154783A (ja) * 2010-11-25 2015-08-27 シャープ株式会社 発光装置、植物栽培用led光源及び植物工場
CN108150899A (zh) * 2018-02-10 2018-06-12 厦门多彩光电子科技有限公司 一种植物照明系统
WO2018230957A1 (ko) * 2017-06-14 2018-12-20 주식회사 쉘파스페이스 파장변환필름을 포함하는 태양광 변환 장치
JP2019514157A (ja) * 2016-04-05 2019-05-30 シグニファイ ホールディング ビー ヴィ 疎水性ナノ構造体を備える波長変換層を有する光変換デバイス
EP3511605A1 (en) * 2009-09-18 2019-07-17 Valoya Oy Horticultural led lighting assembly
EP3539370A1 (en) 2018-03-14 2019-09-18 Nichia Corporation Light emitting device and plant cultivation method
JP2020528100A (ja) * 2017-07-26 2020-09-17 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung 蛍光体および組成物
JP2020528486A (ja) * 2017-07-26 2020-09-24 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung 組成物
WO2020204858A1 (en) * 2019-03-29 2020-10-08 Bogazici Universitesi A lighting system for multi-layer greenhouses
CN112739197A (zh) * 2018-10-03 2021-04-30 不二精工株式会社 植物培育装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101908239B1 (ko) * 2017-11-02 2018-12-28 주식회사 지엘비젼 조명장치

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62266502A (ja) * 1986-05-14 1987-11-19 Agency Of Ind Science & Technol 光の集光.伝送装置
JPH0359901A (ja) * 1989-07-28 1991-03-14 Nippon Petrochem Co Ltd 太陽光採光装置
JPH03109509A (ja) * 1989-09-25 1991-05-09 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 光収集装置
JP2002199816A (ja) * 2000-08-31 2002-07-16 Toshiba Lighting & Technology Corp 発光装置および照明装置
JP2002247919A (ja) * 2001-02-23 2002-09-03 Nippon Soda Co Ltd 植物の栽培方法
JP2005235934A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 National Institute For Materials Science 発光素子及び照明器具
WO2006098450A1 (ja) * 2005-03-18 2006-09-21 Mitsubishi Chemical Corporation 発光装置、白色発光装置、照明装置及び画像表示装置
WO2006126567A1 (ja) * 2005-05-24 2006-11-30 Mitsubishi Chemical Corporation 蛍光体及びその利用

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62266502A (ja) * 1986-05-14 1987-11-19 Agency Of Ind Science & Technol 光の集光.伝送装置
JPH0359901A (ja) * 1989-07-28 1991-03-14 Nippon Petrochem Co Ltd 太陽光採光装置
JPH03109509A (ja) * 1989-09-25 1991-05-09 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 光収集装置
JP2002199816A (ja) * 2000-08-31 2002-07-16 Toshiba Lighting & Technology Corp 発光装置および照明装置
JP2002247919A (ja) * 2001-02-23 2002-09-03 Nippon Soda Co Ltd 植物の栽培方法
JP2005235934A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 National Institute For Materials Science 発光素子及び照明器具
WO2006098450A1 (ja) * 2005-03-18 2006-09-21 Mitsubishi Chemical Corporation 発光装置、白色発光装置、照明装置及び画像表示装置
WO2006126567A1 (ja) * 2005-05-24 2006-11-30 Mitsubishi Chemical Corporation 蛍光体及びその利用

Cited By (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009077652A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Institute Of Physical & Chemical Research 果実の成熟を促進する方法
JP2011028253A (ja) * 2009-06-30 2011-02-10 Kiso Micro Kk 光改質用光学部材およびその製造方法、植物の育成方法、ならびに植物育成用装置
US8785007B2 (en) 2009-09-18 2014-07-22 Adeka Corporation Pendant-type polymeric compound, color conversion film using pendant-type polymeric compound, and multicolor emission organic EL device
US10485183B2 (en) 2009-09-18 2019-11-26 Valoya Oy Lighting assembly
EP3511605A1 (en) * 2009-09-18 2019-07-17 Valoya Oy Horticultural led lighting assembly
US11089737B2 (en) 2009-09-18 2021-08-17 Valoya Oy Light emission source LED component, horticultural light, and horticultural lighting fixture
JP2011155948A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Seiwa Electric Mfg Co Ltd 植物育成用発光装置
JP2011169990A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Fujifilm Corp 導光フィルム及び該導光フィルムを用いた植物育成方法
US8615925B2 (en) 2010-02-16 2013-12-31 Fujifilm Corporation Light guiding film and plant growing method using the light guiding film
WO2012070435A1 (ja) * 2010-11-25 2012-05-31 シャープ株式会社 発光装置、並びに植物栽培用led光源及び植物工場
CN104465963A (zh) * 2010-11-25 2015-03-25 夏普株式会社 发光装置、植物栽培用led光源以及植物工厂
JP2015154783A (ja) * 2010-11-25 2015-08-27 シャープ株式会社 発光装置、植物栽培用led光源及び植物工場
US9666769B2 (en) 2010-11-25 2017-05-30 Sharp Kabushiki Kaisha Light emitting device, LED light source for plant cultivation, and plant factory
CN103220902A (zh) * 2010-11-25 2013-07-24 夏普株式会社 发光装置、植物栽培用led光源以及植物工厂
JP2013099254A (ja) * 2010-11-25 2013-05-23 Sharp Corp 植物栽培用led光源及び植物工場
JP2013106550A (ja) * 2011-11-18 2013-06-06 Sharp Corp 植物育成用照明装置
JP2019514157A (ja) * 2016-04-05 2019-05-30 シグニファイ ホールディング ビー ヴィ 疎水性ナノ構造体を備える波長変換層を有する光変換デバイス
WO2018230957A1 (ko) * 2017-06-14 2018-12-20 주식회사 쉘파스페이스 파장변환필름을 포함하는 태양광 변환 장치
US10863678B2 (en) 2017-06-14 2020-12-15 Sherpa Space Inc. Sunlight conversion device including wavelength conversion film comprising a control to adjust the wavelength outputted through a wavelength converting film
JP2020528100A (ja) * 2017-07-26 2020-09-17 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung 蛍光体および組成物
JP2020528486A (ja) * 2017-07-26 2020-09-24 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung 組成物
CN108150899A (zh) * 2018-02-10 2018-06-12 厦门多彩光电子科技有限公司 一种植物照明系统
CN110277479A (zh) * 2018-03-14 2019-09-24 日亚化学工业株式会社 发光装置和植物栽培方法
EP3539370A1 (en) 2018-03-14 2019-09-18 Nichia Corporation Light emitting device and plant cultivation method
US10700243B2 (en) 2018-03-14 2020-06-30 Nichia Corporation Light emitting device and plant cultivation method
US11056620B2 (en) 2018-03-14 2021-07-06 Nichia Corporation Light emitting device and plant cultivation method
CN112739197A (zh) * 2018-10-03 2021-04-30 不二精工株式会社 植物培育装置
US11690325B2 (en) 2018-10-03 2023-07-04 Fuji Seiko Co., Ltd. Plant growing apparatus
WO2020204858A1 (en) * 2019-03-29 2020-10-08 Bogazici Universitesi A lighting system for multi-layer greenhouses

Also Published As

Publication number Publication date
JP4840776B2 (ja) 2011-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4840776B2 (ja) 色変換器、これを用いた植物育成装置及び植物育成方法
CN1089108C (zh) 蓄光性荧光体
JP5339385B2 (ja) 色変換器
KR101783368B1 (ko) 원예용 led 조명 어셈블리
US20120161170A1 (en) Generation of radiation conducive to plant growth using a combination of leds and phosphors
CN108368975A (zh) 堆叠式发光聚光器
CN107109220B (zh) 具有温度稳定通量和饱和红色色点的磷光体转换led
JP6079927B2 (ja) 波長変換部材及び発光装置の作製方法
EP1595934A3 (en) Phosphor and production method of the same and light source and led using the phosphor
CN104402231A (zh) 一种植物激光照明用荧光微晶玻璃及其制备方法
CN103798081A (zh) 照明装置
EP2940742A1 (en) Light emitting device
Chen et al. Glass-ceramics with thermally stable blue-red emission for high-power horticultural LED applications
CN106753350B (zh) 一种稀土硼铝酸盐荧光粉的制备方法
EP3767167A1 (en) Led light source for plant light supplementation and lamp using
CN113402744B (zh) 一种能促进植物生长的光转化膜及其制备方法和应用
CN114806563B (zh) 一种能促进植物生长的荧光粉及其制备和应用
CN1898811B (zh) 磷光体,使用该磷光体的发光器件及该磷光体的制造方法
JP5688382B2 (ja) 植物育成用発光ダイオード
Bao et al. SrAlSiN3: Eu2+ containing phosphor-in-glass: A color converter for solid state laser lighting
CN105674144A (zh) 具有660纳米红光特征发射的全光谱led生态光源
CN104728644A (zh) 一种led补光灯珠
CN115353885B (zh) 一种近紫外光和绿光激发的远红光荧光粉及其应用方法
KR20120021415A (ko) 엘이디용 광합성 촉진 조성물과 이를 이용한 엘이디 조명 기기 및 그 부품
CN205227030U (zh) 植物生长用led平板光源

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110415

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110426

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110526

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110927

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110927

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4840776

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141014

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141014

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250